JPH0367078B2 - - Google Patents

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JPH0367078B2
JPH0367078B2 JP6267783A JP6267783A JPH0367078B2 JP H0367078 B2 JPH0367078 B2 JP H0367078B2 JP 6267783 A JP6267783 A JP 6267783A JP 6267783 A JP6267783 A JP 6267783A JP H0367078 B2 JPH0367078 B2 JP H0367078B2
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JP
Japan
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dione
culture
pseudomonas
strain
solution
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JP6267783A
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Fumio Mori
Masao Tsuji
Tsutomu Sugiura
Yoshihiro Ichihara
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Kuraray Co Ltd
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Kuraray Co Ltd
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Publication date
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は式() で示されるアンドロスタ−1,4,11(12)−トリ
エン−3,17−ジオンに関する。 本発明により提供されるアンドロスター1,
4,11(12)−トリエン−3,17−ジオンは公知文
献に未記載の新規化合物であり、後程詳述するよ
うに種々の性ホルモン、副腎皮質ホルモンなどの
ステロイド系医薬品の合成中間体として有用であ
る。 アンドロスタ−1,4,11(12)−トリエン−
3,17−ジオンは次に示す方法により12−ヒドロ
キシアンドロスター1,4−ジエン−3,17−ジ
オンから誘導される。 (式中、Rはアルキル基を表わし、波線〜はヒド
ロキシル基又はRSO2O基がα−立体配置又はβ
−立体配置のいずれかにあることを示す。) すなわち、12−ヒドロキシアンドロスタ−1,
4−ジエン−3,17−ジオンをスルホネート化反
応に付することにより一搬式()で示されるス
ルホネートが得られる。例えば、このスルホネー
ト化反応は、12−ヒドロキシアンドロスタ−1,
4−ジエン−3,17−ジオンをピリジン、ピコリ
ン又はこれらとベンゼン、トルエンなどとの混合
溶媒に溶解し、この溶液に一般式() RSO2Cl …() (式中、Rはアルキル基を表わす。)で示される
スルホン酸クロリドを該12−ヒドロキシアンドロ
スタ−1,4−ジエン−3,17−ジオンに対し等
モル〜2倍モル量加え、室温ないしは必要に応じ
て約80℃までの加温下に行なわれる。反応後、反
応混合物を希塩酸水などにあけ、塩化メチレンな
どで抽出し、抽出液を希塩酸水、重曹水、水など
で洗滌し、乾燥したのち、これにより低沸点物を
留去することにより一般式()で示されるスル
ホネートの粗生成物が得られる。この粗生成物を
例えば酢酸エチルなどから再結晶することにより
高純度の一般式()で示されるスルホネートを
得ることができる。 次に、前記一般式()で示されるスルホネー
トを脱スルホン酸反応に付することにより、目的
とするアンドロスタ−1,4,11(12)−トリエン
−3,17−ジオンが得られる。この脱スルホン酸
反応は通常、酢酸カリウム、塩化リチウム、コリ
ジン、カリウムtert.−ブトキシドなどの反応助剤
(スルホン酸を捕捉することができる化合物)の
存在下で行なわれる。反応助剤の使用量は一般式
()で示されるスルホネートに対して等モル〜
20倍モル量である。この反応はヘキサメチルホス
ホルトリアミド、N,N−ジメチルホルムアミド
などの溶媒中で行なうのが好ましく、通常約80〜
160℃の温度下に加熱して行なわれる。反応後、
反応混合物を水、希塩酸水などにあけ、塩化メチ
レンなどで抽出し、抽出液を希塩酸水、重曹水、
水などで洗滌し、乾燥したのち、これより低沸点
物を留去することによりアンドロスタ−1,4,
11(12)−トリエン−3,17−ジオンの粗生成物が
得られる。この粗生成物を例えば酢酸エチルなど
から再結晶することにより高純度のアンドロスタ
−1,4,11(12)−トリエン−3,17−ジオンを
得ることができる。 原料化合物である12−ヒドロキシアンドロスタ
−1,4−ジエン−3,17−ジオン(以下、これ
を12−ヒドロキシADDと称す)は公知化合物で
あるが、本発明者らのうちの数人が先に見出した
方法によれば、デオキシコール酸及び/又はその
塩を基質として12−ヒドロキシADDを生産する
シユードモナス・プチダ又はシユードモナス・オ
バリスに属する細菌を、デオキシコール酸及び/
又はその塩を含む培地に培養することにより得る
ことができる。 上記のシユードモナス・プチダに属する細菌と
しては、シユードモナス・プチダD4014−A1099
(Pseudomonas putidaD4014−A1099)菌株(微
工研条寄第207号)がある。この菌株は土壌中よ
り採取したシユードモナス・プチダD4014
(Pseudomonas putida D4014)菌株(微工研条
寄第205号)に突然変異処理を施して得られた変
異株である。またシユードモナス・オバリスに属
する細菌としては、シユードモナス・オバリスD
−40(Psedomonas ovalis D−40)菌株(微工研
菌寄第6147号)がある。 シユードモナス・プチダD4014菌株、シユード
モナス・プチダD4014−A1099菌株及びシユード
モナス・オバリスD−40菌株の菌学的性質を列挙
すると第1表及び第2表のとおりである。
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】 上記の表に示した菌学的性質に基づき、シユー
ドモナス・プチダD4014菌株、チユードモナス・
プチダD4014−A1099菌株及びシユードモナス・
オバリスD−40菌株の同定を行なつた。シユード
モナス・プチダD4014菌株は、桿菌であること、
極鞭毛を有していること、グラム染色が陰性であ
ることなどの顕微鏡的所見並びにオキシダーゼ反
応及びカタラーゼ反応がともに陽性であること、
好気性であること、O−Fテストの結果が酸化的
(Oxidative)であることなどの生理学的性質か
らバージエイズ・マニユアル・オブ・デイターミ
ネイテイブ・バクテリオロジー第7版及び第8版
に基づき、シユードモナス属に属する細菌である
と同定した。さらにシユードモナス・プチダ
D4014菌株は、培養液が螢光色を帯びる点、ゼラ
チンを液化しない点、37℃で生育する点、アルギ
ニン・ジヒドロラーゼを生成する点などからシユ
ードモナス属のプチダ種に属する細菌であると同
定した。一般に突然変異株はその親株と同じ種に
属するものと考えられており、シユードモナス・
プチダD4014−A1099菌株はシユードモナス属の
プチダ種に属する細菌であると判定した。また、
シユードモナス・オバリスD−40菌株は、桿菌で
あること、桿鞭毛を有していること、グラム染色
が陰性であることなどの顕微鏡的所見及び好気性
であること、O−Fテストの結果がマイナスであ
ることなどの生理学的性質からバージエイズ・マ
ニユアル・オブ・デイターミネイテイブ・バクテ
リオロジー第7版及び第8版に基づき、シユード
モナス属に属する細菌であると同定した。さらに
シユードモナス・オバリスD−40菌株は、両端に
丸みを持つた短桿菌である点、寒天平板上で形成
するコロニーが円形で光沢を有する点、インドー
ルを生成しない点並びに糖類から酸及びガスの生
成が認められない点から、シユードモナス属のオ
バリス種に属する細菌であると同定した。 上記の微生物を利用した12−ヒドロキシADD
の製造方法では、デオキシコール酸及び/又はそ
の塩を基質として用いる。デオキシコール酸の塩
としては具体的にはデオキシコール酸のナトリウ
ム、カリウムなどのアルカリ金属の塩又はカルシ
ウム、マグネシウムなどのアルカリ土類金属の塩
である。デオキシコール酸及び/又はその塩の濃
度は通常約1〜200g/の範囲でよいが、生産
される12−ヒドロキシADDの収量、培養条件及
び操作性などの経済的観点から約2〜50g/の
範囲が好ましい。培養方法は原則的には一般微生
物の好気培養で採用される方法と同じであるが、
通常は液体培地による振盪培養法又は通気撹拌培
養法が用いられる。培地は上記のデオキシコール
酸及び/又はその塩を基質として12−ヒドロキシ
ADDを生産するシユードモナス・プチダ又はシ
ユードモナス・オバリスに属する細菌が資化利用
できる栄養源を含有するものであればよい。炭素
源としてはデオキシコール酸及び/又はその塩を
単一炭素源としてもよいが好ましくはデオキシコ
ール酸及び/又はその塩にグルコース、グリセリ
ン、ペプトン、肉エキス、麦芽エキス、酵母エキ
スなどを併用するのがよい。また窒素源として
は、例えば硫酸アンモニウム、塩化アンモニウ
ム、燐酸アンモニウム、硝酸アンモニウム、硝酸
ナトリウム、硝酸カリウムなどの無機窒素源、又
はポリペプトン、ペプトン、肉エキスなどの有機
窒素源が用いられる。また、この他の燐酸水素2
カリウム、燐酸2水素カリウム、硫酸マグネシウ
ムなどの無機塩類が添加される。培養条件に特徴
はないが、通常25〜35℃で10時間〜7日間振盪培
養又は通気撹拌培養を行なう。 このようにして培養液中に蓄積された12−ヒド
ロキシADDを分離、採取するには、培養液を所
望によりアルカリ性にしたのち、12−ヒドロキシ
ADDを溶解しかつ水と相分離する有機溶媒、例
えば酢酸エチル、クロロホルム、クロロホルムと
メタノールの混合液などを用いて抽出する方法が
採られる。この有機溶媒による抽出は、菌体を含
んだ状態の培養液について行なつてもよいし、予
め培養液中の菌体その他の不溶成分を濾過又は遠
心分離などにより分離除去し、得られた培養瀘液
又は上清について行なつてもよい。後者の抽出方
法を採る場合には、必要に応じて濾過又は遠心分
離などによつて分離除去される不溶成分について
上記の有機溶媒による抽出操作を行なうことによ
り、培養液中に析出又は沈澱している12−ヒドロ
キシADDを回収することができる。このように
して得られた抽出液を集め、これより溶媒を溜去
することによつて12−ヒドロキシADDをはじめ
とするデオキシコール酸の酸化物及び未変換デオ
キシコール酸をほぼ全量回収することができる。
得られた抽出物を例えば酢酸エチル、ジクロルメ
タン/メタノールなどから再結晶するか、又はシ
リカゲルカラムに吸着させ、クロロホルムとエタ
ノールの混合液で溶出させることにより12−ヒド
ロキシADDを取得することができる。 本発明により提供されるアンドロスタ−1,
4,11(12)−トリエン−3,17−ジオンは、()
これを部分水素添加反応に付することにより、
種々の性ホルモンの重要な合成中間体となるアン
ドロスタ−4−エン−3,17−ジオンに誘導する
ことができ、また()アンドロスタ−1,4,
11(12)−トリエン−3,17−ジオンの17位のケト
ン部分をエチニル化することにより、プロゲステ
ロン又はプレドニゾロン、ハイドロコーチゾンに
代表されるコルチコイドの合成中間体となる公知
化合物の17α−エチニル−17β−ヒドロキシアン
ドロスタ−1,4,11(12)−トリエン−3−オン
に誘導することができ、同様に()アンドロス
タ−1,4,11(12)−トリエン−3,17−ジオン
の17位のケトン部分をシアンヒドリン化すること
により、プロゲステロン又はプレドニゾロン、ハ
イドロコーチゾンなどのコルチコイドの重要な合
成中間体となる17−シアノ−17−ヒドロキシアン
ドロスタ−1,4,11(12)−トリエン−3−オン
にも誘導することができる。 以下に、本発明を実施例及び参考例により具体
的に説明する。 参考例 1 シユードモナス・プチダD4014−A1099菌株の
取得方法 培地1(組成:デオキシコール酸0.5%、水酸化
ナトリウム0.05%、ペプトン0.5%、酵母エキス
0.5%、塩化ナトリウム0.5%及び寒天1.5%)のス
ラントに生育させたシユードモナス・プチダ
D4014菌株の一白金耳を、予め試験管内に準備し
た培地2(組成:デオキシコール酸2%、水酸化
ナトリウム0.2%、硝酸アンモニウム0.2%、燐酸
2水素カリウム0.1%、燐酸水素2カリウム0.6
%、硫酸マグネシウム・7水和物0.02%及び酵母
エキス0.02%)の10mlに植菌し、30℃で14〜15時
間振盪培養した。この培養液の0.3mlを予め試験
管に準備した培地3(組成:デオキシコール酸0.5
%、水酸化ナトリウム0.05%、グルコース0.1%、
硝酸アンモニウム0.2%、燐酸2水素カリウム0.1
%、燐酸水素2カリウム0.6%、硫酸マグネシウ
ム・7水和物0.02%及び酵母エキス0.02%)の10
mlに加え、30℃で8〜9時間培養した。ついで、
この対数増殖期にある菌体を0.45μのメンブレン
フイルターで無菌的に濾過集菌し、0.1M燐酸塩
緩衝液(PH:7.0)20mlで洗滌後、同じ緩衝液25
mlに懸濁させた。これに終濃度が50μg/mlにな
るようにN−メチル−N′−ニトロ−N−ニトロ
ソグアニジンを添加し、3〜4分放置することに
より突然変異処理を行なつた。突然変異処理を施
した菌体を0.45μのメンブレンフイルターで濾過
集菌し、0.1M燐酸塩緩衝液(PH:7.0)20mlで洗
滌後、同じ緩衝液20mlに懸濁した。得られた菌懸
濁液を減菌生理食塩水で希釈し、それを培地4
(組成:デオキシコール酸0.5%、水酸化ナトリウ
ム0.05%、硝酸アンモニウム0.2%、燐酸2水素
カリウム0.1%、燐酸水素2カリウム0.6%、硫酸
マグネシウム・7水和物0.02%、酵母エキス0.02
%及び寒天1.5%)の寒天平板上に500〜1000個の
コロニーを出現させるように塗布したのち、30℃
で3〜4日間培養した。出現したコロニー中の極
小コロニーを培地1のスラントに単離したのち、
その一白金耳を予め試験管に準備した培地5(組
成:デオキシコール酸0.2%、水酸化ナトリウム
0.02、グルコース0.1%、硝酸アンモニウム0.2%、
燐酸2水素カリウム0.1%、燐酸水素2カリウム
0.6%、硫酸マグネシウム・7水和物0.02%及び
酵母エキス0.02%)の10mlに植菌し、30℃で24時
間振盪培養した。得られたそれぞれの培養液中の
生産物を薄層クロマトグラフイーにより検定し、
目的とする12α−ヒドロキシアンドロスタ−1,
4−ジエン−3,17−ジオン(以下、これを12α
−ヒドロキシADDと称す)を選択的に蓄積して
いる一菌株を見い出し、これをシユードモナス・
プチダD4014−A1099と命名した。 参考例 2 シユードモナス・プチダD4014−A1099菌株
(微工研菌寄第6327号)を次に示す方法で培養し
た。デオキシコール酸0.5g、グルコース0.1g、
硝酸アンモニウム0.2g、燐酸2水素カリウム0.1
g燐酸水素2カリウム0.6g、硫酸マグネシウ
ム・7水和物0.02g、酵母エキス0.02g及び水酸
化ナトリウム0.05gに水道水を加えて容量を100
ml(PH:8.4)に調整し、これを培地とした。こ
の培地を500ml溶坂口フラスコに入れ、120℃で15
分間、蒸気殺菌を行なつた。予め上記の培地と同
じ培地で試験管振盪機にて15時間増殖させた種菌
の10mlを上記の500ml溶坂口フラスコに添加し、
30℃で28時間振盪培養した。培養後、この培養液
を集め、遠心分離機で菌体を除去後、得られた培
養液上清に1規定の水酸化ナトリウム水溶液を加
えることにより、この培養液上清のPHを12附近に
調整した。ついで、培養液上清を酢酸エチル300
mlで抽出し、抽出液から酢酸エチルをロータリ
ー・エバポレーターで溜去することにより12α−
ヒドロキシADDを360mg得た。 得られた12α−ヒドロキシADDの一部を取り、
これにメタノールを加えて2%溶液とし、この溶
液25μをミクロボンダパツクC−18カラムを備
えた高速液体クロマトグラフイー(米国ウオータ
ーズ社製、HLC−GPC−244型)に注入した。移
動相としてPH4.0に調整した水/メタノールの
30/70容量比の混合液を流速1ml/分で流し、検
出を屈折率方式で行なつた。得られた液体クロマ
トグラフにおける各ピークの面積比が積分計(島
津製作所製、島津クロマトパツクC−R1A)で
求め、この面積比から上記の12α−ヒドロキシ
ADDの純度を求めたところ、99.5%であつた。 また、上記で得られた12α−ヒドロキシADDの
確認を下記の方法で行なつた。 マススペクトルm/z: 300〔M〕+ 282〔M−H2O〕+ またm/z=121及び122より3−ケト−1,4
−ジエンの存在が確認された。 NMRスペクトル(90MHz)δDMSO-d6 HMS: 0.75(3H,s)18−CH3 1.13(3H,s)19−CH3 3.85(1H,d)12β−H 4.55(1H,d)12α−OH 5.95(1H)4−H 6.15(1H,d)2−H 7.10(1H,d)1−H 参考例 3 シユードモナス・オバリスD−40菌株(微工研
菌寄第6147号)を次に示す方法で培養した。デオ
キシコール酸50g、硝酸アンモニウム2.0g、燐
酸2水素カリウム1.0g、燐酸水素2カリウム50
g、硫酸マグネシウム・7水和物0.2g、酵母エ
キス0.2g及び水酸化ナトリウム5.0gに水道水を
加えて容量を1に調整し、これを培地とした。
この培地を500ml容坂口フラスコに100ml宛10本に
分注し、120℃で15分間、蒸気殺菌を行なつた。
予め上記の培地と同じ培地で試験管振盪機にて2
日間増殖させた種菌を上記の500ml溶坂口フラス
コあたり10ml宛添加し、30℃で5日間振盪培養し
た。培養後、これらの培養液を集め、遠心分離機
で菌体を除去後、得られた培養液上清をクロロホ
ルム/メタノールの2/1容量比の混合液1.5
で抽出し、ロータリー・エバポレーターでクロロ
ホルム/メタノール混合液を溜去することによ
り、34gのデオキシコール酸の酸化生成物及び未
変換のデオキシコール酸の混合物を得た。 上記の混合物20gを少量のクロロホルム/エタ
ノールの99.5/0.5容量比の混合液に溶解させ、
600gのシリカゲルカラムに吸着させた。このカ
ラムをクロロホルム/エタノールの99.5/0.5容
量比の混合液1で洗滌後、クロロホルム/エタ
ノールの99/1容量比の混合液2をカラムに流
し、得られた溶出液から溶培を溜去することによ
り、12β−ヒドロキシアンドロスタ−1,4−ジ
エン−3,17−ジオン(以下、これを12β−ヒド
ロキシADDと称す)3,4gを単離した。 上記で単離された12β−ヒドロキシADDの確認
を下記の方法で行なつた。 融点:213℃ マススペクトルm/z:300〔M〕+ 285〔M−CH3+ 252〔M−H2O〕+ またm/z=122より3−ケト−1,4−ジエ
ンの存在が確認された。 NMRスペクトル(90MHz)δCDCl3 HMS: 0.9(3H,s)18−CH3 1.21(3H,s)19−CH3 2.30〜2.50(2H,m)16−CH2 3.72(1H,dd,J=5Hz及び10Hz)12α−H 6.06(1H,s)4−H 6.20(1H,d,J=10Hz)2−H 6.98(1H,d,J=10Hz)1−H 実施例 12α−メシルオキシアンドロスタ−1,4−ジ
エン−3,17−ジオンの合成 12α−ヒドロキシADDの1500gをピリジン150
mlに溶解した。この溶液にメタンスルホンニルク
ロリダ22.91gを滴下し、室温で一夜撹拌した。
次に、反応液を約700ml氷水中に注ぎ、塩化メチ
レンで抽出した。抽出液を希塩酸水、水で順次洗
滌し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。これよ
り減圧下に低沸点物を留去し、得られた残渣を酢
酸エチルで再結晶することにより、赤褐色結晶の
12α−メシルオキシアンドロスタ−1,4−ジエ
ン−3,17−ジオン13.75gを得た。このものの
性状は次のとおりであつた。 NMRスペクトル(90MHz)δCDCl3 HMS: 0.97(s,3H);1.22(s,3H); 2.99(s,3H);4.80〜4.90(m,1H); 6.07(bs,1H);6.20、6.22(each d,1H); 6.95(d,1H) 融点:198〜199℃ アンドロスタ−1,4,11(12)−トリエン−
3,17−ジオンの合成 12α−メチルオキシアンドロスタ−1,4−ジ
エン−3,17−ジオン1000gをヘキサメチルホス
ホルトリアミド150mlに溶解した。この溶液に酢
酸カリウム12.96gを加え、130〜140℃の温度で
4時間撹拌した。次に、反応液を約700mlの氷水
に注ぎ、塩化メチレンで抽出した。抽出液を希塩
酸水、水で順次洗滌し、無水硫酸マグネシウムで
乾燥した。これより減圧下に低沸点物を留去する
ことにより、アンドロスタ−1,4,11(12)−ト
リエン−3,17−ジオンの粗結晶を6.95g得た。
この粗結晶を酢酸エチウで再結晶したものの性状
は次のとおりであつた。 NMRスペクトル(90MHz)δCDCl3 HMS: 0.99(s,3H);1.18(s,3H); 5.66、5.67(each d,1H); 6.07〜6.36(m,3H);7.10(d,1H); IRスペクトル(KBr,cm-1):1747、1658、1620 融点:193〜195℃ EI−Massスペクトルm/z:282〔M〕+ 参考例 4 17−エチニル−17−ヒドロキシアンドロスタ−
1,4,11(12)−トリエン−3−オンの合成 テトラヒドロフラン80mlにカリウムtert.−ブト
キシド3.37gを溶解させ、この溶液にアセチレン
ガスを30分間吹き込んだ。粘稠な白色のスラリー
状となつた溶液中に、アンドロスタ−1,4,11
(12)−トリエン−3−オン2.82gをテトラヒドロ
フラン20mlに溶解した溶液を室温で滴下し、2時
間撹拌した。次いで30〜40℃の温度で1時間撹拌
したのち、反応液を希塩酸水に注ぎ、塩化メチレ
ンで抽出した。抽出液を水洗したのち、無水硫酸
マグネシウムで乾燥し、減圧下に低沸点物を留去
することにより固体残渣を得た。次いで、この残
渣にイソプロピルエーテルを50ml加え、室温で2
時間撹拌し、不溶部を濾別し、瀘液よりイソプロ
ピルエーテルを留去することにより、下記の性状
を有する17−エチニル−17−ヒドロキシアンドロ
スタ−1,4,11(12)−トリエン−3−オン0.88
gを得た。 GC−Massスペクトルm/z:308〔M〕+ IRスペクトル(KBr,cm-1):1678、1665 NMRスペクトル(90MHz)δCDCl3 HMS: 2.40(s,−C≡CH) 参考例 5 17−シアノ−17−ヒドロキシアンドロスタ−
1,4,11(12)−トリエン−3−オンの合成 メタノール20mlにアンドロスタ−1,4,11
(12)−トリエン−3,17−ジオン2.82g及びシア
ン化カリウム3,26gを添加し、室温で撹拌し
た。この溶液に氷酢酸3gを5時間を要して滴下
したのち、一夜撹拌した。次いで、この反応液に
氷酢酸2gを加えたのち、この溶液を200mlの水
に注ぎ、塩化メチレンで抽出した。抽出液を水で
洗滌したのち無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧
下に低沸点物を留去することにより、17−シアノ
−17−ヒドロキシアンドロスタ−1,4,11(12)
−トリエン−3−オンの粗結晶を2.98g得た。エ
タノールから再結晶したもの性状は次のとおりで
あつた。 NMRスペクトル(90MHz) δd-DMSO HMS:0.94(s,3H)、1.10(s,3H)、5.68

6.27(m,5H)、7.31(d,1H) δd-DMSO/D2O HMS:0.94(s,3H)、1.12(s,3H)、5
.70
〜6.28(m,4H)、7.33(d,1H) IRスペクトル(KBr,cm-1): 3400、2240、1653、1617、1592

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 アンドロスタ−1,4,11(12)−トリエン−
    3,17−ジオン。
JP6267783A 1983-04-08 1983-04-08 アンドロスタ−1,4,11(12)−トリエン−3,17−ジオン Granted JPS59187000A (ja)

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