JPH0361929B2 - - Google Patents

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JPH0361929B2
JPH0361929B2 JP57133651A JP13365182A JPH0361929B2 JP H0361929 B2 JPH0361929 B2 JP H0361929B2 JP 57133651 A JP57133651 A JP 57133651A JP 13365182 A JP13365182 A JP 13365182A JP H0361929 B2 JPH0361929 B2 JP H0361929B2
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JP
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contact lens
lens
contact
hydrophilic
temperature plasma
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Hideo Mitsuyama
Osamu Kondo
Hidenari Suyama
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SHIIDO KK
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SHIIDO KK
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    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02CSPECTACLES; SUNGLASSES OR GOGGLES INSOFAR AS THEY HAVE THE SAME FEATURES AS SPECTACLES; CONTACT LENSES
    • G02C7/00Optical parts
    • G02C7/02Lenses; Lens systems ; Methods of designing lenses
    • G02C7/04Contact lenses for the eyes

Description

【発明の詳細な説明】
[産業上の利用分野] 本発明はコンタクトレンズ表面を親水化処理す
る方法に関するものであり、特にコンタクトレン
ズの片面を選択的に親水化処理する方法に関する
ものである。 [従来の技術及びその課題] 現在使用されているコンタクトレンズはメチル
メタクリレート樹脂を代表として疎水性の樹脂を
素材とするものが殆どであり、これらのレンズは
表面が疎水性である為に装用時の異物感や、汚れ
付着によつて曇り易くなる等の欠点が指摘されて
いる。これらの欠点を解消する為にコンタクトレ
ンズ表面を親水化処理する方法が各種提案されて
おり、低温プラズマ処理によつて濡れ特性が改善
されることも報告されている。従来においては親
水化処理すること、すなわち、レンズ表面の濡れ
特性を向上することは即汚れ付着防止につながる
と考えられており、親水化処理はレンズの総ての
表面に亘るものであつた。 しかしながら、本発明者らの研究によれば低温
プラズマ処理によつて全面親水化処理したコンタ
クトレンズは従来の未処理のものに比べて、汚れ
付着に起因する角膜の炎症等の発生率が高くなつ
ていることが判明し、このことは上記従来の考え
方からすれば意外なことがあつた。 そこで本発明者らはこの原因を研究すべく研究
を進めた結果、レンズ表面の親水性が増す程、洗
浄時においてコンタクトレンズと指との密着性が
増大し、洗浄が充分に行なわれなくなる傾向があ
ることを見い出した。コンタクトレンズは使用に
際してまたは保存時に洗浄液をつけて流水で洗浄
するが、凹面であるレンズ後面はその形状に起因
して洗浄が充分にされ難い。すなわち、洗浄はコ
ンタクトレンズを人差し指の腹の上に載せ、親指
を擦り合せて行なうが、指の腹は凸面状をしてい
るので、凹面状であるレンズ後面は対向する指の
腹と密着してしまい、擦れ合うことがないのでこ
の部分の洗浄が不充分となる。コンタクトレンズ
表面を親水化処理したことによつて、この洗浄時
の問題点がより顕在化したものと考えられる。 [課題を解決するための手段] そこで本発明者らは斯かる欠点を解消すべく鋭
意研究した結果、後述する方法でコンタクトレン
ズの表面のみを低温プラズマ処理するか、あるい
はレンズ後面の親水化の程度をレンズ前面より低
く抑えて低温プラズマ処理することによつて洗浄
効果が増大し、角膜の炎症等の発生率も減少し得
ることを見い出し本発明に至つた。 コンタクトレンズを洗浄するには前述のように
人差し指と親指の間に擦り合せて行なうので、レ
ンズの前面後面どちらの面が指の腹と擦り合わさ
れるかは夫々の面の摩擦係数、接触面積等に基づ
く相対的なものである。本発明はレンズ後面をレ
ンズ前面より相対的に滑り易くしてコンタクトレ
ンズの洗浄効果を向上せんとするものである。こ
の為に本発明ではレンズ後面は親水化処理を行な
わないか、あるいはレンズ前面より親水化の程度
を抑制するので、レンズ後面に関しては親水化処
理のメリツトが損われることになり、装用性の点
では若干劣る惧れもあるが、取外し、装用を何度
も繰り返すうちには、洗浄効果の差が出て、装用
性の点でも効果が顕われてくる。レンズ前面にお
いては濡れが悪いと瞬きによつてレンズ表面が濡
れた状態と乾燥した状態を繰り返すことになり涙
液中の成分が汚れとして沈着し易く、これにより
曇りが生じ易い。従つてこの面においては親水性
を落すことは好ましくないが、レンズ後面は角膜
に対向している為レンズ表面と角膜との間に断え
ず涙液が存在しているので、上記の汚れ沈着作用
が起き難い。従つてこの面においては親水性を落
しても曇りに関して悪影響は生じない。 以上、本発明の効果を洗浄効果に関して説明し
たが、本発明者らの研究によれば、後述の実施例
に示す通り涙液中のある成分は親水化したレンズ
表面の方が付着し易いことが判明しており、本発
明の効果は単に洗浄効果のみならず、レンズ後面
を比較的疎水性とすることによりレンズ後面にお
ける汚れの付着が少なくなるということも挙げら
れる。 コンタクトレンズの両面の親水性に差を設ける
ことは、レンズ各面を別々に親水化処理すること
により達成される。この為に本発明では適当なコ
ンタクトレンズ保持具を用い、特定の方法によつ
て発生させた低温プラズマでレンズの片面を選択
的に親水化処理する。 低温プラズマ処理は赤外、可視、紫外の放射エ
ネルギー、および電子、分子イオン、原子、原子
イオン、フリーラジカル等の粒子エネルギーを固
体表面に作用させる方法であるが、その機構につ
いては未だ充分に解明されておらず、また、処理
方法についても充分な研究がなされていない現状
にある。従来の低温プラズマ処理は互いに向かい
合う両電極間に試料を載置して行なう方法であつ
て両電極と試料は直列的な位置関係であるものが
殆どであるが、この方法では一度に処理出来る試
料数に限度があり、また複数の試料を両電極間に
載置すると電極との位置関係が各試料毎に異なつ
てしまうので、処理むらが生ずるという欠点があ
つた。また、強いエネルギーを付与されたイオン
が直線加速的に試料に作用するので、処理が過度
になつたり、試料の位置に特に影響を受け易く、
この点からも処理むらが生じ易いという欠点があ
つた。 本発明は斯かる問題点をも解消し、同時に多数
のコンタクトレンズを処理可能であり、処理むら
がなく親水化処理し得る方法をも提供するもので
あり、それによつてコンタクトレンズの光学的特
性およびレンズ特性を損うことなくその片面を選
択的に所望の程度親水化し、その濡れ特性を改善
して装用性を高めるとともに前記の如くレンズの
洗浄効果を向上させて、汚れ付着を減少させるこ
とを目的としている。 以下、本発明について詳述する。 本発明は、コンタクトレンズ周縁部を密着保持
してレンズの前面または後面のいずれか一方の側
を密封する状態で、コンタクトレンズを保持具に
装着し、中央部の電極面とその周囲に位置する環
状電極面とから成りこれら二つの電極面が略同一
の平面内に位置するプラズマ発生用電極面の前記
環状電極面上に前記保持具に装着したコンタクト
レンズを環状に配置し、希薄ガス中に於いて前記
電極面に電圧を印加することにより発生する低温
プラズマコンタクトレンズの片面を選択的に処理
することによつて、コンタクトレンズ前面をコン
タクトレンズ後面より親水性とすることを特徴と
する。 保持具は、コンタクトレンズの片面を処理中低
温プラズマによつて影響を受けない程度に密封
し、他方の面を低温プラズマ中に開放できるもの
であればよい。 二つの平面状電極面を中央部の電極面とその周
囲に位置する環状電極面とから成るように構成し
ているので、電極面相互の位置関係が均等化さ
れ、発生するプラズマも均等化され、処理むらな
く多数の試料を処理する上で効果的である。処理
対象であるコンタクトレンズは例えばメチルメタ
クリレート樹脂、シリコン樹脂、若しくはこれを
成分とする共重合体から成るものであるが、これ
ら以外の疎水性樹脂からなるコンタクトレンズに
も本発明は適用可能である。プラズマ処理の効果
は希薄ガスの種類および圧力、電源の種類、電
圧、電流、処理時間等のパラメータに依存する
が、これらのパラメータの影響は装置の大きさ、
電極の構造によつても大きく左右されるので好ま
しい条件を一律に明示できるものではなく、個々
の実施の態様毎で最適の条件を選択すべきもので
ある。希薄ガスの代表的なものとしては空気、酸
素、ヘリウム、アルゴン等が挙げられるが、酸素
またはこれを含有するガスが好ましい。これらの
ガス中に若干の水蒸気が含まれていると親水化に
特に効果がある。ガス圧力(真空度)は概略的に
は0.1乃板1Torr程度である。電源は直流電源、
交流電源のいずれでもよい。但し、電源の種類に
よつてプラズマ発生の様相が異なつてくるので、
試料の載置場所、各パラメータを適切に調整する
必要がある。 [実施例] 次に本発明を添付図面に示した望ましい実施例
に基づいて詳述する。 第1図は本発明の方法に用いる低温プラズマ処
理装置の処理部の一実施例の縦断端面図である。
但し、コンタクトレンズの保持具は比較の為に本
発明に係るものとは異なるものを示してある。電
極は円形電極面11を有する中央部電極10とそ
の周囲に位置する環状電極面13を有する周囲部
電極12とから成り絶縁体14で互いに絶縁され
ている。周囲部電極12は図では左右に隔離して
見えるが上方から見れば環状の一体的な電極であ
る。中央部電極10および周囲部電極12は共に
基台15(図では一部しか示されていない。)内
に配置されている。基台15にはパツキング16
を介してベルジヤー17が載置されており、プラ
ズマ発生空間18をその内部に形成している。親
水化処理されるべきコンタクトレンズは環状電極
面13の上に円形電極面11を囲むように装置さ
れた環状の試料台18の上に保持される。プラズ
マ処理をするにあたり、先ずガス導入管20を閉
じ、ガス排出管21を真空ポンプ(図示せず)に
連結してプラズマ発生空間18内を0.01Torr以
下の真空にした後、使用するガスをガス導入管2
0より導入して所定のガス圧力(0.1乃至1Torr)
の保つ。電源22によつて両電極に印加される電
圧は交流によるものが望ましい。交流電源の場合
は第1図の試料台付近にこれに沿つて環状の低温
プラズマが発生するので試料を短時間でむらなく
多数同時に処理することができる。直流電源の場
合はカソード側に試料を載置すると効率的であ
る。希薄ガスとして1Torrの空気を用いた実施例
の場合、いずれの電源の場合でも好ましい処理条
件は電圧400乃至800V、電流4乃至8mA、処理
時間3乃至10分である。同一電力で処理する場合
は交流の方が直流より短時間で処理をすることが
できる。 第2図はメチルメタクリレート樹脂製コンタク
トレンズ30の縦断面図であり、31はレンズ前
面、32はレンズ後面である。通常のメチルメタ
クリレート樹脂製コンタクトレンズのレンズ表面
の濡れ特性は水滴の接触角で約60°乃至約70°位で
ある。ここに接触角とはレンズ表面に水滴を付着
させたときにレンズ表面と水滴表面との成す角で
あり、レンズ表面の親水性が大である程接触角は
小さくなる。 先ず、装用性を高める為に、コンタクトレンズ
30のレンズ前面31およびレンズ後面32の両
面を第1図の試料台18の保持片19に装着し、
0.2Torrの空気中で、電圧500V、電流5mAの交
流電源にて6分間低温プラズマ処理を行なつた。
この結果、水滴の接触角が66°であつたものが両
面とも約40°程度に減少した。この両面親水化処
理コンタクトレンズは使用当初は装用性も良好で
患者の評価も高かつたが、数箇月使用するうちに
従来の未処理のレンズに比べてレンズの後面の汚
れに関する問題が多く生ずるようになつた。そこ
で接触角が両面とも66°であるコンタクトレンズ
を第3図に示したような内側に傾斜した頂面上に
第4図に拡大して示した保持具40を多数付設し
た環状試料台41を用いて低温プラズマ処理を行
なつた。コンタクトレンズは第5図に示すように
保持具40の凹部に嵌着され、保持具40はその
底部の突起42を介して試料台41の傾斜頂面上
に付設される。試料台41の頂面を傾斜させてい
るのは中央部電極10からのプラズマを受け易く
する為である。コンタクトレンズを装着した試料
台41を第6図に示すように環状電極面13上に
載置しレンズ前面31のみを前記と同様の条件で
プラズマ処理したところレンズ前面は接触角が約
40°程度に減少したが、レンズ後面は接触角66°で
変化はなかつた。この片面親水化処理コンタクト
レンズは両面親水化処理したコンタクトレンズに
比べて、レンズ後面32の洗浄が行ない易く、両
面親水化処理したレンズに比べて臨床データでの
汚れ発生率が50分の1に減少した。また、レンズ
表面の接触角を両面とも約60°に親水化処理した
後、更に上記と同様にレンズ前面31のみをプラ
ズマ処理してレンズ前面31の接触角を更に約
40°にしたものも上記と同様に洗浄効果が向上し
た。 更に、本発明によればコンタクトレンズを同時
に処理むらなく多数処理可能であり、熱の影響が
少ないので透明な樹脂を白濁化することなく適度
にその表面を親水化処理することができるので光
学的特性およびレンズ特性を損うことなく濡れ特
性を改善することができる。 本発明の効果は以下に示した実施例によつても
明らかである。 実施例 1 第6図に示すように台50上にセーム皮51を
敷き、この上にコンタクトレンズ洗浄液(陰イオ
ン界面活性剤)または水を散布してセーム皮に対
する各種性状の試料片52の密着性を比較実験し
た。セーム皮は小じかの皮で人間の指の皮の性状
に対応するものである。試料片52の一端に糸5
3をつなげ、糸の他端に錘55を取付け、滑車5
4を介して一定の力で試料片52を引張るように
した。試料をまずセーム皮に一定の圧力で押しつ
け、この圧力を解除してから滑べり始めるまでの
時間を測定した。同一条件で数回実験を行ない、
平均値を表1に示した。表1中、試料片Aおよび
Cはγ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシ
ラン(信越化学製。商品名KBE−503)(5重量
部)とメチルメタクリレート(95重量部)との共
重合体、試料片BおよびDはメチルメタクリレー
ト重合体、試料片EはKBE−503(50重量部)と
メチルメタクリレート(50重量部)との共重合体
である。親水化処理方法はプラズマ処理の場合は
第6図に示した装置で0.2Torrの空気中で、電圧
500V、電流5mAの交流電源にて6分間処理し
た。酸処理の場合はPH3〜4の酢酸水溶液で30分
処理して行なつた。この結果によると同一素材か
らなる試料片の場合その表面が親水性になる程、
セーム皮との密着性が増大していることが明らか
であるが、この傾向は素材の種類に拘わらずその
表面の接触角に大きく依存していることが判る。
【表】 実施例 2 濡れ特性を変化させた各種試料片の汚れの付着
し易さを比較する為に、涙液中の−成分であるリ
ゾチームの0.5重量%溶液を用いて検討した。試
料片の材質および表面処理は表1に示す通りであ
る。各試料片を上記リゾチーム溶液を浸漬させた
後、引上げて乾燥し、再び浸漬するという操作を
も何度も繰り返して、試料片上に付着したリゾチ
ームの量を比較した。この結果、試料片Aおよび
Bに対して試料片CおよびDの方が付着量が少な
かつた。 実施例 3 メチルメタクリレート樹脂製コンタクトレンズ
を第6図に示したように試料台41に環状に12個
載置し、ベルジヤー18内を0.1Torr以下に減圧
した後、空気圧力を0.2Torr前後に保つて、電圧
500V、電流5mAの交流電源にて処理時間2乃
至9分間の範囲で低温プラズマ処理した。いずれ
の処理時間の場合もレンズ前面の濡れ性は良く、
特に5乃至9分間の処理時間が良好であつた。ま
た、個々のレンズにおける濡れ性のばらつきも殆
どなかつた。ただ濡れの耐久性については6分間
処理のものが最も良好であつた。 実施例 4 負荷電圧を600Vに固定し、電力を1.5乃至5W
の範囲で行なつたほかは実施例3と同様の条件で
メチルメタクリレート樹脂製コンタクトレンズの
親水化処理をした。いずれの電力(電流)下にお
いても濡れ性は良好であつた。しかし、4W以上
の電力下においては個々のレンズにおける濡れ性
のばらつきが発生し易くなつた。 実施例 5 電流を6mAに固定し、電力1.5乃至5Wの範囲
で行なつたほかは実施例3と同様の条件でメチル
メタクリレート樹脂製コンタクトレンズの親水化
処理をした。いずれの電力(電圧)下においても
濡れ性は良好であつた。しかし、4W以上の電力
下においては個々のレンズに於ける濡れ性のばら
つきが発生し易くなり、またレンズの変色、劣化
が見られた。 実施例 6 電力1.5乃至5W、処理時間2乃至10分間の範
囲、直流および交流の両電源で行なつたほかは実
施例3と同様の条件でメチルメタクリレート樹脂
製コンタクトレンズの親水化処理をした。直流、
交流のいずれの場合でも良好な濡れ性を得ること
ができたが一般的には交流の方が処理効果が良か
つた。交流の場合は第6図の試料台41の付近に
これに沿つて環状低温プラズマが発生し、この部
分では熱の影響が少なくまた処理むらなく同時に
多数のレンズを効果的に親水化処理することがで
きた。直流の場合はカソード側の方が効率的に親
水化処理することができた。 実施例 7 電力(交流)2乃至4.5W、処理時間2乃至10
分間の範囲、ガス圧力約0.2Torrの条件において
メチルメタクリレート樹脂製コンタクトレンズの
親水化に及ぼすガスの種類の影響を調べた。ガス
は空気、酸素、窒素、アルゴン、低湿度空気、高
湿度空気等であり、いずれの場合においても濡れ
性の向上が見られた。しかし、長期的な濡れの耐
久性はガスの種類により差が見られた。特に酸素
を含有するガス、高湿度のガスが濡れ性およびそ
の耐久性の面で良好な結果を示した。 実施例 8 前記実施例にて得られた親水化処理コンタクト
レンズは乾燥により濡れ性の低下現象が見られる
が、低温プラズマ処理後、水に浸漬することによ
り安定化し、その後も水若しくはコンタクトレン
ズ用保存液等で保存することにより濡れ性が長期
に亘り持続した。なお、これら良好な濡れ性を示
したコンタクトレンズの光学的特性、その他のレ
ンズ特性は充分満足すべきものであつた。 [比較例] 二つの電極面が互いに向かい合つている型のプ
ラズマ発生装置を用いて前記実施例と同様な条件
にてメチルメタクリレート樹脂製コンタクトレン
ズの親水化処理を行なつたが処理が過度になり易
く最適処理条件の範囲が狭いので条件、試料の位
置によつて効果にむらが生じた。また、充分な濡
れ性が付与されないままに熱の影響でレンズ表面
が白濁化することもあつた。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の方法を実施する為の低温プラ
ズマ装置の処理部を比較の為に一部変更して示す
縦断端面図、第2図はコンタクトレンズの縦断面
図、第3図は本発明の方法を実施する為に用いる
試料台の斜面図、第4図はコンタクトレンズを嵌
着保持する為の保持具の斜面図、第5図は第4図
図示の保持具にコンタクトレンズを嵌着した状態
の縦断端面図、第6図は第3図図示の試料台にコ
ンタクトレンズを装着し本発明の方法を実施する
為の低温プラズマ装置の処理部の縦断端面図、第
7図は密着性試験装置の簡略図である。 10……中央部電極、11……円形電極面、1
2……周囲部電極、13……環状電極面、20…
…ガス導入管、21……ガス排出管、30……コ
ンタクトレンズ、31……レンズ前面、32……
レンズ後面、40……保持具、41……試料台。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 コンタクトレンズ周縁部を密着保持して該レ
    ンズの前面または後面のいずれか一方の側を密封
    する状態で、コンタクトレンズを保持具に装着
    し、中央部の電極面とその周囲に位置する環状電
    極面とから成りこれら二つの電極面が略同一の平
    面内に位置するプラズマ発生用電極面の前記環状
    電極面上に前記保持具に装着したコンタクトレン
    ズを環状に配置し、希薄ガス中に於いて前記電極
    面に電圧を印加することにより発生する低温プラ
    ズマでコンタクトレンズの片面を選択的に処理す
    ることによつて、コンタクトレンズ前面をコンタ
    クトレンズ後面より親水性とすることを特徴とす
    るコンタクトレンズ表面の親水化処理方法。 2 前記電圧が交流電源によるものであり、前記
    環状電極面上に発生する環状低温プラズマ内でコ
    ンタクトレンズを処理する特許請求の範囲第1項
    に記載のコンタクトレンズ表面の親水化処理方
    法。 3 前記希薄ガスが、空気または酸素である特許
    請求の範囲第1項または第2項に記載のコンタク
    トレンズ表面の親水化処理方法。 4 前記コンタクトレンズがメチルメタクリレー
    ト重合体またはメチルメタクリレートを成分とす
    る共重合体である特許請求の範囲第1項乃至第3
    項のいずれかに記載のコンタクトレンズ表面の親
    水化処理方法。 5 前記保持具が、コンタクトレンズの直径と略
    同一の直径を有する円筒型凹部を具備するもので
    あり、該円筒型凹部にコンタクトレンズを嵌着せ
    しめて前記低温プラズマ処理する特許請求の範囲
    第1項乃至第4項のいずれかに記載のコンタクト
    レンズ表面の親水化処理方法。
JP13365182A 1982-08-02 1982-08-02 コンタクトレンズ表面の親水化処理方法 Granted JPS5924825A (ja)

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