JP2003144552A - 医療用ガス加湿器 - Google Patents

医療用ガス加湿器

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JP2003144552A
JP2003144552A JP2001347213A JP2001347213A JP2003144552A JP 2003144552 A JP2003144552 A JP 2003144552A JP 2001347213 A JP2001347213 A JP 2001347213A JP 2001347213 A JP2001347213 A JP 2001347213A JP 2003144552 A JP2003144552 A JP 2003144552A
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medical gas
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Kazumoto Miyajima
一元 宮嶋
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 医療用ガス加湿器の転倒時に、患者が医療用
ガスを吸入するためのカニューラなどの吸入手段への水
の噴出を防止する。 【解決手段】 医療用ガスの供給源と患者が該医療用ガ
スを吸入するための吸入手段から構成されるガス供給系
に設けられ、加湿源として水を使用する医療用加湿器に
おいて、該加湿器の加湿医療用ガス出側に、水の抵抗に
よって移動する弁体を備えた遮断手段を備えることを特
徴とする医療用ガス加湿器。遮断手段はプラスチック製
円筒部材11内に弁球12とスプリング13を設ける。
医療用ガス加湿器を使用中に誤って転倒させた時に、加
湿瓶内の水が瞬時に流入口14より流入すると、スプリ
ング13の弁球12は水の抵抗を受けて、縮流部15と
接触し水の噴出を防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、医療用ガス加湿器
に関する。例えば医療用酸素濃縮器、継続陽圧呼吸療法
装置、医療用酸素ボンベなどの医療用ガス供給源に内蔵
又は付設された医療用ガス加湿器、さらには医療用ガス
供給源とチューブで連結し患者が移動させて使用する携
帯型医療用ガス加湿器に関するものである。
【0002】更に詳細には、当該加湿器の水漏れを遮断
するための遮断機構を設け、当該加湿器が転倒した時や
大きく傾斜した時、又は激しく振動が加わった時にカニ
ューラなどの吸入手段への加湿用の水の噴出を著しく改
善できる医療用ガス加湿器に関するものである。
【0003】
【従来の技術】近年、喘息、肺気腫症、慢性気管支炎等
の呼吸器系疾患に苦しむ患者が増加する傾向にあるが、
その最も効果的な治療法の一つとして酸素吸入療法があ
る。従来、呼吸器疾患患者に対して酸素ボンベから酸素
を提供する酸素療法が行われており、近年では空気中か
ら酸素濃縮気体を直接分離する酸素濃縮装置が開発さ
れ、患者さんが安心して過ごしてもらえる様な諸方策も
講じられ、酸素吸入療法のための治療装置として次第に
普及するようになってきている。
【0004】かかる酸素濃縮装置として、酸素選択透過
膜を用いた膜分離型酸素濃縮装置や、窒素又は酸素を選
択的に吸着し得る吸着剤を用いた吸着型酸素濃縮装置が
知られている。更には、酸素イオンを選択的に透過する
固体電解質膜を利用し、電気化学的に酸素を生成する装
置なども有る。吸着型酸素濃縮装置としては、コンプレ
ッサーを用いた圧力変動吸着型酸素濃縮装置があり、通
常、窒素を選択的に吸着し得る吸着剤を充填した吸着床
にコンプレッサーで圧縮空気を導入して加圧状態で窒素
を吸着させることにより酸素濃縮気体を得る吸着工程
と、吸着床の内圧を減少させて窒素を脱着させ吸着剤の
再生を行う脱着工程とを交互に行うことにより濃縮酸素
を得る装置である。
【0005】かかる圧力変動吸着法により生成された酸
素濃縮気体は、ほぼ絶乾に近い乾燥状態を示す為、この
ような酸素濃縮気体を患者が呼吸用に吸入すると呼吸
器、特に鼻孔や喉の内部が乾燥し不快感を覚え、時には
肺に直接届いた場合粘膜を傷つけるといった様な、体調
を害するなどの問題点があり、別途酸素濃縮気体を加湿
する必要がある。
【0006】これらの酸素療法では、酸素や酸素富化空
気等の気体を患者の鼻腔に供給する際、患者の鼻腔内の
乾燥を防止するために、通常はある程度飽和水蒸気圧近
くまで加湿した状態でその気体を供給するような工夫が
なされている。即ち、酸素濃縮器や酸素ボンベから供給
される酸素ガスは、そのままでは湿度が低すぎるため
に、例えば別途設けた気泡形式の加湿器や、特許285
7005号公報に記載の加湿器の水面上に酸素濃縮ガス
を通過させ蒸発した水分で加湿する蒸発式加湿器を通過
せしめて加湿した後に、カニューラやマスクなどの吸入
手段を介して患者に供給する工夫がなされている。
【0007】これらの加湿器は、何れも医療用ガスを加
湿するために水を使用し、患者は常に加湿器内の水の補
充や交換、雑菌の発生を防ぐための定期的な洗浄と言っ
た加湿水の管理が必要となる。一方、加湿器の装着不良
によるシール部からのガス洩れの課題があり、これらを
改善するための工夫が医療ガス供給源の供給メーカーに
よって検討されてきた。
【0008】一方、これらの課題と同時に水を使用する
これら加湿器においては、加湿器が転倒したり、大きく
傾斜したり、激しく振動が加わった時に加湿器の出口部
へ向けて水が飛散したり、出口部が水に浸かった状態と
なる。この状態で加湿器内へ医療用ガスが供給されてく
ると加湿器内が加圧状態となり、吸入手段を介して患者
側へ一気に水が噴出するといった課題が生じる。こうし
た課題は、例えば医療用ガスの供給源である医療用酸素
濃縮器や医療用酸素ボンベとは別に設けられた、誤って
転倒する可能性が高い携帯型加湿器において重要な課題
である。
【0009】従来より、加熱発生した蒸気を放出する加
湿装置、例えば電気加温加湿装置の転倒対策については
幾つかの提案がある。例えば、特開平2001−116
301号公報に示されているような給水タンク内に貯え
られた水を一時的に水受けに溜めた後、その水受け内の
水を蒸気発生部に導き、その蒸気発生部での加熱により
発生した蒸気を蒸気吹出し部から装置外に放出すること
によって加湿を行う加湿装置において、前記装置の転倒
時に、前記水受けからの水漏れを防止する手段を設けた
ことを特徴とする加湿装置が提案されている。これらの
加湿装置は、医療用ガスの加湿を目的としたものではな
く、また吸入手段を介しての水洩れ防止を目的とした手
段ではない。従来より医療用ガス加湿器の転倒による吸
入手段への水洩れの不具合について、これまで解決する
べき手段の提案はほとんどなされていない。
【0010】特開平10−15070号公報に、患者が
吸入することを目的とした医療用ガスの供給源からマス
クなどの患者への医療ガス提供手段に至るガス配管の中
途に設置され、該ガス配管と気密的に接続されるガス導
入口と排出口とを備え、ガス導入口と排出口を結ぶガス
流通路のガス接触面の少なくとも一面を防水透湿性膜で
構成し、かつ該防水透湿膜のガス接触側反対面に加湿用
水を供給することを特徴とする医療用ガス加湿器が提案
されている。防水透過性膜を介して加湿するため、気泡
に由来する騒音がないといった効果が期待できる。しか
し加湿水のタンクの蓋は被せるだけの構造であるため、
転倒時には水が容器よりこぼれるといった問題を有して
いる。また、水道水のように必ずしも無菌的でない水を
適用した場合に細菌やカビ等の影響で防水透過性膜の寿
命の低下やその清掃方法に関しての記載はない。
【0011】特開平11−319095号公報におい
て、酸素濃縮気体の発生手段と患者にその気体を供給す
る供給手段と酸素濃縮気体以外の不要な気体を排出する
排出手段と酸素濃縮気体を患者に供給する前に加湿する
ための加湿器を具備した圧力変動吸着型酸素濃縮装置で
あって、加湿器を着脱できる固定手段が酸素濃縮装置に
対して着脱可能であることを特徴とする移動型酸素濃縮
装置が提案されている。かかる加湿器は小型で軽量な移
動型酸素濃縮装置を提供するといった効果が期待出来る
が、酸素濃縮装置を移動する際に転倒したり大きな振動
が加わったりする可能性が高く、加湿器内の水漏れに対
する何らかの対策を講じることが必要である。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる従来
の問題点を解消することを目的としたものである。即ち
本発明は医療用ガス加湿器の転倒時に、患者が医療用ガ
スを吸入するためのカニューラなどの吸入手段への水の
噴出を瞬時に遮断する遮断機構を設けた、医療用ガス加
湿器を提供することを目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者は、かかる目的
を達成するために鋭意研究を行った結果、医療用ガス加
湿器に水の遮断機構を設置することが有効であることを
見いだし、本発明に到達した。
【0014】即ち本発明は、医療用ガスの供給源と患者
が該医療用ガスを吸入するためのカニューラなどの吸入
手段とで構成されるガス供給系に設けた医療用加湿器に
おいて、前記加湿器の転倒時に、前記吸入手段への水の
噴出を防止する遮断機構を設けたことを特徴とする医療
用ガス加湿器を提供するものであり、加湿源として水を
使用する医療用加湿器において、該加湿器の加湿医療用
ガス出側に、水の抵抗によって移動する弁体を備えた遮
断手段を備えることを特徴とする医療用ガス加湿器を提
供するものである。
【0015】また本発明は、かかる遮断手段が円筒状部
材及びその内部に弁体を備え、該円筒状部材の下部に該
弁体を支持する支持部材、該弁体と該円筒状部材内壁と
の間に医療用ガスが流れる間隙を備えると共に、該円筒
部材上部に該弁体と接合し得る縮流部を備えることを特
徴とするものであり、特に該支持部材がスプリングであ
り、該弁体が球状の弁体であることを特徴とする医療用
ガス加湿器を提供するものである。
【0016】また本発明は、吸入手段への水の噴出を防
止する手段として、医療用ガス加湿器の中に付設した医
療用ガス出口の開口部が少なくとも一方向への転倒した
時の水面より上方に位置することを特徴とするものであ
り、かかる医療用加湿器が水を入れる加湿ビン、及び医
療用ガス流入口と加湿された医療用ガス流出口を備えた
蓋を備え、流出口部がL字状のチューブ部材が蓋内部に
備えた部材で構成されることを特徴とする医療用加湿器
を提供するものである。
【0017】また本発明は、該医療用ガス加湿器が、医
療用ガスの供給源と吸入手段の中途に設けられた携帯型
加湿器であることを特徴とする医療用ガス加湿器を提供
するものである。
【0018】本発明によれば、当該加湿器が転倒した時
や大きく傾斜した時、激しく振動が加わった時にカニュ
ーラやマスクなどの吸入手段へ激しく水が噴出すること
を改善できる。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明の医療用ガス加湿器の一実
施形態について、必要に応じて図面を用いながら詳細に
説明する。本発明は医療用ガス加湿器として携帯型加湿
器に限らず、医療用ガス供給源に内蔵される加湿器にも
当然ながら適用可能である。
【0020】図1は、本発明の実施形態のフローの一例
を示している。医療用ガス供給源として例えば、医療用
酸素濃縮器が挙げられる。中でも圧力変動吸着型酸素濃
縮手段と濃縮酸素を使用に供する供給手段に加えて、必
要に応じて加湿器を備えたものが好適である。かかる圧
力変動吸着型酸素濃縮手段は、加圧空気を酸素と窒素の
吸着能の差がある吸着剤を充填した吸着床に供給し窒素
を吸着させて、医療用ガスである空気よりも酸素濃度の
高められた濃縮酸素又は主として酸素からなる気体等を
発生させる手段を言う。
【0021】その他の医療用ガス供給源として、睡眠時
無呼吸症候群の患者に陽圧空気を供給する継続陽圧呼吸
療法装置(CPAP)、医療用酸素ボンベなどが挙げら
れる。
【0022】医療用酸素濃縮器で生成された濃縮酸素
は、ほぼ絶乾に近い乾燥状態を示す為、濃縮酸素を本発
明の加湿器を用いて加湿する。加湿器の形態としては医
療用酸素濃縮器本体に内蔵されたもの、医療用酸素濃縮
器と吸入手段の中途に設けられたもの、例えば、患者が
手軽に移動することが出来る携帯型加湿器が挙げられ
る。かかる加湿器を通過し加湿された濃縮酸素を鼻腔内
に細いチューブの先端を挿入する鼻カニューラ形式やマ
スク形式の吸入手段を介して患者が吸入する。
【0023】図2は、本発明の一実施形態の遮断機構
(手段)を備えた携帯型加湿器の外観を示している。こ
の携帯型加湿器は、医療用ガスの供給源と患者が医療用
ガスを吸入するためのカニューラなどの吸入手段とで構
成されるガス供給系に設けて使用される。本体1には加
湿瓶2と遮断機構3が設置されている。また、患者が持
ち運び出来るように取っ手4が設置されており、床や机
の上に設置した時の安定性を持たせるための滑り止め5
を備えている。また、必要に応じて移動用キャスターな
ども設けることができる。
【0024】医療用ガス供給源から供給された医療用ガ
スは供給口6よりチューブなどの搬送手段を介して加湿
瓶2へと供給される。加湿瓶2の内部には医療用ガスを
加湿するための水、好ましくは衛生面への配慮から精製
水が充填されている。微細な孔が空いたバブラー7を通
過した医療用ガスは小さな気泡となり、水と界面接触し
ながら水面へと上昇する。バブル形式の加湿器において
は、水面で気泡がはじける時のブクブク音が耳障りに感
じられることもあり、加湿瓶の材質として合成樹脂、ガ
ラス、金属等の遮音効果を発揮する材料を適宜選択して
用いる必要がある。
【0025】かかる加湿器としては、前記のようなバブ
ル形式のものの他、静止水面蒸発形式のもの等があげら
れる。尚、このような携帯型のバブル形式の加湿器で
は、呼吸器疾患患者等の使用者にとって身近な距離に設
置することが出来、かつ、呼吸用気体の流れが自分の目
で直接確認できるという安心感を与えられるので実用上
大きな利点が得られる。また加湿瓶の接続方法として、
チューブによる接続以外にも特許第257005号公報
に記載の水平方向に押し込み装着する手段を具備してい
ても良い。
【0026】医療用ガスは、加湿瓶2で加湿された後、
水の遮断機構3を通過し、吸入手段接続口8より患者が
医療用ガスを吸入するためのカニューラなどの吸入手段
へと供給される。かかる水の遮断機構3は加湿器の転倒
を瞬時に検知できるよう本体1に組み込むこと望ましい
が、加湿瓶2の内部に設置してもよく、特に限定される
ものではない。また、水が噴出した時に遮断機構3の中
に溜まった水が加湿器を取り外した時に残液があまり残
らずに排出できるよう加湿瓶2の出口ノズルと遮断弁と
を繋ぐチューブがU字型のシール構造にならないように
加湿瓶2より上方に遮断機構3を設ける等の工夫を施す
ことが好ましい。
【0027】図3は加湿瓶2の蓋の斜視図を示してい
る。蓋の裏側には医療用ガスの導入口と導出口とが設け
られている。導入口に接続された医療用ガス供給用のパ
イプ9には、微細な孔の空いたバブラー7が取り付けて
ある。導出口には加湿瓶が転倒した時に導出口の開口部
が水没し水が勢いよく噴出するのを防ぐ目的で、出口の
開口部が少なくとも一方向へ転倒した時の水面より上方
に位置するようなL字状チューブ(ノズル)10を設け
ることが好ましい。また、水面より上方に位置しない場
合でも出口の開口部を水面に向けない形状とすること
で、医療用ガスの輸送手段が瞬間的に塞がった時などの
圧変動による飛沫同伴による水の噴出や加湿器出口以降
における結露の発生を改善することが可能である。
【0028】次に、図4に加湿器の転倒時に、吸入手段
への水の噴出を防止する遮断機構の実施形態の拡大図を
示す。プラスチック製円筒部材11内に弁体である弁球
12とスプリング13を入れた遮断機構が挙げられる。
この遮断機構はスプリング13のある側が下向きとなる
ように加湿瓶の上下方向と出来る限り並行に設置するこ
とが好ましい。医療用ガスの導通を行わない状態では、
図4(a)に示したようにスプリング13上に弁球12
は自重で接し医療用ガスの流れを妨げない状態にある。
また、水の噴出が起きていない状態では医療用ガスの供
給流量が例えば0.25l/min〜10l/minの範囲で浮遊
流動しないような弁球12の材質が選定され、医療用ガ
スの流動を出来るだけ阻害しないような形状、サイズが
選択される。医療用ガス加湿器を使用中に誤って転倒さ
せた時には、加湿瓶内の水が瞬時に流入口14より流入
する。
【0029】図4(b)に示したようにスプリング13
上の弁球12は水の抵抗を受けて水の流入と共に医療用
ガス出口方向へと移動し出口に設けた縮流部15と接触
し弁球12は停止し、遮断弁として機能することで吸入
手段への水の噴出を防止できる。したがって、弁球12
の選定においては水の流入抵抗によって縮流部へとスム
ーズに移動できるような仕様の選定も必要である。かか
る目的を達成するための好ましい形態の一つとして実用
上直径10mm以下の金属球が挙げられる。また縮流部1
5には弁球とのシール性をより高める目的で、シリコン
ゴム等のゴムやプラスチック、布などの一般にシール材
として用いられているものを設けることが出来る。
【0030】遮断機構の弁球の動きを外部より確認した
い場合には、弁球12が目立つようにプラスチック製円
筒部材と異なる色であることが好ましい。水の噴出によ
り遮断機構が働いた後の復旧の方法として、加湿瓶を取
り外し遮断機構の流入口14側を大気に開放し遮断機構
内部の水を抜くといった簡単な操作でよい。
【0031】図5に加湿器の転倒時に、吸入手段への水
の噴出を防止する遮断機構の別の実施形態の拡大図を示
す。医療用ガスの導通を行わない状態では、図5(a)
に示したようにスプリング16に固定された平板状弁体
17は医療用ガスの流路を確保した状態で位置する。ガ
ス加湿器を使用中に誤って転倒させた時には、加湿瓶内
の水が瞬時に流入口より流入する。図5(b)に示した
ように平板状弁体17は水の抵抗を受けて水の流入と共
に医療用ガス出口方向へと移動し出口に設けた縮流部1
8で平板状の弁体17は停止し遮断弁として機能するこ
とで吸入手段への水の噴出を防止できる。スプリング1
8は平板状弁体の支持部材として機能する。このように
弁体の形状は、球、平板、L字板、円錐、円柱など適宜
選択することができる。また、その遮断機構についても
特に限定されるものではないが、水の遮断が瞬時に確実
に行えるよう出来る限り簡単で合理的な構造のものが好
ましい。
【0032】
【発明の効果】以上のように、本発明の医療用加湿器で
は水漏れを遮断するための遮断機構を設けたことで、加
湿器が転倒した時や大きく傾斜した時、振動が加わった
時のカニューラなどの吸入手段への水の噴出が著しく改
善されて実用上優れた効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態のフローの一例。
【図2】本発明の実施形態の遮断機構を備えた携帯型加
湿器の一例。
【図3】加湿瓶の蓋部の斜視図。
【図4】加湿器の転倒時に、吸入手段への水の噴出を防
止する遮断機構の実施形態の一例。
【図5】加湿器の転倒時に、吸入手段への水の噴出を防
止する遮断機構の実施形態の一例。
【符号の説明】
1 本体 2 加湿瓶 3 遮断機構 7 バブラー 8 吸入手段接続口 10 L字ノズル 12 弁球 13 スプリング 15 縮流部 16 スプリング 17 平板状弁体

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 医療用ガスの供給源と患者が該医療用ガ
    スを吸入するための吸入手段から構成されるガス供給系
    に設けられ、加湿源として水を使用する医療用加湿器に
    おいて、該加湿器の加湿医療用ガス出側に、水の抵抗に
    よって移動する弁体を備えた遮断手段を備えることを特
    徴とする医療用ガス加湿器。
  2. 【請求項2】 該遮断手段が円筒状部材及びその内部に
    弁体を備え、該円筒状部材の下部に該弁体を支持する支
    持部材、該弁体と該円筒状部材内壁との間に医療用ガス
    が流れる間隙を備えると共に、該円筒部材上部に該弁体
    と接合し得る縮流部を備えることを特徴とする請求項1
    記載の医療用ガス加湿器。
  3. 【請求項3】 該支持部材がスプリングであり、該弁体
    が球状の弁体であることを特徴とする請求項2記載の医
    療用ガス加湿器。
  4. 【請求項4】 該医療用加湿器が水を入れる加湿ビン、
    及び医療用ガス流入口と加湿された医療用ガス流出口を
    備えた蓋を備え、流出口部がL字状のチューブ部材が蓋
    内部に備えた部材で構成されることを特徴とする請求項
    1〜3記載の医療用ガス加湿器。
  5. 【請求項5】 該医療用ガス加湿器が、医療用ガスの供
    給源と吸入手段の中途に設けられた携帯型加湿器である
    ことを特徴とする請求項1〜4記載の医療用ガス加湿
    器。
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