JPH0355556Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 技術分野 本考案は、電子複写機などにおいてコピー紙を
感光体と転写装置との間に給送する給紙装置に関
する。

従来技術 給紙装置として、給紙カセツトに収容されたコ
ピー紙またはロール状に巻回されたコピー紙を送
り出す複数のローラからなるコピー紙送出手段
と、これにより送り出されるコピー紙を搬送する
１対の搬送ローラと、これらにより搬送されるコ
ピー紙を一時的に待機させて感光体のトナー像と
同期してコピー紙を感光体と転写装置との間に給
送するレジストローラとを具備してなり、上記レ
ジストローラの回転時に搬送ローラを空転させる
ものが知られている。

しかし、この給紙装置は、レジストローラの回
転時において搬送ローラがコピー紙の搬送力によ
り空転を開始する際にコピー紙に対する負荷が急
に大きくなるからコピー紙が振動するのでトナー
像の転写不良が生じやすいという欠点がある。

目 的 本考案の目的は、レジストローラの回転時にお
いてコピー紙の振動を防止してトナー像の転写不
良を防止するとともに、給紙の時間を短縮するこ
とができる給紙装置を提供することにある。

構 成 本考案は、トナー像を有する感光体と同期して
回転し、コピー紙をトナー像転写部に送り込むレ
ジストローラと、給紙装置によつて送り出された
コピー紙を上記レジストローラに向けて送る搬送
ローラとを具備する給紙装置において、上記レジ
ストローラ及び上記搬送ローラを回転駆動する手
段であつて、上記搬送ローラを上記レジストロー
ラよりも速く回転させるローラ駆動手段と、上記
レジストローラへの上記ローラ駆動手段からの回
転駆動力の伝達・非伝達を行うレジストローラ用
電磁クラツチと、上記搬送ローラへの上記ローラ
駆動手段からの回転駆動力の伝達・非伝達を行う
搬送ローラ用電磁クラツチと、上記レジストロー
ラと上記搬送ローラとを互に連結し、両ローラを
同じ速度で同方向に回転させる歯車列と、上記歯
車列中に設けられた一方向クラツチであつて、上
記レジストローラの回転を上記搬送ローラに伝達
し、搬送ローラの回転をレジストローラへは伝達
しない一方向クラツチと、上記搬送ローラによつ
て搬送されるコピー紙の先端が上記レジストロー
ラに到達し上記両ローラ間にコピー紙のたわみが
形成されたとき上記搬送ローラ用電磁クラツチを
非伝達状態にし、上記レジストローラ用電磁クラ
ツチを伝達状態にする電磁クラツチ制御手段とか
らなる。

次に本考案の構成の具体的な実施例を説明す
る。

第１図において符号１はドラム状の感光体を示
している。この感光体１は図示してない駆動手段
により矢印方向へ回転される。上記感光体１の周
囲には、給紙装置２および転写装置３のほか図示
してない帯電装置、露光装置、現像装置、コピー
紙分離装置、コピー紙搬送装置、定着装置、コピ
ー紙排出装置、クリーニング装置および除電装置
などが所定位置に配置されている。

上記給紙装置２は、コピー紙Ｐを収容している
２つの給紙カセツト４と、これらの上に配置され
ていてコピー紙Ｐを送り出すピツクアツプローラ
５と、これらのピツクアツプローラ５により送り
出されるコピー紙Ｐを送り出すフイードローラ６
と、このフイードローラ６に圧接していてコピー
紙Ｐの重送を防止するリバースローラ７と、上記
フイードローラ６により給送されるコピー紙Ｐを
搬送する１対の搬送ローラ８と、これらの搬送ロ
ーラ８により搬送されるコピー紙Ｐを一時的に待
機させて感光体１のトナー像と同期して給送する
１対のレジストローラ９と、コピー紙Ｐを案内す
るガイド板１０などからなる。

上記ピツクアツプローラ５、フイードローラ６
およびリバースローラ７は給紙カセツト４のコピ
ー紙Ｐを送り出すコピー紙送出手段を構成してい
る。上記搬送ローラ８の近くには紙センサー１２
が配置されており、また、レジストローラ９の近
くにも紙センサー１３が配置されている。

第２図に示すように、上記搬送ローラ８の下側
のものの軸８ａには、モータ（図示してない）の
駆動力が駆動チエーン１４を介して伝えられるス
プロケツト１５の回転力が電磁クラツチ１６によ
り伝えられるようになつている。上記搬送ローラ
８の軸８ａには一方向クラツチ１７を介してギヤ
１８が設けられている。

上記レジストローラ９の上側のものの軸９ａに
は、上記駆動チエーン１４により回転されるスプ
ロケツト１９の回転力が電磁クラツチ２０により
伝えられるようになつている。上記レジストロー
ラ９の軸９ａにはギヤ２１が固定されている。こ
のギヤ２１の回転力はアイドルギヤ２２，２３を
介してギヤ１８に伝えられる。

上記電磁クラツチ１６，２０による回転駆動力
の伝達・非伝達は制御回路２４により制御され
る。上記電磁クラツチ１６が駆動力伝達状態とな
ると、スプロケツト１５の回転力が搬送ローラ８
に伝えられて搬送ローラ８が給紙方向へ回転され
るが、この場合には搬送ローラ８の回転力を一方
向クラツチ１７がギヤ１８に伝えないのでレジス
トローラ９は回転しない。

上記電磁クラツチ２０が駆動力伝達状態となる
と、スプロケツト１９の回転力がレジストローラ
９に伝えられレジストローラ９が給紙方向へ回転
され、かつ、レジストローラ９の回転力はギヤ２
１、アイドルギヤ２２，２３、ギヤ１８および一
方向クラツチ１７を介して搬送ローラ８に伝えら
れて搬送ローラ８が給紙方向へ回転される。この
場合に搬送ローラ８の周速はレジストローラ９の
周速とほぼ同一となるように設定されている。し
たがつて上記レジストローラ９の回転時において
は、これと同期してこれとほぼ同一の周速で搬送
ローラ８が回転される。

次に本考案の全体的な動作を説明する。

上記給紙カセツト４のいずれか一方のコピー紙
Ｐがピツクアツプローラ５およびフイードローラ
６により送り出されて搬送ローラ８の間に挿入さ
れ、かつ、搬送ローラ８により搬送される。上記
コピー紙Ｐの先端が紙センサー１２により検知さ
れた時点でピツクアツプローラ５、フイードロー
ラ６およびリバースローラ７への駆動力が断たれ
て搬送ローラ８のみによりコピー紙Ｐは搬送さ
れ、かつ、ピツクアツプローラ５、フイードロー
ラ６およびリバースローラ７は空転される。

次に搬送ローラ８により搬送されるコピー紙Ｐ
の先端が紙センサー１３により検知された時点か
ら所定時間経過後に電磁クラツチ１６が駆動力非
伝達状態とされてコピー紙Ｐの先端がレジストロ
ーラ９の接触部に当接し、かつ、コピー紙Ｐが少
したわんだ状態で待機される。

次に上記感光体１のトナー像と同期してコピー
紙Ｐを感光体１と転写装置３との間に給送するた
めに電磁クラツチ２０が駆動力伝達状態とされる
と、レジストローラ９が回転され、かつ、これと
同期してこれとほぼ同一の周速で搬送ローラ８が
回転されてコピー紙Ｐが感光体１と転写装置３の
間に給送される。上記レジストローラ９と搬送ロ
ーラ８の周速をほぼ同一としたのは、レジストロ
ーラ９と搬送ローラ８の間におけるコピー紙Ｐの
たわみを維持するためである。

なお、本考案は、複数対の搬送ローラを具備す
る給紙装置にも適用することができる。

効 果 本考案の給紙装置は、レジストローラの回転時
においてこれと同期してこれとほぼ同一の周速で
搬送ローラを回転するから、コピー紙に対する負
荷がほとんどないので、コピー紙の振動を防止し
てトナー像の転写不良を防止することができると
ともに、搬送ローラによつてコピー紙をレジスト
ローラに向けて送るときには、搬送ローラが速く
回転するので、給紙の時間を短縮することができ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の給紙装置を示す一部切欠正面
図および第２図は同上給紙装置の要部を示す一部
切欠平面図である。 ４……給紙カセツト、５……ピツクアツプロー
ラ、６……フイードローラ、７……リバースロー
ラ、８……搬送ローラ、９……レジストローラ。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 トナー像を有する感光体と同期して回転し、コ
   ピー紙をトナー像転写部に送り込むレジストロー
   ラと、給紙装置によつて送り出されたコピー紙を
   上記レジストローラに向けて送る搬送ローラとを
   具備する給紙装置において、 上記レジストローラ及び上記搬送ローラを回転
   駆動する手段であつて、上記搬送ローラを上記レ
   ジストローラよりも速く回転させるローラ駆動手
   段と、 上記レジストローラへの上記ローラ駆動手段か
   らの回転駆動力の伝達・非伝達を行うレジストロ
   ーラ用電磁クラツチと、 上記搬送ローラへの上記ローラ駆動手段からの
   回転駆動力の伝達・非伝達を行う搬送ローラ用電
   磁クラツチと、 上記レジストローラと上記搬送ローラとを互に
   連結し、両ローラを同じ速度で同方向に回転させ
   る歯車列と、 上記歯車列中に設けられた一方向クラツチであ
   つて、上記レジストローラの回転を上記搬送ロー
   ラに伝達し、搬送ローラの回転をレジストローラ
   へは伝達しない一方向クラツチと、 上記搬送ローラによつて搬送されるコピー紙の
   先端が上記レジストローラに到達し上記両ローラ
   間にコピー紙のたわみが形成されたとき上記搬送
   ローラ用電磁クラツチを非伝達状態にし、上記レ
   ジストローラ用電磁クラツチを伝達状態にする電
   磁クラツチ制御手段と からなる給紙装置。