JPH0355342Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は輸送箱兼展示台に関するものである。

［従来の技術］ 通常の輸送箱兼展示台においては外面に告知面
が印刷されていて流通時、汚ごれ等が生じ易く、
外箱を使用してこれを防止するとしてもコスト高
となり作業も煩雑であつた。また、展示時には平
面的に陳列されることが多く、ひな段状のものも
見受けられるが、最初からひな段状に梱包されて
いる場合には無駄なスペースが生じ、輸送、集
積、展示ともに煩雑であるという欠点があつた。

［考案の目的および問題点］ 本考案は上記の欠点を解消するもので輸送時に
受ける汚れや損傷に関係なく常に美しい展示がで
き、かつ立体的な展示もできるようにした輸送箱
兼展示台を提供することを目的とするものであ
る。

［問題点を解決するための手段］ 本考案は上述の目的と問題点を解決するため
に、下記の手段をとつた。すなわち正面板１の両
側に側面板２，３を設け、該側面板２の外側縁に
糊しろ片４、側面板の外縁には背面板５が連設さ
れ、前記正面板１は高さが幅よりも短く形成さ
れ、かつ上縁に罫線６を介して正面板１の高さと
同じ長さの蓋フラツプ７を設けるとともに、正面
板１と蓋フラツプ７を通じ、罫線６を跨いで
〈 〉型の切込み８を設け、かつ蓋フラツプ７の
上縁中心に係止片９を設け、また側面板２，３の
上縁に、正面板１に近い方の長さが正面板１の高
さ、遠い方の長さが正面板１の幅と同じ長さの上
縁フラツプ１０，１０を設け、かつ上縁の中心に
それぞれ係止片１１，１１を設け、さらに背面板
５の上縁から正面板１の高さと同じ位置に罫線１
２を有する天板１３を側面板２，３と同じ長さで
設け、さらに該天板１３の先端に正面板１の高さ
と同じ長さのフラツプ１４を、さらに該フラツプ
１４の先端に切込みにより形成した係止片１５を
設け、一方正面板１、側面板２，３および背面板
５の下縁にそれぞれ罫線を介して底板を設け、こ
の罫線上に係止片挿入用のスリツトＳを設けてな
るブラツクシートを作り、このブラツクシートか
らまず糊しろ片４を背面板５に貼着して筒状体と
し、底板を組立てて箱としたものであり、展示の
際、蓋フラツプ７、上縁フラツプ１０，１０およ
び罫線１２から天板１３、フラツプ１４をそれぞ
れ外側に折り返し先端の係止片、９，１１，１１
および１４をスリツトＳに挿入固定するととも
に、切込み８を折り込むことを可能にしたもの
で、各蓋フラツプの裏面には美しい店頭展示用の
印刷が施されているものである。

［作用］ 本考案は上記の構成となつているので展示に際
し、両側面板上のフラツプを側面板外側に重さね
折りしてその先端の係止片を底に設けたそれぞれ
のスリツトに係止すれば正面板側は低く、背面板
側は高くなつて箱は前方に傾斜して立体展示がで
き、正面板の〈 〉型切込みにより正面板のフラ
ツプの先端の係止片を底のスリツトに係止すると
正面には〓状の開放部８ａが生じ、また天板も裏
面を出して後方に斜めに立て係止することができ
るので内容品の商品Ｂもよく見えるように展示さ
れることになるものである。かくして輸送中に箱
の外面が汚れても展示状態では各フラツプはすべ
て裏かえされているので、内面には店頭展示用の
印刷がとくに美麗に施されていて汚れた面は一切
目に入らないことになつて、少しのスペースで立
体的な展示ができるものである。

［実施例］ 本考案を以下図示の実施例によつて説明するが
第１図は本考案の輸送箱兼展示台の展示状態を示
す外観図であり、第２図は本考案の輸送箱兼展示
台のブランクシートの平面図である。１は正面板
でその両側に側面板２，３が連設され、側面板２
の外側縁に糊しろ片４があり、側面板３の外縁に
は背面板５が連設されている。正面板１の高さａ
はその幅ｂよりも必ず短く形成されている。

正面板１の上縁の罫線６を介して蓋フラツプ７
が連設され、正面板１と蓋フラツプ７を通し、罫
線６を跨いで〈 〉型の切込み８を設けかつ該フ
ラツプ７の上縁中心に係止片９を設ける、両側面
板２，３の上縁には蓋フラツプ１０，１０が設け
られ、その少くとも背面板側の幅は正面板１の幅
ｂと同寸法であり、正面板側の幅は正面板の高さ
ａと同寸法とし、両側面板上縁フラツプ１０の基
部からａの寸法の上縁の線の中心にそれぞれ係止
片１１を設ける。

箱の底の外周辺の中心には係止片挿入用のスリ
ツトＳを切込む。

背面板上縁からａの位置に罫線１２を設け、こ
の罫線を介して天板１３を連設し、その先端にａ
の長さのフラツプ１４を設け、その先端部に切込
みで係止片１５を設ける。

このブランクシートから輸送箱を組立てる様子
を第３図の説明図に示す。第４図は輸送箱Ａを展
示用に形成する作用中の状態を示す説明図で、第
１図は展示状態を示す説明図、第５図は正面図イ
と側面図ロである。

このブランクシートから第３図に示す組立状態
とするには、先ず糊しろ片４を背面板５に貼着し
て筒状体となし、底板を組立てて箱とする。展示
の際には蓋フラツプ７、上縁フラツプ１０，１０
および罫線１２から天板１３、フラツプ１４をそ
れぞれ外側に折り返し、これらのフラツプの先端
の係止片９，１１，１１及び１４をスリツトＳに
挿入固定する（第１図、第３図、第４図及び第５
図参照）。

［効果］ 本考案は上述のように構成されているので商品
を収納して輸送する際に汚れや損傷が生じても、
上面のフラツプの内面は店頭展示用に美麗な印刷
がしてあり、展示に際してはこれらフラツプが皆
裏返しで露出するので汚れの生じた箱の表面は全
く人目に入らないということと、側面板に連設し
たフラツプ１０を裏がえして第１図に示すように
背面板側の幅ｂは箱の高さａよりも長いので前傾
した展示台となり商品の立体的な展示ができ、ま
た天板１３は立てて看板となるものであり、さら
には正面板に設けた〈 〉型の切込みによつて生
ずる開放部により一層内容商品が外から見易くな
るなど作成も組立ても、また展示も極めて簡単に
でき、コストも低廉であるという利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の輸送箱兼展示台の展示状態を
示す説明図、第２図はブランクシートの平面図、
第３図は輸送箱への組立て説明図、第４図は展示
状態への作業の説明図、第５図は展示状態の正面
図イと側面図ロである。 １……正面板、２，３……側面板、４……糊し
ろ片、５……背面板、６……罫線、７，１０……
フラツプ、８……〈 〉型切込み、９，１１，１
５……係止片、１２……罫線、１３……天板、１
４……フラツプ、ａ……箱の高さ（正面板の高
さ）、ｂ……正面板の幅、Ｓ……スリツト。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 正面板１の両側に側面板２，３を設け、該側面
   板２の外側縁に糊しろ片４、側面板の外縁には背
   面板５が連設され、前記正面板１は高さが幅より
   も短く形成され、かつ上縁に罫線６を介して正面
   板１の高さと同じ長さの蓋フラツプ７を設けると
   ともに、正面板１と蓋フラツプ７を通じ、罫線６
   を跨いで〈 〉型の切込み８を設け、かつ該蓋フ
   ラツプ７の上縁中心に係止片９を設け、また側面
   板２，３の上縁に、正面板１に近い方の長さが、
   正面板１の高さ、遠い方の長さが正面板１の幅と
   同じ長さの上縁フラツプ１０，１０を設け、かつ
   上縁の中心にそれぞれ係止片１１，１１を設け、
   さらに背面板５の上縁から、正面板１の高さと同
   じ位置に、罫線１２を有する天板１３を側面板
   ２，３と同じ長さで設け、さらに該天板１３の先
   端に正面板１の高さと同じ長さのフラツプ１４、
   さらに該フラツプ１４の先端が切込みにより形成
   した係止片１５を設け、一方、正面板１、側面板
   ２，３および背面板５の下縁にそれぞれ罫線を介
   して底板を設け、この罫線上に係止片挿入用のス
   リツトＳを設けてなるブランクシートを作り、こ
   のブランクシートからまず糊しろ片４を背面板５
   に貼着して筒状体とし、底板を組立てて箱とした
   ものであり、展示の際、蓋フラツプ７、上縁フラ
   ツプ１０，１０および罫線１２から天板１３、フ
   ラツプ１４をそれぞれ外側に折り返し、先端の係
   止片９，１１，１１，１４をスリツトＳに挿入固
   定するとともに、切込み８を折り込むことを可能
   にしたことを特徴とする輸送箱兼展示台。