JPH036687Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［技術分野］ 本考案は洗面化粧台の天板に取り付けられる洗
面ボールに関するものである。

［背景技術］ 従来の洗面ボールに設けられているオーバーフ
ロー口２は、第４図に示すように洗面ボール本体
１の上端部内周面の後側に設けられているのが一
般的であるが、洗面時、化粧時には正面側からこ
のオーバーフロー口２がよく目に付くという欠点
があり、特にオーバーフロー口２周辺が汚れてい
る場合などでは不快なものである。そこで、第５
図に示すようにオーバーフロー口２を洗面ボール
本体１の手前側に設けたものが考案されている。

この場合には、第５図ｂのように洗面ボール本
体１の内周面上端部に洗面時に波立ちで水が洗面
ボールよりこぼれないように設けられた波返し部
５によつてさらにオーバーフロー口２が目立ち難
いようにしてあり外観的には優れているものであ
る。しかしながら、この構造にあつては、洗面ボ
ール本体１の前面側の内部にオーバーフロー口２
と洗面ボールの排水口６とが連通する排水導入部
３を設けるのであるが、この排水導入部３の分だ
け洗面ボール本体１の前面側が前方へ突出するこ
とになるために洗面化粧台の前面側に設けた幕前
板７が取り付けられなくなるという問題があつ
た。

即ち、第６図に示すように、洗面、化粧時にひ
ざが扉８に当たらないように天板９の前端部から
幕前板７を斜め下方へ取り付けて幕前板７の下端
部に扉８を取り付けることにより扉８を洗面化粧
台の一段奥に位置するようにしているのである
が、オーバーフロー口２を洗面ボールの前面側に
設けた場合にはこの幕前板７が洗面ボールの前面
側にあたつて取り付けられなくなり、従つて扉８
が化粧台の前面側に取り付けられてひざが扉８に
当たることになるものであつた。

［考案の目的］ 本考案は上記の点に鑑みて成されたものであつ
て、オーバーフロー口を洗面ボール本体の手前側
に設けることにより外観を向上することができる
上に、また扉を化粧台の奥側に設けることができ
る洗面ボールを提供することを目的とするもので
ある。

［考案の開示］ すなわち、本考案の洗面ボールは、洗面ボール
本体１の手前側の上端部内周面にオーバーフロー
口２を設け、このオーバーフロー口２と連通する
排水導入部３を洗面ボール本体１の上縁に沿つて
側方に延出して本体１内に設け、排水導入部３の
先端と洗面ボール本体１の排水口６とを連通させ
る連通部４を洗面ボール本体１内に設けて成るも
ので、オーバーフロー口２を洗面ボール本体１の
前面側に設けたにもかかわらず、排水導入部３を
洗面ボール本体１の上縁に沿つて側方へ延出する
ことにより、上記目的を達成したものである。

以下本考案を図示の実施例に基づいて詳述す
る。

第１図及び第２図に示すように、洗面ボール本
体１の上縁には先端が外側方へ延出された上縁部
１０が全周に亘つて形成され、また本体１の下端
部には排水口６が穿設してある。オーバーフロー
口２は洗面ボール本体１の上端部内周面にて手前
側に設けてあり、このオーバーフロー口２と連通
する排水導入部３が本体１の前面側の上縁部１０
に沿つて側方へ延設されて本体１内に設けられて
いる。オーバーフロー口２は第１図のように洗面
ボール本体１のちようど前面側に設けるようにし
ても良いが、第２図に示すように前面側より側方
へややずらした位置に設けるようにしても良い。
この排水導入部３の前面側中央部からのずれは、
例えば角度θとしては10゜〜50゜、また寸法として
は50mm〜300mm程度に設定することができる。ま
た、排水導入部３の内寸は特に従来と変える必要
はなく、例えば内寸厚み（10〜30mm）×内寸幅
（40〜60mm）とすることができる。オーバーフロ
ー口２の上側にて洗面ボール本体１の上縁部１０
の内側には波返し部５が延出されており、洗面ボ
ール内に溜められた水がこぼれないようにすると
共に、オーバーフロー口２が洗面ボール本体１の
上方よりさらに目立たないようにしてある。排水
導入部３の先端部と上記排水口６とは本体１内部
に設けられた連通部４にて連通してある。

しかして、オーバーフロー口２を洗面ボール本
体１の手前側に設けることにより、洗面、化粧時
にオーバーフロー口２が目立ち難いものであり、
洗面ボールの外観を損なうことがないものであ
る。

また、オーバーフロー口２と排水口６とが連通
する排水導入部３は一旦洗面ボール本体１の上縁
部１０に沿つて側方へ曲げられ、そして連通部４
を介して排水口６と連通されているために、洗面
ボール本体１の前面側の下部が前面側へ膨らむよ
うなことがなく、洗面化粧台に取り付けられる幕
前板７に洗面ボール本体１の前面側が当たるよう
なことがないものであり、支障なく幕前板７を洗
面化粧台に取り付けることができるものである。

［考案の効果］ 上記のように本考案は、洗面ボール本体の手前
側の上端部内周面にオーバーフロー口を設けたの
で、オーバーフロー口を目立たなくして洗面化粧
台の外観を損なうことがないものであり、またオ
ーバーフロー口と連通する排水導入部を洗面ボー
ル本体の上縁に沿つて側方に延出して本体内に設
けたので、幕前板を洗面ボール本体の前面側に当
たることなく取付けることができ、洗面、化粧時
にひざが当たるのを防いで洗面化粧台の使用具合
を良くすることができるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図ａ，ｂ，ｃは本考案一実施例の洗面ボー
ル本体１の平面図、正面図、断面図、第２図ａ，
ｂ，ｃは同上の他の実施例の洗面ボールの平面
図、一部破断側面図、断面図、第３図は第２図の
Ａ部断面図、第４図は従来例の平面図、第５図
ａ，ｂは他の従来例の平面図と断面図、第６図は
同上の問題点を示す説明図である。 １…洗面ボール本体、２…オーバーフロー口、
３…排水導入部、４…連通部、６…排水口、であ
る。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 洗面ボール本体の手前側の上端部内周面にオー
   バーフロー口を設け、このオーバーフロー口と連
   通する排水導入部を洗面ボール本体の上縁に沿つ
   て側方に延出して本体内に設け、排水導入部の先
   端と洗面ボール本体の排水口とを連通させる連通
   部を洗面ボール本体内に設けて成る洗面ボール。