JPH0360733B2 - - Google Patents

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JPH0360733B2
JPH0360733B2 JP17669186A JP17669186A JPH0360733B2 JP H0360733 B2 JPH0360733 B2 JP H0360733B2 JP 17669186 A JP17669186 A JP 17669186A JP 17669186 A JP17669186 A JP 17669186A JP H0360733 B2 JPH0360733 B2 JP H0360733B2
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JP
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polyester
polyamide
stretched
container
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JP17669186A
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JPS6344436A (ja
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Muneki Yamada
Akira Sakamoto
Kyoshi Kawaguchi
Masao Tanigawa
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Toyo Seikan Group Holdings Ltd
Original Assignee
Toyo Seikan Kaisha Ltd
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Publication date
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Publication of JPH0360733B2 publication Critical patent/JPH0360733B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野) 本発明は、延伸多層プラスチツク容器に関する
もので、より詳細には、優れたガスバリヤー性、
耐層間剥離性及び機械的性質の組合せを有する延
伸多層プラスチツク容器に関する。 (従来の技術) ポリエチレンテレフタレートは、成形性に優れ
ていると共に二軸方向への分子配向が可能である
ことから、耐衝撃性、剛性、ガスバリヤー性、軽
量性、透明性等に優れた軽量プラスチツク容器、
特に飲料用びんとして広く使用されるに至つてい
る。しかしながら、このポリエステル製びんのガ
ス透過度はガラスびんに比べれば末だ無視できな
いものであり、例えばコーラ等の炭酸飲料を充填
した場合の保存性は高々3ケ月程度と言われてい
る。 一方、ポリアミドはポリエステルに比してガス
バリヤー性に優れており、この特性を利用して、
ポリエステルを内外表面層及びポリアミドを中間
層とした多層プラスチツク容器が提案されてい
る。(特開昭61−108542号公報) (発明が解決しようとする問題点) しかしながら、ポリエステル層とポリアミド層
との接着は必らずしも容易ではなく、末延伸の状
態では良好な接着性を示す接着剤でも、延伸によ
る分子配向を賦与した場合には、接着界面で容易
に剥離するようになるという欠点がある。 例えば、ポリエステルとポリアミドとの接合の
ために従来提案されているコポリエステル系接着
剤、コポリアミド系接着剤は何れも上記傾向があ
り、延伸多層プラスチツク容器の接着剤としては
末だ十分に満足し得るものではない。 従つて、本発明は、ポリエチレンテレフタレー
トとポリアミドとを末延伸状態は勿論のこと、延
伸状態においても強固に接合できる接着剤層を含
み、ガスバリヤー性、耐層間剥離性、特に耐ブリ
スター性、耐衝撃性、剛性或いは更に透明性に優
れた多層プラスチツク容器を提供することを課題
とする。 (問題点を解決するための手段) 本発明によれば、ポリエステルから成る内外表
面層、ポリアミドから成る中間層及び該表面層と
中間層との間に設けられたスルホン酸塩基含有コ
ポリエステル層から成る延伸多層プラスチツク容
器が提供される。 また、本発明によれば、ポリエステルから成る
内外評面層、ポリアミドから成る中間層及び該表
面層と中間層との間に設けられたスルホン酸塩基
含有コポリエステル層から成る多層構造のシート
またはプリフオームを、延伸条件下に容器形状に
成形することを特徴とする延伸多層プラスチツク
容器の製造方法が提供される。 (作用) 本発明は、スルホン酸塩基含有コポリエステル
を接着剤層としてポリエステル層とポリアミド層
とを積層して成る構造物が延伸成形に賦された場
合にも層間剥離を生ずることなく、優れた接着強
度を維持しているという予想外の知見に基づくも
のである。 下記第1表は、従来公知の種々の接着剤及び本
発明で使用するスルホン酸塩基含有コポリエステ
ル接着剤を介して、末延伸ポリエチレンテルフタ
レートフイルム(厚み400μm)と末延伸メタキ
シレン基含有ナイロンフイルム(厚み100μm)
とを貼り合せ、この積層フイルムの接着強度と、
この積層フイルムを、長手方向2倍、横断方向2
倍に2軸延伸した2軸延伸フイルムについての接
着強度とを測定した値を示す。
【表】
【表】 上記第1表の結果によると、試料1乃至4の接
着剤は、末延伸状態ではかなり大きい接着強度を
示すものの、延伸成形後には何れも著しい接着強
度の低下を示すのに対して、本発明におけるスル
ホン酸塩基含有コポリエステル(試料5)では、
延伸成形後における接着強度の低下の程度が著し
く少なく、試料1〜4に比して大きな接着強度を
延伸成形後にも示すことが明白となる。 本発明で用いるスルホン酸塩基含有コポリエス
テルは、主鎖がエステル反復単位から成り、この
主鎖にスルホン酸塩基が結合しているという化学
構造上の特徴を有する。このため、この接着剤は
ポリエチレンテレフタレートと極めて強固に接合
するのみならず、スルホン酸塩とポリアミドとの
間にも強い化学結合を生じるものと推定される。 また、ポリアミドはポリエステルに比して延伸
成形条件の厳しい重合体であるが、本発明におい
ては、このポリアミドをポリエチレンテレフタレ
ートの内外表面層でサンドイツチし、しかも両者
の間をスルホン酸塩の基を有するコポリエステル
で強固に結合したことにより、延伸成形が可能と
なり、且つ延伸成形後にも強い接着強度が保たれ
るものと思われる。 (発明の作用効果) 本発明によれば、延伸成形後にも、ポリエステ
ル層とポリアミド層との間に強固な接着強度が維
持され、その結果としてこの容器に落下衝撃を加
えた場合にも層間剥離を生ずることが防止され、
更に炭酸飲料、ビール等の内容物を充填した場合
にも、ポリエステル層とポリアミド層との接合部
に、ブリスター(フクレ)等が発生するというト
ラブルが有効に解消される。 更に、ガスバリヤー性に優れたポリアミドが中
間層に設けられ、ポリエステル層が延伸により分
子配向されていることもあつて、ガスバリヤー
性、耐層間剥離性、耐衝撃性、剛性或いは更に透
明性に優れた多層プラスチツク容器が提供され
る。 (発明の好適態様の説明) 接着剤 本発明に用いるスルホン酸塩基含有コポリエス
テルとは、既に述べた通り、エステル反復単位か
ら成る主鎖骨格と、この主鎖骨格に結合したスル
ホン酸塩の基とから成るコポリエステルを意味す
る。勿論、この接着剤は上記コポリエステル単独
から成つていてもよいし、上記コポリエステル
と、スルホン酸塩基を含まない通常のポリエステ
ルとのブレンド物であつてもよい。本発明におい
て、コポリエステルとは、上述した意味で使用す
るものとする。 本発明に用いるコポリエステル中のスルホン酸
塩の基の濃度は、接着剤として100g当り1乃至
520ミリモル、特に5乃至300ミリモルの範囲で存
在するのがよい。この濃度が上記範囲よりも低い
場合にはポリアミドとの接着が不十分であり、一
方上記範囲よりも高い場合には、ポリエステルと
の接着が不十分となつたりまたコポリエステルそ
のものの熱安定性等に欠陥が生じる傾向がある。 スルホン酸塩としては、ナトリウム塩、カリウ
ム塩、リチウム塩等のアルカリ金属塩が好適であ
るが、カルシウム塩、マグネシウム塩等のアルカ
リ土類金属塩や亜鉛塩であることを特に防げな
い。 スルホン酸塩の基を有する単位をポリエステル
骨格に組込むためには、ポリエステル形成用の二
塩基酸成分及び/又はジオール成分の一部として
スルホン酸塩の基を含有する成分を用いればよ
い。一般にはスルホン酸塩基含有二塩基酸成分を
用いるのが好ましい。 かかる成分の好適な例として、3,5−ジ(カ
ルボキシ)ベンゼンスルホン酸ナトリウム、3,
5−ジ(カルボキシ)ベンゼンスルホン酸カリウ
ム、3,5−ジ(カルボキシ)ベンゼンスルホン
酸マグネシウムや、それらの機能誘導体、例えば
メチルアルコール、エチルアルコール、エチレン
グリコール等とのエステル類を挙げることができ
る。その他、ナトリウムスルホコハク酸、ナトリ
ウムスルホテレフタル酸、4−ナトリウムスルホ
ナフタレン−2,7−ジカルボン酸およびそれら
の低級アルコールエステル等を挙げることができ
る。 このコポリエステルを構成する二塩基酸として
は、テレフタル酸、イソフタル酸等のベンゼンジ
カルボン酸や、ナフナレンジカルボン酸のような
他の芳香族ジカルボン酸;コハク酸、アジピン
酸、アゼライン酸、ゼバシン酸、ドデカンジカル
ボン酸等の脂肪族ジカルボン酸;或いはヘキサヒ
ドロテレフタル酸のような脂環族ジカルボン酸等
を挙げることができ、ジオール成分としては、エ
チレングリコール、プロピレングリコール、ブタ
ンジオール、ジエチレングリコール、ネオペンチ
ルグリコール、ヘキサンジオール等の脂肪族ジオ
ール;シクロヘキサンジオール、キシリレングリ
コール、ビスフエノールA、ビスフエノールF等
の環式グリコール等を挙げることができる。 本発明に用いるコポリエステルは、スルホン酸
金属塩基含有単位として導入されるものを除い
て、全二塩基酸成分の50モル%以上、特に85モル
%以上がテレフタル酸から成り、且つ全ジオール
成分の50モル%以上、特に85モル%以上がエチレ
ングリコールから成るものが好ましい。 用いるコポリエステルは、フイルムを形成する
に足る分子量を有するべきである。 ポリエステル 本発明に用いられるポリエステルは、エチレン
テレフタレート構成単位を通常50モル%以上、好
ましくは70モル%以上含有する、炭素数2乃至4
のアルキレングリコールと芳香族ジカルボン酸と
から得られるポリエステルである。該アルキレン
グリコールとしては、主としてエチレングリコー
ルが使用されるが、エチレングリコール以外に、
例えば、1,3−プロパンジオール、1,4−ブ
タンジオールを、上記エチレンテレフタレート構
成単位の含有量を満足する限りの量で使用するこ
とができる。また、該芳香族ジカルボン酸として
は、主としてテレフタル酸が使用されるが、テレ
フタル酸以外に、例えば、イソフタル酸、フタル
酸、ナフタリンジカルボン酸などを、上記エチレ
ンテレフタレート構成単位の含有量を満足する限
りの量で使用することができる。なかでも特にポ
リエチレンテレフタレートが実用上好ましい。該
ポリエステルの固有粘度〔η〕(フエノール−テ
トラクロルエタン混合溶媒中(重量比1/1)で
25℃で測定した値)は通常0.5乃至1.5dl/g、好
ましくは0.6乃至1.2dl/gであり、融点は通常
210乃至265℃、好ましくは220乃至260℃であり、
ガラス転移温度は通常50乃至120℃、好ましくは
60乃至100℃である。 該ポリエステルには、必要に応じて核剤、無機
充填剤、滑剤、スリツプ剤、アンチブロツキング
剤、安定剤、帯電防止剤、防曇剤、顔料などの各
種の添加剤の適宜量が配合されていてもよい。 ポリアミド 本発明に用いられるポリアミドとしては、脂肪
族、芳香族、芳香脂肪族ジアミンと脂肪族、芳香
族ジカルボン酸、または脂肪族、芳香族、芳香脂
肪族アミノカルボン酸またはそのラクタム、ある
いはそれらの混合物から製造されるポリアミドま
たはコポリアミドを使用することができる。 このようなポリアミドは、それ自体公知であ
り、酸素、炭酸ガス等に対するガスバリヤー性の
見地からは、ポリアミド中の炭素原子100個当り
のアミド基の数が3乃至30個、特に4乃至25個の
範囲にあるホモアミド、コポリアミド或いはこれ
らのブレンド物を用いることが好ましい。 適当なホモポリアミドの例は、 ポリカプラミド(ナイロン6) ポリ−ω−アミノヘプタン酸(ナイロン7) ポリ−ω−アミノノナン酸(ナイロン9) ポリウンデカンアミド(ナイロン11) ポリラウリンラクタム(ナイロン12) ポリエチレンジアミンアジパミド(ナイロン
2,6) ポリテトラメチレンアジパミド(ナイロン4,
6) ポリヘキサメチレンアジパミド(ナイロン6,
6) ポリヘキサメチレンセバカミド(ナイロン6,
10) ポリヘキサメチレンドデカミド(ナイロン6,
12) ポリオクタメチレンアジパミド(ナイロン8,
6) ポリデカメチレンアジパミド(ナイロン10,
6) ポリドデカメチレンセバカミド(ナイロン10,
8) 等である。 適当なコポリアミドの例としては、カプロラク
タム/ラウリンラクタム共重合体、カプロラクタ
ム/ヘキサメリレンジアンモニウムアジペート共
重合体、ラウリンラクタム/ヘキサメチレンジア
ンモニウムアジペート共重合体、ヘキサメチレン
ジアンモニウムアジペート/ヘキサメチレンジア
ンモニウムセバケート共重合体、エチレンジアン
モニウムアジペート/ヘキサメチレンジアンモニ
ムアジペート共重合体、カプロラクタム/ヘキサ
メチレンジアンモニウムアジペート/ヘキサメチ
レンジアンモニウムセバケート共重合体等を挙げ
ることができる。 これらのホモポリアミド及びコポリアミドは、
所謂ブレンド物の形でも使用でき、例えばポリカ
プロラクタムとポリヘキサメチレンアジパミドと
のブレンド、ポリカプロラクタムとカプロラクタ
ム/ヘキサメチレンジアンモニウムアジペート共
重合体とのブレンド物等が何れも本発明の目的に
使用し得る。 また、特公昭50−1156号公報、特公昭50−5751
号公報、特公昭50−5753号公報、特公昭50−
10196号公報、特開昭50−29697号公報などに記載
されているような、メタキシレンジアミンと、も
しくはメタキシレンジアミンおよびジアミン中30
%以下のパラキシレンジアミンを含む混合キシリ
レンジアミンと、炭素数が6ないし10個のα、ω
−脂肪族ジカルボン酸とから生成した構成単位を
分子鎖中に少なくと70モル%含有した芳香族ポリ
アミドも使用することができる。 さらに、メタキシレンジアミンと、もしくはメ
タキシレンジアミンおよびジアミン中30%以下の
パラキシレンジアミンを含む混合キシリレンジア
ミンとイソフタル酸を30モル%以上、好ましくは
40モル%以上を含む芳香族ジカルボン酸とから生
成した構成単位を分子鎖中に少くとも70モル%含
有した芳香族ポリアミドも使用することができ
る。 さらにまた、メタフエニレンジアミンおよび/
またはパラフエニレンジアミンとイソフタル酸を
30モル%以上、好ましくは40モル%以上含む芳香
族ポリアミドも使用することができる。 これらのポリアミドの分子量は、一般にフイル
ム成形能を有する範囲内であれば、特に制限なく
使用することができるが、98%硫酸100c.c.に1グ
ラムのポリアミドを溶解して、20℃で測定したと
きの相対粘度(ηrel)が0.2乃至3.5、特に、0.3乃
至3.0であることが一般には望ましい。相対粘度
が3.5よりも大きくなると該ポリアミドの成形性
が劣るようになり、また、相対粘度が0.2よりも
小さくなると、多層プラスチツク容器の、あるい
は該容器成形用プリフオームの機械的強度が劣る
ようになる。 該ポリアミドには、必要に応じて従来のポリア
ミドに配合されている核剤、無機充填剤、滑剤、
スリツプ剤、アンチブロツキング剤、安定剤、帯
電防止剤、防曇剤、顔料などの各種の添加剤の適
宜量が配合されていてもよい。 多層プラスチツク容器 本発明の容器は、主要部分が多層構造を有する
プラスチツクにより形成されている。この多層構
造としては、 ポリエステル層/スルホン酸塩基含有コポリエ
ステル層(接着剤層)/ポリアミド層/スルホン
酸塩基含有コポリエステル層(接着剤層)/ポリ
エステル層 からなる5層構造である。 さらに、必要に応じて、 ポリエステル層/該接着剤層/ポリアミド層/
該接着剤層/ポリエステル層/該接着剤層/ポリ
アミド層/該接着剤層/ポリエステル層 からなる9層構造であつてもよい。 該ポリエステル層の厚さは、通常3乃至4000μ
m、好ましくは5乃至1500μmであり、該ポリア
ミド層の厚さは通常1乃至350μm、好ましくは
2乃至200μmであり、該スルホン酸塩基含有コ
ポリエステル層の厚さは、通常0.5乃至350μm、
好ましくは2乃至200μmである。芳香族ポリエ
ステル層の合計の厚さとポリアミド層の厚さとの
比は、2:1乃至100:1、特に4:1乃至50:
1の範囲内にあるのが好ましい。 多層構造を有するプラスチツクの、少くとも1
層のポリエステル層が、好ましくは全てのポリエ
ステル層が、さらに好ましくはポリエステル層お
よびポリアミド層の全ての層が延伸されている。
延伸は、少くとも1軸方向に延伸されており、好
ましくは互に直交する2軸方向に延伸されてい
る。強度およびガスバリヤー性の点で2軸方向に
延伸されていることが好ましい。その延伸倍率
は、通常は1.1乃至10倍、好ましくは1.2乃至8
倍、さらに好ましくは1.5乃至7倍である。さら
に、該多層プラスチツクには、その使用目的に応
じてヒートセツトを施すことも可能である。 本発明における多層プラスチツクは、スルホン
酸塩基含有コポリエステル層によつて、ポリエス
テル層とポリアミド層とが接着されており、スル
ホン酸塩基コポリエステル層自体延伸性を有する
と同時に、ポリエステルとの親和接着力も、ポリ
アミドとの親和接着力も大きいので、該多層プラ
スチツクを1軸または2軸方向に延伸しても、層
間剥離を起こすことなく、必要度に応じて充分に
延伸することができる。 容器の製法 前記した優れた特長を有する本発明の延伸多層
プラスチツク容器は、本願の第2の発明、すなわ
ち、ポリエステルから成る内外表面層、ポリアミ
ドから成る中間層及び該表面層と中間層との間に
設けられたスルホン酸塩基含有コポリエステル層
から成る多層構造のシートまたはプリフオーム
を、延伸条件下に容器形状に成形することを特徴
とする延伸多層プラスチツク容器の製造方法によ
つて製造することができる。 本発明の製法において、上記構造を有する多層
構造のシートから容器を製造する場合は、上記構
造を有する多層構造のシートを形成させる点を除
けば、それ自体公知のシート延伸成形法によつて
容器を製造することができる。 例えば、多層多重ダイを取付けた押出機を使用
して、本発明の上記多層構造プラスチツクのシー
トを成形し、これを1軸または2軸延伸するか、
あるいは延伸せずして、真空成形法、圧空成形
法、シートブロー成形法、絞り成形法、絞り・し
ごき成形法、圧縮成形法などの方法により延伸成
形して、所望形状の容器を製造することができ
る。 また、該多層構造プラスチツクシートは、ポリ
エステル、ポリアミドおよびスルホン酸塩含有コ
ポリエステルを別々にシートまたはフイルムに成
形し、それらを1軸または2軸延伸するか、ある
いは延伸せずして、本発明における構造になるよ
うに積層した後、加熱圧着して、製造することも
できる。 本発明の製法において、前記構造を有する多層
構造のプリフオームから容器を製造する場合は、
プリフオームの多層構造と構造材料を本発明で特
定するようにした点を除けば、それ自体公知のブ
ロー成形法によつて容器を製造することができ
る。 例えば、3台以上の押出機を使用して、多層多
重ダイの中で、本発明で使用する3種の溶融樹脂
を前記の如き積層状に合流させて押出すことによ
つて、多層パリソンを成形し、該パリソンの一端
を閉じて有底パリソン(プリフオーム)を作り、
所定の温度で所定時間、所望の容器形状に適合す
る金型内で加熱した後、ストレツチロツドによつ
てプリフオームの軸(縦)方向に延伸したのち、
圧搾空気によつて金型内で横方向に延伸ブロー成
形する方法がある。プリフオームは射出成形法に
より成形してもよい。 シートまたはプリフオームから延伸成形して容
器を製造する際の延伸条件は、使用する樹脂によ
つて相違するが、使用する樹脂のガラス転移温度
以上で結晶化開始温度以下の範囲内の温度で延伸
するのが好ましく、少くとも1軸方向、好ましく
は2軸方向に延伸され、延伸倍率が通常は1.1乃
至10倍、好ましくは1.2乃至8倍、さらに好まし
くは1.5乃至7倍になるように延伸され、得られ
た容器の樹脂層が分子配向しているようにするこ
とである。 用 途 本発明の多層プラスチツク容器は、液状或いは
ペースト状の食品や飲料、例えばビール等の発泡
酒、酒、ウイスキー、焼酎、ブドウ酒等の果実
酒、或いはジンフイズ等の各種カクテルを含む酒
精飲料:コーラー、サイダー、プレンソーダー等
を含む各種炭酸飲料;レモンジユース、オレンジ
ジユース、プラスジユース、ブドージユース、イ
チゴジユース等のストレート・ジユース、或いは
ネクター等の加工果汁飲料を含む果汁飲料;トマ
トジユース、各種野菜ジユースを含む蔬菜汁飲
料;砂糖或いは果糖等の糖類、クエン酸、着色
剤、香料などを用い、或いは必要に応じてビタン
ミン類などを添加した合成果汁を含む合成飲料や
ビタミン強化ドリンクス;乳酸菌飲料;例えばシ
ヨウ油、ソース、食酢、みりん、ドレツシング、
マヨネーズ、ケチヤツプ、食用油、味噌、ラー
ド、ケチヤツプなどの調味料;豆腐、ジヤム、バ
ター、マーガリンなどのし好品;または液状の医
薬、農薬或いは化粧品や香粧品、洗剤類;更に、
アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン類;
ノルマルヘキサン、ノルマルヘプタンなどの脂肪
族炭化水素;シクロヘキサンなどの脂環族炭化水
素;ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族
炭化水素;四塩化炭素、四塩化エタン、四塩化エ
チレンなどの含塩素化合物;または各種高級脂肪
酸;ガソリン、灯油、石油ベンジン、重油、シン
ナー、グリース、シリコーンオイル、軽油、機械
油;または液化フレオン(米国デユポン社の商品
名)などの変質や減量が少なく、前記各内容品を
保存するための容器として有用である。 実施例 1 ポリエステルとして、30℃における極限粘度が
1.06のポリエチレンテレフタレート(PET)を使
用し、ポリアミドとして、25℃における相対粘度
2.1のポリメタキシレンアジパミド(PAM)を使
用し、スルホン酸塩基含有コポリエステルとして
スルホン酸ソーダ基を重合体100g当り200ミリモ
ル含有するコポリエステル(AD)を使用し、多
層構造とその各層の厚さの比率が PET(外層)/AD/PAM/AD/PET(内層) =10/0.2/1/0.2/5 である多層のプリフオーム多層押出成形法により
製造した。このプリフオームから延伸ブロー成形
法によつて、内容積が1500ml、重量が59gのボル
トを製造した。 本ボトルの性能 透明性(ボトル胴部)
【表】 落下試験 (条件) ボトルに水を入れ、目線より若干低目
に充填し、これにガスポリウム4.0になるよう
に重曹とクエン酸を入れ、24時間常温で放置後
コンクリート床面に2mの高さから垂直、水平
で落下させ、割れと層間剥離状態を評価した。 本発明のボトルは、垂直落下および水平落下の
いずれの場合も割れることなく、また層間剥離も
全く発生しなかつた。 ガス透過性 本発明ボトルの酸素透過度QO2(37℃)は1.3
c.c./m2・day・atmであつた。参考PET単層の
QO2(37℃)は5.9c.c./m2・day・atmであつた。 比較例 1 スルホン酸ソーダ基含有ポリエステルを使用し
なかつたほかは、実施例1の場合と同一のポリマ
ーを使用し、2種3層(PET/PAM/PET=
10.2/1/5.2厚み比)プリフオームから同じ方
法で同じ大きさのボルトを製造した。 この比較ボルトについて、落下試験およびガス
透過性測定を実施例1の場合と同一の条件で行な
つた。 本比較ボトルでは、落下試験を行なつた結果、
垂直落下、水平落下共に、ボトルのほぼ全面に亘
つて層間剥離が発生した。 また、本比較ボトルの酸素透過度QO2(37℃)
は4.1c.c./m2・day・atmであつた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 ポリエステルから成る内外表面層、ポリアミ
    ドから成る中間層及び該表面層と中間層との間に
    設けられたスルホン酸塩基含有コポリエステル層
    から成る延伸多層プラスチツク容器。 2 少くともポリエステル層が少くとも1軸方向
    に延伸され分子配向していることを特徴とする特
    許請求の範囲第1項記載の容器。 3 スルホン酸塩基含有コポリエステル中のスル
    ホン酸塩基の含有量が、該コポリエステル100g
    当り1乃至520ミリモルであることを特徴とする
    特許請求の範囲第1項記載の容器。 4 ポリエステルから成る内外表面層、ポリアミ
    ドから成る中間層及び該表面層と中間層との間に
    設けられたスルホン酸塩基含有コポリエステル層
    から成る多層構造のシートまたはプリフオーム
    を、延伸条件下に容器形状に成形することを特徴
    とする延伸多層プラスチツク容器の製造方法。
JP61176691A 1986-07-29 1986-07-29 延伸多層プラスチツク容器及びその製造方法 Granted JPS6344436A (ja)

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