JPH0366385B2 - - Google Patents

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JPH0366385B2
JPH0366385B2 JP62091444A JP9144487A JPH0366385B2 JP H0366385 B2 JPH0366385 B2 JP H0366385B2 JP 62091444 A JP62091444 A JP 62091444A JP 9144487 A JP9144487 A JP 9144487A JP H0366385 B2 JPH0366385 B2 JP H0366385B2
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Hirotsugu Haga
Hiroshi Hasegawa
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Nippon Steel Corp
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Description

【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野) 本発明は耐サワー性の優れた高靭性電縫鋼管用
鋼に係わり、さらに詳しくは例えば石油・天然ガ
ス掘削、輸送或は貯蔵などにおいて、湿潤硫化水
素を含む環境化にあつても割れ抵抗の高い高靭性
電縫鋼管用鋼に関する。 (従来の技術) 近年生産される石油・天然ガス中には硫化水素
を含む場合が非常に多く、更に海水、淡水などの
水が共存する場合には、鋼表面で起こる腐食に基
づく減肉だけではなく、腐食によつて鋼表面で発
生した水素が鋼中に進入することによつて破壊を
起こすことがあり、問題となつている。この破壊
は、高張力鋼にふるくから認められる硫化物応力
腐食割れとは異なり、外部からの付加応力が無く
とも発生が認められる。 この破壊は、環境中から進入した水素が、母材
中に存在する圧延方向に長く延びたMnSなどの
A系硫化物系介在物と地鉄との境界に集積してガ
ス化し、そのガス圧によつて発生するもので、前
記MnS等のA系硫化物系介在物が鋭い切り欠き
となり、これを割れの核として板面平行割れに成
長し、この板面平行割れが板厚方向に連結される
ものである。この種の割れを以下「水素膨れ割
れ」と呼ぶ。 こうして水素膨れ割れに対する抵抗の高い鋼に
ついて、従来から様々な研究がなされ、種々の鋼
が提案されている。それらは例えば特公昭57−
17065号公報、或は特公昭57−16184号公報等にそ
の代表例がみられるごとく、CuやCo添加による
割れ防止、極低S化によるMnSの減少、Ca或は
希土類元素などの添加によるSの固定などを利用
するものであつて、これらの技術によつて現在ま
でにかなり厳しい環境に耐え得る鋼が開発されて
いる。 (発明が解決しようとする問題点) ところで電縫鋼管はホツトコイルなどの鋼板を
成形し、電縫溶接する管であつて、云うまでもな
く鋼板との決定的な相違は、溶接部および溶接熱
影響部が存在する事である。然るに、電縫溶接部
周辺の耐サワー性について検討された例は従来殆
んど見あたらない。何故ならば、通常製造工程に
おいてMnSなどのA系硫化物系介在物が多く存
在するのは、大型鋼塊では逆V偏析部であり、連
鋳片では中心偏析部であつて、鋼板のエツジ部に
は殆ど存在しないなどの理由から、鋼板のエツジ
部同士を電縫溶接して製造するいわゆる単幅材で
は、電縫溶接部周辺部分の耐サワー性は良好であ
ると理解されてきたからである。 また、1つのホツトコイルを幅方向2以上に分
割したうえで製造するいわゆる条件取りの電縫鋼
管では、逆V偏析部や中心偏析部などの水素膨れ
割れ感受性の高い部分が電縫溶接部の一方或は両
方に位置するため、水素膨れ割れに対する認識は
あつたが、この場合にも対策として、主にMnS
などのA系硫化物系介在物の減少と、ミクロ偏析
の軽減といつた母材と同様の対策が施されてき
た。 これに対し本発明者らは電縫鋼管の電縫溶接部
について耐サワー性を詳細に検討した結果、
MnSなどの硫化物系介在物硫化物が存在しない
場合でも、電縫溶接部に水素膨れ割れを生ずる場
合があり、しかも電縫溶接部の場合には板面垂直
割れ型の水素膨れ割れであるということが母材部
の場合とは異なつていることを見いだした。更に
この水素膨れ割れは、本質的に鋼板エツジ部にミ
クロ偏析の少ない単幅材であつても発生すること
が分かつた。この割れは従来知られていないもの
であつて、母材の板面平行型水素膨れ割れと同等
或はそれ以上に重大な問題である。しかもこの割
れは、従来の水素膨れ割れに対する対策鋼を使用
した電縫鋼管であつても発生し、従来技術では防
止できなかつた。 一方近年石油・天然ガスが産出される地域はア
ラスカ、ソ連、北極海といつた極寒地にまで広が
つており、こうした地域で使用されるラインパイ
プには、母材および電縫溶接部の両方において低
温靭性の優れていることが要求される。このとき
産出される流体中に硫化水素を含む場合には、低
温靭性とともに耐サワー性も必要であることは云
うまでもない。 電縫鋼管においては、溶接部の靭性が母材に比
べて低下するため、電縫溶接部も含めて靭性の優
れた電縫鋼管についても従来から様々な研究がな
され、種々の方法および鋼管が提案されている。
例えば特開昭54−136512号公報、特開昭57−
140823号公報、特公昭58−53707号公報あるいは
特公昭58−53708号公報等にその代表例がみられ
るごとく、熱延工程の仕上げ温度および巻き取り
温度の管理による素材の靭性向上、造管後冷却速
度の制限による結晶粒度の制御、固溶Nの減少、
Nb或はVによる結晶粒の微細化などを利用する
ものであつて、これらの技術によつて現在迄に靭
性のかなり優れた電縫鋼管が開発されている。し
かしながらこれらの電縫鋼管は通常の環境で使用
される物であつて、硫化水素や水を含んだいわゆ
るサワー環境で使用することを考慮したものでは
ない。 本発明者らは、電縫鋼管の電縫溶接部の靭性に
ついても詳細に検討した結果、耐サワー電縫鋼管
の電縫溶接部において靭性が母材に比べて著しく
劣化する場合があることをみいだした。しかして
この場合上述の各種従来技術をもつてしても改善
されないこともわかつた。 本発明者らは、こうした板面垂直型という全く
新しいタイプの水素膨れ割れに対する抵抗と靭性
の両方の高い鋼管を開発せんとして研究を続けて
来た結果、第1図に摸式的に示す電縫鋼管1の電
縫溶接部の水素膨れ割れ及び靭性低下の原因は、
電縫衝合部2およびその両側Z1およびZ2が
500μm以内の熱影響部3に存在する板状の酸化物
系介在物であることを突き止めた。 更にこれら板状の酸化物系介在物のうち、第1
図に示される電縫衝合部2の両側Z1=Z2=
500μm以内の横断面でみた介在物の形状として板
厚方向の長さと円周方向の長さの比が2以上で、
かつ長径2μm以上の介在物が水素膨れ割れ発生の
核となること、板厚方向の長さと円周方向の長さ
との比が2以上で、かつ長径2μm以上の介在物が
1mm2あたりの横断面中に5個を越えて存在するよ
うな酸化物系介在物の密度となるときには、核発
生した水素膨れ割れが相互に結合して巨視的な割
れに成長することを見いだした。 さらに本発明者らの研究によれば、これら板状
の酸化物系介在物は、Ca,Alを主成分とする複
合酸化物であり、母材中に予め存在した球状に近
いこの酸化物系介在物が、電縫溶接時の熱影響に
よつて鋼の融点近くにまで加熱されたうえスクイ
ズロールによつて両側から加圧されるために、板
状に変形して生成することが明らかとなつた。 本発明者らは以上の知見に基づき、既に特願昭
61−281841号により従来より主に脱酸を目的とし
て添加されてきたAlを極力減少させ、Ti或はZr
を脱酸元素として使用することによつて母材及び
電縫溶接部の耐サワー性と靭性に優れた電縫鋼管
を提案している。この要旨とするところは、重量
%でC:0.01〜0.35%、Si:0.02〜0.5%、Mn:
0.1〜1.8%、Al:0.005%超〜0.05%、Ca:0.005
〜0.008%、に加えてZr:0.001〜0.015%含有し、
かつP:0.015%以下、S:0.003%以下に制限
し、Zr/Alの値が2未満であつて、あるいはさ
らに(A)Cu:0.2〜0.6%、Ni:0.1〜1.0%、Cr:0.2
〜3.0%の1種又は2種以上、又は(B)Mo:0.10〜
1.0%、Nb:0.01〜0.15%、Ti:0.005〜0.10%、
V:0.01〜0.15%の1種又は2種以上の(A),(B)い
ずれか一方、又は両方を含有し、残部Fe及び不
純物からなる電縫鋼管用鋼を素材として用い、溶
接熱膨影響部の介在物に含まれるAl2O3の濃度が
50%以下である溶接部を有することを特徴とする
耐サワー性の優れた高靭性電縫鋼管に関するもの
である。 本発明者らは更に広範囲な調査研究を推進した
結果、Ti,Zrの他にTa或はHfを脱酸剤として使
用すると、Ta,Hfは何れも酸化力が強いので、
鋼中にAlが存在してもその酸化を抑制し主要な
介在物成分となりうること、更にはその結果鋼中
の介在物の50%以上がTa或はHfを含有し、これ
ら介在物は溶接熱影響部にあつても溶接時に板状
に変形しがたいことを突き止めた。 ところで従来Taを脱酸に使用した例は殆ど無
い。特開昭53−62725号公報にはAl,Zr,V,
Nb,Ta,Hfの炭窒化物の少なくとも50%が
0.05μm以上であることを特徴とする高靭性熱影
響部を持つ溶接構造用鋼が提案されている。しか
しながらこの場合のTa,Hfは、炭窒化物を生成
するために添加するものであつて、本発明のよう
に酸化物として鋼中に存在して添加効果を発揮す
るものではない。更に、添加したTa,Hfが炭窒
化物を生成すると、鋼中介在物の50%以上がTa,
Hfの酸化物を含有することが困難となり、介在
物の板状化を防止することは出来ない。また、
Ta,Hfを0.1%以下含有し、さらに(P+5N)
が0.03%以下であるような溶接構造用鋼が特開昭
55−47366号公報に見られるが、この場合も特開
昭53−62725号と同じく炭窒化物生成による溶接
部靭性の改善を目的としたものである。これらも
鋼中にTa,Hfの酸化物を50%以上生成しないた
め、介在物の板状化による靭性劣化を防止するこ
とは出来ない。 本発明は、電縫衝合部靭性の低下および電縫溶
接部の板面垂直型水素膨れ割れが、溶接熱影響部
に存在する板状の酸化物系介在物によつて発生す
る事を解決する為に成されたものであつて、Ta
或はHfを脱酸元素として使用することにより鋼
中の酸化物系介在物の組成を制御し、耐サワー性
と靭性の優れた電縫鋼管用鋼を提供する事を目的
としている。 (問題点を解決するための手段) 本発明者らは電縫衝合部及びその熱影響部にあ
つても電縫溶接時に板状に変形しがたい介在物を
有する高靭性鋼を開発せんとして検討を重ね、従
来炭化物或は窒化物として鋼の特性を改善するた
めに添加されてきたTa,Hfを主な脱酸剤として
使用することによつて鋼中の介在物の組成を制御
し、電縫溶接部の耐サワー特性に優れ、しかも母
材及び溶接部の靭性の極めて優れた電縫鋼管用鋼
を得られことを見いだし、本発明はこうした知見
に基づいてなされたものである。 第1の本発明は、重量%で、C:0.01〜0.35
%、Si:0.02〜0.5%、Mn:0.1〜1.8%、Ca:
0.001〜0.008%に加えて、TaもしくはHfのうち
1種又は2種を合計で0.001〜1.0%を含有し、か
つAl:0.05%、P:0.015%、S:0.003%以下に
制限し、残部はFe及び不純物からなり、鋼中介
在物の50%以上がTa,Hfの酸化物を含有するこ
とを特徴とする耐サワー性の優れた高靭性電縫鋼
管用鋼である。 第2の本発明は、重量%で、C:0.01〜0.35
%、Si:0.02〜0.5%、Mn:0.1〜1.8%、Ca:
0.001〜0.008%に加えて、TaもしくはHfのうち
1種又は2種を合計で0.001〜1.0%を含有し、か
つAl:0.05%、P:0.015%、S:0.003%以下に
制限し、さらにCu:0.2〜0.6%、Ni:0.1〜1.0%、
Cr:0.2〜3.0%のうち1種又は2種以上を含み、
残部はFe及び不純物からなり、鋼中介在物の50
%以上がTa,Hfの酸化物を含有することを特徴
とする耐サワー性の優れた高靭性電縫鋼管用鋼で
ある。 第3の本発明は、重量%で、C:0.01〜0.35
%、Si:0.02〜0.5%、Mn:0.1〜1.8%、Ca:
0.001〜0.008%に加えて、TaもしくはHfのうち
1種又は2種を合計で0.001〜1.0%を含有し、か
つAl:0.05%、P:0.015%、S:0.003%以下に
制限し、さらにMo:0.1〜1.0%、V:0.01〜0.15
%、Nb:0.01〜0.15%のうち1種又は2種以上を
含み、残部はFe及び不純物からなり、鋼中介在
物の50%以上がTa,Hfの酸化物を含有すること
を特徴とする耐サワー性の優れた高靭性電縫鋼管
用鋼である。 第4の本発明は、重量%で、C:0.01〜0.35
%、Si:0.02〜0.5%、Mn:0.1〜1.8%、Ca:
0.001〜0.008%に加えて、TaもしくはHfのうち
1種又は2種を合計で0.001〜1.0%を含有し、か
つAl:0.05%、P:0.015%、S:0.003%以下に
制限し、さらにTi:0.001〜0.1%、Zr:0.001〜
0.02%のうち1種又は2種を含み、残部はFe及び
不純物からなり、鋼中介在物の50%以上がTa,
Hfの酸化物を含有することを特徴とする耐サワ
ー性の優れた高靭性電縫鋼管用鋼である。 第5の本発明は、重量%で、C:0.01〜0.35
%、Si:0.02〜0.5%、Mn:0.1〜1.8%、Ca:
0.001〜0.008%に加えて、TaもしくはHfのうち
1種又は2種を合計で0.001〜1.0%を含有し、か
つAl:0.05%、P:0.015%、S:0.003%以下に
制限し、さらにCu:0.2〜0.6%、Ni:0.1〜1.0%、
Cr:0.2〜3.0%のうち1種又は2種以上、及び
Mo:0.1〜1.0%、V:0.01〜0.15%、Nb:0.01〜
0.15%のうち1種又は2種以上を含み、残部はFe
及び不純物からなり、鋼中介在物の50%以上が
Ta,Hfの酸化物を含有することを特徴とする耐
サワー性の優れた高靭性電縫鋼管用鋼である。 第6の本発明は、重量%で、C:0.01〜0.35
%、Si:0.02〜0.5%、Mn:0.1〜1.8%、Ca:
0.001〜0.008%に加えて、TaもしくはHfのうち
1種又は2種を合計で0.001〜1.0%を含有し、か
つAl:0.05%、P:0.015%、S:0.003%以下に
制限し、さらにCu:0.2〜0.6%、Ni:0.1〜1.0%、
Cr:0.2〜3.0%のうち1種又は2種以上、及び
Ti:0.001〜0.1%、Zr:0.001〜0.02%のうち1種
又は2種を含み、残部はFe及び不純物からなり、
鋼中介在物の50%以上がTa,Hfの酸化物を含有
することを特徴とする耐サワー性の優れた高靭性
電縫鋼管用鋼である。 第7の本発明は、重量%で、C:0.01〜0.35
%、Si:0.02〜0.5%、Mn:0.1〜1.8%、Ca:
0.001〜0.008%に加えて、TaもしくはHfのうち
1種又は2種を合計で0.001〜1.0%含有し、かつ
Al:0.05%、P:0.015%、S:0.003%以下に制
限し、さらにMo:0.1〜1.0%、V:0.01〜0.15
%、Nb:0.01〜0.15%のうち1種又は2種以上、
及びTi:0.001〜0.1%、Zr:0.001〜0.02%のうち
1種又は2種を含み、残部はFe及び不純物から
なり、鋼中介在物の50%以上がTa,Hfの酸化物
を含有することを特徴とする耐サワー性の優れた
高靭性電縫鋼管用鋼である。 第8の本発明は、重量%で、C:0.01〜0.35
%、Si:0.02〜0.5%、Mn:0.1〜1.8%、Ca:
0.001〜0.008%に加えて、TaもしくはHfのうち
1種又は2種を合計で0.001〜1.0%を含有し、か
つAl:0.05%、P:0.015%、S:0.003%以下に
制限し、さらにCu:0.2〜0.6%、Ni:0.1〜1.0%、
Cr:0.2〜3.0%のうち1種又は2種以上、及び
Mo:0.1〜1.0%、V:0.01〜0.15%、Nb:0.01〜
0.15%のうち1種又は2種以上、或は更にTi:
0.001〜0.1%、Zr:0.001〜0.02%のうち1種又は
2種を含み、残部はFe及び不純物からなり、鋼
中介在物の50%以上がTa,Hfの酸化物を含有す
ることを特徴とする耐サワー性の優れた高靭性電
縫鋼管用鋼である。 以上の如く、板状に変形した介在文による板面
垂直型水素膨れ割れを防止するために、従来炭化
物或は窒化物として鋼の特性を改善するために添
加されてきたTa,Hfを、Alに代わる脱酸元素と
して含有せしめて鋼中の酸化物系介在物の組成を
制御し、電縫溶接部の耐サワー特性に優れ、しか
も母材及び溶接部の靭性の極めて優れた電縫鋼管
用鋼としたものである。 以下本発明を詳細に説明する。 先ず本発明において各成分範囲を前記のごとく
限定した理由を以下に述べる。 Cは鋼の強度を最も安定して向上させる基本的
な元素であるため、強度確保のため0.01%以上含
有させることが必要であるが、0.35%を超えると
鋼の靭性に対して好ましくない影響があるので、
0.01〜0.35%とした。Siは強度を向上させる元素
であるので0.02%以上含有すべきであり、また靭
性確保のため上限含有量を0.5%とした。 Mnは強度上必要な元素なので0.1%以上含有す
べきであり、また溶接性及び靭性確保のためには
上限含有量を1.8%とした。 Caは鋼中のSをCaSとして固定してMnSの生
成を防止することによつて鋼材の耐サワー性を向
上させる元素であつて、載鋼材の耐サワー性確保
のためには0.001%以上含有させることが必要で
あるが、0.008%を超えると、効果が飽和するの
で、0.001%から0.008%の範囲とする。 Ta及びHfはAlに代えて脱酸に使用する元素で
あるが、0.001%以下では脱酸が不十分となり、
1.0%を超えて添加すると、炭化物或は窒化物を
大量に析出し鋼の靭性を劣化するので、0.001%
〜1.0%とする。 尚本発明者らは鋼の断面を詳細に調査した結
果、Ta,Hf或はTaとHfで脱酸を行つた場合に
は、Ta及びHfを主成分とする酸化物は大きさが
1μm以下のものがほとんどであり、更にクラス
ター状の大型介在物や表層介在物が著しく少ない
ことを見いだした。これらの知見もまた本発明に
於てTa,HfをAlに代えて含有せしめる理由とな
るものである。 一方Alは、主な脱酸剤として添加するとCaと
板状に変形し易い複合酸化物を生成するので少な
い方がよいが、Ta,HfおよびCa添加の際に精錬
プロセスに於て使用する耐火物より混入する場合
や、或はTaもしくはHfによる脱酸の補助として
意図的に鋼中に添加する場合がある。しかし、こ
れらの場合においても、Alが0.05%を超えてしま
とTaに変わつて脱酸の主要元素となつてしまう
ために、介在物組成はAl2O3とCaOの複合酸化物
を含むものとなつて、就中電縫溶接時に電縫溶接
部及び溶接熱影響部に存在する介在物が板状に変
形形してしまう。従つてその上限を0.05%とし
た。 また、Pは水素膨れ割れを伝播しやすくする元
素であるので、0.015%以下とした。 さらにSはMnと結合して水素膨れ割れの起点
となるMnSを作るので、耐サワー性確保のため
には0.0003%以下に抑えた。 尚、鋼中介在物の50%以上がTa,Hfの酸化物
を含有することを本発明鋼の特徴としたのは、以
下の実験に基づいている。 まず以下の実験に供した鋼の基本成分は、C:
0.03〜0.11%、Si:0.06〜0.035%、Mn:0.61〜
1.62%、P:0.005〜0.010%、S:0.0002%〜
0.0027%、Ca:0.0009%〜0.0042%であり、これ
らの鋼について耐サワー性及び靭性に対する介在
物の組成の影響を調べた。 試験材の製造に当たつては、まず、上記の鋼を
溶製後熱間圧延して11mm厚の鋼板としたあと、通
常の工程によつて電縫鋼管とした。尚電縫溶接部
にはシーム・ノルマ(溶接部焼準)を施したが、
その加熱温度は950〜1020℃とした。 これらの電縫鋼管から第2図に示す要領で肉厚
t1=11mmの鋼管の電縫溶接部を含んで厚さt2=9
mm、幅w=20mm、長さ1=100mmの試験片5を採
取し、耐サワー性の評価試験に供した。尚図中4
は溶接方向である。 また別に母材自体からも同様な寸法、形状、採
取方向の試験片を採取して耐サワー性の評価試験
に供した。 耐サワー性の評価試験としては、上記の試験片
をH2Sを飽和させた5%NaC水溶液に0.5%
CH3COOHを添加した溶液(温度25℃、pH2.8〜
3.8)中に96時間浸漬して割れを測定した。割れ
発生の有無は第3図に示す要領で、電縫溶接部を
含む試験片では試験片5の2断面についてて超音
波探傷し、その後断面の検鏡観察によつて判定し
た。第3図において、Pは板面平行割れを対象と
するUST探傷方向、Rは板面垂直割れを対象と
するUST探傷方向である。母材自体より採取し
た試験片については第3図のPについてのみ超音
波探傷を行つた。 一方靭性の評価試験としては、JIS4号衝撃試験
片を電縫鋼管のC方向より採取して母材部或は衝
合部にノツチを入れたものを使用し、母材部の靭
性値と母材部と溶接部とにおける破面遷移温度の
差△vTrs(=母材部のvTrs−衝合部のvTrs)を
測定した。 第4図は全鋼中介在物の中に占めるTaの酸化
物を含む介在物の割合が、板面垂直型水素膨れ割
れの面積率に与える影響を示した図である。Ta
の酸化物を含む介在物の割合が50%未満では、板
状介在物に起因する水素膨れ割れが多数発生して
おり、50%を超えると、水素膨れ割れは全く発生
しなくなることがわかる。 第5図は全鋼中介在物の中に占めるTaの酸化
物を含む介在物の割合が、△vTrsに与える影響
を示した図である。Taの酸化物を含む介在物の
割合が50%以上では、電縫衝合部のvTrsが母材
と同等であるのにたいして、50%未満では、電縫
衝合部のvTrsが母材に比較して著しく劣化して
しまうことがわかる。この劣化はとりもなおさず
衝合部付近に生成した板状介在物に起因してい
る。 第6図は鋼中Ta濃度と△vTrsとの関係を示し
た図であるが、第4図、第5図の結果に示すよう
にTaの酸化物を含む介在物の割合が50%以上に
なるようにするには、Taを0.001%以上添加する
ことが必要であることがわかる。 尚、以上の結果はTaの代わりにHfを用いて
も、あるいはTaとHfを同時に使用しても全く同
様であつた。 以上のように全鋼介在物の中に占めるTaおよ
びHfの酸化物を含む介在物の割合が50%以上に
なると、板状介在物の生成を防止することがで
き、電縫衝合部、母材共に耐サワー性および靭性
に優れた電縫鋼管用鋼を得ることが出来る。 本発明においては上記の成分の他にそれぞれの
用途に応じて、Cu,Ni,Cr(Aグループ)の1
種以上、又はMo,Nb,v(Bグループ)の1種
以上、又はTi,Zr(Cグループ)の1種以上の
A,B,Cそれぞれのグループの中から1以上を
単独に或は併用して含有させることが出来る。 まず、Cu,NiおよびCrは、いずれも母材の耐
食性向上と鋼中への水素侵入量減少のために効果
を有する。 Cuは0.20%未満では効果がなく、0.60%を超え
ると熱間加工性に悪い影響を及ぼすので、0.20〜
0.60%の範囲に限定する。 Niは0.1%未満では効果がなく、1.0%を超える
と硫化物応力割れを誘発する恐れがあるので0.1
〜1.0%の範囲に限定する。尚Niは、Cuによる熱
間脆性を防止する目的で上記範囲においてCuと
同時に添加する事が出来るが、この目的でNiを
添加した鋼であつても本発明の範囲を何等逸脱す
る物ではない。 Crは0.2%未満では効果がなく、3.0%を超える
と鋼の靭性を低下させるので0.2〜3.0%の範囲に
限定する。尚Crは、MnSの生成を防止する事を
目的として、Mnの含有量を0.6%未満とした鋼に
添加して強度及び靭性を向上させる元素としても
活用することが可能であり、この他の鋼の場合も
含め、強度及び靭性を向上させる目的でCrを添
加した鋼であつても本発明の範囲を何等逸脱する
物ではない。 次にMo,V,およびNbは、いずれも鋼の強度
を向上させる元素であつて、Moは0.10%以上、
Nb及びVは0.01%以上を含有させることによつ
て同等の強度向上効果を示すが、Moは1.0%、Ti
は0.1%以上、Nb及びvは0.15%を超えて添加す
ると靭性を低下させる恐れがあるため、Moは
0.10〜1.0%、Nb及びvは0.01〜0.15%の範囲に限
定した。 さらにTi,Zrは鋼の強度を向上させ、しかも
Caと同様に鋼中のSをTiS或はZrSとして固定し
てMnSの生成を防止する有用な元素であるが、
何れも0.001%未満では効果がなく、Tiは0.1%、
Zrは0.02%を超えて添加すると靭性を劣化させる
ので上限値をそれぞれ0.1%、0.02%とした。 上述の各合金成分はそれぞれ単独に、或は併用
しても、上記の制限範囲内に於て本発明が目的と
する効果になんら支障を与えるものではない。 尚本発明鋼に於て、不純物のうちN量は0.010
%を超えると溶接性に問題を生じるので、出来る
だけ減少させるべきものであつて、0.010%以下
であれば鋼の材質に著しい影響を及ぼさないが、
歪時効の影響や溶接部の靭性なども考慮すると少
ないほど良い。一方CaがSの固定に有効に利用
されるためには、O(酸素)は0.005%以下で少な
いほぼ良い。即ち本発明においては、Taおよび
Hfによつて脱酸を行うものであるが、Oが多い
とそれだけ多量にTaおよびHfを添加する必要が
ある。従つて、この観点からもOは少ないほど良
い。 本発明においてはSの固定にCaを用いている
が、Sを固定する働きを持つ他の元素、即ち
Mg,Y,希土類元素を、Caに代えて或はCaと
併用して添加しても本発明の効果になんら支障を
来たすものではない。 本発明鋼の製造工程としては熱間圧延のままで
も良く、或は熱間圧延直後の制御冷却工程、更に
は圧延材を準、焼戻し或は焼き入れ焼戻しするな
どの通常の鋼材に使用される製造工程を適用する
ことが出来る。更に、本発明鋼を使用して製造し
た鋼管や容器の一部又は全体に、焼準、焼戻し或
は焼入れ焼戻しする工程を適用しても良く、本発
明の範囲を何等逸脱するものではない。何れの工
程を適用するかは強度、靭性などの特性確保の必
要に応じて決定すればよい。 本発明鋼はTa,Hfを主な脱酸剤として使用す
ることを特徴の一つとしているが、これはとりも
なおさず鋼中介在物の50%以上にTa,或はHfの
酸化物を含有せしめることを目的としたものであ
る。従つて、その脱酸順序には特に注意しなけれ
ばならない。Ta,Hfよりも強力な脱酸元素とな
り奴得る成分はTa、Hfによる脱酸の前に添加し
てはならない。即ち、通常の精錬工程においては
Ta,Hfは出鋼脱酸、RHその他の二次精錬設備
での脱硫のための粉体吹き込み直前、最中、或は
直後、ないしはCa等の硫化物形態制御元素添加
直前に添加するのがよい。決して硫化物形態制御
元素添加後に添加してはならない。これはCa等
の強脱酸元素が鋼中にあると、Ta,Hfの酸化を
抑制し、Ta,Hfの酸化物が存在しにくくなるた
めである。このような強脱酸元素としては例えば
Y,Ce,Ca,Ba,Mg等が考えられる。 (実施例) 以下本発明の効果を実施例により更に具体的に
述べる。 第1表に示す組成の鋼を、転炉、2次精錬設備
を用いた製鋼工程によつて溶製して12.7mm厚の鋼
板に熱間圧延後、通常の工程によつて外径406mm
の電縫鋼管とした後、上記と同様様の手法で耐サ
ワー性の評価試験を行い、その結果を第1表に併
せて示す。 第1表より明らかなごとく、本発明鋼を使用し
た鋼管では電縫部及び母材において水素膨れ割れ
は発生しておらず、かつ電縫部においても靭性の
低下は非常に小さいのに対し、比較鋼を使用した
鋼管では電縫部に板面垂直型の水素膨れ割れが発
生するとともに、電縫部のvTrsが母材のそれに
比べて著しく上昇するか、もしくは母材のvTrs
が上昇しており、母材部或は電縫溶接部の靭性が
著しく低下している。 また、比較鋼の内32は、Taを十分に添加し
たものの、Alの添加過剰の為に靭性が低下し、
同時に電縫部に板面垂直型水素膨れ割れが発生し
た例である。33と34、及び35はいずれも
Ta,Hf或はTaとHfの合計が本発明の範囲を超
えたものであつて、介在物の板状化は防止できた
ものの、TaおよびHfの炭化物或は窒化物が大量
に析出し、母材のvTrsが上昇した鋼である。更
に36は成分範囲が本発明の範囲内にあるもの
の、TaとHfを酸化力の強い脱硫材であるCa添加
の後で添加したために、介在物の50%以上がTa
およびHfの酸化物を含有することが出来なかつ
た鋼である。
【表】
【表】
【表】
【表】 (発明の効果) 上述の試験結果からもわかる通り本発明は、石
油、天然ガス掘削、輸送、貯蔵などのpHが低く
厳しい環境においても水素膨れ割れが無く、かつ
低温靭性の優れた高靭性電縫鋼管用鋼を提供する
事を可能ならしめたものであり、産業上貢献する
ところ極めて大である。
【図面の簡単な説明】
第1図は電縫鋼管の衝合部とその両側の板状に
変形した酸化物系介在物の存在領域を示す模式
図、第2図は試験片の採取要領を示す模式図、第
3図はUST探傷方向を説明する図、第4図は全
鋼中介在物の中に占めるTaの酸化物を含む介在
物の割合が板面垂直型水素膨れ割れの面積率に与
える影響を示した図、第5図は全鋼中介在物の中
に占めるTaの酸化物を含む介在物の割合が△
vTrsに与える影響を示した図、第6図は鋼中Ta
濃度と△vTrsとの関係を示した図である。 1……電縫鋼管、2……衝合部、3……熱影響
部、4……溶接方向、5……試験片。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 重量%で C:0.01〜0.35%、 Si:0.02〜0.5%、 Mn:0.1〜1.8%、 Ca:0.001〜0.008%、 に加えてTaもしくはHfのうち1種又は2種を合
    計で0.001〜1.0%含有し、かつ Al:0.05%、 P:0.015%、 S:0.003% 以下に制限し、残部Fe及び不純物からなり、鋼
    中介在物の50%以上がTa,Hfの酸化物を含有す
    ることを特徴とする耐サワー性の優れた高靭性電
    縫鋼管用鋼。 2 重量%で C:0.01〜0.35%、 Si:0.02〜0.5%、 Mn:0.1〜1.8%、 Ca:0.001〜0.008%、 に加えてTaもしくはHfのうち1種又は2種を合
    計で0.001〜1.0%含有し、かつ Al:0.05%、 P:0.015%、 S:0.003% 以下に制限し、さらに Cu::0.2〜0.6%、 Ni:0.1〜1.0%、 Cr:0.2〜3.0% のうち1種又は2種以上を含み、残部Fe及び不
    純物からなり、鋼中介在物の50%以上がTa,Hf
    の酸化物を含有することを特徴とする耐サワー性
    の優れた高靭性電縫鋼管用鋼。 3 重量%で C:0.01〜0.35%、 Si:0.02〜0.5%、 Mn:0.1〜1.8%、 Ca:0.001〜0.008%、 に加えてTaもしくはHfのうち1種又は2種を合
    計で0.001〜1.0%含有し、かつ Al:0.05%、 P:0.015%、 S:0.003% 以下に制限し、さらに Mo:0.1〜1.0%、 V:0.01〜0.15%、 Nb:0.01〜0.15% のうち1種又は2種以上を含み、残部Fe及び不
    純物からなり、鋼中介在物の50%以上がTa,Hf
    の酸化物を含有することを特徴とする耐サワー性
    の優れた高靭性電縫鋼管用鋼。 4 重量%で C:0.01〜0.35%、 Si:0.02〜0.5%、 Mn:0.1〜1.8%、 Ca:0.001〜0.008%、 に加えてTaもしくはHfのうち1種又は2種を合
    計で0.001〜1.0%含有し、かつ Al:0.05%、 P:0.015%、 S:0.003% 以下に制限し、さらに Ti:0.05% Zr:0.001〜0.02% のうち1種又は2種を含み、残部Fe及び不純物
    からなり、鋼中介在物の50%以上がTa,Hfの酸
    化物を含有することを特徴とする耐サワー性の優
    れた高靭性電縫鋼管用鋼。 5 重量%で C:0.01〜0.35%、 Si:0.02〜0.5%、 Mn:0.1〜1.8%、 Ca:0.001〜0.008%、 に加えてTaもしくはHfのうち1種又は2種を合
    計で0.001〜1.0%含有し、かつ Al:0.05%、 P:0.015%、 S:0.003% 以下に制限し、さらに Cu:0.2〜0.6%、 Ni:0.1〜1.0%、 Cr:0.2〜3.0% のうち1種又は2種以上及び Mo:0.1〜1.0%、 V:0.01〜0.15%、 Nb:0.01〜0.15% のうち1種又は2種以上を含み、残部Fe及び不
    純物からなり、鋼中介在物の50%以上がTa,Hf
    の酸化物を含有することを特徴とする耐サワー性
    の優れた高靭性電縫鋼管用鋼。 6 重量%で C:0.01〜0.35%、 Si:0.02〜0.5%、 Mn:0.1〜1.8%、 Ca:0.001〜0.008% に加えてTaもしくはHfのうち1種又は2種を合
    計で0.001〜1.0%含有し、かつ Al:0.05%、 P:0.015%、 S:0.003% 以下に制限し、さらに Cu:0.2〜0.6%、 Ni:0.1〜1.0%、 Cr:0.2〜3.0% のうち1種又は2種以上及び Ti:0.001〜0.1%、 Zr:0.001〜0.02%のうち1種又は2種を含み、
    残部Fe及び不純物からなり、鋼中介在物の50%
    以上がTa,Hfの酸化物を含有することを特徴と
    する耐サワー性の優れた高靭性電縫鋼管用鋼。 7 重量%で C:0.01〜0.35%、 Si:0.02〜0.5%、 Mn:0.1〜1.8%、 Ca:0.001〜0.008%、 に加えてTaもしくはHfのうち1種又は2種を合
    計で0.001〜1.0%含有し、かつ Al:0.05%、 P:0.015%、 S:0.003% 以下に制限し、さらに Mo:0.1〜1.0%、 V:0.01〜0.15%、 Nb:0.01〜0.15% のうち1種又は2種以上及び Ti:0.001〜0.1%、 Zr:0.001〜0.02% のうち1種又は2種を含み、残部Fe及び不純物
    からなり、鋼中介在物の50%以上がTa,Hfの酸
    化物を含有することを特徴とする耐サワー性の優
    れた高靭性電縫鋼管用鋼。 8 重量%で C:0.01〜0.35%、 Si:0.02〜0.5%、 Mn:0.1〜1.8%、 Ca:0.001〜0.008%、 に加えてTaもしくはHfのうち1種又は2種を合
    計で0.001〜1.0%含有し、かつ Al:0.05%、 P:0.015%、 S:0.003% 以下に制限し、さらに Cu:0.2〜0.6% Ni:0.1〜1.0%、 Cr:0.2〜3.0% のうち1種又は2種以上及び Mo:0.1〜1.0%、 V:0.01〜0.15%、 Nb:0.01〜0.15%のうち1種又は2種以上或は
    更に Ti:0.001〜0.1%、 Zr:0.001〜0.02% のうち1種又は2種以上を含み、残部Fe及び不
    純物からなり、鋼中介在物の50%以上がTa,Hf
    の酸化物を含有することを特徴とする耐サワー性
    の優れた高靭性電縫鋼管用鋼。
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