JPH0371574B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明はシリンダハウジングと、円筒スリー
ブと、該円筒スリーブ上に配置され、クラツチス
ラスト軸受と連結した筒形ピストンとから成る、
とくに自動車のクラツチ用の油圧操作のクラツチ
レリーズ装置に関する。

この様なクラツチレリーズ装置はたとえば西ド
イツ実用新案第7044281号で公知である。この公
知の装置は輸送中にばらばらになつてしまう比較
的複雑な部品をもつ。

この発明は相応の手段によつてまとめられ、簡
単に作れる部品から成る油圧操作のクラツチレリ
ーズ装置を作り出すという課題を基礎にしてい
る。

このため本発明は、シリンダハウジングと、円
筒スリーブと、該円筒スリーブ上に配置され、ク
ラツチスラスト軸受と連結した筒形ピストンとか
ら成るクラツチレリーズ装置において、筒形ピス
トンがフランジを有し、このフランジは固定軌道
輪のクラツチとは反対の端面に接し且つ円筒形の
連結スリーブによつてこの軌道輪と連結され、こ
の連結スリーブは固定軌道輪と、筒形ピストンに
連結された前記フランジを内包する筒部と、筒形
ピストンのすべり面を覆う筒部とを有することを
特徴とする。

又、この発明では連結スリーブにふくらみを設
け、これに連結スリーブの外周面とシリンダハウ
ジングの外周上に一連に配置した圧縮ばねの一端
を接触させ、この圧縮ばねの一端はふくらみの一
部を軸方向に曲げた部分に接して筒形ピストンと
クラツチスラスト軸受の１つの軌道輪をねじれな
いように固定する。

最後に、シリンダハウジングに向いた連結スリ
ーブの端部でシリンダハウジングの環状溝に差し
込んだ切れ目付きバネリングを覆い、且つ該端部
の縁を半径方向内向きに曲げて前記バネリングに
係合させる。これによつて筒形ピストンとクラツ
チスラスト軸受とシリンダハウジングとを一つの
ユニツトにまとめることができる。

以下、この発明の図示の実施例を説明する。

第１図から第３図に示したとくに自動車のクラ
ツチ用の油圧操作のレリーズ装置はクラツチスラ
スト軸受１と、円筒スリーブ２（１点鎖線で示し
た）と、該円筒スリーブ２上に配置されてシリン
ダハウジング４ａの内周４の一端部にはまる筒形
ピストン３とから成る。シリンダハウジング４ａ
は他端の鍔部４′に圧力媒体の供給孔５と空気の
排気孔６を備え、排気孔６は圧力媒体が入る環状
のシリンダ室７に通じている。シリンダ室７はシ
リンダハウジング４ａと円筒スリーブ２の環状溝
１０，１１の中に配置されて筒形ピストン３の外
周面と内周面に接する二つのシールリング８と９
で密閉されている。

筒形ピストン３のフランジ１２にクラツチスラ
スト軸受１の外輪１３が固定してあり、軸受の転
動体（こゝでは玉）１４は外輪１３と内輪１５の
間の保持器１６の中に配置されている。内輪１５
の加圧フランジ１７はクラツチ板ばね（図示せ
ず）のための接触面１８を備えている。クラツチ
スラスト軸受１と筒形ピストン３の連結は円筒形
の連結スリーブ１９で行なう。連結スリーブ１９
は外輪１３とフランジ１２を内包する筒部２０
と、筒形ピストン３のすべり面２２を覆う筒部２
１をもつ。両筒部２０，２１は外向きに張出した
折返し状のふくらみ２３によつて連結されてい
る。筒部２０に対して筒部２１は直径が小さいの
で筒部２１には筒形ピストン３のフランジ１２に
接触する段２４が生じる。

クラツチスラスト軸受１と筒形ピストン３と密
閉板２５，２６を連結スリーブ１９の筒部２０の
内周２７に押し込んだ後に筒部２０の縁２８を半
径方向内向きに曲げる。連結スリーブ１９の筒部
２１の端部でシリンダハウジング４ａの環状溝３
０中に配置した切れ目付きのバネリング３１を覆
い、且つ該端部の縁２９を半径方向内向きに曲げ
て上記バネリング３１と係合させてあるので、ク
ラツチスラスト軸受１と筒形ピストン３とシリン
ダハウジング４ａは１つのユニツトを成す。筒部
２１の外周面３２上とシリンダハウジング４ａ上
にかけて圧縮ばね３３を配置する。この圧縮ばね
３３の一端は前述のふくらみ２３で、他端はシリ
ンダハウジング４ａの鍔部４′で支え、転動体１
４を外輪１３と内輪１５の各軌道にたえず接触さ
せる。前記ふくらみ２３の一部を１個所切つて軸
方向に曲げ、この曲げた部分３４に前記圧縮ばね
３３の一端３５を接触させてある（第３図参照）。
又、圧縮ばね３３の他端３６は、シリンダハウジ
ングの鍔４′の端面に円周方向に離して複数設け
た突出部３７の１つの側面に接触させてある。こ
れにより筒形ピストン３と外輪１３は圧縮ばね３
３でねじれが防止されている。

上記の実施例はこの発明の油圧操作のレリーズ
装置の一例にすぎない。個々の部品の構造はこの
発明の技術思想の枠内で変更することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明のクラツチレリーズ装置の一
半部の断面図、第２図は第１図のＡ−Ａ断面図、
第３図は第１図のＺ方向から見た一部の拡大図
で、図中、１はクラツチスラスト軸受、２は円筒
スリーブ、３は筒形ピストン、４ａはシリンダハ
ウジング、１２はフランジ、１９は連結スリー
ブ、２０と２１はスリーブの筒部、２２はすべり
面を示す。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ シリンダハウジング４ａと、円筒スリーブ２
   と、該円筒スリーブ上に配置され、クラツチスラ
   スト軸受１と連結した筒形ピストン３とから成る
   油圧操作のクラツチレリーズ装置において、 筒形ピストン３がフランジ１２を有し、このフ
   ランジ１２はクラツチスラスト軸受の固定軌道輪
   １３のクラツチとは反対の端面に接し、且つ円筒
   形の連結スリーブ１９によつてこの軌道輪１３と
   連結され、前記連結スリーブ１９は上記固定軌道
   輪１３と上記フランジ１２を内包する筒部２０
   と、筒形ピストン３のすべり面２２を覆う筒部２
   １を備えていることを特徴とする油圧操作のクラ
   ツチレリーズ装置。 ２ 連結スリーブ１９は異なる内径を持つ２つの
   筒部２０，２１をつなぐふくらみ２３を有する特
   許請求の範囲第１項に記載のクラツチレリーズ装
   置。 ３ 筒部２１の外周３２と、シリンダハウジング
   ４ａの外周上に、連結スリーブのふくらみ２３
   と、シリンダハウジング４ａとの間に支えられる
   圧縮ばね３３を配置した特許請求の範囲第１項と
   第２項のどれか１項に記載のクラツチレリーズ装
   置。 ４ 圧縮ばね３３の一端３５はふくらみ２３の一
   部を切つて軸方向に曲げた部分３４に接し、他端
   ３６はシリンダハウジング４ａの円周方向に離し
   て設けた複数の突出部３７の１つの側面に接触さ
   せた特許請求の範囲第３項に記載のクラツチレリ
   ーズ装置。 ５ 筒部２１の縁２９は半径方向内向きに曲が
   り、シリンダハウジング４ａの環状溝３０の中に
   配置した切れ目付きのバネリング３１に係合して
   いる特許請求の範囲第１項から第４項のどれか１
   項に記載のクラツチレリーズ装置。