JPH036900Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、クローズアツプレンズ取付用アダプ
ター、詳しくは、クローズアツプレンズをカメラ
のレンズ鏡筒の先端部に取り付けるためのアダプ
ターに関する。

周知のように、クローズアツプレンズをカメラ
のレンズ鏡筒の先端部に取り付けるには、従来、
同クローズアツプレンズ鏡枠の外周面にねじ部を
設け、このねじ部をカメラのレンズ鏡筒の先端部
内周面に設けられたフイルターねじ部にねじ込む
ことによつて行なわれていた。また、クローズア
ツプレンズが取り付けられているカメラのレンズ
鏡筒に、更にフイルターやリングライトフラツシ
ユ等を取り付けるような場合のために、上記クロ
ーズアツプレンズ鏡枠には、その先端部に上記フ
イルターねじ部と同様なねじ部が設けられてい
た。

次に、上記従来のクローズアツプレンズの一例
を第１図によつて説明する。

図において、クローズアツプレンズ１は、その
鏡枠２の後部外周面に装着用ねじ部２ａが設けら
れていて、このねじ部２ａをカメラに固定された
レンズ鏡筒３の先端部内周面に設けられたフイル
ター取付用ねじ部３ａにねじ込むことによつて、
レンズ鏡筒３に取り付けられるようになつてお
り、上記クローズアツプレンズ鏡枠２の先端部内
周面には、上記フイルター取付用ねじ部３ａと同
様なねじ部２ｂが設けられていて、このねじ部２
ｂに、図に示すように、例えば周知のリングライ
トフラツシユ４の取付部４ａの後部に設けられた
ねじ部４ｂをねじ込むことによつて、リングライ
トフラツシユ４は、クローズアツプレンズ１の前
面外周に取り付けられるようになつていた。

ところが、このようにカメラのレンズ鏡筒２に
クローズアツプレンズ１の鏡枠２を介してリング
ライトフラツシユ４が取り付けられるものでは、
クローズアツプレンズ１を取り外す場合に、先に
リングライトフラツシユ４を外さなければなら
ず、大変厄介なものとなつていると共に、リング
ライトフラツシユ４をクローズアツプレンズ１の
鏡枠２にねじ込んで、これを取り付ける際には、
同鏡枠２を押し廻すことになるので、これのねじ
部２ａがレンズ鏡筒３のねじ部３ａに強く締めつ
けられ、レンズ１をレンズ鏡筒３から取外すこと
が困難となつてしまう等の欠点を生じるものとな
つていた。

本考案の目的は、上記の点に鑑み、クローズア
ツプレンズ鏡枠を着脱自在に取り付けるアダプタ
ーを、同鏡枠と別体に設けることによつて、上記
欠点を見事に解消したクローズアツプレンズ取付
用アダプターを提供するにある。

本考案によれば、カメラのレンズ鏡筒にリング
ライトフラツシユ等が取り付けられた状態のま
ま、極めて簡単にクローズアツプレンズを着脱出
来ると共に、アダプターをクローズアツプレンズ
鏡枠と一体として用いた場合は従来のこの種のレ
ンズ鏡枠と全く変らず、極めて簡単にレンズ鏡筒
に着脱出来ると共に、上述したようなリングライ
トフラツシユ等の取付けによるねじの締め付けで
取外しにくくなるというような恐れは全くない極
めて便利なクローズアツプレンズ取付用アダプタ
ーを提供することが出来る。

以下、本考案を図示の実施例に基いて説明す
る。

第２図Ａ，Ｂは、本考案の一実施例を示すクロ
ーズアツプレンズ取付用アダプターの断面図及び
正面図である。

本考案のクローズアツプレンズ取付用アダプタ
ー１１は、図に示すように、正面形状がリング状
をなす比較的厚味のある板体からなる基板１２
と、このリング状基板１２の前面の中程から前方
（第２図Ａにおいて左方）に向けて突出する、上
記基板１２と一体に形成された円筒状のクローズ
アツプレンズ装着用の嵌合筒１３とで構成されて
おり、上記基板１２の外周面には、カメラのレン
ズ鏡筒１５の先端部内周面に設けられたフイルタ
ー取付用ねじ部１５ａに螺合するねじ部１２ａが
設けらている。そして、上記基板１２の内周縁部
の前面の、上記クローズアツプレンズ鏡筒１４が
嵌入したとき、同レンズ鏡筒１４の後端面が衝合
する同レンズ鏡筒１４のストツパー面となる嵌合
筒１３の底面１２ｂには、その三等分位置にクロ
ーズアツプレンズ鏡筒１４の後端面を吸着する３
個の横長の吸着用マグネツト１６ａ，１６ｂ，１
６ｃが夫々埋設されている。また、これらの吸着
用マグネツト１６ａ，１６ｂ，１６ｃ間の夫々の
中間位置には、上記クローズアツプレンズ鏡筒１
４の後端面の３等分位置に植設された３本の固定
用ピン１８（他の２本は図示されず）が夫々嵌入
する３個の嵌合孔１７ａ，１７ｂ，１７ｃが穿設
されている。なお、上記クローズアツプレンズ鏡
筒１４には、その後端部に形成された内向鍔１４
ａの前面とレンズ押え枠２０の後面間にクローズ
アツプレンズ２１が挾持されて保持されている。

次に、以上のように構成されたクローズアツプ
レンズ取付用アダプター１１の作用について説明
する。先ず、クローズアツプレンズ鏡筒１４を、
その後端面の上記３本の固定用ピン１８が、上記
アダプター１１の３個の嵌合孔１７ａ，１７ｂ，
１７ｃに夫々嵌入するようにして、アダプター１
１の嵌合筒１３内に嵌入する。すると、クローズ
アツプレンズ鏡筒１４の後端面は、上記３個のマ
グネツト１６ａ，１６ｂ，１６ｃの磁力により、
ストツパー面となる底面１２ｂに吸着されて、ク
ローズアツプレンズ鏡筒１４とアダプター１１は
暫定的に一体化される。このようにアダプター１
１と一体的になつた上記レンズ鏡筒１４を、カメ
ラのレンズ鏡筒１５に取り付けるには、従来のク
ローズアツプレンズの取り付けの場合と同様に、
アダプター１１のねじ部１２ａをレンズ鏡筒１５
のフイルター取付用ねじ部１５ａにねじ込めば良
い。この取付は、図から明らかなように、同レン
ズ鏡筒１５にリングライトフラツシユ１９等が取
り付けられる前に行なわれることは勿論である。
この取付けに際しては、上記レンズ鏡筒１４の３
本の固定用ピン１８がアダプター１１の３個の嵌
合孔１７ａ，１７ｂ，１７ｃにそれぞれ嵌合して
いることによつて、レンズ鏡筒１４とアダプター
１１とは回動的には強固に一体化されているの
で、ねじ込み作業は極めて容易である。次いで、
第２図Ａに示すように、リングライトフラツシユ
１９を、その取付部１９ａのねじ部１９ｂをレン
ズ鏡筒１５のフイルター取付用ねじ部１５ａの先
端部にねじ込むことによつて、レンズ鏡筒１５に
取り付ける。このように、カメラのレンズ鏡筒１
５にクローズアツプレンズ２１とリングライトフ
ラツシユ１９とが共に取り付けられた状態で、ク
ローズアツプレンズ２１を取り外すには、そのレ
ンズ鏡筒１４を、アダプター１１の嵌合筒１３か
ら、上記マグネツト１６ａ，１６ｂ，１６ｃの磁
力による吸着力に抗して引き出せば良い。上記マ
グネツト１６ａ，１６ｂ，１６ｃの吸着力は弱い
ものであるから、この引き出しは極めて容易であ
り、ワンタツチで出来ると共に、引き出した後に
再び取り付ける場合も極めて容易である。即ち、
リングライトフラツシユ１９等が既に取り付けら
れた状態にあつても、クローズアツプレンズ２１
のみを極めて容易に着脱出来るので上述した従来
のクローズアツプレンズが有していた欠点は見事
に解消される。又、上記アダプター１１とレンズ
鏡筒１４をペアとして用いれば、従来の如何なる
クローズアツプレンズでも、上記アダプター１１
のみを先にレンズ鏡筒１５に取り付けておくこと
によつて、特別な手段は何等必要なく極めて容易
に、クローズアツプレンズ２１をレンズ鏡筒１５
にワンタツチで着脱可能なものとすることが出来
る。

以上説明したように、本考案によれば、従来の
この種のクローズアツプレンズが有していた欠点
を解消する極めて便利なクローズアツプレンズ取
付用アダプターを提供することが出来る。

【図面の簡単な説明】

第１図は、従来のクローズアツプレンズのカメ
ラのレンズ鏡筒への取付状態を示す上半部のみの
断面図、第２図Ａ，Ｂは本考案の一実施例を示す
クローズアツプレンズ取付用アダプターの断面図
及び正面図である。 １，２１……クローズアツプレンズ、３，１
４，１５……レンズ鏡筒、１１……クローズアツ
プレンズ取付用アダプター、１２ａ……ねじ部、
１３……嵌合筒、１６ａ，１６ｂ，１６ｃ……マ
グネツト。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 クローズアツプレンズ鏡筒が嵌入する筒部と、 この筒部の内周面より内側に延出し、上記クロ
   ーズアツプレンズ鏡筒の後端面が当接する内向フ
   ランジと、 この内向フランジに設けられ、上記クローズア
   ツプレンズ鏡筒を該内向フランジに吸着固定する
   マグネツトと、 上記筒部の外周面より外側に延出する外向フラ
   ンジと、 この外向フランジの外周部に設けられ、カメラ
   のレンズ鏡筒の前端部内周に設けられたフイルタ
   ー装着用雌ねじに螺合する雄ねじと、 を具備しており、上記外向フランジの延出寸法
   は、他のレンズアクセサリーに設けられている上
   記フイルター装着用雌ねじに螺合する雄ねじ筒の
   厚みより大きく、かつ該外向フランジの光軸方向
   の厚みは、上記フイルター装着用雌ねじの光軸方
   向の長さより小さいことを特徴とするクローズア
   ツプレンズ取付用アダプター。