JPH037560Y2 - - Google Patents
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- Publication number
- JPH037560Y2 JPH037560Y2 JP1984103406U JP10340684U JPH037560Y2 JP H037560 Y2 JPH037560 Y2 JP H037560Y2 JP 1984103406 U JP1984103406 U JP 1984103406U JP 10340684 U JP10340684 U JP 10340684U JP H037560 Y2 JPH037560 Y2 JP H037560Y2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- cylinder liner
- deck
- cylinder
- stepped portion
- crankcase
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired
Links
- 238000002485 combustion reaction Methods 0.000 claims description 6
- 238000005452 bending Methods 0.000 description 3
- 239000000498 cooling water Substances 0.000 description 2
- 238000013459 approach Methods 0.000 description 1
- 230000008602 contraction Effects 0.000 description 1
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 1
- 230000004048 modification Effects 0.000 description 1
- 238000012986 modification Methods 0.000 description 1
Landscapes
- Cylinder Crankcases Of Internal Combustion Engines (AREA)
Description
【考案の詳細な説明】
本考案は、内燃機関のシリンダライナ支持装置
に関するものである。
に関するものである。
内燃機関のクランクケース又はシリンダブロツ
クに形成されたシリンダ部にシリンダライナを支
持し、同シリンダライナの外周を冷却水用のジヤ
ケツトとした所謂湿式ライナ方式が、自動車用デ
イゼルエンジン等において広く採用されている。
更にこの種湿式ライナ方式の内燃機関の一類型と
して、シリンダライナの下方部分をクランクケー
スに設けられた環状のデツキにより支持すると共
に、同シリンダライナの上端部分を、シリンダヘ
ツドガスケツトを介してシリンダヘツドに当接さ
せ、同シリンダヘツドをヘツドボルトによりクラ
ンクケースに締付けることによつて、シリンダラ
イナをクランクケースに固定するようにしたもの
がある。
クに形成されたシリンダ部にシリンダライナを支
持し、同シリンダライナの外周を冷却水用のジヤ
ケツトとした所謂湿式ライナ方式が、自動車用デ
イゼルエンジン等において広く採用されている。
更にこの種湿式ライナ方式の内燃機関の一類型と
して、シリンダライナの下方部分をクランクケー
スに設けられた環状のデツキにより支持すると共
に、同シリンダライナの上端部分を、シリンダヘ
ツドガスケツトを介してシリンダヘツドに当接さ
せ、同シリンダヘツドをヘツドボルトによりクラ
ンクケースに締付けることによつて、シリンダラ
イナをクランクケースに固定するようにしたもの
がある。
今その典型的構造の一例を第２図及び第３図に
ついて説明すると、１０はシリンダライナであつ
て、その上端部分にはシリンダヘツドガスケツト
１２を受ける段部１０ａ及びクランクケース１４
の対応するアツパデツキ１４ａによつて半径方向
に支持される上方フランジ１０ｂが設けられると
共に、下方部分には、上記クランクケース１４に
形成された環状のロアデツキ１４ｂ上に載架され
る下方フランジ１０ｃが設けられ、更に同下方フ
ランジ１０ｃの下方に肉薄の円筒状延長部１０ｄ
が形成されている。そして上記上方フランジ１０
ｂと下方フランジ１０ｃとの間のライナ中央部１
０ｅの肉厚ｔは、上下のフランジ１０ｂ，１０ｃ
のそれより通常小さく形成されている。なお１６
は図示しないヘツドボルトによつてクランクケー
ス１４の上面に締付けられたシリンダヘツド、１
８はシリンダライナ１０の中央部分１０ｅを囲ん
で同ライナとクランクケースとの間に形成された
冷却水ジヤケツト、２０はシリンダライナ１０と
クランクケースとの当接面に介装される水密保持
用Ｏリング（図示せず）を装入する溝である。
ついて説明すると、１０はシリンダライナであつ
て、その上端部分にはシリンダヘツドガスケツト
１２を受ける段部１０ａ及びクランクケース１４
の対応するアツパデツキ１４ａによつて半径方向
に支持される上方フランジ１０ｂが設けられると
共に、下方部分には、上記クランクケース１４に
形成された環状のロアデツキ１４ｂ上に載架され
る下方フランジ１０ｃが設けられ、更に同下方フ
ランジ１０ｃの下方に肉薄の円筒状延長部１０ｄ
が形成されている。そして上記上方フランジ１０
ｂと下方フランジ１０ｃとの間のライナ中央部１
０ｅの肉厚ｔは、上下のフランジ１０ｂ，１０ｃ
のそれより通常小さく形成されている。なお１６
は図示しないヘツドボルトによつてクランクケー
ス１４の上面に締付けられたシリンダヘツド、１
８はシリンダライナ１０の中央部分１０ｅを囲ん
で同ライナとクランクケースとの間に形成された
冷却水ジヤケツト、２０はシリンダライナ１０と
クランクケースとの当接面に介装される水密保持
用Ｏリング（図示せず）を装入する溝である。
上記構造において、シリンダヘツド１６をガス
ケツト１２を介してヘツドボルトによりクランク
ケース１４に締付けた場合、シリンダライナ１０
は、その上方段部１０ａと下方フランジ１０ｃと
に作用する締付力Ｆによつて軸線方向に圧縮され
ることとなるが、力Ｆの作用線とシリンダライナ
の中央部分１０ｅの肉厚中心面とが、同ライナの
上方部分及び下方部分において夫々図示のように
l1，l2だけ偏位しているために、シリンダライナ
１０には、上方フランジ１０ｂ部において圧縮力
Ｆの他に曲げモーメントM1＝Ｆ×l1が働き、又
下方フランジ１０ｃ部においても同様に圧縮力Ｆ
の他に曲げモーメントM2＝Ｆ×l2が働く。この
ためにシリンダライナ１０の内径は、上下のフラ
ンジ部分で正規の内径より小さく、肉薄の中央部
分１０ｅで正規の内径より膨らんだ極めて複雑な
ボア変形モードを生ずることとなる。このような
複雑なボア変形モードは、当然のことながらシリ
ンダライナ１０の内部を高速度で上下に摺動変位
するピストンに外嵌されたピストンリング（圧力
リング及びオイルリング）に、半径方向の大きな
収縮と拡張とをくり返し強制することとなり、ピ
ストンリングの摩耗を促進すると共に、オイル消
費の増大を招く不具合がある。
ケツト１２を介してヘツドボルトによりクランク
ケース１４に締付けた場合、シリンダライナ１０
は、その上方段部１０ａと下方フランジ１０ｃと
に作用する締付力Ｆによつて軸線方向に圧縮され
ることとなるが、力Ｆの作用線とシリンダライナ
の中央部分１０ｅの肉厚中心面とが、同ライナの
上方部分及び下方部分において夫々図示のように
l1，l2だけ偏位しているために、シリンダライナ
１０には、上方フランジ１０ｂ部において圧縮力
Ｆの他に曲げモーメントM1＝Ｆ×l1が働き、又
下方フランジ１０ｃ部においても同様に圧縮力Ｆ
の他に曲げモーメントM2＝Ｆ×l2が働く。この
ためにシリンダライナ１０の内径は、上下のフラ
ンジ部分で正規の内径より小さく、肉薄の中央部
分１０ｅで正規の内径より膨らんだ極めて複雑な
ボア変形モードを生ずることとなる。このような
複雑なボア変形モードは、当然のことながらシリ
ンダライナ１０の内部を高速度で上下に摺動変位
するピストンに外嵌されたピストンリング（圧力
リング及びオイルリング）に、半径方向の大きな
収縮と拡張とをくり返し強制することとなり、ピ
ストンリングの摩耗を促進すると共に、オイル消
費の増大を招く不具合がある。
本考案は、上記公知構造の欠点を改良するため
に創案されたもので、シリンダライナの下方部分
に設けられた段部がクランクケースに設けられた
環状のデツキにより支持され、かつ同シリンダラ
イナの上端部分がシリンダヘツドガスケツトを介
してシリンダヘツドに圧接されるようにしたもの
において、上記デツキのシリンダライナ下方段部
に対向する端面が半径方向内方部分から半径方向
外方に向かつて下降した傾斜面として構成され又
は上記シリンダライナ下方段部の上記デツキに対
向する端面が半径方向外方部分から半径方向内方
に向かつて下降した傾斜面として構成されると共
に、上記デツキの端面とシリンダライナ下方段部
の端面との当接部が、同シリンダライナの肉厚中
心面と略同一面内に配置されたことを特徴とする
内燃機関のシリンダライナ支持装置を要旨とする
ものである。
に創案されたもので、シリンダライナの下方部分
に設けられた段部がクランクケースに設けられた
環状のデツキにより支持され、かつ同シリンダラ
イナの上端部分がシリンダヘツドガスケツトを介
してシリンダヘツドに圧接されるようにしたもの
において、上記デツキのシリンダライナ下方段部
に対向する端面が半径方向内方部分から半径方向
外方に向かつて下降した傾斜面として構成され又
は上記シリンダライナ下方段部の上記デツキに対
向する端面が半径方向外方部分から半径方向内方
に向かつて下降した傾斜面として構成されると共
に、上記デツキの端面とシリンダライナ下方段部
の端面との当接部が、同シリンダライナの肉厚中
心面と略同一面内に配置されたことを特徴とする
内燃機関のシリンダライナ支持装置を要旨とする
ものである。
以下本考案の実施例を第１図について具体的に
説明する。（なお上記第２図の構造と実質的に同
一の部材及び部分には同一の符号を付し重複説明
は省略する）本考案によれば、クランクケース１
４のロアデツキ１４ｂに支持されるシリンダライ
ナ下方部分に段部１０c′が設けられ、同段部１０
c′に対向する上記ロアデツキ１４ｂはその半径方
向内方部分から半径方向外方に向つて下降した截
頭円錐状の傾斜面２０として形成され、同傾斜面
２０上にシリンダライナの段部１０c′が支持され
る。このため傾斜面２０によつてシリンダライナ
の段部１０c′に作用せしめられる締付力Ｆの作用
線は、実質的に上記傾斜面の稜線となり、シリン
ダライナ１０の肉厚中心線に著しく接近するの
で、第２図の構造と同じ締付力Ｆが作用した場
合、段部１０c′の曲げモーメントはM2′＝Ｆ×
l2′となり、モーメントアームl2′はl2より十分に小
さく、設計によつては殆んど零にすることもでき
るので、シリンダライナ下方部分のボア変形モー
ドは、第２図の従来構造よりも著しくなだらかな
ものとなり、かつボア変形の絶対値も小さくな
る。従つて、エンジンの運転中にピストンの上下
往復運動に伴つて生ずるピストンリングの半径方
向の収縮及び拡張は、第２図のものより著しく緩
和され、その摩耗も少なく、オイル消費も低減さ
れることとなる。なお、受面２０は例示した円錐
面に限られず、例えば二次曲線を母線とした回転
体面でもよい。又上記実施例の変形例として、ロ
アデツキ１４ｂをライナ軸線に実質的に直交する
平面とし、これに対向するシリンダライナ下方段
部１０c′の端面を、半径方向外方部分から半径方
向内方に向つて下降した傾斜面として構成して
も、上記と全く同様の効果が得られることが明ら
かである。
説明する。（なお上記第２図の構造と実質的に同
一の部材及び部分には同一の符号を付し重複説明
は省略する）本考案によれば、クランクケース１
４のロアデツキ１４ｂに支持されるシリンダライ
ナ下方部分に段部１０c′が設けられ、同段部１０
c′に対向する上記ロアデツキ１４ｂはその半径方
向内方部分から半径方向外方に向つて下降した截
頭円錐状の傾斜面２０として形成され、同傾斜面
２０上にシリンダライナの段部１０c′が支持され
る。このため傾斜面２０によつてシリンダライナ
の段部１０c′に作用せしめられる締付力Ｆの作用
線は、実質的に上記傾斜面の稜線となり、シリン
ダライナ１０の肉厚中心線に著しく接近するの
で、第２図の構造と同じ締付力Ｆが作用した場
合、段部１０c′の曲げモーメントはM2′＝Ｆ×
l2′となり、モーメントアームl2′はl2より十分に小
さく、設計によつては殆んど零にすることもでき
るので、シリンダライナ下方部分のボア変形モー
ドは、第２図の従来構造よりも著しくなだらかな
ものとなり、かつボア変形の絶対値も小さくな
る。従つて、エンジンの運転中にピストンの上下
往復運動に伴つて生ずるピストンリングの半径方
向の収縮及び拡張は、第２図のものより著しく緩
和され、その摩耗も少なく、オイル消費も低減さ
れることとなる。なお、受面２０は例示した円錐
面に限られず、例えば二次曲線を母線とした回転
体面でもよい。又上記実施例の変形例として、ロ
アデツキ１４ｂをライナ軸線に実質的に直交する
平面とし、これに対向するシリンダライナ下方段
部１０c′の端面を、半径方向外方部分から半径方
向内方に向つて下降した傾斜面として構成して
も、上記と全く同様の効果が得られることが明ら
かである。
叙上のように、本考案に係るエンジンのシリン
ダライナ支持装置は、シリンダライナの下方部分
に設けられた段部がクランクケースに設けられた
環状のデツキにより支持され、かつ同シリンダラ
イナの上端部分がシリンダヘツドガスケツトを介
してシリンダヘツドに圧接されるようにしたもの
において、上記デツキのシリンダライナ下方段部
に対向する端面が半径方向内方部分から半径方向
外方に向かつて下降した傾斜面として構成され又
は上記シリンダライナ下方段部の上記デツキに対
向する端面が半径方向外方部分から半径方向内方
に向かつて下降した傾斜面として構成されると共
に、上記デツキの端面とシリンダライナ下方段部
の端面との当接部が、同シリンダライナの肉厚中
心面と略同一面内に配置されたことを特徴とし、
シリンダライナをその下方部分でクランクケース
上に支持するようにしたタイプのエンジンにおい
て、同シリンダライナの内径変形モードをゆるや
かなものとすると共に、変形の絶対値を小さく
し、ピストンリングの摩耗及びオイル消費を低減
することができるので、実用上極めて有益であ
る。
ダライナ支持装置は、シリンダライナの下方部分
に設けられた段部がクランクケースに設けられた
環状のデツキにより支持され、かつ同シリンダラ
イナの上端部分がシリンダヘツドガスケツトを介
してシリンダヘツドに圧接されるようにしたもの
において、上記デツキのシリンダライナ下方段部
に対向する端面が半径方向内方部分から半径方向
外方に向かつて下降した傾斜面として構成され又
は上記シリンダライナ下方段部の上記デツキに対
向する端面が半径方向外方部分から半径方向内方
に向かつて下降した傾斜面として構成されると共
に、上記デツキの端面とシリンダライナ下方段部
の端面との当接部が、同シリンダライナの肉厚中
心面と略同一面内に配置されたことを特徴とし、
シリンダライナをその下方部分でクランクケース
上に支持するようにしたタイプのエンジンにおい
て、同シリンダライナの内径変形モードをゆるや
かなものとすると共に、変形の絶対値を小さく
し、ピストンリングの摩耗及びオイル消費を低減
することができるので、実用上極めて有益であ
る。
第１図は本考案の一実施例を示す要部断面図、
第２図は従来のシリンダライナ支持構造の概念的
断面図、第３図は第２図におけるシリンダライナ
下方支持部分の拡大断面図である。 １０……シリンダライナ、１４……クランクケ
ース、１０c′……下方段部、１４ｂ……ロアデツ
キ、１２……シリンダヘツドガスケツト、２０…
…傾斜面。
第２図は従来のシリンダライナ支持構造の概念的
断面図、第３図は第２図におけるシリンダライナ
下方支持部分の拡大断面図である。 １０……シリンダライナ、１４……クランクケ
ース、１０c′……下方段部、１４ｂ……ロアデツ
キ、１２……シリンダヘツドガスケツト、２０…
…傾斜面。
Claims (1)
- シリンダライナの下方部分に設けられた段部が
クランクケースに設けられた環状のデツキにより
支持され、かつ同シリンダライナの上端部分がシ
リンダヘツドガスケツトを介してシリンダヘツド
に圧接されるようにしたものにおいて、上記デツ
キのシリンダライナ下方段部に対向する端面が半
径方向内方部分から半径方向外方に向かつて下降
した傾斜面として構成され又は上記シリンダライ
ナ下方段部の上記デツキに対向する端面が半径方
向外方部分から半径方向内方に向かつて下降した
傾斜面として構成されると共に、上記デツキの端
面とシリンダライナ下方段部の端面との当接部
が、同シリンダライナの肉厚中心面と略同一面内
に配置されたことを特徴とする内燃機関のシリン
ダライナ支持装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10340684U JPS6117446U (ja) | 1984-07-09 | 1984-07-09 | 内燃機関のシリンダライナ支持装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10340684U JPS6117446U (ja) | 1984-07-09 | 1984-07-09 | 内燃機関のシリンダライナ支持装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS6117446U JPS6117446U (ja) | 1986-01-31 |
| JPH037560Y2 true JPH037560Y2 (ja) | 1991-02-25 |
Family
ID=30662801
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP10340684U Granted JPS6117446U (ja) | 1984-07-09 | 1984-07-09 | 内燃機関のシリンダライナ支持装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS6117446U (ja) |
Citations (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS55164746A (en) * | 1979-06-11 | 1980-12-22 | Nissan Motor Co Ltd | Low-noise engine |
| JPS6231182A (ja) * | 1985-08-01 | 1987-02-10 | Nippon Soken Inc | 積層型圧電体 |
-
1984
- 1984-07-09 JP JP10340684U patent/JPS6117446U/ja active Granted
Patent Citations (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS55164746A (en) * | 1979-06-11 | 1980-12-22 | Nissan Motor Co Ltd | Low-noise engine |
| JPS6231182A (ja) * | 1985-08-01 | 1987-02-10 | Nippon Soken Inc | 積層型圧電体 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS6117446U (ja) | 1986-01-31 |
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