JPH035501Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、軽トラツクの荷台に簡単にダンプ
荷台を脱着できる軽トラツク取付型ダンプ荷台用
台車に関する。

〔従来の技術〕

通常の使用状態における軽トラツクは、小荷物
等の運搬を行うために使用するものであるから、
ダンプ荷台は原則として必要ではない。しかしな
がら、砂利や草などのように固定した形状を有し
ない荷物を運搬する場合には、ダンプ荷台に積載
するようにすれば、積下し作業が簡単となつて作
業能率が向上し便利である。そこで、軽トラツク
の荷台に必要に応じて脱着できるダンプ荷台が開
発されている。第５乃至第７図に示すように、こ
のダンプ荷台１０は、台枠１７と、該台枠１７の
一端側に設けた支点１６を中心に回転自在に取付
けられた荷台１０ａと、該荷台１０ａと前記台枠
１７の間に介在させたシリンダ１５と、該シリン
ダ１５を駆動させるために前記台枠１７に設けた
油圧ポンプ作動用のエンジン１４等から構成され
ている。このようなダンプ荷台１０を軽トラツク
の荷台に取り付け又は取り外す際には、その自重
が大きいのでホイスト又はフオークリフトで行う
必要がある。

〔考案が解決しようとする問題点〕

しかしながら、ホイスト又はフオークリフトは
それ自体の価格が高いために利用できないことも
多く、誰でも容易にダンプ荷台を使用することが
できない問題点がある。

〔問題点を解決するための手段〕

この考案は上記事情に鑑みてなされたものであ
つて、ホイストやフオークリフトを使用せずに極
めて簡単な装置によつてダンプ荷台の取り付け取
り外しが可能な台車を提供することを目的とし、
その具体的技術手段とするところは、下端に車輪
を有する脚部と、該脚部上に設けた固定台に固定
したガイドパイプと、該ガイドパイプ内に移動自
在に挿入され、先端がダンプ荷台に嵌挿されて該
ダンプ荷台を支持する支持軸と、前記固定台に固
定したガイドパイプの側方に鉛直軸回りに回転自
在に固定された水平固定用ブラケツトからなり、
該水平固定用ブラケツトの先端にダンプ荷台に着
脱自在に係合する係合部材を設けてなるところに
ある。

〔作用〕

上記のようなダンプ荷台用台車によつて軽トラ
ツクにダンプ荷台を積載するには、ダンプ荷台の
荷台を持ち上げた状態においてダンプ荷台の重心
位置で支持軸によつて両側方から支持し、次いで
ダンプ荷台の荷台と台枠を接近させて台枠を持ち
上げることによつてダンプ荷台全体をダンプ荷台
用台車によつて支持し、その後、軽トラツクを後
進させてこの持ち上げたダンプ荷台の真下に軽ト
ラツクの荷台を位置させた後、再びダンプ荷台の
荷台と台枠を離反させて台枠を軽トラツクの荷台
上に積載してから、ダンプ荷台の両側方からこれ
らダンプ荷台用台車を離間させて取り外すように
するだけでよい。

〔実施例〕

この考案の一実施例について以下図面に基づい
て説明する。

この考案の実施例のダンプ荷台用台車１は、第
１乃至３図に示されるように、下端に車輪２を有
する脚部３と、該脚部３上に設けた固定台４に固
定したガイドパイプ５と、該ガイドパイプ５内に
移動自在に挿入した支持軸６と、前記固定台４に
固定したガイドパイプ５の側方に回転自在に固定
した水平固定用ブラケツト７から構成される。

前記脚部３は、３本の脚３ａからなりそれぞれ
の脚３ａの先端には車輪２が取付けられている。
これら３本の脚３ａは図示していないが伸縮自在
な構造としてもよい。これら３本の脚３ａからな
る脚部３には、固定台４を介して前記ガイドパイ
プ５が固定されており、この内部には先端が尖つ
た支持軸６が移動自在に設けられている。又、こ
の支持軸６の後端には、支持軸６がガイドパイプ
５から抜け出ないようにしかつ操作し易いように
するための円盤６ａが固定されている。更に、ガ
イドパイプ５には支持軸６のガイドパイプ５内で
の自由移動を防止するための締付ネジ８が設けら
れている。前記水平固定用ブラケツト７は、この
ガイドパイプ５の側方において固定台４に蝶番９
によつて鉛直軸回りに回転自在に固定されてい
る。この水平固定用ブラケツト７の先端部分は折
曲しており、この折曲片７ａには穴（係合部材）
７ｂが形成されている。

一方、前記従来技術の箇所において説明したよ
うに、第５，６図のダンプ荷台１０の荷台１０ａ
の両側方には、係止パイプ１１と係止突起１２が
それぞれ設けられている。これら係止パイプ１１
と係止突起１２は、第８図に示すように、ダンプ
荷台１０を構成する荷台１０ａの両側縁部に設け
た角パイプ１３に、該角パイプ１３の長手方向と
直交する方向に穴を開けてパイプあるいは短ピン
を差し込み、熔接等によつて固定したものであ
る。この係止パイプ１１と係止突起１２の設置間
隔は、前記ダンプ用台車１の支持軸６と水平固定
用ブラケツト７の折曲片７ａに形成した穴７ｂと
の間隔に対応するように固定されている。更に、
係止パイプ１１は、ダンプ荷台１０のほぼ重心位
置に設けられている。

上記構成からなるこの実施例の作用について説
明する。まず軽トラツクＡにダンプ荷台１０を積
載する場合には、第５図に示すような状態にある
ダンプ荷台１０のエンジン１４を作動させて図示
しない油圧ポンプによりシリンダ１５に圧油を供
給して、第６図に示すような状態すなわちシリン
ダ１５を伸長させて支点１６を中心に荷台１０ａ
を持ち上げる。そして、２台の前記ダンプ荷台用
台車１をそれぞれ荷台１０ａの両側方に接近させ
る。必要ならば、脚部３の脚３ａの高さを調節し
て、荷台１０ａの側方に設けた係止パイプ１１と
ダンプ荷台用台車１の支持軸６の高さ位置を合わ
せた後に、ダンプ荷台用台車１を荷台１０ａに更
に接近させて係止パイプ１１内に支持軸６を挿入
する。そして、締付けネジ８によつて支持軸６が
ガイドパイプ５内で移動しないように締め付け
る。

このような準備が整つた後に、シリンダ１５の
圧油をぬいて縮小させると、ダンプ荷台１０の荷
台１０ａは支持軸６に固定されているために台枠
１７が持ち上がる。この持ち上がつた状態になる
と水平固定用ブラケツト７を蝶番９を中心に回転
させてその先端の折曲片７ａに設けた穴７ｂを荷
台１０ａの係止突起１２に挿入する。このとき係
止突起１２に形成したピン穴１２ａに止めピンを
差し込むと水平固定用ブラケツト７が係止突起１
２から抜け出さないので安全である。このような
操作によつて、ダンプ荷台１０は２つのダンプ荷
台用台車１によつて両側から支えられて宙に浮い
た状態となるので、第４図に示されるように、軽
トラツクＡを後進させてその荷台Ｂがダンプ荷台
１０の下方に位置するようにする。そして、水平
固定用ブラケツト７を係止突起１２から外した
後、再びシリンダ１５に圧油を供給してシリンダ
１５を伸張させてダンプ荷台１０の台枠１７を軽
トラツクＡの荷台Ｂに接地させてから、ダンプ荷
台１０の荷台１０ａの両側方にある係止パイプ１
１より前記とは逆の操作によつて支持軸６を抜い
てダンプ荷台１０の両側方から離間させる。この
後、必要に応じてダンプ荷台１０を軽トラツクＡ
の荷台Ｂと固定し、又、シリンダ１５を縮小して
荷台１０ａを支点１６を中心に回転させて台枠１
７と一体化し、軽トラツクＡのダンプ荷台１０と
して使用する。

又、軽トラツクＡの荷台Ｂから下す際には、上
記と全く逆の操作によつて行えばよい。

〔考案の効果〕 以上の説明からも明らかなように、この考案の
軽トラツク取付型ダンプ荷台用台車によると、ダ
ンプ荷台の軽トラツクの荷台への積載及び積み下
し作業が、ホイストやフオークリフトなどの大が
かりな機械類を使用せずに行うことができるの
で、極めて便利である。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第３図はこの考案の実施例を示し、
第１図は正面図、第２図は側面図、第３図は平面
図、第４図は使用時説明図、第５図乃至第８図は
ダンプ荷台を示し、第５図及び第６図は正面図、
第７図は第５図の一部拡大図、第８図は第６図の
−線断面図をそれぞれ示す。 １……ダンプ荷台用台車、２……車輪、３……
脚部、４……固定台、５……ガイドパイプ、６…
…支持軸、７……水平固定用ブラケツト、７ｂ…
…穴（係合部材）、１０……ダンプ荷台。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 下端に車輪を有する脚部と、該脚部上に設けた
   固定台に固定したガイドパイプと、該ガイドパイ
   プ内に移動自在に挿入され、先端がダンプ荷台に
   嵌挿されて第ダンプ荷台を支持する支持軸と、前
   記固定台に固定したガイドパイプの側方に鉛直軸
   回りに回転自在に固定された水平固定用ブラケツ
   トからなり、該水平固定用ブラケツトの先端にダ
   ンプ荷台に着脱自在に係合する係合部材を設けて
   なることを特徴とする軽トラツク取付け型ダンプ
   荷台用台車。