JPH0360275B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

＜産業上の利用分野＞ 本発明は、特定の構造を有した気体の加湿器、
及びその加湿器を用いた酸素富化気体供給装置に
関する。さらに詳細には本発明は、気体の流量が
大きく変化しても加湿の程度か適度に行なわれ且
つ長期間継続して使用できる改良された加湿器を
提供するものである。また本発明は、医療用その
他の呼吸の改善又は補強等のために、湿度の適度
に高められた酸素富化気体を供給する装置を提供
するものである。 ＜従来技術＞ 従来、呼吸器疾患患者に対して酸素ボンベから
酸素を提供する酸素療法が行われており、最近で
は空気中の酸素を濃縮して得られた酸素富化空気
を使用した酸素療法が開発されることによつてそ
の治療法が次第に普及するようになつて来てい
る。 これらの酸素療法では、酸素や酸素富化空気等
の気体を患者の鼻腔に供給する際、患者の鼻腔内
の乾燥を防止するために通常は飽和水蒸気圧近く
まで加湿した状態でその気体を供給するように工
夫がなされている。即ち酸素ガスボンベや液体酸
素等からの酸素の場合には、そのままでは湿度が
低すぎるために例えば気泡形式の加湿器等を通過
せしめて加湿した後に患者に供給される。また酸
素富化空気を得るために、吸着型酸素富化器や膜
型酸素富化器が使用されるが、この吸着型酸素富
化器の場合にも通常得られる酸素富化空気に水分
がほとんど含まれないために加湿器を用いて加湿
せしめた富化空気が患者に供給される。 しかしながら、これまでの加湿器においては、
酸素富化空気や酸素の相対湿度が100％以上又は
100％近くまで加湿されるために、それを使用者
の鼻腔等に供給するために流通せしめるチユーブ
内で温度が低下して結露し水滴が発生しやすく、
その水滴が使用者の鼻腔等に入ることによる不快
感やチユーブ内でのバクテリア等の繁殖等の問題
点があつた。本発明者らは特に、これまでの加湿
器において酸素富化空気等の流量を少なくした場
合にこの傾向が強く、その解決手段が必要である
ことを見い出した。 また加湿器内の水の充填量が少ないために、長
期間継続して使用することができ、短期間の間隔
でかなり頻繁に加湿器の取りはずしと水の注入を
行なわなければならない煩雑さがあつた。さらに
は、加湿器内では、気泡の発生や破壊により発生
する音が非常に大きく、それを夜昼を問わず長期
間に渡つて使用する使用者特に体力の衰えた患者
にとつてそれが騒音として苦痛の原因になる場合
が多かつた。 ＜発明の目的＞ 本発明は、かかる問題点を解決することを目的
としたものである。即ち、本発明は気体の流量が
変化してもその加湿の程度を相対湿度で60〜95％
程度、さらに好ましくは65〜90％程度の範囲で適
度に行ない得るもので、且つ長期間継続して使用
できる加湿器、及びそれを備えた酸素富化気体供
給装置を提供することを目的としている。さらに
本発明の目的は、使用時において生ずる音が小さ
い加湿器、及び低騒音の酸素富化気体供給装置を
提供することにある。さらに他の目的は、取り付
け、取り外しの容易な加湿器を組み込んだ酸素富
化気体供給装置をも提供するものである。 ＜発明の構成＞ かかる目的を達成すべく鋭意研究した結果、驚
くべきことには気体の流量に対応して充填水の表
面積を変えるための手段を有した加湿器が非常に
有効であることを見い出し本発明に到達した。 即ち本発明は、 気体の流入口と、加湿された該気体の流出口
と、水を充填した受器手段と、蓋手段と、該気体
の流入口に連結され該受器手段内において開口部
を有した導管手段を備えた気体の加湿器であつ
て、該開口部から出た該気体が通過する領域にお
ける該充填水の表面積を、該領域を通過する気体
の流量に対応して変更するための面積変更手段を
備えた加湿器；及び 空気よりも酸素濃度が高められ且つ湿度の低い
酸素富化気体の発生手段と、加湿手段と、加湿さ
れた該酸素富化気体を使用に供する供給手段を備
えた酸素富化気体供給装置において、該加湿手段
が、該酸素富化気体の流入口と、加湿された該酸
素富化気体の流出口と、水を充填した受器手段
と、蓋手段と、該酸素富化気体の流入口に連結さ
れ該受器手段内において開口部を有した導管手段
を備え、該開口部から出た該酸素富化気体が通過
する領域の該充填水の表面積を、該領域を通過す
る気体の流量に対応して変更するための面積変更
手段を具備したものであることを特徴とする酸素
富化気体供給装置、 を提供するものである。 以下本発明について、図面を用いてさらに詳細
に説明する。第１図は、本発明における加湿器の
好ましい態様を模式的に例示したものである。即
ち同図に示した加湿器は、気体の流入口３、加湿
された気体の流出口４、水１０を充填し得る受器
手段１、蓋手段２、流入口３に連結された導管手
段５とその先端に設けられた多数の細孔からなる
開口部６、及び気泡１６の上昇を領域１７に限定
し且つ該気体通過のための上部開口部８を有した
中子手段７を主要の構成要素とするものである。 ここで言う中子手段７は、気泡１６の上昇し得
る領域１７を、受器１の水平方向の断面全体とは
せずにその一部のみに実質上限定する機能を有す
るものであり、本発明の加湿器は例えば筒状部の
太さが異なる複数の中子手段を有しており、気泡
の上昇し得る領域における充填水の水面の面積を
気体の流量範囲に対応させて変更することによ
り、所定の範囲に加湿された気体が得られること
を見い出し、本発明に到達したものである。即ち
本発明の加湿器は、必要とする加湿された気体の
流量の範囲に合わせて、この気泡上昇領域の水面
の面積を変更することにより、気体の流量が少な
くなつた場合でも結露の発生が起こりにくい適正
な加湿を安定に行ない得るようにしたものであ
る。 この様に本発明の加湿器は、加湿される気体が
通過する領域における充填水の水面での面積をそ
の気体の流量に応じて変更させる面積変更手段を
有することを特徴とするものである。この面積変
更手段はいかなるものであつてもよいが、構造が
簡単でかつその変更操作が容易であるものが好ま
しい。その具体例としては、第１図に示す如き中
子手段を複数個組み合わせたものがあげられる。
即ち筒状部の内側空間における軸方向に垂直な横
断面積（以下横断面積と記す）が異なる複数の中
子手段を備え、気体流量の範囲に応じた所定の横
断面積の中子手段を収納せしめて使用するように
したものである。その収納形式としは、例えば所
定の横断面積を有した中子手段を変換して収納す
る形式や、第２図に例示する如く大きな横断面積
の中子手段７を収納した状態さらにその内側に小
さな横断面積７ａの中子手段を挿入する形式があ
る。後者の方が小さな横断面積の中子手段をより
簡単な構造で容易に収納できるので実用上好まし
い。尚これらの中子手段の個数としては、気体の
流量の範囲の広さによつても変り得るが、医療用
酸素富化気体供給装置の場合には通常２個又は３
個備えるのが実用上好ましい。 また低流量用の中子手段については、第２図の
７ａの如く、底部を密閉構造にして加湿器底面と
中子手段内部の間での対流を防止する方がその中
子手段内の温度を一定にしやすく好ましい。 本発明の加湿器では、加湿される気体が第１図
の如く充填液の中に流出させて気泡状で上昇させ
る形式であつてもよいが、場合によつては気体の
少なくとも一部あるいは全部を充填水の水面上に
吹き出すことによつて水面に接触させる形式であ
つてもよい。尚気体の少なくとも一部を充填水中
に流出させて気泡として上昇させる形式の方が、
気体が流れていることを確認しやすいので使用上
好ましい。また加湿される気体の一部を充填水中
あるいは充填水表面に流出させ、残りの気体を実
質上加湿されないようにバイパスさせてそれを加
湿された気体と混合せしめる形式であつてもよ
い。 本発明の加湿器は第１図に例示する如く、該中
子手段の下部にも開口部９を設けることによつ
て、中子手段の内側と外側を連通させることがよ
り好ましい。第１図の如く中子手段の外側の領域
即ち気泡が分散しない領域に多量の水を充填せし
めて、加湿により水が減少し水面が低下するその
低下の度合を少なくすることにより、長期間に渡
つて継続して非常に安定な加湿操作が可能とな
る。この点から言えば、受器１の上部の部分の径
をより大きくし、下部の径を小さくすることによ
つて、同程度の液深状態でより長期間安定な連続
加湿操作か可能となる。 尚上記した中子手段の開口部８，９の位置につ
いては、実質上各々の機能を果す範囲で実質上
各々上部又は下部であればよいが、機能の点で開
口部９は最下端が好ましい。また後述する如く中
子手段が多孔質な場合にはその多孔部が各々の開
口部に相当し得る。 該中子手段は、蓋手段及び／又は受器手段によ
つてその移動が拘束されていることが望ましい。
場合によつては、蓋手段及び／又は受器手段に固
定されているか、あるいは、蓋手段２と受器手段
１の両方によつて固定されていてもよい。この場
合の固定方法としては該中子手段の上下又は下部
で位置決めをした状態で該受器の底に設置する形
式及び、直接固定する方法がある。さらに必要な
ら固定も含めた拘束手段として、ゴム状物等の音
が伝播しにくい材質からなるパツキング等の部材
を介して蓋手段及び／又は受器手段に設置又は固
定する方が、消音効果上非常に好ましい。また中
子手段は受器手段から取りはずすことが可能なも
のの方が、洗浄が容易であつてより衛生的であ
る。さらに該中子手段が気体不透過性部材からな
り、該加湿器の上部に取り付けられて、上部空間
が例えば第１図の如く領域１２，１３に仕切られ
た場合には、その仕切られた各々の空間の均圧下
を図るための開口部１１をその中子手段の一部に
設けることが望ましい。 該中子手段の形状及び材質については、その機
能を果すものであればいかなるものでもよい。そ
のより好ましい形状は筒状であつて、特に円筒状
のものがよい。尚気泡が上昇する領域は中子手段
の内側、外側どちらでもよいが、第１図の如く円
筒状中子手段の内側の方が、気泡の発生、合一、
破壊等により発生した音が中子手段以外に伝わり
にくく、全体として外部に出る音が非常に小さく
なるので望ましい態様である。また中子手段を構
成する部材としては、実質上気泡を通さない多孔
質なものであつてもよいが、洗浄のしやすさ等の
点で多孔質でない方が実用的である。中子手段の
部材の材質としては、その形状を保持すればいか
なるものでもよいが、使用上ガラス、プラスチツ
ク等で透明なものが好ましく、重量、われにくさ
等の点で特にアクリル樹脂、ポリカーボーネート
樹脂、スチロール樹脂、ポリプロピレン樹脂等の
透明なプラスチツクが好ましい。中複数個の中子
手段の少なくとも１個を着色した方が、充填水の
水面位置が確認しやすく実用上非常に便利であ
る。また各中子手段が上方あるいは下方に向つて
少し広がつたテーパー状をなす方が成形しやすく
好ましいが、その場合の横断面積はその筒状部全
体の平均値を意味する。 また蓋手段と受器手段の取り付け法としては、
フランジ形式、ネジ形式、ワンタツチ形式の嵌合
形式、その他いかなる取り付け形式によるもので
あつてもよいが、実用上、ネジ形式又はワンタツ
チ型の嵌合形式等が好ましく、特にワンタツチ型
の嵌合形式が便利である。 本発明の酸素富化気体供給装置は、酸素富化気
体発生手段と酸素富化気体を使用に供する供給手
段に加えて、前記した如き加湿器を備えたもので
ある。その酸素富化気体発生手段は、空気よりも
酸素濃度の高められた酸素富化空気又は主として
酸素からなる気体等であつて、室温での相対湿度
が例えば約50％以下あるいは約30％以下といつた
湿度の低い酸素富化気体の発生手段を言う。その
具体例としては、吸着型酸素富化器等の空気中か
ら酸素富化空気を得る酸素富化器、酸素ボンベ及
び液体酸素から酸素ガスを得る手段等の１種を用
いたもの又はそれらを組み合わせたものがあげら
れる。この様に本発明で言う酸素富化気体とは、
酸素富化空気や酸素ガス等を意味する。 吸着型酸素富化器は、酸素と窒素の吸着能の差
がある吸着剤を用いて空気中より酸素富化空気を
得るものであるが、この際に水分も分離された該
富化空気が乾燥される場合にさらに加湿器を富化
することが必要である。また酸素ボンベや液体酸
素等から酸素ガスを得る場合には、通常は加湿器
を設ける必要がある。 本発明の好ましい態様の１つである吸着型酸素
富化器の具体例として、窒素ガスを選択的に吸着
する吸着剤を充填した吸着床を１基以上、該吸着
床に圧縮された空気を流入するための電動機の動
力で駆動されるコンプレツサー手段、該吸着床か
ら酸素富化空気を取り出し出口に流通せしめるた
めの富化器内導管手段、及び電動機やコンプレツ
サー手段を冷却するための空気流れを発生させる
フアン手段を具備したものであつて、１基以上の
吸着床が単独で又は交互に加圧−減圧のサイクル
を繰り返すように運転される圧力変動吸着型酸素
富化器が挙げられる。尚吸着剤としては通常ゼオ
ライト５Ａ、ゼオライト１３Ｘ等が用いられる
が、その他ものであつてもよい。いずれの酸素富
化気体発生手段においても、使用に供する酸素富
化空気の流量を調節する手段を有することが望ま
しい。 かかる本発明の酸素富化気体供給装置は、前記
した特有の構成を有した加湿器を備えることを特
徴とするものであるが、その加湿器における充填
水の面積変更手段として第２図に示す如き横断面
積の異なる複数の中子手段を用いた場合には、例
えば1.5／min未満と、1.5／min以上の２種
の流量範囲、又は例えば、0.75／min未満、
0.75〜1.5／min、及び1.5／min以上の３種類
の流量範囲に対応した所定の横断面積を有する
各々２個又は３個の中子手段を用いるのが実用上
好ましい。尚実用上は２個の中子手段が操作が容
易で好ましい。さらに具体的には例えば上記２種
の流量範囲に対応した２個の中子手段の横断面積
は、各々２〜７cm²、８〜25cm²程度の範囲であるこ
とが望ましく、特に各々３〜６cm²、10〜15cm²程度
の範囲が好ましい。 また特に本発明の好ましい実施態様である吸着
型酸素富化器を用いた装置の場合には、その内部
に収納された電動機及び／又はコンプレツサー手
段から発生する熱が加湿器に伝わることを防止す
るための熱伝達防止手段を備えることが、流量が
少い場合の加湿を適度に行なううえで特に有効で
ある。尚ここでいう熱伝達とは、直接加湿器に伝
わる場合のみならず、熱風等を介して間接的に伝
わる場合も含まれる。かかる熱伝達防止手段の具
体例としては、電動機やコンプレツサー手段から
の放熱によつて加温された空気流れの酸素富化器
外への排出を加湿器から遠ざかる方向に行なわせ
るダクトや排風遮断板を用いたもの、加温される
前の空気流れを積極的に加湿器周辺に流すように
した風路手段を設けたものがあげられる。 尚加湿器を酸素富化器の外殻を形成するボツク
スの内側に収納した方が低騒音上好ましいが、こ
の場合には富化器内で加温された空気流れの流路
と加湿器収納部を熱的に実質上遮断する構造にす
ることが望ましい。また場合によつては少なくと
も酸素富化気体の流量が少ない場合に加湿器を断
熱材等でとりかこんで熱的に遮断するようにした
ものを用いることも可能である。 また本発明の装置は、酸素富化気体発生手段、
特に酸素富化器において、得られる酸素富化気体
の流出口等に加湿器をワンタツチ形式のジヨイン
トにより取りつけることによつてその加湿器の取
り付け取り外しを容易にすることでさらに運転の
操作性をよくすることができる。 さらに本発明の装置における酸素富化気体を使
用に供する供給手段の形式はいかなるものであつ
てもよく、その具体例として鼻腔内に細いチユー
ブの先端を挿入する鼻カニユーラ形式やマスク形
式のものがあげられる。場合によつては、前記加
湿器の気体流出口に単にチユーブのみを取りつけ
たものあるいは、鼻カニユーラ等がさらに取りつ
けられるようなジヨイントを有したものであつて
もよい。即ち本発明に言う供給手段とは、加湿器
の気体流出口に取りの付けられた導管手段等を言
う。また、本発明の装置は、酸素富化気体発生手
段と加湿器の間にも導管手段を備えており、場合
によつては、その導管手段を長くすることによつ
て加湿器の使用者のすぐ近くに位置せしめ、加湿
器の下流の導管手段を短くすることによつてそこ
での水滴発生をさらに防止してもよい。 ＜実施例＞ ゼオライト13Xを充填した吸着床２基、電動機
により駆動されるコンプレツサー、冷却用空気流
れを発生させるフアン及び第１図並びに第２図に
示す如き加湿器を外殻ボツクス内に収納した圧力
変動吸着型酸素富化気体供給装置において、空気
を供給し酸素濃度が約90vol％程度に富化された
気体を0.5／min、１／min、３／minの流
量で供給するに際し、次に示す形態の場合に得ら
れる酸素富化気体の相対湿度を測定した。尚、こ
の装置内では電動機とコンプレツサーの放熱で加
温された空気流れの流路と加湿器収納部が遮蔽板
により実質上熱的に遮断されていた。又この装置
の加湿器は前面下部の外殻ボツクス内に収納しそ
の前面をアクリル板でカバーし、その加湿された
空気流れを底面の後方部の排気口からこの装置に
取り付けたキヤスターを介して形成された床面と
この装置の底面の間の空間に下方に排出される形
式であつた。また室温は約20℃であつた。 まず第Ｉの形態としては、内径が40mmの中子手
段を収納した加湿器を用いた。第の形態として
は第２図に示す如く内径が40mmの中子手段の内側
にさらに内径が24mmの中子手段を収納した加湿器
を用いた。さらに第の形態としては、第の形
態と同様の加湿器を用い、且つボツクスの底面と
床面の間に排風遮蔽板を設けて加温された排風が
加湿器を備えた位置の反対側にのみ流れるように
した。 各々の形態で得られた酸素富化気体の相対湿度
をその流量と共に第１表に示す。尚３／minに
ついては、形態で十分であることから形態、
についての測定は行なわなかつた。 第１表に示す如く１／min以下においては、
形態、さらに確実には形態を採用することが
適度な加湿を実現するうえで非常に有効であるこ
とが明らかである。

【表】 ＜発明の効果＞ 本発明の加湿器は、流れる気体の流量が大きく
変化しても適度に加湿された気体が安定に得られ
る利点を有し、さらに長期間連続して適度に加湿
された気体が安定に得られる利点もある。さらに
本発明の加湿器によれば、加湿操作時において発
生する音が非常に小さく、騒音源となりにくい利
点がある。 また本発明の酸素富化気体供給装置によれば、
酸素化気体の流量が変化した場合にも適度に加湿
された酸素富化気体を安定に得ることができ、そ
の操作性もよく、長期間連続して安心してその装
置を使用できる。またその使用時における騒音も
小さく、場合によつて使用者のすぐそばに加湿器
をセツトして使用することもできる利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明に係る加湿器の実施態様の１
つを模式的に断面図にして例示したものである。
また第２図は、本発明の加湿器に好適に用いられ
る中子手段を例示したものである。 これらの図中、１が受器手段、２が蓋手段、３
が気体流入口、４が気体流出口、７及び７ａが中
子手段を示している。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 気体の流入口と、加湿された該気体の流出口
   と、水を充填した受器手段と、蓋手段と、該気体
   の流入口に連結され該受器手段内において開口部
   を有した導管手段を備えた気体の加湿器であつ
   て、該開口部から出た該気体が通過する領域にお
   ける該充填水の表面積を、該領域を通過する気体
   の流量に対応して変更するための面積変更手段を
   備えた加湿器。 ２ 該開口部が、該受器手段に充填された水中に
   位置したものである特許請求の範囲第１項記載の
   加湿器。 ３ 該面積変更手段が、該充填水の表面を横切り
   その上部の少なくとも一部に開口部を有した筒状
   の中子手段を複数個組み合わせたものである特許
   請求の範囲第１項記載の加湿器。 ４ 該面積変更手段が、異なつた内部横断面積を
   有した複数の筒状中子手段からなるものであつ
   て、より大きな該横断面積を有した該中子手段の
   内側に、流量の低下に応じてより小さな該横断面
   積を有した中子手段を収納せしめるものである特
   許請求の範囲第１項記載の加湿器。 ５ 該より小さな横断面積を有した中子手段が、
   充填水の連通用開孔部を除いて実質上密閉状態の
   下部構造を有するものである特許請求の範囲第４
   項記載の加湿器。 ６ 該面積変更手段が、異なつた内部横断面積を
   有した複数の筒状中子手段からなるものであり、
   流量に応じて適した該横断面積の該中子手段を交
   換して該受器手段内に収納せしめるものである特
   許請求の範囲第１項記載の加湿器。 ７ 該面積変更手段が、異なつた内部横断面積を
   有した２個の該中子手段からなるものである特許
   請求の範囲第３項記載の加湿器。 ８ 空気よりも酸素濃度が高められ且つ湿度の低
   い酸素富化気体の発生手段と、加湿手段と、加湿
   された該酸素富化気体を使用に供する供給手段を
   備えた酸素富化気体供給装置において、該加湿手
   段が、該酸素富化気体の流入口と、加湿された該
   酸素富化気体の流出口と、水を充填した受器手段
   と、蓋手段と、該酸素富化気体の流入口に連結さ
   れ該受器手段内において開口部を有した導管手段
   を備え、該開口部から出た該酸素富化気体が通過
   する領域の該充填水の表面積を、該領域を通過す
   る気体の流量に対応して変更するための面積変更
   手段を具備したものであることを特徴とする酸素
   富化気体供給装置。 ９ 該酸素富化気体の発生手段が、吸着型酸素富
   化器、酸素ボンベ、液体酸素を用いた酸素発生器
   の少なくとも１種である特許請求の範囲第８項記
   載の装置。 １０ 該吸着型酸素富化器が電動機の動力により
   駆動される圧縮空気供給手段を有するものであ
   り、該酸素富化供給装置の外殻を形成するボツク
   ス手段内に該加湿手段を収納せしめ、該電動機及
   び／又は圧縮空気供給手段から発生する熱が該加
   湿手段に伝わることを防止するための熱伝達防止
   手段を備えたことを特徴とする特許請求の範囲第
   ９項記載の装置。