JPH0352795B2 - - Google Patents

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JPH0352795B2
JPH0352795B2 JP58067999A JP6799983A JPH0352795B2 JP H0352795 B2 JPH0352795 B2 JP H0352795B2 JP 58067999 A JP58067999 A JP 58067999A JP 6799983 A JP6799983 A JP 6799983A JP H0352795 B2 JPH0352795 B2 JP H0352795B2
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silicate
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Mutsumi Kuroda
Moryasu Murata
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【発明の詳細な説明】
本発明は貯蔵安定性の優れた漂白洗浄剤組成物
に関する。更に詳しくは、メタホウ酸ソーダ又は
ホウ砂と珪酸アルカリ金属塩を含む被覆剤で表面
を被覆された過炭酸ソーダを配合してなる漂白洗
浄剤組成物に関する。 過炭酸ソーダは漂白剤又は酸化剤として知られ
ており、過硼酸ソーダと並び代表的な酸素系漂白
剤であり、一般的には炭酸ソーダに過酸化水素を
作用させて製造されるもので、一般式
2Na2CO3・3H2O2で表わされる。 過炭酸ソーダは塩素系漂白剤に比べ、常温での
漂白力はやや落ちるが、合成繊維、動物性繊維、
樹脂加工した繊維又は螢光増白剤処理した繊維に
適用しても黄変することがなく、且つ生地を損わ
ないという利点があり、更に、温度をかけるかあ
るいは分解促進剤を併用することにより十分な漂
白効果を得ることができるので、特に漂白剤とし
て家庭用、業務用に使用されている。 過炭酸ソーダが一般洗剤や家庭用漂白剤に注目
される理由は、その分解生成物が無公害性である
とともに、如何なる使用方法においても、何んら
問題なく実用化できる点にある。 しかしながら、過炭酸ソーダは過硼酸ソーダに
比べ、保存安定性がかなり悪く、貯蔵中にかなり
速やかに有効酸素を失うという大きい欠点を有す
る。過炭酸ソーダは水に対して親和力が強いた
め、微量の湿分によつても表面が湿分吸着状態と
なり、分解が起こり、この系に鉄、銅、マンガ
ン、コバルトなどのイオンが存在する場合には、
更に分解が促進され、その安定性において過硼酸
ソーダより劣る。過炭酸ソーダを単独で密閉容器
に保存した場合は、その貯蔵安定性において過硼
酸ソーダと変わらないが、洗剤と混合したり、開
封で放置した場合には、吸湿性が高いため、その
貯蔵安定性において劣る。 又、従来洗剤にビルダーとして使用されてきた
トリポリリン酸ソーダ(STPP)は、富栄養化現
象の原因となつて特に閉鎖系水域での環境汚染を
引き起こすことが心配されている。その為に低リ
ンあるいは無リン洗剤の需要が増してきている。
この低リン・無リン洗剤ではSTPPの代替物とし
て合成ゼオライト(アルミノ珪酸塩)が広く普及
しはじめている。 しかし、このゼオライトを配合した洗浄剤中で
は、過炭酸ソーダは非常に不安定で、ゼオライト
配合無リン洗剤中の過炭酸ソーダはゼオライトに
よる触媒的分解作用によつて急速に有効酸素を失
つて分解していく。 この事から、洗剤中でのリン含量の低減あるい
は無リン化と、配合する過炭酸ソーダの貯蔵安定
性の両者を両立させた技術の開発が熱望されてい
た。 従来、過炭酸ソーダの安定化方法として提案さ
れているものの中には、過炭酸ソーダをパラフイ
ンや分子量3000〜8000のポリエチレングリコール
にて被覆する方法があるが、前者は水に対する溶
解性が大きく低下し、実用性がなく、又、後者は
水には溶けるが、ポリエチレングリコール自体か
なりの吸湿性を有するために長期の安定化に効果
的でない。 他の方法として、過炭酸ソーダを製造する際に
過酸化水素水溶液中に、リン酸類、ケイ酸類、エ
チレンジアミン四酢酸塩及びニトリロ三酢塩より
選ばれた少なくとも2種の安定剤を存在させるこ
とが提案されているが、これらの安定剤は熱に対
しては有効であるが、水分や洗剤混合においては
実用的な安定効果を有しない。又、ピロリン酸ソ
ーダで過炭酸ソーダを均一に被覆する方法もある
が、この方法も熱に対する分解率は小さいが、水
分並びに洗剤への配合における安定効果において
十分ではない。 本発明は、洗剤、特に低リン或いは無リンの洗
剤に配合しても、実使用に至るまで安定化された
過炭酸ソーダを配合した漂白洗浄剤を目的とする
ものである。 本発明者らは、この目的の下に鋭意研究を行つ
た結果、漂白洗剤に配合される過炭酸ソーダをメ
タホウ酸ソーダ又はホウ砂と珪酸アルカリ金属塩
を含む被覆剤で被覆することによつて上記目的が
達成されることを見出し、本発明を完成した。 即ち、本発明による漂白洗浄剤では、配合され
る過炭酸ソーダは、メタホウ酸ソーダ又はホウ砂
と珪酸アルカリ金属塩を含む被覆剤で被覆されて
安定化される。珪酸アルカリ金属塩は好ましくは
珪酸のソーダ塩が用いられる。又、この被覆剤は
金属イオン封鎖剤、例えばエチレンジアミン四酢
酸塩、ニトリロ三酢酸塩等を含むことができる。 配合する過炭酸ソーダに対する被覆剤の割合は
0.1〜30重量%が好ましく、又被覆剤中のメタホ
ウ酸ソーダ又はホウ砂の割合は好ましくは10〜95
重量%、珪酸アルカリ金属塩の割合は好ましくは
5〜70重量%である。珪酸アルカリ金属塩はメタ
ホウ酸ソーダ又はホウ砂に対し同量以下とするの
が一般に好ましい。 漂白洗浄剤に配合する過酸化物の被覆造粒剤と
してホウ酸類を使用することは公知である。例え
ば英国特許第1575792号明細書には過酸化物の被
覆剤としてホウ酸(オルトホウ酸、メタホウ酸、
テトラホウ酸)が開示されている。又、特公昭49
−6760号公報には、過酸化水素付加物にメタホウ
酸を加えて、貯蔵安定性の向上を計つている。又
特開昭54−127900号公報には脱水過ホウ酸ソーダ
と珪酸ソーダにより過炭酸ソーダ粒子を被覆して
なる安定化過炭酸ソーダの製造方法が開示されて
いる。併しながら、これらの方法では粒状過炭酸
ソーダの貯蔵安定性及び被覆強度並びに溶解性等
は未だ十分ではない。 しかるに本発明者等は更に研究の結果、被覆剤
としてメタホウ酸ソーダ又はホウ砂と珪酸アルカ
リ金属塩とを併用して用いると、貯蔵安定性が一
層向上し、更に過炭酸ソーダの粒子及び被覆の強
度が過ホウ酸ソーダと珪酸ソーダと併用した場合
よりも更に優れており、しかも漂白洗剤使用時の
溶解性も損なわれないことを見出し本発明を完成
した。 本発明に用いる表面被覆過炭酸ソーダの電子顕
微鏡写真によれば、メタホウ酸ソーダ又はホウ砂
及び珪酸アルカリ金属塩が均一な被覆状態で過炭
酸ソーダ粒子表面を覆つていることが観察され、
効率のよい被覆方法であることが確認される。又
貯蔵安定性の向上に不可欠である過炭酸ソーダの
被覆は、メタホウ酸ソーダ又はホウ砂とともに珪
酸アルカリ金属塩を用いることによつて機械的強
度が格段に向上し、その取り扱い中、特に粉末洗
剤に配合するまでの工程での被覆の損傷も全く心
配いらなくなつた。 本発明による過炭酸ソーダの被覆に用いられる
メタホウ酸ソーダ及びホウ酸はメタホウ酸ソーダ
2水塩(NaBO2・2H2O)、メタホウ酸ソーダ4
水塩(NaBO2・4H2O)及び四ホウ酸ソーダ10水
塩(ホウ砂Na2O・2B2O3・10H2O)である。 珪酸アルカリ金属塩は、Na2O・nSiO2(n=0.5
〜4、nはSiO2/Na2Oのモル比)で表わせるも
ので、例えばオルソ珪酸ソーダ(2Na2O・
SiO2・xH2O、n=0.5)、セスキ珪酸ソーダ
(3Na2O・2SiO2・xH2O、n=0.67)、メタ珪酸
ソーダ(Na2O・SiO2・xH2O、n=1)等の結
晶性珪酸ソーダ、及びNa2O・nSiO2(n=1〜
4)の非晶質珪酸ソーダ水溶液及びこれを脱水し
た珪酸ソーダ粉末などが挙げられる。 本発明に用いられる過炭酸ソーダの被覆剤中に
は、上記の如きメタホウ酸ソーダ又はホウ砂と珪
酸アルカリ金属塩と併用して、各種有機或いは無
機の化合物を含有せしめることが出来る。即ち、
炭酸ソーダ、芒硝、硫酸マグネシウムなどの無機
化合物、ポリエチレングリコール、ポリビニルピ
ロリドン、ヒドロキシプロピルセルロース等の有
機高分子化合物が例示されるが、被覆剤中にはニ
トリロ三酢酸塩、エチレンジアミン四酢酸塩等の
金属イオン封鎖剤を含有せしめてもよい。含有さ
れる金属イオン封鎖剤の量は過炭酸ソーダに対し
0.01〜3重量%が好ましい。 本発明に用いられる過炭酸ソーダのメタホウ酸
ソーダ又はホウ砂と珪酸アルカリ金属塩等を含む
被覆剤による被覆工程は、従来行われてきた通常
の手法を採用し得る。例えば湿潤状態若しくは乾
燥状態の過炭酸ソーダ粉末若しくは造粒物に被覆
剤溶液あるいは粉末を均一に混合吸着させた後、
乾燥する方法などが使用し得る。被覆した過炭酸
ソーダは平均粒子径が100〜2000μ、好ましくは
250〜1000μの粉末とするのが好ましい。 上記の様にして被覆された過炭酸ソーダは、通
常の粉末洗浄剤(噴霧乾燥品)、特にゼオライト
を配合した低リン或いは無リン洗剤中に配合した
場合に於ても、非常に優れた保存安定性を示す。
又、メタホウ酸ソーダ又はホウ砂と珪酸アルカリ
金属塩の併用による被覆相乗効果に加えて、珪酸
アルカリ金属塩の併用によつて、過炭酸ソーダの
溶解性を減じることなく粒子及び被覆の強度が向
上している為、粉末洗浄剤に配合される迄の工程
で、被覆が損傷する心配は全くなくなる。 この様にして得られた被覆過炭酸ソーダを粉末
洗浄剤中に1〜40重量%配合して、本発明の漂白
洗浄剤組成物が得られる。 又、本発明に使用される被覆された過炭酸ソー
ダは、保存安定性が非常に向上している為、洗浄
剤中に共存している他の洗剤配合物、例えば螢光
染料、洗浄工程中に作用する酵素、漂白活性化剤
などへの影響を最小限に押える事が出来る。従つ
て、本発明によつて過炭酸ソーダの分解の影響を
受け易い、酵素・螢光染料・漂白活性化剤などの
洗浄配合物と、過炭酸ソーダを併用した洗浄剤系
でも各配合物の安定性の問題を一挙に解決するこ
とが出来る。つまり本発明によれば過炭酸ソーダ
と共に酵素・螢光染料・漂白活性化剤等を併用し
て配合し、尚且つ各々の保存安定性の優れた無リ
ン洗浄剤が提供される。 本発明の漂白洗浄剤組成物は、所望により当該
技術分野に於ける周知の配合成分である水溶性石
鹸及び陰イオン性、非イオン性又は両性界面活性
剤、有機又は無機のビルダー又は金属イオン封鎖
剤及び芒硝などの増量剤、洗浄に有効な酵素剤、
漂白活性化剤、螢光増白剤、香料などを含むこと
が出来るが、これらについては特に限定されず、
目的に応じた配合がなされてよい。これらの界面
活性剤、ビルダー成分等の周知の配合成分として
は例えば本出願人の先願である特願昭57−99826
号明細書中に例示したものを適宜使用し得る。 次に本発明を実施例をもつて説明するが、本発
明はこれらに限定されるものではない。 実施例 1 過炭酸ソーダ100gを撹拌式混合機に入れ、
250rpmで撹拌を行いながら、メタホウ酸ソーダ
四水塩(NaBO2・4H2O)5gの25%水溶液(加
熱溶解して調整)と、JIS3号珪酸ソーダ
(Na2O・3SiO2・aq固形分)1gの25%水溶液を
噴霧して10分間撹拌した後、熱風乾燥して被覆過
炭酸ソーダを得た。 比較のため、メタホウ酸ソーダのみを用いて被
覆した過炭酸ソーダ(過炭酸ソーダ100gに対し
てNaBO2・4H2Oを7.1g)、ホウ酸を用いて被覆
した過炭酸ソーダ(過炭酸ソーダ100gに対して
ホウ酸3.4g)、ホウ酸とJIS3号珪酸ソーダを用い
て被覆した過炭酸ソーダ(過炭酸ソーダ100gに
対してホウ酸2.4g、JIS3号珪酸ソーダを固形分
で1g)、珪酸塩のみで被覆した過炭酸ソーダ
(過炭酸ソーダ100gに対してJIS3号珪酸ソーダを
固形分で3.4g)もあわせて製造した。 これらの被覆過炭酸ソーダを下記組成の無リン
粉末洗浄剤中に10重量%均一に混合し、漂白洗浄
剤を得た。無リン漂白洗浄剤組成物 重量% ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ 20.0 合成ゼオライト(4A型) 20.0 ケイ酸ソーダ(JIS2号) 10.0 炭酸ソーダ 5.0 螢光染料 0.5 カルボキシメチルセルロースソーダ塩 1.0 酵素(アルカラーゼ) 0.3 過炭酸ソーダ 10.0 水 分 5.0 硫酸ソーダ 残部 計100 上記組成物に配合する過炭酸ソーダとして上記
の如き本発明によるメタホウ酸ソーダと珪酸ソー
ダによる被覆物を用いたものと、比較の為にメタ
ホウ酸ソーダのみによる被覆物、ホウ酸による被
覆物、ホウ酸と珪酸ソーダによる被覆物、珪酸ソ
ーダのみによる被覆物、及び被覆をしない過炭酸
ソーダを用いたもの合計6種につき保存安定性試
験を行い結果を第1表に示した。 〔試験方法〕 上記漂白洗浄剤組成物をそれぞれ10gずつ50c.c.
容プラスチツク容器に入れふたをして40℃80%
RHの条件に14日間放置した後、有効酸素残存率
を次式により求めた。 有効酸素残存率(%)=保存後の有効酸素/保存前の有
効酸素×100 尚、有効酸素の測定には0.1N過マンガン酸カ
リウム滴定法を用いた。
〔試験方法〕
<溶解性> 水道水1をビーカー(1容量)に入れ、顆
粒状過炭酸ナトリウム1gを投入し、200rpmの
回転速度で撹拌を行つた。撹拌開始後、溶液の電
導度が変化しなくなるまでに要した時間を測りこ
れを溶解時間とした。 <圧縮強度> 一定量のサンプルを規定条件下で充填し、オー
トグラフを用いて荷重をかけ1cm圧縮するのに要
する荷重をもつて示す。 <崩壊性> 試料(12メツシユ透過〜80メツシユ不透過)
100gを500ml広口ポリ容器にとり、これにステン
レス球(3φ)50gを入れ栓をする。振とう機に
この容器を固定し振幅4.5cm、振とう回数360回/
分で10分間振とうし、80メツシユ透過の重量を以
つて表わす。数値(%)が小さい方が望ましい。
【表】 第2表に示された通り、本発明の方法によつて
過炭酸ソーダを被覆しても、溶解性はほとんど変
化していない。又メタホウ酸ソーダと珪酸ソーダ
を用いて被覆(本発明)では耐崩壊性が著しく向
上している。 実施例 3 実施例1と同様の被覆方法を用いてメタホウ酸
ソーダと併用する珪酸ソーダの種類を変えて、過
炭酸ソーダを被覆した。用いた被覆剤を以下に示
す。 NaBO2・4H2O、5%+オルソ珪酸ソーダ
(固形分)1% NaBO2・4H2O、5%+メタ珪酸ソーダ(固
形分)1% NaBO2・4H2O、5%+JIS1号珪酸ソーダ
(固形分)1% NaBO2・4H2O、5%+JIS2号珪酸ソーダ
(固形分)1% NaBO2・4H2O、5%+JIS3号珪酸ソーダ
(固形分)1% NaBO2・4H2O7.1% 上記6種の被覆過炭酸ソーダと被覆していない
過炭酸ソーダの合計7種を実施例1と同様の組成
の無リン漂白洗浄剤(各々過炭酸ソーダ10重量%
配合)に混合して、実施例1と同様に保存安定性
試験を行つた。更に実施例2と同様に上記過炭酸
ソーダ7種につき崩壊性テストを行つた。又崩壊
性テストを行つた後の過炭酸ソーダを使用して、
更に保存安定性試験を行なつた。それらの結果を
第3表に示す。
【表】 第3表に示された通り、本発明〜では硼酸
塩と珪酸塩の相乗的な被覆効果によつて、非常に
優れた保存安定性を示している。また本発明では
硼酸塩と共に珪酸塩を併用する事によつて、硼酸
塩のみの被覆では得られなかつた被覆粒子の強度
が得られ、崩壊試験後の保存テストの結果にみら
れる様に、被覆粒子に耐損傷性が得られることが
わかる。従つて本発明による被覆粒子は実際に漂
白洗浄剤に配合する工程で輸送などによる被覆の
損傷を受けにくく、損傷をうけたとしても保存安
定性は殆ど損われない点で著しく有利となる。 実施例 4 実施例1と同様の被覆方法を用いてメタホウ酸
ソーダと珪酸ソーダと他の被覆剤を併用して過炭
酸ソーダを被覆した。用いた被覆剤を以下に示
す。尚、被覆剤の使用量は過炭酸ソーダに対する
重量%である。 NaBO2・4H2O、5%+JIS3号珪曹(固形
分)1%+ポリエチレングリコール(PEG、
分子量=6000)5% NaBO2・4H2O、5%+JIS3号珪曹(固形
分)1%+炭酸ソーダ5% NaBO2・4H2O、5%+JIS3号珪曹(固形
分)1%+エチレンジアミン四酢酸(EDTA)
2Na塩0.5% NaBO2・4H2O、5%+JIS3号珪曹(固形
分)1%+EDTA2トリエタノールアミン塩0.5
% NaBO2・4H2O、5%+JIS3号珪曹(固形
分)1%+ニトリロトリ酢酸(NTA)3Na塩
0.5% 上記5種の被覆過炭酸ソーダと被覆していない
過炭酸ソーダの合計6種を実施例1と同様の組成
の無リン漂白洗浄剤(各々過炭酸ソーダ10重量%
配合)に混合して、実施例1と同様に保存安定性
試験を行い結果を第4表に示した。
【表】
【表】 第4表に示された様に、メタホウ酸ソーダと珪
酸ソーダと他の被覆剤を併用した場合でも、非常
に優れた保存安定性を示すことが明らかになつ
た。特に、PEGの様な有機高分子化合物や
EDTA、NTAなどの金属イオン封鎖剤とメタホ
ウ酸ソーダ及び珪酸ソーダの併用とは相乗的な効
果を示して、保存安定性を向上させている。 実施例 5 湿潤過炭酸ソーダ20Kgを遠心拡散式混合機(レ
ーデイゲミキサー、FKM−130D、テイ・エム・
エンジニアリング(株))に入れ、撹拌しながら、被
覆剤粉末を添加し、合計10分間混合した。その
後、被覆過炭酸ソーダを取り出し、熱風乾燥し
た。 被覆剤としては下記のものを使用した。 メタホウ酸ソーダ(NaBO2・4H2O)5%+
JIS3号珪酸ソーダ(固形分)1%+
EDTA2TEA0.5% ホウ砂(NaB4O7・10H2O)4.54%+JIS3号
珪酸ソーダ(固形分)1%+EDTA2TEA0.5
% ホウ酸(H3BO3)2.4%+JIS3号珪酸ソーダ
(固形分)1%+EDTA2TEA0.5% (註:%は過炭酸ソーダに対する重量%) この3種の被覆過炭酸ソーダ(本発明による2
種と比較例1種)と被覆をほどこしていない過炭
酸ソーダの合計四種を、実施例1、2と同様に下
記無りん漂白洗剤組成物に10重量%混合して保存
安定性試験を行い(方法は実施例1と同様)、そ
の結果を第5表に示した。尚、同時に配合した酵
素(Alcalase2.0M)の残存活性も同時に測定し、
次式により酵素活性残存率を測定しあわせて示し
た。 酵素活性残存率(%)=保存後の酵素活性/保存前の酵
素活性×100 酵素の残存活性の測定法についてはJ.B.C・244
(4)1969、789〜793頁、Analyst96 1971、159〜
163頁に記載されている。無りん漂白洗浄剤組成物 重量% ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ 20.0 合成ゼオライト(4A型) 20.0 ケイ酸ソーダ(JIS2号) 10.0 炭酸ソーダ 5.0 螢光染料 0.5 カルボキシメチルセルロースソーダ塩 1.0 酵素(アルカラーゼ) 0.3 過炭酸ソーダ(被覆) 10.0 水 分 5.0 硫酸ソーダ 残部 計100
【表】
【表】 第5表に示した様に、本発明による無りん漂白
洗浄剤及びは、ゼオライトを配合しているに
もかかわらず、過炭酸ソーダの安定性は非常に良
く、同時に酵素の安定性も優れていた。 実施例 6 実施例5で製造した本発明による被覆過炭酸ソ
ーダ(NaBO2・4H2O及びNa2B4O7・10H2Oのそ
れぞれと珪酸ソーダによる被覆物)と比較例2種
(H3BO3と珪酸ソーダによる被覆物と被覆をほど
こさない過炭酸ソーダ)をそれぞれ下記組成の粉
末漂白洗剤にそれぞれ10重量%ずつ混合し、保存
安定性試験を行い、過炭酸ソーダの有効酸素残存
率とアルカラーゼ2.0Mの酵素活性残存率の結果
を第6表に示した。試験方法は実施例1、実施例
5と同様に行つた。漂白洗浄剤組成 重量% ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ 20.0 トリポリリン酸ソーダ 18.0 ケイ酸ソーダ(JIS2号) 10.0 炭酸ソーダ 5.0 螢光染料 0.5 カルボキシメチルセルロースソーダ塩 0.5 酵素(アルカラーゼ2.0M) 0.3 過炭酸ソーダ(被覆) 10.0 水 5.0 硫酸ソーダ 残部 計100
【表】 本実施例は、従来のSTPPを含有する漂白洗浄
剤組成物であり、本発明によるものは非常に優れ
た保存安定性を示した。このことは本発明による
漂白洗浄剤が、ゼオライトの配合の如何を問わ
ず、保存安定性が非常に優れていることを示すも
のである。 実施例 7 実施例1の方法を用いて以下の被覆剤による過
炭酸ソーダの被覆を行つた。 (イ) NaBO2・4H2O5% + JIS3号珪酸ソーダ1% (本発明) (ロ) NaBO2・2H2O3.4% + JIS3号珪酸ソーダ1% (本発明) (ハ) NaB4O7・10H2O4.54% + JIS3号珪酸ソーダ1% (本発明) (ニ) NaBO3・4H2O3.69%(過ホウ酸ソーダ4水
塩) + JIS3号珪酸ソーダ1% (比較) (ホ) NaBO3・H2O2.4% (過ホウ酸ソーダ1水塩) + JIS3号珪酸ソーダ1% (比較) (ヘ) 被覆なし (比較) 1に示された組成物中及び実施例5に示された
組成物中での保存安定性、溶解性、崩壊性を評価
し、以下の第7表に示した。
【表】 第7表に示した後に、本発明によりメタホウ酸
ソーダと珪酸ソーダを被覆に使用した過炭酸ソー
ダを配合した本発明の漂白洗浄剤は各種組成の保
存安定性、溶解性、崩壊性を通して評価すると、
過ホウ酸ソーダと珪酸ソーダを被覆に使用した場
合よりも著しく優れている。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 少なくともメタホウ酸ソーダ又はホウ砂と珪
    酸アルカリ金属塩の両者を含む被覆剤によつて表
    面を被覆された過炭酸ソーダを配合してなる漂白
    洗浄剤組成物。 2 被覆剤の量が過炭酸ソーダに対して0.1〜30
    重量%であり、メタホウ酸ソーダ又はホウ砂が被
    覆剤中10〜95重量%、珪酸アルカリ金属塩が被覆
    剤中5〜70重量%である特許請求の範囲第1項記
    載の漂白洗浄剤組成物。 3 珪酸アルカリ金属塩が珪酸ソーダである特許
    請求の範囲第1項又は第2項記載の漂白洗浄剤組
    成物。 4 被覆剤が金属イオン封鎖剤を含む、特許請求
    の範囲第1項乃至第3項の何れか1項に記載の漂
    白洗浄剤組成物。 5 金属イオン封鎖剤がエチレンジアミン四酢酸
    塩又はニトリロ三酢酸塩である特許請求の範囲第
    4項記載の漂白洗浄剤組成物。 6 被覆された過炭酸ソーダの平均粒子径が100
    乃至2000μ、好ましくは250〜1000μである特許請
    求の範囲第1項乃至第5項の何れか1項に記載の
    漂白洗浄剤組成物。 7 被覆された過炭酸ソーダの配合量が組成物中
    1〜40重量%である特許請求の範囲第1項乃至第
    6項の何れか1項に記載の漂白洗浄剤組成物。
JP6799983A 1983-04-18 1983-04-18 漂白洗浄剤組成物 Granted JPS59193999A (ja)

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JP6799983A JPS59193999A (ja) 1983-04-18 1983-04-18 漂白洗浄剤組成物

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