JPH0359069A - 熱可塑性樹脂組成物の製造方法 - Google Patents

熱可塑性樹脂組成物の製造方法

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JPH0359069A
JPH0359069A JP19640189A JP19640189A JPH0359069A JP H0359069 A JPH0359069 A JP H0359069A JP 19640189 A JP19640189 A JP 19640189A JP 19640189 A JP19640189 A JP 19640189A JP H0359069 A JPH0359069 A JP H0359069A
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JP
Japan
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weight
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rubber
propylene polymer
polyphenylene ether
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JP19640189A
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English (en)
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Motonobu Furuta
元信 古田
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Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、射出成形や押出成形により、成形品などに利
用できる新規な熱可塑性樹脂組成物の製造方法に関する
ものである。
[従来の技術およびその課題] 一般に、ポリフェニレンエーテルは耐熱性、耐熱水性、
寸法安定性および機械的、電気的性質などの優れた性質
をもつ樹脂であるが、一方、その溶融粘度が高いために
成形性が悪い、耐薬品性が悪い、耐衝撃性が低い等の欠
点を有している。
ポリフェニレンエーテルの優れた緒特性を保ったまま溶
融粘度を低下せしめて成形加工性を改善する方法として
、ポリフェニレンエーテルとポリスチレン樹脂との混合
物が知られているが、依然として耐薬品性は改良されな
い。
ポリフェニレンエーテル樹脂組成物に低分子量炭化水素
樹脂を加え、樹脂の成形温度および溶融粘度を低下させ
ることにより、加工性を向上させることは米国特許第4
189411号、英国特許第1344729号に記載さ
れている。
また、ポリフェニレンエーテル樹脂組成物の溶融粘度を
低下させるために、石油誘導低分子量樹脂、ロジン樹脂
などを加えることは特開昭55−118956号に記載
されている。
分解ナフサから誘導される芳香族炭化水素樹脂をポリフ
ェニレンエーテルに配合することにより、ポリフェニレ
ンエーテルの溶融粘度を低下させる技術も特公昭57−
13584号に述べられている。
これらの発明はポリフェニレンエーテル樹脂組成物の流
動性を向上させることを目的としたものであるが、反面
、ポリフェニレンエーテル樹脂の耐熱性を著しく低下さ
せるという欠点を有している。
またポリフェニレンエーテル樹脂組成物の耐薬品性を改
良させるものではなかった。
一方、プロピレン重合体は、成形加工性、強靭性、耐水
性、耐薬品性などに優れた特性を有しており、しかも低
比重でかつ安価であることから、各種成形品やフィルム
、シートとして従来から広く利用されている。
しかし、プロピレン重合体は、耐熱性、剛性、耐衝撃性
、塗装性、接着性等において難点もしくは要改良点を有
しており、これらが新規の実用途開拓上の障害となって
いる。特に耐熱性、耐衝撃性改良は強く望まれている。
かかる観点より、ポリフェニレンニーデルとプロピレン
重合体とを配合し、両者の特長を有し、成形加工性、耐
衝撃性を改良した樹脂組成物が得られたならば、広汎な
新規用途の可能性が期待されるところである。
しかしながら、実際には、ポリフェニレンエーテルにプ
ロピレン重合体を配合しても相溶性が悪く、射出成形な
どで得られる成形品は、ポリフェニレンエーテルとポリ
プロピレンが相分離し、外観の著しく悪いものしか得ら
れず、かつ機械的性質も劣るものであり、実用に耐え得
るものではない。
ポリフェニレンエーテルとプロピレン重合体の相溶性を
向上させる方法としては特開昭49−75663号明細
書に記載のように、ポリフェニレンエーテルにスチレン
系単量体をグラフト共重合させたプロピレン重合体を配
合する方法がある。
しかしこの方法では耐熱性および耐衝撃性が共に優れた
組成物は得られない。
また特願昭63−33445号明細書に開示されている
ように、ポリフェニレンエーテルにスチレン系単量体を
グラフト共重合したプロピレン重合体、ゴム様物質を配
合することによって力学物性に優れた組成物とすること
が可能であるが、この方法で得られる樹脂組成物の力学
物性、特に耐衝撃性は必ずしも十分なものではなく、市
場からの要請を十分に満たすことができないこともあっ
た。
し課題を解決するための手段] 本発明者らはこれらの点に鑑み、有効な技術を開発すべ
く広汎かつ緻密に鋭意探索研究を行なった結果、該組成
物を構成する各成分を混合するにあたり、混合の手順を
選択することによって、成分割合が同一でありながら、
組成物の力学物性、特に衝撃強度が著しく向上すること
を見出し本発明に到達した。
すなわち、本発明は、 1)(a)ポリフェニレンエーテルまたはポリフェニレ
ンエーテルを含む組成物、 (b)(i)スチレン系単量体、またはスチレン系単量
体とスチレン系単量体と共重合し得る単量体との混合物
をグラフト共重合した変性プロピレン重合体、または(
ii)前記変性プロピレン重合体とプロピレン重合体を
含む組成物、および(c)ゴム様物質 を含有し、成分(a>と成分(b)の割合が、成分(a
>が1〜98重量%、成分(b)が99〜2重量%であ
り、成分(a)と成分(b)の総量100重量部に対し
て成分(c)が1〜50重量部である組成物を製造する
にあたり、第一段階で成分(a)の全量、成分(b)の
50重量%未満、成分(c)の50重量%以上を混合し
、次いで第二段階でざらに成分(b)の50重量%以上
、成分(c)の50重量%未満を混合することを特徴と
する熱可塑性樹脂組成物の製造方法、2)混合が180
℃〜350″Cの温度域での混練で行われる前記1)の
熱可塑性樹脂組成物の製造方法、および 3)成分(a>のポリフェニレンエーテルが、一般式 (式中、R1、R2、R3、R4およびR5は同一また
は異なるものであって、各々水素原子、ハロゲン原子、
炭化水素基もしくは置換炭化水素基、炭化水素オキシ基
もしくは置換炭化水素オキシ基を表わす。但し、R1−
R5の内の1つは必ず水素である。) で表わされるフェノール化合物類の1種または2種以上
を酸化カップリング重合させて得られるポリフェニレン
エーテルである前記1〉の熱可塑性樹脂組成物の製造方
法、 に関するものである。
本発明において使用される成分(a)のポリフエンレン
エーテルは、一般式[I] べ3 (式中、R、R、R、RおよびR5は同1   2  
 3   4 −でも、異なっていてもよく、各々水素原子、ハロゲン
原子、炭化水素基もしくは置換炭化水素基、炭化水素オ
キシ基もしくは置換炭化水素オキシ基を表わす。但し、
R1−R5の内の1つは必ず水素である。〉 で表わされるフェノール化合物類の1種または2種以上
と酸化カップリング触媒とを用い、酸素または酸素含有
ガスで酸化重合して得ることができる。
上記一般式におけるR1、R2、R3、R4およびR5
の具体例としては、水素原子、塩素原子、臭素原子、フ
ッ素原子、ヨウ素原子、メチル、エチル、n−または1
so−プロピル、pri −3eC−またはt−ブチル
、クロロエチル、ヒドロキシエチル、フェニルエチル、
ベンジル、ヒドロキシメチル、カルボキシエチル、メト
キシカルボニルエチル、シアノエチル、フェニル、クロ
ロフェニル、メチルフェニル、ジメチルフェニル、エチ
ルフェニルおよびアリル基などが挙げられる。
上記一般式で示されるフェノール化合物類の具体例とし
ては、フェノール、0−1m−1またはp−クレゾール
、2.6− 2.5−12,4−または3,5−ジメチ
ルフェノール、2−メチル−6−フェニルフェノール、
2.6−ジフェニルフェノール、2,6−ジメチルフェ
ニル、2−メチル−6−エチルフエノール、2,3゜5
−12,3.6−または2,4.6−ドリメチルフエノ
ール、3−メチル−6−t−ブチルフェノール、チモー
ル、2−メチル−6−アリルフエノールなどが挙げられ
る。
さらに、上記一般式以外のフェノール化合物、例えばビ
スフェノール−A1テトラブロモビスフェノール−Aル
ーゾルシン、ハイドロキノン、ノボラック樹脂のような
多価ヒドロキシ芳香族化合物と、上記−膜形のフェノー
ル化合物との共重合でもよい。
これら化合物の中で好ましいものとしては、2゜6−シ
メチルフエノール(2,6−キシレノール)または2,
6−ジフェニルフェノールの単独重合体および多量部の
2,6−キシレノールと少量部の3−メチル−6−t−
ブチルフェノールまたは2.3.6−ドリメチルフエノ
ールの共重合体が挙げられる。
フェノール化合物を酸化重合する際に用いる酸化カップ
リング触媒は特に限定されず、重合能を有するいかなる
触媒も本発明で用いることができる。
その代表的なものとしては、例えば、塩化第1銅−トリ
エチルアミン、塩化第1銅−ピリジンなどの第1銅塩と
第3級アミン類よりなる触媒;塩化第2銅−ピリジン−
水酸化カリウムなどの第2銅塩−アミン−アルカリ金属
水酸化物よりなる触媒:塩化マンガン−エタノールアミ
ン、酢酸マンガン−エチレンジアミンなどのマンガン塩
類と第1級アミン類よりなる触媒:塩化マンガン−ナト
リウムメチラート、塩化マンガン−ナト・リウムフエノ
ラートなどのマンガン塩類とアルコラードあるいはフェ
ノラートからなる触媒;コバルト塩類と第3級アミン類
との組合せよりなる触媒などが挙げられる。
ポリフェニレンエーテルは、これを得る際の酸化重合反
応温度により、40℃より高い温度で反応を行なう高温
重合と40℃以下で反応を行なう低温重合とに大別され
、高温重合で得られるものと低温重合で得られるもので
は、物性等に違いがあることが知られているが、本発明
においては高温重合および低温重合のいずれをも採用す
ることができる。
ざらに、本発明におけるポリフェニレンエーテルは、前
記重合体または共重合体に他の重合体をグラフトした変
性物も含むものである。
例えば、エチレン−プロピレン−ポリエン三元共重合体
存在下に一般式 (式中の各記号は前記と同じ意味を表わす。〉で示され
るフェノール類を酸化重合したもの、ポリフェニレンエ
ーテル重合体または共重合体存在下にスチレンおよび/
または他の重合可能な単量体を有機パーオキシドクラフ
ト共重合したもの(特公昭47−47862号、特公昭
48−12197@、特公昭49−5623 @、特公
昭52−38596号、特公昭52−30991号など
)、前述のポリフェニレンエーテル重合体または共重合
体とポリスチレン系重合体をラジカル発生剤く過酸化物
等〉とともに押出機中で混練し反応させたちのく特開昭
52−142799 @ )等が挙げられる。
また、ポリフェニレンエーテルにスチレン系単量体をグ
ラフト共重合したものも成分(a)として使用すること
ができる。
ポリフェニレンエーテルにグラフト共重合するのに用い
られるスチレン系単量体は、−膜形[I[] (式中、R6、R7、R8、R9およびR10は同一ま
たは異なるものであり、各々水素原子、ハロゲン原子、
炭化水素または置換炭化水素基、炭化水素オキシ基また
は置換炭化水素オキシ基表わし、R11は水素原子また
は炭素数1〜4の低級アルキル基を表わす。〉 で示される。
上記の一般式[II]中のR6、R7、R8、R9およ
びRIOの具体例としては、水素原子;塩素、臭素、ヨ
ウ素などのハロゲン原子、メチル、エチル、プロピル、
ビニル、アリル、ベンジル、メチルベンジルなどの炭化
水素基;クロロメチル、ブロモメチルなどの置換炭化水
素基;メトキシ、エトキシ、フェノキシ、モノクロロメ
トキシなどの炭化水素オキシ基または置換炭化水素オキ
シ基などが含まれる。
また、R11の具体例としては、水素原子;メチル、エ
チルなどの低級アルキル基などが挙げられる。
スチレン系単量体の具体例としては、スチレン、2.4
−ジクロルスチレン、p−メトキシスチレン、p−メチ
ルスチレン、p−フェニルスチレン、p−ジビニルベン
ゼン、p−(クロロメトキシ〉−スチレン、α−メチル
スチレン、O−メチル−α−メチルスチレン、m−メチ
ル−α−メチルスチレン、p−メチル−α−メチルスチ
レン、p−メトキシ−α−メチルスチレンなどが挙げら
れる。これらは1種または2種以上混合して用いること
ができる。
これらの中でもスチレンが好ましく用いられる。
本発明における成分(a>のポリフェニレンエーテルを
含む樹脂組成物とは、前述のポリフェニレンエーテルと
アルケニル芳香族樹脂および/またはゴム変性アルケニ
ル芳香族樹脂からなる樹脂組成物である。
ここで、アルケニル芳香族樹脂は、前述の一般式[n]
で示されるスチレン系単量体から誘導される重合体単位
を少なくとも25重量%有するものから選択される。
アルケニル芳香族樹脂の具体例としては、ポリスチレン
、ポリクロロスチレン、ポリ−α−メチルスチレンなど
のホモポリマーおよびこれらの共重合体、スチレン含有
共重合体、例えば、スチレン−アクリロニトリル共重合
体、スチレン−ジビニルベンゼン共重合体、スチレン−
アクリロニトリル−α−メチルスチレン共重合体などが
挙げられる。
これらのうちで好ましいものは、ホモポリスチレン、ス
チレン−α−メチルスチレン共重合体、スチレン−アク
リロニトリル共重合体、スチレン−α−クロロスチレン
共重合体、スチレン−メチルメタアクリレート共重合体
である。特に好ましいのは、ホモポリスチレンである。
本発明におけるゴム変性アルケニル芳香族樹脂とは、ア
ルケニル芳香族樹脂マトリックス中にゴム粒子が分散し
た二相系を形成しているものを示す。この製造法として
は、後述するゴム様物質(c)とアルケニル芳香族樹脂
との機械的混合、あるいはゴム様物質をアルケニル芳香
族単量体に溶解吐しめ、引き続きアルケニル芳香族単量
体を重合せしめる方法がある。後者の方法はいわゆる耐
衝撃性ポリスチレンとして、工業的に製造されている。
更には、後者の方法で得られたものに、ゴム様物質およ
び/またはアルケニル芳香族樹脂とを混合したものも、
本発明におけるゴム変性アルケニル芳香族樹脂の中に含
まれる。
ポリフェニレンエーテルとアルケニル芳香族樹脂および
/またはゴム変性アルケニル芳香族樹脂との混合割合は
、例えばポリフェニレンエーテル1〜99重量%および
アルケニル芳香族樹脂および/またはゴム変性アルケニ
ル芳香族樹脂99〜1重量%の範囲で、広く変えること
ができる。この範囲の中で、それぞれの目的、用途に応
じて最適組成が決められる。
本発明の熱可塑性樹脂組成物においては上記の如き成分
(a>とともに、成分(b)として(i)スチレン系単
量体、またはスチレン系単量体とスチレン系単量体と共
重合し得る単量体との混合物をグラフト共重合した変性
プロピレン重合体、または(ii)前記変性プロピレン
重合体とプロピレン重合体を含む組成物を用いる。
ここでいう変性プロピレン重合体とは、プロピレン重合
体100重量部に対して、スチレン系単量体またはスチ
レン系単量体とスチレン系単量体と共重合し得る単量体
0.2〜150重量部、好ましくは2〜100重量部グ
ラフト共重合してなるものである。
グラフト共重合する単量体が0.2重量部未満では樹脂
改質効果が認められず、150重量部を越えると耐薬品
性が低下する。
ここで、プロピレン重合体とは、プロピレン単独重合体
またはプロピレン共重合体を意味し、プロピレン共重合
体とは、プロピレンと炭素数2〜18個の他のα−オレ
フィンとのランダムまたはブロック共重合体を意味する
プロピレン共重合体の具体例としては、エチレン−プロ
ピレン共重合体、プロピレン−1−ブテン共重合体、プ
ロピレン−1−ヘキセン共重合体、プロピレン−4−メ
チル−1−ペンテン共重合体、プロピレン−1−オクテ
ン共重合体などを挙げることができる。
プロピレン重合体としては、必要に応じて高結晶性プロ
ピレン重合体を使用することができる。
ここでいう高結晶性プロピレン重合体とは、プロピレン
のホモポリマーまたはブロックコポリマーの第1工程で
重合された第1セグメントであるプロピレンのホモポリ
マ一部分のS*ヘブタン不溶部のアイソタクチック・ペ
ンタッド分率が0.970以上のもの、または該プロピ
レン重合体のホモポリマ一部分の沸騰へブタン不溶部の
アイソタクチック・ペンタッド分率が0.970以上で
、かつ沸騰へブタン可溶部の含有量が5.0重量%以下
であり、かつ20℃キシレン可溶部の含有量が2.0重
量%以下であるものをいう。
このような高結晶性プロピレン重合体は、例えば特開昭
80−28405号、同60−228504 @、同6
1−218606号、同61−287917号に例示の
方法で製造することができる。
また、高い剛性が要求される分野においては、核発生剤
をプロピレン重合体に配合することが好ましい。例えば
芳香族カルボン酸のアルミニウム塩またはナトリウム塩
(特開昭58−80829号)、芳香族カルボン酸、芳
香族リン酸金属塩、ンルビトール誘導体(特公昭55−
12460号、特開昭58−129036 @ )など
を添加するとこれらが結晶核の核発生剤(以下「造核剤
」という)となって高結晶性が得られることが知られて
いる。
また、これらの造核剤のほか、炭素数6以上のビニルシ
クロアルカン重合体も造核剤として有効に作用すること
が知られている(特開昭62−1738号)。
すなわち、プロピレン重合体に炭素数6以上のビニルシ
クロアルカン重合体をブレンドして得られる組成物であ
って、ビニルシクロアルカン単位を該組成物中に0.0
5wtppm 〜10000100O0含有するプロピ
レン重合体組成物は、より高い結晶性を有するものであ
る。
また、先述の高結晶性プロピレン重合体に該ビニルシク
ロアルカン重合体をブレンドすることによって高剛性の
プロピレン重合体を得ることができる。
プロピレン重合体(プロピレン単独重合体、およびプロ
ピレン共重合体)は単独で、もしくは2種類以上を併用
して用いることができる。
本発明で成分(b)において、上記プロピレン重合体に
グラフト共重合してプロピレン重合体を変性するのに用
いられるスチレン系単量体は、前述の一般式[II]で
表わされるものであり、スチレン系単量体の具体例とし
ては、スチレン、2゜4−ジクロルスチレン、p−メト
キシスチレン、p−メチルスチレン、p−フェニルスチ
レン、p−ジビニルベンゼン、p−(クロロメトキシ)
−スチレン、α−メチルスチレン、0−メチル−α−メ
チルスチレン、m−メチル−α−メチルスチレン、p−
メチル−α−メチルスチレン、p−メトキシ−α−メチ
ルスチレンなどが挙げられる。
これらは1種または2種以上混合して用いることができ
る。
これらの中でもスチレンが好ましく用いられる。
本発明における成分(b)の変性プロピレン重合体を調
製するためのグラフト共重合体成分としては、前記スチ
レン径単量体のほか、前記スチレン系単量体およびそれ
と共重合し得る単量体との混合物を使用することができ
る。
スチレン系単量体と共重合し得る単量体を適当に選択し
、プロピレン重合体とグラフト共重合しポリフェニレン
エーテルまたはボリフエニレンエーテルを含む組成物に
配合することにより、高い力学的性質を有する熱可塑性
樹脂を得ることができる。
ここで、スチレン系単量体と共重合し得る単量体の具体
例としては、アクリロニトリル、メタクリレートリル、
フマル酸およびマレイン酸、ビニルケトン、無水マレイ
ン酸、アクリル酸、メタクリル酸、塩化ビニリデン、マ
レイン酸エステル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸
エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル、
アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロ
ピル、アクリル酸ブチル、塩化ビニル、酢酸ビニル、ジ
ビニルベンゼン、酸化エチレン、グリシジルアクリレー
ト、グリシジルメタクリレート、塩化ビニリデン、マレ
イン酸エステル、イソブチン、アルキルビニルエーテル
、アネトール、インデン、クマロン、ベンゾフラン、1
,2−ジヒドロナフタリン、アセナフチレン、イソプレ
ン、クロロプレン、トリオキサン、1,3−ジオキソラ
ン、プロピレンオキシド、β−プロピオラクトン、ビニ
ルビフェニル、1.]−ジフェニルエチレン、1−ビニ
ルナフタリン、2−ビニルナフタリン、2−ビニルピリ
ジン、4−ビニルピリジン、2゜3−ジメチルブタジェ
ン、エチレン、プロピレン、アリルトリメチルシラン、
3−ブテニルトリメチールシラン、ビニルカルバゾール ニルアクリルアミド、フマルニトリルなどを挙げること
ができる。また、これら単量体の誘導体も使用すること
ができる。
これらは単独で、もしくは2種以上を併用して使用する
ことができる。
これらの単量体の中で好ましいのは、無水マレイン酸、
グリシジルメタクリレート、グリシジルアクリレートな
どである。
本発明において、スチレン系単量体とスチレン系単量体
と共重合し1qる単量体との混合比率は、目的に応じて
任意に変えることができるが、スチレン系単量体が1〜
100重量%であることが好ましい。
スチレン系単量体およびスチレン系単量体と共重合可能
な単量体は、周知の適当な方法でプロピレン重合体にグ
ラフト共重合することができる。
例えば、プロピレン重合体とグラフトモノマーおよび過
酸化物を混合しハ溶融混線装置内で溶融混練してグラフ
トさせる方法、プロピレン重合体をグラフトモノマーと
ともに水中に分散した後、窒素雰囲気下で過酸化物を加
え攪拌下に加熱反応せしめ、反応後冷却、洗浄濾過、乾
燥してグラフト化プロピレン重合体を得る方法、その他
プロピレン重合体にグラフトモノマーの存在下で紫外線
や放銅線を照射する方法、あるいは酸素やオゾンと接触
させる方法等がある。
また、スチレン系単量体およびスチレン系単量体と共重
合が可能な単量体とは、それぞれ周知の適当な方法で共
重合し、次いでプロピレン重合体にグラフト共重合する
ことができる。
例えば、プロピレン重合体にスチレン系単量体とアクリ
ル酸エステルの混合物をグラフト共重合する場合にtよ
、アニオン重合によって、まずスチレン系単量体とアク
リル酸エステルの共重合体を製造し、次にこの共重合体
とプロピレン重合体を過酸化物とともに溶融混練するこ
とにより変性プロピレン重合体を得ることができるし、
あるいはラジカル重合によって、プロピレン重合体にス
チレン系単量体およびグリシジルメタクリレートなどを
共重合させて得ることもできる。
ここで、上記変性プロピレン重合体を製造する際に用い
る過酸化物は特に限定されず、所望のものを適宜選択使
用することができる。
例えば、2,2′−7ゾビスイソブチロニトリル、 2、2′−アゾビス(2,4.4〉−トリメチルバレロ
ニトリルなどのアゾ系化合物、メチルエチルケトンパー
オキサイド、 シクロヘキサノンパーオキサイド、 3、3.5−トリメチルシクロヘキサノンパーオキサイ
ド、 2、2−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタン、t−ブ
チルハイドロパーオキサイド、 クメンハイドロパーオキサイド、 ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、 2.5−ジメチルヘキサン−2,5−シバイドロバ−オ
キサイド、 ジt−ブチルパーオキサイド、 1.3−ビス(t−ブチルパーオキシイソプロビル〉ベ
ンゼン、 2.5−ジメチル−2,5−ジ(1−ブチルパーオキシ
)ヘキサン、 2.5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ
)ヘキシン−3、 ラウロイルパーオキサイド、 3.3.5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド、 ベンゾイルパーオキサイド、 t−ブチルパーアセテート、 t−ブチルパーオキシイソブチレート、t−ブチルオキ
シビバレート、 t−ブチル−オキシ−2−エチルヘキサノエート、 t−ブチルパーオキシ−3,5,5−トリメチルヘキサ
ノエート、 t−ブチルパーオキシラウレート、 t−ブチルパーオキシベンゾエート、 ジt−ブチルパーオキシイソフタレート、2.5−ジメ
チル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ〉ヘキサン、 t−ブチルパーオキシマレイン酸、 t−ブチルパーオキシプロピルカーボネート、ポリスチ
レンパーオキサイドなどの各種有機過酸化物が挙げられ
る。
本発明の樹脂組成物における成分(b)としては、前述
のスチレン系単量体またはスチレン系単量体およびその
単量体と共重合し得る単量体の混合物で変性したプロピ
レン重合体を使用するが、必要に応じてこの変性プロピ
レン重合体と同時にスチレン系単量体で変性したエチレ
ン−α−オレフィン共重合体および/または未変性のプ
ロピレン重合体、あるいはエチレン−α−オレフィン共
重合体を配合することができる。
未変性のプロピレン重合体の具体例としては、プロピレ
ン単独重合体のほか、先にスチレン系単量体による変性
の説明の際に挙げたエチレン−プロピレン共重合体、プ
ロピレン−1−ブテン共重合体、プロピレン−1−ヘキ
セン共重合体、プロピレン−4−メチル−1−ペンテン
共重合体、プロピレン−1−オクテン共重合体等がある
またエチレン−α−オレフィン共重合体を構成するα−
オレフィン単量体の具体例としては、上述のプロピレン
共重合体の対応するα−オレフィン(プロピレンを除く
。)が挙げられる。
配合する変性エチレン−α−オレフィン共重合体あるい
はエチレン−α−オレフィン共重合体としては、その未
変性の重合体での密度が0.82〜0.929/cm3
であるものが好ましく用いられる。
その配合量は成分(b)の変性プロピレン重合体および
/またはプロピレン重合体100重量部に対し1〜40
重量部である。
このような成分を配合することにより、樹脂組成物の耐
衝撃性を向上させることができる。
上述した本発明の熱可塑性樹脂組成物における成分(b
)には、必要に応じて酸化防止剤、熱安定剤、光安定剤
、帯電防止剤、無機または有機系着色剤、防錆剤、架橋
剤、発泡剤、滑剤、可塑剤、蛍光剤、表面平滑剤、表面
光沢改良剤などの各種の添加剤を製造工程中あるいはそ
の後の加工工程において配合することができる。
本発明において、樹脂組成物の成分(a>と(b)の混
合比率は成分(a)が1〜98重量%、成分(b)が9
9〜2重量%の範囲で広く変えることができる。
成分(b)が1重量%より少ない範囲では、加工性の改
良効果が少なく、成分(b)が99重量%をこえる範囲
では、熱変形温度などの熱的性質が低下するので好まし
くない。
本発明の熱可塑性樹脂組成物の成分(c)はゴム様物質
である。
ここでいうゴム様物質とは、室温で弾性体である天然お
よび合成の重合体材料を言う。
その具体例としては、天然ゴム、ブタジェン重合体、ブ
タジェン−スチレン共重合体(ランダム共重合体、ブロ
ック共重合体、グラフト共重合体など全て含まれる。)
、またはその水素添加物、イソプレン重合体、クロロブ
タジェン重合体、ブタジェン−アクリロニトリル共重合
体、イソブチレン重合体、イソブチレン−ブタジェン共
重合体、イソブチレン−イソプレン共重合体、アクリル
酸エステル共重合体、エチレン−プロピレン共重合体、
エチレン−ブテン共重合体、エチレン−プロピレン−ス
チレン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、また
はその水素添加物、スチレン−ブチレン共重合体、スチ
レン−エチレン−プロピレン共重合体、パーフルオロゴ
ム、フッ素ゴム、クロロブレンゴム、ブチルゴム、シリ
コーンゴム、エチレン−プロピレン−非共役ジエン共重
合体、チオコールゴム、多硫化ゴム、ポリウレタンゴム
、ポリエーテルゴム(例えばプロ・ピレンオキシド等)
、エピクロルヒドリンゴム、ポリエステルエラストマー
、ポリアミドエラストマー、エポキシ基含有共重合体な
どを挙げることができる。
ここでいうエポキシ基含有共重合体とは、不飽和エポキ
シ化合物とエチレン系不飽和化合物とからなる共重合体
である。
エポキシ基含有共重合体の組成比に特に限定はないが、
不飽和エポキシ化合物が0.1〜50重量%、好ましく
は1〜30重量%共重合されたものが好ましい。
上記不飽和エポキシ化合物は、具体的には分子中にエチ
レン系不飽和化合物と共重合し得る不飽和基と、それに
エポキシ基をそれぞれ有する化合物である。
例えば下記に一般式(III>、(IV)で示されるよ
うな不飽和グリシジルエステル類、不飽和グリシジルエ
ーテル類が挙げられる。
(式中、Rはエチレン系不飽和結合を有する炭素数2〜
18の炭化水素基である。〉 R−X−CH2−CH−CH2 (IV) (式中、Rはエチレン系不飽和結合を有する炭素数2〜
18の炭化水素基であり、Xは一〇H2−0−上記一般
式で示される化合物の具体例としては、グリシジルアク
リレート、グリシジルメタクリレート、イタコン酸グリ
シジルエステル類、アリルグリシジルエーテル、2−メ
チルアリルグリシジルエーテル、スチレン−p−グリシ
ジルエーテル等が挙げられる。
一方、エチレン系不飽和化合物としては、オレフィン類
、炭素数2〜6の飽和カルボン酸のビニルエステル類、
炭素数1〜8の飽和アルコール成分とアクリル酸または
メタクリル酸とのエステル類およびマレイン酸エステル
類およびメタクリル酸エステル類およびフマル酸エステ
ル類、ハロゲン化ビニル類、スチレン類、ニトリル類、
ビニルエーテル類、およびアクリルアミド類などを例示
することができる。
より具体的には、エチレン、プロピレン、ブテン−1、
酢酸ビニル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メ
タクリル酸メチル、マレイン酸ジメチル、フマル酸ジエ
チル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、スチレン、アクリ
ロニトリル、イソブチルビニルエーテルおよびアクリル
アミド等を挙げることができる。
これらの中では、特にエチレンが好ましい。
またエチレンとともに酢酸ビニルおよび/またはアクリ
ル酸メチルなどの他の成分を共重合することにより、ゴ
ム様物質としてのエポキシ基含有共重合体のガラス転移
温度が低下し本発明樹脂組成物の低温における耐衝撃性
を一層向上することができる。
これらのゴム様物質は、いかなる製造法(例えば乳化重
合法、溶液重合法等〉いかなる触媒(例えば過酸化物、
トリアルキルアルミニウム、ハロゲン化リチウム、ニッ
ケル系触媒等〉でつくられたものでもよい。
更に各種の架橋度を有するもの、各種割合のミクロ構造
を有するもの(例えば、シス構造、トランス構造、ビニ
ル基など〉、あるいは各種の平均ゴム粒径を有するもの
も使われる。
また、ゴム様物質としての共重合体は、ランダム共重合
体、ブロック共重合体、グラフト共重合体など各種の重
合体を、いずれも本発明のゴム様物質として用いること
ができる。更には、これら共重合体の変性物も本発明の
ゴム様物質として用いることができる。このような変性
物としては、例えばスチレン、無水マレイン酸、グリシ
ジルメタアクリート、グリシジルアクリレートまたはカ
ルボン酸含有化合物の単独あるいは2種以上で変性した
ものなどを挙げることができる。
これらゴム様物質(変性物を含む〉は単独で、もしくは
2種以上を併用して用いることができる。
エチレン−α−オレフィン共重合体ゴムとしては、エチ
レンと他のα−オレフィン、例えば上記プロピレンの他
、1−1テン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチ
ル−1−ペンテン、1−オクテン等との共重合体もしく
はエチレン−プロピレン−1−ブテン共重合体等の三元
共重合体ゴム等を含むが、これらの中ではエチレン−プ
ロピレン共重合ゴムが好ましく用いられる。
これらエチレン−α−オレフィン共重合体ゴム中のエチ
レン含量は15〜85重量%、好ましくは40〜80重
量%である。すなわち、エチレン含量が85重量%より
多い高結晶性共重合体は通常のゴム成型条件下で加工が
難しく、またエチレン含量が15重量%より少ないもの
はガラス転移点(Tg>が上昇し、ゴム的性質が低下す
るため好ましくない。好ましいガラス転移点は一10°
C以下である。
また、エチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合
体ゴムも用いることができるが、この場合は非共役ジエ
ン含量を20重量%以下とすることが望ましい。非共役
ジエン含量が20重量%を越えると、混線の際のゲル化
により流動性が悪化するため好ましくない。非共役ジエ
ンとして好ましいものは、エチリデンノルボルネン、ジ
シクロペンタジェン、1.4−へキサジエン等である。
これら共重合体ゴムの数平均分子量は押出機中で混練を
容易にするため、1oooo〜1oooooの範囲が好
ましい。分子量が小さすぎると押出機に供給する際の取
扱いが困難であり、また分子量が大きすぎると流動性が
小さくなり加工が困難になる。
また、ムーニー粘度(MLi、4121℃〉が5〜12
0であることが好ましい。
分子量分布については特に規定されないが、好ましい範
囲としてはQ値(重量平均分子量/数平均分子量〉が1
〜30、さらに好ましくは2〜20である。
本発明において、成分(c)のゴム様物質として上記の
如きエチレン−α−オレフィン共重合体ゴムを原料とし
て、不飽和ジカルボン酸をグラフト付加させた不飽和ジ
カルボン酸変性エチレン−α−オレフィン共重合体ゴム
も使用することができる。
ここでいう不飽和ジカルボン酸として無水マレイン酸、
マレイン酸、無水フマル酸、無水シトラコン酸等が挙げ
られる。
変性エチレン−α−オレフィン共重合体ゴムの製造方法
としては、従来公知のいかなる方法も用いることができ
る。
その−例として無水マレイン酸変性エチレン−α−オレ
フィン共重合体ゴムの製造方法を示せば、例えば炭化水
素溶媒中で、エチレン−α−オレフィン共重合体ゴムに
無水マレイン酸およびラジカル開始剤を添加し、60℃
〜150’Cで数分〜数時間反応を行なうことにより変
性ゴムを含む溶液を得る。この時、必要に応じてアルコ
ール、アミン等を適宜添加し、無水マレイン酸をハーフ
エステル、ハーフアミド化してもよい。こうして得られ
た溶液を多量のメタノール、アセトン等に投入して変性
ゴムを回収する。
また、押出機中でエチレン−α−オレフィン共重合体ゴ
ムとともに無水マレイン酸およびラジカル開始剤を混練
することによっても変性ゴムを得ることができ、例えば
無水マレイン酸をゴム100重量部に対して0.5〜1
5重量部、ラジカル開始剤を0.005〜1.0重量部
使用し、150’C〜300℃で数分〜数10分混練す
ることにより変性ゴムを得ることができる。この時、必
要に応じてゲル化防止剤、例えばBHT等のフェノール
系酸化防止剤を併用してもよい。
本発明においては上記無水マレイン酸変性エチレン−α
〜オレフィン共重合体ゴム以外にも、その他各種の変性
エチレン−α−オレフィン共重合体ゴムを用いることが
でき、例えば上記の無水マレイン酸以外にメチルアクリ
レート、メチルメタクリレート、アリルグリシジルエー
テル、グリシジルメタクリレート、グリシジルアクリレ
ート等から選ばれる単量体化合物により変性した変性エ
チレン−α−オレフィン共重合体ゴムが用いられる。
また、これらの単量体化合物を2種以上向時に用いた変
性エチレン−α−オレフィン共重合体ゴムを用いること
もできる。
更には、エチレン−α−オレフィン共重合体ゴムおよび
各種変性エチレン−α−オレフィン共重合体ゴムから選
ばれる2種以上のゴムを同時に用いることもできる。
なお、スチレン系単量体をグラフトした変性エチレン−
α−オレフィン共重合体ゴムについては前述と同様の方
法以外に、以下の方法によって得ることもできる。
すなわち、純水にエチレン−α−オレフィン共重合体ゴ
ムの細断物もしくはペレットを分散剤とともに分散させ
、更にスチレン系単量体を共重合体ゴムに含浸させた後
、ラジカル開始剤を用いて50℃〜150℃、1〜5時
間反応させることによりスチレン系単量体をグラフトし
た変性エチレン−α−オレフィン共重合体ゴムが得られ
る。
成分(c)として好ましく用いられるゴム様物質は、エ
チレン−プロピレン共重合体、エチレン−プロピレン−
非共役ジエン共重合体、およびこれらのスチレン変性共
重合体、ブタジェン−スチレン共重合体、およびその水
添物などである。
成分(c)のゴム様物質は、成分(a)と成分(b)の
合計1100重量部に対して1〜50重量部の範囲で用
いることができる。
ゴム様物質が50重量部を超すと本来ポリフェニレンエ
ーテルのもっている優れた性質が弱められるので好まし
くない。またゴム様物質が1重量部未満だと組成物の耐
衝撃性改良効果がなくなる。
本発明は樹脂組成物を構成する上記の各成分の混合方法
に関するものであり、まず第一段階で、成分(a)の全
量、成分(b)の50重量%未満、成分(c)の50重
量%以上を混合し、次いで第二段階でさらに成分(b)
の50重量%以上、成分(c)の50重量%未満を加え
て混合することを特徴とする熱可塑性樹脂組成物の製造
方法に関するものであり、この製造法によって得られる
組成物は力学的性質のバランスがとれており、特に優れ
た耐衝撃性を示すものである。
本発明において組成物を混合する方法は特に制限はない
が、工業的見地からみて溶融混練を行うのが普通である
溶融混練には一般に使用されている一軸又は二軸の押出
機、各種のニーダ−等の混線装置を用いることができる
。特に二輪の高混練機が好ましい。
混練に際しては、成分(a〉、成分(c)を粉末ないし
はペレットの状態で予めタンブラ−もしくはヘンシェル
ミキサーのような装置で均一に混合することが好ましい
混練の方法としては、まず成分(a>の全量、成分(b
)の50重量%未満と成分(c)の所定量の50〜10
0重量%を混練装置を用いて混練してペレットをまず製
造し、次にこのようにして得られた組成物のペレットに
残りの量および成分(b)の所定量の50〜100重量
%を配合して混練する方法、あるいは長いL/Dを有し
かつ2個以上のフィードロを有する高混練押出機を使用
し、第一フィートロから成分(a>の全量および成分(
c)の50重量%以上、成分(b)の50重呈%未満を
投入し、次の第二フィードロ以降から適宜成分(c)の
50重量%未満と成分(b)の50重量%以上を投入し
混線する方法などがある。
混練工程をより簡略化するために、予め変性ポリフェニ
レンエーテル、変性ポリプロピレン、変性エチレン系共
重合体ゴム等を製造する工程を、本発明の熱可塑性樹脂
組成物の混練工程の中に組み入れて行うことも可能であ
る。
すなわち、第一段階で原料ポリフェニレンエーテルと原
料エチレン−α−オレフィン共重合体ゴムにスチレン、
またはスチレンとスチレンと共重合可能モノマーの混合
物を投入、混練して共食性化し、第二段階で共食性化物
が溶融状態のところへプロピレン重合体、変性プロピレ
ン重合体を投入して組成物を製造することができる。
混練は、180℃〜350℃の温度範囲で行うことがで
きる。混練温度が180℃に達していないと樹脂成分を
均一に混練するのが困難であり、また混練温度が350
℃を越えると混練の際、樹脂の分解が生じるため好まし
くない。
このような混合過程を経て得られた熱可塑性樹脂組成物
は、同一配合割合の組成で、−括添加して混合して得ら
れた熱可塑性樹脂組成物と比較して力学物性、特に耐衝
撃性の著しい向上が認められる。
本発明における熱可塑性樹脂組成物には他の高分子化合
物を加えて用いることができる。他の高分子化合物とし
ては、例えばポリメチルへシテンなどのポリオレフィン
(ポリプロピレンおよび変性ポリプロピレンを除く。)
:ポリ塩化ビニル、ポリメチルメタクリレート、ポリ酢
酸ビニル、ポリビニルピリジン、ポリビニルカルバゾー
ル、ポリアクリルアミド、ポリアクリロニトリル、エチ
レン−酢酸ビニル共重合体、アルケニル芳香族樹脂など
の各種ビニル化合物の単独重合体および共重合体:ポリ
カーボネート、ポリスルホン、ポリエチレンテレフタレ
ート、ポリブチレンテレフタレート、ポリアリーレンエ
ステル(例えば、商品名Uポリマー(ユニチカ■社製)
〉、ポリフエニレンスルフィド二6−ナイロン、6,6
−ナイロン、12−ナイロンなどのポリアミド:ポリア
セタールなどの縮合系高分子化合物などが挙げられる。
更には、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、ポリイミド、ポ
リアミドイミド、フェノール樹脂、アルキッド樹脂、不
飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ダポン樹脂など
各種熱硬化性樹脂も挙げられる。
本発明において、熱可塑性樹脂の溶融流動性が不十分で
ある場合には、溶融流動性改良剤を使用することができ
る。
溶融流動性改良剤としては周知のものを使用することが
できるが、好ましい成分としては、ホワイト油、流動パ
ラフィン、低分子量炭化水素樹脂、低分子量ポリオレフ
ィン、メルトフローインデックス(MI)≧8のポリス
チレン等を挙げることができる。またこれらの変性物も
使用することができる。
本発明を実施するに際しては、ガラス繊維、カーボン繊
維などの強化剤、カーボンブラック、シリカ、TiO2
などの無機および有機の充てん剤、可塑剤、安定剤、難
燃剤、染料および顔料などを添加して混練することも可
能である。
強化剤について、さらに詳しく述べると、強化剤とは、
それを配合することにより曲げ強度、曲げ弾性率、引張
強度、引張弾性率、およびカロ熱変形温度などの渫械的
あるいは熱的性質を増大させるものであり、例えばアル
ミナ繊維、カーボン繊維、ガラス繊維、高弾性ポリアミ
ドm維、高弾性ポリエステル繊維、炭化ケイ素繊維、チ
タン酸ホイスカーなどが挙げられる。
これら強化剤の量としては、少なくとも強化に有効な量
が含まれれば充分であるが、一般には本発明の組成物1
00重量部に対して約5〜100重量部の範囲が好まし
い。
特に好ましい強化充てん剤はガラスであり、ナトリウム
含量が比較的少ない石灰−アルミニウムのホウケイ歌壇
ガラスからなるガラス繊維フィラメントの使用が好まし
い。これは「Σ」ガラスとして知られている。しかし、
電気的な特性がそれほど重視されないときには他のガラ
ス、例えば「C」ガラスとして知られている低ナトリウ
ム含有分のガラスも有用である。フィラメントは、例え
ば水蒸気または空気ブローイング、火炎ブローイングお
よび機械的引張等の一般的方法で作られる。プラスチッ
ク強化用の好ましいフィラメントは機械的引張りによっ
てつくられる。フィラメント直径は約2μ〜20μの範
囲にあるが、これは本発明においては厳密なものではな
い。ガラスフィラメントの長さならびにそれらを集束し
て集合繊維とし、そしてこれら集束された集合繊維を更
に糸、ロープあるいはロービングとして集束するか、ま
たはマット等に織布するということについては、本発明
においては厳密なことではない。しかし、本発明におい
て組成物をつくる際には、約0.3Crnないし約3 
cmの長さ、好ましくは約0.8att以下の長さの短
く切断されたストランドの形状として、ガラスフィラメ
ントを使うことが便利である。
難燃剤についても更に詳しく説明すると、本発明におい
て有用な難燃剤は当業者に広く知られている一詳の化合
物を含む。
一般的には、これらの中でより重要な化合物、例えば臭
素、塩素、アンチモン、リンおよび窒素のような難燃性
を付与できるこれらの元素を含む化合物が用いられる。
例えば、ハロゲン化有機化合物、酸化アンチモン、酸化
アンチモンとハロゲン化有機化合物、酸化アンチモンと
リン化合物、リン単体あるいはリン化合物、リン化合物
あるいはリン−窒素結合を有する化合物とハロゲン含有
化合物、あるいはこれらの2種以上混合したちなどが用
いられる。
難燃性添加物の量は厳密なものではなく、難燃性を付与
するのに充分な量であればよい。あまり多くすることは
軟化点の低下など、物理的特性を損なうので、得策では
ない。これらの適正量としては、成分(a)のポリフェ
ニレンエーテルまたはポリフェニレンエーテルを含む樹
脂組成物100重量部に対し難燃剤は0.5〜50重量
部、好ましくは1〜25重量部、更に好ましくは3〜1
5重量部配合される。
難燃剤として有用なハロゲン含有化合物としては次式で
示されるものがある。
上記式中、nは1〜10であり、R12はアルキレン、
アルキリデンまたは脂環結合(例えば、メチレン、エチ
レン、プロピレン、イソプロピレン、イソプロピリデン
、ブチレン、イソブチレン、アミレン、シクロヘキシレ
ン、シクロペンチリデンなど〉、エーテル、カルボニル
、アミン、イオウ含有結合(例えば、スルフィド、スル
ホキシド、スルホン)、カーボネート、リン含有結合な
どの基からなる群より選ばれる。
また、R12は芳香族、アミノ、エーテル、エステル、
カルボニル、スルフィド、スルホキシド、スルホン、リ
ン含有結合などの基によって結合された2つまたはそれ
以上のアルキレンまたはアルキリデン結合からなるもの
もよい。
A「およびA「′はフェニレン、ビフェニレン、ターフ
ェニレン、ナフチレンなどのような単環あるいは多環の
炭素環式芳香族基である。
A「およびAr′ は同一であっても異なっていてもよ
い。
Yは有機または無機、または有機金属基からなる群より
選ばれる置換基である。Yによって表わされる置換基は
、(1〉例えば、塩素、臭素、ヨウ素またはフッ素のよ
うなハロゲン、(2)−最大−OE C式中、Eは下記
x1と同様の一価の炭化水素基〉のエーテル基、(3)
−〇口塞、(4)1価の炭化水素基、または(5)他の
置換基、例えばニトロ基、シアノ基などである。dが2
以上のときYは同一であっても異なっていてもよい。
×1は、例えば次のような一価の炭化水素基である。
メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、デ
シルのようなアルキル基;フェニル、ナフチル、ごフェ
ニル、キシリル、トリルなどのようなアリール基;ベン
ジル、エチルフェニルなどのようなアルアルキル基;シ
クロペンチル、シクロヘキシルなどのような環式脂肪族
基;ならびに不活性置換基をその中に含む一価の炭化水
素基。
Xlを2つ以上用いるときには、それらは同じであって
も異なってもよい。
dは1から八「またはAr′からなる芳香族環上の置換
可能な水素の最大数に等しい最大値までの整数を表わす
eはOからR12上の置換可能な水素の数によって決め
られる最大値までの整数を示す。
a、bおよびCはOを含めた整数を示す。bがOでない
ときは、aもCもOでない。そうでなければaまたはC
のいずれか一方がOであってもよい。bがOのときは芳
香族基は炭素−炭素の直接結合で互いに結合される。
芳香族基ArおよびA r /上の水酸基または置換基
Yはその芳香族環上のオルソ〈O〉、メタ(m )およ
びパラ(p)位置を任意にとることができる。
上記式の具体例としては、以下のものが挙げられる。
2.2−ビス−(3,5−ジクロロフェニル〉−プロパ
ン、 ビス−〈2−クロロフェニル)−メタン、1.2−ビス
−(2,6−ジクロロフェニル)−エタン 1.1−ビス−(4−ヨードフェニル〉−エタン、 1.1−ビス−(2−クロロ−4−ヨードフェニル)−
エタン、 1.1−ビス−(2−クロロ−4−メチルフェニル〉−
エタン、 1.1−ビス−(3,5−ジクロロフェニル〉−エタン
、 2.2−ビス−(3−フェニル−4−ブロモフェニル)
−エタン、 2.3−ビス−(4,6−ジクロロナフチル〉−プロパ
ン、 2.2−ビス−(2,6−ジクロロフェニル〉−ペンタ
ン、 2.2−ビス−(3,5−ジクロロフェニル)−ヘキサ
ン、 ビス−(4−クロロフェニル〉−フェニルメタン、 ビス−(3,5−ジクロロフェニル〉−シクロヘキシル
メタン、 ビス−(3−ニトロ−4−ブロモフェニルフェニル)−
メタン、 ビス−(4−オキシ−2,6−ジクロロ−3−メトキシ
フェニル〉−メタン、 2.2−ビス−(3,5−ジブロモ−4−オキシフェニ
ル)−プロパン、 2.2−ビス−(3,5−ジクロロ−4−オキシフェニ
ル〉−プロパン、 2.2−ビス−(3−ブロモー4−オキシフェニル〉−
プロパン、 ならびに上記具体例中の2個の脂肪族基の代りにスルフ
ィド、スルホキシ等を用いたビス芳香族化合物、例えば
、 テトラブロモベンゼン、 ヘキサクロロベンゼン、 ヘキサクロロベンゼン、 2.21−ジクロロビフェニル、 2.4′−ジブロモビフェニル、 2.4′−ジクロロビフェニル、 ヘキサブロモビフェニル、 オクタブロモビフェニル、 デカブロモビフェニル、 2〜10個のハロゲン原子を含むハロゲン化ジフェニル
エーテル、 2.2−ビス−(3,5−ジブロモ−4−オキシフェニ
ル〉−プロパンとホスゲンより重結合された重合度1〜
20のオリゴマーなどが挙げられる。
本発明において用いられる難燃剤として好ましいハロゲ
ン化合物は、塩素化ベンゼン、臭素化ベンゼン、塩素化
ビフェニル、塩素化ターフェニル、臭素化ビフェニル、
臭素化ターフェニルのような芳香族ハロゲン化合物、ま
たは2価のアルキレン基で隔てられた2つのフェニル核
を含み、そしてフェニル核1個について少なくとも2つ
の塩素あるいは臭素原子を有する化合物、または少なく
とも2つの上記のものの混合物である。特に好ましいの
はへキサブロモベンゼン、および塩素化ビフェニルある
いはターフェニルまたはこれと酸化アンチモンとの混合
物である。
本発明において用いられる難燃剤として好ましいリン化
合物の代表的なものは、次の一般式を有するものおよび
窒素類似化合物である。
0 μ Q−0−P−0−Q 上記式中、それぞれのQは同一または異なった基であっ
て、アルキル、シクロアルキル、アリール、アルキル置
換アリールおよびアリール置換アルキルのような炭化水
素基;ハロゲン;水素ならびにそれらの組合せを含む。
適当なリン酸エステルの代表的な例としては次のものが
ある。
リン酸フェニル・ビスドデシル、 リン酸フェニル・ビスネオペンチル、 リン酸水素フェニルエチレン、 リン酸フェニル−ビス−(3,5,5’ −トリメチル
ヘキシル〉、 リン酸エチルジフェニル、 リン酸−2−エチルへキシルジー(p−トリル)、 リン酸水素ジフェニル、 リン酸ビス−(2−エチルヘキシル)−p−トリル、 リン酸トリトリル、 リン酸ビス−(2−エチルヘキシル)−フェニル、 ノン酸トリ(ノニルフェニル)、 ノン酸水素フェニルメチル、 ノン酸−ジ(ドデシル)−1)−トリル、ノン酸トリフ
ェニル、 ノン酸ハロゲン化トリフェニル、 ノン酸ジブチルフェニル、 ノン酸2−クロロエチルジフェニル、 ノン酸p−トリルビス−(2,5,5’ −トリメチル
ヘキシル)、 リン酸2−エチルへキシルジフェニル、リン酸水素ジフ
ェニル。
最も好ましいリン酸エステルはリン酸トリフェニルであ
る。リン酸トリフェニルをヘキサブロモベンゼンと組合
せて用いること、あるいはリン酸1〜リフエニルを酸化
アンチモンと組合せて用いることも好ましい。
その他の難燃性添加物としては、窒化塩化リン、リンエ
ステルアミド、リン酸アミド、ホスフィンアミド、トリ
ス(アジリジニル)ホスフィンオキシトあるいはテトラ
キス(オキシメチル)ホスホニウムクロリドのようなり
ジー窒素結合を含む化合物がある。
成分(a)、(b)、(c)以外の上記の各成分は単独
で、もしくは成分(a)、(b)、(c)の一種類以上
と予め混合あるいはトライブレンドして用いられる。
[用途] 本発明の方法で得られる熱可塑性樹脂組成物は、耐熱性
、溶融流動性、加工性、耐薬品性、耐衝撃性、外観およ
び光沢の優れた樹脂組成物であり、このような特性を生
かして削出成形や押出成形により成形品、シート、チュ
ーブ、フィルム、繊維、積層物、コーテイング材等に用
いられるものである。
特に自動車用部品、例えばバンパー、インストルメント
パネル、フェンダ−トリム、ドアーパネル、ホイールカ
バー、サイドプロテクターガーニッシュ、トランクリッ
ド、ボンネット、ルーフ等の内装・外装材料、更には耐
熱性の要求される機械部品に用いられる。また二輪車用
部品として、例えばカバリング材、マフラーカバー、レ
ッグシールド等に用いられる。更に、電気、電子部品と
してハウジング、シャーシー、コネクター、プリント基
板、プーリー、その他、強度および耐熱性の要求される
部品に用いられる。
[実施例] 以下、実施例により本発明を説明するが、これらは単な
る例示であり、本発明はこれに限定されることはない。
なお、実施例中の荷重たわみ温度試験(口、D。
T、)は口I S  K 7207、アイゾツト衝撃強
度(厚さ3.2m)はJ■S  K7110に従い測定
した。
また、実施例中におけるポリフェニレンエーテルの還元
粘度(ηsp/c )は0.59/di溶液のクロロホ
ルム溶液について25°Cで測定した値である。
分(a):ポリフエニレンエーテル 本発明の実施例、比較例で使用したポリフェニレンエー
テルは以下の通りである。
(i)  η   =0.32の実験室で重合したポリ
St)/ c フェニレンエーテル(以下、A−1と略記する。〉 (ii)  η   =0.47の実験室で゛重合した
ポリSρ/C フェニレンエーテル(以下、A−2と略記する。〉 (iii)η   =0.54の実験室で重合したポリ
SO/ C フェニレンエーテル(以下、A−3と略記(iv) する。〉 ポリフェニレンエーテルA−1100重量部に無水マレ
イン酸1.3重量部とジクミルパーオキシド0.3重量
部を添加し、ヘンシェルミキサーにより混合した後、二
軸押出機で300〜320℃の@度で溶融混練し、ペレ
ット化して無水マレイン酸変性ポリフェニレンエーテル
を得た。以下、この(vi) 変性ポリフェニレンエーテルをA−4と略記する。
ポリフェニレンエーテルA−15Kgをオートクレーブ
中へ水25.1!、スチレンモノマー1.2に3、分散
剤(メトローズ9OSロー100:商品名〉48g、お
よびパーブチルPV(商品名)とともに投入し、窒素を
吹き込みながら110℃で約2時間反応させた後冷却し
グラフト共重合した組成物を回収した。
以下この組成物をA−5と略記する。
ポリフェニレンエーテルA−2100重量部にポリスチ
レン[ニスブライト5003B、住友化学工業■製]1
70重量部を配合し、ヘンシェルミキサーにより混合し
た後、二軸押出機で270〜290℃の温度で溶融混練
し、ペレット化した。
以下、この組成物をA−6と略記する。
分(b) : 性プロピレン重合体およびその組 炙匁 (i)  ブロックポリプロピレンである住友ノーブレ
ンAZ564 [商品名、住友化学工業■製、MI−3
0]のペレット9Kyおよびエチレン−ブテン共重合体
である住友エクセレンCN 1007 [商品名、住友
化学工業Il製、密度0.88g/c@3]のペレット
1.8に9を攪拌器付きステンレス製オートクレーブ中
へ水401、スチレンモノマー2.2に9、分散剤(メ
トローズ9080−100:商品名)90g、およびパ
ーオキサイド(パーブチルP■:商品名)とともに投入
し、窒素を吹き込みながら、105℃で約1時間反応さ
せた後冷却し、グラフトしたプロピレン重合体およびグ
ラフトしたエチレン−ブテン共重合体を回収した。以下
、この変性プロピレン重合体と変性エチレン−ブテン共
重合体の混合物をB−1と略記する。
(ii)  原料ブロックポリプロピレンとして住友ノ
ーブレンAZ774 [商品名、住友化学工業■製、M
I=301を使用し、このペレット’l0Kgをオート
クレーブ中へ水35D、スチレンモノマー1.1Nff
1グリシジルメタクリレ一ト112g、分散剤(メトロ
ーズ90SH−100:商品名〉31g、およびパーブ
チルPV(商品名)とともに投入し、窒素を吹き込みな
がら、120℃で約1時間反応させた後冷却し、スチレ
ンおよびグリシジルメタクリレートでグラフト重合した
重合体組成物を回収した。以下、この重合体組成物をB
−2と略記する。
(iii)原料モノマーとしてスチレンモノマー780
g、メチルメタアクリレート85gを用いたこと以外は
B−2の場合と全く同様にして重合体組成物を得た。以
下、この重合体組成物をB−3と略記する。
(iv)  ポリプロピレンである住友ノーブレンY1
01[商品名、住友化学工業■製、fvLr=1211
のペレット’l0Kg、および住友ノーブレン5131
[商品名、住友化学工業■製、MI=1.2]のペレッ
ト1.3Kgをオートクレーブ中へ水451、スチレン
モノマー4.2に9、分散剤(メトローズ90S日−1
00:商品名)140g、およびパ−オキサイド〈パー
ブチルPV;商品名〉とともに投入し、窒素を吹き込み
ながら、110″Cで約1時間反応させた後冷却し、グ
ラフトしたプロピレン重合体およびグラフトしたエチレ
ン−ブテン共重合体を回収した。以下、この変性プロピ
レン重合体と変性エチレン−ブテン共重合体の混合物を
B−4と略記する。
(V)  ブロックポリプロピレンである住友ノーブレ
ンAV664B [商品名、住友化学工業@製、MI=
9.0 ] 1100重量に対して、無水マレイン92
.1重量部、スチレン1.4重量部、ラジカル開始剤と
して1.3−ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル
)ベンゼン(三速化工■@:サンペロツクス−TYI・
3)をプロピレンホモポリマーに8重量%担持させたも
のを0.6重量部および安定剤であるイルガノックス1
010 (商品名、チバガイギー社製>0.211i部
をヘンシェルミキサーで均一に混合した後、日本製鋼■
製TEX 445S−30BW−2V型2軸押出磯にて
、温度220℃、平均′滞留時間1.5分で溶融混練し
、無水マレイン酸付加量0.81重量%、メルトフロー
レート5〈g/10分〉の無水マレイン酸・スチレン変
性プロピレン重合体を製造した。以下、この変性ポリプ
ロピレンを8−5と略記する。
(c):ゴム様物 (i)  攪拌器付きステンレス製オートクレーブにエ
チレン−α−オレフィン共重合体ゴムとしてニスプレン
E−514(商品名、住友化学工業側製EPDM、ML
1+4100″C=35>6Ny(細断物)、純水25
ρ、第3リン酸カルシウム909、プルロニックF−6
8(商品名、旭電化工業■製〉13gを投入し攪拌しな
がら十分窒素置換を行なった。
その後、スチレンモノマーを1゜2 Kg、ラジカル開
始剤としてサンペロックスTo(商品名、三速化工■製
)1.0gを添加した。80分かけて108℃迄昇温し
た後、1時間反応を継続した。
冷却後、ろ別によりスチレングラフト共重合体ゴムを取
出し、純水で十分洗浄した後、真空乾燥を行なった。以
下、この変性エチレン−プロピレン−ジエンゴムをC−
1と略記する。
(ii)  flit拌器付きステンレス製オートクレ
ーブにエチレン−α−オレフィン共重合体ゴムとしてニ
スプレンE−100(商品名、住友化学工業■製EPR
SML1,100℃=43>8Nff(細断物〉、純水
301、第3リン酸カルシウム12g、プルロニックF
−68(商品名、旭電化工業■製〉27gを投入し攪拌
しながら十分窒素置換を行なった。
その後、スチレンモノマーを2.9 Kg、グリシジル
メタクリレート110g、ラジカル開始剤としてサンペ
ロツクスTo(商品名、三速化工(tl[)3.2gを
添加した。80分かけて110℃迄昇温した後、1時間
反応を継続した。冷却後、ろ別によりスチレングラフト
共重合体ゴムを取出し、純水で十分洗浄した後、真空乾
燥を行なった。以下、この変性エチレン−プロピレンゴ
ムをC−2と略記する。
(iii)変性エチレン−プロピレン−ジエンゴム攪拌
器付きステンレス製オートクレーブに原料ゴムとしてニ
スプレンE−316(商品名、エチレン−プロピレン−
ジエン共重合体ゴム(EPDM)、住友化学工業■製、
MLi、4121℃=27>6Kg(細断物)、純水5
o1、第3リン酸カルシウム25g、プルロニックF−
68(商品名、旭電化工業■製〉27gを投入し攪拌し
ながら十分窒素置換を行なった。
その後、スチレン1.1*y、ブチルメタクリレートを
120g、グリシジルアクリレート82g、ラジカル開
始剤としてサンペロツクスTB(商品名、三速化工■製
)4.2gを添加した。80分かけて110℃迄昇瀧し
た後、1時間反応を継続した。ろ別により共重合体ゴム
を取出し、純水で十分洗浄した後、真空乾燥を行なった
。以下、この変性エチレン−プロピレン−ジエンゴムを
C−3と略記する。
(iv)  エチレン−プロピレン共重合体ゴムとして
住友ニスプレンE606[商品名、住友化学工業■製、
ML1+4121°C=70]のベレット100重量部
に対して、無水マレイン酸を1.3重量部、スチレンを
2.9重量部、グリシジルメタクリレート0.2重量部
およびラジカル開始剤として1.3−ビス(t−ブチル
パーオキシイソプロピル)ベンゼン(三速化工■製:サ
ンペロツクスーTY1・3:商品名〉をプロピレンホモ
ポリマーに8重量%担持させたものを1.0重量%の割
合でヘンシェルミキサーで混合し、次いで、日本製鋼■
製TEX44SS−308W−2V型2軸押出機にて、
窒素雰囲気下、混練温度230℃、押出116Ny/時
間にて溶融混練し、変性エチレン−プロピレン共重合体
ゴムを製造した。以下、この変性エチレン−プロピレン
−ジエンゴムをC−4と略記する。
(V)エポキシ基含有共重合体 特開昭47−23490Mおよび特開昭48−1188
8号公報に記載の方法に従い、高圧ラジカル重合法によ
り、メルトフローレートが16g/10分く190℃、
荷重2.16Ng)、エチレン−酢酸ビニル−グリシジ
ルメタクリレート重量比が72−10−20 (重量%
〉の三元共重合体を製造した。以下、このエポキシ基含
有共重合体をC−5と略記する。
(vi)  その他のゴム様物質として下記の市販品を
使用した。
■エチレンープロピレンージエン共重合体ゴム[ニスプ
レンE−400、商品名、住友化学工業0製、ML1+
4100℃=53]、以下C−6と略記する。
■ポリブタジェンゴム[BR31、商品名、日本合成ゴ
ム■製、ML1+4100℃=35]、以下C−7と略
記する。
■塩素化ブチルゴム[1066、商品名、エクソン化学
(II製、MLl、3100℃=51]、以下C−8と
略記する。
■スチレンーブタジェンゴム[5BR1502、商品名
、住友化学工業@J製、MLl、4100℃=521、
以下C−9と略記する。
■スチレンーイソプレンブロック共重合体[KRATO
N  DX−1117、商品名、シェル化学(!1製]
、以下C−10と略記する。
■NBR[N1pol DN −105、商品名、日本
ゼオン■製]、以下C−11と略記する。
■スチレンーブタジェンースチレンブロック共重合体[
T R−2000,商品名、日本合成ゴム@製]、以下
C−12と略記する。
■スチレンーエチレンープロピレンブロック共重合体[
G1701X 、商品名、シェル化学■製]、以下C−
13と略記する。
実施例1〜10および比較例1〜5 混練機として、2つのフィードロ(第1フイードロ及び
第2フイードロ)を備え、各々のフィードロの直後のゾ
ーンに三条タイプのローターとニーディングディスクと
を2ケ所有する構成の日本製鋼n製TEX44SS−3
0BW−2V型2軸押出機を用い、上記の各成分を表1
および表2に示す配合組成で、上記押出機の第1フイー
ドロ及び第2フイードロに投入して、押出量2ONy/
時間、樹脂温度260℃、スクリュー回転数310回転
/分、ベント吸引下の条件下で混練を行い各組成物のベ
レットを得た。
なお、成分(a>、(b)、(c)の配合に際してはそ
れぞれの100重量部あたりに安定剤であるイルガノッ
クス1010 (商品名、チバガイギー社製)0.1重
量部をヘンシェルミキサーで均一に混合したものを使用
した。
物性評価用試験片は東芝機械■製IS150E−■型射
出成形機を用い、成形温度260’C1金型冷却温度7
0℃、射出時間15秒、冷却時間30秒で射出成形を行
い作成した。
物性評価試験結果を表1、および表2に示す。
表1および2から、混練機の第1フイードロから成分(
a)、成分(c)の50重量%以上、第2フイードロか
ら成分(b)の50重量%以上を投入して得られた組成
物は、上記以外の成分の投入方法で得られた組成物より
、耐熱性、耐衝撃性が著しく向上していることが分かる
実施例11 日本製&1i11vfJ製TEX44SS−308W−
2V型2軸押出機を使用して、A−239重量%、ポリ
スチレン[ニスブライト 500A、商品名、住友化学
工業■製]28重量%、C−120重量%、C−913
重量%をヘンシェルミキサーで均一に混合したものにつ
いて混練を行ってペレットを得た。
次にこのペレット100重量部にB−1160重量部、
ポリプロピレン[住友ノーブレンAZ961、商品名、
住友化学工業■製、MI=40160重量部配合したも
のをヘンシェルミキサーで混合した後、上記と同様にし
て混練を行った。
この組成物の熱変形温度(4,6Ng>は121℃、I
 ZOD衝撃値(Kff ・ctrt/cm)は13(
−30’C)、29(23℃)であった。
比較例6 実施例11の組成物と全く同一の配合組成で、各成分を
一括してヘンシェルミキサーで混合後、上記押出機で一
括して混練して得られた組成物の熱変形温度は116℃
、I ZOD衝撃値は7(−30℃)、12<23℃)
であった。
[発明の効果] 以上説明したように、(a>、(b>および(c)Ii
分の所定量を所定の順序で配合混練する本発明の方法に
より、単に成形加工性、耐衝撃性に優れているだけでな
く、安価で成形品諸物性についてもバランス的に良好な
熱可塑性樹脂組成物を提供することができる。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1)(a)ポリフェニレンエーテルまたはポリフェニレ
    ンエーテルを含む組成物、 (b)(i)スチレン系単量体、またはスチレン系単量
    体とスチレン系単量体と共重合し得る単量体との混合物
    をグラフト共重合した変性プロピレン重合体、または(
    ii)前記変性プロピレン重合体とプロピレン重合体を
    含む組成物、および (c)ゴム様物質 を含有し、成分(a)と成分(b)の割合が、成分(a
    )が1〜98重量%、成分(b)が99〜2重量%であ
    り、成分(a)と成分(b)の総量100重量部に対し
    て成分(c)が1〜50重量部である組成物を製造する
    にあたり、第一段階で成分(a)の全量、成分(b)の
    50重量%未満、成分(c)の50重量%以上を混合し
    、次いで第二段階でさらに成分(b)の50重量%以上
    、成分(c)の50重量%未満を混合することを特徴と
    する熱可塑性樹脂組成物の製造方法。 2)混合が180℃〜350℃の温度域での混練で行わ
    れる請求項1記載の熱可塑性樹脂組成物の製造方法。 3)成分(a)のポリフェニレンエーテルが、一般式 ▲数式、化学式、表等があります▼ (式中、R_1、R_2、R_3、R_4およびR_5
    は同一または異なるものであって、各々水素原子、ハロ
    ゲン原子、炭化水素基もしくは置換炭化水素基、炭化水
    素オキシ基もしくは置換炭化水素オキシ基を表わす。但
    し、R_1〜R_5の内の1つは必ず水素である。) で表わされるフェノール化合物類の1種または2種以上
    を酸化カップリング重合させて得られるポリフェニレン
    エーテルである請求項1記載の熱可塑性樹脂組成物の製
    造方法。
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