JPH0353103B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPH0353103B2
JPH0353103B2 JP58155649A JP15564983A JPH0353103B2 JP H0353103 B2 JPH0353103 B2 JP H0353103B2 JP 58155649 A JP58155649 A JP 58155649A JP 15564983 A JP15564983 A JP 15564983A JP H0353103 B2 JPH0353103 B2 JP H0353103B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ptfe
semi
fired
film
fired body
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP58155649A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS59152825A (ja
Inventor
Katsutoshi Yamamoto
Masaharu Kawachi
Tetsuo Shimizu
Sadamitsu Yamaguchi
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daikin Industries Ltd
Original Assignee
Daikin Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority claimed from EP83101633A external-priority patent/EP0087149B1/en
Application filed by Daikin Industries Ltd filed Critical Daikin Industries Ltd
Priority to US06/642,770 priority Critical patent/US4596837A/en
Publication of JPS59152825A publication Critical patent/JPS59152825A/ja
Publication of JPH0353103B2 publication Critical patent/JPH0353103B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C67/00Shaping techniques not covered by groups B29C39/00 - B29C65/00, B29C70/00 or B29C73/00
    • B29C67/20Shaping techniques not covered by groups B29C39/00 - B29C65/00, B29C70/00 or B29C73/00 for porous or cellular articles, e.g. of foam plastics, coarse-pored
    • B29C67/205Shaping techniques not covered by groups B29C39/00 - B29C65/00, B29C70/00 or B29C73/00 for porous or cellular articles, e.g. of foam plastics, coarse-pored comprising surface fusion, and bonding of particles to form voids, e.g. sintering
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C43/00Compression moulding, i.e. applying external pressure to flow the moulding material; Apparatus therefor
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C48/00Extrusion moulding, i.e. expressing the moulding material through a die or nozzle which imparts the desired form; Apparatus therefor
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C48/00Extrusion moulding, i.e. expressing the moulding material through a die or nozzle which imparts the desired form; Apparatus therefor
    • B29C48/03Extrusion moulding, i.e. expressing the moulding material through a die or nozzle which imparts the desired form; Apparatus therefor characterised by the shape of the extruded material at extrusion
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29KINDEXING SCHEME ASSOCIATED WITH SUBCLASSES B29B, B29C OR B29D, RELATING TO MOULDING MATERIALS OR TO MATERIALS FOR MOULDS, REINFORCEMENTS, FILLERS OR PREFORMED PARTS, e.g. INSERTS
    • B29K2027/00Use of polyvinylhalogenides or derivatives thereof as moulding material
    • B29K2027/12Use of polyvinylhalogenides or derivatives thereof as moulding material containing fluorine
    • B29K2027/18PTFE, i.e. polytetrafluorethene, e.g. ePTFE, i.e. expanded polytetrafluorethene

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、ポリテトラフルオロエチレン(以
下、「PTFE」という。)半焼成体およびその製法
に関し、更に詳しくは二軸延伸可能なPTFE半焼
成体およびその製法に関する。 ペースト押出により得られたPTFEの未焼成物
品を延伸して多孔体を製造する方法として、 (1) 結晶化度95%以上のPTFEフアインパウダー
をその融点より低い温度でペースト押し出し
し、押出助剤の抽出および乾燥などを行つた
後、PTFEの結晶融点より低い温度で延伸を行
つて多孔体を得る方法(特公昭48−44664号公
報および特公昭51−18991号公報参照)、 (2) PTFE焼成体を327℃より高い温度で加熱し、
次いできわめてゆるやかに冷却して結晶化を高
めた後、延伸する方法(特公昭53−42794号公
報参照)、および (3) PTFEフイルムを327℃より低くない温度で
焼成し、焼成フイルムをカレンダ方向に垂直な
方向へ延伸する方法(特開昭55−55378号公報
参照) などが知られている。 上記(1)の方法によると、得られたPTFE材料
は、二軸延伸でき、大きい引張強度および非常に
低い見掛け比重を有している。しかし、この方法
では、結晶化度が少くとも95%のPTFEフアイン
パウダーを用いなければならない。さらに、延伸
多孔体をPTFEの融点以上に加熱してセツトする
工程が必要であり、得られる多孔体の表面は粘着
性があり、汚れやすい。 上記(2)の方法では、延伸後のヒートセツト工程
は不要で、気体透過性は未延伸物に比べてすぐれ
ている。けれども、PTFE焼成体は一軸延伸しか
できず、延伸倍率も4倍までと低い。さらに工程
が長く、少くとも2回の加熱工程を含むからエネ
ルギーの消費が大きい。得られるPTFE多孔体の
見掛け密度は比較的高い。 上記(3)の方法では、PTFE焼成シートはカレン
ダ方向に垂直な方向へ、250℃以下の温度におい
て延伸倍率4.2以下でしか延伸できず、しかも得
られたPTFE多孔体の見掛け密度は比較的高くな
る。 本発明者らは、PTFE多孔体の製法について研
究を重ねるうち、PTFE半焼成体は二軸延伸可能
であり、優れた引張強度および滑らかな表面を持
つ多孔体を製造することができ、しかも多孔体の
密度または見掛け比重は用途に応じて調節できる
ことを見い出し、本発明を完成するに至つた。 すなわち、本発明の要旨は、ポリテトラフルオ
ロエチレン未焼成体をポリテトラフルオロエチレ
ン焼成体の融点以上の温度で加熱することにより
製造され、示差走査熱量計による結晶融解曲線上
で345±5℃の温度に吸熱カーブを持ち、未焼成
体、半焼成体および焼成体の融解熱量により定義
される結晶転化率が0.10〜0.85であり、X線回折
により測定した結晶化度が80〜93%であることを
特徴とするポリテトラフルオロエチレン半焼成体
に存する。 ここで「PTFE」とは、テトラフルオロエチレ
ンのホモポリマーだけでなく、テトラフルオロエ
チレンと2重量%を越えない共重合可能な他のモ
ノマーとの共重合体をも包含する。 本発明のPTFE半焼成体は、ペースト押出また
は圧縮成形により得られるPTFE未焼成成形品
を、PTFE焼成体の融点以上、好ましくはPTFE
焼成体の融点とPTFE未焼成体の融点との間の温
度において、加熱することにより製造できる。ま
た、本発明の半焼成体は、PTFE未焼成成形品
を、PTFE未焼成体の融点より高い温度において
非常に短時間、たとえば、360℃で20秒以下加熱
することによつても製造できる。しかし、PTFE
未焼成体をPTFE焼成体の融点より低い温度でい
くら長く加熱しても半焼成体は得られない。 本発明の製法で必要とされる加熱時間は、加熱
物の見掛け比重を測定することにより定めること
ができる。PTFE未焼成体は多孔性であり、その
見掛け比重は通常1.2〜1.7、好ましくは1.4〜1.7
であり、PTFE自身の比重(一般に約2.2)より
小さい。多孔性のPTFE未焼成体を、PTFEの通
常の焼成温度である350〜400℃で加熱すると、物
品中の多孔がなくなり、物品が収縮して見掛け比
重がPTFEの真の比重に近づくことが知られてい
る。本発明の加熱処理も未焼成体に同様の効果を
示す。加熱したPTFEの比重は、一般に少くとも
1.8である。さらに見掛け比重が2.20〜2.25程度の
本発明のPTFE半焼成体でも延伸してPTFE多孔
体とすることができる。フイルム、シート、チユ
ーブ、棒等の膜厚、壁厚または直径が約0.2mmよ
り小さい場合は加熱変性は比較的短時間でその厚
みの大部分の変性が可能であるが、膜厚、壁厚ま
たは直径が0.2〜2mm程度の場合は0.2mmより小さ
い場合に比して長時間の加熱が必要である。いず
れの場合もPTFEの加熱による変性は成形体の表
面から内部に向かつて進行する。 本発明のPTFE半焼成体の他の特徴の一つは、
その表面がほぼ無孔であることである。従つて、
加熱時間は加熱物品の表面の多孔状態を観察する
ことによつても定めることができる。多孔状態
は、たとえば表面に溶剤を塗布して調べる。ま
ず、表面にマーカーインキを塗布した後、トルエ
ン様な溶剤を含浸させた布でふきとり、インキが
ふきとれれば、表面は無孔である。 上記の半焼成体にみられる変化に加え、PTFE
物品の透明性も変化する。加熱温度がPTFE焼成
体の融点より低ければ、物品は不透明のまであ
る。薄いまたは小さいPTFE半焼成体は一般に透
明である。 加えて、本発明のPTFE半焼成体の無定形指数
は、未焼成体より大きく、かつ焼成体より小さい
ことも特徴の1つである。 PTFE半焼成体を得るために焼成炉またはソル
トバス中で適当な温度に十分な時間、未焼成体を
加熱した後、PTFE半焼成体は、炉またはバスか
ら取り出され、冷却され、別の工程で延伸され
る。また、加熱した物品を熱いうちに続いて延伸
してもよい。 本発明のPTFE半焼成体の結晶転化率は、次の
様にして決定される。 まず、半焼成体から10.0±0.1mg秤量して切取
り試料とする。上述のとおりPTFEの加熱変性は
表面から内部へ進行するので、半焼成の度合は試
料の各部分において必ずしも均一ではない。この
傾向は当然膜厚の厚いものにおいて顕著である。
前記の試料の採取に際しては試料の厚み方向にお
いて各変性度合のものが平均化して含まれるよう
に配慮されなけれならない。以上の試料を用いて
まず下記の方法で結晶融解曲線を求める。 上記試料10.0±0.1mgを用い、下記の方法で結
晶融解曲線を求める。 結晶融解曲線は、示差走査熱量計(以下、
「DSC」という。例えばPerkin−Elmer社製DSC
−2型)を用いて記録する。まずPTFE未焼成体
の試料を、DSCのアルミニウム製パンに仕込み、
未焼成体の融解熱および焼成体の融解熱を次の手
順で測定する: (1) 試料を160℃/分の加熱速度で277℃に加熱
し、次いで10℃/分の加熱速度で277℃から360
℃まで加熱する。 この加熱工程において記録された結晶融解曲
線の1例を第1図に示す。この工程において現
われる吸熱カーブの位置を、「PTFE未焼成体
の融点またはPTFEフアインパウダーの融点と
定義する。 (2) 360℃まで加熱した直後、試料を80℃/分の
冷却速度で277℃に冷却する。 (3) 試料を再び10℃/分の加熱速度で360℃に加
熱する。 加熱工程3において記録される結晶融解曲線の
1例を第2図に示す。加熱工程3において現われ
る吸熱カーブの位置を、「PTFE焼成体の融点」
と定義する。 PTFE未焼成体または焼成体の融解熱は、吸熱
カーブとベースラインとの間の面積に比例する。
ベースラインは、DSCチヤート上の307℃
(580゜K)の点から吸熱カーブの右端の基部に接
するように引いた直線である。 続いて、PTFE半焼成体について結晶融解曲線
を工程1に従つて記録する。この場合の曲線の1
例を第3図に示す。 そこで、結晶転化率は次の式によつて計算され
る: 結晶転化率=(S1−S3)/(S1−S2) ここで、S1はPTFE未焼成体の吸熱カーブの面
積(第1図参照)であり、S2はPTFE焼成体の吸
熱カーブの面積(第2図参照)であり、S3
PTFE半焼成体の吸熱カーブの面積(第3図参
照)である。 一般に、本発明のPTFE半焼成体の結晶転化率
は、0.10〜0.85、好ましくは0.15〜0.70である。 結晶化度は、X線回折により次の手順で決定さ
れる: 用いたX線回折計はGeiger FleX Rad−A
(理学電機株式会社製)である。X線源は、Cu−
Kαであり、X線はモノクロメータを用いて単色
化する。 PTFE半焼成体の試料をアルミニウム製ホルダ
ーに入れ、X線回折図は、10゜〜25゜の2θにおいて
測定する。典型的なX線回折図を第4図に示す。 結晶化度は、結晶部分に対応する2θ=18゜での
ピークおよび無定形部分に対応する2θ=16゜のピ
ークから次のようにして決定する: まず、第4図のごとくX線回折図上結晶部分お
よび無定形部分を含むX線回折ピークに対応して
ピークの左右の基部を結んで基線Aをひく。次に
結晶部分に対応する面積と無定形部分に対応する
面積を分けるため、2θ=16゜に対応する曲線上の
点からピークの右側基部へ第4図に示すように直
線Bを引く。 結晶化度は次の式に従つて計算される: 結晶化度(%) =100Ic/Ic+0.66Ia ここでIcはX線回折図において直線Bより上の
結晶部分に対応する面積であり、Iaは直線Aと直
線Bとの間の無定形部分に対応する面積である。 本発明のPTFE半焼成体の結晶化度は、80〜93
%、好ましくは85〜92%である。 本発明のPTFE半焼成体は、PTFE未焼成体お
よび焼成体と比較して特異的な表面状態を有して
いることが見出された。このことは、第5〜7図
に示されている。これら図面は、PTFE未焼成体
(実施例3のフイルムNo.19、第8表)、PTFE半焼
成体(実施例3のフイルムNo.12、第8表)および
PTFE焼成体(実施例3のフイルムNo.18、第8
表)の表面のレプリカの透過型電子顕微鏡写真で
ある(夫々16000倍)。 第5図に示されたPTFE未焼成体の表面には、
多数の一次粒子が見られる。第7図に示された
PTFE焼成体の表面には、PTFEの特徴であるよ
く発達したバンド構造が見られる。これに対し、
本発明のPTFE半焼成体の表面には、粒子やバン
ド構造は全くないしはほとんど見られない。すな
わち本発明の半焼成体の一例を示す第6図では、
粒子またはバンド構造は全く見られない。 本発明のPTFE半焼成体は、通常の形状、例え
ばフイルム、シート、チユーブ、棒などであつて
よい。 本発明のPTFE半焼成体には、機械的、物理的
および化学的性質を改良し、PTFE半焼成体に
種々の機能を付与するため、有機または無機の充
填剤を配合してもよい。充填剤の例には、ガラ
ス、カーボン、グラフアイト、シリカ、酸化チタ
ン、酸化亜鉛、チタン酸カリウム、タルク、ポリ
マー類(例えばテトラフルオロエチレンポリマー
類、ポリアミド類、ポリアミドイミドなど)が包
含される。 本発明のPTFE半焼成体の表面における接着性
を改良するため、自体既知の方法により、例え
ば、ナトリウムの液体アンモニウム溶液またはナ
トリウムとナフタレン錯化合物の環状エーテル溶
液により表面を処理するか、またはスパツターエ
ツチングにより処理することによりエツチングし
てもよい。 本発明のPTFE半焼成体は、それ自体有用なも
のである。例えば、PTFE半焼成体のフイルムは
溶媒用の容器のキヤツプとして用いることができ
る。半焼成体の表面は延伸前には無孔であるので
効果的に溶媒をシールすることができる。半焼成
体のフイルムは、例えば指の力により圧を加える
ことによつて延伸すると、多孔性になり、溶媒は
多孔性フイルムを透過することができる。 本発明のPTFE半焼成体は、自体相互にまたは
他の基材に対して溶融接着できる。また積層しあ
るいはガスケツトに成形することができる。 さらに、本発明の半焼成体は、膨脹または延伸
することができ、PTFE多孔体を形成する。 PTFE半焼成体の膨脹または延伸は、自体既知
の方法により、室温からPTFE未焼成体の融点の
間の温度において行うことができる。 延伸倍率は、用途によつて変るが通常約10倍ま
である。 本発明のPTFE半焼成体は、0.5%/秒程度の
延伸速度で延伸でき、指の力によつても延伸する
ことができる。 PTFE半焼成体の延伸において、寸法的な変化
は、従来のPTFE物品の変化よりも大きい。例え
ば、25μより薄いフイルムを製造する場合、未焼
成フイルムを延伸する場合には大きな寸法変化が
生じないので、非常に薄い未焼成フイルムを延伸
する必要がある。しかしながら、カレンダ成形さ
れた未焼成フイルムはわかめ状になり、粒子の配
向は均一ではないので、フイルムの強度も不均一
になる。従つて、従来の方法によつて薄いPTFE
多孔性フイルムを工業的に製造することは非常に
困難である。また市販されているPTFE多孔性フ
イルムは50μより大きい厚さを有している。これ
に対し、本発明によれば、厚いPTFE多孔性フイ
ルムだけでなく薄いPTFE多孔性フイルムも容易
に製造できる。 本発明のPTFE半焼成体を延伸して作られた多
孔性PTFE材料は、結晶融解曲線において345±
5℃に吸熱カーブを持つ。多孔性PTFE材料の吸
熱カーブの面積は、PTFE半焼成体の吸熱カーブ
の面積よりも小さい。 PTFE多孔性材料をフイルターとして用いる場
合、材料はできるだけ目詰まりしないのが好まし
く、かつ濾過物の透過速度が大きいことが望まし
い。さらにすぐれた機械的性質を持つことが望ま
しい。本発明により得られるPTFE多孔性材料
は、表面における孔の割合が内部における孔の割
合よりも小さいという特異的な構造を有してい
る。この構造上の特徴は、第8図および第9図に
示されている。両図面は、実施例1の第4表のフ
イルムNo.4(ヒートセツトなし)のPTFEの多孔
性材料の表面の走査型顕微鏡写真(3000部)およ
び実施例1の第4表のフイルムNo.2(ヒートセツ
ト済み)の断面の走査型顕微鏡写真(3000倍)で
ある。従つて、PTFE多孔性材料は、非常に目詰
まりしにくく、厚い場合においても比較的透過性
が高い。 従来のカレンダ成形未焼成PTFEフイルムをカ
レンダ方向に垂直な方向へ延伸した場合、機械的
強度が損われ、いずれの方向にも等しい強度を持
つフイルムを得ようとすれば積層しなければなら
ない。しかしながら、本発明の半焼成体から得ら
れるPTFE多孔性フイルムは、カレンンダ方向に
対し垂直および平行な方向にすぐれた強度を有し
ており、単層フイルムとして用いることができ
る。 次に実施例および比較例を示し、本発明を詳細
に説明する。尚、部とあるのは重量部を現わす。 実施例 1 (1) PTFE未焼成体の製造 PTFEフアインパウダー(ダイキン工業株式
会社製「ポリフロン・フアインパウダーF−
104」)100部に押し出し助剤として炭化水素油
(エツソ石油「アイソパーM」)24部を加え、シ
リンダー内径130mm、押し出し金型ダイス内径
12mmの押し出し機により丸棒のペースト押し出
しを行い、これを70℃に加熱したカレンダロー
ルにより28m/分の速度でカレンダ掛けしてフ
イルムとし、このフイルムを50℃のトリクロロ
エチレンに浸漬して押し出し助剤を抽出除去し
た後風乾し、平均厚さ100μm、平均幅200mmの
PTFE未焼成フイルムを作成した。このフイル
ムの見掛け密度は1.5g/cm3であり、10mm幅の
テープを切取り、200mm/分の引張速度で測定
したフイルムの押し出し縦方向および横方向の
機械的強度は第1表に示す通りであつた。
【表】 (2) 未焼成フイルムの加熱 このようにして得られたPTFE未焼成フイル
ムを、200℃、300℃、320℃、330℃または360
℃に加熱した焼成炉に入れ、所定の時間加熱し
た後室温に冷却した。加熱されたフイルムの性
質を次のようにして測定した: 密 度 JIS6892−1976に従つて測定。 透明性 目視により観察。 DSCにおける吸熱カーブ 上述のようにして測定。 無定形指数 赤外線吸収スペクトルにおける778cm-1の吸光
度と2367cm-1の吸光度の比として決定。 引張強度および伸び フイルムNo.1,2および3の場合には、フイル
ムをカレンダ方向に沿つて幅10mmのストリツプに
切断し、フイルムNo.4〜8の場合には、フイルム
をJISNo.3ダンベル型に切断した。引張強度およ
び伸びは、室温において引張速度200mm/分で測
定した。 マーカーインキの透過性 市販のマーカーインキ(商品名「マジツクイン
キ」)を2倍量のトルエンで希釈し、刷毛でフイ
ルム上に塗布した。乾燥後、インキの付いた表面
をトルエンの含浸された布で拭つた。 結果を第2−1表および第2−2表に示す。 この実施例においては、フイルム4および6が
本発明の範囲内であり、他のものは比較である。
【表】
【表】 (3) 加熱フイルムの延伸 I 裁断フイルムの延伸 加熱したフイルム夫々を幅20mm、長さ50mmの
ストリツプに裁断した。ストリツプはカレンダ
方向に対し平行または垂直方向に300℃の温度
において引張速度100%/秒で700%まで自由端
一軸延伸した。 ストリツプの延伸可能性およびこのようにし
て形成されたPTFE多孔性フイルムの厚さおよ
び幅の減少率、密度および引張強度を第3表に
示す。 引張強度は、幅が10mm以上のものについては
幅10mmのストリツプについて、または幅が10mm
未満のものについてはそのままの幅で引張速度
200mm/分で測定した。
【表】
【表】 第3表に示した結果から理解されるようにフイ
ルムNo.4および6から形成されたPTFE多孔性フ
イルムはカレンダ方向の横断方向について延伸可
能であり、この方向にすぐれた引張強度を有して
いる。 未裁断フイルムの延伸 長さ100mmの熱処理したフイルムNo.4を、300℃
に保つた炉内で引張速度250%/秒においてカレ
ンダ方向に平行な方向へ所定の延伸倍率まで延伸
した。 厚さおよび幅の減少率、密度、引張強度および
マトリツクス強度を第4表に示す。 上述と同様の方法により、加熱したフイルムNo.
2および4を600%まで延伸した。次いで炉の温
度を350℃に上昇し、その温度で10分間保つた
(ヒートセツテイング)。炉からフイルムを取出す
と、フイルムはさらに収縮した。 このようにして得られたPTFE多孔性フイルム
の厚さおよび幅の減少率、密度、引張強度および
マトリツクス強度を第5表に示す。 フイルムの厚さおよび幅の減少率は、延伸前お
よび延伸後のフイルムの中央部分の厚さおよび幅
から計算した。フイルムの密度は、フイルム中央
部分から裁断した5cm×5cmのピースの重さおよ
び厚さから計算した。 フイルムの引張強度は、フイルムから長めさ
100mm、幅10mmのストリツプ5本を裁断し、引張
速度200mm/分で各ストリツプの引張強度を測定
して得た値の平均である。 第4表および第5表に示すマトリツクス強度は
次の式に従つて計算した: マトリツクス強度=引張強度×2.2/延伸フイルムの
密度
【表】
【表】 延伸速度5%/秒以下での延伸性 幅20mm、長さ50mmの半焼成体フイルムNo.4を、
50℃においてカレンダ方向と平行な方向へは500
%およびカレンダ方向と垂直な方向へは800%ま
で所定の延伸速度で自由端一軸固定延伸した。 引張強度は、幅が10mm以上の場合は幅10mmのス
トリツプについて、または幅が10mm未満の場合は
その幅のフイルムについて、カレンダ方向に平行
な方向へ引張速度200mm/分において測定した。 延伸したフイルムの密度は、フイルムピースの
体積(幅cm×長さcm×厚さcm)に対するフイルム
ピースの重さ(g)の比として決定した。 結果を第6表に示す。 同じフイルムは、カレンダ方向に対し平行およ
び垂直な方向の両方へ指の力により容易に延伸す
ることができ、密度1.1g/cm3のPTFE多孔性フ
イルムが得られた。 圧縮成形物の延伸性 200Kg/cm2の加圧下に圧縮成形して実施例1で
用いたのと同じPTFEフアインパウダーから幅
100mmおよび厚さ1mmのPTFEシートを成形した。
このシートを所定温度に保つたソルトバス中で所
定時間加熱した。 このように加熱したシートを幅5mmおよび長さ
25mmのストリツプに裁断した。ストリツプを1000
%/秒の引張速度で300℃に保つた炉内で1000%
まで延伸した。 未延伸シートの比重、シートの延伸性および延
伸したシートの密度を第7表に示す。
【表】
【表】 実施例 2 フイルムを25℃±2℃で延伸する以外は実施例
1と同じ手順によりPTFE延伸フイルムを製造し
た。 このようにして得たフイルムの性質を第8表に
示す。ここでフイルムNo.16〜19は比較例である。
【表】
【表】 実施例 3 実施例1(1)で得たフイルムおよび熱処理したフ
イルムNo.4および5を長さ50mm幅10mmのストリツ
プに裁断した。同じフイルムから裁断した2本の
ストリツプを相互に重ね合わせ、重ね合わせたフ
イルムの幅の狭い方の端部を10mm×5mmの面積で
ホツトプレス中で押し付け、1MPaの圧力下370
℃2分間保持して端部分を結合した。 結合したフイルムの接着強度を、結合していな
い狭い方の端部を引張試験機により引離して測定
した。 同様のテストを、「ポリフロンフアインパウタ
ーF−104」の代りに「テフロン6J」(商品名)を
用いて繰返した。 結果を第9表のA欄に示す。 結合したフイルムを370℃で30分間さらに加熱
して接着強度を測定した。 この結果を第9表のB欄に示す。
【表】 第9表の結果から理解されるように、フイルム
をヒートプレスした場合、PTFE未焼成フイルム
と同様PTFE半焼成フイルムについても強力な接
着性が得られる。これに対し焼成フイルムは劣つ
た接着性しか有していなかつた。さらにこの結果
から、本発明の目的はPTFEフアインパウダーの
種類によらず達成できることか解る。
【図面の簡単な説明】
第1図、第2図および第3図は、夫々PTFE未
焼成体、焼成体および半焼成体の示差走査熱量計
による結晶融解曲線を示す。第4図はPTFE半焼
成体のX線回折図である。第5図,第6図および
第7図は、PTFE未焼成体、半焼成体および焼成
体の表面の透過型電子顕微鏡写真である。第8図
および第9図は本発明のPTFE半焼成体から得ら
れるPTFE多孔性材料の表面および内部の走査型
顕微鏡写真である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 ポリテトラフルオロエチレン未焼成体をポリ
    テトラフルオロエチレン焼成体の融点以上の温度
    で加熱することにより製造され、示差走査熱量計
    による結晶融解曲線上で345±5℃の温度に吸熱
    カーブを持ち、未焼成体、半焼成体および焼成体
    の融解熱量により定義される結晶転化率が0.10〜
    0.85であり、比重が少くとも1.8であり、X線回
    折により測定した結晶化度が80〜93%であること
    を特徴とするポリテトラフルオロエチレン半焼成
    体。 2 結晶転化率が0.15〜0.70である特許請求の範
    囲第1項記載の半焼成体。 3 結晶化度が85〜92%である特許請求の範囲第
    1項記載の半焼成体。 4 未焼成体が少くとも1.4の比重を持つ特許請
    求の範囲第1項記載の半焼成体。 5 厚みが0.2mmより小さいシートもしくはフイ
    ルム、壁厚が0.2mmより小さいチユーブもしくは
    直径が0.2mmより小さい棒である特許請求の範囲
    第1〜4項の何れかに記載の半焼成体。 6 厚みが0.2〜2mmのシートまたはフイルム、
    壁厚が、0.2〜2mmのチユーブもしくは直径が0.2
    〜2mmの棒である特許請求の範囲第1〜4項のい
    ずれかに記載の半焼成体。 7 ポリテトラフルオロエチレン未焼成体をポリ
    テトラフルオロエチレン焼成体の融点以上の温度
    で未延伸状態で加熱し、示差走査熱量計による結
    晶融解曲線上で345±5℃の温度に吸熱カーブを
    持ち未焼成体、半焼成体および焼成体の融解熱量
    により定義される結晶転化率が0.10〜0.85であ
    り、比重が少くとも1.8であり、X線回折により
    測定した結晶化度が80〜93%である物品を得るこ
    とを特徴とするポリテトラフルオロエチレン半焼
    成体の製法。 8 焼成体の融点から未焼成体の融点までの温度
    で加熱する特許請求の範囲第7項記載の製法。
JP58155649A 1982-02-22 1983-08-25 ポリテトラフルオロエチレン半焼成体およびその製法 Granted JPS59152825A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US06/642,770 US4596837A (en) 1982-02-22 1984-08-21 Semisintered polytetrafluoroethylene article and production thereof

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
EP83101633A EP0087149B1 (en) 1982-02-22 1983-02-19 Semisintered polytetrafluoroethylene article and production thereof
EP831016332 1983-02-19

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS59152825A JPS59152825A (ja) 1984-08-31
JPH0353103B2 true JPH0353103B2 (ja) 1991-08-14

Family

ID=8190303

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP58155649A Granted JPS59152825A (ja) 1982-02-22 1983-08-25 ポリテトラフルオロエチレン半焼成体およびその製法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS59152825A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101142831B1 (ko) * 2010-07-27 2012-05-18 강성만 클리닝 패드 고정 유니트

Families Citing this family (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0689165B2 (ja) * 1990-01-29 1994-11-09 ダイキン工業株式会社 ポリテトラフルオロエチレン多孔膜およびその製造方法
US5217666A (en) * 1991-05-29 1993-06-08 Daikin Industries Ltd. Process for producing porous polytetrafluoroethylene film
JP3273735B2 (ja) * 1996-05-17 2002-04-15 日東電工株式会社 ポリテトラフルオロエチレン多孔質膜およびその製造方法、シート状ポリテトラフルオロエチレン成形体、並びに、エアーフィルター用濾材
DE69838524T2 (de) 1997-08-29 2008-07-03 Ngk Spark Plug Co., Ltd. Sauerstoffsensor
JP3703627B2 (ja) 1998-06-18 2005-10-05 日本特殊陶業株式会社 ガスセンサ
US8790432B2 (en) * 2012-04-27 2014-07-29 W. L. Gore & Associates, Inc. Seam-sealed filters and methods of making thereof
EP3076465B1 (en) * 2013-11-29 2020-07-15 Asahi Kasei Kabushiki Kaisha Polymer electrolyte membrane
JP6429227B2 (ja) * 2014-02-27 2018-11-28 日東電工株式会社 粘着シート
JP6378498B2 (ja) * 2014-02-27 2018-08-22 日東電工株式会社 接着シート
JP6470906B2 (ja) * 2014-02-27 2019-02-13 日東電工株式会社 粘着シート
JP6674980B2 (ja) * 2018-07-26 2020-04-01 日東電工株式会社 接着シート
CA3140781A1 (en) * 2019-06-13 2020-12-17 Bryan HUTCHINSON Lightweight expanded polytetrafluoroethylene membranes having high intrinsic strength and optical transparency

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5118991A (en) * 1974-06-28 1976-02-14 Cyprus Metallurg Process Kinzokuryukabutsuno sankaho
JPS5617216A (en) * 1979-07-24 1981-02-19 Central Jidosha Kk Plastic press die and production thereof

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5118991A (en) * 1974-06-28 1976-02-14 Cyprus Metallurg Process Kinzokuryukabutsuno sankaho
JPS5617216A (en) * 1979-07-24 1981-02-19 Central Jidosha Kk Plastic press die and production thereof

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101142831B1 (ko) * 2010-07-27 2012-05-18 강성만 클리닝 패드 고정 유니트

Also Published As

Publication number Publication date
JPS59152825A (ja) 1984-08-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4596837A (en) Semisintered polytetrafluoroethylene article and production thereof
US4385093A (en) Multi-component, highly porous, high strength PTFE article and method for manufacturing same
US4478665A (en) Method for manufacturing highly porous, high strength PTFE articles
EP0087149B1 (en) Semisintered polytetrafluoroethylene article and production thereof
US5308664A (en) Rapidly recoverable PTFE and process therefore
JP2547243B2 (ja) 速回復性ポリテトラフルオロエチレンおよび該物質の製造法
US5026513A (en) Process for making rapidly recoverable PTFE
US3679538A (en) Novel open-celled microporous film
US7976751B2 (en) Expanded porous polytetrafluoroethylene film having elastic recovery property in thickness-wise direction of the film, production process thereof, and use of the porous film
JPH0353103B2 (ja)
US5939198A (en) Porous polytetrafluoro-ethylene and preparation
EP0647250B1 (en) Porous polytetrafluoroethylene and preparation
JPH03174452A (ja) ポリテトラフルオロエチレン多孔質体とその製造方法
US5911926A (en) Porous material of polytetrafluoroethylene and production process thereof
JP3456284B2 (ja) 多孔質四弗化エチレン樹脂積層体とその製造方法
JP3221074B2 (ja) 高結晶化度ポリテトラフルオロエチレン連続成形体の製造方法
JPS60104319A (ja) ポリテトラフルオロエチレン多孔質体及びその製造方法
US2537666A (en) Producing thick sheets from thin films
WO1994028059A1 (en) Porous polytetrafluoroethylene and preparation
JP3539441B2 (ja) 四弗化エチレン樹脂多孔質体及びその製造方法
RU2136707C1 (ru) Способ получения пористого политетрафторэтилена, способ получения нестекающей полимерной композиции, способ получения композита, композит, нерастянутый пористый политетрафторэтилен, формованное изделие, покрытое изделие, слоистая структура и фильтрационная среда
JP2801658B2 (ja) ポリテトラフルオロエチレン多孔質体およびその製造方法
JP2780113B2 (ja) ポリテトラフルオロエチレン多孔質体の製造方法
JPH03124730A (ja) 単結晶強化フイルム及びその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees