JPH03503905A - 架橋ヒアルロン酸ゲル、その使用およびその製造方法 - Google Patents

架橋ヒアルロン酸ゲル、その使用およびその製造方法

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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 架橋ヒアルロン酸ゲル、そ の使用およびその製造方法 本発明は、リン含有試薬とくにリン(V)の酸の誘導体との反応によって架橋が 行われた架橋ヒアルロン酸誘導体に関する。本発明はまた、このような生成物の 製造方法、ならびにヒアルロン酸またはそのゲル中に導入された医薬の投与のた めの徐放性デボ剤としてのその使用に関する。
ヒアルロン酸は高分子量の多糖であり、その特性は著しく粘稠性であり、N−ア セチルグルコサミンとグルクロン酸の三糖反復単位から構成されている。それは 、ヒトおよび動物の生体内、たとえば関節液、硝子体液および6膜液中に天然に 存在する。すべての種においてヒアルロン酸の構造は同じであるが、その分子量 は広範囲に変動する。その生体吸収性と、毒性および免疫作用がないことから、 ヒアルロン酸は、医学的関係で、たとえば関節の可動性に悪影響を与える関節疾 患の処置に、また眼の手術に関連しであるいは術後の癒着を防止するだめの外科 的補助剤として有用であることが明らかにされてきた。このような場合に、ヒア ルロン酸は粘稠な水溶液の形で使用されてきj;。しかしながら、多くの場合、 その持続性は短く、また機械的な安定化は弱く、所望の治療効果は達成されない 。
この点の改良は、ヒアルロン酸を化学的に架橋して不溶性のゲルを形成させるこ とによって実現されている。
このようなゲルの製造、および硝子体液の代替物としてまた網膜剥離の処置にお けるその使用は、たとえば米国特許第4,716,154号に記載されている。
第一に癒着防止剤として使用される、分解性を調節可能なゲルが、PCT出願W O36100912号に記載されている。これらのヒアルロン酸ゲルに共通した 特徴は、架橋操作の過程でその物質中に、生体にとって「異物」である非内因性 構造が導入されていることである。この事情が、架橋用のマトリックスとしてヒ アルロン酸のような内因性物質を使うという基本的な考え方の効果を損ってしま っている。この新物質は現実Iコ、生体に対して「異物」である構造を含有して いるからである。結果として、内因性、非毒性、非免疫速性のヒアルロン酸は、 「異物」として認識され免疫反応や炎症反応を生じる架橋物質への変貌を遂げて しまっている。
本発明者らは驚くべきことに、新規な、生体が分解できる架橋ヒアルロン酸ゲル 誘導体を見出したのである。
この誘導体は、ヒアルロン酸をリン含有試薬、とくにリン(V)は誘導体と反応 させることによって製造され、内因性の架橋すなわちリン酸エステルを含んでい る。リン酸エステルはin vivoに広く存在する。その例としては、リン脂 質、DNAおよびRNAを挙げることができる。
本発明のリン酸架橋ヒアルロン酸ゲルは、他の多くの点で、たとえばその製造過 程でもその性質でも、従来技術における架橋ヒアルロン酸物質の製造過程および 性質に比べて優れている。架橋反応の時間はきわめて短く、また反応性架橋試薬 はすぐに加水分解されるので本発明の物質は最低限の精製しか必要としない。こ のゲルは生体によって分解され、この分解時間は広い限界内で変動させることが できる。従来の架橋ヒアルロン酸ゲルと異なり、本発明のゲルは完全に乾燥した のちにも、完全な再膨潤が可能である。
多糖のリン酸架橋は、主としてデンプンの処理に関して公知の方法である(たと えばKoch、 H,ら: 5tarke。
34: 16.1982参照)。しかしながら、デンプンの誘導体化は、不均一 系における不溶性物質の処理である。ヒアルロン酸のリンM’J橋も固体材料に 対し、たとえばピリジン中で不均一に行うこともできるが、再現性の高い、膨潤 性ゲル物質を得るためには、ヒアルロン酸を溶解された形で架橋剤と処理する反 応の選択が好ましい。この処理は、ヒアルロン酸がt;とえば親油性の陽イオン との塩の形成Iこよって可溶化される有機溶媒中で実施することができる。しか しながら驚くべきことに、本発明者らは、反応をヒアルロン酸塩の水溶液中で行 うと、驚くべきことに、濁りのない透明なゲルが得られることを見出したのであ る。この反応を水溶液中で行うことは、取扱いおよび精製の観点から好ましい。
使用される架橋試薬はリン(V)酸の誘導体とくにそのハライド、オキシハライ ドまたは無水物である。このような架橋試薬の例としては、五塩化リン、塩化ホ スホリル(オキシ塩化リン)またはその相当する臭化物もしくはヨウ化物、五酸 化リンおよび三メタリン酸塩ヲ挙げることができる。
反応はアルカリ性メジウム中で行われる。リン酸誘導体のカップリングおよび加 水分解は、かなり大量の酸の放出を招く。形成されたリン酸エステルもヒアルロ ン酸マトリックスも、いずれも酸分解を受けやすい。したがって、反応の全く開 始時から十分な塩基を存在させておくことがきわめて重要である。粘稠なゲル化 系に何かを添加することは不可能だからである。しかしながら同時に、ヒアルロ ン酸はアルカリ分解を受けやすいので、初期溶液のpHは高すぎてはならない。
これは、水溶液中での架橋の場合にはpHは9〜14でなければならないこと( しかし、この範囲の高領域部分のpH値はアルカリ性ヒアルロン酸塩溶液を冷却 時in  5ituで調製する場合にのみ使用できる)、またその系は十分な緩 衝能をもつべきことを意味する。使用できる塩基には水酸化ナトリウムおよびカ リウムのような金属水酸化物がある。しかしながら、これらの水酸化物ではすで に低濃度で高いpH値を生じ、同時に酸の中和に対する緩衝能は低い。この理由 から、他の緩衝能が優れている塩基、たとえばアルキルアミンのような窒素塩基 とくにトリエチルアミン、トリブチルアミンおよびメチルモルホリンのような立 体障害のある塩基を使用すべきである。しかしまた、水溶液中での架橋による好 ましい製造には、塩基性リン酸金属塩たとえばリン酸三ナトリウムまたはリン酸 三カリウムが用いられる。これらのゲルの後処理操作では、生成する副生成物は 生物学的に耐性のあるリン酸塩のみであるから、毒性を示す可能性があるアルカ リの残留物を除去するだめの精製工程をさらに実施する必要がない。反応を無水 メジウム中で行う場合には、上述した塩基よりも弱い塩基、たとえばピリジンを 使用することも可能である。
架橋反応をヒアルロン酸の溶液中均一系で行う場合には、その濃度は広範囲に変 動させることができる。実用的に好都合な濃度範囲は、反応混合物中ヒアルロン 酸2〜15重量%である。1%程度の低濃度でもすでにゲルの形成は起こるが、 これらのゲルはきわめて液体に近い稠性(liquescent consis tency)を示し、技術的目的ではあまり価値がない。架橋操作に用いられる ヒアルロン酸の濃度には理論的な上限はない。しかしながら、すでに中程度の濃 度で、高分子量のヒアルロン酸は処理がきわめて困難な溶液を形成するという事 情から、実用的な上限が岐けられる。すなわち、分子量がたとえば約10’のヒ アルロン酸の場合、濃度は約lO%を超えてはならない。
架橋に用いられるヒアルロン酸の分子量は約数千から約数百方まで広範囲に変動 させることができる。たとえば、その濃度また架橋剤の量によって20,000 〜5X10’とすることができる。しかしながら、好ましい分子量範囲は約10 ,000〜4 X 10’である。
ヒアルロン酸またはヒアルロン酸塩たとえばナトリウム塩のほかに、他のヒアル ロン酸誘導体、たとえば部分硫酸化ヒアルロン酸またはエステル化ヒアルロン酸 (EP 265.116参照)も、本発明の方法に従って架橋できる。これはも ちろん、たとえば米国特許4,713,448号に記載されているような、他の ある種のわずかな化学修飾に付されたヒアルロン酸にも適用できる。
架橋剤の量も、ヒアルロン酸の分子量および濃度に応じて広範囲に変動させるこ とができる。ヒアルロン酸の水溶液と架橋剤として塩化ホスホリルを用いた好ま しい態様においては、後者の量はヒアルロン酸に基づいて10〜500重量%と 変動させることができる。
架橋反応は室温またはそれより幾分高い温度で実施することもできる。しかしな がら、これらの温度では反応は著しく速く、ゲルの形成は室温の場合、反応時間 数分で起こってしまう。したがって、反応を十分制御するためには、もっと低温 、たとえば0〜10°Cの範囲内の温度が選ばれる。
しかしながら、ヒアルロン酸を水溶液中で架橋する場合の好ましい反応系におい ては、架橋試薬の大部分は完全に可溶化しているのではなく、これらの試薬と水 相は2相系を形成していることに留意すべきである。しだがっで、架橋剤相とヒ アルロン酸の水相との間の接触面積を可能な限り大きくすることが重要である。
架橋試薬はきわめて容易に安定な懸濁液または乳化液を形成するので、架橋はヒ アルロン酸の流動性によって結果が左右される。この2相系の安定性はまた温度 が低いほど上昇する。
ゲル物質は、生理的に許容される緩衝液中で膨潤させ微粉化したのち、そのまま 注射が可能である。ゲルは、たとえばオートクレーブにより、熱安定化すること もできる。また、注射可能な粉砕ゲルプレバレージョンのほかに、たとえばフィ ルム、チューブ等のように整型した材料の形の他のプレバレージョンを生成させ ることもできる。
エポキシ架橋ヒアルロン酸塩ゲル(Laurent、 T、C,l’:+ :A cta Chem、 5cand、、 18: 274−275.1964)の 場合と異なり、本発明のゲルは、たとえば凍結乾燥によって乾燥したのちにも、 完全に再膨潤させることができる。これは製造上の観点からきわめて有利である 。乾燥した安定な中間生成物を保存することにより、pH7以上の緩衝液中に膨 潤状態でゲルを保存した場合に起こる分解は回避されるからである。また、最終 ゲル組成物の濃度や膨潤メジウムを変えることも容易になる。
乾燥ゲル中のリンの含量は100分の1%のオーダーから1%程度まで変動させ ることができる。均一な水溶液中で架橋したゲルでは、水溶液中で完全に膨潤し たゲルの固体含量は0.1−10%である。一方、完全には溶解していないヒア ルロン酸を用い不均一系で架橋したゲルの膨潤の程度ははるかに低い。通常、こ のようにして生成されt;フィルムの固体含量は30%である。
本発明のゲルはpH5,75で最大の安定性を示すが、生理的pH(7,3)に おいては分解される。しかしながら、同じく分解可能で特許出願WO36100 912号に記載されているカルボキシレート架橋ヒアルロン酸ゲルに比較して、 リン酸架橋ゲルははるかに高い安定性を有する。すなわち、このリン酸架橋によ って、従来の種類のゲルに比べ、分解時間が著しく長く、また分解時間をもっと 変動させることができるヒアルロン酸塩ゲルを得ることが可能になったのである 。分解時間が約1日から2力月までのゲルを製造することができる。特許出@E P 272.300号にも、カルボン酸エステルとエーテル架橋の組み合わせに よってヒアルロン酸塩ゲルの分解時間を延長する方法が記載されているが、これ らのゲルは注射が可能な形態に製造することはできない。
本発明の一態様によれば、他の成分たとえば医薬も含有するゲルを製造すること ができる。これは、所望の成分を、架橋前または架橋後にゲルに加えることによ って達成され、たとえば徐放効果を得ることができる。
本発明の他の態様lこおいては、ゲルは、in vivoにおける可溶性ヒアル ロン酸塩の徐放に使用される。ヒアルは文献によりよく知られている。この場合 のこれまでの問題点のひとつに、ヒアルロン酸は粘度が高いにもかかわらず、投 与領域から拡散によって急速に消失してしまうことがある。本発明のゲルの分解 生成物は、前述のように、ヒアルロン酸と無害なリン酸塩であり、これらのゲル を植込むと、ヒアルロン酸の優れた徐放性デポ剤となる。
本発明はしたがって、ヒアルロン酸またはその誘導体の溶液を、リン含有試薬と くにリン(V)酸誘導体での処理に付すことj二よるヒアルロン酸の架橋方法に 関する。
この場合の方法は第一に、ヒアルロン酸またはその誘導体の水溶液を、アルカリ 性条件下好ましくはpH9〜14において、リン(V)酸誘導体と反応させる方 法である。好ましいリン(V)酸誘導体としては、現時点では、ハライド、オキ シハライドまたは無水物、たとえば五塩化リン、塩化ホスホリル(オキシ塩化リ ン)またはその相当する臭化物もしくはヨウ化物、五酸化リン、および三メタリ ン酸が考えられる。
本発明はさらに、上述のようにして製造されるリン酸エステル架橋を含むヒアル ロン酸ゲル、および医薬投与用プレバレージョンおよびヒアルロン酸投与用の徐 放性デポ剤としての上述のゲルの使用を包含する。
本発明を例示する目的で以下に多くの実施例を示すが、これらはいかなる意味に おいても本発明を限定するものではない。
とくに指定のない場合は、ゲルの製造には高分子量ヒアルロン酸ナトリウム(M W 3 x 10s)を使用した。
ゲルは、等優性の5orensen緩衝液pH5,75[:1100m12Na JP04(9−470/12)、900mQNa2POa・HzO(9−208 g#)および5200mgNaCQ/Q溶液〕中で膨潤させ、洗浄し、オートク レーブ処理した。
ゲルの分解時間は、リン酸緩衝食塩溶液pH7,3中37℃でインキュベートし て測定し、ゲルの完全な可溶化を濾過によってチェックした。
実施例 1 ヒアルロン量ナトリウム500mgをガラスの遠沈管中に秤量した。飽和リン酸 三ナトリウム(Na、PO,)溶液8 、3tn(1を加えた。この多糖をリン 酸塩溶液中、−夜冷蔵庫に入れて膨潤させた。
サンプルをガラス棒で、ヒアルロン酸が完全に溶解するまで撹拌した。このよう にして調製された6%ヒアルロン酸塩溶液のpHは約12.8である。
この溶液を水浴巾約+1℃に冷却した。激しく撹拌しながら、167μQの塩化 ホスホリル(POC(2,)を加えた。数分間撹拌すると、溶液はゲル化した。
サンプルを全部で5分間撹拌し、ついで均一な透明なゲルが得られるまで遠心分 離した。
さらに10分間反応させたのち、中性のpHを有する得られたゲルを薄いスライ スに切断した。このスライスを10の55rensen緩衝液に移した。振盪さ せながらゲルを2日間洗浄し、この間緩衝液を3回取り換えた。膨潤したゲルの 収量は35rR+2であった。
ゲルはメツシュの細かいスチール線の網を通過させて粉砕し、シリンジに充填し 、ついでオートクし−ブ処理を行った。歎く、わずかに粘着性のゲルは細い注射 針を通して容易に注射することができる。
オートクレーブ処理しないゲルの分解時間は5週であったが、オートクレーブ処 理したゲルに3〜4週以内に分解しj;。透析し乾燥したゲルのリン含量は0. 081%であっt;。膨潤したゲルの固体含量は1.4%であった。
え乳1−l ヒアルロン酸ナトリウム300mgを水15mff中に取り、冷蔵庫に入れて一 夜膨潤させた。撹拌してヒアルロン酸塩を完全に溶解させると、2%の溶液が生 成した。これlこ固体リン酸ナトリウム(NasPO,・12H20)3.7g を加えた。塩が溶解したのち、溶液を水浴中で冷却し、ついで400μQのPO Cl25を用い、実施例1と同様にして架橋を行った。
生成したゲルを蒸留水に対して2日間透析し、ついで生成物を粉砕し、凍結乾燥 した。リン含量は0.10%であった。乾燥ゲルを55rensen緩衝液中で 3日間膨潤させ、ついでオートクレーブ処理した。このようにして得られたゲル は、粘着性、均一で、完全に透明であり、かなりの可動性を示した。オートクレ ーブ処理したゲルの分解時間は4〜5日であった。
実施例 3 水101+lQ中ヒアルロン酸塩300ragと、塩基として2.5gのNa、 PO,・12H20を用いて3%の溶液を調製するほかは実施例2と同様の実験 を繰り返した。架橋剤としてはPOCQ。
250μgを使用した。
この場合は、膨潤ゲルの固体含量は3.6%であった。
オートクレーブ処理したゲルの分解時間は10日、乾燥ゲルのリン含量は0.0 85%であった。
実施例 4 ヒアルロン酸ナトリウム400ta9を水3.3mΩに溶解して、きわめて粘稠 な12%溶液を生成させた。サンプルを約+lO°Cに冷却し、ついでトリエチ ルアミン(これは+18℃以下で水溶性である)を撹拌しながら加えた。溶液の pHは約13,5であった。サンプルをさらに+1°0まで冷却し、POCl2 5183μaで架橋した。リン含量0.12%の硬いゲルが得られた。オートク レーブ処理した状態でゲルの分解時間は4週であった。
実施例 5 6%のヒアルロン酸塩溶液5mffを4−メトキシモルホリン1 rrr(lと 混合した。溶液のpHは約11.2であった。この溶液を上述のようにしてPO CQs 200μaで架橋した。
やや液化性のゲルが得られt;。ゲルをpH5、0の55rensen緩衝液で 膨潤させたのちオートクレーブ処理した。非オートクレーブ処理ゲルの分解時間 は15〜19日であったが、オートクレーブ処理後には分解時間は10日であっ た。
実施例 に の実施例では、水溶液中、塩基として様々な濃度の水酸化ナトリウムを用いて架 橋の試験を行った。
冷10%ヒアルロン酸塩溶液2.759に様々な量の水酸化ナトリウム溶液を加 え、ついで既定量の架橋剤、100μQのPOCQ sで架橋を行つI;。
a)  5M NaOH100μQ: POCQ3の添加後、溶液は急速にきわ めて酸性になった(pH約2)。きわめて少量の水不溶性ゲルが得られたのみで あった。
b)  5 M NaOH250μm2;この場合も、急速にきわめて酸性の反 応溶液の生成が起こっI;。得られたゲルはきわめて液体に近い稠性を示し、オ ートクレーブ処理によって分解した。
c)  5 M NaOH500p(2二架橋後、かなり高い稠性を示すゲルが 得られた。その完全に膨潤した状態でのヒアルロン酸塩含量は0.6%であった 。しかしながら、オートクレーブ処理で、ゲルのかなりの分解を生じた。オート クレーブ処理サンプルの分解時間は4日であった。
d)  5M NaOH1000μQ:ヒアルロン酸塩はアルカリ液によって急 速に分解され、低粘度の溶液を生成した。架橋剤を添加してもゲルの形成は起こ らなかった。
これらの例は、架橋系には適当な緩衝制御が必要なことを明瞭に示している。
実施例 7 ヒアルロン酸ナトリウム3000mgを飽和Na3PO4溶液3m(2に溶解し て10%溶液を生成させ、ついでこれをPOCff、 25μQで架橋した。硬 いゲルが得られ、その分解時間は14日であった。
実施例 8 分子量100,000の酸分解ヒアルロン酸ナトリウム80myを飽和Na5P O,溶液1mQに溶解した。これにさらに0.2gの固体Na5PO* ’ 1 2H20を加えた。この溶液をPOCQ、 75μQで架橋した。
乳白色のもろいゲルが得られ、分解時間は2週であっI:。
実施例 9 ヒアルロン酸ナトリウム300m&を飽和Na、PO,溶液5mffに溶解した 。この溶液を冷却し、五塩化リン(PCI2s) 200I+Igを少量ずつ、 激しく撹拌しながら加えた。五塩化リンは塩化ホスホリルよりも急速にまた激し く反応した。わずかに乳白色を帯びたゲルが得られ、分解時間は2週であった。
実施例 10 ヒアルロン酸テトラブチルアンモニウム200IIIgをジメチルホルムアミド 2rnQに溶解した。この溶液をトリエチルアミン1mQと混合し、ついで溶液 を冷却してpocQ。
100μQを加えた。ゲルの生成はほぼ瞬間的に起こった。
生成したゲルは白色のフレークからなり、水中ではとんど膨潤性を示さなかった 。このゲルのヒアルロン酸塩含量は30%であった。
実施例 11 ヒアルロン酸テトラブチルアンモニウム100+++gをジメチルホルムアミド 2mQに溶解した。トリエチルアミン200μQを加え、溶液を冷却して五酸化 リン(PzOs) 200mgと混合する。はとんどすぐに、白色のゲルの沈澱 が生成した。このゲルは実施例10で製造したゲルと同じ性質をヒアルロン酸ナ トリウム100mgを3XIOmQの乾燥ピリジンとともに蒸発させた。この物 質を10m(lのピリジンに懸濁し、ついでこの懸濁液を冷却して、POCQx  400μQを加えた。この溶液を15分間振盪した。このように処理したヒア ルロン酸塩は水に不溶性で、不規則な膨潤を起こしやすく、硬い白色部分と透明 なゲル部分の混合物を生成する。最も硬い架橋白色ゲル部分は生理的pnでは分 解しないが、アルカリ処理に付すと溶解する。透析乾燥ゲル中のリン含量は0, 77%であった。
実施例 13 透析した、塩を含まないヒアルロン酸ナトリウムをペトリ皿中で乾燥して、透明 な平らなフィルムを形成させた。このフィルムを水1部とトリエチルアミン9部 の冷却混合物で数秒間膨潤させた。膨潤したフィルムを、塩化ホスホリル中に数 秒間浸漬するかまたは塩化ホスホリルの蒸気中に約1分間保持して、塩化ホスホ リル処理を行った。いずれの場合も、透明な、水不溶性の架橋フィルムが得られ 、その膨潤状態での固体含量は約30%であつ Iこ 。
国際調査報告 、A+−rsaaosslAID11cau aell −PCT/SE 90 100077国際調査報告

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1)ヒアルロン酸またはその誘導体の溶液をリン含有試薬と反応させて架橋する ことを特徴とする架橋ヒアルロン酸またはその誘導体のゲルの製造方法。 2)試薬はリン(V)酸の誘導体である請求項1記載の方法。 3)リン(V)酸誘導体はハライド、オキシハライドまたは無水物である請求項 2記載の方法。 4)リン(V)酸誘導体は五塩化リン、塩化ホスホリルまたは五酸化リンである 請求項3記載の方法。 5)ヒアルロン酸またはその誘導体をリン(V)酸誘導体と反応させることによ って製造されることを特徴とする架橋ヒアルロン酸またはその誘導体のゲル。 6)架橋はリン酸エステル橋であることを特徴とする架橋ヒアルロン酸またはそ の誘導体のゲル。 7)リン酸エステル架橋ヒアルロン酸またはその誘導体のゲルを徐放性デポ剤と して植込むことを特徴とする可溶性ヒアルロン酸のin vivo投与方法。 8)医薬が導入されているリン酸エステル架橋ヒアルロン酸またはその誘導体の ゲルを徐放性デポ剤として植込むことを特徴とする医薬のin vivo投与方 法。 9)可溶性ヒアルロン酸のin vivo投与のためのリン酸エステル架橋ヒア ルロン酸またはその誘導体のゲルの使用。 10)医剤が導入されているリン酸エステル架橋ヒアルロン酸またはその誘導体 のゲルの、上記医薬化合物のinvivo投与のための徐放性デポ剤としての使 用。
JP2503222A 1989-02-08 1990-02-07 架橋ヒアルロン酸ゲル、その使用およびその製造方法 Expired - Fee Related JP2836952B2 (ja)

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SE8900422-0 1989-02-08

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