JPH0355115B2 - - Google Patents

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JPH0355115B2
JPH0355115B2 JP55080917A JP8091780A JPH0355115B2 JP H0355115 B2 JPH0355115 B2 JP H0355115B2 JP 55080917 A JP55080917 A JP 55080917A JP 8091780 A JP8091780 A JP 8091780A JP H0355115 B2 JPH0355115 B2 JP H0355115B2
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、微生物を用いてL−トリプトフアン
ないしはその誘導体アミノ酸を製造する方法に関
するものである。 L−トリプトフアンは動物の必須アミノ酸の一
つであり、医薬、栄養剤あるいは動物飼料の添加
物として利用されている重要なアミノ酸である。
またL−トリプトフアンの誘導体は、L−トリプ
トフアン代謝の拮抗体としての作用をもつものが
あり、中枢神経系用薬品などの利用が考えられる
生理活性物質を含むものである。これらのアミノ
酸類の製法には、合成法、生化学的方法など数多
くの方法が知られている。 微生物を用いるL−トリプトフアンの製造方法
としては、糖質を用いて直接発酵法により、培養
液中にL−トリプトフアンを生成蓄積させる方法
の他に、インドールあるいはアントラニール酸を
糖質と同時に添加して培養し、L−トリプトフア
ンを培養液中に生成蓄積せしめる方法がある。一
方、インドールとセリン、あるいはインドールと
ピルビン酸およびアンモニウムイオンから微生物
の生成する酵素トリプトフアナーゼを用いてL−
トリプトフアンを製造する方法がある。酵素トリ
ブトフアナーゼを用いる時にはインドールの代り
に、他のインドール化合物を用いることにより、
相当する種々なアミノ酸を生成せしめることが可
能であり、目的に応じて反応を選択することがで
きる。 酵素トリプトフアナーゼを用いてL−トリプト
フアンを製造する方法には、エシエリチア属
(genus Escherichia)、プロテウス属(Genus
Proteus)、シユードモナス属(Genus
Pseudomonas)、アエロバクター属(Genus
Aerobacter)、あるいはエルビニア属(Genus
Erwinia)に属する微生物を用いて、インドール
とセリン、あるいはインドールとピルビン酸およ
びアンモニウムイオンとからL−トリプトフアン
を製造する方法(特公昭49−46917号)、エシエリ
チア属、クラビセプツ属(genus Claviceps)、
ノイロスポラ属(genus Neurospora)、サツカ
ロマイセス属(genus Saccharomyces)、バチル
ス属(genus Bacillus)、アクロモバクター属
(genus Achromobacter)あるいはアルカリゲネ
ス属(genus Alcaligenes)に属する微生物を用
いて、インドールとセリンよりL−トリプトフア
ンを製造する方法(フランス特許第1207437号、
特開昭47−39693号、特公昭53−1836)等がある。
一方、種々なインドール化合物を生成させる方法
には、プロテウス属、エシエリチア属、シエード
モナス属、アエロバクター属、あるいはエルビニ
ア属の微生物による5−ヒドロキシトリプトフア
ンの製法(特公昭49−46917)、アクロモバクター
属、エシエリチア属、シエードモナス属、アルカ
リゲネス属あるいはプロテウス属の微生物を用い
る5−ヒドロキシトリプトフアンの製法(特公昭
53−1835)、コリネバクテリウム属(genus
Corynebacterium)、ブレビバクテリウム属
(genus Brevibacterium)などの属に属する微生
物を用いる5−ヒドロキシトリプトフアン、メト
キシトリプトフアンなどの製造方法(特公昭51−
5479、特公昭52−8400)が知られている。 これらの微生物を用いる製造方法は、合成法に
比較し、光学活性なL一体のみが生産できる利点
があり、インドール化合物、セリンあるいはピル
ビン酸などの工業用原料より、L−トリプトフア
ンないしはL−トリプトフアン誘導体を大量に生
産することが可能なものである。 本発明者らは、インドール化合物とセリン、あ
るいはインドール化合物とピルビン酸およびアン
モニウムイオンとからL−トリプトフアンないし
はその誘導体を生成する能力を有する微生物を広
く探索したところ、高い収率でこれらのアミノ酸
類を生成する新規な微生物を見い出し、これらの
微生物を用いて本発明を完成したのである。 すなわち、本発明は、エアロモナス・SP.AST
108−1(微工研菌寄第5539号)またはエアロモナ
ス・SP.AST 111−4(微工研菌寄第5540号)の
培養物あるいはその処理物の存在下に、インドー
ル化合物とセリン、あるいはインドール化合物と
ピルビン酸およびアンモニウムイオンとを反応せ
しめることを特徴とするL−トリプトフアンない
しはその誘導体アミノ酸の製法である。 種々な微生物がL−トリプトフアンを分解して
インドールを生成する酵素トリプトフアナーゼを
生成することは知られているが、酵素トリプトフ
アナーゼを生成する微生物のすべてが著量にL−
トリプトフアンを生成するものではない。酵素ト
リプトフアナーゼを生成する微生物のうちで、イ
ンドール化合物とセリン、あるいはインドール化
合物とピルビン酸およびアンモニウムイオンとか
ら効率よくL−トリプトフアンないしはその誘導
体アミノ酸を生成する微生物の条件としては、微
生物菌体中の酵素トリプトフアナーゼ活性が高い
こと、インドール化合物、セリン、ピルビン酸な
どの原料、および生成したL−トリプトフアンな
いしはその誘導体アミノ酸を分解しないことが必
須である。 本発明者らは、多数の酵素トリプトフアナーゼ
生成微生物を土壌中より分離し、そのなかから、
L−トリプトフアンないしはその誘導体アミノ酸
を効率よく生成する微生物としてエアロモナス属
に属する新菌種を発見した。すなわちエアロモナ
ス・SP.AST108−1(微生物受託番号、微工研菌
寄第5539号)、エアロモナス・SP.AST111−4
(微生物受託番号、微工研菌寄第5540号)であり、
いずれも本発明に用いる微生物として好ましいも
のである。 以下、これらの微生物の菌学的性質について記
載する。 (1) エアロモナス・SP.AST108−1 (A) 形態学的性質(肉汁32℃、24時間培養) 菌形:短桿菌、単一または2個連鎖、一端に
べん毛あり。 大きさ:0.9〜1.2μ×1.2〜2.0μ 運動性:あり グラム染色:陰性 抗酸性染色:陰性 胞子:形成しない。 細胞の多形性:なし (B) 培養的性質(32℃) 肉汁:生育良好、皮膜なし、菌環なし、沈渣
あり、液は濁る、色素生成なし 肉汁寒天平板:生育良好、円形、表面平滑、
隆起、全縁、光沢あり、淡い肌色、やや粘
性、色素生成なし。 肉汁寒天斜面:生育良好、糸状生育、光沢あ
り、淡い肌色、色素生成なし。 肉汁ゼラチン穿刺培養(20℃):生育は上面
に良好で、淡い肌色、穿刺部分にやや生
育、穿刺部分にガス生成なし、液化なし。 (C) 生理的性質 生育温度:13〜37℃で生育する、45℃では生
育しない。 生育PH:5〜9。 酸素要求性:通性嫌気性。 OF試験(ヒユーレイフソン培地):発酵 ガスの産生(グルコース培地):ガス発生あ
り。 リトマスミルク:生育良好、淡い肌色の菌環
を形成する、リトマスはピンク色になる、
沈渣あり、ミルクは変化なし。 ゼラチン液化:液化しない。 硫化水素の生成:生成しない。 澱粉の分解:分解しない。 硝酸塩の還元:亜硫酸を生成する。 カタラーゼ活性:陽性 オキシダーゼ活性:陽性 ウレアーゼ活性:陰性 フエニルアラニンデアミナーゼ活性:陰性 リジンデカルボキシラーゼ活性:陰性 アルギニンヒドロラーゼ活性:陽性 オルニチンデカルボキシラーゼ活性:陽性 インドール生成:陽性 アンモニア生成:陽性 VP反応:陰性 MR試験:陽性 脱窒反応:陽性 クエン酸の利用: Koser培地:利用する Christensen培地:利用する。 食塩耐性:5%まで生育する。 色素の生成(キングA培地):生成しない。 窒素源の利用性:アンモニウム塩、硝酸塩を
利用する。 糖類の利用性、酸、ガスの生成:
【表】 分離源:土壌
() エアロモナス・SP AST111−4 (A) 形態学的性質(肉汁32℃、24時間培養) 菌形:短桿菌、単一又は2〜3個連鎖、一端
にべん毛あり。 大きさ:0.8〜1.0μ×1.2〜1.8μ 運動性:あり グラム染色:陰性 抗酸性染色:陰性 胞子:形成しない。 細胞の多形性:なし (B) 培養的性質(32℃) 肉汁:生育良好、皮膜なし、菌環を形成する、
沈渣あり、液はやや濁る、色素生成なし。 肉汁寒天平板:生育良好、円形、表面平滑、
隆起、全縁、光沢あり、灰白色、やや粘
性、色素生成なし。 肉汁寒天斜面:生育良好、やや液状になつた
糸状の生育、光沢あり、灰白色、色素生成
なし。 肉汁ゼラチン穿刺培養(20℃):生育は上面
に良好で灰白色、穿刺部分に生育あり、穿
刺部分にガス生成なし、液化なし。 (C) 生理的性質 生育温度:9〜45℃で生育する、50℃では生
育しない。 生育PH:5〜10 酸素要求性:通性嫌気性 OF試験(ヒユーレイフソン培地):発酵 ガスの産生(グルコース培地):ガス発生あ
り。 リトマスミルク:生育良好、リトマスは脱色
される、ミルク凝固する、沈渣あり。 ゼラチン液化:液化しない。 硫化水素の生成:生成しない。 澱粉の分解:分解しない。 硝酸塩の還元:亜硝酸を生成する。 カタラーゼ活性:陽性 オキシダーゼ活性:陽性 ウレアーゼ活性:陽性 フエニルアラニンデアミナーゼ活性:陰性 リジンデカルボキシラーゼ活性:陰性 アルギニンジヒドロラーゼ活性:陰性 オルニチンデカルボキシラーゼ活性:陽性 インドール生成:陽性 アンモニア生成:陽性 VP反応:陽性 MR試験:陰性 脱窒反応:陽性 クエン酸の利用: Koser培地:利用する。 Christensen培地:利用する。 食塩耐性:5%まで生育する。 色素の生成(キングA培地):生成しない。 窒素源の利用性:アンモニウム塩、硝酸塩、
尿素を利用する。 糖類の利用性、酸、ガスの生成
【表】 分離源:土壌
本発明者らが発見した微生物は、上記のごとき
菌学的性質をもつものである。これをバージーの
マニユアル・オブ・デターミナテイブ・バクテリ
オロジー(Bergeys Manual of Determinative
Bacteriology)第8版(1974)の記載にしたが
つて同定帰属を行なうと、グラム陰性の短桿菌、
通性嫌気性、べん毛は一端に1本ないし数本あつ
て運動する、カタラーゼ陽性、オキシターゼ陽
性、グルコースをよく発酵して酸およびガスを生
成するなどの分類学上の性質より、本微生物をビ
ブリオナシー科(family Vibrionaceae)のエア
ロモナス属(genus Aeromonas)に属せしめる
ことが妥当である。 また、バージーのマニユアル・オブ・デターミ
ナテイブ・バクテリオロジー第8版に記載されて
いるエアロモナス属の菌種は3種あり、エアロモ
ナス・ハイドロフイラ(Aeromonas
hydrophila)、エアロモナス・パンクテイタ
(Aeromonas punctata)およびアエロモナス・
サーモニサイダ(Aeromonas salmonicida)で
ある。これらの微生物と本発明の微生物を比較す
ると、エアロモナス・サーモニサイダは37℃で生
育できないが、本発明の微生物は良く生育するこ
とより、本発明の微生物とは異なる。一方、エア
ロモナス・ハイドロフイラおよびエアロモナス・
パンクテイタと比較すると、第1表に示したよう
に、多くの分類上の性質において、これらの微生
物は本発明の微生物とは異なるものである。かく
して、本発明の微生物を新しい菌種と認め、それ
ぞれエアロモナス・SP.AST−108−1およびエ
アロモナス・SP.AST−111−4と命名した。
【表】 本発明は、上記の菌種を使用して、トリプトフ
アンないしはその誘導体アミノ酸を製造する新規
な製造方法に関するものである。これらの微生物
を培養する培地としては、通常用いられる合成あ
るいは天然培地が好ましい。炭素源としては、グ
ルコース、フラクトース、マンノース、シユーク
ロース、ガラクトース、キシロース、糖蜜などの
糖質、グリセリン、ソルビトールなどの糖アルコ
ール、酢酸、クエン酸、フマール酸、リンゴ酸、
コハク酸などの有機酸が適宜用いられる。培地中
に添加される量は、通常0.1〜10%程度である。
窒素源としては、塩安、リン安、硝安、酢酸アン
モン、アンモニア水などのアンモニア類、尿素、
肉エキス、ペプトン、カザミノ酸、コーン・スチ
ープ・リカー、脱脂大豆粉、蛋白質加水分解物な
どの有機性窒素源が用いられる。また使用する微
生物の増殖を促進させる物質の添加が好ましい。
このような物質のうち無機物としては、リン酸第
1カリ、リン酸第2カリ、リン酸、塩化カリ、硫
酸マグネシウム、塩化ナトリウムのほか、鉄、亜
鉛、マンガン、銅、カルシウムなどの金属イオン
も適宜使用される。一方、有機物としては、アミ
ノ酸類、ビタミン類、有機酸類、脂肪酸類のほか
に、ペプトン、酵母エキス、乾燥酵母、コーン・
スチープ・リカー、カゼイン、脱脂大豆加水分解
物などの天然物質が用いられる。 本発明に用いる微生物の生成する酵素トリプト
フアナーゼは適応酵素と考えられており、本発明
の反応に使用する微生物培養物を調製するにあた
つては、培地中にL−トリプトフアンを添加する
必要がある。L−トリプトフアンの添加量は、
0.1〜0.7%程度が好ましい。 このような培地に、本発明で使用する微生物を
25〜37℃において16〜96時間培養する。 かくして調製された微生物の培養物は、インド
ール化合物とセリン、あるいはインドール化合物
とピルビン酸およびアンモニウムイオンとから、
L−トリプトフアンないしはその誘導体アミノ酸
を生成する酵素系をもつものである。かかる培養
物はそのまま反応に使用してもよく、また培養物
を遠心分離法などで分離して得られる菌体、その
乾燥菌体、あるいは分離した菌体を超音波処理、
自己消化、磨砕などの方法により処理して得られ
る菌体処理物として使用してもよい。また、通常
の方法によつて酵素トリプトフアナーゼを抽出精
製したものを用いることもできる。さらには、分
離して得た菌体あるいは酵素をアクリル酸アミド
系単量体などと重合反応させ、かくして得られた
固定化菌体、あるいは固定化酵素として使用して
もよい。 このようにして調製した酵素トリプトフアナー
ゼを含有する菌体、菌体処理物、精製酵素、固定
化菌体、固定化酵素などを触媒として用い、イン
ドール化合物とセリン、あるいはインドール化合
物とピルビン酸およびアンモニウムイオンとから
なる反応液中で反応せしめて、L−トリプトフア
ンあるいはその誘導体アミノ酸を生成せしめる。 反応液には、基質であるインドール化合物、セ
リン、ピルビン酸、アンモニウムイオンの他に、
L−トリプトフアンあるいはその誘導体アミノ酸
の生成率を高めるために、反応液中にエチレンジ
アミン4酢酸液およびピリドキサールリン酸を共
存させることが好ましい。基質の使用量には制限
がないが、0.1〜10%の間で適宜使用する。酸素
反応は、通常PH5〜11の範囲、温度10〜60℃の範
囲において行なうことができる。 反応系に添加するインドール化合物としては、
たとえば、インドール、5−ヒドロキシインドー
ル、5−クロルインドール、5−ブロムインドー
ル、5−アミノインドール、5−メトキシインド
ールなどが利用できる。 反応液中に生成したL−トリプトフアンあるい
はその誘導体アミノ酸の単離は、通常のイオン交
換樹脂法、活性炭吸着法などの方法により行なう
ことができる。なお、生成したL−トリプトフア
ンあるいはその誘導体アミノ酸の確認と定量は、
高速液体クロマトグラフイー、シリカゲル薄層ク
ロマトグラフイーにより行なつた。 以下、実施例を挙げて説明するが、これらは例
示であつて本発明を限定するものではない。 実施例 1 第1表に示した培地5mlを直径18mmの試験管に
分注し、120℃、10分間殺菌した培地に、エアロ
モナス・SP−AST108−1を1白金耳接種し、
32℃で20時間振盪培養した。この種培養液5mlを
第2表に示した培地100mlを500ml容量の振盪フラ
スコに入れて、120℃、10分間殺菌した本培養液
に接種して、32℃で20時間振盪培養した。 培養終了液2を遠心分離して菌体を集め、こ
れをピルビン酸ソーダー2g、酢酸アンモニウム
2g、ピリドキサール・リン酸10mg、エチレンジ
アミン4酢酸200mg、水100ml、PH9.0の組成をも
つ反応液180mlに懸濁した。これを6等分して、
それぞれの30mlに第2表に示したインドール化合
物をそれぞれ600mg加えて、振盪しながら32℃で
72時間反応を行なつた。 反応終了液に30mlのメタノールを加えて激しく
撹拌したのち、遠心分離して得た上澄液をサンプ
ルとして、高速液体クロマトグラフイーで生成し
たアミノ酸の分析を行なつたところ、第3表に示
すように、添加したインドール化合物に相当する
アミノ酸類が生成していた。 第2表 ペプトン 2% カザミノ酸 1 酵母エキス 0.5 コーン・スチープ・リカー 5 L−トリプトフアン 0.2 KH2PO4 0.05 MgSO4・7H2O 0.05 FeSO4・7H2O 0.003 MnSO4・4H2O 0.003 PH 7.2
【表】 インドールを添加して得た反応液に苛性ソーダ
を加えてPH10にしたのち、アンモニア型強酸性イ
オン交換樹脂のカラムを通してL−トリプトフア
ンを吸着せしめ、2Nアンモニア水で溶出せしめ
た。溶出液を濃縮してL−トリプトフアンの粗結
晶を析出させたのち、これをアセトンで洗浄し、
乾燥してL−トリプトフアンの結晶を185mg得た。 実施例 2 実施例1と同様にしてエアロモナス・SP−
AST108−1を培養して培養終了液2を得た。
これを遠心分離して菌体を集め、L−セリン1.5
g、ピリドキサールリン酸10mg、エチレンジアミ
ン4酢酸200mg、水100ml、PH9.0の組成をもつ反
応液180mlに懸濁した。これを6等分して、それ
ぞれ30mlに第4表に示したインドール化合物をそ
れぞれ600mg加えて、振盪しながら32℃で72時間
反応を行なつた。 反応終了液を実施例1と同様にして処理したの
ち、高速液体クロマトグラフイーにより生成した
アミノ酸を分析したところ、第4表に示すとお
り、添加したインドール化合物に相当するアミノ
酸が生成していた。
【表】 実施例 3 実施例1と同様な培地にエアロモナス・SP−
AST111−4を培養して、培養終了液4を得
た。これを遠心分離して菌体を集め、半量の菌体
をピルビン酸ソーダー2g、酢酸アンモニウム2
g、ピリドキサール、リン酸10mg、エチレンジア
ミン4酢酸200mg、水100ml、PH9.0の組成をもつ
反応液180mlに懸濁した。一方、残りの半量は、
L−セリン1.5g、ピリドキサールリン酸10mg、
エチレンジアミン4酢酸200mg、水100ml、PH9.0
の組成をもつ反応液180mlに懸濁した。 それぞれの反応液を実施例1および実施例2と
同様に6等分して、第5表に示したインドール化
合物をそれぞれ600mg加えて、振盪しながら32℃
で72時間反応を行なつた。 反応終了液を実施例1と同様にして処理したの
ち、高速液体クロマトグラフイーにより、生成し
たアミノ酸を分析したところ、第5表に示したと
おり添加したインドール化合物に相当するアミノ
酸が生成していた。
【表】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 エアロモナス・SP.AST 108−1(微工研菌
    寄第5539号)またはエアロモナス・SP.AST 111
    −4(微工研菌寄第5540号)の培養物あるいはそ
    の処理物の存在下に、インドール化合物とセリ
    ン、あるいはインドール化合物とピルビン酸およ
    びアンモニウムイオンとを反応せしめることを特
    徴とするL−トリプトフアンないしはその誘導体
    アミノ酸の製法。 2 インドール化合物が、インドール、5−ヒド
    ロキシインドール、5−クロルインドール、5−
    ブロムインドール、5−アミノインドールおよび
    5−メトキシインドールから選ばれた1種である
    特許請求の範囲第1項記載の製法。
JP8091780A 1980-06-17 1980-06-17 Preparation of indole-derived amino acid by microorganism Granted JPS578791A (en)

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Citations (3)

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