JPH0352336A - スペクトラム拡散通信方式を用いた移動体衛星通信システムの移動局 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野） 本発明はスペクトラム拡散通信方式を用いた移動体衛星
通信システムの移動局に係り、特に覆域（カバレッジ）
確保のため２つのアンテナを採用する場合のアンテナ切
換制御方式に関する．（従来の技術〉 周知のように、スベクトラム拡散通信方式は、ネットワ
ークで同期をとる必要がなく、ランダムアクセスが可能
で、チャネル割当は符号のみで良いという特徴がある．
そのため、利用時間率の小さな無線局同士の通信に適し
、多くのユーザーを収容できる可能性がある． そこで、移動体衛星通信システムへの適用が検討されて
いる．このとき、移動局アンテナとして開口面アンテナ
を用いる場合、衛星の追尾を行うことなく常に衛星の捕
捉を可能とするため互いに異なる天空方向を指向する２
つのアンテナを設け、２つのアンテナを適宜切換えて通
信を行うようにすることが考えられる． 即ち、２つのアンテナそれぞれに対応して２系統の送信
系と受信系とを設け、衛星方向にカバレッジのあるアン
テナ側の受信系の復調出力が端末に取り込まれ、また変
調器の出力たるスペクトラム拡散信号がその衛星方向に
カバレッジのあるアンテナ側の送信系に出力されるよう
にし、移動体の移動に伴い衛星の捕捉が一方のアンテナ
から他方のアンテナへ変化すると、これに応じて送信系
および受信系を一方から他方へ切換えるのである．（発
明が解決しようとする課題） このように、スペクトラム拡散通信方式を用いた移動体
衛星通信システムにおいて移動局が２つのアンテナを適
宜切換えて通信を行う場合、受信動作では受信断を生じ
させることなく両受信系の切換えを行うことが可能であ
るが、送信動作では切換え時に２つのアンテナと衛星間
の行路差によるキャリアの位相ステップおよびＰＮコー
ドの位相ステップが発生するため、受け側で受信断とな
ることのないように送信を行うのは極めて困難であると
いう問題がある． 即ち、スベクトラム拡散通信方式では、キャリアの位相
ステップはかなり短い時間で再生できるので問題は少な
いが、送信ＰＮコードの位相が１チップ以上ずれると受
信が一瞬断となるだけでなく、再びＰＮコードの初期同
期から始めないと復調できないため、その間通信は完全
に断となるのである．従って、通信が切換え時に完全に
断となることを防ぐためには、少なくともＰＮコードの
位相ステップをアンテナを切換える送信側で補償してや
ることが必要となる． これを実現する方法としては、例えば２つのアンテナと
衛星間との行路差を移動局の位置情報および姿勢情報か
ら計算してＰＮコードの位相差を求め、送信側で補償す
るという方法が考えられる．しかし、この方法に依る場
合には、移動局はその搭載する航法装置から連続して得
られる位置情報および姿勢情報を用いて行路差を瞬時に
、かつ、正確に求めることが必要となってくる．そうす
ると、低チップレートの場合には、ＰＮコードの位相差
１チップに対する行路差がある程度大きい距離になるた
め、これを実現する可能性はある．しかし、チップレー
トが高くなると、それだけ位相差１チップに対する行路
差が小さくなるため、実際上実現不可能となる． 例えば，今チップレート２　０　ＭＨ２とした場合、位
相差１チップに対する行路差は１５ｍとなる．これは、
アンテナと衛星までの距離の４Ｘ１０−’％であり、こ
の精度以下で時々刻々変化する行路差を瞬時に求めるこ
とは大規模な測定システムを用いない限り殆ど不可能で
ある． 本発明は、このような問題に鑑みなされたちので、その
目的は、送信系のアンテナを切換える際に発生するＰＮ
コードの位相ステップを簡単な構成で簡易に補償し得、
以てスペクトラム拡散通信方式を用いた移動体衛星通信
システムの構築を可能にする、２つのアンテナを備える
移動局を提供することにある． 〈課題を解決するための手段〉 前記目的を達成するために、本発明のスペクトラム拡散
通信方式を用いた移動体衛星通信システムの移動局は次
の如き構成を有する． 即ち、本発明のスペクトラム拡散通信方式を用いた移動
体衛星通信システムの移動局は、互いに異なる天空方向
を指向する２つのアンテナであってそのカバレッジの一
部が重複するように操作される２つのアンテナと；　前
記２つのアンテナそれぞれに対応して設けられる２系統
の送信系および２系統の受信系と；　前記２つのアンテ
ナの力バレッジの重複範囲内に衛星があるときに両アン
テナで受信された固定局からのスペクトラム拡散信号を
前記２系統の受信系から取得し両信号間の位相差を検出
する位相差検出部と．　　ＰＮコードを発生する２つの
ＰＮコード発生器と；　前記位相差検出部の出力を受け
て前記２つのＰＮコード発生器のうち現在使用中でない
方のＰＮコード発生器の発生するＰＮコードの位相を現
在使用中のＰＮコード発生器の発生しているＰＮコード
の位相に対してシフトさせる位相制御部と；　前記２つ
のＰＮコード発生器の一方（前記現在使用中のＰＮコー
ド発生器）からのＰＮコードで以てスペクトラム拡散信
号を形成しそれを前記２つの送信系の一方へ送出する変
調器であって、移動に伴い送信系が他方の系へ切り換え
られる際に前記位相シフト操作されたＰＮコード発生器
からのＰＮコードを切り換えて採用する変調器と；　を
備えていることを特徴とするものである． （作　用） 次に、前記の如く構戒される本発明のスベクトラム拡散
通信方式を用いた移動体衛星通信システムの移動局の作
用を説明する． 移動局の移動に伴い、衛星はまず一方のアンテナのカバ
レッジ内にあり、次いで重複範囲内、他方のアンテナの
カバレッジ内と変化する．つまり、２系統の送信系およ
び２系統の受信系は一方が「現在使用中の送受信系」、
他方が「待機中の送受信系」となり、衛星の位置関係に
応じて切換えられる．この切換えは衛星が前記「重複範
囲内Ｊにあるとき行われるが、次のようにして実行する
．「重複範囲内」では両アンテナは共に固定局からの信
号を受信できるので、「現在使用中の受信系」と「待機
中の受信系」とからその信号を取得し両者の位相差を検
出する．この位相差は２つのアンテナと衛星間の行路差
に対応してい−るはずであるから、その位相差分ｒ待機
中のＰＮコード発生器」のＰＮコードの位相をシフトさ
せる．そして、「現在使用中の送信系」から「待機中の
送信系』に切換えられるときには変調器は位相シフトさ
れたＰＮコードを用いてスペクトラム拡散送信信号を形
成するようにする． 斯くして、送信側のアンテナ切換えの際に生ずるＰＮコ
ードの位相ステップが補償され、受信断の発生を防止で
き、以てスベクトラム拡散通信方式を用いた移動体衛星
通信システムの構築を可能にする． （実　施　例） 以下、本発明の実施例を添付図面を参照して説明する． 第１図は本発明の一実施例に係るスベクトラム拡散通信
方式を用いた移動体衛星通信システムの移動局を示す．
第１図において、この移動局は２つのアンテナ１，同２
を備える．両者は、第２図に例示するように、互いに異
なる天空方向にそのカバレッジが形成されるように配置
されるとともに、第２図中斜線で示すようにカバレッジ
の一部が重複するように操作される．具体的に言えば、
アンテナ１と同２のカバレツジが例えば移動体の進行方
向前方側と後方側の天空に形威されるとすれば、進行方
向に直交する横方向の両側における天空において重複領
域が交互に形成されるようにアンテナ１と同２の双方ま
たは一方を操作するのである．第２図中上端側と下端側
の斜線部分く重複範囲）はこのようにして形成されたも
のである．重複範囲をこのように形成すれば、移動体の
進行方向とは無関係に、カバレッジと衛星の関係を（イ
）→（ロ）→（ハ）、又は、（ハ〉→（ロ〉→（イ）の
いずれかとすることができる．このアンテナ１と同２に
はそれぞれ対応する受信系と送信系が設けられる．アン
テナ１に関しては、フィーダ１１、ローノイズアンプ１
３、ダウンコンバータ１５および復調器３の受信系と、
アップコンバータ２１、ハイパワーアンプ１９およびフ
ィーダ１１の送信系とが対応する．また、アンテナ２に
関しては、フィーダ１２、ローノイズアンブ１４、ダウ
ンコンバータ１６および復調器４の受信系と、アップコ
ンバータ２２、ハイパワーアンプ２０およびフィーダ１
２の送信系とが対応する． 復調器３と同４はそれぞれ２つの復調出力端を有する．
それぞれの一方の復調出力端は一般の通信信号の出力端
であり、両者は切換器１７で切換えられていずれか一方
が端末１８の入力端に接続される．また、それぞれの他
方の復調出力端は固定局からの特定信号の出力端であり
、両−者は共に位相差検出部５の入力端に接続される．
固定局は特定のチャネルで特定信号を連続的に送信して
おり、前記「重複範囲」に衛星があるときく第２図（ロ
〉〉、両受信系に取り込まれ、位相差検出部５に出力さ
れる． 変調器１０は端末１８からの送信信号とＰＮコードとで
もってスペクトラム拡散信号を形成し、それを切換器９
を介してアップコンバータ２１と同２２のいずれか一方
へ送出するが、本発明では２個のＰＮコード発生器６、
同７を備える．このＰＮコード発生器６、同７はその発
生するＰＮコードの位相が位相制御部８によって制御さ
れ、位相制御部８が形成する制御量は前記位相差検出部
５の出力で定められる． なお、移動体には、航法装置が搭載され、アンテナのカ
バレッジと衛星との位置関係を検出し、これに基づき切
換器１７と同９を連動して切換えるようにしてある． その結果、アンテナのカバレッジと衛星との位置関係が
飼えば第２図の（イ）→（ロ〉→（ハ）と変化する場合
、本移動局は次のように動作する．第２図（イ）では、
衛星はアンテナ１のカバレツジ内にあるので、アンテナ
１で送受信を行うことになる．従って、受信系では復調
器３が使用状態、復調器４が待機状態にある．また、変
調器１０に関してはＰＮコード発生器６が使用状態、Ｐ
Ｎコード発生器７が待機状態にあるとする．衛星との位
置関係が第２図（ロ〉となり、衛星が両カバレッジの重
複範囲内にあるときは、アンテナ１でも固定局からの信
号が受信される．そこで、固定局から前記特定信号がア
ンテナ１と同２で共に受信され、復調器３と同４の他方
の復調出力端から位相差検出部５に出力される．アンテ
ナ１と同２で受信された固定局からの特定信号における
ＰＮコードの位相関係は両アンテナと衛星との行路差に
対応する分だけずれた関係にあるはずである． この位相差が位相差検出部５で検出され、位相制御部８
に通知される．位相制御部８では、待機状態にあるＰＮ
コード発生器７の発生するＰＮコードの位相が、使用状
態にあるＰＮコード発生器６の発生しているＰＮコード
の位相に対して当該位相差分だけずらした関係となるよ
うに、ＰＮコード発生器７を位相シフト制御する． 以上の措置が終了した適宜時間後に、切換器１７、同９
が切換え操作され、アンテナ２による送受信が行われる
ように切換えられる．このとき、変調器１０では、使用
するＰＮコード発生器を同６から同７へ切換える． その結果、行路差による位相差が補償され、受信断を生
ずることなく第２図（ハ）の状態へ移行できることにな
る． （発明の効果） 以上説明したように、本発明のスベクトラム拡散通信方
式を用いた移動体衛星通信システムの移動局によれば、
２つのアンテナのカバレッジに重複部分を形威し、その
重複範囲内において２つのアンテナで受信された信号の
位相差を検出し、この位相差で以てその後使用されるＰ
Ｎコード発生器がＰＮコードを発生するようにしたので
、送信側のアンテナ切換えの際に生ずるＰＮコードの位
相ステップが補償され、受信断の発生を防止でき、以て
スベクトラム拡散通信方式を用いた移動体衛星通信シス
テムの構築を可能にする効果がある．また、２つのアン
テナと衛星との間の行路差によるＰＮコードの位相差を
、移動体の位置情報および姿勢．情報により検出すると
いう構戒複雑ないしはｍ戒困難な手法によらず、２つの
受信系から位相差検出用の信号を取り出すという簡便な
手法を採用したので、簡単な楕咬で容易に位相差検出を
なし得、移動局の構成を複雑化させないでアンテナの切
換制御をなし得る効果もある．

【図面の簡単な説明】

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 互いに異なる天空方向を指向する２つのアンテナであつ
   てそのカバレッジの一部が重複するように操作される２
   つのアンテナと；前記２つのアンテナそれぞれに対応し
   て設けられる２系統の送信系および２系統の受信系と；
   前記２つのアンテナのカバレッジの重複範囲内に衛星が
   あるときに両アンテナで受信された固定局からのスペク
   トラム拡散信号を前記２系統の受信系から取得し両信号
   間の位相差を検出する位相差検出部と；ＰＮコードを発
   生する２つのＰＮコード発生器と；前記位相差検出部の
   出力を受けて前記２つのＰＮコード発生器のうち現在使
   用中でない方のＰＮコード発生器の発生するＰＮコード
   の位相を現在使用中のＰＮコード発生器の発生している
   ＰＮコードの位相に対してシフトさせる位相制御部と；
   前記２つのＰＮコード発生器の一方（前記現在使用中の
   ＰＮコード発生器）からのＰＮコードで以てスペクトラ
   ム拡散信号を形成しそれを前記２つの送信系の一方へ送
   出する変調器であつて、移動に伴い送信系が他方の系へ
   切り換えられる際に前記位相シフト操作されたＰＮコー
   ド発生器からのＰＮコードを切り換えて採用する変調器
   と；を備えていることを特徴とするスペクトラム拡散通
   信方式を用いた移動体衛星通信システムの移動局。