JPH0375149B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPH0375149B2
JPH0375149B2 JP57041380A JP4138082A JPH0375149B2 JP H0375149 B2 JPH0375149 B2 JP H0375149B2 JP 57041380 A JP57041380 A JP 57041380A JP 4138082 A JP4138082 A JP 4138082A JP H0375149 B2 JPH0375149 B2 JP H0375149B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
yeast
killer
satucharomyces
cerevisiae
wine
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP57041380A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS58158180A (ja
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed filed Critical
Priority to JP4138082A priority Critical patent/JPS58158180A/ja
Priority to AT83900851T priority patent/ATE47605T1/de
Priority to DE8383900851T priority patent/DE3380772D1/de
Priority to PCT/JP1983/000077 priority patent/WO1983003258A1/ja
Priority to EP83900851A priority patent/EP0103646B1/en
Publication of JPS58158180A publication Critical patent/JPS58158180A/ja
Publication of JPH0375149B2 publication Critical patent/JPH0375149B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、キラー酵母の造成に関する。詳しく
はホモタリズム株である優良酵母に、キラー因子
を導入したキラー因子を持つ優良酵母に関する。 酒類醸造においては、原料や容器、空気からと
様々な雑菌による汚染の恐れがある。特に野性酵
母に対しては、優良株との環境による差別化は難
しく、優良株を種菌、酒母としても野性株のコン
タミネーシヨンの可能性があり、品質管理上大き
な問題である。これに対して、優良酵母にキラー
因子を導入して、キラー優良酵母による清酒、ぶ
どう酒の製造が堤案されている(特公昭57−
2307)。しかしながらその造成の方法は(1)戻し交
配法または(2)細胞質導入法に基づくもので、それ
らの欠点として、(1)においては操作が繁雑で育種
に日数がかかること、核遺伝子が、優良親株に完
全に元に戻らないことがあげられ、また(2)におい
ては、一倍体酵母にしか応用できない。通常一倍
体には、工業適性がない。 本発明は、上記問題を解決した方法を提供する
ものである。 本発明を実施するには、優良酵母は完全ホモタ
リズム(文献(1))の酵母を用い、一方キラー酵母
は核融合欠損変異であることを必須の要件とす
る。完全ホモタリズム株は、通常の交配ではキラ
ー因子の導入は出来ないが、本発明者らは、胞子
クローンがa又はαの接合型を有すること、およ
びこれら胞子クローンが2回の細胞分裂後接合型
の変換が起こり、それぞれが接合することにより
2倍体となることに注目し実験を進めた結果、本
発明を完成した。すなわち優良ホモタリズム酵母
の胞子が2回分裂する前にキラー酵母と交配さ
せ、さらにキラー酵母として核融合欠損変異株を
用いることにより、優良酵母の核ゲノムだけを持
ち、かつキラーフアクターをもつ優良酵母の造成
が可能となつた。使用する優良酵母は、ホモタリ
ズム機構をもつものであれば、どのような酵母で
も適用できる。それらの酵母としては、例えば
ATCC32747などがあげられる。一方、キラー酵
母としては、核融合欠損変異株例えば、
JCXIP24(文献(2))のようなものであれば、これ
もまたすべて適用できる。また、キラー酵母にマ
ーカーとして抗生物質に対する非感受性または感
受性を付加しておくことは、融合株の選択に好ま
しいものである。 以下実施例で説明する。 実施例 ぶどう酒酵母サツカロマイセス・セレビシエ
SW−001を酵母エキス1%、ポリペプトン2%、
グルコース2%を含む培地(YPD培地)で培養
(2ml容、静置30℃)後、胞子形成培地(酢酸カ
リ0.5%、寒天2%)上にのせ、30℃、24時間培
養し胞子形成させた。 一方キラー酵母サツカロマイセス・セレビシエ
SY−5(a leu 1 Kar 1−1〔K+〕〔Eryr〕)
をYPD培地中で24時間培養した。SW−001株の
胞子及びSY−5細胞を小さなYPD寒天培地上に
置き、顕微鏡下で細いガラス棒を用いて両細胞を
接する様に置いた。(Spore to Cell交配法文献
(3))この小さなYPD寒天培地をYPD寒天平板培
地上に移し、3日間30℃で培養し、コロニーを形
成させた。このコロニーより釣り菌し、3%グリ
セロールを含む最少培地(0.67%Yeast
Nitrogen Base、Difco製)に100μg/mlのエリ
スロマイシンを加えた寒天培地上で生育させた。
独立した2つの交配より、上記3%グリセロー
ル・エリスロマイシン最少培地で生育したクロー
ンをそれぞれ5クローンずつ取り出し、四分子解
析及びキラーの性質を検討した。その結果目的と
するSW−001核遺伝子を持つキラー酵母SAV−
301を得た。この株は、工業技術院微生物工業技
術研究所に寄託されている(1983年3月5日に微
工研菌寄第6324号から国際寄託(微工研条寄第
261号FERM BP−261)に移管されている。 なおこの交配により生じる菌株及び用いた菌株
の性質を表1に示す。 さらにSAV−301の細胞質ds RNA(キラーフ
アクターを発現するプラスミド)の有無を検討し
た結果SY−5と同じ分子量のMds RNA及びL
ds RNAが存在していた。またSAV−301のキ
ラースペツクはSY−5と全く同じであつた。表
2にそれを示す。またSAV−301の菌学的性質
(文献(4))はSW−001とすべて同じであつた。表
3に糖の発酵性を示す。
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】 + 醗酵性有り
− 醗酵性無し
参考例 醸造中の汚染菌の消長と酒質の検討 甲州ぶどう20Kgを破粋、除梗後、直ちに圧搾し
て果汁を得る。これにメタ重亜硫酸カリを
100ppmになるように加えて糖分20.2%まで補糖
し、遠心分離後EKフイルターで無菌濾過する。
この果汁を殺菌済の発酵瓶に入れ、あらかじめそ
れぞれ純粋培養したキラー酵母SAV−301、汚染
酵母サツカロマイセス・バイヤヌス
(Saccharomyces bayanus)FB−1及びワイン
酵母サツカロマイセス・セレビシエ
(Saccharomyces cerevisiae)SW−001をキラー
酵母SAV−301と汚染酵母FB−1との組合せ
(A法)及びワイン酵母SW−001と汚染酵母FB
−1の組合せ(B法)で、それぞれの組の中の菌
の割合は醪中でA法ではキラー酵母SAV−301が
2×106個/ml、汚染酵母FB−1が2×105個/
ml、B法ではワイン酵母SW−001が2×106個/
ml、汚染酵母FB−1が2×105個/mlになる様に
加え20℃で発酵させる。 培養7日後の醪中の生菌数をみると、A法では
すべてがキラー酵母であり、B法では29.8%が汚
染酵母であつた。 上記の操作によつて得られたワインについて、
メタ重亜硫酸カリを300ppmになるように加えて
比較した結果及び官能検査の結果をそれぞれ表4
及び表5に示した。
【表】
【表】 なお、官能検査は熟練したパネル11名により、
色0〜2点、香気0〜4点、風味0〜12点の18点
満点で実施した。 表4中A法はB法にくらべ遊離型亜硫酸が多く
出ており、酸化防止及び微生物汚染防止に効果が
期待出来る。又、表5中、**:危険率1%で有
意差有り、t分布表よりt(10、0.01)=3.106、
香気、風味、総合に於けるto値>3.106したがつ
て、本発明の酵母とキラー性のない酵母との間に
は有意差が認められた。 上記の結果より明らかな如くキラー酵母SAV
−301により汚染菌をおさえて発酵し生成したワ
インのほうが遊離の亜硫酸が生成しやすく、又、
ワインに不快臭を付与するアルデヒド様の香りが
少なく、官能的にもすぐれていた。 ※亜硫酸(遊離型及び結合型)定量はRankine
法(1962)を採用した。(文献(5)) 文献 (1) TaKano、I.、Oshima、Y.:Genetics、65
421(1970). (2) J.Conde and G.R.Fink:Proc.Natl.Acad.
Sci.USA、73、3651(1976) (3) Takano、I.、Oshima、Y:Genetics、57
875(1967) (4) Lodder、:The Yeasts、2nd.edd.(1970) (5) Rankine:Aust、Wine、Brew.&Spir.
Rev.、80(5)14.

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 サツカロマイセス・セルビシエに属するホモ
    タリズム酵母を胞子形成させ、一倍体を得て、こ
    れにキラープラスミドを保持しサツカロマイセ
    ス・セルビシエに属する核融合欠損変異酵母を融
    合させ、選択することによりサツカロマイセス・
    セルビシエに属するキラー酵母を製造する方法。 2 ホモタリズム酵母が醸造用ホモタリズム酵母
    である特許請求の範囲第1項記載の方法。 3 ホモタリズム酵母がワイン酵母SW−001で
    あり、キラープラスミドを保持する核融合欠損変
    異酵母がSY−5であり、製造されるキラー酵母
    がサツカロマイセス・セルビシエSAV−301であ
    ることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の
    方法。
JP4138082A 1982-03-15 1982-03-15 キラ−酵母及びその造成方法 Granted JPS58158180A (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4138082A JPS58158180A (ja) 1982-03-15 1982-03-15 キラ−酵母及びその造成方法
AT83900851T ATE47605T1 (de) 1982-03-15 1983-03-14 Neue keimtoetende hefe, deren herstellung und verwendung.
DE8383900851T DE3380772D1 (en) 1982-03-15 1983-03-14 Novel killer yeast, process for its production, and application thereof
PCT/JP1983/000077 WO1983003258A1 (en) 1982-03-15 1983-03-14 Novel killer yeast, process for its production, and application thereof
EP83900851A EP0103646B1 (en) 1982-03-15 1983-03-14 Novel killer yeast, process for its production, and application thereof

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4138082A JPS58158180A (ja) 1982-03-15 1982-03-15 キラ−酵母及びその造成方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS58158180A JPS58158180A (ja) 1983-09-20
JPH0375149B2 true JPH0375149B2 (ja) 1991-11-29

Family

ID=12606786

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4138082A Granted JPS58158180A (ja) 1982-03-15 1982-03-15 キラ−酵母及びその造成方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS58158180A (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0325020U (ja) * 1989-07-20 1991-03-14
ES2328419T3 (es) * 2006-04-12 2009-11-12 Csm Nederland B.V. Masa fermentada con levadura resistente al leudado.
EP1808074A1 (en) * 2006-04-12 2007-07-18 CSM Nederland B.V. Proofing tolerant yeast-leavened dough and use of Saccharomyces bayanus for enhancing proofing tolerance

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS572307A (en) * 1980-05-06 1982-01-07 Charbonnages Ste Chimique Ethylene polymerization and device

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS572307A (en) * 1980-05-06 1982-01-07 Charbonnages Ste Chimique Ethylene polymerization and device

Also Published As

Publication number Publication date
JPS58158180A (ja) 1983-09-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Reed Yeast technology
Philliskirk et al. The occurrence of killer character in yeasts of various genera
Gjermansen et al. Construction of a hybrid brewing strain of Saccharomyces carlsbergensis by mating of meiotic segregants
Origone et al. Saccharomyces cerevisiae× Saccharomyces uvarum hybrids generated under different conditions share similar winemaking features
Hammond et al. Fermentation properties of brewing yeast with killer character
JP2530650B2 (ja) 低アルコ−ルまたは無アルコ−ルビ−ルの製造法
CN108485996A (zh) 一种新型产乙酸乙酯的酿酒酵母菌株及构建方法
JPH0375149B2 (ja)
JP3506280B2 (ja) 新規酵母及びその用途
JP3057557B2 (ja) 新規酵母とその用途
CN112725203B (zh) 一株高产香气物质的美极梅奇酵母菌株yc15及其应用
CN107937293A (zh) 一株果香型酿酒酵母及其在北京地区葡萄酒酿造中的应用
CN107916233A (zh) 一株酿酒酵母及其在北京地区葡萄酒酿造中的应用
JP6839165B2 (ja) インドール生産酵母を用いる蒸留酒の製造方法およびインドール高生産酵母とその育種方法
JP3051715B2 (ja) 新規焼酎用酵母及び当該酵母を用いる焼酎の製造法
EP0103646B1 (en) Novel killer yeast, process for its production, and application thereof
KR987001032A (ko) 방향성(芳香性) 효모 신균주(Novel Aromatic Yeast Strains)
JP4402779B2 (ja) 有機酸高生産新規酵母及びその用途
Farris et al. A genetically improved wine yeast
CN106244474B (zh) 一株高产苯乙醇的酿酒酵母及其在干红葡萄酒酿造中的应用
JP4565137B2 (ja) 新規酵母及びその取得方法
JP4402207B2 (ja) アルコール耐性酵母
JP4227696B2 (ja) ワイン酵母の交雑育種方法
JP3876975B2 (ja) 果糖資化性酵母
JP3835564B2 (ja) 新規酵母及びその用途