JPH0359872B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の利用分野〕 本発明は、車両用空調装置に係り、特に車両屋
根に設置されるものに好適な車両用空調装置に関
するものである。

〔発明の背景〕

車両屋根すなわち該屋根内に埋込んで設置する
空調装置の場合、室内熱交換器の冷房運転時にお
ける凝縮水あるいは、室外部の雨水等の排水につ
いては、装置底面下側に設置した排水管によつて
行なつている。（例えば公開技報83−12884号）と
ころで、前述の構成においては、排水管を装置底
面に設置するため、該排水管が該装置と客室天井
板との間に位置し、空調装置を設置することによ
り天井面を高くできないとともに前記排水管の設
置によつて天井面を低くしなければならないとい
う問題があつた。一方、前述の凝縮水を排水する
排水管と室外部の雨水等を排水する排水管とを統
合してコスト低減を図ることが考えられるが、室
外部の圧力が高くなるため、雨水等が室内部へ逆
流し凝縮水の排水に支障をきたし、室内熱交換器
に対応して設けられた露受皿からあふれて落下す
るという不具合が生じる恐れがあつた。

〔発明の目的〕

本発明の目的とするところは、室内熱交換器の
凝縮水を室外部の排水と共に排水するものにおい
て排水の逆流を防止して、良好に前記排水を排出
できる車両用空調装置を提供することにある。

〔発明の概要〕

本発明は、室内熱交換器の凝縮水を排水するた
めの室内側排水管の排出端を、車外空気を吸込む
室外フアンおよび室外熱交換器を配置した室外部
に吸入側端部から流入する空気流による誘引作用
によつて凝縮水を排出可能に室外側排水管の吸入
側端部に配置し、これによつて、室外フアンによ
る車外空気の吸い込みによる室外部の昇圧によつ
て室外側排水管に吸入側端部から流入する空気流
による誘引作用を生じさせ、該誘引作用によつて
室内熱交換器での凝縮水の排出を逆流を防止して
良好にするようにしたものである。

〔発明の実施例〕

以下、本発明の実施例を図によつて説明する。
第１図および第２図は本発明による空調装置の一
実施例を示す平面図および断面図である。同図に
おいて、１は空調装置で、車両２の屋根内部に埋
込んだ状態で設置されている。３は冷凍サイクル
を成す圧縮機、４は室内熱交換器５に対応して設
けられた室内フアンである。６は室外部に設けら
れた室外熱交換器７に対応して設けられた室外フ
アンである。８は室内熱交換器５に対応させてそ
の下部に設けられた凝縮水を受ける受皿、９は排
水吸込側端部を該受皿８に連通した室内側排水で
ある。１０は前記室外フアン６および室外熱交換
器７が設けられている室外部に吸込側端部を連通
した室外側排水管である。なお、前記排水管９の
排出側端部は室外側排水管１０における吸込側端
部の開口部近傍に配置されている。１１は室内側
および室外側の仕切壁である。

このような構成において、空調装置１が冷房運
転を開始すると、室内側熱交換器５には凝縮水が
生じ、該凝縮水は受皿８に溜る。一方、室外フア
ン６は室外部内に車外空気を吸込み、室外熱交換
器７を介して排気する。このため、該室外部内は
昇圧され室外部内空気の一部は室外排水管１０を
介して排気される。この室外側排水管１０の吸入
側端部の開口部近傍に前記排水管９の排出側端部
が設置されているため、前述のように室外排水管
１０を介して空気が排気されることによつて誘引
作用が生じ、この誘引作用により排水管９を介し
て凝縮水が排水される。すなわち、室外排水管１
０の誘引作用によつて排水管９内の圧力を降下さ
せ、受皿８内の凝縮水を効率よく排出させるもの
である。

このような構成によれば、受皿８内に溜つた凝
縮水を効率よく排出できる。また、凝縮水および
室外部の排水を統合して排水できるため、複数の
配管系を設ける必要がなく、構成を簡略化でき
る。さらに、室内側へ突出する部材もなく、室内
埋込み式において特に有利である。

次に、第３図および第４図は本発明による空調
装置の他の例を示し、第３図は室内部および室外
部の下部断面図、第４図は第３図のＢ−Ｂ部断面
図である。同図において、前記一実施例と同一符
号は同一部材を示すものである。本実施例におい
て、前記一実施例との相違点は、排水管９の排出
端部および室外排水管１０の吸込側端の上方を風
よけ板１２を設けた点である。該風よけ板１２は
その両側を開口させて配置されており、室外部の
空気が室外排水管１０へ良好に流れるように配慮
されている。

このような構成によれば、排水管９と室外排水
管１０との間で、室外フアン６によつて生じる空
気流による直接的な影響を防止できるため、さら
に効率よく排水が行なえる。

次に、第５図は本発明による空調装置の別の他
の実施例で、前記第３図と同様な断面図である。
同図において、前記一実施例と同一符号は同一部
材を示すものである。本実施例において、前記一
実施例との相違点は、排水管９ａを一部湾曲させ
て形成し、水溜部を設けた点である。

このような構成によれば、排水管９ａの排出端
部に室外部空気偏流の影響によつて圧力が加わつ
た場合に、該圧力による凝縮水の逆流を前記排水
管９ａの水溜部の水位によつて防止できるため、
室内への凝縮水の滴下等の不具合をほぼ完全に防
止できる。

〔発明の効果〕

以上説明したように本発明によれば、室内熱交
換器に生じる凝縮水の逆流を防止して効率よく排
水できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明による空調装置の一実施例を示
す平面図、第２図は第１図のＡ−Ａ部断面図、第
３図は本発明による空調装置の他の実施例を示す
室内外部下方断面図、第４図は第３図のＢ−Ｂ部
断面図、第５図は本発明による空調装置の別の他
の実施例を示す第３図と同様な部分の断面図であ
る。 ３……圧縮機、４……室内フアン、５……室内
熱交換器、６……室外フアン、７……室体フア
ン、８……受皿、９……排水管、１０……室外排
水管。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 室内フアンおよび室内熱交換器を配置した室
   内部と、該室内部とは仕切られ車外空気を吸込む
   室外フアンおよび室外熱交換器を配置した室外部
   と、該室外部に吸入側端部が連通された室外側排
   水管と、前記室内熱交換器の凝縮水を受ける受皿
   と、該受皿に連通し前記室外排水管に前記吸入側
   端部から流入する空気流による誘引作用によつて
   前記凝縮水を排出可能に排出端を前記室外排水管
   の吸入側端部に配置した室内側排水管とから構成
   したことを特徴とする車両用空調装置。 ２ 前記室外部に室外フアン空気流をさえぎる部
   分を設け、該部分に前記室外側排水管の吸入側端
   部を連通開口させた特許請求の範囲第１項記載の
   車両用空調装置。 ３ 前記室内側排水管の中間部を湾曲させて水溜
   部を形成した特許請求の範囲第１項記載の車両用
   空調装置。