JPH035999Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔考案の技術分野〕 本考案は一般道路の横断歩道における警告装置
に係り、特に周囲が暗いときにのみ道路照明灯を
点灯すると共に警告表示灯を点滅させて、横断す
る歩行者の安全を図ると共に、車両運転者に注意
を促し、横断歩道における事故を防止することが
できる横断歩道警告装置に関するものである。

〔従来技術〕

一般道路における横断歩道においては、夜間歩
行者の安全横断を確保するため、横断歩道を投光
器で照明し、車両の運転者による歩行者の発見が
容易であるように考慮されている。

しかしながら、夜間照明灯は点灯したままであ
り、運転者に横断歩道の位置を前方から知らせた
り、注意を促すことはできないという欠点があつ
た。また、夜間交通量の少ない道路では照明灯の
点灯持続は電力消費の点で不都合であり、従来か
らこの解決が要望されていたが、いまだその的確
容易な手段がなかつた。

〔考案の目的および構成〕

本考案は以上の点に鑑み、そのような問題を解
決すると共にかかる欠点を除去し、かつこれらの
要請を満足すべくなされたもので、その目的は夜
間、照明灯の点灯状態を変化させて運転者に注意
を促すようにすると共に、夜間の歩行者交通量の
少ない道路における電力消費を低減させることが
できる装置を提供することにある。

このような目的を達成するために本考案は、周
囲が暗いときのみ商用交流電源を出力する電源装
置と、一般道路の横断歩道の近傍に設けられ横断
する歩行者を感知して横断歩行者感知信号を出力
する歩行者感知器と、歩行者感知器から供給され
る車両感知信号を所定時間保持してその保持時間
の間、電源装置から供給された電源を横断歩道照
明灯および警告表示灯を点灯させるための点滅器
に出力する制御機とを備え、横断歩道を渡る歩行
者を歩行者感知器が感知したとき横断歩道照明灯
で横断歩道を照明し、警告表示灯の点滅で横断歩
行者の存在を車両運転者に知らせて歩行者の安全
な横断を確認し得るようにしたものである。

〔実施例〕

第１図は本考案による装置の一実施例を示す構
成図で、各部の配置の一例を示し、また、歩行者
感知器として光電式感知器を用いた場合を示すも
のである。

図において、１ａ，１ｂは横断歩道２を照明す
るための街路灯用の横断歩道照明灯、３ａ，３ｂ
は横断歩道２を通行する歩行者を感知し歩行者感
知信号を出力する歩行者感知器（光電式感知器）、
４ａ，４ｂはそれぞれ歩行者感知器３ａ，３ｂか
らの赤外線の反射を常時受光するための反射器、
５は横断歩道２を通過する車両（以下、接近車両
と呼称する）、６ａ，６ｂはそれぞれ接近車両５
の運転者に一時停止や注意を促すための警告表示
灯である。

７は周囲が暗いとき、すなわち、夜間のみ横断
歩道照明灯１および警告表示灯６ａ，６ｂに電力
を供給するための電源装置で、この電源装置７は
周囲の明暗に応じて、すなわち昼間においてはオ
フし、夜間においてはオンに駆動されるように構
成されている。８は歩行者感知器３ａ，３ｂから
の歩行者感知信号によつて横断歩道照明灯１およ
び警告表示灯６の点灯を制御する制御機で、この
制御機８は歩行者感知器３からの出力である歩行
者感知信号を所定時間保持する機能、すなわち後
述するタイマー回路を備えている。

次にこの第１図に示す実施例の動作について説
明する。まず夜間、横断歩行者が存在しない場合
には歩行者感知器３からの出力は送出されないた
め、横断歩道照明灯１ａ，１ｂ、および警告表示
灯６ａ，６ｂは点灯しない。次に、横断歩行者が
歩行者感知器３ａ，３ｂと反射器４ａ，４ｂとの
間の光線を遮断すると、歩行者感知器３からの出
力が横断歩行者感知信号として制御機８に送出さ
れる。

そして、この制御機８はこの横断歩行者感知信
号により横断歩道照明灯１ａ，１ｂおよび警告表
示灯６ａ，６ｂを点灯させ、さらに横断歩行者が
横断歩道２を渡るまでの必要な所定時間、例えば
15秒程度、横断歩行者感知信号を保持し、横断歩
道照明灯１ａ，１ｂおよび警告表示灯６ａ，６ｂ
の点灯を持続して、車両の運転者に横断歩道上に
歩行者が存在することを知らせると共に、注意を
促す。

第２図は第１図における電気回路の一実施例を
示すブロツク図である。この第２図において、第
１図と同一符号のものは相当部分を示している。
９は発光素子１０を駆動する回路で、この回路９
は歩行者感知器の発光駆動回路を構成している。
１１は発光素子１０で発生した赤外光線を集光す
る集光レンズで、この集光レンズ１１によつて集
光された赤外光線は反射器４に当たつて反射さ
れ、その反射赤外光線は集光レンズ１２によつて
集光され、受光素子１３で電気信号に変換される
ように構成されている。

１４はこの受光素子１３からの反射赤外線であ
る電気信号を増幅する増幅器、１５はこの増幅器
１４からの電気信号のレベルと予め設定された基
準レベル１６とを比較し、反射赤外線が比較レベ
ル以上のとき、比較出力電圧を送出する比較器、
２１は前述したタイマー回路であり、横断歩道感
知信号である比較器１５の出力を15秒程度維持す
るようになつている。

次にこの第２図に示す実施例の動作を説明す
る。先ず、歩行者感知器の発光駆動回路９により
発光素子１０は赤外光線を発光する。そして、こ
の赤外光線は集光レンズ１１で集光され、その出
力を反射器４に当てると、反射器４からは赤外光
線が反射され、この反射赤外線が集光レンズ１２
で集光され、受光素子１３で受光される。この反
射赤外線は増幅器１４で増幅され、その出力は比
較器１５に入力し、反射光線が比較レベル以上の
とき比較出力電圧が得られる。これを無感知状態
とする。

次に、第１図に示す歩行者感知器３ａ，３ｂと
反射器４ａ，４ｂとの間に横断歩行者が入ると、
その横断歩行者は反射器４ａ，４ｂに比して非常
に反射率が低いため、反射赤外光線が著しく減少
する。そして、この横断歩行者による反射光線が
比較器１５の比較レベル以下のとき、その比較器
１５は今まで送出していた比較出力電圧を送出し
なくなる。すなわち、横断歩行者感知信号を送出
することになる。このため、タイマー回路２１は
この横断歩行者感知信号を15秒程度記憶し、それ
を出力駆動回路１７に供給するので、これによつ
て出力リレー１８が付勢され、その常開接点１９
が閉成する。

一方、電源装置７は前述したように昼間はオフ
となつているので商用交流電源２０を送出してい
ないが、夜間は周囲が暗くなるのでオンし、商用
交流電源２０の出力を送出している。しかし、前
述したように横断歩道を渡る歩行者がいないとき
は常開接点１９がオフとなつているので、商用交
流電源２０は警告表示灯６および横断歩道照明灯
１に供給されていない。ところが、歩行者が横断
歩道を渡るときは前述のように、その検知信号が
15秒程タイマー回路２１で保持され、その信号の
保持されている期間、出力リレー１８が付勢され
る。そして出力リレーの接点１９が閉成するので
電源装置７から出力された商用交流電源は警告表
示灯６および横断歩道照明灯１に供給される。

電源が供給された横断歩道照明灯１は横断歩道
を照明し、警告表示灯６はマルチバイブレータ等
で構成された点滅器２２を介して供給される断続
された商用交流電源が供給されるので、警告表示
灯６は点滅表示を行い運転者の注意を引き付け
る。これによつて運転者は横断歩道を歩行者が渡
つていることを明確に認識するので、注意して運
転を行うようになり、歩行者は横断歩道を安全に
渡ることができる。また、タイマー回路２１は横
断歩行者感知信号によつてある時間に設定された
後でも、再び横断歩行者感知信号が供給されたと
きには再度、始めの設定時間に戻るようになつて
いる。このため、横断歩道を歩行者が間欠的に横
断しているときは歩行者が横断中はいつでも、投
光器１によつて横断歩道が照明されるとともに、
警告表示灯６は続けて点滅表示も行う。

なお、この実施例においては横断する歩行者を
感知する歩行者感知器として、光電式感知器用い
る場合を例にとつて説明したが、本考案はこれに
限定されるものではなく、光電式感知器以外にも
超音波式、マイクロ波ドツプラ式などを用いるこ
ともできる。また、警告表示灯６ａ，６ｂは例え
ば「止まれ」等の表示文字や標識灯等を用いてこ
れを点滅表示するように構成すると、さらに車両
運転者に注意を促すことができる。

〔考案の効果〕

以上説明したように本考案によれば、歩行者が
夜間、横断歩道を渡るとき横断歩道照明灯でその
横断歩道を照明し、またこれと同時に警告表示灯
を点滅するようにしたので車両の運転者に注意を
促す効果があり、このことによつて横断歩道にお
ける事故防止に著しく効果がある共に、夜間でか
つ横断歩道を歩行者が渡るときだけ横断歩道照明
灯および警告表示灯を点灯させたので、大幅な電
力の節約になるという効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す構成図、第２
図は第１図における電気回路の一実施例を示すブ
ロツク図である。 １ａ，１ｂ……横断歩道照明灯、２……横断歩
道、３ａ，３ｂ……歩行者感知器、６ａ，６ｂ…
…警告表示灯、７……電源装置、８……制御機。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 歩行者感知器３と、制御器８と、点滅器２２
   と、警告表示灯６と、横断歩道照明灯１と、電源
   装置７とを有する横断歩道警告装置であつて、 電源装置７は、周囲が暗いことを検出して商用
   電源２０に接続され、横断歩道照明灯１と、点滅
   器２２を介した警告表示灯６とに電力を供給する
   ものであり、 歩行者感知器３は、一般道路の横断歩道近傍に
   設けられ横断歩道を通行する歩行者を検出して歩
   行者感知信号を出力するものであり、 制御器８は、歩行者感知器３の出力信号を入力
   して所定時間の制御信号を出力し、横断歩道照明
   灯１と、点滅器２２を介した警告表示灯６とに対
   する電力の供給を所定時間だけに限定するもので
   あり、 点滅器２２は、供給された電力を点滅して警告
   表示灯６へ供給するものであることを特徴とする
   横断歩道警告装置。