JPH035675Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案はユニツトバスルーム、トイレルーム等
の室壁と建築外壁とに渉つて設けられる窓枠に関
するものである。

（従来の技術） 一般に此種の窓枠は方形な筒枠ａ５と、その筒
枠ａ５の先端に一体的に折曲形成した化粧鍔部ａ
１とで構成している。

そして、此種の窓枠は平板部ａの先端に化粧鍔
部ａ１を折曲して窓枠分割片Ａを形成し、この窓
枠分割片A4片の隣接する化粧鍔部ａ１，ａ１、
平板部ａ，ａ夫々をプレート１００等で接続して
組立形成する構造（第７図）である。

ところが、室壁内面と、建築外壁との間寸法、
即ち奥行寸法は室壁、建築壁との取り合い関係に
よつて様々存在するから、窓枠として奥行寸法を
異にする様々なタイプのものを用意しなければな
らない。

（考案が解決しようとする問題点） 本考案が解決しようとする問題点は奥行寸法を
異にするタイプの窓枠を用意せずとも、あらゆる
奥行寸法に可変できるようにすることにある。

（問題点を解決する為の手段） 本考案が講じた技術的手段は次の通りである。

(イ) 上下、左右の各４面を形成する窓枠分割片
と、室壁内面から建築外壁の窓台に至る長さの
平板部と、その平板部の室内端から折曲する化
粧鍔部の背面に形成した前側差し込み溝と、平
板部の外面に長さ方向に対して適宜間隔をおい
て夫々平行に形成した後側差し込み溝と、各後
側差し込み溝直後の平板部分に刻設した切り溝
とで構成する。

(ロ) コーナー接続片を、平板部と同等長さを有し
隣接する後側差し込み溝底と相対する位置にス
リツトを形成することにより多段状に形成した
断面Ｌ形の後側差し込み片部と、その差し込み
片部において一端の後側差し込み片部に直角に
設けられた前側差し込み片部と、各後側差し込
み片部の隅角部に上記スリツトと連続状に刻設
した切り溝とで構成する。

（作用） 本考案の技術的手段による作用は、切り溝部分
から下位における平板部及び後側差し込み片部の
切除により所望長さの窓枠分割片と、コーナー接
続片を形成し、断面Ｌ形の後側差し込み片部を隣
接する後側差し込み溝に嵌合係止し、前側差し込
み片部を隣接する前側差し込み溝に嵌合係止して
所望の奥行寸法の窓枠を形成可能とする。

（実施例） 本考案窓枠はコーナー部分を除く上下、左右各
４面を形成する窓枠分割片Ａと、そのコーナー部
分を形成するコーナー接続片Ｂとからなる。

窓枠分割片Ａは、ユニツトルームＣ等の室壁ｃ
内面から建築外壁Ｄの窓台ｄに至る長さの平板部
ａと、その平板部ａの室内端から折曲する化粧鍔
部ａ１の背面に形成した前側差し込み溝ａ２と、
平板部ａの外面に長さ方向に対して適宜間隔をお
いて夫々平行に形成した後側差し込み溝ａ３と、
その差し込み溝ａ３の直後の平板部ａ部分に設け
た切り溝ａ４とで構成する。

平板部ａは窓枠を構成する方形な筒枠ａ５を４
面部、即ち４枚で形成するもので、化粧鍔部ａ１
と同一体にアルミ等の押出成形法等の製作手段で
形成する。

尚、この平板部ａの長さについては室壁ｃと、
建築外壁Ｄとの取り合い関係において、最も奥行
寸法が長い場合を想定した長さとする。

化粧鍔部ａ１はユニツトルーム等の室壁ｃ内面
に係止して内装的美観の向上を図る装飾的機能を
有するもので、平板部ａの室内端を直角に折曲し
て形成する。また、この化粧鍔部ａ１は当然両端
においては平板部ａと同様に平行である。

前側差し込み溝ａ２は上記化粧鍔部ａ１の先端
をの字状に折曲形成することによりその化粧鍔
部ａ１裏側に形成する。

後側差し込み溝ａ３は、前記平板部ａにその長
さ方向に対して適宜間隔をおいてＬ形状の受片部
ａ６を夫々平行に一体成形することにより平板部
ａ外面と、その受片部ａ６との間に平板部ａの長
さ方向に沿つて多段状で且つ平行に形成する。

切り溝ａ４は多段状の後側差し込み溝ａ３を形
成する各受片部ａ６直後の平板部ａに刻設してな
り、この溝ａ４，ａ４…から切除することにより
窓枠の奥行寸法を決定する平板部ａの長さを可変
できるようにする。

コーナー接続片Ｂは後側差し込み片部ｂ２と、
前側差し込み片部ｂ１と、切り溝ｂ４の３つの構
成態様からなる。

後側差し込み片部ｂ２は、前記窓枠分割片Ａの
平板部ａと同等長さを有するアングル状材ｂ２′
において、第４図に示すようにその平板部ａを方
形の筒枠ａ５形状に位置決めする際、後側差し込
み溝ａ３底の受片部ａ６部分と相対する箇所にス
リツトｂ３を切欠することにより多段状に形成す
る。

前側差し込み片部ｂ１は、方形な筒枠ａ５形状
に位置決めする際、直角に隣接する前側差し込み
溝ａ２に嵌合係止すべく後側差し込み片部ｂ２の
先端に直角で且つ扇形形状に一体成形する。

切り溝ｂ４は直角に隣接する後側差し込み片部
ｂ２，ｂ２の隅角部にスリツトｂ３と連続して多
段状に刻設してなり、この溝ｂ４，ｂ４…から切
除することにより前記平板部ａと対応するコーナ
ー接続片Ｂの長さを可変できるようにする。

ちなみに、この前側差し込み片部ｂ１と、後側
差し込み片部ｂ２の厚みＸは、同片部ｂ１，ｂ２
が嵌合係止する溝ａ２，ａ３幅よりも若干大きく
することにより強制的に嵌入固定されるようにす
るか、さもなくばその溝ａ２，ａ３巾と同等厚み
とし、同片部ｂ１，ｂ２の表裏両面に塗着した接
着剤（図示せず）で貼着固定する等の方法を採用
する。尚、切り溝ａ４，ｂ４部分の強度はペンチ
やその他の工具を用いることにより容易に切除さ
れる程度とする。

而して、窓枠分割片Ａ及びコーナー接続片Ｂ
を、室壁ｃの内面から建築外壁Ｄの窓台ｄに至る
長さに対応する切り溝ａ４，ｂ４部分で切除し
て、その奥行寸法に対応する長さに長さ調整す
る。

次に、コーナー接続片Ｂの一半部における前
側、後側差し込み片部ｂ１，ｂ２夫々を、一方の
窓枠分割片Ａの各前側、後側差し込み溝ａ２，ａ
３に嵌合係止し、他半部における夫々の前側、後
側差し込み片部ｂ１，ｂ２に、直角に隣接する窓
枠分割片Ａの各前側、後側差し込み溝ａ２，ａ３
を嵌合係止し、直角に隣接する窓枠分割片Ａ，Ａ
相互を接続する。ちなみに多段状に形成された後
側差し込み片部ｂ２夫々間に形成されたスリツト
ｂ３は後側差し込み溝ａ３の溝底を構成する受片
部ａ６をガイドして後側差し込み片部ｂ２夫々
を、後側差し込み溝ａ３に確実に嵌合係止する機
能を有する。

本考案窓枠の組立形成に際しては上述作業を順
次継続して行なうことにより完了する。

尚、前側差し込み片部ｂ１は窓枠分割片Ａとの
接続時において周縁に、化粧鍔部ａ１端面に当接
して差し込み片部ｂ１の差し込み量を規制する位
置決め突片ｂ５を突出し、上面に化粧鍔部ａ１の
厚み分隆起させて化粧鍔部ａ１と面一となるよう
な隆起部ｂ６を設けて、内装的美観を損わないよ
うに配慮している。また１は隣接する窓枠分割片
Ａ，Ａの平板部ａ，ａ同志の端面相互間に〓間が
発生するのを防止する為に、後側差し込み片部ｂ
２，ｂ２のコーナーに充填するコーキング材であ
る。

（考案の効果） 本考案は以上のように長さを可変できる窓枠分
割片４面と、同様に長さを可変できるコーナー接
続片で構成したので、室壁内面と建築外壁との奥
行寸法に対応する窓枠を数種類用意する必要がな
く、あらゆる奥行寸法に対応して使用できる窓枠
を供することができる。

依つて、所期の目的を達成できる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案窓枠の実施例を示し、第１図は正
面図で一部切欠する、第２図は２−２断面図、第
３図は使用状態を示す断面図、第４図は組立て前
の状態を示す要部の斜視図、第５図は組立て後の
状態を示す要部の斜視図、第６図は同要部の斜視
図、第７図は従来例の斜視図である。 尚図中、Ａ……窓枠分割片、Ｂ……コーナー接
続片、ｃ……室壁、Ｄ……建築外壁、ｄ……窓
台、ａ……平板部、ａ１……化粧鍔部、ａ２……
前側差し込み溝、ａ３……後側差し込み溝、ｂ２
……後側差し込み片部、ｂ１……前側指し込み片
部、ｂ３……スリツト、ａ４，ｂ４……切り溝、
ａ５……筒枠。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 上下、左右の各４面を形成する窓枠分割片と、
   その分割片の各コーナーを接続するコーナー接続
   片とからなり、該窓枠分割片を、室壁内面から建
   築外壁の窓台に至る長さの平板部と、その平板部
   の室内端から折曲する化粧鍔部の背面に形成した
   前側差し込み溝と、平板部の外面に長さ方向に対
   して適宜間隔をおいて夫々平行に形成した後側差
   し込み溝と、各後側差し込み溝直後の平板部分に
   刻設した切り溝とで構成し、コーナー接続片を、
   平板部と同等長さを有し隣接する後側差し込み溝
   底と相対する位置にスリツトを形成することによ
   り多段状に形成した断面Ｌ形の後側差し込み片部
   と、その差し込み片部において一端の後側差し込
   み片部に直角に設けられた前側差し込み片部と、
   各後側差し込み片部の隅角部に上記スリツトと連
   続状に刻設した切り溝とで構成してなる窓枠。