JPH0372615B2 - - Google Patents

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JPH0372615B2
JPH0372615B2 JP12726582A JP12726582A JPH0372615B2 JP H0372615 B2 JPH0372615 B2 JP H0372615B2 JP 12726582 A JP12726582 A JP 12726582A JP 12726582 A JP12726582 A JP 12726582A JP H0372615 B2 JPH0372615 B2 JP H0372615B2
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JP
Japan
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brucine
formula
optically active
halogen
lower alkyl
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JP12726582A
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English (en)
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JPS5916844A (ja
Inventor
Fumio Toda
Koichi Tanaka
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
Application filed by Asahi Chemical Industry Co Ltd filed Critical Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、一般式(1) 〔式中Arは置換又は非置換のフエニル基で、
その置換は水酸基、ハロゲン、若しくは低級アル
キル基による。Rは低級アルキル基若しくはハロ
ゲン置換低級アルキル基、又はハロゲン置換フエ
ニル基である。〕 で表される新規な光学活性化合物に関するもので
ある。 本発明の一般式(1)で表される光学活性なシアン
ヒドリン類は農薬、医薬、もしくは香料又はこれ
らの出発原料として有用な化合物である。 例えば、光学活性なシアンヒドリンは菊酸でエ
ステル化することによつて経済的に重要なピレス
ロイド系殺虫剤にすることができる〔農薬の生有
機化学と分子設計、江藤守総(九州大学農学部教
授)編集、ソフトサイエンス社、第210頁〜211頁
及び第391頁〜392頁参照)。本願発明の新規な光
学活性シアンヒドリン化合物は、新規なピレスロ
イド系殺虫剤の中間原料として期待される。 従来、光学活性体の製造法としてはラセミ体の
光学分割法或いは不斉合成法が知られている。し
かし、本発明の目的物であるアミノ基もカルボキ
シル基もない化合物にあつては、通常採られるジ
アステレオマー法等の公知の光学分割法の適用が
困難であり、又、不斉合成による方法によつても
その光学活性体を取得することができなかつた。 本発明者らはこのような状況下にあつて極めて
有用性の高い前記一般式(1)で表される化合物の光
学分割法を鋭意検討した結果、ブルシンと分子包
接錯体を形成せしめることを特徴とする新規な光
学分割法を見いだし、これによつて前記一般式(1)
で表される本発明の目的化合物を得ることができ
た。 以下、本発明化合物の製造方法について説明す
る。 本発明の化合物の取得にあたつて特に重要な点
は、一般式(1)で表される化合物のd体又はl体の
どちらか一方がブルシンのl体又はd体と優先的
に分子包接錯体を形成する点であり、これを利用
して光学分割する点にある。 なお、ここで分子包接錯体とは、分子が結合し
てできた三次元構造の内部に適当な大きさの空孔
があつて、その中にほかの分子が入り込んで特定
の結晶構造をつくつている物質のことを云う。 本発明者らは、X線解析を行うことより、ブル
シンに対して一般式(1)の化合物はその水酸基の水
素原子を介して分子包接錯体を形成していること
を究明した。これは従来知られているものと異な
つたブルシンとの結合形態の発見であつた。 なお、これら化合物が、水酸基と共にシアノ基
を併せ有することがブルシンとその特異的分子包
接錯体形成の鍵となつているものと考えられる。 本発明化合物を得る際に用いるブルシンはd体
又はl体いずれでもよいが、マチン科植物の種子
中など、天然に多く存在するl−ブルシンが好都
合であり、その構造式は次に示す通りである。 本発明の光学活性化合物は一般式(1)で表され
る。 式中、Arはフエニル基、或いはフエニル基の
水素原子をF、Cl、Br、Iなどのハロゲン原子
又はメチル基等の低級アルキル基、水酸基等で置
換したものであり、Rはt−ブチル基等の低級ア
ルキル基、ハロゲン置換低級アルキル基、或いは
ハロゲン置換フエニル基を表す。 本発明の新規な光学活性化合物の製造法におい
て、出発原料として用いるラセミ体は公知のいず
れの方法によつて製造しても差支えないが、好ま
しくは対応するケトン類から合成される。例えば
式(2) (式中R及びArは前記と同じ) で示されるシアンヒドリン化法である。 即ち、ケトン類と液体青酸を苛性ソーダ又は苛
性カリ存在下攪拌下で反応させた後、酸によつて
中和することによつて式(2)にあるシアンヒドリン
類のラセミ体を得ることが出来る。このラセミ体
は通常行われるようにIR及び/又はNMRで構造
を確認することができる。 反応操作は次のとおりである。 まずl(又はd)−ブルシンを有機溶媒に溶解す
る。有機溶媒としては、該ブルシンを溶解するも
のであればいずれも有用であるが、特にメタノー
ル、酢酸エチル、エーテル、アセトニトリル、テ
トラヒドロフラン等が好ましい。 その使用量は該ブルシンを溶解するのに必要な
量ないし、それよりやや過剰に用いれば十分であ
る。 次いでブルシンに対して0.5モル以上、好まし
くは1〜2倍モルの式(1)で示される化合物のラセ
ミ体を加え、両者を振とう或いは攪拌によつて接
触させる。 なお、両者の接触に際しては、分割すべきラセ
ミ体を予め有機溶媒に溶かし、これにブルシンを
加えたり、又ラセミ体とブルシンを夫々有機溶媒
に溶解した後 混合することも可能である。 接触は0℃〜50℃通常は室温で、1〜40時間多
くは6〜12時間行う。この際晶析する結晶の大き
さをコントロールする為、緩やかな攪拌を行うこ
ともあるが、通常は静置するだけで十分である。 結晶析出を促すために少量の結晶種を添加する
ことも効果的なことがある。 晶出してくる該ブルシンと式(1)の化合物との分
子包接錯体は使用する溶媒、ラセミ体の種類に応
じて、d体又はl体の式(1)の化合物を含むことに
なる。 晶出物は、例えば、ろ過、遠心分離などの簡単
な操作により、容易に分離取得できる。 取得した結晶物は、分解させる事により、該ブ
ルシンと光学活性な式(1)で表される化合物に分け
ることができる。例えば、晶出物を水に不溶な溶
媒に溶解させた後、酸と接触させることにより、
分子包接錯体を分離することができる。 使用に供される水に不溶な溶媒としては、例え
ば、ベンゼン、トルエン、キシレンなどが挙げら
れる。これらは分解して得られる光学活性の式(1)
で表される化合物を十分溶解させるに必要な量程
度用いればよい。 又、使用に供される酸としては、例えば塩酸、
硝酸、硫酸などの鉱酸又は酢酸等の有機酸が挙げ
られ、その濃度には特別の規定はないが、通常1
〜30重量%の濃度で使用することができる。分子
包接錯体の酸による分解は、通常10〜50℃の温度
で5〜60分間両者を接触させることによつて行わ
れる。 このようにして分子包接錯体を分解した後、d
−又はl−の式(1)で表される化合物は水に不溶な
溶媒、即ち、有機層に移行し、l−ブルシンは鉱
酸水溶液、即ち、水層に移行する。従つて、両者
を例えば分液によつて分離した後、有機層を蒸溜
することにより、目的物のd−又はl−の式(1)で
表される化合物を取得することができる。一方、
水層にはアルカリ分質を加えて処理することによ
りl−ブルシンを晶出させ、これを分離、回収
し、再び本発明における製法の分割試薬として利
用することもできる。 一方、晶析せず、ろ液中に含まれる式(1)の対掌
体(エナンシオマー)は該ブルシンと分子包接錯
体を作らないか、或いは分子包接錯体を作つても
溶解度が大きいため溶解しているか、不明である
が、場合により有機溶媒をある程度蒸発させ、濃
縮した後、晶析物と同様の操作により分離するこ
とができる。このようにして得られた本発明の光
学活性化合物は文献未記載の新規な光学活性化合
物であり、実施例に示す通りの旋光度及び融点
(又は沸点)を示す物質である。 次に実施例により本発明を説明する。なお、比
旋光度は日本分光JASCO DIP−140型ポラリメ
ータを使用し25℃でメタノール溶液で測定した。
又、融点は柳本微量融点測定装置MP−S3型を使
用し測定した。 実施例 1 フエニル−t−ブチル−ケトンシアンヒドリン
9.8g(51.9mmol)と無水ブルシン20.5g
(51.9mmol) をメタノール40mlに溶解し、6時間室温で放置す
る。t−ブチルマンデロニトリルとブルシンの1
対1錯体が無色針状晶(融点111〜114℃)として
13.6g(収率45%)析出した。続いて吸引ろ過し
て得た結晶に3N−HCL水溶液100mlを加えて錯
体を分解した後エチルエーテル50mlで抽出し、
3N−HCL水溶液30mlで1回、水30mlで2回洗浄
する。その後、無水硫酸マグネシウムで乾燥しエ
ーテルを溜去すると、d体のフエニル−t−ブチ
ル−ケトンシアンヒドリン無色プリズム晶〔〔α〕
D+5.6°(メタノール)38%ee〕として4.4g(収率
45%)得られた。4.4gを再び無水ブルシン9.2g
を用いて分割すると、d−フエニル−t−ブチル
ケトンシアンヒドリン〔融点82〜83℃〔α〕D
14.8°(メタノール)、100%ee〕が3.1g(収率32
%)得られた。 一方、3液を同様に処理すると、l体のフエニ
ル−t−ブチル−ケトンシアンヒドリン(〔α〕D
−1.1°、7%ee)が5.3g(収率54%)得られた。 実施例 2〜6 フエニル−t−ブチル−ケトンシアンヒドリン
のラセミ体に代えて表1に示す多種ラセミ体を用
いた他は実施例1と同様にして夫々の光学分割を
行つた。結果を表1に示す。 【表】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 一般式 〔式中Arは置換又は非置換のフエニル基で、
    その置換は水酸基、ハロゲン、若しくは低級アル
    キル基による。Rは低級アルキル基若しくはハロ
    ゲン置換低級アルキル基、又はハロゲン置換フエ
    ニル基である。〕 で表される新規な光学活性化合物。
JP12726582A 1982-07-21 1982-07-21 新規な光学活性化合物 Granted JPS5916844A (ja)

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JP12726582A JPS5916844A (ja) 1982-07-21 1982-07-21 新規な光学活性化合物

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JP12726582A JPS5916844A (ja) 1982-07-21 1982-07-21 新規な光学活性化合物

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JPS5916844A JPS5916844A (ja) 1984-01-28
JPH0372615B2 true JPH0372615B2 (ja) 1991-11-19

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JP12726582A Granted JPS5916844A (ja) 1982-07-21 1982-07-21 新規な光学活性化合物

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US4827052A (en) * 1986-11-07 1989-05-02 Chisso Corporation Optically active alcohols
JP2509282B2 (ja) * 1987-09-24 1996-06-19 鹿島石油株式会社 光学活性なジフルオロアルコ―ル誘導体
BE1001122A3 (fr) * 1988-06-03 1989-07-25 Cockerill Sambre Sa Profile lamine comportant une partie ondulee, procede pour la fabrication de ceux-ci et installation destinee a leur fabrication.
JP2767301B2 (ja) * 1989-11-02 1998-06-18 茂 林 形材の加工法

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