JP2006291097A - ヒアルロン酸誘導体、およびその製造法 - Google Patents
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Abstract
Description
1)水に可溶。
2)ヒアルロニダーゼ(ヒアルロン酸分解酵素)により分解されにくい。
3)非水系溶媒で化学修飾可能(水および/または原料のヒアルロン酸(塩)に由来する発熱性物質、抗原性物質の混入又は産生を防ぐため)。
4)疎水性化合物と親和性を有する。
1)水に可溶。
2)ヒアルロニダーゼ(ヒアルロン酸分解酵素)により分解されにくい。
3)非水系溶媒で化学修飾可能(水および/または原料のヒアルロン酸(塩)に由来する発熱性物質、抗原性物質の混入又は産生を防ぐため)。
4)疎水性化合物と親和性を有する。
1)下記式(1)で表される繰り返しユニットを有するヒアルロン酸誘導体。
式(1):
(式(1)中、R1〜R4は、それぞれ独立して式(2)またはHであり、式(1)で表される繰り返しユニットの少なくとも5つに1つはR1が式(2)であり、R5は独立してカチオン性化合物、H、または一価の金属イオンである。)式(2):
(式(2)中、R6は、独立して炭素数3〜20のアルキレン、またはアリーレンである。)
2)式(1)で表される繰り返しユニットの少なくとも3つに1つは、R1が式(2)である前記第1項記載のヒアルロン酸誘導体。
3)R6が、独立して炭素数3〜10のアルキレン、またはフェニレンである前記第1項記載のヒアルロン酸誘導体。
4)R6が、独立して炭素数3〜6のアルキレン、またはフェニレンである前記第1項記載のヒアルロン酸誘導体。
5)R5が、一価の金属イオンである前記第1項記載のヒアルロン酸誘導体。
6)一価の金属イオンが、ナトリウムイオンである前記第5項記載のヒアルロン酸誘導体。
7)R5が、カチオン性化合物である前記第1項記載のヒアルロン酸誘導体。
8)カチオン性化合物が、第4級アンモニウム塩である前記第7項記載のヒアルロン酸誘導体。
9)平均分子量が5000〜300万の範囲である前記第1項記載のヒアルロン酸誘導体。
10)ヒアルロン酸に比べ、ヒアルロニダーゼによる分解速度が遅い前記第1項〜第9項のいずれか1項記載のヒアルロン酸誘導体。
式(3):
(式(3)中、R7は、炭素数3〜20のアルキレン、またはアリーレンである。)
12)R7が、炭素数3〜10のアルキレン、またはフェニレンである前記第11項記載のヒアルロン酸誘導体の製造方法。
13)カチオン性化合物が第4級アンモニウム塩である前記第11項記載のヒアルロン酸誘導体の製造方法。
14)非水系溶媒が、クロロホルム、トルエン、塩化メチレン、ヘプタン、およびジメチルホルムアミドから選ばれる1種以上である前記第11項記載のヒアルロン酸誘導体の製造方法。
1)水に可溶。
2)ヒアルロニダーゼ(ヒアルロン酸分解酵素)により分解されにくい。
3)非水系溶媒で化学修飾可能(水および/または原料のヒアルロン酸(塩)に由来する発熱性物質、抗原性物質の混入又は産生を防ぐため)。
4)疎水性化合物と親和性を有する。
式(1):
式(1)において、R1〜R4は、それぞれ独立して式(2)またはHであり、式(1)で表される繰り返しユニットの少なくとも5つに1つはR1が式(2)であり、R5は独立してカチオン性化合物、H、または一価の金属イオンである。
A)ヒアルロン酸(塩)を蒸留水またはこれに相当する純水に0.01〜10重量%の濃度、好ましくは0.05〜1重量%の濃度にて溶解する。なお、本発明において、蒸留水に相当する純水とは、例えば、連続イオン交換(Electric Deionization)および逆浸透(Reverse Osmosis)等により精製した水を意味する(以下「純水」ということがある)。
実施例1
(1)ヒアルロン酸(塩)の製造(ヒアルロン酸とジステアリルジメチルアンモニウムクロライドとの錯体の作製)
ヒアルロン酸ナトリウム(チッソ CHA、平均分子量9万、以下「CHA」ということがある) 7.125gを純水750mlに溶解するとともに、ジステアリルジメチルアンモニウムクロライド(以下「DSC」ということがある) 10.4gを2000mlの純水に分散させた。両液を45℃に加温後撹拌しながら混合し、5分間撹拌を続け、ヒアルロン酸とジステアリルジメチルアンモニウムクロライドとの錯体(白色固体、以下「CHA−DSC」ということがある)を遠心分離(5000rpm、室温、30分)にて回収し、45℃の温水にて洗浄した。洗浄終了後、一夜凍結乾燥、その後50℃で6時間減圧乾燥した。収量17.0g
得られたCHA−DSC480mgを60℃、窒素下でDMF50mlに溶解し、ピリジン、無水グルタル酸を加え2時間撹拌した。反応溶液に酢酸ナトリウム飽和エタノール溶液60ml加え、析出した沈殿をアセトン/水=9/1で洗浄した。これを50℃で4時間減圧乾燥して白色固体としてグルタリル化ヒアルロン酸を得た。NMRにより目的物であることを確認し、ヒアルロン酸二糖単位あたりの導入モル数(以後「DS」ということがある)を決定した。結果を表1に示した。
無水グルタル酸を表1に示した酸無水物に変えた以外は実施例1準じて各種エステル化ヒアルロン酸を製造した。NMRにより目的物であることを確認し、DSを決定した。また、ステアロイル化及びバレロイル化ヒアルロン酸は重水に溶解しないためアルカリで分解後遊離した酸をNMRにて測定しDSを決定した。結果を表1に示した。
MGHA:3−メチルグルタリル化ヒアルロン酸(塩)
AdHA:アジポイル化ヒアルロン酸(塩)
PhHA:フタロイル化ヒアルロン酸(塩)
SuHA:スクシニル化ヒアルロン酸(塩)
VaHA:バレロイル化ヒアルロン酸(塩)
StHA:ステアロイル化ヒアルロン酸(塩)
1Mリン酸緩衝液(pH5、pH7)および精製水に、実施例1〜9および比較例1〜3のヒアルロン酸誘導体を、5wt%濃度で溶解させ、60℃で2時間後の溶液状態を観察した。結果を表2に示した。
修飾基にカルボキシル基を持たない比較例2および比較例3のヒアルロン誘導体は水に溶解しなかった。
平均分子量9万のヒアルロン酸(以下「HA」ということがある)、実施例3および比較例1のヒアルロン酸誘導体を、0.14MPBS(pH4.5)に2.5wt%の濃度になるように水に溶解させた。但し、HAは5.0wt%に調製した。
各水溶液と1000U/mlヒアルロニダーゼ0.14MPBS(pH7.4)溶液を9:1の割合で混合し、E型回転粘度計で25℃における経時的に粘度を測定した。結果を表3に示した。
比較例1のヒアルロン酸誘導体は、水溶性が増加し元のHAよりも酵素分解が速くなったが、実施例3のヒアルロン酸誘導体は、HAよりも酵素分解が遅くなった。
ダナゾール1mg/mlメタノール溶液(溶液A)、ヒアルロン酸誘導体またはヒアルロン酸の1.5%純水溶液(溶液B)を調整し、それぞれ3mlずつ混合し激しく攪拌した。溶液Aと溶液Bとの混合液から減圧乾燥によりメタノールを除去した後凍結乾燥を行い、ヒアルロン酸誘導体またはヒアルロン酸とダナゾールとの混合物を得た。この混合物に純水3mlを加え溶液とした後、該溶液0.1mlを透析カセット(PIERCE製:Slide−A-LyzerMWCO:10K)に入れ、37℃、0.14Mリン酸緩衝液(pH7.4)に、1日後および14日後までに放出されたダナゾール量を測定し、1日後、14日後までに放出されたダナゾールの放出率を算出した。
Claims (14)
- 式(1)で表される繰り返しユニットの少なくとも3つに1つは、R1が式(2)である請求項1記載のヒアルロン酸誘導体。
- R6が、独立して炭素数3〜10のアルキレン、またはフェニレンである請求項1記載のヒアルロン酸誘導体。
- R6が、独立して炭素数3〜6のアルキレン、またはフェニレンである請求項1記載のヒアルロン酸誘導体。
- R5が、一価の金属イオンである請求項1記載のヒアルロン酸誘導体。
- 一価の金属イオンが、ナトリウムイオンである請求項5記載のヒアルロン酸誘導体。
- R5が、カチオン性化合物である請求項1記載のヒアルロン酸誘導体。
- カチオン性化合物が、第4級アンモニウム塩である請求項7記載のヒアルロン酸誘導体。
- 平均分子量が5000〜300万の範囲である請求項1記載のヒアルロン酸誘導体。
- ヒアルロン酸に比べ、ヒアルロニダーゼによる分解速度が遅い請求項1〜9のいずれか1項記載のヒアルロン酸誘導体。
- R7が、炭素数3〜10のアルキレン、またはフェニレンである請求項11記載のヒアルロン酸誘導体の製造方法。
- カチオン性化合物が第4級アンモニウム塩である請求項11記載のヒアルロン酸誘導体の製造方法。
- 非水系溶媒が、クロロホルム、トルエン、塩化メチレン、ヘプタン、およびジメチルホルムアミドから選ばれる1種以上である請求項11記載のヒアルロン酸誘導体の製造方法。
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JP2005115811A JP2006291097A (ja) | 2005-04-13 | 2005-04-13 | ヒアルロン酸誘導体、およびその製造法 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100885178B1 (ko) | 2008-03-19 | 2009-02-23 | 고려대학교 산학협력단 | 점착성 약제 조성물 |
WO2010053140A1 (ja) * | 2008-11-05 | 2010-05-14 | 国立大学法人 東京医科歯科大学 | ヒアルロン酸誘導体、およびその医薬組成物 |
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2005
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KR100885178B1 (ko) | 2008-03-19 | 2009-02-23 | 고려대학교 산학협력단 | 점착성 약제 조성물 |
WO2010053140A1 (ja) * | 2008-11-05 | 2010-05-14 | 国立大学法人 東京医科歯科大学 | ヒアルロン酸誘導体、およびその医薬組成物 |
US8759322B2 (en) | 2008-11-05 | 2014-06-24 | National University Corporation Tokyo Medical And Dental University | Hyaluronic acid derivative and pharmaceutical composition thereof |
JP5542687B2 (ja) * | 2008-11-05 | 2014-07-09 | 国立大学法人 東京医科歯科大学 | ヒアルロン酸誘導体、およびその医薬組成物 |
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