JPH0354900Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ＜考案の属する技術分野＞ 本考案は射出成形機の金型予備加熱装置に関す
る。

＜従来技術とその欠点＞ 射出成形において金型の交換作業は多くあり、
多くの労力と時間を要するものである。このため
これらの省人化、省時間化をめざす様々な提案が
されている。その１つに金型の予備用加熱という
方法があり、実施されている。即ち、現行の金型
で成形している間に、次に成形する金型を、金型
保管庫より搬出して、成形機の近くに待機させて
おき、この待機時間中に、金型温度を成形状態に
極力近い状態の温度にコントロールしておき、金
型交換終了後ただちに次の実成形に入るようにし
ている。この作業を金型予備加熱ステーシヨンで
行なつている。この金型予備加熱ステーシヨンに
おいて、金型側の温調のための接続口と、温調器
側の接続部を安全、確実にすばやく接続させるこ
とは重要はテーマであつた。

従来の金型予備加熱装置を第３図および第４図
により説明すると、１は予備加熱ステーシヨンの
架台で、同架台１上に金型位置規定用固定板２と
位置決め用シリンダ３を取付た支持板４が相対峙
し平行に設けてある。また前記架台１上にはロー
ラ５より６を支持、取付を行う案内溝７および８
が形成されており、金型９および１０が、前記ロ
ーラ５および６上を矢印ａおよびｂのように搬
入、出される。１１は押付板で、前記位置込めシ
リンダ３のピストンロツドに取付けられており、
金型９および１０が架台１上に搬入されたとき、
前記金型位置規定用固定板２の基準面ｃに金型９
および１０を押付け、位置決めを行うものであ
る。１２および１３は金型に設けた金型温度調整
用器機の接続部で、夫々相手方接続部１４および
１５とシリンダ１８および１９により自動的に連
結、離脱が自在となつたオートカプラー１６およ
び１７となつている。２０および２１はストツパ
で金型９および１０の搬入に対し、搬入方向の位
置決めを行うものである。

以上のように構成されており、次に動作につい
て説明すると、金型保管庫等から運ばれて来た金
型は矢印ａのようにローラ５および６により搬入
され、ストツパ２１および２１により搬入方向の
定位置に停止する。続いて、位置決めシリンダ３
により押付板１１が金型９及び１０を固定板２の
基準面ｃへ押付ると、図中の左右方向の位置が決
まり、金型９および１０の架台１上の位置が決定
されることになる。次いでオートカプラー１６お
よび１７が作動し、接続部１２および１３が夫々
相手方接続部１４および１５と連結され、金型９
および１０と図示してない金型温調用機器との接
続が成される。

以上説明したような動作が行われるが、金型は
重量物であり、数Kgから数tonにもなり、位置決
め用のシリンダ３は非常に大きい出力が必要とな
る。さらに金型搬入時搬入用のガイドがなく金型
９および１０は必ずしもストツパ２０および２１
に正確に当接しない。従つて、金型９，１０はス
トツパ２０および２１に当接した後に再び位置決
め用シリンダ３により左右方向の位置決めが行わ
れるため、正確に架台１上の所定位置に停止しに
くく、次工程の金型温調用機器との接続が良く行
われず、水洩れや油洩れの原因となり、カプラー
を破損する等の欠点があつた。

＜考案の目的＞ 本考案の目的は前述の欠点を取除き、金型の予
備加熱ステーシヨンへの搬入に当り、搬入方向を
ガイドする案内溝を設けるとともに、架台上の所
定位置へ停止させる位置決め用位置シリンダを小
型なものを使用する金型予備加熱装置を提供する
ことにある。

＜考案の概要＞ 前述の目的を達成するため、射出成形機の金型
予備加熱装置において、予熱ステーシヨン上に金
型搬入方向に平行な案内溝を設けるとともに、前
記案内溝と直角を成す方向の金型位置を決める位
置決め手段と、金型温調用機器の金型への接続を
行う接続手段を有することを特徴とする射出成形
器の金型予備加熱装置とした。

＜実施例＞ 次に第１図および第２図により本考案の一実施
例を説明する。説明に当り、従来装置と同一部品
は前記第３図および第４図に付した番号と同じ、
のため、説明は省略し、本考案に用いた部品のみ
説明する。

架台１には、支持板４および２２が相対峙して
平行に取付てあり、互いに押付面が平行となつて
いる押付板２３および２４をピストンロツドに取
付た位置決めシリンダ２５およぎ２６が各支持板
４，２２に固着されており、搬入された金型９，
１０を金型取付面Ｄ，Ｅを押付板２３および２４
が同時に挾み付ることにより、位置決めをするよ
うになつうている。２７および２８入力水平ロー
ルで金型搬入方向に平行に複数個２７ａ，２７
ｂ，２７ｃ…、２８ａ，２８ｂ…、と２列に並ん
で設けてあり、両水平ロール２７，２８が構成す
る案内溝２９を形成している。同溝２９は金型の
搬入時に金型９の金型取付板９ａを案内し、金型
搬入方向に対して直角を成す方向の金形の位置決
めを行うようになつている。

＜発明の効果＞ 以上説明したような構成となつているので、当
初に揚げた欠点が取除かれ、架台上の所定位置に
金型が停止するので、その後工程である金型温調
用機器との接続が円滑に行われ、水洩れや、油洩
れ等が起きない。

【図面の簡単な説明】

第１図および第２図は本考案の一実施例を示す
図で、第１図は側面図。第２図はその平面図。第
３図および第４図は従来装置の説明図で第３図は
側面図、第４図は平面図。 １……架台、４，２２……支持板、９，１０…
…金型、２３，２４……押付板、２５，２６……
位置決めシリンダ、２７，２８……水平ロール、
２９……案内溝。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 射出成形機の金型予備加熱装置において、予
   熱ステーシヨン上に金型搬入方向に平行な案内
   溝を設けるとともに、前記案内溝と直角を成す
   方向の金型位置を決める位置決め手段と、金型
   温調用機器の金型への接続を行う接続手段を有
   することを特徴とする射出成形機の金型予備加
   熱装置。 ２ 前記案内溝は金型搬入方向に複数個列べた２
   列の水平ローラによつて構成されたことを特徴
   とする前記実用新案登録請求の範囲第１項記載
   の金型予備加熱装置。 ３ 前記金型温調用機器の金型への接続手段は、
   金型が定位置に位置決めされたとき、金型の金
   型取付面を基準とした所定寸法位置に接続する
   カプラーにより行うことを特徴とする前記実用
   新案登録請求の範囲第１項記載の金型予備加熱
   装置。