JPH0373335A - 透明導電ガラス - Google Patents

透明導電ガラス

Info

Publication number
JPH0373335A
JPH0373335A JP1284847A JP28484789A JPH0373335A JP H0373335 A JPH0373335 A JP H0373335A JP 1284847 A JP1284847 A JP 1284847A JP 28484789 A JP28484789 A JP 28484789A JP H0373335 A JPH0373335 A JP H0373335A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
transparent conductive
glass
metal selected
oxide
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP1284847A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroyasu Kojima
啓安 小島
Koichi Suzuki
巧一 鈴木
Masashi Tada
昌史 多田
Naoki Hashimoto
直樹 橋本
Hidekazu Ando
英一 安藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
AGC Inc
Original Assignee
Asahi Glass Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Glass Co Ltd filed Critical Asahi Glass Co Ltd
Priority to JP1284847A priority Critical patent/JPH0373335A/ja
Publication of JPH0373335A publication Critical patent/JPH0373335A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、透明導電ガラスに関するもので、特に耐久性
に優れた透明導電ガラスに関する6のである。
[従来の技術] ガラスなどの透明基体上に導電性の膜を形成したものは
、液晶表示素子の基板、冷凍ショーケースの防曇ガラス
、 CRTのフェースプレートなどの帯電防止ガラス(
ホコリが付きにくくするため)、タッチパネルガラスな
どに用いられている。その他、最近では電磁シールドガ
ラスとしての用途も出てきた。これらにはITO(錫を
含んだ酸化インジウム)、導電性SnO,などが通常使
われている。ITOは通常真空蒸着法又はスパッタリン
グ法で、Snowはスプレー法などで成膜される。
[発明の解決しようとする課題] ITOは、比抵抗的には最も優れた材料の一つであるが
、一般的に酸に対して溶解し、これがバターニングのと
きには利点となるが、耐久性的には劣る。一方、抵抗値
的に有利なメタル膜はその性質上、可視光線の吸収が強
く、高い透過率を得るためにはかなり薄い膜にしなけれ
ばならない、このような膜は、経時的に安定でなく酸化
により抵抗値が上昇したり、光学的特性が変化してしま
う。更に一般に酸に対しての耐久性も充分でない。
酸化錫にフッ素、アンチモンなどをドープした導電性酸
化錫は、一般にスプレー法などで成膜される。この膜は
耐久性的には前述のものより優・れているが、スプレー
法は原料の熱分解のために通常400℃以上の基体加熱
を必要とし、また膜厚分布の均一性や低抵抗化が難しい
という問題点がある。
[課題を解決するための手段] 本発明は、前述の問題点を解決すべくなされたものであ
り、ガラス基板上に、透明導電膜、その上に保護膜を順
次積層した透明導電ガラスであって、該保護膜がCr、
 Ti、 Zr、 Taのうち少なくとも1種とBとを
含む酸化膜、又はTi、Zr、Taのうち少なくとも1
種とBとを含む窒化膜であることを特徴とする透明導電
ガラスを提供するものである。
第1図は、本発明の実施例を示す1例の断面図である。
 11はガラス基板、13はITO,5nOz。
ZnOなどからなる透明導電膜、15は保護膜である。
ガラス基板11としては、フロートガラス、熱線吸収ガ
ラス等が用いられ、特に限定されない、又、合せガラス
、強化ガラス等も使用できる。
保護膜15は透明導電膜13を保護するものであり、緻
密で、硬く、かつ耐久性の高いものが要求されるが、C
r、Ti、Zr、Taのうち少なくとも1種とBとを含
む酸化膜、又は丁x+Zr+Taのうち少なくとも1種
とBとを含む窒化膜が、極めて硬く、緻密で、耐久性も
高いので、本発明における保護膜15として好適である
0本発明は、かかる高耐久性の膜を透明導電膜の保護膜
として用いることを特徴としている。
これらは、例えば酸素、窒素等の存在下に、ボロン合金
を反応性スパッタリングあるいはイオンブレーティング
し、酸化膜又は窒化膜とすることにより形成してもよい
、又、蒸着法、イオンブレーティングの場合は、蒸発源
として混合酸化物あるいは混合窒化物をベレット化した
ものなどを用いれば良い、ボロン(B)合金におけるC
r、 Ti、 Zr、 Ta等の金属とBとの比は特に
制限がないが、窒化膜とする場合にはCr、Ti、Zr
Ta等の合計二Bが原子比で50:50以下、特に70
:30以下の割合でBが含まれていることが好ましい。
これ以上Bの割合が多いと、金属窒化物の格子がひずん
でかえって不安定となり、耐酸性や耐擦傷性が低下する
。又、下限としては。
95:5以上、特に90:10以上Bが含有されるのが
好ましい、これ以下だと金属窒化物に対する優位性、B
の耐久性に対する効果が認められなくなる。
酸化膜とした場合の保護膜15の組成は、特に制限はな
いが、膜が非晶質化して耐擦傷性が向上するために膜中
において、Zr0t、TiO,Ta1Os。
cram、 Cr*Osから選ばれた酸化物の合計10
0部に対してBtusがモル比で5部以上、好ましくは
10部以上、特に20部以上あるのが良い、しかしなが
ら、膜の屈折率はB、0.の含有量が増加するにつれ低
下するので、光学的に必要な屈折率を基にして硼素の含
有量を選択すれば良い。また、Bの含有量があまり多い
と耐久性が低下するのでZrOx+ TiOx、 Cr
O2,CrJsから選ばれた酸化物の合計100部に対
して8.0!がモル比で500部以下、好ましくは30
0部以下、特に100部以下が良い。
表2は、本発明の保護膜15に最適な膜のうち、zrB
、0ylllを例として、その性質を示したものである
。それぞれ表に挙げた組成のターゲットを用いて、反応
性スパッタリングにより製膜したちのである。結晶性は
、薄膜X線回折により観測した。又、耐擦傷性は、砂消
しゴムによる擦り試験の結果で、○は傷が殆どつかなか
ったもの、×は容易に傷が生じたものである。
耐摩耗性は、テーパー試験(摩耗輪C5−10F、加重
500 g、 1000回転)の結果、ヘイズ4%以内
のものを○、ヘイズ4%超のものを×とした。耐酸性は
0.1N  H2SO4中に240時間浸漬した結果、
Tv (可視光透過率)、RV(可視光反射率)の浸漬
前に対する変化率が1%以内のものを○、1〜4%のも
のをΔ、膜が溶解して消滅してしまったものを×とした
。耐アルカリ性は0.1N Na0)1中に240時間
浸漬した結果、TV、Rvの浸漬前に対する変化率が1
%以内のちのを○、膜が溶解してしまったものを×とし
た。煮沸テストは、1気圧下、100℃の水に2時間浸
漬した後、TV、RVの浸漬前に対する変化率が1%以
内であるとき○、1%超のとき×とした。
ZrB工0.膜に関しては、表2から明らかなように、
膜中のBが少ないと結晶性の膜ができ、Bが多いと非晶
質の膜ができる傾向があることがわかる。そして、結晶
性の膜は耐擦傷性及び耐摩耗性が劣るのに対して非晶質
の膜は優れていることがわかる。これは非晶質の膜は、
表面が平滑である為であると考えられる。従って、Zr
Bオ0.膜(膜中のZrに対するBの原子比Xが0、1
0< x )の膜は耐擦傷性、耐摩耗性に優れている。
B、0.膜は吸湿性で空気中の水分を吸収して溶けてし
まうので、ZrBxOy膜においてX≦3程度が好まし
い。
ZrBxO,膜中のZrに対するO(酸素)の原子比は
特に限定されないが、多すぎると膜構造が粗になりボソ
ボソの膜になってしまうこと、又、あまり少ないと膜が
金属的になり透過率が低下したり膜の耐擦傷性が低下す
る傾向があることなどの理由によりZrOxと820.
の複合系となる量程度であることが好ましい。即ち、複
合酸化物をZrOx+ X BO+、 sと表すと、B
がZrに対して原子比でX含まれる時に、y=2+1.
5x程度であることが好ましい。
又、表2より、ZrBxOy膜中のBの量が増えるにつ
れ、膜の屈折率が低下する傾向があることがわかる。腹
の組成と屈折率nとの関係を第3図に示す、膜中のBを
増やすことにより、屈折率nは2.0ぐらいから1.5
程度まで低下する。
従って0.10<x≦3.2<y56.5のZrBxO
y膜は良好な耐擦傷性及び耐摩耗性を有し、かつ、Bの
量によって由由に屈折率を選択できる本発明の目的に好
適な非晶質酸化物膜である。
さらに、表2に示したように、膜中のBの含有量が増え
るにつれ、耐酸性、耐アルカリ性が劣化する傾向がある
。xk2.3で耐酸性が悪くなり、x>4で耐アルカリ
性の低下及び煮沸テストで劣化を示すようになる。従っ
て、空気中で露出した状態で使用される用途には、Zr
BxOy(x〈2゜3)の非晶質酸化物膜が好ましい。
以上のように、ZrO□膜に酸化硼素B2O3を加えた
ことにより、膜が非晶質化し、表面が平滑化し、これが
耐摩耗性及び耐擦傷性の向上に寄与していると考えられ
る。又、Bの量で屈折率の調節が可能となり、さらに、
ZrL膜と比べて、内部応力が小さいため、接する膜と
の密着性の点で有利である。これは特に厚い膜を形成す
る場合に有利である。
Zr以外の金属、即ち、Ti、Ta、(:rと、Bとを
含む酸化物も同様に非晶質となり、十分な耐擦傷性、及
び耐摩耗性が得られる。
以上のように、本発明の保護膜においては、必要な屈折
率を有するように、Bの添加量を調節すれば良い。
保護膜15の膜厚としてはあまり薄いと保護膜としての
性能が十分でなくなるので、少なくとも30Å以上、好
ましくは100Å以上、特に150Å以上が良い、厚い
方は特に制限はないが、あまり厚すぎると膜剥離も生じ
やすくなるため、400Å以下が好ましい、保護膜の屈
折率、及びこの干渉による外観変化、可視光線透過率、
生産性等を考慮して決めれば良い。
ITOをはじめとして透明導電膜は比較的耐薬品性に乏
しく、露出した状態で使用する場合には、耐アルカリ性
に比べて特に耐酸性に問題が生じやすいが、上記保護膜
は実用上十分な耐薬品性を付与することができる。又、
上記保護膜は、赤外域の光を反射し、熱線反射膜として
の役割を果たすことも出来る。
透明導電膜13は酸化錫を含んだ酸化インジウム(IT
O)、フッ素、アンチモンなどをドープした酸化錫、ア
ルミニウムやフッ素をドープした酸化亜鉛、Cd*5n
04など透明導電性があるものであれば構わない。膜厚
は用途に応じて、また用いる導電膜の比抵抗を考慮して
選べば良い。たとえば帯電防止には数十にΩ/口から数
百にΩ/口程度のシート抵抗の膜を、電磁波シールドに
は数Ω/口程度のシート抵抗の膜を用いる。
膜厚が厚ければ表面抵抗が小さくなり帯電防止や電磁波
シールド性能は向上するが、あまり厚すぎると膜はがれ
や膜の着色が起こってしまう恐れがあるので、 200
00Å以下が好ましい。
透明導電膜の形成法も特に限定はなく真空蒸着法、イオ
ンブレーティング法、スパッタリング法、CVD法いず
れでも良いことはいうまでもないことである。透明導電
膜と基体との密着力は、特に透明導電膜の膜厚が厚い場
合は問題になるが、このときは透明導電膜13と基体1
との間に接着力向上のためにクロム等の薄膜を下地膜と
して形成するのは好ましい、また、透明導電膜13と保
護膜15との間に接着性向上のための薄膜を介在させて
もよい。
第2図は、本発明の他の構成例を示す断面図であり、基
板11上に、下地膜17、透明導電膜13および保護膜
15が順次積層されている。
下地膜17は、ガラス基板11との密着性を高めるため
に用いられるものであるが、吸収膜を用いて透過率を制
御したり、干渉効果を利用して色調を調整したり、ある
いは熱線反射特性を持たすこともできる。
下地膜17としては、Cr、 Ti、 Zr、 Ta、
 Snのうち少なくとも1種からなる金属膜;その酸化
膜又はその窒化膜; Cr、 Ti、 Zr、 Ta、
 Snのうち少なくとも1種とBとの合金膜; Cr、
 Ti、 Zr、 Ta、 Snのうち少なくとも1種
とBを含む酸化膜; Cr * Tl + Zr + 
Ta *Snのうち少なくとも1種とBを含む窒化膜等
が好適な例として挙げられる。
かかる下地膜17の膜厚としては、透過率を制御する目
的で、金属膜、合金膜、窒化膜を用いる場合にはIO〜
300λ程度が好適である。干渉を利用して色調を調整
する目的で、酸化膜を用いる場合には、該下地膜の上に
形成される透明導電膜や保護膜の屈折率や膜厚にも依る
が、20〜10000人程度が好適である。
各層の膜厚を制御することにより、種々の特性を調整す
ることができる1例えば、可視光透過率40%、ITO
膜表面抵抗4Ω/口の場合を例にとると、下地膜17と
して20人±5%のCr層を形成し、透明導電膜として
8000人±5%のITO層を形威し、保護膜として2
00ű5%のZrBN、層を形成すればよい。このよ
うに、実測した屈折率を元に各層の膜厚を選定すること
により、可視光の透過率、ガラス側(膜形成面の反対側
)の反射特性などを自由に変えることができる。
さらに、第1図および第2図には、透明導電膜13が単
層の場合を示したが、透明導電膜を他の膜ヒ交互に積層
して、光の干渉効果を利用して光学的特性、色調等を調
整してデザイン性を持たせることも可能である。第4図
には透明導電膜13を3層、他の膜19を2層形成した
例の断面図が示されている。他の膜19としては、特に
限定されるものではなく 、 TiO2,Zr0i、S
iO。
5nOi等の誘電体膜、金属膜等を使用できる。膜の屈
折率等の光学特性により、適宜の材料を選択すれば良い
、又、下地膜17や保護膜15と同様の膜を用いること
もできる0例えばガラス/Cr71丁0 / Cr/ 
ITO/ ZrB、N、 (保護膜)や、ガラス/Zr
B、(下地膜)/IIO2/ ZrB−Oy/ I丁0
/ZrBmOy (保護膜)のようにすることもできる
又、第4図には、下地膜17の上に、透明導電膜13と
他の膜19を交互に積層した構成を示したが、下地膜を
介さずに、透明導電膜13と他の膜19を積層し、最外
層に保護膜15を形成して、本発明の透明導電ガラスを
構成することもできる0例えば、ガラス/ ITO/ 
ZrB、N、/ ITO/ZrB工0.のようにするこ
とらできる。
他の膜19としてのZrBxOy膜に関しては、Bの含
有割合が多い程屈折率が低下する傾向にあり、O(酸素
)の含有割合が少なすぎると膜が金属的になり透過率が
低下するという傾向があるため、これらの点を考慮し、
保護膜としてのZrBmOy膜について上述したのと同
様に、目的に応じて光学特性等を基にして適宜Bの含有
量を選択すれば良い。
また、膜19の膜厚については、所望の光学的特性に合
わせて適宜選択すればよい。
このように、透明導電膜と他の膜を交互に積層する場合
には、複数の透明導電膜の合計膜厚による抵抗値が目的
に合うようにすればよい。
以上のように、透明導電膜と他の膜を交互に積層する場
合、空気側最外層には保護膜15を形成する。
以上、本発明の透明導電ガラスを説明したが、保護膜1
5、透明導電膜13、下地膜17、他の膜19の成膜方
法としては、真空蒸着法、DC。
RFスパッタ法、イオンブレーティング法等のいずれも
が採用できるが、特に、スパッタ法は組成変動が少なく
、又、大面積にわたり均一な膜を形成できるので、透明
導電膜13.保護膜15、下地1Il17、膜19とし
てのZrBJy膜等の成膜法として好ましい。
[作 用] 本発明の特徴は、基体の最外層に耐久性の優れた保護膜
を形成することに特徴がある。TiOx、 Zr0gな
どは化学的に安定な材料であるが、結晶性の腹になりや
すく、表面が凸凹になり耐擦傷性が十分でない、また結
晶粒界ができるため粒界から水分、酸、アルカリが浸透
し下側にある導電膜が溶解することらある。そこでガラ
ス構成元素であるBを混合して複合酸化膜とすることに
より膜を非晶質化し表面の平滑性を良(し、耐擦傷性能
を向上させる。更に結晶粒界が消失することにより、酸
、アルカリなどに対する耐久性も向上する。
複合窒化膜については、金属窒化物の格子中にBが入り
こんで、密度が高く、緻密な構造になっており、このた
め、耐擦傷性や、耐酸性等の化学的耐久性も高くなって
いると考えられる。又、窒化物は可視光線の一部を吸収
するため、膜厚を調整することにより、本発明の透明導
電ガラス全体の可視光線透過率を制御できる。
【効 果] 本発明によれば、ガラス基板上に形成したITO等の導
電膜の上に、保護膜としてCr、Ti。
Zr、TaとBを含む酸化膜あるいはTi、Zr、Ta
とBを含む窒化膜を用いることにより、酸、アルカリ、
水、紫外線に対して安定な耐候性に優れた透明導電ガラ
スを提供できるのみでなく、耐擦傷性等の物理的耐久性
にも優れたものが提供できる。よって、液晶表示素子や
CRT等のデイスプレーのパネルや冷凍ショーケース用
防曇ガラス、帯電防止ガラス、電磁シールドガラス等の
用途に好適な透明導電ガラスを提供できる。
又、B、Nの含有量を変え、屈折率や吸収率等が調節で
きるので光学設計をして外観的にもある程度の希望の透
過率、反射率、色調を得ることが可能である。このこと
は複写機の天板ガラスの帯電防止などでは透過率アップ
のため重要である。また液晶表示素子などの電極パター
ン見え防止にも応用できる。この時同時に異物などによ
る上下電極間の短絡防止(クロストーク防止)も達成で
きる。
又、透明導電膜の電磁波遮蔽能を利用した場合には、単
板での電磁遮蔽ガラスを実現できる。この単板電磁遮蔽
ガラスは、従来の金属メツシュを挾み込んだ複層ガラス
と比較して非常に低価格であり、目障りな埋め込み物も
ない。
施工に際しても、サツシまわりの間隔を大きく変更する
ことなしに取付けが可能となる。又、保護膜や下地膜に
熱線反射機能をもたせて多機能化を実現でき、実用上極
めて有利である。さらに、保護膜や下地膜に光の干渉効
果をもたせたり、透明導電膜と他の膜を交互に積層した
りして、デザイン性を付与することもできる。
又、金属膜、窒化膜等の光吸収性の下地膜を形成した場
合には、膜厚をコントロールすることにより、可視光透
過率を目的に応じて任意に変化させることができる。こ
の電磁波遮蔽ガラスは、建築用のみでなく、自動車用、
航空機用などに対しても応用できる。
[実施例] 洗浄乾燥したフロートガラス板を、スパッタターゲット
と蒸着源が並設されたチャンバーに入れて高真空とした
のち、Arガスを導入して2X 10−”Torrとし
、ターゲット電圧0.5KVでDCスパッタを行ない、
下地層として20スのCr層を形成した1次に基板を蒸
着チャンバーに移し、0□ガスを導入して7 X 10
−’Torrとし、ルツボ内のITO膜ペレットを蒸発
させ、透明導電膜として8000人のITO膜を形成し
た。なお、このITO膜の表面抵抗は4Ω/口であった
次に、更にスパッタチャンバーに移し、CrBの合金タ
ーゲット[Cr: B=9 : l (原子比)1を用
いて、0.とArの混合ガスで2 X 10−”Tor
rに雰囲気を調整し、ターゲット電圧2KVの条件でD
Cスパッタし、保護膜として200大のCrBxOy層
(x = o、z、 y = o、s)を形成して、透
明導電ガラス(サンプルA)を得た。
次に、サンプルAと同様にして、下地膜、透明導電膜を
形成した後、ZrBxOy膜(x=0.3、y=o、s
、膜厚200人)を形成し、サンプルBとした。
次に、サンプルAと同様にして、下地膜、透明導電膜を
形成した後、TiBxOy膜(x=0.2、y=0.6
、膜厚200人)を形成し、サンプルCとした。
次に、サンプルAと同様にして、下地膜、透明導電膜を
形成した後、7a B x Oy膜(x=0.1、y=
o、g、膜厚200人)を形成し、サンプルDとした。
次に、サンプルAと同様にして、下地膜、透明導電膜を
形成した後、ZrBxNy膜(x=0.3、y=o、7
、膜厚200人〉を形成し、サンプルEとした。
次に、サンプルAと同様にして、下地膜、透明導電膜を
形成した後、TiBxNy膜(x=0.21、y=0.
7、膜厚200人)を形成し、サンプルFとした。
次に、サンプルAと同様にして1.下地膜、透明導電膜
を形成した後、rasxNy膜(x=0.1、y=0.
7、膜厚200人)を形成し、サンプルGとした。
次に比較例として、サンプルAと同様にして、下地膜、
透明導電膜を形成した後、Sn0w膜(200人)を形
成し、サンプルHとした。
次に、比較例として、サンプルAと同様にして、下地膜
、透明導電膜を形成した後、Ti0z膜(200λ)を
形成し、サンプルIとした。
又、サンプルAと同様にして下地膜、透明導電膜を形成
しただけのものをサンプルJとした。
これらサンプルA〜Jについて、以下の通り耐酸テスト
を行ない、その結果を表−1に示す。
サンプルH〜Jに比べ、本発明の実施例のサンプルA−
Gでは非常に耐薬品性が向上していることが判かる。
耐酸テスト 1規定塩酸中に、25℃で、各供試保護膜付き透明導電
ガラスを入れ、経過時間毎に膜の状態を観察し、以下の
基準で耐酸性を評価した。
○:変化なし  ×:膜の表面が荒れる表− :耐酸テスト結果 別に、サンプルA−Jについて耐アルカリ性試験(1規
定水酸化ナトリウムの常温溶液に6時間浸漬)を行なっ
たが、外観変化はほとんど認められなかった。
又、別にサンプルA〜Jについて耐湿性試験(50℃×
98%RH雰囲気に7日放置)を行なったが、どれも外
観変化は認められなかった。
さらに、サンプルA〜Jについて、耐擦傷性試験(テー
パー試験:摩耗ホイール: C5−10F荷重:  5
00g、300回転)を行なったところ、試験前後の△
Tvはいずれも5%以下であり、優れた耐久性を示した
また、実施例の透明導電ガラス(サンプルA)は、周波
数I G)+zの電磁波に関して試験したところ、シー
ルド性能は約35dB程度で、良好な1!磁波遮蔽性能
を示した。
【図面の簡単な説明】
第1図、第2図、および第4図は本発明の構成例の層構
成を示す断面図である。 第3図は、ZrBxOy膜中のBの含有量と膜の屈折率
nとの関係を示した図である。 11・・・ガラス基板   13・・・透明導電膜15
・・・保護膜  17・・・下地膜19・・・酸化錫膜
やZrBmOy膜等第2 第4

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)ガラス基板上に、透明導電膜、その上に保護膜を
    順次積層した透明導電ガラスであっ て、該保護膜がCr、Ti、Zr、Taのうち少なくと
    も1種とBとを含む酸化膜、又はTi、Zr、Taのう
    ち少なくとも1種とBとを含む窒化膜であることを特徴
    とする透明導電ガラス。
  2. (2)ガラス基板上に、下地膜として、Cr、Ti、Z
    r、Ta、Snのうち少なくとも1種からなる金属膜、
    又はその酸化膜又はその窒化膜、あるいは、Cr、Ti
    、Zr、Ta、Snのうち少なくとも1種とBとの合金
    膜、又は、上記金属のうち少なくとも1種とBを含む酸
    化膜、又は、上記金属のうち少なくとも1種とBを含む
    窒化膜を形成し、該下地膜上に透明導電膜を形成し、そ
    の上に、Cr、Ti、Zr、Taのうち少なくとも1種
    とBとを含む酸化膜、又はTi、Zr、Taのうち少な
    くとも1種とBとを含む窒化膜を保護膜として形成した
    ことを特徴とする透明導電ガラス。
  3. (3)透明導電膜を、透明導電膜と、金属あるいは誘電
    体からなる他の膜を交互に積層した複数層により形成し
    たことを特徴とする請求項1又は2記載の透明導電ガラ
    ス。
  4. (4)透明導電膜が、錫を含む酸化インジウム、フッ素
    又はアルミニウムを含む酸化錫、あるいは、フッ素又は
    アルミニウムを含む酸化亜鉛のうち1種を主成分とする
    膜であることを特徴とする請求項1〜3いずれか1項記
    載の透明導電ガラス。
JP1284847A 1988-11-04 1989-11-02 透明導電ガラス Pending JPH0373335A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1284847A JPH0373335A (ja) 1988-11-04 1989-11-02 透明導電ガラス

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27730588 1988-11-04
JP63-277305 1988-11-04
JP1-53009 1989-03-07
JP1284847A JPH0373335A (ja) 1988-11-04 1989-11-02 透明導電ガラス

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0373335A true JPH0373335A (ja) 1991-03-28

Family

ID=26552334

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1284847A Pending JPH0373335A (ja) 1988-11-04 1989-11-02 透明導電ガラス

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0373335A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8048531B2 (en) 1996-09-26 2011-11-01 Asahi Glass Company Ltd. Protective plate for a plasma display and a method for producing the same
JP2012076467A (ja) * 2004-12-17 2012-04-19 Agc Flat Glass North America Inc 光学膜のための耐傷性空気酸化性保護層
KR20150123241A (ko) * 2013-02-27 2015-11-03 쌩-고벵 글래스 프랑스 저-e 다중층으로 코팅된 기판
KR20150132174A (ko) * 2013-03-15 2015-11-25 알케마 인코포레이티드 질소를 포함하는 투명 전도성 산화물 캡 층 조성물

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8048531B2 (en) 1996-09-26 2011-11-01 Asahi Glass Company Ltd. Protective plate for a plasma display and a method for producing the same
JP2012076467A (ja) * 2004-12-17 2012-04-19 Agc Flat Glass North America Inc 光学膜のための耐傷性空気酸化性保護層
KR20150123241A (ko) * 2013-02-27 2015-11-03 쌩-고벵 글래스 프랑스 저-e 다중층으로 코팅된 기판
JP2016515950A (ja) * 2013-02-27 2016-06-02 サン−ゴバン グラス フランス 低放射率の多層で被覆された基材
KR20150132174A (ko) * 2013-03-15 2015-11-25 알케마 인코포레이티드 질소를 포함하는 투명 전도성 산화물 캡 층 조성물
JP2016520949A (ja) * 2013-03-15 2016-07-14 アーケマ・インコーポレイテッド 窒素含有透明導電性酸化物キャップ層組成物

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH02217339A (ja) 透明導電ガラス
EP0622645B1 (en) Thin film coated filter and method of manufacture
DK169758B1 (da) Artikel med høj transmission og lav emissivitet samt fremgangsmåde til dens fremstilling
US6833194B1 (en) Protective layers for sputter coated article
DK166536B1 (da) Produkt med hoej transmittans og lav emissivitet
US6441964B1 (en) Anti-reflection high conductivity multi-layer coating for flat CRT products
JP4836376B2 (ja) スパッター被覆物品のための保護層
JPH029731A (ja) 灰色高透過性低放射性物品及びその製法
EP3511505B1 (en) Functional building material for windows and doors
JPH09104085A (ja) 薄層積重体で被覆した透明基材
US10745798B2 (en) Coated article with low-E coating having IR reflecting system with silver and zinc based barrier layer(s)
JP2003034828A (ja) 電磁波シールド用のAg合金膜、電磁波シールド用Ag合金膜形成体及び電磁波シールド用Ag合金スパッタリングターゲット
JP2720919B2 (ja) ターゲット
JPS63274757A (ja) ビスマス・錫酸化物膜
US5178966A (en) Composite with sputtered films of bismuth/tin oxide
JPH07249316A (ja) 透明導電膜および該透明導電膜を用いた透明基体
JPH0373335A (ja) 透明導電ガラス
US6478932B1 (en) Combination process of vacuum sputtering and wet coating for high conductivity and light attenuation anti-reflection coating on CRT surface
JP3501820B2 (ja) 屈曲性に優れた透明導電性フィルム
JP2576637B2 (ja) 熱線反射ガラス
JPS6042253A (ja) 熱線反射ガラス
JP2906524B2 (ja) 赤外反射物品
JPH0668713A (ja) 透明導電膜
JPH04300227A (ja) TiSiN系薄膜被覆ガラス
JP2003004902A (ja) 最外層が透明導電膜である抗反射導電多層薄膜