JPH035881B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はストリツプを処理するライン設備にお
けるストリツプの進行方向変更装置に関する。一
般に、ストリツプを処理するラインはストリツプ
を巾方向には曲げず、直線上に配置するのが通常
である。

しかし建屋の関係や、あるいはコイル状に巻取
つた後、これを運搬し別設備で処理していた従来
設備を連続化する場合や、また後段処理を省略し
たりするため、ストリツプの送給ラインを切替え
る場合等には、ストリツプの進行方向をストリツ
プ巾方向に曲げることが必要となる。

このため本発明者等は、ストリツプを処理する
ペイオフリール後段に、ストリツプ案内用の多段
のロールを上下に配設し、該多段のロール配置を
平面的にみて、ストリツプの進行方向を変更する
コーナー部で、コーナー半径中心を中心とする放
射状に所望の方向まで順次配設し、該ロールに導
かれるストリツプの進行方向をストリツプが水平
状態を維持したままで変更する装置を考案し、提
案したところである。該装置は第１，２図に示さ
れる通りであり、１はペイオフリール、２はスト
リツプ、３は上部に配設された多段ロール、４は
下部に配設された多段ロール、５は巻取ロールで
ある。

本発明はこのストリツプ進行方向変更装置の改
良に係り、これをユニツト化し、方向変更を要す
るストリツプラインのコーナー部に適宜移動可能
に可動的に設置してストリツプを水平状態に維持
したままで進行方向の変更と送給ラインの切替え
とを可能としたものである。

以下第３図に示した実施例に基づいて説明す
る。

第３図はストリツプの進行方向を平行にシフト
させる場合であつて、特にこの場合は、例えばス
トリツプを後段の処理設備を通す時と、これをパ
スさせる時等のために平行状態で２ラインに切替
えることができる設備である。

図においては２はストリツプである。３，３′
は上部に配設されるストリツプ案内用の多段ロー
ル、４，４′は下部に配設される同多段ロールで
あつて、これ等の多段ロール３，３′，４，４′は
第１，２図に示すロールと同様に、平面的にみ
て、コーナー半径中心を中心として放射状に順次
位相をずらせて配置されており、最終的にストリ
ツプの進路を変更する所望方向に向いている。

そして、このストリツプ案内用の多段ロール
３′，４′は全て、ストリツプ処理ライン配置床上
に設置されている可動フレーム６Ｂに組込まれ回
転的に支承されてユニツト状に構成される。７は
油圧シリンダー等で構成される切替装置であつ
て、そのロツド先端は前記可動フレーム６Ｂに連
結されており、シリンダーの伸縮作動により可動
フレーム６Ｂを移動させる。

第３図の実施例では、ストリツプの進路を45度
変更するユニツトを２つ組合せてストリツプを平
行にシフトするようにしており、この場合Ａ位置
にあるユニツトの定置フレーム６Ａは床面に固定
設置され、かつ定置フレーム６Ａに設けた最終段
のロールを導出用ロール３Ａとしている。一方、
Ｂ位置にあるユニツトの可動フレーム６Ｂには、
最先端に導入用ロール３′Ｂを設けると共に切替
装置７を連結し、該装置７を作動することにより
Ｂ位置からＣ位置に移動可能となつており、Ｂ位
置かＣ位置のどちらかに固定して使用されるよう
になつている。

この可動フレーム６Ｂは図示していないが、床
面に設けられたガイド溝に嵌つており、導入用ロ
ール３′Ｂが定置フレーム６Ａの最終の導出用ロ
ール３Ａに対向したままで可動フレーム６Ｂが遠
近方向に移動されるようになつている。

なお、本実施例では、多段ロール３，４を有す
る定置フレー６Ａと多段ロール３′、４′を有する
可動フレー６Ｂを有するものについて例示した
が、定置フレーム６Ａ側には少くとも導出用ロー
ル３Ａを具備しておけばよい。

本発明の構成は以上の通りであつて、次にその
作用について説明する。

第３図に実線で示す如く、コーナー部に所望の
変更角を有する定置多段ロールユニツトと可動多
段ロールユニツトを設置し、ストリツプをこれら
の多段ロールユニツトの上下ロール間に巻回して
進行させれば、ストリツプを水平状態に維持した
ままで所定の方向にラインを異ならせてストリツ
プを進行させることができる。

この状態から、可動多段ロールユニツトを第３
図に二点鎖線で示す位置に移動するとストリツプ
の進行方向を変更せずに送給ラインを変更するこ
とができる。

また、定置フレームに多段ロールユニツトを設
けずに導出用ロールのみを設けた場合、ストリツ
プの進行方向（進入方向と送出方向）を異ならし
めると共に、送給ラインを変更することができ
る。

尚、多段ロール３，３′，４，４′についてはス
トレートロールでもよいが、ストリツプのより安
定した巻回を求めるためクラウニングロールを使
用してもよい。

また、多段ロール３，３′，４，４′は非駆動で
あるが、ストリツプはロールを１本通過する毎に
応力が大きくなつていくから、ロール本数が多い
場合は適宜中間ロールを駆動式となし、ストリツ
プにかかる応力がストリツプの降伏点を越えない
ようにすることができる。

以上述べたごとく本発明によれば極めて簡単な
構成で、容易にしかも確実にストリツプの進行方
向を変更することができるという大きな効果を有
する。

【図面の簡単な説明】

第１図は上下多段ロールを有するストリツプ進
行方向変更装置の側面図、第２図は同平面図であ
り、第３図は本発明の実施例を示す平面図であ
る。 ２……ストリツプ、３，３′……上部多段ロー
ル、３Ａ……導出用ロール、３′Ｂ……導入用ロ
ール、４，４′……下部多段ロール、６……フレ
ーム。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 定置フレームに設けた導出用ロールと可動フ
   レームに設けた導入用ロールとを互いに対向して
   配置し、かつ、可動フレームには、ストリツプ案
   内用の上下多段ロールを平面的にみて放射状に所
   望の方向まで順次配設すると共に、前記可動フレ
   ームに切替装置を連結し、可動フレームを前記導
   出用ロールと導入用ロールが対向状態を保持した
   ままで定置フレームに対し遠近方向に位置可変と
   したことを特徴とするストリツプの進行方向変更
   装置。