JPH0363287A - ホスファチジルイノシトールの濃縮方法 - Google Patents

ホスファチジルイノシトールの濃縮方法

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JPH0363287A
JPH0363287A JP19686489A JP19686489A JPH0363287A JP H0363287 A JPH0363287 A JP H0363287A JP 19686489 A JP19686489 A JP 19686489A JP 19686489 A JP19686489 A JP 19686489A JP H0363287 A JPH0363287 A JP H0363287A
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JP
Japan
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phosphatidylinositol
silica gel
chlorinated hydrocarbon
concentration
solution
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JP19686489A
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English (en)
Inventor
Hidekazu Takahashi
秀和 高橋
Koji Yamada
浩司 山田
Toshiyuki Kaneko
俊之 金子
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Showa Sangyo Co Ltd
Original Assignee
Showa Sangyo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、中性グリセロリン脂質の一つであるホスファ
チジルイノシトールの濃縮方法に関する。
(従来の技術とその問題点) ホスファチジルイノシトールは、ホスファチジルコリン
やホスファチジルエタノールアミン等の他のリン脂質と
ともに動物、植物等生物体内に広く分布しており、とく
に生体膜の重要な構成成分をなしている。人体における
ホスファチジルイノシトールの機能としては、末梢血管
保護作用、コレステロール代謝作用等が解明されており
、最近では抗ガン作用の可能性も示唆され、生体に対す
る極めて重要な物質として注目をあびている。
ホスファチジルイノシトールを工業的に得るためには、
例えば大豆や肝臓を起源とするレシチンを原料とし、こ
れから単離、精製することがなされている。
しかし、一般の植物由来の原料では、総リン脂質中の約
30%がホスファチジルコリン、約25%がホスファチ
ジルエタノールアミンで占められており、ホスファチジ
ルイノシトールの台皿はこれらに比して低い。原料から
ホスファチジルイノシトールを分S、*製するためには
、シリカゲルやアルミナによる肢体クロマトグラフィー
の手法を用いるのが一般的であるが、大量に共存する上
記の如き他成分を分離するためには、原料を大量の溶媒
で稀釈してカラムに負荷し、つぎに溶媒の組成を順次変
更するなどしながらカラムから溶出させることが必要で
ある。溶媒としてはクロロホルム/メタノールの混合溶
媒系を使用することが多い(例えば、新実験化学講座第
20巻、生物化学[I]第436〜465頁、昭和53
年6月20日、丸善株式会社発行)が、該許媒系に対す
るグリセロリン脂質の溶解度が低い乙とも相まって、大
量の溶媒を使用することが必要になり、このためホスフ
ァチジルイノシトールの単離工程は多大の労力と時間を
要するものであった。
とくに、総リン脂質中量も多量に存在するホスファチジ
ルコリンを完全に除去することは困難であった。
また、最近ではイオン交換カラムを使用する方法も提唱
されており (特開昭63−33389号)、これを用
いるときは労力や時間が一部節約できるものの、カラム
自体が非常に高価である等の欠点があった。
さらに、選択的にミセル形成が起るような適当な溶媒系
に溶解させて、加圧下に半透膜に接触させ、透過液と不
透過液とに分け、富化両分を回収する方法も提唱されて
いた(特開昭59−500497号)が、この方法も、
初期投資が過大となるほか、半透膜に耐圧限度があって
粘度の高い高濃度液を処理できないため、原材料を大量
の溶媒で希釈する必要がある、ホスファチジルイノシト
ールの濃縮に際してホスファチジルコリンの除去が不十
分である等種々の欠点がある。
(発明が解決しようとする問題点) 本願発明者らは、従来技術の欠点を解決し、ホスファチ
ジルイノシトールを効率的にamする方法の研究を鋭意
行った結果、塩化炭化水素に原料を高濃度に溶解し、こ
れをシリカゲルに接触させる方法により、目的物質たる
ホスファチジルイノシトールを高濃度にi!Kmできろ
ことを見出し、本発明を完成するに至った。
(問題を解決するための手段) 本発明は、ホスファチジルイノシト−ルを含有する材料
を塩化炭化水素の存在下にシリカゲルに接触させること
を特徴とするホスファチジルイルトールの濃縮方法の発
明である。
以下、本発明の詳細な説明する。
本発明に用いる原料としては、大豆あるいは肝臓起源の
市販レシチンが好適に使用されるほか、大豆、とうもろ
こし、菜種、ゴマ等を原材料とする植物油脂の精製過程
、とくに脱ガム工程で得られろ所謂脱ガム油さいを用い
ることができる。
塩化炭化水素としては、クロロホルム、ジクロロメタン
、塩化メチレン等が好適である。
シリカゲルは、通常のカラムクロマトグラフィー用に用
いられる粒度100〜200メツシユ程度のものやビー
ズ状シリカゲル等を広く使用することができろ。
本発明では、例えばホスファチジルイノシトールを含有
する原材料にクロロホルム等塩化炭化水素を加え、固形
物濃度が5〜70 W/V%、より好ましくは15〜5
0W/V%の溶液を調整し、これをシリカゲルに接触さ
せる。このシリカゲル処理は、シリカゲルを充填したカ
ラムを使用する方式(以下、「カラム方式」という)で
もよいし、溶液中にシリカゲルを投入して攪拌混合する
バッチ方式(以下、単に「バッチ方式」という)を採用
してもよい。連続操作が可能である点、分離精度がよい
点でカラム方式の方がのぞましい。バッチ方式の場合に
は、ホスファチジルイノシトールを含有する材料と塩化
炭化水素の比率(wt:vol)は、1)00〜1: 
1が好適である。
塩化炭化水素中における固形物濃度が上記範囲を下回る
ときは、使用する溶媒量が多量となり、経済性が損なわ
れろ。逆に、上記範囲を上回るときは処理溶液の粘度が
高すぎて操作が困難となる。
つぎに、使用する原料固形物とシリカゲルとの量比(w
t:wt)は、最大1: 3程度が適当であるが、この
量比は本発明の範囲を限定するものではない。
シリカゲルは予め塩化炭化水素で膨潤(リンス)させて
から使用することができる。
本発明において、ホスファチジルイノシトールがa縮さ
れた両分は、カラム方式では通過液として、バッチ方式
では液部として得られろ。
バッチ方式の場合には、フィルターを通過した′a液を
シリカゲルに再び注入する操作を反復することによって
mm度を高めろことができる。
(実施例) 以下、本願発明の実施例について述べるが、もとより本
願発明がこれら実施例に限定されるものではない。
実施例1 市販のペースト状大豆レシチン50gをクロロホルム2
00m#に溶解し、予めクロロホルムを用いて充填した
シリカゲルカラム(200g)を通過させた。通過液を
回収し、溶媒を留去して25gの油状物質(Fl)を得
た。本物質をヘキサン25mjに溶解し、これにアセト
ン100■lを加え、沈澱物を遠心分離して集めた。沈
澱物を再度アセトン50窮−に分散し、遠心分離を行い
、乾燥して6.1gの粉末状物質(F2)を得た。
総リン脂質に対するホスファチジルイノシトールの比率
は、原料レシチンにおいては14.7%であったが、F
lにおいては41.5%、F2においては45.3%に
1liIllされた。
2次元展開薄層クロマトグラフィーの結果、Flわよび
F2ではホスファチジルコリンは痕跡すら認められなか
った。
実施例2 実施例1における市販ペースト状レシチンにかえて、大
豆油脂の脱ガム工程で得られる油さいを用い、実施例1
と同様に処理し、実施例1のFlおよびF2に相当する
両分としてF3およびF4を得た。
総リン脂質に対するホスファチジルイノシトールの比率
は、油さいでは15.8%であったが、F3では43.
5%、F4では46.7%へと濃縮された。
実施例3 粉末レシチン5gをジクロロメタン100mjに分散し
、これを予めジクロロメタン30鳳4でリンスしたシリ
カゲル20gに加え、ときどき攪拌しつつ30分間静置
した。ガラスフィルターを用いてシリカゲルを除去して
濾液(A)を得た。ガラスフィルター上に残っtニジリ
カゲルにとの濾液を注ぎかえす操作を9回くりかえし、
最終源M (B)を得た。
濾液(A)および(B)を各々脱溶剤したうえ、薄層ク
ロマトグラフィーによりその組成を分析した。
その結果は、総リン脂質中におけろホスファチジルイノ
シトールの濃度は、原料粉末レシチンでは18.5%で
あったが、濾液(A)では38゜2%、4w1(B)で
は40.6%へと濃縮されt二。
他方、ホスファチジルコリンは濾液(A)では90%除
去され、濾液(B)では99%除去されていた。
(発明の効果) 本発明の方法により、市販レシチンや植物油精製過程で
生ずる油さいから、極めて効率的にホスファチジルイノ
シトールを高濃度に濃縮することができる。
上記の原料のリン脂質にはホスファチジルコリンが大量
に含まれており、その完全な除去は極めて困難であった
が、本発明の方法によればその除去は容易となり、ホス
ファチジルコリンを実質的に含有しない両分を取得する
ことができる。このため、本発明の濃縮方法によって得
た両分を中間原料として使用すれば、公知の手段、例え
ばアルミナカラム処理、高速液体クロマトグラフィー等
でカラムへの負荷を著しく軽減しつつ、はぼ純粋なホス
ファチジルイノシトールを容易に取得することができる
また、本発明の方法によれば、使用する溶媒の量も少な
くてすみ、経済的である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 (1)ホスファチジルイノシトールを含有する材料を塩
    化炭化水素の存在下にシリカゲルに接触させることを特
    徴とするホスファチジルイノシトールの濃縮方法。 (2)シリカゲルとの接触をカラムによる連続処理で行
    う請求項(1)の濃縮方法。 (3)ホスファチジルイノシトールを含有する材料を塩
    化炭化水素に5〜70W/V%となるよう分散し、カラ
    ム処理を行う請求項(1)または(2)の濃縮方法。 (4)シリカゲルとの接触をバッチ処理により行う請求
    項(1)の濃縮方法。 (5)ホスファチジルイノシトールを含有する材料と塩
    化炭化水素の比率(wt:vol)を1:100〜1:
    1としてバッチ処理を行う請求項(1)または(4)の
    濃縮方法。(6)バッチ処理を反復して行う請求項(1
    )、(4)または(5)の濃縮方法。 (7)シリカゲルを予め塩化炭化水素で膨潤させる請求
    項(1)ないし(6)の濃縮方法。
JP19686489A 1989-07-31 1989-07-31 ホスファチジルイノシトールの濃縮方法 Pending JPH0363287A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009087948A1 (ja) * 2008-01-09 2009-07-16 Sumitomo Chemical Company, Limited フラーレン誘導体を含む組成物およびそれを用いた有機光電変換素子

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009087948A1 (ja) * 2008-01-09 2009-07-16 Sumitomo Chemical Company, Limited フラーレン誘導体を含む組成物およびそれを用いた有機光電変換素子

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