JPH0354464A - 単一の多孔質吸収性エレメントを備えた診断器具 - Google Patents

単一の多孔質吸収性エレメントを備えた診断器具

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JPH0354464A
JPH0354464A JP10436190A JP10436190A JPH0354464A JP H0354464 A JPH0354464 A JP H0354464A JP 10436190 A JP10436190 A JP 10436190A JP 10436190 A JP10436190 A JP 10436190A JP H0354464 A JPH0354464 A JP H0354464A
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porous structure
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fibers
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JP10436190A
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Colin F Harwood
コリン・エフ・ハーウッド
Vlado I Matkovich
ブラド・アイ・マトコビッチ
Abraham Krasnoff
アブラハム・クラスノフ
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Pall Corp
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    • G01N33/543Immunoassay; Biospecific binding assay; Materials therefor with an insoluble carrier for immobilising immunochemicals
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は均一で再現可能な試験結果を生じることのでき
る診断器具に関する。より詳細には、本発明は試験帯域
から液体を急速かつ均一に独力で除去する多孔質構造体
を含む診断器具に関する。
近年、医学的研究は診断試験および技術ならびにこの種
の試験を実施するために使用される装置および器具の拡
散をもたらしている。ELISA検定、RNAおよびD
NAハイブリッド化検定、および微生物学的検定は、最
近開発されたタイプの診断試験法である。特別のバクテ
リア、ビールス、抗原等の診断試験手法を提供するのに
加えて、感度、精度(正の量を少なくする)、迅速性お
よび簡素化を高めることが試験手法および器具を開発す
るうえで求められる目的となっている。この種の器具は
チューブや井戸の形態の貯槽または受容体の形態を採用
しており、多孔質構造体、代表的には膜を貯槽の解放底
部に固定している。この多孔質または微孔質の膜は一般
には次の2つのうちの一つで機能する: (1)微孔質
膜上にまたは内部に固定された試験試薬が特定の検体の
存在あるいは不存在を示す指標を与える反応層として作
用し、または(2)小さい試験粒子、典型的にはプラス
チック粒子、例えば検体の検知のために表面に試験試薬
を与えたポリスチレン球またはビーズを膜の上面に保持
してもよい。
最大の感度を与えるために、試験試薬をその表面に固定
化する膜を用いるか(タイブ1)または試薬含有プラス
チックビーズを膜の上に保持する(タイブ2)膜を用い
て、膜の最大表面積が求められる。こうして、タイプ1
の器具では、表面積が大きいほど、より多くの試験試薬
が表面に固定されそして表面積が大きいほど感度は良く
なる。
これは微孔質膜を用いることにより達成される。
タイプ(2)の器具では、表面積は用いるビーズの粒径
とは逆に変化する。小粒径を用いて高表面積を達成する
ので、用いる膜の細孔はしたがってより小さい、または
ビーズに隣接する表面はビーズによる細孔への浸透を避
けるためにより小さい細孔を有する。こうして、膜は微
孔質でもあり、またはビーズに隣接する全表面は微孔質
である。
ある場合には、正の試験を示す反応生成物の妥当な培養
あるいは展開を確保するために膜の表面の上に溜の中に
予測される検体含有液体あるいは試薬含有戒体を保持す
る必要があるが、多くの場合には制御されそして好まし
くは急速な速度で液体を溜から除去することも必要であ
る。液体の除去は多くの方法で達成できる。しかしなが
ら、各々の方法は膜に液体を誘導しあるいは強制する駆
動力あるいは運動力を必要とする。代表的には、これら
の方法は重力流、差圧または芯吸い上げの原理を含む。
重力流を用いる第一の方法は、貯槽またはチューブの高
さが高い流体柱を収容するのに十分大きければ及び/又
は膜の細孔が十分に大きければ、効果的であるかもしれ
ない。しかしながら、上記した表面積の要件と微孔質膜
の使用では、並びに流体の移行を促進しそして膜をある
いは膜の上面に位置するビーズを容易に見えるようにす
るために、比較的高さの低いチューブあるいは溜を使用
する現実的考慮をすると、貯槽の高さは、合理的な速度
で微孔質膜に独力の流体重力流を流すには低すぎる。
液体貯槽の底部にこの種の膜が位置する診断器具で膜を
横切る差圧を作用させるために昇圧装置あるいはより一
般的には真空装置を使用することは、貯槽から液体を除
去する効果的方法を与える。
しかしながら、この方法は、チューブや溜を含む板等の
貯槽含有器具を保持しそして所望の圧力を維持するため
に、昇圧にするポンプや真空マニホールド等の真空“源
”およびマニホールド等の幾分精巧な装置を必要とする
。多くの研究所はこのような装置を有するが、このよう
な装置のないところもあり、そしてこのような装置が必
要とすると、家庭や小規模実験室において簡単な診断試
験を実施する能力を妨げる。加えて、高度の熟練した技
能を要求しないまでも、このような装置を使用するには
、利用者がこの種の装置についてのある程度の経験を必
要とする。
膜への運動力を作る第三の方法は二つのエレメントから
なる芯構造体を含む。二つのエレメントのうちの第一の
エレメントは、試験試薬含有プラスチックビーズに対す
る反応層あるいは保持層として機能する微孔質膜である
。第二のエレメントは、液体吸収性多孔質物質から形成
される吸収部材である。液体吸収部材は、微孔質膜の下
面、すなわち試験する表面の反対の面、あるいは試験試
薬を被覆したプラスチックビーズを支持する面、の下で
この面と接触して置く。貯槽に置かれた液体試料は膜の
上面と接触しそして膜を通って膜にしみ込み始める。液
体が膜の下面に達すると、吸収部材と接触し、そして液
体吸収部材の芯吸い込み作用あるいは毛細管作用のため
に膜を通って液体は急速に引かれる。
このような二つのエレメントからなる診断構造体は、そ
の構造体の上の貯槽内に置いた試験試料から液体を除去
するのに効果的でありそして素人でも使い易いが、この
種の器具はある種の欠点がある。試験結果が一貫性があ
りそして再現性があるためには、試験中の再現性があり
そして均一な流れまたは微孔質膜の保持が要求される。
膜の中で不規則な流れが起こったりあるいは過剰な流れ
時間が生じたりすると、正の誤差あるいは負の結果が示
されるかもしれない。最適流量特性を達成するために、
下面全体にわたって効果的で均一な吸収が必要である。
しかしながら、この二枚エレメント構造体では効果的な
吸収を妨げるかもしれない臨界的な問題がある。これは
、膜層と吸収材料のパッドとの間で膜の下面全体にわた
ってしばしば不規til1的に捕捉される空気またはガ
スの気泡による。このような気泡の生成は、材料の固有
の性質と診断器具の構造とから生じる。使用時には、液
体試料は最初に膜を濡らしその後、膜の深さへと流れて
膜の下に位置し膜と接触している吸収パッドと接触しな
ければならない。膜と吸収体パッドとの間の接触の親密
性の変動、そして多分、液体前線が膜から現れる時間の
差は、ある液体が他の液体よりも先にある領域の吸収体
パッドに接触することになる。その結果、初期湿潤期間
中に膜とパッドとの間に気泡がしばしば捕捉される。一
旦捕捉されると、これらの気泡は逃げることができず、
そして気泡の上に重ねて置かれている膜の領域で残りの
試験に対して液の流れを効果的に阻止する。このような
二つのエレメントの診断器具は液を試料から膜層へと吸
い寄せるために毛細管作用の垂直成分のみに依存するの
で、膜と吸収体パッドとの間に捕捉されたいかなる空気
も、完全には阻止しなくても、膜層のある種の領域への
液体の流れを妨害する,,これらの妨害された領域は残
りの領域よりも異なる流動特性を示し、そして試験にお
ける正の誤差、負の誤差、または不明確な読みとなる。
この問題を克服しそして膜と吸収体パッドとの接触およ
び連通を改良するために、この二枚エレメント診断構造
体の改良が試みられた。こうして、綿状の繊維材料から
なる中間層を膜と吸収体パッドとの中間に置く3枚エレ
メントあるいは3層の器具が使用されており、ここで中
間層の目的は、膜と吸収体バンドとの間のいかなる空隙
をも満たしそして橋渡すことである。しかしながら、前
記した二枚エレメント構造体と同様に、すべての層間の
親密性は適切な機能のためにはまだ必要であり、そして
ある器具から次の器具へと集成体の僅かな相異によって
妥協されるかもしれない。層間の圧縮が不十分であると
、さらに膜と吸収体パッドとの間の追加の綿状中間層の
ために、層間の連通が低下するかもしれない。さらに、
過度に圧縮すると、膜が下部構造体からはみ出して、ま
た同じように中間層の劣った連通をもたらすかもしれな
い。
診断試験器具で現在通常用いられている膜で別の問題も
起こる。この種の診断試験器具で試験される液体の多く
は蛋白質物質を含む。試験の多くはそれ自身試験試薬と
代表的には蛋白質である特定の検体との反応に依存して
いる。このような診断器具でしばしば使用される微孔質
膜は蛋白質物質に対して親和性を有し、そして試料に含
まれるこのような物質を吸収する傾向がある。吸収は特
異的なものと非特異的なものの両者である。非特異的蛋
白質の吸収は正の誤差結果をもたらして試験を信頼性の
ないものにし得る。
このような非特異的蛋白質の吸収を避けるために、検定
される液体中の外来のまたは非特異的蛋白質に対して膜
を不活性あるいは不活発にする不活性化処理あるいはブ
ロック処理を行う。蛋白質の非特異的吸収を最小にする
には幾分効果的であっても、ブロック処理はある種の欠
点を有する。第一に、処理すべき膜の種類によっては、
技術的な困難性がブロック溶液による膜の一様で完全な
しみ込みを妨げるかもしれない。加えて、ブロック処理
においてそして貯蔵中のバクテリアの増加を最小にする
ための膜の処理において使用する物質は時には毒性があ
り、そしてそれゆえにブロック処理に使用する物質に頻
繁に暴露される人々、特に製造に携わる人々には健康上
の害がある。
診断器具で微孔質膜として使用される媒体で時には遭遇
する第三の問題は、用いる物質のうちのいくつかが有す
る発光性による。こうして、これらの膜物質の幾つかは
蛍光を発する。正の試験を検知するために使用される特
別の波長範囲の光のもとて試験の最後に膜を見るときに
は、このような蛍光は干渉しそして疑似の背景を与える
本発明は、解放底部を有する受容体と;浸漬蛋白質結合
分析法により測定して、アミド基含有物質に対する非特
異的親和性が低い湿潤性、液体吸収性の多孔質構造体で
あって、前記受容体に固定されそして解放底部に渡って
配置された多孔質構造体とからなる診断器具を提供する
液体吸収性、湿潤性多孔質構造体はアミド基含有物質に
対して親和性の低い熱可塑性親液性繊維の不織布構造体
からなることができる。さらに、アミド基含有物質は蛋
白質物質であってよい。繊雄は、親水性であってそして
熱可塑性のポリオレフィン、ポリアミド、ポリエステル
、または前記したものの少なくとも一種類のモノマーの
コポリマーで表面活性剤を配合したものから形成できる
繊維は、ポリエチレン、またはポリプロピレン、または
エチレンまたはプロピレンと炭素原子数3ないし12の
α,β一エチレン性不飽和アルケンとのコポリマーであ
る熱可塑性ポリマーと配合した表面后性剤から形成でき
、例えばポリオレフィンはエチレンと1−オクテンとの
コポリマーであることができる。
本発明によって提供される診断器具の繊維は平均直径が
0.5ないし20ミクロンの範囲の微細繊維であること
ができ、前記構造体は微孔質であることができる。表面
活性剤はカルボン酸のモノジ−,,またはトリグリセリ
ドであることができる。カルボン酸は炭素原子数12な
いし22の脂肪酸であること/,l((’き、表面活性
剤はZ−9−オクタデセンとl,  2.  3−プロ
パントリオールとのモノエステルであることができる。
本発明によって提供される診断器具の繊維はさらに紫外
線吸収性化合物を含むことができる。紫外線吸収性化合
物はヒドロキシ置換ペンゾトリアゾールであることがで
きる。
本発明はまた、浸漬蛋白質結合分析法により測定して、
アミド基含有物質に対する非特異的親和性の低い熱可塑
性、親液性繊維から形成された液体吸収性の不織布多孔
質構造体からなる、診断器具に使用する多孔質媒体をも
提供する。
本発明を具体化する多孔質構造体は診断試験器具におい
て非常に望ましいある種の性質を有する:すなわち、親
液性(好ましくは親水性)すなわち液体により湿潤可能
であること、液体吸収性が高いこと、およびアミド基含
有物質、特に蛋白質物質に対する親和性が低いことであ
る。加えて、繊維直径とウエブ重量(厚さ)の選定およ
びカレンダー加工等の製造条件の調整によって細孔特性
を制御する能力は、均一多孔質で並びに改良された段状
の多孔質構造体の製造を可能にし、この構造体は、再現
性ある結果を与えそして試薬含有ビ一ズの保持等の特別
の用途に適した細孔特性の選択を許容する。
本発明を具体化する診断器具はチューブあるいは溜等の
受容体あるいは貯槽を含むことができ、多孔質構造体は
貯槽の底部に位置する。多孔質構造体は、試験試薬を表
面に含めることによる反応帯域あるいは層として、また
は好ましくはポリスチレンビーズなどのプラスチソク球
またはビーズ等の試験試薬含有粒子を支持するための保
持層として役立つ。この多孔質構造体はまた親液性また
は湿潤性、液体吸収性の部材として機能する。繊維の不
織布マットまたはウエブの形態のこの多孔質構造体は、
反応表面または保持表面等の第一全表面と第二のまたは
反対の全表面との間の一貫した液体の連通のための連続
的な流路を与える。
液体吸収性で容易に湿潤可能な物質であって、アミド基
含f1物質、特に以下で述べるように浸漬蛋白質結合検
定法で測定できる蛋白質種の物質、を結合させる固有の
親和性が低い物質から繊維状構造体を形成する。こうし
て、同一のあるいは類似の目的のために使用される従来
の物質とは異なり、本多孔質構造体またはこれを形成す
る媒体の不織布ウエブ(マット)は蛋白質の吸収を防ぐ
ためのプロソキングを必要としない。従って、従来の診
断用膜またはその膜を組み込んだ器具を使用する前に一
般的に必要な工程は本発明の実施例では不要にしている
典型的に二枚のエレメントと微孔質膜と吸収部材とを用
いる多孔質構造体と対比して、本発明の単一エレメント
の構造体はより簡単な製造工程で形成される。単一のエ
レメントを使用するので、集戎工程において二つのエレ
メントを合わせる問題がなく、より容易に自動化できる
アミド基含有物質、特に蛋白質物質に対する望ましい低
親和性と、多孔質吸収構造体の親液性好ましくは親水性
の性質とを達成するために、不織布構造体を形威するの
に用いる繊維は、界面活性剤または湿潤剤等の表面活性
剤を含む熱可塑性物質から形成される。繊維を互いに保
持するための結合剤を必要とする診断器具での類似の方
法に使用する多くの従来の不織布物質とは異なり、長繊
維が機械的に絡まった本発明の実施例における多孔質構
造体は結合剤がない。
加えて、本発明の実施例における多孔質構造体およびそ
れを形成する繊維は典型的には蛍光を発せずまたは疑似
の背景を与えない。しかしながら、いかなる残留する蛍
光を除くために、紫外線光吸収性化合物をポリマーと湿
潤剤とに配合してもよい。
膜などの固体構造体の湿潤性あるいは親液性は、その構
造体の臨界表面エネルギーと加える液体の表面張力との
関数である。臨界表面エネルギーが液体の表面張力と少
なくとも同じ程度高ければ、その演体はその構造体を自
発的に濡らし、このような構造体をその液体に関して“
親液性”と言うことができる。例えば、72ダイン/ 
c mあるいはそれ以−Lの臨界表面エネルギーを有す
る多孔質膜は表面張力が72ダイン/ c mの水によ
って湿潤され、それゆえに水溶液を自由に通す傾向があ
る、即ちこの膜は“親水性”である。多孔質構造体(膜
)が液体によって湿潤する能力は一滴の戒体を多孔質構
造体に置くことによって求めることができる。接触角は
湿潤性の定量的尺度を与える。
接触角が非常に大きいことは湿潤性が乏しいことを示し
、接触角がゼロであると、完全かツ完ぺきな(親液性)
湿潤性を示す。湿潤性または親液性多孔質吸収体構造体
として本発明の実施例において使用される物質は、用い
る液体によって容易にまたは自発的に湿潤するものとし
て特徴付けられ、このような物質は使用する液体との接
触角が小さい。一滴の試験液を多孔質構造体の湿潤性ま
たは親液性層に載せると、その液滴は層を浸透しそして
多孔質構造体の上面に対し小さい接触角を与える。
本明細書で用いる用語“検体”は診断試験のために分析
されるあるいは診断試験によって測定されるいづれの物
質のことである。検体の存在は、検体と検知用試薬との
間の反応後あるいは錯体形成後の化学的あるいは物理的
性質の適当な検知あるいは測定によって代表的には示さ
れる。鯨察できる性質の例は色変化、放射性反応あるい
は酵素反応等である。用語“試薬”試験試薬”検知試薬
”および同様の用語はともに、他の物質あるいはその検
体を検体の存在を示す徴候、特に光学的徴候を与えるの
に適した物質へ転換するのに使用される物質並びに検体
と直接反応する物質を意味する。この用語は、元素およ
び化合物を含むイオン性または分子状の簡単な化学物質
並びにより複雑なまたは分子の大きい構造物、例えば蛋
白質を含み、そして生物学的性質の物質、例えば抗原、
抗体、酵素、抗体一酵素複合体、ハブテン、受容体、レ
クチン、遺伝子ブローブ等、並びにビールスおよびバク
テリアをも包含する。検体は、試薬の定義に該当する一
種類あるいはそれ以上の物質であってもよい。抗体の場
合、試薬と検体は各々モノクロナール抗体あるいはポリ
クロナール抗体であ−)でもよい。加えて、検体は薬、
ペブチド、細胞および.小器官等であってもよい。試薬
はさらに緩衝剤、指示薬分子および支持体を含んでもよ
い。
本明細書で用いる用語“蛋白質物質”はペブチド結合を
含む化合物であり、蛋白質とポリペプチドを含む。この
用語はまた主として蛋白質ではないが立体的に接近可能
なアミド基またはポリペブチド片を有する物質を含むこ
とができる。
単数または複数で使用する用語“表面”多孔質構造体表
面”媒体表面”等は本明細書では、総表面、すなわち外
部または外側の面、例えば暴露されて見える面のみなら
ず、内面あるいは多孔質構造体または媒体の細孔を規定
する表面をも含むつもりである。こうして、多孔質構造
体または媒体の表面は、使用中に流体、特に液体が接触
できる多孔質構造体または媒体の部分である。
内表面と外表面との両者の領域に言及する多孔質構造体
表面領域とは区別して、物質の暴露されている平面寸法
領域(すなわち総表面の領域)を本明細書では多孔質構
造体領域という。
本発明の液体吸収性多孔質構造体を記述するうえで本明
細書で用いる用語“ウエブおよび“マット”は、構造上
の一体性が繊維のからみに起因し得る不織布多孔質構造
体をいう。ウエブは、これはしばしばマットよりも薄い
が、繊維の単一層からしばしば形威される。マットは典
型的には繊維またはウエブの幾つかの層から形成される
用語“特異的結合”特異的蛋白質結合”等は、共有結合
力以外の分子間力と分子の配置が同じ程度の部分の相補
的接合との両者を含む生物特異的複合体の蛋白質要素に
より代表される要素間に形成される結合をいう。用語“
非特異的結合”非特異的蛋白質結合“、非特異的方法で
の結合”等は、ペプチド基含有物質、好ましくは蛋白質
物質と、同じタイプの分子間力を含むが特異的結合にて
見られる配置的相互作用のない別の物質との間で形成さ
れる結合をいう。
本発明を具体化する診断器具は、本診断器具の製造にお
いてあるいはその器具を使用するための診断試験におい
て使用される溶媒、試薬等に不活性の液体不浸透性物質
から受容体の壁を形成する少なくとも一つの受容体また
は貯槽として記述できるものを含むことができる。代表
的には、ボリスチレン、ポリオレフィン(ポリエチレン
、ポリプロピレン等)等の不活性プラスチックを使用す
る。受容体の底部を規定するのは液体吸収性多孔質構造
体である。最も簡単な形態では、本診断器具は単に、チ
ューブの解放端の一つにわたって配置されそしてそれに
固定された多孔質構造体を有する少なくとも一つのチュ
ーブであってよい。しかしながら、池の代案もある。例
えば、多孔質構造体の上側外部(全)表面と下側外部表
面とがチューブの縦軸に対してほぼ直角となるように、
壁に固定した受容体または管状構造体の内部に多孔質吸
湿性構造体を配置してもよい。このような配列にすると
、多孔質構造体を貯槽の上流あるいは入り口開口部の下
に位置させあるいはその開口部から奥まった所に位置さ
せ、また所望により診断器具の出口あるいは下流から上
に位置させまたはその出口から奥まった所に位置させる
ことができ、それにより多孔質吸湿性構造体の容量を越
える量の液体を液体受器に送ることができる。別の代案
は、ハウジングの外面に解放した口とハウジングの外面
とは閉じたもう一つの口とを有するハウジング内のチャ
ンパーを含むハウジングと、前記チャンパーの前記解放
口にわたって配置された吸湿性湿潤性多孔質構造体とを
含み、多孔質構造体はハウジングの外面と連通ずる第一
の表面と、チャンバーの閉じた口と連通ずる第二の表面
とを有する。
上記の構造体は本発明を具体化する診断器具に好ましい
が、本発明は池の構造を有する診断器具によっても具体
化でき、特に溜の底壁部を規定する多孔質液体吸湿性物
質を有する溜型配列を使用するものである。
多孔質構造体 本発明の診断器具に使用する単一エレメントの多孔質、
液体吸収性構造体は、親液性(すなわち湿潤可能な)で
ある不織布の、好ましくは微細繊維の構造体である。構
造体はまた、好ましくは親水性であって、そしてアミド
基含有の、特に蛋白質物質に対する親和性が低い。
多孔質構造体として使用される媒体に選ばれる細孔等級
は、繊維または微細繊維を形成するのに使用する熱可塑
性物質と、診断器具を用いる特定の用途とに依存する。
こうして、多孔質吸収性構造体が試験試薬含有プラスチ
ソクビーズ等を支持するために用いられるならば、その
期待される主たる用途としてのその細孔等級は、多孔質
吸収性構造体の表面内に、好ましくは表面上にある方法
で固定化された試験試薬でもって診断器具を使用する用
途とは異なるであろう。試験される液体試料の性質もま
た多くの場合には、使用すべき多孔質構造体の細孔等級
を定める。試料がかなりの固体の粒状物を含みまたは粘
稠であれば、細孔等級の大きいマットを使用するのが望
ましいかもしれない。しかしながら、細孔等級は代表的
には05ないし20ミクロンの範囲であり、好ましくは
、未カレンダー加工の媒体は細孔等級が5ないし20ミ
クロンであり、そしてカレンダー加工した多孔質構造体
は細孔等級が1ないし5ミクロンの範囲である。細孔等
級はまた、多孔質構造体の厚さにわたって一方の全表面
から他方の表面へと変化するかもしれない。これは、多
数のウエブを互いに重ねて複合多孔質構造体とする改良
された段階状多孔質液体吸収性構造体の手段によって達
収できる。多孔質構造体の細孔等級はカレンダー加工に
よって制御できる。段階状細孔等級媒体全体を通して同
じ化学組成を使用するとき、好ましいカレンダー加工の
ほかに他の方法も使用してこのような媒体を得ることも
できる。こうして、ベルト速度、樹脂押し出し速度、樹
脂供給圧力、およびノズル開口部の直径を変化させて使
用できる。高い液体吸収性ゆえに、カレンダー加工して
いない多孔質構造体が一般には好ましいが、本発明の好
ましい態様は、構造体のカレンダー加工した部分が多孔
質媒体の一方の全表面付近に位置し、構造体の残りの部
分がカレンダー加工されておらずそして分離不能な多孔
質“複合”一体式構造体を含む。代表的には、断面で見
ると、カレンダー加工した部分はウエブの厚さの約10
−35%、好ましくは20%以下である。本発明の態様
においてマットの厚さは用途に依存して変化してもよい
代表的にはその厚さは約12mm(1/2インチ)以下
である。
多孔質構造体の吸収性は主として、用いる吸収性物質の
性質と、多孔質構造体の空隙容積および全容積の両者、
または多孔質構造体の厚さによる。
後者の二つの特性、空隙容積と全容積、は“嵩特性”と
しても知られており、これらを製造工程で制御して再現
可能な結果を与える均一生成物を得ることができる。“
ウエブ重量”が5.4ないし107.6グラム/媒体の
平方メートル(0 5ないし10グラム/平方フィート
)、空隙容積が30ないし90%、好ましくは50ない
し80%の個々のウエブを使用できる。多孔質液体吸収
性、繊維状構造体を作るとき、製造に使用する装置へ何
回も通すことにより、多くの場合には所望の形状の多孔
質構造体である多層または多ウエプの多孔質構造体また
はマットを作り出す。ウエブ重量または“マット重量“
はもちろん、マットを使用することが期待される用途に
基づいて選定され得る最終多孔質構造体の厚さに依存す
るであろう。
代表的には21.5ないし4300グラム/媒体の平方
メートル(2ないし400グラム/平方フィート)のウ
エブ重量および43ないし1076グラム/平方メート
ル(4ないし100グラム/平方フィート)のウエブ重
量が好ましい。このような層状マントの適当な空隙容積
は、本発明において使用されるウエブについて上記した
同じ範囲内である。このようなマットを得るために使用
する製造条件を以下で記述する。
上記のとおり、本発明において使用する繊維状の、そし
て好ましくは微細繊維の媒体は液体吸収性でそしてかな
り湿潤性である。後者の性質は、多孔質構造体をまさに
湿潤することのできる液体の表面張力である臨界湿潤表
面張力(CWST)によって反映される。用いるいずれ
の液体に適当な湿潤性を与えるために微細繊維の多孔質
吸収性媒体を作ることができる。しかしながら、診断試
験ではほとんどの場合に水溶液を使用するので、多孔質
構造体は少なくとも70ないし72ダイン/ c mの
適したCWST値を示す。好ましくは、多孔質構造体は
少なくとも100ダイン/ c mのCWST値を有す
る。
以下で述べるように、吸収性繊維状構造体はまた、浸漬
蛋白質結合検定法(IPBA)で測定して、アミド基含
有物質、特に蛋白質物質を非特異的方法で結合する親和
性が低い。この手法で試験するとき、本発明においては
、媒体1立法センナメートル当たり約85マイクログラ
ム以下のアミド基含有物質を収着する媒体は、蛋白質物
質等のアミド基含有物質に対する親和性が低いと考えら
れる。好ましいものは、媒体1立法センナメートル当た
り約50マイクログラム以下ののアミド基含有物質を収
着する媒体である。最も好ましい媒体は、媒体1立法セ
ンナメートル当たり30マイクログラム以下のアミド基
含有物質を結合するものである。この手法において、ア
ミド基含有物質に対する親和性は、蛋白質溶液を媒体の
試料に塗布し、非結合の過剰の蛋白質を洗い流し、そし
て媒体試料を結合している残存蛋白質に対して検定する
試験によって求められる。
以下でより詳細に記述するTPBAは放射線免疫検定で
ある。この試験を行うために、均一な寸法(例えば、直
径13mmの円い円盤)の試料を切断し、確認し、そし
て適当な容器に、リン酸塩緩衝溶液(P B S)等の
緩衝溶液に既知量の標識付けしていないヤギ■gGと1
25 1−ヤギIgGを含む溶液とともに置く。膜を溶
液と接触させる前に、溶液をガンマカウンターで計数し
てカウント数とヤギIgGの質量単位との比を求める。
次いですべての試料を標識付け蛋白質物質を含むPBS
溶液に入れ、そして決められた時間、約維持間程度、撹
拌する。次いで溶液を試料から傾瀉しそして残りの液体
をピペットで取り除く。次いで媒体試料をヤギIgG溶
液と同じ容積のPBS溶液で洗浄し、試料を溶液中で約
5分間撹拌する。
洗浄をさらに2回繰り返し、そして試料を洗浄溶液から
取り出し、水分を吸い取り、そしてガンマ線カウンター
で計数する。次いで膜に結合した蛋白質の量を求める。
単位平方フィート当たりの重量と空隙容積に加えて、こ
れらは集成繊維状マントのカレンダー加工によって制御
できるが、細孔特性を決定するうえでもう一つの重要な
因子は以下で述べる繊維直径である。
熱可塑性繊維 本発明の態様において多孔質の、液体吸収性の、湿潤性
構造体に関連した特性の多くは、構造体を作るのに使用
される繊維に起因し得る。これらの繊維は多くの部分が
熱可塑性ポリマーから形成されそして、アミド基含有物
質、特に蛋白質物質に対して低い親和性を示す。代表的
には、多孔質吸収性構造体の繊維を形成するのに使用さ
れる熱可塑性ポリマーは疎液性、特に疎水性である。
熱可塑性ポリマーとして適した材料は、特定の診断試験
で使用される検体含有試料または試験試薬に代表的に含
まれる溶媒、試薬、および池の物質に一般には不活性で
あるものである。好ましいものはポリオレフィン、ポリ
アミド、ポリエステル、これらのコポリマーである。最
も好ましいものは、ポリオレフィン、特にポリエチレン
およびポリプロピレンおよびエチレンまたはプロピレン
と他のオレフィンとのコポリマーである。このような池
のオレフィンは好ましくはa,β一エチレン性不飽和ア
ルケン、より好ましくは分子当たり炭素原子数3ないし
12のオレフィンであり、最も好ましくは分子当たり炭
素原子数4ないし8のものである。このような他のオレ
フィンの例は1一オクテンである。ポリオレフィンおよ
びそのコポリマーのなかで好ましいものは線状低密度ボ
リマ、好ましくはソイアー等の米国特許第4,578,
414号に記載されている線状低密度ポリエチレンコポ
リマーである。
前記のように、親液性繊維を作るうえで使用する熱可塑
性物質はほとんどの場合には疎液性、典型的には疎水性
である。これは、特に好ましい物質がポリオレフィンの
場合である。このようなポリマーは、本発明において有
用なものにするある種の特性を備えているが、疎液性ま
たは疎水性の性質のために、ウエブまたはマットの集成
体に試験試料で見られるタイプのものなどの演体をすぐ
に送るにはあまり適していない。これらからの材料から
形成される繊維および多孔質構造体は、診断試験で用い
る試料溶液または試薬溶液を形成する液体によって湿潤
可能でなければならない。それゆえに、!l!IのCW
STは用いる液体の臨界表面張力に等しいかあるいはそ
れ以上でなければならない。本発明においては、これは
、湿潤剤または表面活性剤を用いる熱可塑性ポリマーに
加えてl!雄を形成することにより成し遂げられる。
吸収性で多孔質の構造体を形成するために用いる湿潤性
繊維またはフィラメントは、熱可塑性ポリマーに少なく
とも一種類のそして好ましくは唯一1種類の表面活性剤
を配合することにより作られる。用語“表面活性剤“は
一般には湿潤剤と界面活性剤を含むものである。しかし
ながらこの用語は、表面活性剤が繊維の表面に被膜とし
てのみ形成されることを示すものではない。むしろ、熱
可塑性ポリマーと界面活性剤とを配合しそして繊維を形
成する方法のために、界面活性剤のいくらかは繊維内に
含まれると考えられる。好ましい表面活性剤は、モノ−
,ジ−,,またはトリーグリセリドまたは混合グリセリ
ドであり、そして好ましくはカルボン酸、特に脂肪酸の
モノ−グリセリドである。用いる酸は飽和でも不飽和で
もよいが、好ましくは後者である。酸は約12ないし2
2の炭素原子数、好ましくは約14ないし18の炭素原
子数の長さを有する。最も好ましい酸はZ−9−オクタ
デセン酸であり、そして最も好ましい界面活性剤はZ−
9−オクタデセン酸と1.  2.  3−プロパント
リオール(グリセロール)とのモノエステルである。
表面活性剤またはこのような表面活性剤の混合物は、ポ
リマー配合物の全重量に基づいて0.1ないし5重量%
、好ましくは0.1ないし3重量%の量で存在する。ポ
リオレフィンを含むポリマー配合物を使用するとき、特
にポリエチレンまたはエチレンと前記好ましいα、β一
エチレン性不飽和アルケンとのコポリマーを使用するも
のであるときは、0.25ないし2重量%の表面活性剤
を使用するのが望ましい。より多くの表面活性剤を使用
できるが、あまり利点があるようには思われず、費用も
かかる。加えて、湿潤剤の量が多いと、処理または試験
手法期間中に無視できないほどの湿潤剤の抽出が生じる
危険性がある。最も好ましくは、本発明の実施例の多孔
質構造体の繊維を作るのに使用するLLDPEポリマー
配合物を作るときは、約l%の湿潤剤を使用する。
多孔質構造体及びこれを作る繊維は蛍光を発する傾向を
ほとんど示さないが、繊維を形成する前にポリマーの配
合において紫外線吸収性物質をポリマーと表面活性剤と
に加えることにより疑似の背景を無くすことができる。
表面活性剤、ポリマー物質、多孔質構造体を使用できる
診断用途に使用される溶媒および試薬に関して化学的に
不活性な紫外線吸収性物質であって、代表的な溶媒によ
っては繊維から溶出しない紫外線吸収性物質は、本発明
において適している。紫外線吸収性物質として使用でき
る適当な物質の例は、1982−1983年版“モダー
ンプラスチックエンサイクロペディア”638及び63
9頁にリストされている。
好ましい物質は、本発明の実施例のポリマー配合物に使
用される特定のポリマー(例えば、ポリエステル、ポリ
エチレンおよびポリプロピレン)に推奨されるものであ
る。最も好ましくは、ヒドロキン置換ペンゾトリアゾー
ルであって、多くはTINUVIN(シバガイギー社の
登録商標)で市販されている。特に好ましいものは、2
− (3−t−ブチルー2−ヒドロキシ−5−メチルフ
ェニ/l/)−5−クロロベンゾトリアゾールでアリ、
シバガイギー社からTINUVIN326 (登録商標
)として市販されている。
繊維を作るのに使用する組戊物を配合するとき、ポリマ
ーと表面活性剤とのブレンドの濃縮マスターバッチを使
用するのが好ましく、次にこの一部にそのままの(未配
合の)ポリマーを更に配合する。これによって、ポリマ
ー樹脂全体により希釈された形態で表面活性剤を直接含
めるポリマー配合物となる9,別法として、表面活性剤
を純粋な形態で熔融状態にあるポリマーと混合しても良
い。
熱可塑性ポリマーと湿潤剤とを配合しているときに、紫
外線吸収性物質も混合してもよい。別法として、これら
種々の添加剤を連続して添加してもよい。
不織布多孔質構造体を形成する繊維を作るうえで有用な
好ましいポリマー配合物は、主要割合(約90重量%以
上、好ましくは約94%以上)のエチレンと少量割合(
約10%以下、好ましくは約6%以下)のオクテンー1
とから形成されるコポリマーを包含する。典型的には、
湿潤剤を含まないこのコポリマーを、好ましい湿潤剤で
あるZ−9−オクタデセン酸の1.2.3−プロパント
リオールモノエステル約5%を含む一部のコポリマーと
混合する。湿潤剤を含むその割合のコポリマーと“純粋
な”コポリマーとを混合して所望の濃度の湿潤剤を付与
する。
ポリマー配合物は、熱可塑性ポリマー組成物を配合する
ときに典型的に使用されるいずれの従来の方法によって
も作ることができる。米国特許第4.578.4↓4号
に示されている方法を有利に用いてもよい。特に、熔融
状態にあるポリマー物質に、通常用いられる技法および
装置によって物質を混合することにより、表面活性剤を
加えてもよい。このような手法の例はロールミル、バン
バリーミキサーによる混合、または押出機バレル内での
混合等である。
多孔質吸収ウエブは熔融吹き込み装置を用いて熔融吹き
込み法で作る。この方法はナバルリサーチ研究所によっ
て最初に開発されたものであり、米国商務省刊行物PB
111437 (1954年)の“超精密有機繊維の製
造”、およびバンAウエンテの“超精密熱可塑性繊維”
 (1956年8月)に記載されている。この方法にお
いては、ポリマー物質、より好ましくは混合湿潤剤を含
む高分子樹脂を、熔融しそして加圧下で多数のノズルを
通して押し出すまで加熱する。熱風流を現れてくる熔融
物質に向けて現れてくる微細繊維を乗せる。
繊維径の制御は、樹脂圧力、空気の圧力と速度、および
温度を操作することにより行われる。条件を変えて本発
明に好ましい微細繊維を得る。典型的には繊維直径は0
.5ないし20ミクロン、好ましくは1ないし8ミクロ
ン程度である。
微細繊維が捕収表面に衝突してウエブを形成するように
装置を調節する。繊維が捕収表面にあたると、繊維は機
械的に互いに絡み合い、均一な微細繊維の密着塊となる
。過度の融解が起こると、望ましくない堅くて脆くそし
てウエブの製造および後の取り扱いで問題を起こすウエ
ブとなるので、個々の繊維間にどんな融解が起こっても
最小となるように条件を調節する。
典型的には、捕収表面は、表面に衝突する微細繊維にほ
とんど接着を示さない物質から形成される移動ベルトで
ある。別法として、微細繊維用の支持体を使用して微細
繊維を支持体に絡ませ、これにより微細繊維のみよりは
強度の大きいウエブを作ることができる。このような支
持体は、湿潤剤と一緒にする熱可塑性樹脂のように、製
造または試験工程で使用される検体または試験溶液また
は溶媒にて見られる溶媒、試験試薬または成分に化学的
に不活性な物質からなることができる。適当な支持体の
実施例はポリエステルとポリオレフィンを含み、そして
撒布または不織布のマトリックスの形態であることがで
きる。支持体はまた、同じあるいは異なる物質から形或
される多孔質吸収媒体のもう一つのウエブまたはマット
であってもよい。典型的には、その物質は化学的には同
じであるが、細孔等級が異なる。後者の特性は一般には
カレンダー加工によって達成される。こうして、段階状
のまたは改良された細孔等級を複合体媒体に提供できる
樹脂の押し出し速度および空気流の速度とともに、ベル
ト速度は1平方フィート当たりのウエブ重量を決定する
。第一層を得るときには、1.08ないし108グラム
/媒体平方メートル(O、1ないし10グラム/平方フ
ィート)のウエブ重量が装置への一回目の通過で典型的
に得られる。
ウエブ重量を高めそして得られるマットの均一性を高め
るために多数回通過させることが好ましい。
最も好ましいものは、次の通過のときに繊維が反対の向
きで(最初の向きから直角または180″離れる)前に
形成されたウエブまたは層に衝突するマットである。繰
り返しの通過で、最終製品に対して実際にどんな望まし
いウエブ重量も成し遂げることができる。本発明におい
て、21.5ないし4306グラム/媒体平方メートル
(2ないし400グラム/平方フィート)のマットのウ
エブ重量は好ましく、最も好ましくは43.1ないし1
076グラム/平方メートル(4ないし100グラム/
平方フィート)のウエブ重量である。
ある場合には、ウエブまたはマントの上面が粗くそして
下面は細かい等級付け表面を提供することが望ましい。
施用する液体が表面をブロツクする傾向がある粒状汚染
物を含むときは、流量の増加が望ましい状況でこの構造
体を使用できる。別法として、そして代表的にはより好
ましくは、すべての粒子を表面で保持することが望まし
いが同時に下の構造体での流れに対する抵抗を減らすこ
とが望ましいときには、多孔質構造体の細かい面を診断
器具の最上部に配置できる。このような例は、ウエブ形
成中に樹脂供給圧力、用いるノズルおよび/または空気
圧力の変化により実施できる。
これは繊維直径の変動をもたらす。
前に述べたように、細孔等級と空隙容積は多孔質吸収性
構造体の圧縮により変えることができる。
これは、多孔質構造体を加熱ロールに送る加熱と加圧を
用いたカレンダー加工によって最も便利に実施できる。
一方のロールがスチールでもう一方が圧縮綿である装置
が好ましい。熱可塑性ポリマー物質の軟化点のすぐ下の
温度を使用する。その目的は、m維の永久的変形をもた
らすがかなりの融解および繊維同士の結合は生じない温
度と圧力の組み合わせを用いることであり、それによっ
て結合あるいは融解した繊維によってではなく機械的に
絡み合った繊維によって一体性が決定されるマントをも
たらす。
さらに、この手法を用いて本発明の好ましい態様、すな
わち前記したような一体性の、複合した、部分的にカレ
ンダー加工した多孔質吸収構造体を形成できる。複合マ
ットを形成するときに、前にカレンダー加工したウエブ
を熔融吹込み装置へ再導入して更に繊維を受け入れ、微
細繊維をウエブ面に沈着させてもよい。得られる構造体
は断面で、複合多孔質吸収性構造体の残りのカレンダー
加工していない層または区域とは一体で分離不能である
、カレンダー加工した“層”または区域を有する。本発
明の診断器具の好ましい同では、例えば抗体被覆ラテソ
クスビーズの捕捉または保持を高めることのできる頂部
面(ただし、少ない吸収体は限定された細孔等級を有す
る)としてカレンダー加工した層を配列する。多孔質吸
収性構造体の下部区域を形成する残りの微細繊維の容積
を、液体の流れと液体の吸収に最適なものにする。
本発明を使用して、均一で再現性のある試験結果を得る
ために診断器具で使用できる均一な多孔質吸収性ウエブ
を作ることができる。得られるマットの均一性およびそ
れに付随する試験結果はある程度は、繊維直径を制御す
る能力といずれかまたはすべての媒体での均一な繊維直
径の製造とによって定められる。マットの均一性はまた
、不変のウエブ重量を得ることにより生じる、すなわち
媒体口−ルのいずれの部分から取った断面試料で求めた
密度がロールの別の部分から取ったものと比べて再現性
がありかつ均一なものであるマットである。これは、多
数の重ね合わせ即ち繊維を押し出す装置への何回も送る
ことにより成し遂げられる。
本試験装置に試験試薬含有ビーズを使用すると、マ,ト
の表面またはその近くで信号指示物質(試験試薬)を濃
縮することにより試験結果(感度)を改良できる。これ
は、細孔等級を適当に設定するために校正圧力および昇
温でマントを圧縮することにより成し遂げられる。カレ
ンダー加工の程度は意図する粒子径で定められる。こう
してカレンダー加工を適当に選定することにより、感度
あるいはビーズ保持能力を改良できる1しかしながら、
空隙容積と吸収性、即ち構造体が液体を保持する能力は
失われるかもしれない。前に示したように、両者の効果
、粒子の保持と液体の保持は、第一層をカレンダー加工
し、次いでこの第一層の上にカレンダー加工していない
層を重ねることにより、他方の効果をほとんど犠牲にす
ることなく達成できる。これにより、カレンダー加工し
た層が粒子を保持でき、カレンダー加工していない層が
液体吸収性を与える。
実施例1 湿潤可能なポリプロピレンマットの製造99.5重量%
のエクソン社製ポリプロピレン(グレード3 0 4 
5)と0.5重量%のAtmer645湿潤剤とを含む
湿潤性ボリブロピレンを作った。この湿潤剤は混合グリ
セリドと長鎖(炭素原子数12ないし16)脂肪酸付加
物との複合体であり、ICIアメリカ社から市販されて
いる。
この混合物は18.14kg (40ポンド)のエクソ
ン社製ポリプロピレンと0.11kg (0.25ポン
ド)のAtmer645湿潤剤とを混合することにより
作った。この混合物を回転ドラムミキサーで30分間タ
ンブルして表面に湿潤剤を含むペレットを作った。
これらのペレットを343.3℃(650’F)に加熱
し、そして熔融吹き込みグイへ送って繊維状にした。樹
脂圧力は140.620kg/平方メートル(200p
s i)で空気圧は15.468kg/平方メートル(
22psi)であった。
現れてくる繊維をポリプロピレン不織布支持体(ルスト
ラシル5020)に集めた。21.5、431および8
6.1グラム/平方メートル(2、4および8グラム/
平方フィート)の重量の繊維ウエブを回収した。試験お
よび使用の前に不織布渋持体をウエプから剥がした。
これらのウエブのCWSTを測定し、72ダイン/ c
 mであることがわかった。水の湿潤点は72ダイン/
(mを要し、これはウエブがまさに*湿潤性であったこ
とを意味する。エクソン社製ポリプロピレンのみから作
ったウエブは28ないし31ダイン/ c mであった
ので、水に湿潤しないであろう。
実施例2 ポリエチレンとオクテン−1とから湿潤性マットの製造 94重量%エチレンと6重量%オクテンー1とのコボリ
マ−(ダウケミカル社からアスパン6809として市販
されているコポリマー)から湿潤性ポリエチレンを作っ
た。このコポリマーに、Z9−オクタデセン酸と1.2
.3−プロパントリオールとのモノエステル(ダウケミ
カル社からXU61518.10として市販されている
)1重量%を湿潤剤として加えた。
80部のアスバン6809と20部の原料濃縮物(原料
濃縮物は95%のアスバン6809と、Z−9−オクタ
デセン酸と1.2.3−プロパントリオールとのモノエ
ステル5%との混合物である)とを市販の配合機で混合
して(総重量226.8kg (500ポンド))この
混合物を作った。
こうして、混合物の最終組成はアスパン6809が99
%、湿潤剤が1%であった。
バンバリーミキサーで30分間成分を最初にタンブルす
ることにより混合を行った。次いで混合物を、熱可塑性
ポリマーの融点のすぐ上の温度、約205℃(400°
F)(この低い温度は分解を最小にするのに好ましい)
で押し出し機に送ることにより、均一混合物にした。次
いで押出物を冷却しそしてペレットに裁断し、再び袋に
入れて戻した。
次いで返送したベレットを321℃(610°F)に加
熱しそして、1 5 0. 4 6 5 k g/平方
メートル(150psi)の樹脂圧力、14.06 2
 k g/平方メートル(20psi)の空気圧で熔融
吹込みダイに送って繊維状にした。現れる繊維を不織布
ポリプロピレン支持体(ルストラシル5020)に集め
た。この方法で、21.5,43.1および86.1グ
ラム/平方メートル(2、4および8グラム/平方フィ
ート)のウエブを作った。試験および使用の前に、支持
体をウエブから剥がした。
エチレンとオクテン−1とのコポリマーのみから作った
ウエブ(湿潤剤の添加を除き上記と同じ方法)について
測定し、CWSTは35ダイン/cmであった。上記し
た湿潤剤とのコポリマーはCWSTが104ないし11
5ダイン/cmのマットになった。これらのマットの水
吸収性はほとんど瞬間的であった。
実施例3 親水性媒体のカレンダー加工 ウエブを一対の加熱ロールに送って熔融吹き込みウエブ
をカレンダー加工した。ロールの一方は十分磨いたスチ
ールであり、そして加熱油循環系によって加熱される。
第二のロールは第一のロールと親密接触しており、圧縮
綿の外面を備えている。温度と圧力の制御系により、こ
の対のロールに加える熱と圧力を幅広く変えることがで
きる。
実施例2に記載したポリエチレンウエブを93℃のロー
ル温度と20トンの圧力でカレンダー加工した。ウエブ
速度はカレンダーロールのニップまたは交差を通って1
.49メートル/分(16フィート/分)であった。水
気泡点(ウエブの細孔径に関する値)を試験すると、8
6 1グラム/平方メートル(8グラム/平方フィート
)の試料はカレンダー加工前の330.2−381mm
 (13−15インチ)の水気泡点からほぼ1016m
m(40インチ〕の水気泡点になった。これは、カレン
ダー加工が細孔径をかなり減少させたことを示している
実施例4 以下で説明する蛋白質測定の一般的手法に従い、実施例
2および3により作られた微孔質親水性構造体ならびに
既知ナイロン膜について蛋白質ヤギイムノグ口ブリンG
(ヤギIgG)と結合する能力の試験をした。
浸漬蛋白質結合検定法 蛋白質含有物質に対する微孔質湿潤性ウエブの親和性を
求めるため、実施例2および3で作られたウエブの幾つ
かの試料について放射線免疫検定を行った。加えて、同
じ手法を用いて蛋白質含有物質に対するナイロン膜の親
和性を求めた。このナイロン膜グループに含まれるもの
は化学的に活性化されたナイロン膜(蛋白質付着を高め
るように変成したもの)と蛋白質に対する親和性を最小
にするように表面を変成させたもの)であった。
この試験を行うために、コルク穴あけ器を使用して直径
13mmの円盤を各試料から切り抜いた。
同定のため、ナイロン円盤は鉛筆で印を付けて標識付け
し、そして親水性ポリエチレンウエブの円盤にははさみ
で切り込みを付けた。試料毎に二つの円盤を使用した。
10μg/mlのヤギIgG(シグマケミカル社)と1
25【ヤギIgG(ニューイングランドヌクリア社)を
リン酸塩緩衝塩溶液(PBS)に溶かした溶液とを一緒
にして溶液を作った。この混合物をガンマ計数器で計数
した結果、50681カウント/分/mlであった。混
合物の10μg/mlで割ると、5068カウント/分
/ u gであった。
0。15モル/リットルの塩化ナトリウムと002モル
/リットルの七ノー、ジ−,、およびリン酸三ナトリウ
ムの混合物とを含む溶液でもって、PBS中の生物学的
蛋白質物質をp H 7. 0に調整した。媒体の一つ
より多い試料を同時に試験するこれらの状況において、
媒体のすべての試料を同じ部分の溶液に浸し、そして全
溶液の容積を13mm円盤一枚当たり2mlの溶液とな
るように調整した。
円盤を溶液中で1時間の間撹拌し、その後[gG溶液を
傾瀉しそして残りの液体を浸漬容器からピペットを使用
して取り除いた。PBS溶液を、前に用いた生物学的物
質含有溶液と同じ容積で(円盤一枚当たり2ml)浸漬
容器に加え、そして溶液中で膜を5分藺撹拌して残存す
る蛋白質を洗い流した。洗浄溶液を傾瀉し、そして毎回
新たなPBS溶液を使用して洗浄手法を2回繰り返して
総計で3回洗浄した。次いで膜円盤を取り出し、吸収紙
の間で優しく水分を吸い取り、そしてLKBワランクミ
ニガンマレイカウンター(モデル1275)を使用して
残留活性度を計数した。円盤上の放射性物質の量は円盤
に結合した総蛋白質を、すなわち化学的に活性な円盤に
共有結合した蛋白質と、強力な非特異的吸収のために存
在するものとの両者を反映している。
PBS洗浄後に得られたカウント数を5068カウント
/分/μgで割り、次いで個々の13mm直径の円盤の
容積で割ることにより、結合した蛋白質/単位体積の膜
を計算した。容積は式=(IXd2)/4X試料の厚さ
、によって計算する。
得られそして計算したデータを以下に示す。
第1表 マント重量 区赳  (g/m2) A     43.1 B     86.I C     43.1 D     86.1 イムノダイン5 パイオダインA゛ ロブログイン6 ブロックした3 イムノダイン ブロックした9 バイオダインA 厚さ (cm) 0. 015“ 0. 025” 0. 033 0. 064 0. 0165 0. 0165 0. 0165 0. 0165 0. 0165 カウント 2510 3909 4400 9326 29607 34585 9443 2822 2903 蛋白質結合/ 膜単位容積 (μg/cm3) 25 26 ブロソクした1 ロプログイン    0.0165    2545 
     23a カレンダー加工 b イムノダイン(登録商標)膜は、蛋白質物質との共
有結合を形成させるために化学的に活性となるべく表面
変成されたナイロン膜である(ボールコーポレーション
から市販されている)。
C バイオダイン(登録商標)A(ポールコーポレーシ
ョンから市販されている)は、蛋白質と非特異的に結合
するナイロン66膜である。
d ロブログイン(登録商標)(ポールコーポレーショ
ンから市販されている)膜は、蛋白質の結合を最小にす
るために変成されている表面変或膜である。
e  “ブロックした”と示されている膜は、蛋白質の
吸収に対して構造体を不活性化するためにゴトIgG溶
液との接触前に0.5%カゼイン溶戒で化学的に処理さ
れている。
実施例5 ポリエチレンウエブの吸収容量(吸収性)の測定この実
施例では、5種類の試料:A,B.C1〕(すべてポリ
エチレン熔融吹き込みウエブ)、およびバイオダイン(
登録商標)Aナイロン膜の試料、の各々から二つの長方
形片を切り取った。
すべての試料の長さ、幅並びに厚さを測定した。
精度を最大にするため、マイクロメーターに最小設定値
を書き留めてウエブを引きずり込むことなくマイクロメ
ーターのあご部に引いて熔融吹込みウエブを測定した。
すべての試料の乾燥重量を求めた。
ウエブの容積1立法センチメートル当たりに保持され得
る水分の容積を求めるために、以下の計算を行った。ウ
エブ(膜)試料の容積(長さ×幅×厚さ)から繊維のみ
が占める容積を引く。繊維のみの容積はポリエチレン繊
維の密度(アスバン6809では0.93グラム/am
”)で乾燥ウエブ重量を割った値である。ウエブ試料の
容積と繊維のみの容積との差は試料物質の空隙容積に等
しい。これらの繊維は非常に湿潤性であるので、接触に
より直ちに水分を吸収し、媒体の空隙容積は保持された
水の容積にほぼ等しい。保持された水の容積をウエブ試
料の容積で割った値が、媒体1立法センナメートル当た
りに保持できる水の量である。上記の湿潤性ポリエチレ
ン試料の計算をすると、空隙容積は保持された水の容積
0.7280m3に等しいことを示している。
吸収性は、保持された水分の容積と膜容積との比である
。上記ポリエチレン試料の1.082cm3試料では、
吸収性は0.673cm3水分/cm3ウエブであるこ
とが求められた。比較のため、0.45ミクロン細孔等
級支持体付きパイオダイン(登録商標)Aナイロン66
膜について同様に求めた。密度が1 10グラム/cm
3であってそして密度が1.39グラム7cm3のポリ
エステル支持体を有する1.236cm3試料について
、1.24グラム/cm3の平均密度を用いた。試料の
空隙容積は0.792cm3でありそして親水性物質の
吸収性は0.64cm3水分/cm3膜であると求めら
れた。これらの測定から誘導されたデータを以下に掲げ
る。
第2表 マット重量 試料      (g/crn2) Aカレンダー加工  43.1 Bカレンダー加工  86.1 Cカレンダー加工  43 1 保持水分量/媒体容積 (cm3水/cm3媒体) 0.67 0.63 0.85 D未カレンダー加工 86.1       0.85
パイオダインA               0.6
4これらの実施例で使用している用語“未カレンダー加
工”は熔融吹込み装置に横になったままのものを言う。
“カレンダー加工”と示された物質は、試料AおよびB
と同じロールから取ったウエブを圧縮することにより得
られる試料を含む。カレンダー加工は実施例3で述べた
ように行った。
パイオダイン(登録商標)Aナイロン膜は参照のために
含まれている。
第2表にてわかるかもしれないが、試料CおよびDのカ
レンダー加工により試料AおよびBの物質を作ると、細
孔等級が下がるとともに、吸収性の低下をもたらす。本
発明の多くの用途に適した吸収性は約0.6cm3水分
/cm3媒体以上の値を含む。しかしながら、好ましく
は少なくとも約0.8cm3水分/am3媒体の値であ
る。診断試験器具のこのような物質の多くの用途では、
特に試薬含有ビーズに関して使用されるものでは、前記
したような複合体の、多孔質(好ましくは微孔質)、親
戚性(好ましくは親水性)、液体吸収性(好ましくは水
吸収性)媒体でアミド基含有物質に対する親和性が低い
もの(好ましくは蛋白質物質の結合性が低い)を使用で
きる。本発明は好ましい態様として、多数の段階を有す
る(約30段階以下)等級付けした多孔質液体吸収性構
造体を含むが、最も好ましい物質の例は、一方の平面(
本器具において上面を意図する)に複合媒体の断面積の
約35%以下の部分または層を有する媒体と、他方の面
(本器具において下面または下流面を意図する)でカレ
ンダー加工したマ・ソトを有し、多孔質構造体の残りを
構成しているものは同じ媒体の未カレンダー加工(圧縮
された)または僅かにカレンダー加工された部分である
。複合膜の二つの部分は化学組成が同じあるいは異なる
ウエブ(マット)の重量のものでもよい。製造を容易に
するため、媒体の二つの部分は好ましくは化学組成が同
じでウエブ重量が同じものである。

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 1.解放底部を有する受容体と; 浸漬蛋白質結合分析法により測定して、アミド基含有物
    質に対する非特異的親和性が低い湿潤性、液体吸収性の
    多孔質構造体であって、前記受容体に固定されそして解
    放底部に渡って配置された多孔質構造体とからなる、診
    断器具。
  2. 2.前記湿潤性、液体吸収性の多孔質構造体はアミド基
    含有物質に対する親和性が低い熱可塑性、親液性繊維の
    不織布構造体からなる、請求項1記載の診断器具。
  3. 3.浸漬蛋白質結合分析法により測定して、アミド基含
    有物質に対する非特異的親和性の低い熱可塑性、親液性
    繊維から形成された液体吸収性の不織布多孔質構造体か
    らなる、診断器具に使用する多孔質媒体。
  4. 4.前記繊維は、熱可塑性ポリオレフィン、ポリアミド
    、ポリエステル、またはこれらのポリマーを形成するの
    に使用されるモノマーから導かれるコポリマーに表面活
    性剤を配合したものから形成される、請求項2記載の診
    断器具あるいは請求項3記載の多孔質媒体。
  5. 5.前記繊維は、ポリエチレン、またはポリプロピレン
    、またはエチレンとプロピレンと分子当たりの炭素原子
    数が3ないし12であるα,βエチレン性不飽和アルケ
    ンとのコポリマーである熱可塑性ポリマーに表面活性剤
    を配合したものから形成される、請求項2記載の診断器
    具または請求項3記載の多孔質媒体。
  6. 6.前記ポリオレフィンはエチレンと1−オクテンとの
    コポリマーである請求項5記載の診断器具または請求項
    5記載の多孔質媒体。
  7. 7.前記繊維は平均直径が0.5ないし20ミクロンの
    範囲の微細繊維であり、そして前記構造体は微孔質であ
    る、請求項2記載の診断器具または請求項3記載の多孔
    質媒体。
  8. 8.前記表面活性剤はカルボン酸のモノ−,ジ−,また
    はトリグリセライドである、請求項4記載の診断器具ま
    たは多孔質媒体。
  9. 9.前記カルボン酸は炭素原子数が12ないし22の脂
    肪酸である、請求項8記載の診断器具または多孔質媒体
  10. 10.前記繊維はさらに紫外線吸収性化合物含む、請求
    項2記載の診断器具または請求項3記載の多孔質媒体。
  11. 11.前記多孔質媒体は、浸漬蛋白質結合分析法により
    測定して多孔質構造体1cm^3当たり約85μg以下
    のアミド基含有物質の非特異的結合を有する、請求項2
    記載の診断器具または請求項3記載の多孔質媒体。
  12. 12.前記多孔質構造体は、浸漬蛋白質結合分析法によ
    り測定して多孔質構造体1cm^3当たり約30μg以
    下のアミド基含有物質の非特異的結合を有する、請求項
    2記載の診断器具または請求項3記載の多孔質媒体。
  13. 13.前記液体吸収性の多孔質構造体のCWSTは少な
    くとも100ダイン/cmである、請求項2記載の診断
    器具または請求項3記載の多孔質媒体。
  14. 14.前記液体吸収性の多孔質構造体は少なくとも約0
    .60cm^3水分/媒体cm^3の吸収性を有する、
    請求項2記載の診断器具または請求項3記載の多孔質媒
    体。
  15. 15.前記液体吸収性の多孔質構造体は少なくとも約0
    .80cm^3水分/媒体cm^3の吸収性を有する、
    請求項2記載の診断器具または請求項3記載の多孔質媒
    体。
  16. 16.前記多孔質構造体は、第一の面と第二の平行な面
    との間に段階的に変化する細孔寸法を有する、請求項2
    記載の診断器具または請求項3記載の多孔質媒体。
  17. 17.多孔質構造体は、前記第一の面にカレンダー加工
    した部分と前記第二の面にカレンダー加工していない部
    分とを含む、請求項16記載の診断器具または多孔質媒
    体。
  18. 18.前記第一の面は上面であり前記第二の面は下面で
    ある、請求項17記載の診断器具。
  19. 19.前記診断器具を試験試薬と一緒に使用すべく適合
    している請求項1記載の診断器具。
  20. 20.前記湿潤性、液体吸収性の多孔質構造体は、ポリ
    エチレンと1−オクテンとのコポリマーにZ−9−オク
    タデセン酸と1,2,3−プロパントリオールとのモノ
    エステルを配合したものから形成される熱可塑性、親水
    性繊維の不織布微孔質構造体であって、平均直径が0.
    5ないし20ミクロンの範囲であり、アミド基含有物質
    の非特異的結合が約30μgアミド基含有物質/多孔質
    構造体cm^3以下であり、CWSTが少なくとも10
    0ダイン/cmであり、そして前記多孔質構造体の少な
    くとも主たる部分の吸収性が少なくとも0.80cm^
    3である微孔質構造体である、請求項1記載の診断器具
  21. 21.前記液体吸収性の多孔質構造体は、ポリエチレン
    と1−オクテンとのコポリマーにZ−9−オクタデセン
    酸と1,2,3−プロパントリオールとのモノエステル
    を配合したものから形成される熱可塑性、親水性繊維の
    不織布微孔質構造体であって、平均直径が0.5ないし
    20ミクロンの範囲であり、アミド基含有物質の非特異
    的結合が約30μgアミド基含有物質/多孔質構造体c
    m^3以下であり、CWSTが少なくとも100ダイン
    /cmであり、そして前記多孔質構造体の少なくとも主
    たる部分の吸収性が少なくとも0.80cm^3である
    微孔質構造体である、請求項3記載の多孔質媒体。
JP10436190A 1989-04-19 1990-04-19 単一の多孔質吸収性エレメントを備えた診断器具 Pending JPH0354464A (ja)

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