JPH0361635B2 - - Google Patents

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JPH0361635B2
JPH0361635B2 JP62058263A JP5826387A JPH0361635B2 JP H0361635 B2 JPH0361635 B2 JP H0361635B2 JP 62058263 A JP62058263 A JP 62058263A JP 5826387 A JP5826387 A JP 5826387A JP H0361635 B2 JPH0361635 B2 JP H0361635B2
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JP
Japan
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raw material
oxide
material rod
alexandrite
beryllium
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JP62058263A
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JPS632899A (ja
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Hironao Kojima
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Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
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Publication date
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Publication of JPS632899A publication Critical patent/JPS632899A/ja
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は棒状焼結体に赤外線を回転楕円面鏡に
より集中して溶融帯を形成し、溶融帯の一界面で
溶融を行ない、他方の界面でC軸方向に育成させ
て得られる変色性を示すアレキサンドライト単結
晶の製造法に関する。
本発明の目的は、気泡の全くない、しかも、双
晶や包含物がなく自然光下で暗緑色、人工光下で
赤色を呈する変色性の顕著な高品質アレキサンド
ライト単結晶を提供することにある。
本発明の他の目的は低コストでしかも短期間で
大型アレキサンドライト単結晶を提供することに
ある。
アレキサンドライトはベリリウムとアルミニウ
ムの2成分酸化物(BeAl2O4)中に酸化クロム
や酸化鉄等が固溶したクリソベリルの一種であ
り、高い硬度、高融点、化学耐久性を示す斜方晶
系の結晶である。自然光下では暗緑色を呈し、人
工灯下では赤色を呈する代表的な宝石として著名
である。レーザーのホスト材料としても注目され
ている。これを人工的に得ようとする試みは古来
種々行なわれており、フラツクス法、引き上げ法
により試みられているが高品質大型単結晶を得る
までには至つていない。即ちフラツクス法の場合
双晶が生じやすく、添加物が固溶し難く、又育成
に長期間を要する。引き上げ法の場合にはアレキ
サンドライトが1870℃の融点である為にイリジウ
ム等の高価格貴金属を用いなければならず、この
ルツボ材料が抱合物として結晶中に入り込む等の
不都合が生じやすく良品質単結晶は得られていな
い。
本発明は全く新規な方法で、気泡の全くない高
品質大型アレキサンドライト単結晶を得るもので
ある。
本発明の要旨は、酸化アルミニウム粉末と酸化
ベリリウム粉末のほぼ等モル割合の組成物に酸化
クロム粉末もしくは酸化鉄粉末の少なくとも一方
を0.05重量%ないし5重量%からなる混合物を成
形し、酸化性雰囲気中で1300℃〜1700℃の温度範
囲で焼結した原料棒と種子結晶の接触界面近傍を
局部的に加熱して溶融帯を形成し、該溶融帯を原
料棒側に移動させてなるフローテイングゾーン法
により、アレキサンドライト単結晶を合成する製
造方法において、該酸化アルミニウムはアンモニ
ウムアルミニウムミヨウバンを、該酸化ベリリウ
ムは硫酸ベリリウムをそれぞれ900℃〜1200℃で
焼結した粉末であることを特徴とするアレキサン
ドライト単結晶の製造法である。
以下に、本発明のアレキサンドライト単結晶の
製造方法を手順にしたがつて、説明する。まず、
棒状高密度焼結体の出発原料は酸化アルミニウム
についてはアンモニウムアルミニウムミヨウバン
を900℃乃至1200℃で焼結し、酸化ベリリウムに
ついては硫酸ベリリウムを900℃乃至1200℃で焼
成したものを用い、更に酸化クロムもしくは酸化
鉄の少なくとも一方を0.05重量パーセント乃至5
重量パーセント添加して用いられる。焼成温度が
900℃に達しない場合には反応が完全に終了せず
未反応成分が高密度焼結体の中に混入し結晶化を
妨げる。又焼成温度が1200℃を超える場合は原料
粉末の粒子径が大きく成長しすぎ高密度焼結体が
得られなくなる。又酸化鉄もしくは酸化クロムが
0.05重量パーセントに達しない場合はほとんど着
色がみられず又、赤外線の吸収能が悪くなる為に
結晶化が妨げられる。この場合、酸化クロム、酸
化鉄は着色剤として作用するが、これら酸化クロ
ム、酸化鉄が少ないと溶融部分は透明状となり集
中照射される赤外線の吸収が悪くなり溶融が均一
に、良質に行なえないものである。従つて本発明
の如き赤外線照射が集中して溶融帯域が形成され
る製造方法においては発色剤としての酸化クロ
ム、酸化鉄が0.05重量パーセント以上含有するこ
とはアレキサンドライトの美麗な色調をもたらす
上において、赤外線の集中照射による良質な溶融
帯域を形成する上においても極めて重要なことで
ある。又、酸化クロム、酸化鉄が5重量パーセン
トを超えると結晶中に偏析を起して混在物として
結晶性を劣化させてしまう。成型はゴム製袋に粉
末を充填し静水圧でバインダーを用いずにラバー
プレスして棒状に作製する。焼結は通常酸化性雰
囲気中で1300℃乃至1700℃で行なわれる。この場
合1300℃未満であると各原料(酸化アルミニウ
ム、酸化ベリリウム、酸化クロム、酸化鉄)同士
は完全な固相反応が起こらなくなり、原料棒の各
原料が均一状態とならないことから、均一質のア
レキサンドライトが得られなくなる。一方、1700
℃を超えると各原料が還元されやすくなり原料棒
からアレキサンドライトが形成される際気泡が生
じやすく、又電気炉の耐久性が劣ることになる。
従つて原料棒を得るための焼結温度は1300℃乃至
1700℃が好適である。一方、この原料棒の焼結時
の雰囲気は酸化性雰囲気とすることにより良質な
アレキサンドライトが得られる。即ち、非酸化性
雰囲気中でこの焼結を行なうと、各原料は酸化物
であるから各原料が還元されやすくなり原料棒の
溶解状態から結晶化される際にその結晶物中に気
泡が生じ、良質なアレキサンドライトが得られな
いことになる。又、原料棒の溶解、結晶化を空気
などの酸化性雰囲気中で行なうことも上記の如く
原料棒を還元させることがなく、従つて気泡のな
い良質なアレキサンドライトが得られるものであ
る。一方、種子結晶は望ましくはC軸方向に長い
棒状のものが良いが必ずしもこだわる必要はない
が最大育成方向は種子結晶のC軸方向に一致させ
ると円柱状の完全なる単結晶を得ることができ
る。他の方向に育成させるとC軸に垂直なる面が
生じ偏平状の結晶となつてしまう。この様にし
て、気泡の全くない、しかも、均一に着色した包
含物のない円柱棒状の大型単結晶が得られた。
第1図に本発明の原料棒を用いて、フローテイ
グゾーン法により、アレキサンドライト単結晶を
合成する方法を示す。
回転楕円面鏡体1は二つの焦点を持つている。
一焦点にハロゲンランプ又はキセノンランプを配
置し、他方の焦点には棒状原料3を配置する。棒
状原料3は上部回転4により保持されている。又
種子結晶5は下部回転軸6にセツトされている。
棒状原料3、種子結晶5、上下回転軸4,6は透
明石英管7内に封入されており雰囲気を自由にコ
ントロールでき、又真空あるいは加圧することも
可能である。棒状原料3中で温度が上がり溶融帯
8の形成されるのは焦点に完全に一致した部分の
みである。溶融帯8は回転軸4,6を上方あるい
は下方に移動させることにより相対的に移動され
る。操作はまず原料棒3の先端に赤外線を集中さ
せて溶融帯8を形成し、しかるのちに種子結晶5
を上方に移動して溶融帯8を接触させる。平衡状
態になつたのを確認した後回転軸4,6を移動す
ると種子結晶5が成長した状態で透明単結晶が得
られる。即ち溶融帯8と原料棒3の界面での原料
の溶融が起り、溶融帯8と結晶5の界面では結晶
化が行なわれている。
この方法は次の様な数々の特徴及びメリツトを
持つている。
1 高温が容易に得られる為に操作上の安全性が
非常に高い。例えばベルヌーイ法の場合には酸
素ガスと水素ガスを用いる為に高度のテクニツ
クが必要であり、爆発の危険に常にさらされて
いるが本法では操作は容易で特別な経験或いは
テクニツクを必要とせず、又危険性は全くな
い。
2 雰囲気及び圧力のコントロールが可能である
為に分解しやすい化合物あるいは酸化されやす
い化合物も結晶化が容易である。
3 赤外線により加熱が行なわれるので高周波誘
導加熱のできない酸化物等の単結晶の育成がで
きる。ルツボを用いない為に当然不純物の混入
が非常に少ない。溶融帯の形成はハロゲンラン
プでは1900℃、キセノンランプでは2800℃まで
行なえるので、本発明では主にハロゲンランプ
が用いられる。
4 ハロゲンランプ、キセノンランプは非常に出
力が安定しており、又コントロールも非常に容
易である。その為に溶融帯も非常に安定してお
り、必ずしも種子単結晶を用いなくても結晶化
が行なえる。
5 溶融状態を監視できる為、結晶成長の様子が
観察できる。
以下に本発明について更に詳しく述べる。
棒状原料は、気泡の全くないアレキサンドライ
ト単結晶を得るために、できるだけ致密に高密度
に焼結されることが重要である。このために、い
かに原料粉末が粒径の細かい、しかも均一である
ことがポイントとなる。本発明は、原料棒を構成
する主原料である酸化アルミニウムはアンモニウ
ムアルミニウムミヨウバンを、酸化ベリリウムは
硫酸ベリリウムを、それぞれ900℃〜1200℃で焼
結したものが用いられる。この酸化アルミニウ
ム、酸化ベリリウムに酸化クロムあるいは酸化鉄
のいずれか一方もしくは両方を0.05重量パーセン
ト乃至5重量パーセント添加し、ラバープレス法
で成型し、電気炉で1300℃乃至1700℃で焼結す
る。装置はハロゲンランプを2個装着した双楕円
型赤外線集中加熱装置を用いることにより大型の
単結晶が得られる。育成条件は上下回転軸の回転
数がそれぞれ40〜60rpmで逆方向に回転し、成長
速度は2〜5mm/Hで雰囲気は空気である。種子
結晶の方位は背面ラウ加工もしくはプリセツシヨ
ン法で決められる。
以下に実施例について本発明を説明する。
実施例 酸化アルミニウムと酸化ベリリウムがモル割合
で1:1の粉末に0.5重量パーセントの酸化クロ
ム、3.0重量パーセントの酸化鉄を添加し、1500
℃で焼結した原料棒を用い、1.5kWのハロゲンラ
ンプを2個用いた双楕円型回転楕円面鏡体で育成
した。上記原料棒を構成する主原料である酸化ア
ルミニウムはアンモニウムアルミニウムミヨウバ
ンを、酸化ベリリウムは硫酸ベリリウムをそれぞ
れ1000℃の温度で焼成された粉末を用いた。種子
結晶としてc軸に長い単結晶を回転軸の延長方向
にセツトした。回転速度は40rpmで成長速度は5
mm/Hで行なうと個溶限以上の酸化鉄包含物とな
つたりクラツクが生じたが2mm/Hで行なうと透
明な完全な単結晶が得られた。この単結晶は自然
光でやや茶色を帯びた暗緑色で、電灯光下で赤色
を呈した。
以上の如く、本発明は、酸化アルミニウム粉末
と酸化ベリリウム粉末のほぼ等モル割合の組成物
に酸化クロム粉末もしくは酸化鉄粉末の少なくと
も一方を0.05重量%ないし5重量%からなる混合
物を成形し、焼結した原料棒と種子結晶の接触界
面近傍を局部的に加熱して溶融帯を形成し、該溶
融帯を原料棒側に移動させてなるフローテングゾ
ーン法により、アレキサンドライト単結晶を合成
する製造方法において、該酸化アルミニウムはア
ンモニウムアルミニウムミヨウバンを、該酸化ベ
リリウムは硫酸ベリリウムをそれぞれ900℃〜
1200℃で焼成した粉末を用い、該原料棒は該混合
物を酸化性雰囲気中で1300℃〜1700℃の温度範囲
で焼結したものであり、該種子結晶はC軸方向に
長く、該溶融帯を原料棒側に移動させてなる速度
は5mm/H以下であるようにしたことにより、気
泡の全くない、しかも双晶や包含物がなく自然光
下で暗緑色、人工光下で赤色を呈する変色性の顕
著な高品質アレキサンドライト単結晶の提供が可
能になつた。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明方法の原理を説明する図であ
る。 1……回転楕円面鏡体、2……ハロゲンラン
プ、3……棒状原料、4……上部回転軸、5……
種子結晶、6……下部回転軸、7……石英管、8
……溶融帯。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 酸化アルミニウム粉末と酸化ベリリウム粉末
    のほぼ等モル割合の組成物に酸化クロム粉末もし
    くは酸化鉄粉末の少なくとも一方を0.05重量%な
    いし5重量%からなる混合物を成形し、焼結した
    原料棒と種子結晶の接触界面近傍を局部的に加熱
    して溶融帯を形成し、該溶融帯を原料棒側に移動
    させてなるフローテイングゾーン法により、アレ
    キサンドライト単結晶を合成する製造方法におい
    て、該酸化アルミニウムはアンモニウムアルミニ
    ウムミヨウバンを、該酸化ベリリウムは硫酸ベリ
    リウムをそれぞれ900℃〜1200℃で焼成した粉末
    を用い、該原料棒は該混合物を酸化性雰囲気中で
    1300℃〜1700℃の温度範囲で焼結したものであ
    り、該種子結晶はC軸方向に長く、該溶融帯を原
    料棒側に移動させてなる速度は5mm/H以下であ
    ることを特徴とするアレキサンドライト単結晶の
    製造法。
JP5826387A 1987-03-13 1987-03-13 アレキサンドライト単結晶の製造法 Granted JPS632899A (ja)

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JP13432578A Division JPS5562890A (en) 1978-10-31 1978-10-31 Production of alexandrite single crystal

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JPS632899A JPS632899A (ja) 1988-01-07
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Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3912521A (en) * 1973-04-30 1975-10-14 Creative Crystals Inc Synthetic crystal and method of making same
JPS5562890A (en) * 1978-10-31 1980-05-12 Seiko Epson Corp Production of alexandrite single crystal

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3912521A (en) * 1973-04-30 1975-10-14 Creative Crystals Inc Synthetic crystal and method of making same
JPS5562890A (en) * 1978-10-31 1980-05-12 Seiko Epson Corp Production of alexandrite single crystal

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