JPH0356142Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔考案の技術分野〕 本考案はベビーカーの肘掛け扞、特に先端部に
幼児の転落防止用ガードを取付けることができる
ようにしてなるベビーカーの肘掛け扞に関するも
のである。

〔従来技術とその問題点〕

座部の両側に起立するようにして設けた二つの
肘掛け扞の先端部に穿設した嵌合孔に差し渡すよ
うにして、ガードを着脱自在に取付け、これによ
つてベビーカーに着座した幼児が座床部の前面に
転落することを防止したり、また、幼児の成長に
伴いガードを装着しないで着座したり、あるいは
兄弟その他複数の幼児の間で共同使用をするよう
な場合には、幼児の成長の度合により、或いは体
型の相違によりガードを装着したり、装着しなか
つたりすることが出来るようにしたベビーカーの
ガード機構は既に公知である。

しかしながら、前記した公知の構造の場合には
ガードの使用を必要としない場合に、ガードを除
去した後の肘掛け扞先端部に穿設した嵌合孔がそ
のまま露出してしまい、外観上の不体裁もさるこ
とながら、幼児が指先をこの嵌合孔に差し込んで
思わぬトラブルが発生する虞れがあつた。

〔考案の目的〕

本考案は上記した事情に鑑み、これらに対処し
ようとするものであり、ガードを使用していない
時にはこれを閉塞して外観上の美感を維持するこ
とができるとともに、ガードの使用を希望する場
合には簡単に取り外し行うことができるようにし
たベビーカーの肘掛け扞の閉止蓋の構造を提供せ
んとするものである。

また、本考案の他の目的は、構造を簡単にする
ことにより、取扱が容易であり又コストを低廉と
することのできるベビーカーの肘掛け扞の閉止蓋
構造を提供しようとするものである。

〔考案の要点〕

本考案は、先端妻部に、ガードの嵌合孔を穿設
してなる肘掛け扞の前記妻部に、妻部と同一平面
形状を有し、裏面には前記嵌合孔に嵌合すること
のできる嵌合突起を少許の長さだけ突出させた蓋
板を着脱自在とするようにして嵌合させたことを
考案の要旨としている。

〔実施例〕

以下、本考案の実施例を図面を参照して説明す
る。

総括的にＡで示すベビーカーは、公知のもので
あり、座床部１の両側には肘掛け扞２，２が起立
させられている。

前記した肘掛け扞２，２には別に構成するガー
ドＧが取付けられるようになつており、先端の妻
部２１には、ガードＧの両端部に少許の長さだけ
突出させた嵌合用のパイプ３が嵌合できる嵌合孔
２２を穿設してある。

ガードＧは、発泡ウレタン樹脂その他の適度の
弾力性を具えた素材を用いて平面ほぼコ字状に形
成するとともに、両端部には前記した嵌合用のパ
イプ３，３を少許の長さだけ突出させている。

３１は嵌合用パイプ３の先端部近くに出没を自
在とするようにして取付けた係止突起であり、パ
イプ３の内側に設けたスプリング３２の弾揆力に
よつて常時外側に向かつて突出するように付勢さ
れている。なお、嵌合用のパイプ３はガードＧの
両端部だけに取付けるように構成することもでき
るが、ガードＧの強度を増加させる補強芯材とし
ての機能を併有させるためにガードＧの平面形状
と同様の形状に形成したパイプを用い、これをガ
ードの全長にわたつて埋設或いは内装できるよう
にすることが望ましい。

２２は、ガードＧの嵌合用パイプ３を嵌合させ
るために肘掛け扞２の先端妻部２１に穿設した嵌
合孔であり、この嵌合孔２２の背面には嵌合され
たパイプ３を挿通させ、且つこれを支承するため
の受け具５を取付けている。なお、嵌合孔２２は
円形をした嵌合孔の下縁部に少許の大きさの切欠
き部２２′を形成しており、これによつて嵌合用
パイプ３の先端に突出した係止突起３１の嵌合を
容易に行えるようにしている。

受け具５は、前記した嵌合用パイプ３が嵌合で
きるだけの大きさを持つた挿通孔５１を穿設して
おり、挿通孔５１の一部には、嵌合用パイプ３に
突設した係止突起３１を嵌合係止させるための係
止孔５２を穿設している。

６は、先端に設けた突起６１が前記した係止孔
５２に嵌合できるようにした開放操作用のボタン
である、この開放操作用のボタン６は着座した幼
児が不用意に開放操作（押し上げ操作）をするこ
とがないようにするため、断面逆Ｕ字状に形成し
た肘掛け扞２の裏面内部に収納取付けをされてい
る。前記した開放操作用のボタン６は、その上部
側面から延出した細い帯状の支腕６２によつて受
け具５の上部に引き寄せられるように付勢されな
がら係止されており、こうすることによつて受け
具５から脱落しないようにしている。また、突起
６１の上半部が係止孔５２の下半部に常時位置で
きるようにさせるために、支腕６２には弾性を持
たせており、この弾性によつて開放操作用のボタ
ン６は受け具５の下部に形成してある円筒形開口
内において常時上方に引き寄せられるように付勢
されながら収納されるようになり、これによつて
突起６１が係止孔５２から離脱することを防止し
ている。突起６１の高さは、これを押し上げた場
合にその上端部が受け具５の上面と同一面となる
ようにするものである。

４は、ガードＧを取り外した場合に、露出状態
となつている肘掛け扞２先端部の嵌合孔２２を閉
塞するための蓋板であり、肘掛け扞２の先端妻部
に合致できる平面形状に形成されており、その裏
面中央には前記嵌合孔２２に嵌合しこれを閉塞す
る嵌合突起４１が一体的に突出されている。

なお、第６図に例示するように、嵌合突起４１
にはその周胴部に縦長の突条４２を多数突設する
こと等の手段を講ずることによつて蓋板４が肘掛
け扞２から容易に離脱しないような配慮をするこ
とが望ましい。

なお、突条４２の形状は図示例示のものに限定
されるものではなく、嵌合突起４１が嵌合孔２２
に強固に係止できる構造のものであればどのよう
な形状、構造のものであつても差支えない。

蓋板４は、前記した通り、ガードＧを使用しな
い場合のみに用いるものであり、ガードＧを使用
している場合には、これを取り外して、座床部１
を構成している床板の裏面その他適当な位置に着
脱自在に取付けておくものである。

なお、ガードＧの形状も図示例示のような平面
コ字状のものに限定されるものではなく、ガード
端部に形成した嵌合パイプ３が嵌合すべき相手で
ある肘掛け扞２の形状に対応して自由に変更をす
ることができることは勿論である。また、肘掛け
扞２に穿設する嵌合孔２２の穿設位置も図示例示
のような妻面に限定されるものではなく、例えば
肘掛け扞２の先端上部や、内外側に設けた嵌合孔
にも本考案を適用できることはいうまでもない。

〔考案の効果〕

本考案は上記のように構成したので、肘掛け扞
２に穿設したガード取付け用の嵌合孔２２は、ガ
ードＧを使用していない時には蓋板４を装着する
ことによつて簡単にその前面を閉塞することがで
きるようになり、外観上の不体裁を解消すること
ができることは勿論のこと蓋板４を用いて嵌合孔
２２を閉塞することによつて幼児がこの嵌合孔に
指先を差し込むことによるトラブルの発生を未然
に防止することが可能となるという優れた効果を
有している。

又、本考案の蓋板は極めて簡単な取付け手段に
よつて嵌合固定をすることができるので嵌合、離
脱のための操作も簡単でありコスト的にも低廉で
あるという特徴を有している。

【図面の簡単な説明】

図は、本考案の実施例を示すものであり、第１
図はベビーカーにガードを装着した状態を示す斜
視図、第２図はガードを取り外し蓋板を装着した
状態を示す斜視部、第３図はガードを装着した状
態での取付け部を示す拡大断面図、第４図は要部
の分解斜視図、第５図は要部の縦断面図、第６図
は蓋板の斜視図である。 Ａ……ベビーカー、Ｇ……ガード、１……座床
部、２……肘掛け扞、２１……妻部、２２……嵌
合孔、２２′……切欠き部、３……嵌合用パイプ、
３１……係止突起、３２……スプリング、４……
蓋板、４１……嵌合突起、４２……突条、５……
受け具、５１……挿通孔、５２……係止孔、６…
…開放操作用ボタン、６１……突起、６２……支
腕。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 先端部に、ガードの端部が嵌合できる嵌合孔
   を穿設してなる肘掛け扞において、前記端部
   に、端部と同一平面形状を有し、裏面には前記
   嵌合孔に嵌合することのできる嵌合突起を少許
   の長さだけ突出させた蓋板を着脱を自在とする
   ように嵌合させてなるベビーカーの肘掛け扞。 (2) 嵌合突起は、その胴部外周に離脱防止用の縦
   長の突条を数条突設してなる実用新案登録請求
   の範囲第１項記載のベビーカーの肘掛け扞。