JPH0361061B2 - - Google Patents

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JPH0361061B2
JPH0361061B2 JP56193113A JP19311381A JPH0361061B2 JP H0361061 B2 JPH0361061 B2 JP H0361061B2 JP 56193113 A JP56193113 A JP 56193113A JP 19311381 A JP19311381 A JP 19311381A JP H0361061 B2 JPH0361061 B2 JP H0361061B2
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gear
planetary gear
outer shell
circle
thrust
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Hideyasu Matoba
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Matex Co Ltd
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Matex Co Ltd
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Publication date
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H57/00General details of gearing
    • F16H57/02Gearboxes; Mounting gearing therein
    • F16H57/02004Gearboxes; Mounting gearing therein the gears being positioned relative to one another by rolling members or by specially adapted surfaces on the gears, e.g. by a rolling surface with the diameter of the pitch circle

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Retarders (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、騒音が低く、動力伝達効率が高
く、低コストであつて、軸方向の力(スラスト
力)が加わつても、歯先の磨耗の少い遊星歯車装
置に係る。
遊星歯車装置は、減速機或は増速機として広い
用途を有する。入力軸、出力軸が同一直線上にあ
り、原動機と被動機構の間に配置するのが容易で
ある。
遊星歯車装置は、太陽歯車と外殻内歯歯車の間
に、3又は4の遊星歯車を有する。噛合い点は6
又は8点もある。
歯車、遊星軸の位置について、製作誤差が必ず
存在する。誤差のために、各噛合い点での噛み合
い力は均等にはならない。
誤差をできるだけ少なくするように、という方
向への努力はもちろんなされている。しかし、誤
差を少なくするには、歯先の後加工などを必要と
し、加工コストがかかりすぎる、という欠点があ
る。
もうひとつ、遊星歯車が広く利用されない理由
は、キヤリヤが浮いている構造であるため、歯先
と歯先の噛合いが緊密になつて、互に噛込み合
い、接触が円滑でなく、動力伝達効率は意外な程
低いことがあり、また騒音も高い、ということで
ある。
歯先どおしが強く喰い込むのを防ぐために、遊
星歯車、外殻内歯歯車の側方に、ピツチ円径に等
しい直径のピツチコロ、ピツチ円筒面を設けた遊
星歯車装置は実公昭30−16918号によつて知られ
ている。このようにすると、歯先と歯底の間の〓
間(バツクラツシユ)が常に0でないようにでき
るから、歯先どおしが喰い込みあうということは
ない。
一般に遊星歯車装置は、入出力軸へ加えられた
スラスト力を浮けることができない。
太陽歯車とキヤリヤに取付けた入力軸、出力軸
は、適当な箇所を軸受で、回転自在に支持するこ
とがある。必要であればこの軸受によつてスラス
トを受けることもある。
しかし、原動機側と被動機構の間に適当な空間
がない場合は、軸受を設ける事ができない。
遊星歯車装置は鉛直面内で使う場合、それ自ら
スラストを生ずることはない。しかし、水平面内
で使う場合、キヤリヤの重さで、スラストが発生
する。もしも、入力軸、出力軸がスラストを受け
ることができない場合、遊星歯車装置を水平面内
で使うことができない。
特公昭54−17111号は、ピツチ円板、ピツチリ
ングを遊星歯車と外殻内歯歯車の両側に設けてい
る。ピツチ円で接触しあうピツチ円板、リングの
ために、歯先の噛込みを防ぐことができ、騒音も
低くでき、動力伝達効率も高くすることができ
る。
また、これはスラストを受けることができる、
という特長をも持つている。
ピツチ円板は、遊星歯車を両側から挟み、ピツ
チリングは外殻内歯歯車を両側から挟み、それぞ
れ一体化されるようになつている。
ピツチ円板は、外殻内歯歯車の歯先を両側から
挟む。ピツチリングは遊星歯車の歯先を両側から
挟む。従つて、遊星歯車と外殻内歯歯車とは軸方
向に相対移動することができない。
つまり、ピツチ円板、ピツチリングを添加する
ことによつて、スラストを受けることができるよ
うになる。入出力軸が、厳格にスラストを抑制で
きない軸受によつて支承されている場合、又は適
当な軸受を欠く時に有効である。
入出力軸が水平の場合は、あまり問題がない。
しかし、入出力軸が鉛直方向である場合、つま
り、キヤリヤが水平になるような場合、キヤリヤ
と遊星歯車の重さによつて、遊星歯車と外殻内歯
歯車との間にスラストが生じる。
遊星歯車の歯先の約1モジユール分が外殻ピツ
チリングにより挟まれ、外殻内歯歯車の歯先の約
1モジユール分が遊星ピツチ円板により挟まれて
いるから、これらによつてスラスト力が伝達され
る。
しかし、歯先の僅かな部分だけが、強いスラス
トを受けるので、歯先が側面から急速に磨耗して
くる、という欠点があつた。
また、ピツチ円板、リング方式のものは、遊星
歯車が3部材になり、外殻内歯歯車も3部材にな
り、部分点数が多く、組立工数も多く、コスト高
になる、という欠点がある。
また前記の発明は、遊星歯車を極めて薄いリン
グ状として、トルク不均等は、リングの弾性変形
によつて吸収しようとしている。しかし、薄くて
弾性変形しやすいものは、弱くて破断しやすい。
本発明者は、このような思想に与しない。
歯車のピツチ円は、歯のほぼ半分程度の高さを
通る円で、これが歯車の有効直径と考えられる。
ピツチ円直径は、モジユールと歯数の積で与えら
れる。
噛み合つている2枚の歯車は、ピツチ円状に於
て接している2枚の摩擦車と回転比などに於て等
価であると考えられる。2枚の歯車の線速度は、
ピツチ円上に於てのみ等しい。
従来から、歯車の側方に摩擦車を設けて、半径
方向の力は摩擦車によつて伝え、トルクのみを歯
車によつて伝えるようにしたものがある。この摩
擦車は必ずピツチ円に等しかつた。ピツチ円上に
於てのみ、2つの歯車の線速度が等しく、線速度
が等しければ、摩擦車の接触面に滑りがないから
である。
互に噛合う2枚の歯車が、側方に摩擦車を有
し、この摩擦車がピツチ円以外の位置で接触する
ようにしたものはこれまでに存在しなかつた。こ
うすると、線速度が異なり、接触面で空滑りが起
るからであろう。
本発明者は、摩擦車を使つて、歯車の強い噛込
みと、力の不均等を解決する、という考え方は肯
定する。
しかし、部分数をもつと減らしたい、と考え
る。
本発明は、このような技術的課題にこたえるも
のとしてなされた。
本発明の遊星歯車装置は、ピツチ円上におい
て、遊星歯車側の円板と、外殻歯車側のリングを
内接させるのではなく、遊星歯車の歯先円より大
きい円板と、外殻内歯歯車の歯底円より、内径の
大きいリングとを内接させたものである。
これは、歯車についての技術常識を超えた着想
である。このようにすると、円板リングの接触点
での線速度が相異する。このため、空滑りが起つ
て、強く発熱するように予想される。
本発明者は、このような遊星歯車装置を数多く
製作し、さまざまな試験をしてみた。意外なこと
に、騒音、発熱ともに、ピツチ円板、ピツチリン
グ方式のものと殆ど変わらなかつた。
以下、実施例を示す図面によつて、本発明の構
成、作用及び効果を説明する。
第1図は本発明の実施例に係る遊星歯車装置の
一部切欠き正面図、第2図は一部切欠き背面図で
ある。第3図は第1図中の−断面図である。
この遊星歯車装置は、中心の太陽歯車1と、こ
れを囲みこれに噛合う適数の遊星歯車2と、遊星
歯車2を囲み、これらに噛合する外殻内歯歯車3
と、遊星歯車2を回転対称位置に、遊星軸5によ
つて軸支するキヤリヤ4とより成る。
遊星歯車2は、両側に設けられ遊星軸5へ嵌込
まれるスラスト円板6,6と、スラスト円板6,
6によつて、真中に支持される遊星歯車リング7
とより成る。
スラスト円板6,6の外側の外周部は遊星歯車
リング7の歯先円より大きくなつている。スラス
ト円板6,6の外周部は歯車リング7のピツチ円
上にない。
外殻内歯歯車3は、真中の外殻歯車部8と、両
側の外殻リング部9とより成る。この実施例で
は、外殻内歯歯車3がプラスチツク製であるの
で、これは射出成形により一体のものとして成形
できる。焼結合金で製作する場合も一体のものと
して形成できる。
外殻リング部9も、ピツチ円上にない。外殻リ
ング部9の内周面には、外殻内歯歯車の歯底円よ
りもさらに大きくなつている。
遊星歯車リング7と外殻歯車部8とが噛合し回
転力を伝達する。スラスト円板6,6と、外殻リ
ング9,9とは、外周面、内周面に於て、互に接
触し、半径方向の力を伝えることができる。
キヤリヤ4は、主キヤリヤ盤4aと、副キヤリ
ヤ盤4bとよりなる。
主キヤリヤ4aの内周面には凸部10と、この
上に差込突起11を形成しておく。副キヤリヤ盤
4bの内周面には凸部12と、この中へ差込穴部
13とを設けてある。
そして、副キヤリヤ盤4bの差込穴部13へ、
主キヤリヤ盤4aの差込突起11を差込んで、両
キヤリヤ盤4a,4bを合体する。さらに接着剤
で接着しても良い。差込突起11を突部13より
外方へ突出させ、超音波溶着することもできる。
この例は、両キヤリヤ盤4a,4bがプラスチ
ツクであるものを示す。キヤリヤ盤はもちろん金
属製とする事もできる。この場合、両キヤリヤ盤
は、連結棒を介して溶接し、或はリベツトにより
かしめ固着する事ができる。
太陽歯車1の中心には、廻り止め構造を付した
太陽歯車軸孔14が穿設されている。この例では
D字型の廻り止め構造としている。この他スプラ
イン、セレーシヨンでもよい。
主キヤリヤ盤4aの中心にも、廻り止め構造の
キヤリヤ軸孔15が設けてある。
入力軸、出力軸(図示せず)を太陽歯車軸孔1
4、キヤリヤ軸孔15に取付けると、この遊星歯
車装置は減速機、或は増速機として使用できる。
第4図は、遊星歯車と外殻内歯歯車の噛合部近
傍の拡大断面図である。
スラスト円板6は、段付円板形状で、広い半径
を有する外側大円部17と、より狭い半径の内側
小円部18とを軸方向にずらせた同心位置に形成
したものである。
前述のように、外側大円部17は、遊星歯車リ
ング7の歯先円より広い。これは従つて、外殻内
歯歯車3の外殻歯車部8の歯元にまで達する。つ
まりスラスト円板6の外側大円部17は、外殻歯
車部8の歯の全体の両面を挟むようになる。
スラスト円板6の内側小円部18は、遊星歯車
リング7の裏面へ緩やかに嵌挿される。スラスト
円板6と遊星歯車リング7とは相互に、スムーズ
に空滑りする方が良い。
そこで、遊星歯車リング7の裏面と、内側小円
部18の外面の間には適当な間〓を設ける。
スラスト円板6の中心には、遊星軸通し穴19
が穿たれている。
スラスト円板6の外側大円部17の外周面20
と、外殻リング部9の外殻内周面21とは、相互
に接触し、転動接触面となる。遠心力は、外周面
20、外殻内周面21によつて受けることができ
る。
この実施例では、外周面20、外殻内周面21
は単に円筒周面となつているが、これに傾きを付
して、円錐台形周面とすることもできる。
第5図、第6図はそのような実施例を示す噛合
部近傍拡大断面図である。
第5図は、円錐台周面の母線と軸線の成す角α
が正の場合を示す。この例では、スラスト円板
6,6が円錐台周面の作用で、互に接する方向に
力を受ける。
第6図は母線と軸線の成る角αが負の場合を示
している。
効果を述べる。
スラスト円板6と外殻内周面21とが互に半径
方向に接触し、このため、遊星歯車リング7の歯
先が、外殻内歯歯車3の歯底まで強く入り込むと
いうことがない。歯先噛込みが阻止されるから、
騒音が軽減されるし、伝達効率も高い。
スラスト円板6と外殻リング部9との接触によ
つて、キヤリヤ4の中心が位置決めされる。キヤ
リヤ4が軸と直角な方向に振動する、ということ
はない。出力軸が僅かに曲つている場合でも、キ
ヤリヤ4が歳差運動のような動きをしない。キヤ
リヤ4も軸受で支持されたのと等価になる。
このような効果は、ピツチ円方式の場合でも期
待できる。
次にピツチ円方式の装置には望みえない効果を
述べる。
第7図はピツチ円方式の遊星歯車装置の、遊星
歯車と外殻内歯歯車の部分の断面図である。
外殻内歯歯車が3部材になつている。これはや
むをえない事である。ピツチ円径のリングが両側
についたままで、歯底まで歯を切削することは不
可能である。歯車とピツチリングは別々に作らな
ければならない。
2部材多いので、部品コストが高くなる。
もうひとつの難点は、リングが別体になつてお
り、遊星歯車装置のユニツトと離れているから、
リングと外殻歯車とは、このユニツトをケーシン
グに取付ける時にはじめて結合される、という事
である。止め螺子で外殻内歯歯車の周面を4〜16
箇所程度固定する。この時、3つの部材に止め螺
子を通して固定するから作業性が悪い。
さらに、ケーシング取付の際にはじめて位置関
係が決まるから、外殻歯車と外殻リングの中心が
一致しないことが多く、位置決め精度が悪いとい
う欠点もある。
本発明では、外殻リング部9は歯底円より大き
いとしているから、外殻内歯歯車3は一体のもの
として作りうる。一部品である。またリング部9
の中心と歯車部8の中心とは、金型の製作精度に
より一致させることができる。
次にスラストである。
スラスト円板6の外側大円部17は、遊星歯車
リング7の歯先円より広いので、外殻内歯歯車3
の外殻歯車部8の歯底にまで達する。
つまり、スラスト円板6は、相手側の外殻歯車
部8の歯の半分(ピツチ円より外側の1モジユー
ル分)を挟むのではなく、歯の全体(歯底円より
外側の2モジユール以上の分)を両側から挟むこ
とになる。
この遊星歯車装置に入出力軸間になんらかの外
部力が加わり、軸方向にスラストが生じても、遊
星歯車と、外殻内歯歯車とは常に正しく噛みあ
う。軸方向に相対変位しない。
入出力軸を竪に、キヤリヤを水平にして使用し
た場合、キヤリヤの自重、遊星歯車の自重が、遊
星歯車と外殻内歯歯車の噛合部にスラストとして
作用することになる。
この発明では、スラスト円板6,6が外殻歯車
部8の両側を押えているので、スラストは遊星歯
車2から、外殻内歯歯車3へと伝達される。外殻
内歯歯車3は、ケーシング(図示せず)に固定さ
れているから、キヤリヤはその重さによつて、下
方へ変位する、という事がない。
しかも、スラスト円板6と、外殻歯車部8と
は、広い側面に於て接触しているから、歯の側面
の磨滅は僅かである。
すでに述べたようにピツチ円方式のものに於て
も、キヤリヤから外殻内歯歯車へとスラストを伝
達できる。
しかし、ピツチ円方式の場合、円板やリングは
相手方の歯の先(ピツチ円より先の1モジユー
ル)の部分だけ接触する。歯先は、歯元に比し
て、円周方向に薄いので、スラストにより、容易
に磨滅してしまう。
本発明は、歯の全体(2モジユール以上)にス
ラスト円板が接触するから歯の磨滅は少い。
第8図は遊星歯車と外殻内歯歯車のピツチ円、
歯先円、及び相手側の歯先円に接する同心円を示
す略図である。
点Cは遊星歯車の中心、pはピツチ円、qは歯
先円である。
点Iは外殻内歯歯車の中心、kはピツチ円、l
は歯先円である。
外殻内歯歯車の歯先円lに接し、中心をCとす
る円をrとする。これを仮に歯元円と呼ぶ。歯底
円と同一でなく、これより少し大きい。
遊星歯車の歯先円qに接し、中心をIとする円
をnとする。仮に外殻歯車歯元円と呼ぶ。歯底円
と同一ではない。
本発明の場合、スラスト円板の直径は、遊星歯
車リングの歯先円qより広いとしている。最も狭
い場合を例にして考える。つまりスラスト円板が
歯先円に等しい例について考えよう。
外殻歯車部8とスラスト円板6の接触面積S1
は、円lの外側で円qの内側の三ケ月形領域(斜
線部)である。
ピツチ円方式の場合は、外殻歯車リングとピツ
チ円板、及び遊星歯車部とピツチリングとの接触
面積は、それぞれ、円pの内側で内lの外側、及
び円qの内側で円kの外側の領域の面積である。
合計面積S2(二重斜線)は、菱形部Qだけ、本
発明の接触面積S1より狭い。つまり S1>S2 (1) 本発明の方が、ピツチ円方式の場合より接触面
積が広い。このため、スラストをより広い面積で
受けることができる。
それだけではない。
実際に接触する面積は、これら面積S1、S2に、
歯の周方向の厚みを乗じた値に比例する。
本発明の場合、S1に、外殻内歯歯車の周方向
の厚みを乗じると、歯底近くの厚みが大きいの
で、これらの積の値はより大きくなる。
つまり、本発明の場合、歯車とスラスト円板と
の接触面積が、ピツチ円板方式のものより、数倍
広い。
従つて、歯の単位面積あたり加わるスラストが
小さくなり、摩擦力が減ずる。その為に磨耗が少
なくなる。
さて、接触転動面をピツチ円から、歯先円、歯
底円の近傍に変更したことによる不利益について
述べる。
噛合う2つの歯車の、線速度が異なるから、ス
ラスト円板6の外周面20と、外殻内周面21の
接触に於て、滑りが生じ、発熱が激しいものと予
想された。
本発明者が実際にこのような遊星歯車装置を製
作して、実験してみると、意外なことに発熱、騒
音の点で、ピツチ円方式のものと殆ど変りがなか
つた。
この理由は、次のように考えられる。
(1) まず、線速度の違いそのものが、あまり大き
くない。
(2) 遊星歯車リング7とスラスト円板6の間に〓
間があるから、この間で自由に滑ることができ
る。
(1)の点について、説明すると、減速比を1/R
とし、ピツチ円から転動面までの距離をδとし、
太陽歯車の角速度をΩSとすると、線速度の差ΔV
は ΔV=−1/R−2δΩS (2) である。Rは2より大きい数である。遊星歯車装
置ではRは3以上のことが多い。δは1.25〜3モ
ジユール程度である。
太陽歯車の周速は、ΩSに、歯数とモジユール
を乗じ(直径)て、2で割つたものである。周速
との比は、太陽歯車の1/歯数の程度であつて極
めて小さい。
(2)の点は、第4図に示すように、スラスト円板
6の遊星歯車リング7の間に〓間があつて、ここ
で自由に滑るから、転動面で強い摩擦力が生じ
ず、発熱がないのである。遊星歯車が3つの部材
に分離しており固結していないからこれが可能に
なるのである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例に係る遊星歯車装置の
一部切欠き正面図。第2図は同じものの一部切欠
き背面図。第3図は第1図中の−断面図。第
4図は遊星歯車と外殻内歯歯車の噛合部の拡大断
面図。第5図はスラスト円板の外周面、外殻リン
グ部の内周面を円錐台形状とし、円錐母線と軸線
とのなす角αが正である実施例の噛合部の断面
図。第6図はスラスト円板の外周面、外殻リング
部の内周面を円錐台形状とし、円錐母線と軸線と
のなす角αが負である他の実施例の噛合部の断面
図。第7図は公知のピツチ円式遊星歯車装置の噛
合部近傍の断面図。第8図は遊星歯車と外殻内歯
歯車のピツチ円、歯先円、歯元円を示す略図。 1……太陽歯車、2……遊星歯車、3……外殻
内歯歯車、4……キヤリヤ、5……遊星軸、6…
…スラスト円板、7……遊星歯車リング、8……
外殻歯車部、9……外殻リング部、17……外側
大円部、18……内側小円部、19……遊星軸通
し穴、20……外周面、21……外殻内周面。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 太陽歯車1と、太陽歯車1を囲みこれに噛合
    する適数個の遊星歯車2,…と、遊星歯車2,…
    を囲み、これに噛合する外殻内歯歯車3と、遊星
    歯車2を遊星軸5によつて軸支するキヤリヤ4と
    よりなる遊星歯車装置に於て、各遊星歯車2はリ
    ング状の遊星歯車リング7と、該遊星歯車リング
    7の内周面を支持し内周面との間に隙間のある内
    側小円部18と遊星歯車リング7の歯先円より広
    い外側大円部17とを有する2枚のスラスト円板
    6,6とを組合わせて成り、かつ外殻内歯歯車3
    は歯車部8の両側に歯底円より大きい内径の外殻
    内周面21を設けてあり、スラスト円板6の外周
    面20が外殻内周面上を転動するようにし、かつ
    遊星歯車2のスラスト円板6,6が外殻内歯歯車
    3の歯車部8の両側を押さえるように構成した事
    を特徴とする遊星歯車装置。
JP56193113A 1981-12-01 1981-12-01 遊星歯車装置 Granted JPS5894656A (ja)

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Application Number Priority Date Filing Date Title
JP56193113A JPS5894656A (ja) 1981-12-01 1981-12-01 遊星歯車装置

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JPS5894656A JPS5894656A (ja) 1983-06-04
JPH0361061B2 true JPH0361061B2 (ja) 1991-09-18

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CN1069389C (zh) * 1996-12-30 2001-08-08 麻德克斯株式会社 非对称行星齿轮装置

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JPS5894656A (ja) 1983-06-04

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