JPH0352302B2

JPH0352302B2 -

Info

Publication number: JPH0352302B2
Application number: JP56184351A
Authority: JP
Inventors: Henrii Randokisuto Ingemaa
Original assignee: ADOBANSUTO KYAZEITAA SHISUTEMUZU Inc
Current assignee: ADOBANSUTO KYAZEITAA SHISUTEMUZU Inc
Priority date: 1980-11-17
Filing date: 1981-11-17
Publication date: 1991-08-09
Also published as: JPS57112877A; US4332254A

Description

【発明の詳細な説明】本発明は一般的には膨張・収縮装置に関し、よ
り詳しくは膨張及び収縮することのできる気球部
を至端の近くに有する型の血管拡張カテーテル組
立体に使用する膨張・収縮装置に関する。

本出願は1980年11月17日付出願の特許出願第
06／207732号及び1981年３月12日付出願の特許出
願第06／243141号に関連する。

これまで、気球を一部として形成されて有する
血管拡張カテーテルは通常の医用注射器を使用し
て膨張及び収縮を行つてきた。かかる医用注射器
は調圧器と注射器によつて加えられた圧力を指示
する圧力計と共に使用されるのが常であつた。実
際には、医者がこの医用注射器を使用するとき気
球を膨張させるため片手を使用して注射器に充分
な圧力を加えるのは難かしいことが知られてい
る。従つて、上述の不都合を克服した、血管拡張
カテーテル組立体を膨張及び収縮するため使用で
きる膨張・収縮装置が要求されている。

一般に、本発明の一目的は血管拡張カテーテル
組立体用に使用できる膨張・収縮装置を提供する
ことにある。

本発明の別の目的は上記特徴を有する装置であ
つて、装置によつて作り出された膨張圧力は操作
者が片手を使用することによつて作り出されるよ
うな装置を提供することにある。

本発明の別の目的は上記特徴を有する装置であ
つて、手によつて快的に握持できるような形状を
もつた装置を提供することにある。

本発明の別の目的は上記特徴を有する装置であ
つて、加えられた圧力が装置によつて担持された
圧力計によつて直ちに読み取り得るような装置を
提供することにある。

本発明の別の目的は上記特徴を有する装置であ
つて、気球を膨張させるため加え得る最大の圧力
を予め定めるため調圧器を含ませることのできる
装置を提供することにある。

本発明の別の目的は上記特徴を有する装置であ
つて、装置の一部分として弁装置を備えこの弁装
置は所望の膨張圧力に到達した後にこの圧力を維
持するよう動作することのできるような装置を提
供することにある。

本発明の別の目的は上記特徴を有する装置であ
つて、装置によつて得られた膨張圧及び収縮圧が
相当長い時間の間じゆう維持され、特に真空に対
して上記圧力が大気からの洩れを生じることなく
維持され得るような装置を提供することにある。

本発明の別の目的は上記特徴を有する装置であ
つて、製作が容易な装置を提供することにある。

本発明の別の目的は上記特徴を有する装置であ
つて、せいぜい１回の酸化エチレン燻煙消毒作業
に耐え得る装置を提供することにある。

本発明の別の目的は上記特徴を有する装置であ
つて、使用後は使い捨てにできる装置を提供する
ことにある。

本発明の別の目的は上記特徴を有する装置であ
つて、唯１人の人員によつて容易に操作可能な装
置を提供することにある。

本発明の上記以外の諸目的及び諸特徴は添付図
面と共に好ましい実施態様について述べる以下の
記載から明らかとなるはずである。

血管拡張カテーテル組立体用の本発明の膨張・
収縮装置は一般にハウジングを含む。注射器がハ
ウジングによつて担持され、この注射器は流体が
貫通することのできる出口を備えた中空の注射器
胴体を含む。ピストンが胴体内に配設され、この
ピストンは胴体と密封係合する。ピストン棒がピ
ストンに固着され、このピストン棒は胴の出口端
から離れた端から外に延びる。圧力指示装置が設
けられる。血管拡張カテーテル組立体に接続する
ようにされた管状部材がまた設けられる。管状部
材を圧力指示装置と注射器の胴体の出口とに結合
するための連結装置が設けられる。連結装置は管
状部材と注射器の胴体との間の流体の流れを遮断
する弁装置を含む。

ハンドル装置がハウジングによつて支持され、
このハンドル装置はピストンと注射器の胴体の間
に相対運動を起こさせるため注射器に固着され
る。ハンドル装置は互に相対的に動くことのでき
る第１の部分と第２の部分とを含む。第１の部分
は前記ピストン棒と前記注射器の胴体のどちらか
１方に固着され、もう１つの前記部分は前記ピス
トン棒と前記注射器の胴体の他の１方に固着され
る。ハンドル装置の第１の部分は手の指の全部に
よつて係合されるようになつている一方、第２の
部分は手の掌によつて係合されるようになつてい
る。

いつそう詳しくは図示のように、本発明の膨
張・収縮装置１１は２部分、すなわち両半分１２
ａと１２ｂから成る。ハウジング１２はA.S.T.
Mの規定するD1784I型、Ｉ数ポリ塩化ビニルの
ような強力プラスチツクで形成し得る。ハウジン
グ１２は成形、機械加工など適当な方法で形成し
得る。両半分１２ａと１２ｂの各は細長い胴体部
分１３とハンドル部分１４を備え、このハンドル
部分は胴体部分を貫通する縦軸に対し概ね直角に
延びる。ハンドル部分１４は中実であり後方に湾
曲する端部分１４ａと１４ｂを備えるので、ハン
ドル部分の外方の両至端は胴体部分１３の縦軸に
平行な方向に概ね延びる。各ハンドル部分１４は
また平行な表面１６を備える。平面表面１６は傾
斜表面１７に連らなり、傾斜表面は部分１４ａと
１４ｂに設けられた湾曲表面１８に連らなる。各
ハンドル部分１４の後側には平面表面１９が形成
される。湾曲した隅肉２１は平面表面１９と細長
い胴体部分１３とを連らねる内角の丸みを形成す
る。表面１９はまたハンドル部分１４の端部分１
４ａと１４ｂに設けられた湾曲表面２２と連らな
る。以下に記載するように、上記の諸表面は手の
指の全部による快的な握持を助長するため備えら
れた。

ハウジング１２ａと１２ｂから成る両部分の各
部分には凹所２６，２７及び２８が配設されてい
て、凹所２６は注射器２９を収容するための、凹
所２７は止めコツク３１を収用するための、そし
て凹所２８は調圧器３２を収用するためのもので
ある。凹所２６，２７及び２８は形状が半円柱状
であつて、凹所２８が最大の直径、凹所２６が中
間の大きさの直径、そして凹所２７が最小の直径
をもつというように種々の寸法のものから成る。
これら凹所２６，２７及び２８は皆互に連通して
いる。

凹所２６内に配設される注射器２９は概ね通常
の医用注射器であつて、10c.c.のような適当な容積
をもつ、Becton−Dickinson社より第5604番とし
て市販されている型の製品に改造を施したもので
ある。この注射器は適当な透明プラスチツク材料
で成形されたシリンジ、すなわち胴体３６から成
る。注射器の胴体３６は円筒面３７を備え、この
円筒面はその１端においてテーパ付き傾斜底面３
８に連らなる。Luer式雄型継手３９が底面の中
心に螺入されて、注射器の胴体に内設された円筒
状凹所４１と連通する。

注射器の胴体３６は外に向かつて延びるリツ
プ、すなわちフランジ４２を備え、このフランジ
４２がハウジングの両部分１２ａ，１２ｂのハン
ドル部分１４に内設された細長い凹所４３に着座
する。内面円筒状凹所４１が胴体３６の継手３９
螺着された方の端から離れた端を貫通して口を開
いている。ハウジング１２を成形したのと同じ材
料であつて、プラスチツクのような適当な材料か
ら成形されたピストン棒４６が前記細長い凹所４
３の先端側面を貫通して延びる。ピストン棒は肩
４８を形成する拡大円柱部分４７を備える。ピス
トン棒４６の至端は円錐台状先端部４９を備え
る。環状凹所５１が先端部４９と拡大円柱部分４
７との間に形成される。ピストン５２が先端部４
９に着脱自在に固着される。ピストン５２はゴム
のような適当な材料で形成され、隔設された環状
フランジ５３，５４を備える。環状フランジ５
３，５４は注射器の胴体の円筒状側面３７と係合
してこの側面３７を密封する。ピストン５２はま
た底面３８の形態に概ね適合した円錐状先端部５
６を備える。ハンドル５８がピストン棒４６の外
端に取付けられる。このハンドル５８は同ハンド
ルが１つの円柱からその1/3を切欠したものに相
当するよう形成される。ハンドル５８は手の掌に
よつて係合されるようにした湾曲表面５９を備え
る。ハンドル５８の両端面は隔設された平行平面
表面６１を備える。湾曲表面６２は湾曲表面５９
と平面表面６１とに連らなる。

以下に記載するように、ピストン５２と注射器
の胴体３６との間の相対運動を起こさせるため、
ハンドル５８は手の掌によつて係合されるように
してある一方、手の指の全部はハウジング１２か
ら突出するハンドル部分１４と係合できるように
してある。

肩６３がハンドル部分１４中に形成されてピス
トン棒４６の肩４８と係合するようにされてい
て、かくしてこの肩６３は操作者が誤つてピスト
ン５２を注射器３６から引き出すのを阻止するた
めの止め手段としての役を果たす。

通常構造の止めコツク３１が凹所２７内に配設
されていて、このコツク３１は胴体６６かな成
る。コツク胴体６６は回転自在に内設された弁体
６７を有する。弁体６７には蝶形ハンドル６８が
設けられているが、このハンドルは弁体を開放と
閉鎖の両位置間で動かすために設けられる。弁体
６７はその直後にそつて延びる流れの通路７１を
備え、この通路はコツクの胴体６６の直径上の対
向側面に配設された入口７２と出口７３との間を
連通させるようになつている。入口７２は注射器
の胴体３６の出口に設けられたLauer式雄型継手
３９と結合するようにしたLauer式雌型継手の形
態を取る。弁体６７を90°回転させることによつ
て流れの通路７１も90°回転するので、流れの通
路７１は入口７２に設けられた通路７４と出口７
３に設けられた通路７６とを連通させなくなる。

出口７３は図示のように（第３図参照）テーパ
を付され継手７９に挿入されるようになつてい
る。継手７９は円筒状穴８１を備え、この穴はそ
の内部に通じる環状凹み８２を有する。Ｏ−リン
グ８３がこの凹み８２の中に配設される。このＯ
−リング８３は止めコツク３１のテーパつき出口
部分８７を受入れるようにされていて、このテー
パつき出口部分８７と耐密封止係合を行なう。

継手７９はニツプル８９を備え、このニツプル
は調圧器３２の入口継手９２に螺入する。ニツプ
ル８９は同ニツプルを貫通して延びる流れの通路
９１を備え、この通路９１は前記穴８１に通じ
る。入口継手９２はねじを内設された入口通路９
３を備え、この入口通路は円筒状凹所９４に通じ
る。継手９２はこの凹所９４に通じる出口９６を
備える。弁座９７がこの出口９６を取囲む。弁座
９７の開放位置と閉鎖位置との間で動くことので
きる弁体９８が設けられる。弁体９８は弁座９７
と係合するようにされた円錐面９９を備える。こ
の弁体はまたボス１０１を備え、このボスはその
１端がばね１０２と係合させられる。ばね１０２
が凹所９４内に配設され、このばねの他端はこの
凹所９４を形成する内壁に係合させられる。弁体
９８は弁棒１０３を備え、この弁棒は調圧器の胴
体１０６に内設された円筒状凹所１０４の中に延
びる。

調圧器の胴体１０６が設けられ、この胴体は第
１と第２の、ねじを刻設された出口１０７と１０
８を備え、これらの出口１０７，１０８は凹所１
０４に通じる。調圧器の胴体１０６は大きな円筒
状凹所１０９を備え、この凹所もまた前記凹所１
０４に通じる。ピストン組立体１１１が凹所１０
９内に滑動自在に配設されていて、凹所１０９に
対し縦方向に運動する。ピストン組立体１１１は
円形ピストン部材１１２を含み、ピストン部材は
その円筒状外表面に形成された環状凹み１１３を
有する。Ｏ−リング１１４が凹み１１３に挿入さ
れて凹所１０９を形成する内壁と密封係合を形成
するようにしている。ピストン部材１１２は中心
に配置されたボス１１６を備え、このボスは弁棒
１０３を受入れるようにされた穴１１７を内設さ
れて有する。コイルばね１１８が凹所１０４内に
配設されていて、このばねは１端が入口継手９２
の内側至端と係合し、他端がボス１１６の外周と
係合する。環状フランジ、すなわちカラー１１９
が弁棒１０３に固着され、このカラー１１９はボ
ス１１６と係合するようになつている。環状凹み
１２１が調圧器の胴体１０６の内側に形成され、
この凹みは凹所１０４に隣接する凹所１０９に通
じると共にＯ−リング１２２を内設されて有す
る。Ｏ−リング１２２は流体耐密シールを形成す
るため弁部材１１２と係合するようになつてい
る。弁部材１１２はもう１つのコイルばね１２６
によつて係合されると共に凹所１０９に内設され
た円錐形ボス１２７によつて担持される。ボス１
２７はこれを貫通して延びる穴１２８を備え、こ
の穴はピストン部材１１２によつて担持されたピ
ストン棒１２９を滑動自在に受入れる。ボス１２
７はピン１３０に回転自在に嵌装される。ピン１
３０は継手１３２に螺入せしめられたねじ１３１
によつて担持され、この継手１３２は調圧器の胴
体１０６に螺入せしめられて胴体１０６の開放端
を閉じる。ねじ１３１が設けられ、このねじはロ
ーレツトつきねじ頭１３３を有する。このねじ頭
１３３はまたねじ回し差込み用溝１３４を備え
る。ねじ１３１は調圧器から正しい圧力が与えら
れるよう調節することができる。ねじ頭１３３は
キヤツプ１３６を被せられるが、このキヤツプは
外ねじを刻設された継手１３２に螺着される。調
圧器が設定されている圧力を表示するため色を異
にするキヤツプを用意することができる。例え
ば、ある色のキヤツプは最大90psi（6.3Kg／cm²）
の圧力を表示し、他の色のキヤツプが調圧器の最
大圧力１１５psi（8.1Kg／cm²）を表示するように
できる。

注射器２９の操作によつて作り出され調圧器３
２によつて供給される流体の圧力を計測するため
の装置が備えられ、この装置はピストン形指示式
圧力計１４１から成る。指示式圧力計１４１はニ
ツプル１４３に螺着された透明なプラスチツクの
円筒部材１４２を含み、このニツプル１４３はま
た調圧器３２の出口１０７に螺入される。理解で
きるように、円筒部材１４２は調圧器３２の直径
方向に延びる。概ね円柱状の中実ピストン１４４
が円筒部材１４２内に配設される。このピストン
１４４はその下方の至端に連接した環状凹み１４
６を備える。Ｏ−リング１４７が凹み１４６に挿
入されてピストン１４４と円筒部材１４２との間
に密封係合関係を確立する。ローレツトつきねじ
頭１４９を備えたねじ１４８が円筒部材１４２の
上方至端に螺入される。ねじ１４８はそのねじ頭
１４９に近接してＯ−リング１５２を担持する環
状凹み１５１を形成される。ねじ１４８を緩るめ
ることによつて、ピストン１４４の上方の間隙は
ねじ山の間を通過する空気によつて通気されて大
気圧とすることができる。ねじ１４８を締める
と、Ｏ−リング１５２はねじ１４８と円筒部材１
４２との間に密封を形成する。

例えば90psi（6.3Kg／cm²）ような予定の圧力を
指示するため、環状凹み１５３の形態の指示用標
識が円筒部材１４２の外表面に刻設される。

顎つき継手１５４が調圧器３２の出口１０８中
に配設される。プラスチツクの管類のような適当
な材料で形成された可撓環状部材１５６はその１
端を顎つき継手１５４に固着される。雄型Luer
式継手１５７が管状部材５６の他端に装着され
る。この継手１５７は血管拡張カテーテル組立体
に連結されている雌型Luer式継手（図示せず）
と連結されるようになつている。適当なホース締
付け具、または止めコツク組立体１５８が管状部
材１５６に装着される。

両半分、すなわち部分１２ａと１２ｂは適当な
方法で留めることができる。例えば、前に記載し
たようにこれらの部分がプラスチツクで作られて
いるときは、これら両部は超音波接合によつて留
めることができる。そのように接合されると、こ
れら両部材は互に永久的に固着されて第１図に示
す様式で接続された注射器２９、止めコツク３１
及び調圧器３２を支持する単一のハウジングを形
成するに到る。第２図から分かるように両部分１
２ａと１２ｂが接着されると、ハウジングの対向
する各側面上に細長い凹み１６１が注射器２９の
近傍で形成されるのでピストン５２の動きを透明
な注射器の胴体３６を通して視ることができる。
前に説明したように、注射器の胴体３６は10c.c.の
ような適当な大きさをもつことができる。注射器
２９が中に含む液体の分量を指示するため、適当
な型の目盛１６２をハウジング１２に設け得る。
従つて、図示のように、０c.c.から10c.c.までの目盛
１６２をハウジング上にその上方の凹み１６１に
近接して設けた。

血管拡張カテーテル組立体の膨張及び収縮に使
用する膨張・収縮装置の操作と用法を以下に簡潔
に記載する。装置１１を適当な型の包装から取出
す。ピストン５２を最も内側位置に維持しながら
通気用ねじ１４８を締める。注射器２９に放射線
写真用造影液を充填するため、雌型Luer式継手
を備えた（図示しない）針を雄型継手１５７に装
着する。次いで、放射線写真用造影液を容れた壜
のゴム蓋の中に、針を侵入させる。こうするに
は、ピストン５２を引つ張り出してピストンが注
射器２９に引き入れようとする放射線写真用造影
液の分量を指示する位置にまで達するようにして
行なう。ピストンを上記位置へ到達させるには、
ハンドル１４を１方の手に取ること、また同時に
ピストン棒４６に取付られたハンドル５８をもう
１方の手で掴持してピストン５２と注射器の胴体
３６との間に相対運動が生じるように上記ハンド
ル５８を引き寄せることによつてピストン５２を
所望位置に動かすことによつて達成する。ピスト
ン５２が所望位置に到達するとすぐ、壜のゴム製
止め栓を貫通して壜の放射線写真用造影液中に針
を侵入させる。放射線写真用造影液を容れた壜を
加圧するため、すなわち壜内の空気を加圧するた
め、次いで装置１１を一方の手中に握持し、その
掌がハンドル５８と係合し、同時にその手の指の
全部が細長い胴体部分１３の対向する両側面上に
配置されているからハンドル１４の表面１９と係
合するようにする。ハンドル５８が解放されると
すぐ、ハンドル５８によつて前に導入されていた
圧力によつて造影液が壜から強制的に押しやられ
て、液は壜を通過して管部材１５６に進入し、続
いて調圧器３２に進入し、止めコツク３１を通過
して注射器２９の中に進入する。この作業を繰返
して充分な分量の液体が壜から注射器内に流入し
尽くすようにする。この作業を行なうことによつ
て、ピストン内に残されていた空気及び管状部材
１５６に通じる通路内に残されていた空気が確実
に除去される。一例として、注射器２９を約半分
だけ満杯にする、すなわち約５c.c.の放射線写真用
造影液で充填することができる。この分量は血管
拡張カテーテル組立体の気球を加圧するには充分
な液体を確保し、しかもそれでいて必要なとき何
時でも気球を直ちに萎ませる真空作用を起こすた
めには充分な空隙を残存させる。

以上より、本発明の装置の動作を概略的にもう
一度説明すると、注射器のハンドルを引いて、放射線写真用造
影液等のバルーン液の所望量に等しい容量の空
気で注射器を満たし、壜のゴム製止め栓を貫通して注射器の針を壜
内のバルーン液に浸し、壜内に空気を注入して
壜内の空気を加圧し、壜内の圧力によつてバルーン液を注射器内に
押し入れて収容する。

装置１１を適当な分量の放射線写真用造影液で
充填してしまつてから、針（図示せず）は継手１
５７から取外され、次いでこの継手１５７が雌型
Luer式継手を備えた血管拡張カテーテル組立体
に接続される。

カテーテル組立体の気球に対する造影液の充填
は医者が装置を片方の手中に握持して前と同じよ
うに掌をハンドル５８に係合させ同時に指の全部
をハンドル部分１４に係合させると同時にピスト
ン５２と注射器の胴体３６との間に相対運動を起
こさせるため手で圧力を加えることによつて行な
われる。気球が造影液で充填されるにつれて、気
球中の空気は通気管を通つて排出される。気球が
完全に充填されると通気管を取外すことが出来、
そうすると血管拡張カテーテルは閉鎖されるので
その後の気球の膨らませと萎ませとは掌をハンド
ル５８とハンドル部分１４とに係合させて医者が
行なう手の支配を受けてピストン５２が運動する
ことによつて実現可能となる。気球を何時でも放
射線写真用造影液で充填し得ること及び装置１１
を動作させてこの気球を萎ませ得ることを確認し
たら、血管拡張カテーテル組立体を当業者には周
知の様式で患者に対し使用することができる。調
圧器３２は予定の圧力に設定されるので予定の圧
力を超える圧力が気球に加わることは有り得な
い。このため気球を破裂させるような圧力よりも
大きい圧力が管状部材１５６を介して導入される
ことは確実になくなる。ピストン１４４の位置を
観察することによつて、医者は装置の動作によつ
て気球に加えられる圧力の目視可能な指示を知る
ことができる。

到達した予定の圧力を維持しようとするとき
は、通路７１が注射器２９及び調圧器３２と通じ
なくなるように止めコツク３１に配設された蝶形
ハンドル６８を90°回転させ、そのため造影液の
圧力が管状部材１５６において、従つて血管拡張
カテーテル組立体において維持されるようにす
る。止めコツク３１の作動を終えたらすぐ、医者
は自分の手によつて装置１１にこれまで加えられ
ていた圧力を解放することができる。

気球内の圧力を解放しようとするときは、通路
７１を調圧器３２と注射器２９と共に一直線に並
べるため手を再びハンドルに係合させこのハンド
ルを90°回転させさえすればよい。

装置の備えるＴ形ハンドル１４のお蔭で、医者
はその片方の手を使用して所望の操作が気球によ
つて達成させる血管拡張組立体を膨張させるに足
る圧力を上回る圧力を放射線写真用造影液に加え
ることが出来るということを知つた。ハンドル１
４の形状は片方の手を使用して高い圧力を相当長
い時間の間維持し得るように必要に応じて造形さ
れる。

調圧器３２に加えられた圧力はピストン部材１
１２に加えられて、この圧力が増すにつれてばね
１２６はその力を弱められる。ばねが力を弱めら
れると、ピストンは第４図で見て左側に向かつて
動き、このピストンの左側への動きは圧力が増す
につれて弁棒１０３が左側に向かつて動くことを
許容する。弁棒は動き続けて、弁体９８が弁座９
７と係合して液が調圧器を通つてこれ以上流れる
のを阻止し従つて管状部材１５６に導入し得る造
影液の圧力を制限するに到つて初めて停止する。
圧力が減らされると、ピストン部材１１２は第４
図で見て右側に動きボス１１６はカラー１１９と
係合して弁棒１０３を、従つてまた弁体９８を動
かすので、弁体９８は弁座９７から離れて液体が
凹所１０４に流入するのを許容し、そのため凹所
１０４内の圧力は増加する。凹所１０４内の圧力
が充分に増加すると、前述のようにピストン部材
１１２が再び左側に向かつて動くので弁体９８は
弁座９７と係合する。

調圧器３２中に真空を作り出すため注射器２９
が作動させられる場合、第４図で見てピストン部
材１１２は右側に向かつて動いてＯ−リング１２
２と係合するに到る。真空が増すにつれてますま
す大きい圧力がＯ−リング１２２に加えられて、
このＯ−リングがピストンと調圧器の胴体１０６
を形成する壁面との間に気密シールを維持するよ
うにさせる。かくして、調圧器３２は真空と加圧
の両条件の下で共に信頼することを得る。Ｏ−リ
ング１２２は凹み１２１内に嵌入していて、この
ことが調圧器３２中に真空状態が生じたときＯ−
リングがそれ自体で圧潰するのを阻止する。

前述したところから、本発明の膨張・収縮装置
１１は人間の手によつて支持するのに特に適して
いるということ、及び同装置はピストンと注射器
の胴体との間に相対運動を起こさせる力を作り出
すため片方の手で作動させ得るということが理解
されよう。止めこツク３２の形態の弁装置を含む
連結装置が備えられるということもまた理解され
よう。この連結装置は注射器の胴体内の放射線写
真用造影液の圧力が管状部材１５６に加えられる
ようこの管状部材１５６を注射器の胴体３６の出
口に結合する役を果たす。調圧器３２が連結装置
の中に入るようにして同装置と結合され、この調
圧器３２は調圧器の調節によつて定まるような予
定の圧力よりも大きな圧力が管状部材に加えられ
るのを阻止し、従つてまたそれによつて血管拡張
カテーテル組立体中の気球が破裂する恐れのある
過大な圧力が管状部材に加えられるのを阻止する
役目を果たす。かくして、調圧器は予め定められ
た圧力よりも大きな圧力が注射器２９によつて作
り出された圧力の如何を問わず加えられるのを阻
止する。

本発明の別の実施例が第５図に示されている。
本実施例は第１図と第２図に示した本発明の実施
例と概ね同じであつて、相違するところはハウジ
ング１２を短縮したこと及びハウジングに穴１６
６を設けこの穴を貫通して外ねじつき延長部材１
３２が延びるようにしたことである。ナツト１６
７が上記継手１３２に螺着されてハウジング１２
の端部と係合する。ついでノブ１６８を上記ねじ
部材１３２の頭１３３に取付ける。ノブ１６８は
ハウジング１２の外側にあり、調圧器３２によつ
て管部材１５６の中にまで加えられるべき最大圧
力を調節するため医者はこのノブ１６を調節する
ことができる。高圧を調節可能にすることによつ
て、動脈の狭窄部位を拡張するため医者は動脈拡
張カテーテル組立体の気球に高圧を供給すること
ができる。

本実施例の場合、ピストン型圧力計１４１に代
えて、通常の複式ダイヤル型圧力計１７１が設け
られるが、この圧力計は調圧器３２に連結された
ニツプル１４３に螺着される。第６図に示すよう
に、この複式圧力計は０から160psi（11.2Kg／cm²）
までの圧力と０から−30psi（−2.1Kg／cm²）まで
の真空とを読むことの出来る能力を備える。この
圧力計１７１は例えば、海面からのような予定の
高度を基準とした絶対圧に設定し得るという利点
を有する。これに対して、第１図と第２図に示す
実施例により提供される圧力計１４１は操作を行
なつている場所における大気圧を基準とした圧力
を計測する。圧力計１７１は目盛が表示されてい
るダイヤル１７２を備える。図から明らかなよう
に、各目盛増分が等しい間隔を有する、概ね直線
形の目盛が施されている。圧力計１７１によつて
計測されつつある圧力を指示するため指針１７３
がダイヤルに取付けられる。この圧力計１７１は
圧力計１４１に勝る追加の利点を有し、それは相
次ぐ標識同志の間隔が概ね等しいいうことである
が、これに対してゲージ１４１では目盛同志の間
隔は段々と小さくなつて行く。

本発明のこの実施例による装置の操作は前述の
装置と極めて類似していて、その主要な差異は医
者が管状部材１５６を介して供給される造影液の
圧力を調節し得るということ、及びその圧力をダ
イヤル型圧力計で読み得るということである。

本発明の別の実施例が第７図に示されている。
この実施例は第５図に示す実施例と類似してい
て、相違する点は調圧器３２が省略されているこ
とである。調圧器の代りにプラスチツクのような
適当に材料で成形されたブロツク１７６が設けら
れ、このブロツクが調圧器３２の代りにハウジン
グ１２の端部に挿入されている。このブロツク１
７６は“Ｔ”字を形成する流れの通路１７７と１
７８を有する。流れの通路１７７はねじを刻設さ
れた入口１７９を備え、この入口に継手７９が螺
入する。流れの通路１７８はねじを刻設された出
口１８１と１８２を備え、これらの出口にそれぞ
れニツプル１４３と顎つき継手１５４が螺入す
る。

第７図に示す本発明の実施例は前の諸実施例に
ついて既に記載したものと類似している。主な相
違は調圧器３２を省略したこと、及び管状部材１
５６に加えられる圧力は装置を取扱う操作者の直
接支配下にあることである。供給される圧力の大
きさはハンドル装置によつて注射器２９に及ぼさ
れる力の大きさによつて直接制御される。圧力計
１７１を監視しながら、医者は装置によつて加え
られる圧力を目で観察することを得、それによつ
て装置のハンドル装置に加えるべき圧力の分量を
判断し得る。

以上述べたところから、放射線写真用造影流体
を血管拡張カテーテル組立体に導入するのに使用
し得る装置が提供されたということ、及び気球に
供給された放射線写真用造影液体の所望圧力は装
置に供給される圧力を手で変えることによつて調
節できるということが明らかとなつた。本装置は
圧力が操作者の片手によつて加え得るという点で
特に有利である。“Ｔ”字形ハンドルは充分に大
きいので手の指全部をハンドル装置を握持するた
め使用することができる。これに加えて、掌によ
つて係合させるようになつている部分は手の掌に
とつて極めて快的であるよう丸味を持たせてあ
る。かくして、前述の型の注射器を使用して、
165psi（116.0.Kg／cm²）もの高い圧力を成人によつ
て容易に得ることができる。いつそう高い圧力を
得たいとき同じ型の装置を使用してかかる圧力を
作り出すためには小さめの注射器を使用すればよ
いということに留意すべきである。ハンドル装置
の外形は相当長い時間にわたつて高い圧力を維持
し得るような形状である。本装置はまた止めコツ
クを備えているので、予定の圧力に到達した時、
この圧力を維持するためこの止めコツクを回転さ
せることが可能で、そのため操作者が上記装置の
ハンドル装置に加え続けている力を減らすことを
許容する。本装置はまた同装置を使用後に使い捨
てに出来ると見做し得るような様式で製造するこ
とができる。かくして製造された装置は少なくと
も１回の酸化エチメン燻煙消毒作業に耐える能力
を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明を取入れた膨張・収縮装置の側
面図であつて、同装置は一部を断面で示され、ま
た同装置はピストン型分圧式管状圧力計を使用す
る。第２図は第１図の線２−２にそつて見た平面
図である。第３図は第１図に示す装置の部分の拡
大断面図である。第４図は第１図に示す本発明の
実施例装置に使用された調圧器の拡大断面図であ
る。第５図はダイヤル型圧力計を使用した、本発
明の別の実施例の部分断面図である。第６図は第
５図と第７図に示される本発明の実施例に使用さ
れた圧力計のダイヤルを示す平面図である。第７
図はダイヤル型圧力計を使用した、本発明のまた
別の実施例の部分断面図であるが、同実施例は調
圧器を含まない。１２，１２ａ，１２ｂ……ハウジング、１４
ａ，１４ｂ……外側の至端、２９……注射器、３
１……止めコツク、３２……調圧器、３６……胴
体（注射器の）、３９……出口、４６……ピスト
ン棒、５２……ピストン、５８……丸味を帯びた
部材、６８……操作ハンドル、１３３……調節ノ
ブ（ハウジングにより取囲まれた）、１４１……
圧力指示装置、１４２……胴体（圧力指示装置
の）、細長い管状部材、１４４……ピストン、可
動ピストン部材、１５２……Ｏ−リング、１５６
……管状部材、１６８……調節ノブ（ハウジング
から近づき得る）、１７１……ダイヤル式圧力計。

Claims

【特許請求の範囲】１膨張可能なバルーンを有するカテーテルに連
結し人の手によつて使用するように構成された膨
張及び収縮装置１１であつて、液体が通過するこ
とのできる通路３９が形成された胴体３６を有す
る注射器２９と、上記胴体３６に密封係合し且つ
滑動自在に受け入れられたピストン５２と、上記
ピストン５２に固着され且つ上記胴体３６から外
方に延びたピストン棒４６と、上記ピストン棒４
６に固着され且つピストン５２を胴体３６に対し
て相対運動させることができるように使用者の手
に係合可能な第１のハンドル装置５８と、該第１
のハンドル装置５８に使用者の掌が係合している
間中使用者の手の指に係合するように構成された
第２のハンドル装置１４とを備え、使用者は片手
を使用して、上記ピストン棒４６に固着された第
１のハンドル装置５８と第２のハンドル装置１４
との間に相対運動を起こさせて上記注射器２９を
作動させる膨張及び収縮装置１１において、上記胴体３６を受け入れて保持するようになつ
たハウジング１２を備え、上記第２のハンドル装
置１４は上記ハウジング１２によつて支持されて
おり、更に、ハウジング１２によつて支持された
連結装置を介して上記通路３９に連通した膨張可
能なバルーンを有するカテーテルに連結すること
ができる管状部材１５６と、上記通路３９と管状
部材１５６との間の流体流れを制御するための弁
装置３１とを備えていることを特徴とする装置。２上記第１のハンドル装置は、手の掌に係合す
るように丸味を帯びた部材であることを特徴とす
る特許請求の範囲第１項記載の装置。３上記丸味を帯びた部材は、その形状が概ね半
円柱状であることを特徴とする特許請求の範囲第
２項記載の装置。４上記第２のハンドル装置は、ハウジングの縦
軸に平行な方向で対向する湾曲した外側の至端を
備えていることを特徴とする特許請求の範囲第１
項記載の装置。５上記連結装置には圧力指示装置が設けられ、
上記圧力指示装置が管状部材に供給される液体の
圧力を計測すること特徴とする特許請求の範囲第
１項記載の装置。６上記圧力指示装置は、ダイヤル形圧力計であ
ること特徴とする特許請求の範囲第５項記載の装
置。７上記圧力指示装置は、可動ピストン部材を内
設した細長い管状部材であること特徴とする特許
請求の範囲第６項記載の装置。８上記連結装置は、管状部材と注射器の胴体の
出口との間の液体の流れを遮断する弁装置を含む
こと特徴とする特許請求の範囲第１項記載の装
置。９上記弁装置は、胴体によつて支持され且つハ
ウジングの外側から近づき得る操作ハンドルを有
する止めコツクの形態にあること特徴とする特許
請求の範囲第８項記載の装置。１０上記管状部材中の液体の圧力が調圧器の調
節によつて定まるような所定の圧力を超えるのを
防止するため、上記連結装置の中に結合される調
節可能の調圧器と組み合わされたことを特徴とす
る特許請求の範囲第１項記載の装置。１１上記調圧器は、ハウジングによつて取囲ま
れた調節ノブを備えていることを特徴とする特許
請求の範囲第１０項記載の装置。１２上記調圧器は、ハウジングから近づき得る
調節ノブを備えていることを特徴とする特許請求
の範囲第１１項記載の装置。１３上記連結装置は、注射器の胴体から管状部
材に到る流体の流れを遮断するためにハウジング
に内設された止めコツクと、管状部材に加えられ
つつある液体の圧力が所定の圧力より大きくなる
のを阻止するため連結装置に結合された調圧器と
を備えていることを特徴とする特許請求の範囲第
１項記載の装置。１４上記調圧器には、管状部材に供給された液
体の圧力を計測するための圧力計が設けられてい
ることを特徴とする特許請求の範囲第１３項記載
の装置。１５上記圧力指示装置は、孔が内設された胴体
と、上記孔の中に滑動自在に配設されたピストン
と、上記孔中の固定位置において孔に内設された
Ｏ−リングとを備え、上記Ｏ−リングは孔の中に
真空状態が作り出された場合にピストンによつて
静的気密シールを形成することを特徴とする特許
請求の範囲第５項記載の装置。