JPH0363316A - 緑化用ブロック - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、法面が崩落する等により地面から土砂が流出
することを防止するための緑化用資材に関する。

〔従来の技術〕

道路の切通しなどの比較的傾斜角度が大きく土質強度が
充分でない法面においては、風雨等による自然崩壊や土
砂流出が避けられず、これらを防止するにはなんらかの
土留め対策が必要である。

従来の土留め対策としては、土留めすべき法面上にコン
クリート、鋼材、金網、プラスチック等で形成された格
子状の法面枠を構築する方法や、法面に階段状に土留め
棚を設ける方法などがある。

しかし、これらの土留め対策だけを施した法面ば勿論の
こと、傾斜角度が小さい場合でも新たに遺戒された法面
ば草木が生えていないため、風雨にさらされると崩壊速
度が極めて大きい。

そこで、このような崩壊しやすい法面に植物を植えつけ
る方法が考えられたが、土留め工事と緑化工事とを別途
に実施することは多くの人手を要し能率がよくないうえ
に不経済であるという欠点があった。そして、このよう
な法面に植物の種子や肥料などを水や繊維などと共に吹
きつけて、植生を促進する方法が考えられたが、この吹
き付け法は効率的ではあるものの、法面状態や施工時期
が限定される欠点があり、また一般に新たに造成された
法面ば土質がやせているために植物の成育に適せず枯死
したり、またようやく発芽した植物の根が土中に充分入
り込む前に風に飛ばされたり雨に流されたりすることが
多かった。

そこで、このような痩せ地や砂礫地、軟岩地などの植生
が困難な土地に対しては、客土するかまたは泥状工法を
用いて法面の全体をたとえば１０ｃ１１以下などの適宜
の厚さに良質の土砂などで被覆し、その上に播種あるい
は植生する方法が取られてきた。しかしこのような工法
は工事用車両の進入可能なことが前提となっているうえ
に、施工費用が高くついて工事面積が大きくないと採算
が取り難い。

また更に、このような従来の方法の欠点を改善するため
に、育成すべき植物の種子や肥料を一方の面に分布接着
した土留め用緑化シートを法面に張りつける方法が提案
されているが、傾斜角度の大きい場合には、充分な土留
め対策を別途施さないと、折角張りつけた緑化シートに
大きな土圧がかかってシートを破損したり土砂による埋
没や流失などが起こり、植生が形成されないことが多か
った・ また一方、緑化シートを利用して土嚢を形威し、法面上
に設置する方法が提案された。このような緑化式土嚢は
、土留めと緑化との両面で同時に優れた効果を発揮する
ものの、法面全面に設置すると材料費や設置工事費が嵩
んで経済的でなく、また高く積む場合には施工性の問題
があった。

〔発明が解決しようとする課題〕

本発明は、このような従来方法の問題点を解消して、土
質、地形、施工面積などに関係なく容易に施工ができか
つ経済的で確実な緑化が達成できる新規な緑化用の材料
を提供しようとするものである。

〔課題を解決するための手段］ 上述のような本発明の目的は、無機質または有機質の１
種以上の培土と繊維質の補強充填材と網状の補強材と結
合剤と肥料とを含み、板状に形成されたことを特徴とす
る緑化用ブロックによって達成される。

本発明の緑化用ブロックにおける培土は無機質または有
機質のものであり、無機質のものとしてはバーミキュラ
イト、軽石、鹿沼土など、また有機質のものとしてはピ
ートモス、パーク堆肥、ビート粕、バガス、もろこし粕
、麦粕などが用いられるが、これらに限られることなく
適宜のものを利用することができる。そしてかかる培土
は、１種のみを用いても差支えないが２種以上を配合し
て用いるのがより効果的である。

本発明の緑化用ブロックにおける繊維質の補強充填材は
、稲藁、麦藁、椰子や綜同などの繊維、木綿や合成繊維
などの糸屑等が用いられるが、これらに限られるもので
はない。

本発明の緑化用ブロックにおける綱状の補強材はブロッ
クの形状保持性を高めるためのもので、たとえばポリオ
レフィン樹脂、ボリアミド樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂等
の合成樹脂からなる織網や溶接網、天然繊維からなる織
網、あるいは鉄などの金属や合金を材料とした織網、ク
リンプ網、亀甲網、溶接網など、引張り強さや曲げ強さ
を高めることができるものであればよい。

本発明の緑化用ブロックにおける結合剤は、たとえばポ
リ酢酸ビニル、ポリアクリル酸エステル、合成ゴムなど
の接着用エマルジョン、あるいはポリビニルアルコール
、ＣＭＣ，ゼラチン、マンナン、澱粉などの台底または
天然の水溶性糊剤等が好ましく用いられるが、これらに
限らず本発明の目的に合致するかぎり適宜のものを使用
することができる。

本発明の緑化用ブロックにおける肥料は、窒素、燐酸、
加重を適宜の割合で含む化成肥料が好ましく用いられる
が、堆肥や油粕などの遅効性の有機肥料を用いてもよく
、さらにはこれらを適宜併用すると植物の長期成育に特
に有効である。

本発明の緑化用ブロックをこれらの材料から板状に形成
するには、培土と繊維質の補強充填材とをあらかじめよ
く混合し、これに肥料と結合剤とを適宜の水とともに加
えて攪拌した配合物を用意し、その一部を型の中に入れ
て広げたのちに網状の補強材を載せるか、あるいは型の
中にまず網状の補強材を敷き広げ、その上に前記の配合
物をその上に移し入れ、軽く圧縮する。このときに成形
物の表面に凹部または凸部が形成されるように、凹凸形
状の上型を用いるのが好ましい。このような板状成形物
の表面の凹凸は、緑化用植物の種子を単独であるいは培
土などとともに必要に応じて結合剤などを併用して付着
固定させるために有用であり、凹部内に固定された種子
は風雨などに曝されても容易に脱落しない。

こうして得た成形物は型から外して乾燥するが、成形時
にあるいは乾燥前に板体の表裏に貫通する孔を多数形成
しておくことが好ましい。このような貫通孔は板体の乾
燥を早めるに効果があり、また法面上に設置するときに
は固定用の串や杭などを挿通するのに好都合であり、さ
らに設置した後では降った雨水を速やかに排水すること
ができる利点がある。

このようにして形成された板体は、地面上に設置する前
の適当な時期に前述のように緑化用植物の種子を表面に
付着させるか、または培土などと共に板面上の凹部内に
埋め込み、緑化用ブロックとする。あるいはまた地面上
に設置した後に前述のようにして種子を固定するように
してもよい。

本発明の緑化用ブロックは、４角形、６角形その他の適
宜の形状に形成することができるが、なるべくは互いに
隙間なく隣接して設置できるような形状、あるいは縁部
で重ね合わせて相互に結合できるような形状であるのが
好ましい。このように形成された緑化用ブロックを用い
て緑化工事を行なうに当たっては、法面であるか平坦地
であるかに係わらず、緑化用ブロックをその間に適宜の
目地部を設けるようにして地上に隣接設置し、必要に応
じて貫通孔に挿通した杭などで固定することが適当であ
る。

〔作　用〕

本発明の緑化用ブロックは、それ自体が植物成育に適し
た培地から所定の厚さに形成されているものであって厚
く客土したと同様な効果があるほか、地形の如何によら
ず地面を被覆するように設置でき、保水性が良いに係わ
らず風雨の浸食を受けることがないから、確実に緑化を
遠戚することができる。

〔発明の効果〕

本発明の緑化用ブロックは、無機質または有機質の１種
以上の培土と繊維質の補強充填材と網状の補強材と結合
剤と肥料とを含み、板状に形成されたものであり、軽量
であって形状が規格化されているので運搬や施工に際し
て取扱が極めて容易である。そしてどのような地形や土
質に対しても何等の支障もなく施工でき、従来工法では
経済的に緑化工事を実施することができなかったような
地域でも、経済的に緑化工事をすることを可能にしたも
のである。

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. （１）無機質または有機質の１種以上の培土と繊維質の
   補強充填材と網状の補強材と結合剤と肥料とを含み、板
   状に形成されたことを特徴とする緑化用ブロック。
2. （２）板面に凹部または凸部が形成されている請求項（
   １）記載の緑化用ブロック。
3. （３）板体の表裏に貫通する孔が設けてある請求項（１
   ）または（２）記載の緑化用ブロック。
4. （４）板体の表面または内部に緑化用の種子が固定され
   ている請求項（１）ないし（３）のいずれかに記載の緑
   化用ブロック。