JPH0358769A

JPH0358769A - 低カロリー性複合甘味料及びその製造方法

Info

Publication number: JPH0358769A
Application number: JP1191155A
Authority: JP
Inventors: Hidekazu Sabase; 鯖瀬　英一; Masayuki Emura; 江村　正行; Yuji Owada; 大和田　雄二
Original assignee: Nisshin Seito KK
Current assignee: Nisshin Seito KK
Priority date: 1989-07-24
Filing date: 1989-07-24
Publication date: 1991-03-13

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】［産業上の利用分野」本発明は新規な低カロリー性複合甘味料及びその製造方
法に関する。

［従来の技術］甘味料には、蔗糖をはじめとする糖類、ソルビトール、
マルチトール等の糖アルコール、たんぱく質系甘味料、
サッカリン等の化学合威甘味料等がある。この中、糖類
、たとえば蔗糖、フラクトース、グルコース等は異味を
感じさせない良好な甘味料とされており、特に蔗糖は甘
味質、物性の面で非常にすぐれており最も需要の多い甘
味料である。しかし、最近、糖質の過剰摂取による肥満
、肥満に伴う成人病、う蝕の発生等、健康上の観点から
、蔗糖に代わる低カロリーの目゛味料が要望されており
、種々の低カロリー性甘味訓か提案されている。

従来の低カロリー性Ｉ」味料としてはマルチトールを挙
げることができる。しかし、マルチトールは１」゛味の
質が蔗糖と異なる、大量摂取すると緩下作用を示すなど
の問題点を有している。

また、少量でも十分な甘味を有する高４」′味度の甘味
料も使用されており、例えばステビア抽出物、α−Ｌ−
アスパルチル−Ｌ−フェニルアラニンメチルエステル（
以下Ａ．　Ｐと略記する。）等が知られている。しかし
ながら、これらの高甘味度目゛味料は、一般に単独で用
いた場合に、独特の後味が残る、ホディ感が不足する、
１才味度が高いので甘味度の調整が難しいなどの欠点が
あることが指摘されており、これを補うために他の糖類
と組み合わせて複合甘味料として使用することが提案さ
れている（特開昭６０−１．６５７２号、特開昭６０−
２５６３６１　号、特開平１−１５７３５４号公報）。

［発明が解決しようとする課題］ＡＰに糖類を配合した上記従来の複合］」″味訓の製造
方法は、｛ｉｉＪれも還元糖または還元糖をその分子内
に含む糖類とＡＰとが直接接触している形態の製品を製
造する方法である。このため乾燥過程においてメイラー
ド反応を起こして着色したり、保存期間中に着色が進行
するといった問題を有している。

本発明は、上記従来技術の問題点を解決し、乾燥過程、
保存期間中に着色が起こり難く、しかも効率的に生産し
得る複合１４゜味料及びその製造方法を提供することを
目的する。

［課題を解決するための手段］本発明の複合甘味料は、フラクｌ・−ス（果糖）粒子の
周囲に非還元性物質を介して高甘味度甘味料を配したこ
とを特徴とする。

また、本発明の複合甘味料の製造方法は、フラ３ク１・−ス粒子表面に非還元性物質の皮膜を形成し、こ
の皮膜上に高−Ｉｔ味度甘味料を付着させることを特徴
とする。

好ましくは、フラクトース粒子に非還元性物質の水溶液
を噴霧してフラクトース粒子表面に湿潤状態の非還元性
物質の皮膜を形成し、この皮膜上に粉末状高」」゛味度
甘味料を付着させ、次いで乾燥させることにより高甘味
度Ｕ′味料の非還元性皮膜への固着を完威させる。

フラクトースは結晶または顆粒状でその平均粒径は２４
〜６０メッシュであればよ＜、４２〜４８メッシュ程度
が望ましい。

非還元性物質としては糖アルコールが望ましい。

糖アルコールとしては、キシリトール、ソルビトール、
マルチｌ・−ル、マンニｌ・−ル、ラクチトール、バラ
チニット及びエリスリトールなどの一種または２種以」
二を用いることができる。非還元性物質の水溶液をフラ
クトース粒子に対して噴霧する場合、皮膜形或効率をよ
くするために、非還元性物質の濃度は噴霧可能な限り高
濃度であることが望ましい。非還元性物質の皮膜の厚さ
はフラクトースと高甘味度甘味料との接触を実質的に阻
ＩＬし得る程度とする。温度は常温で行えばよいが、よ
り低温または加温雰囲気で行うこともできる。

高甘味度甘味料としては、前述のＡＰ，ステビア抽出物
のほか、合或ステビオサイド、糖転移ステビオサイド、
レバウディオサイド、糖転移レバウディオザイド、サッ
カリン、アセスルファムＫなどを用いることができる。

これら高甘味度甘味料の粒度は６０〜４００メッシュの
範囲であれは差しつかえないが、１００〜２５０メッシ
ュの粉末が望ましい。高甘味度甘味料粉末はフラク１・
−ス粒子表面に形成した非還元性物質皮膜が湿潤状態と
なっているうちに添加混合し、十分に撹拌して均一に付
着させる。高甘味度甘味料の添加量は用いる」」味料の
甘味度によって異なり、必要とする甘味度に応じて任意
に調節することができる。

乾燥条件は複合甘味料に変質をきたさない限り特に限定
されないが、５０〜６０℃の熱風を送り込んで行うこと
が望ましい。

［作用］本発明の複合甘味料は、フラクトースとその周囲の高甘
味度甘味料との間に非還元性物質を介在させたので、フ
ラクトースと高甘味度甘味料との直接接触が阻まれて、
着色等の原因となる両者の反応が抑制され、それぞれの
持味を統合した安定した複合甘味料となる。また、フラ
クトースは吸湿性が非常に高いという問題があるが、本
発明の複合甘味料はフラクトースが被覆されているので
、空気中の水分に対してもきわめて安定である。

本発明の複合甘味料の製造方法においては、非還元性物
質の水溶液を噴霧してフラクトース粒子表面に非還元性
物質の皮膜を形成するため、フラクトースが、溶解して
しまうことなくその形状を維持したままで表面に湿潤状
態の皮膜を形或することができる。フラクトースは親水
性であるため非還元性物質水溶液の水分の一部に溶解し
て非還元性物質皮膜表面に溶出してくるおそれがあるが
、非還元性物質の濃度を適宜調節することにより、ある
いは非還元性物質の水溶液と非還元性物質粉７末とを適宜併用することによって上記のような現象は完
全に防止できる。特に非還元性物質の粉末を併用すれば
、粒子同士の付着防止、乾燥性向上の点でより効果的で
ある。

非還元性物質としての糖アルコール濃厚水溶液は粘着性
があり、粉末状の高甘味度甘味料を所望量付着させるこ
とができるので、最終製品としての複合甘味料の甘味度
を広範囲に調節することができる。

［実施例］以下に本発明の実施例を示す。

実施例１フラクトース（果糖）結晶５００ｇを回転釜に投入し、
回転釜を回転させながら同時にマルチトール６０％水溶
液１３ｇを噴霧して、常温にてフラクトース結晶上にマ
ルチトールの皮膜を形成した。次いで、ＡＰＩＯｇを投
入し、マルチトール被覆フラクトースと十分混合してＡ
Ｐをマルチトール被覆フラクトース粒子表面に付着させ
、６０℃の熱風吹き込みによって乾燥を行い、フラクト
ース・ＡＰ複８合甘味料５０２．　８ｇを得た。

この甘味料の甘味度を１０％蔗糖水溶液と官能試験にて
比較したところ、その甘味度は蔗糖の５倍であった。

実施例２フラクトース結晶５００ｇを回転釜に投入し、回転釜を
回転させつつ６０％マルチトール水溶液９ｇを噴霧後更
に３ｇのマルチトール粉末を加え王分間混合物を転動さ
せ、次いで再び６０％マルチトール水溶液８ｇを噴霧後
更に３ｇのマルチトール粉末を加え１分間混合物を転動
させる。次いでＡ　Ｐ　Ｉ５ｇを投入し２分間転動させ
た後、６０°Ｃの熱風吹き込みによって乾燥を行い、フ
ラクトース・ＡＰ複合甘味料５１６．３ｇを得た。

この甘味料の甘味度を１０％蔗糖水溶液と官能試験にて
比較したところ、その甘味度は蔗糖の７倍であった。

比較例フラクトース結晶５００ｇを回転釜に投入し、回転釜中
で転動させつつ水４ｇを噴霧した後、Ａ　Ｐ　ＩＯｇを
添加し５分間転動した後、５０℃の熱風にて４０分間乾
燥したところ、乾燥物４９６．　７ｇを得た。

この甘味料の甘味度をＩＯ％蔗糖水溶液と官能試験にて
比較した結果蔗糖の５倍であった。

製造直後の色価の測定実施例１，２及び比較例で調製した複合甘味料の色価を
測定したところ、第１表の如く非還元性物質の皮膜形成
を行わない比較例の方法では明らかな着色が認められた
。

第１表上記実施例１，２及び比較例の方法で調製した複合甘味
料をポリプロピレン袋に密封し、４０℃に調節した恒温
乾燥器内でそれぞれ１５日間、１ケ月間及び３ケ月間保
存し、その色価について測定したところ、第２表の如く
、実施例１−，２の方法によるものの方が、フラクトー
スとＡＰとが直接接触している比較例の方法にて調製し
たものより着色の進行が著しく遅いことが認められた。

第２表［発明の効果］以上説明したとおり、本発明による複合甘味料は、フラ
クトースが非還元性物質により被覆されているので、乾
燥過程、保存期間中に着色は起こり難く、フラクトース
と高甘味度甘味料のそれぞれの持味を活かしたすぐれた
甘味料となる。また、本発明の製造方法は、非常に効率
的であり、しかも高甘味度甘味料の付着量を任意に調節
することができるので、短時間で簡便容易に所定の甘味
度１１を有する複合甘味料を製造することが可能である。

１２

Claims

【特許請求の範囲】

（１）フラクトース粒子の周囲に非還元性物質を介して
高甘味度甘味料を配したことを特徴とする低カロリー性
複合甘味料。
（２）前記非還元性物質が糖アルコールであることを特
徴とする請求項第（１）項に記載の低カロリー性複合甘
味料。
（３）前記高甘味度甘味料がたんぱく質系甘味料である
ことを特徴とする請求項第（１）項または第（２）項に
記載の低カロリー性複合甘味料。
（４）フラクトース粒子表面に非還元性物質の皮膜を形
成し、この皮膜上に高甘味度甘味料を付着させることを
特徴とする低カロリー性複合甘味料の製造方法。
（５）フラクトース粒子に非還元性物質水溶液を噴霧し
てフラクトース粒子表面に湿潤状態の非還元性物質の皮
膜を形成し、この皮膜上に粉末状高甘味度甘味料を付着
させ、乾燥させることを特徴とする低カロリー性複合甘
味料の製造方法。
（６）前記非還元性物質が糖アルコールであることを特
徴とする請求項第（４）項または第（５）項に記載の低
カロリー性複合甘味料の製造方法。
（７）前記高甘味度甘味料が、たんぱく質系甘味料であ
ることを特徴とする請求項第（４）項または第（５）項
に記載の低カロリー性複合甘味料の製造方法。