【発明の詳細な説明】
電気光学的導波路デバイス
本発明は、光ビームの案内(optical beawh steering)
に特に適した種類の電気光学的導波路デバイスに係る。
電気機械的運動に基づく光ビームの案内デバイスは当業界で公知である。代表的
な装置は、を流駆動される移動コイルに装着されたミラーを含む、電気機械的シ
ステムは本来的に、約1kHzまでの低応答周波数に限定されている。
音響光学的な光ビームの案内デバイスも公知であり、例えば、5uhar3 N
ozaki及びN15hibaraがProceedings of the■
th European ConEerenae on Integrated
0pticsに発表したものがある。該デバイスは、櫛形音響変換器と光萬東
性回折格子結合器とを上面に備えたTiドープLiNb0zから成る光導波路を
含む、格子結合器は凹面状であり、光出力を集束せしめる変動性(chirpe
d)空間周波数を有する。無線周波(RF)信号が変換器に与えられ、該変換器
が導波路内で光の伝播方向に対して横方向の表面超音波を発生させる。
音波は導波路の屈折率を変調し、光伝播と相互作用する。
格子結合器の出力焦点は、変換器に与えられたRF信号の周波数掃引によってラ
スクスキャンされるかまたはビーム案内される。偏向角は周波数にほぼ比例する
。変換器は中心周波数的500MHz及びバンド幅330MI’lzを有する。
このビーム案内デバイスは光分解能が極めて高い、しかしながら、出力ビームの
最大案内速度は、変換器からでた音波の導波路内での伝播速度に依存し、約IN
)Izである。更に、周波数掃引されるRF信号源はコスト高であり、またディ
ジタル電子回路部品とのインタフェースをとるのが難しい、ディジタル信号に応
じたビームの位置決めを達成するためには、信号を音響変換器のバンド幅内部の
RF周波数に変換する回路部品を配備することが必要であろう。
電気光学的ビーム案内デバイスは、R6^、 Meyerによって八pplie
d 0ptics、 Vol、 11. pp613〜616. March
t972に記載されている。該デバイスは、厚さ0.1m鱗、幅23mm及び長
さ15emの矩形ブロックの形状のLiTa0.結晶から成る。結晶の23+*
mX 15+s+eの面は、各々が幅0.2mmを有し中心間距離0.5mmの
平行な46個の電極を担持している。電極の長手方向は結晶の長手方向に平行で
ある。平行光が23mmX0.1+*mの結晶面に入力され電極の長手方向に平
行に伝播する。結晶は電気光学的特性を有し、従ってその屈折率は電極電圧の関
数である。結晶からの光出力の光学相も電極電圧に従って可変である。電極の中
心直下の結晶領域からの光出力は、電極電圧に依存する。電極の縁端及び電極間
領域で電界が不均一なので、結晶の対応する部分で伝播する先は不均一に位相変
flsIされその偏光状態が変化する。tN下方の中央領域に光出力を限定する
ために結晶がマスクで遮蔽されている。マスクは、100μに平方の開孔群の直
線状アL、 イを有する9
Meyerは、彼の装置のビ・−ム案内性能について入手し易い情報を提供して
いないが、訊装置は約0,2°にわたってビームを案内し得ると考えられる。ビ
ーム案内の範囲は、格子ローブ間の間隔によって設定される。これらの格子ロー
ブは、1つのエレメントまたはマスクの開孔だけから生じた回折像の主要ローブ
内部の個々の回折極大である、角度的なビーム案内範囲が小さいことが欠点であ
る。有効な程度のビーム位置の線形シフトを得るためには、受光面がデバイスか
らかなりの距離に配置される必要がある。更に、デバイスの寸法が長さ数cmに
及ぶという欠点がある、即ち、デバイスが嵩張った光学素子を構成する。これは
、集積技術による製造、または別の電気光学的デバイス及び集積回路を備えた単
一半導体ウェーハに組み込むために適当でない。
ビームの案内用の電気光学的導波路デバイスは欧州特許出願筒0.1.30,8
59号(EP^0130859)及び英国特許第1,592゜050号([;B
1592050)に記載されている。これらの特許の各々は、電気光学的材料
ブロック中での個別光導性路のアレイの形成を記載している。導波路は夫々の電
極を備える。
ブロックの電気光学的特性によって、電圧変化が導波路の屈折率の変化及び光路
長の変化を生l二させるので、各導波路から放出される光の光学的位相は電極電
圧によって制御される。導波路の出力は、互いに調整自在な相対位相を有するコ
ヒーレント光の光源アレイを構成し、一連の回折開口群として作用する。従って
これらの出力は回折格子と同様の遠視野回折像を与える。像は、個々のビームを
オーバーラツプさせる十分に大きい導波路出力から十分に離間した領域に形成さ
れる。
EP^0130859は可視領域及び近赤外領域で動作するようにニオブ酸リチ
ウムにチタンを拡散させた導波路アレイの形成を提案している。 Ga、^1t
−x^Sの使用にも言及している。
1つの共通電極を形成するブロック内に導波路を拡散させる。各導波路は夫々に
重合する夫々の第2電極を有する。
約100個り91〜101)の導波路を設け、各導波路を対応する第2電極より
長くすることが提案されている。(導波路/電8i)相互作用長さは40mmで
あり、電極制御電圧は±50Vであろう、この文献の第1図がほぼ案分比例で作
成されていると仮定すると、長さ90mm以上の導波路が17+n+n以上ずつ
離間している。従って、100個の導波路のアレイは幅1700mm以上になり
、これは1−をはるかに上回る。これらのパラメータは、引用されているただ1
つの寸法要因である電極長さに比例する割合にに計算されている。遠視野回折像
はこの種の導波路アレイの幅の10倍〜100倍の範囲の最小距離に形成される
と考えてよい、この距離は個々の導波路の寸法に応じて異なる。従って、確認で
きる限りでは、EP^0130859はメートルのオーダの長さをもち数十メー
トルの遠方に遠視野回折像を形成するGaAlAsデバイスを開示していると考
えられる。これは電気光学的集積回路の製造に使用するためにはあまりにも大き
い、従来の半導体のリソグラフィー加工と適合できるように、電気光学的半導体
デバイスは典型的半導体ウェーハの直径である100wl以下の長さを有してい
なければならない、更に、光源及びアレイ出力デテクタのごときその他の構成素
子と共に導波路がウェーハに集積される必要があるときは、アレイとその遠視野
回折像との双方がウェーハの寸法以内に維持されなければならない。
EP^0130859のデバイスは寸法があまりにも大きいので、実用化が全く
不可能であることは明らかであろう。
GB 1592050は、ニオブ酸リチウムにチタンを拡散させることによって
形成された電気光学的導波路アレイを開示している。アレイは、各々が長さ18
mmで幅8μ論の光学的に不連続な12個の導波路を有し、これらの導波路が中
心間距離即ちピッチ40μ輪で配置されたものである。隣合う導波路の間、即ち
アレイの平面内にバイアス電極が配置されている。
動作特性値は示されていない、しかしながら、計算値によれば、空気中では波長
1.06μ輪の遠視野回折像はデバイスの端部から10c11の距離に適切に形
成されない、この距離は屈折率にほぼ比例し、従って屈折率nの材料中ではn倍
になる。
デバイスに対する光の入出力にはプリズムが使用される。
従ってデバイスは、集積光学器械には適当でない嵩高い光学素子を組み込んでい
ることになる。 GB 1592050は、導波路アレイの形成にGaAsを使
用する可能性に言及している。
しかしながら、GaAsデバイスの物理的寸法の問題には言及していない、公知
のごとく、ニオブ酸リチウム中の単位電界あたりの屈折率変化は[;aAs中よ
りも10倍も大きい、従つて、同様のビーム案内特性を得るためには、GB 1
592050に従って作製されたGaAsデバイスは長さ約20e−の導波路、
即ち、従来のCaAs半導体ウェーへの2倍の寸法の導波路を必要とするであろ
う、 GaAs媒質中の遠視野回折像は導波路末端から30c+s以上も離間し
ているであろう、デバイスを偏向ビームデテクタのごときその他の構成素子と集
積するには直径50cm以上の半導体ウェーハが必要であろうが、これは従来の
ウェーハの5倍の直径及び25倍の面積に対応する。
にB 1592050は動作波長を引用していないが、ニオブ酸リチウムは可視
領域及び近赤外領域に適していると考えられる?例えばEP^0130859参
照)、これは自由空間の最大動作波長的1μ−を意味する。従って、引用された
デバイスの寸法は、幅少なくとも8λで中心間距離少なくとも40λ[λは自由
空間動作波長コの導波路に対応する。可視域の中央で、これらのパラメータは夫
々16λ及び80λであろう、導波路の間隔は、隣合う導波路の間に光の相互作
用が存在しないように設計される必要がいる。即ち導波路が光学的に不連続でな
ければならない、デバイスはナノ秒のオーダのスイッチング速度を有し、これら
は動作周波数が数100MBzのオーダであることを意味する。動作波長1.0
6μ閣で計算するとデバイスは隣合う回折極大間に約1°の離間角を生じる。従
って曖昧性をなくす必要があるときはこのデバイスのビーム走査能力は上記角度
に限定される。
EPA 0130859及びGO1592050は光伝播方向に垂直な電界の不
均一の問題を抱える。双方ともブロック内に拡散によって形成された導波路を使
用しており、前者はブロックを1つの電極として使用し、重なり合う平坦金属を
他方の電極として使用している。後者は、電界が出現するブロック表面で各導波
路の両側に設けられた電極を開示している。従って、電界はブロック内の深さに
伴って減少する。これらの電極構造はいずれも、電気光学的に誘導された位相変
化を均一にするために必要な均一電界を導波路内で生じさせることができないと
考えられる。
本発明の目的は上記に代替できる形態の電気光学的導波路デバイスを提供するこ
とである。
本発明は、電気光学的材料から成る電気的にバイアス可能な導波路アレイを含む
種類の電気光学的導波路デバイスを提供する0本発明デバイスの特徴は、(a)
デバイスが多層構造であり、低屈折率を有する2つの光閉じ込め層の間にサンド
イッチされた導波路コア層を含(b)導波路コア層はダイオード構造の一部であ
り、閉じ込め層を介して印加される逆バイアス下に荷電キャリアの空乏層を形成
し、
(e)アレイの個々の導波路を形成するために導波路のコア層の少なくとも一部
に伸びる溝が設けられており、該講は隣合う導波路の間の光結合を阻止するため
に導波路コア層の屈折率を少なくとも1.5下回る屈折率を有する媒質を収容し
、ており、
(d)導波路は不要な空間モードの出力を阻止するように配列されている、こと
である。
本発明の利点は、従来技術に比較して極めて小型化されていること及び性能が改
良されていることである0層状ダイオード構造を有するので、電圧降下が導波路
のコア層に集中する。このため、所与のバイアス電圧に対する各導波路内の電界
効果が極度に増進される。その結果として、所与の電圧に対してはるかに短い導
波路で所与の光移相が得られる。更に、電界効果が極めて均一であり導波路コア
層の厚さ方向に案内される。このため、導波路の断面における電気光学的位相変
化の偏差が生じない、溝に収容された媒質は、各導波路の近傍でかなりの屈折率
変化を与えるので、導波路の間に広い間隙の維持を要せずに高度な光学的分離を
与える。従って、屈折率変化が0.1未満の従来技術よりも密集して導波路を実
装し得る。従ってデバイス全体が極めて小型化される0本発明は、幅5λで中心
量比1i20λ未満[但し、λは自由空間動作波長]の導波路を組み込むことが
可能である。後述する本発明の1つの実施例は、幅1λで中心間距離3λで長さ
1.8mmの電気屈折性導波路を備えたGaAs導波路コア層を組み込んでおり
、λ=1.06μ論で動作する。このデバイスは空気中で0.5+IIm未満ま
たはGaAs媒質中で1.8輪−未満の範囲に完全形の遠視野回折像を形成する
。この実施例及びその遠視野回折像は従来技術と違って、従来の半導体ウェーハ
上にその他の構成素子と共に容易に集積され得る。更に、導波路電圧20Vの範
囲では20°までにわたり曖昧性の無いビーム案内を示す、これは従来技術に比
較して1桁以上の改良に相当する。計算によれば、このデバイスはIGHzを十
分に上回る速度のビーム案内が可能である。
好ましい実施例では、溝の媒質が空気(n−1)であり、本発明は少なくとも部
分的に、各々が[:axAL−^S系(n>3)から成り順次に堆積された半導
体材料層から構成されている。
この実施例で、導波路、’ill界面の屈折率変化は2以上であり、隣合う導波
路の間に許容できない程度の光結合を生じることなく導波路の間隔をより接近さ
せることが可能である。
ダイオード構造は種々の形態のショットキーバリアーダイオード構造でもよい、
この場合、1つの光閉じ込め層が、導波路コア層との間にショットキー接触を形
成する金属から成ってもよい、導波路コア層はGaAsでよく、第2の光閉じ込
め層はGa、Aj!、−、Asでよい6個々の導波路ショットキー接触を隔離す
るために渭が設けられ、各ショットキー接触は°夫々のバイアス手段に接続され
ている。
またはダイオード構造がPIN構造でもよい、この場合、導波路コア層は互いに
反対の導電形を有し低屈折率を有する2つの半導体光閉じ込め層の間の1領域で
ある。光閉じ込め層の1つは、各導波路に共通でもよい、この構造はGa、At
’+−x^Sから成る光閉じ込め層または導波路クラツディング層の間に実質的
に非ドープのGaAs導波路コア層を含む。
1つの実施例においては導波路コア層が、使用光学波長で(電界吸収性の反対の
)電界屈折性の材料から成る。この実施例では、本発明デバイスが電気的に制御
されたフェーズドアレイ(pha、sed array)として作用し、該アレ
イからの出力ビームの方向は導波路アレイの電圧変化によって案内される。
本発明は、導波路からの光を空気のごとき異なる媒質に出力するように設計され
た不連続デバイスである。この場合、導波路は好ましくは導波路コア層の共通性
開面に光出力面を有する。ニオブ酸リチウムのごとき材料はこの種の檗開面を有
していないので、極めて高い精度の研削及び研摩が必要であり、檗開面よりも不
完全な光学品質の出力面しか得られない。
導波路アレイは、半導体材料ウェーハの第1領域に形成され得る。該ウェーハは
アレイの光出力が出現する第2領域を有する。第2領域は、夫々のビーム案内角
で導波路アレイによって生成された主要回折極大を受容するように配置され且つ
寸法的に整合した夫々の入力を各々が有する個々の受信導波路を組み込んでいる
。
2次元の光ビーム案内を行なうために本発明のデバイスを2つ以上組み合わせて
装置を構成してもよい0本発明の個々のデバイスは、アレイに沿って非線形変化
する導波路アレイの出力ビームに位相シフトを与えるように配置された導波路の
電圧源と結合され得る。この結果、凹状の波面が得られる。この波面は必要に応
じて1つ以上の焦点に集束されてもよくまたは光学収差の補償に使用されてもよ
い。
本発明は、電気光学的アナログ−ディジタルコンバータ(八〇C)を形成するよ
うに設計され得る。この場合、本発明は、共通入力に接続され夫々の長さnL[
但し、Lは最も短い電極の長さであり、nは1から−である]を有する夫々のバ
イアス電極を有する一個の導波路を組み込んでいる。アレイの出力ビームはデテ
クタアレイのいずれか1つに形成され、アレイに沿ったその偏向は共通入力のア
ナログ信号の振幅(a+agnitude)に従う、ピークの受信デテクタの位
置は所要のディジタル出力に対応する。導波路は夫々の校正電極を有し、予め配
列されたアレイの1つのデテクタで入力アナログ電圧0の出力ビームを形成する
ために、校正を極に電圧が印加される。デテクタアレイは2次元でもよく直接デ
ィジタル出力を与えるように符号化されてもよい。
導波路コア層は、光源波長で電界吸収性の材料から成ってもよい、この場合、本
発明は、ディジタル−アナログコンバータ、パルスアナライザまたは時間集積相
関器を形成し得る。ディジタル−アナログコンバータは、個々の導波路がバイナ
リダブリングスキーム(binary doubling sehe−me)で
変化する夫々の出力光強度を与える導波路アレイを含み得る。導波路は夫々の電
極及び電極アドレシング電圧を有し、電極アドレシング電圧は二進数に対応する
2つの値のいずれかであり、導波路を吸収性または透過性にするように編成され
ている。導波路の出力信号は、検出手段によって検出及び加算され、導波路電極
のディジタルアドレシング電圧に対応するアナログ出力を与える。パルスアナラ
イザの実施例は、導波路電極群に接続され無線周波(RF)遅延線を与えるイン
ダクタチェーンを含む、パルス化レーザからの出力は導波路群の間で分割され、
該導波路の出力が夫々のデテクタによって検出される。 RF信号は遅延線に与
えられ、その長さにわたって分配される0個々の導波路内部のレーザパルス成分
は、夫々のRF信号レベルに従って減衰し、従って遅延線上のRF信号のプロフ
ィルがデテクタアレイでサンプリングされる6時間集積相関器は、レーザが基準
信号によって変調される実質的に連続的なデバイスを形成していることを除いて
は、パルスアナライザと同様の構造である。基準信号と遅延線信号との間の相関
によって、電気信号と光信号との同期が得られた導波路に結合したデテクタにピ
ーク信号が生じる。
導波路アレイは、各導波路に接続された夫々のボンドバッドと導線とを有するバ
イアス手段によってバイアスされ得る。ボンドパッドは導波路を含むデバイスの
領域の周囲に配置され、導線はデバイスの光入力領域に配線され得る。
本発明をより十分に理解するために、本発明のいくつかの実施例を添付図面に基
づいて非限定的に以下に説明する。
第1図は本発明の電気光学的導波路デバイスの概略部分斜視図である。
第2図は第1図のデバイスの導波路材料の電気光学的特性彰示すグラフである。
第3図は第1図のデバイスの評価に使用される光学系の概略ブロック図であや。
第4図及び第5図は光ビームの案内を示す光強度対角度の関係を示すグラフであ
る。
第6図から第9図は第1図に示すデバイスの実施例の全体または部分を示す顕微
鏡写真の複写である。
第10図は第1図のデバイスの端面の理想形を寸法パラメータと共に示す斜視図
である。
第11図は第1図のデバイスによって生じる遠視野回折像の複写である。
第12図は二次元ビーム案内用に設計された本発明の別の実施例の概゛略図であ
る。
第13図はPINダイオードアセンブリを含む本発明の変形例の概略斜視図であ
る。
第14図は第13図のデバイスの端面の理想形を寸法パラメータと共に示す斜視
図である。
第15図は光学読取り用の本発明デバイスの使用例の説明図である。
第16図は単極多方向光スィッチとして設計された本発明の実施例の概略平面図
である。
第17図は第16図のデバイスの受光導波路構造の変形例を示す概略平面図であ
る。
第18図から第21図は本発明のデバイスによる光波面の制御を示す説明図であ
る。
第22図から第24図はアナログ−ディジタル変換に使用される本発明の実施例
を示す説明図である。
第25図はディジタル−アナログコンバータに使用される本発明の実施例を示す
説明図である。
第26図はパルスアナライザに使用される本発明の実施例を示す概略説明図であ
る。
第27図は本発明のデバイスに対して光の入出力を行なうパラボラ形導波路ホー
ンの説明図である。
第1図は、本発明の電気光学的導波路デバイス10の部分のく案分比例でない)
概略斜視図である0点線12はデバイス10の隣接領域を示す、デバイス10は
n゛形(高度にドープされたn形)にllAs基板14を含み、この基板のSi
ドーパント濃度は1×10目e1m−’である。n+形Gao、*^p0.1^
Sから成る厚さ1.2μ簡の導波路クラツディング層16が基板14に重層して
設けられている。クラツディング層は同種及び同濃度のドーパントでドープされ
ている。
同じく厚さ1.2μ輪の導波路コア層18がクラツディング層16に重層して設
けられている0層18はn−形(非ドープ残留n−形)GaAsから成り、Si
ドーパント濃度はtx 10”cm−3であく、層14及び18ではx=1であ
り、層16ではx=0.9である。
長さ1.8■、深さ1μ−及び幅2μ−の渭20が層18の上面22に設けられ
ている。溝20は、デバイスlOの前面24から出発し水平な縁端26及び垂直
な縁端28を有する(図示しない)平行な背面近くまで伸びているが背面に到達
はしていない、渭Z0の終点は背面の縁端26から400ハ離関している0幅1
ハ及び長さ1.8mmのリブ状導波路30が溝20の間に形成されている。
各導波路30の上面はアルミニウム層32で被覆され、この層は部分33を介し
て電極ボンドバッド34まで延びている。
層32及びバッド34を各1つずつ図示している。デバイス10は11個の渭2
0によって形成された合計10個の導波路を有しており、第1図では2つの導波
路と3つの溝を図示している。各導波路30は夫々のアルミニウム層32とボン
ドパッド34とを有し、各ボンドパッドは、夫々のDCバイアス電圧源に接続さ
れている。バイアス電圧源を1つだけ符号36で示す。基板14はアース38に
接続されている。
デバイス10の前面24及び背面26/28は光学品質の表面を与えるように慎
重に璧開されている。従って、導波路コア層18は結晶質CaAsの舅開面から
成る縁端領域を前面及び背面に有するにオブ酸リチウムのごとき材料ではこれが
不可能である)、 Nd:YAにレーザ(図示せず)からの矢印40で示される
波長1.06μ論の光が前面を照明する。光40は前面26/28の領域の導波
路層18に直径1μ船のスポット(図示せず)として興束される。このスポット
は導波路の入力端から400μm離間している0次に光はスポットから導波路3
0まで発散する、デバイスの背面26/28と導波fl@30との間の領域41
で光の発散が生じる。領域41はスラブ状導波路を形成し、導波路の共通入力手
段を構成する。導波路30から放出される光ビームは発散矢印42で示される。
ビーム42は結合しデバイス10から自由空間内の最小距1l100uに共通の
遠視野回折像44を形成する。像44は、中央の光強度極大46と2つの副次的
極大48.50とを有する。−20°から+40°の角目盛り52は、デバイス
面24から500μ鶴の距離でのの極大46と50との間の隔たりを示す。
デバイス10の動作モードを以下に説明する。各導波路30は、波長1.06μ
順で屈折率n=3.46のrl−形GaSから成る。該導波路は、両側面(溝)
が空気(n=1)、第3の面(上面)がアルミニウム(n<1)、第4の面(下
面)がn1形GaAlAsと境界を接している。従って各導波路30は4つの面
全部が低屈折率の媒質と境界を接しており、導波路の内部を進む光は内部全反射
によって種々の程度に閉じ込められる0本発明のいくつかの実施例においては、
溝20にポリマーまたは酸化物材料を充填するのが適当である。その場合、導波
路30の間の光結合を阻止するように、消材料は導波路コア層18の屈折率を少
なくとも1.5下回る屈折率を有していなければならない、空気充填71120
を用いるときに導波路30の光学的分離が最大である。
各導波路30内の光は水平方向では溝の側面の空気によって閉じ込められ、垂直
方向ではアルミニウム電極32及びGaAlAs層16によって閉じ込められる
。各導波路がほぼ矩形の横断面を有するので、モード電界強度E(x、y)は、
水平成分Eh (x) (xの単独関数)と垂直成分Ev(y)(yの単独関数
)との積として定義される。(このモードの記述を簡単にするために電界のベク
トル性を無視しE(x、y)、Eh(X)及びEv(y)をスカラー関数と仮定
する)、所与の導波路モードの水平成分Eh(X)は「水平モード」と考えてよ
く、垂直成分Ev(y)は対応する「垂直モード」と考えてよい、このため、二
次元関数を2つの一次元関数の積に変換することによって導波路モードの記述を
簡単にする。(水平または垂直の)かかるモードが関連導波路から遠方即ち+ま
たは−の無限大で指数関数的に0に近付くとき、これは閉じ込めモードと呼ばれ
る。
関連導波路から遠方で0に接近せず、(+または−の無限大に向かって)正弦波
として続くときは、モードは閉じ込めモードでない、従って導波路から逸脱した
伝播即ち「リーク」が生じる。
各導波路30は原則として、水平及び垂直の光伝播モード、即ち上記に定義され
たように導波路コア層18の厚み方向に夫々垂直及び平行なモードを支える。こ
れらのモードのうち、最も低次の垂直モードがエバネッセントモードである。
即ち、指数間数的に減衰し、アルミニウム層及び(、aAi’As層内で0に近
付き、従って導波路内部に閉じ込められる。アルミニウム層32においである程
度減衰が生じるが、それ以外には導波路に沿った伝播中に他からの影響を実質的
に受けない、後述する本発明の実施例では上記の減衰を阻止できる。
各導波路30内の最も低次の垂直モードに閉じ込められない光強度は、アルミニ
ウム中ではエバネッセントであり、GaA1^S層16内ではエバネッセントで
あるかまたは伝播する。
しかしながらGaAlAs層16の厚さは、最も低次の垂直モードに閉じ込めら
れないモードは、この層から基板にリークする、即ち伝播するような値である。
従って導波路は実質的に最も低次の垂直モードだけを伝送する。
垂直モードの様相と対照的に、導波路30は必ずしも最も低次の水平モードに限
定されない、隣接導波路相互間の光クロストークを阻止する要件と相客れないの
で単一水平モードの動作を実現することが実際には難しいからである。
しかしながら、導波路30から、水平方向の次元及び垂直方向の次元で主として
最も低次の空間モードから成る単一モードに限定された出力を得ることは重要で
ある。
不要な高次の水平モードで導波部0からかなりの光強度が出力されることを防止
するために、これらのモードの入力分を無視できる程度に受容するように導波路
に光結合する。これは以下のごとくして得られる。デバイス10の背面26/2
8に入射する光40は、比較的高い開口数を有する(図示しない)顕微鏡レンズ
から受容される。光40は、表面26/28上の直径1μlの光スポットを「頂
点」とした項半角約45°のコーンの形状である。光は、空気−半導体界面26
/28で屈折さ第2のコーンの水平方向範囲は、入力面26/28に対して約4
°(半角2°)を成す導波830の照射に必要な範囲よりも大きい、導波路30
はこの第2コーンの中央領域に配置され、該第2コーンでは光強度がほぼ均一で
ある。従って各導波路30は、伝播中実軸に対して3°未満の傾角で入力光の強
度を受容する。
導波路30の水平モードの分析は、導波路の軸に対して3゜未満の角度の光入力
に対して二次以上の高次モードの光強度が実質的に存在しないことを示す、従っ
て入力光は実質的に水平面内の最も低次の空間モードだけを励起する。導波路3
0に沿ったその後の伝播中に、導波路材料及びその境界の欠陥は少量のエネルギ
を二次及びより高次の水平モードに逸脱させる。理想的な導波路ではこのような
逸脱は生じない。
要約すると、欠陥に敏感でない導波路30は、最も低次の水平及び垂直モードに
実質的に閉じ込められた出力光強度を生じる。より高次の垂直モードの出力は、
バッファ層16の空間濾過作用によって阻止され、より高次の水平モードの出力
はl光入力の編成によって阻止される。その結果、組み合わせ導波路30は、実
質的に最も低次の空間モードかモードから得られる回折像は有意な強度で出現し
ないので、オーバーラツプによって回折像44がぼやけることもない。
第1図のデバイスは出力光強度の95%以上を最も低次のモードで生じさせるこ
とが判明した。
より詳細に後述するごとく、導波路コア層材料が電気光学的特性(即ち電界屈折
性)を有するので各導波路30内の屈折率及び光路長は電界依存性である。従っ
て、任意の導波路のアルミニウム層32における電圧変化は、その光出力の位相
を変化させる。遠視野回折像44は、導波路からの位相要素及び振幅要素のベク
トル和であり、主要極大46の位置は導波路電圧の変更によって可変である。し
かしながら、この場合、前記に説明したように、回折像のオーバーラツプを避け
ることが重要である。その理由は、種々の導波路モード及びそれらの回折像が導
波路の電圧の変化によって異なる影響を受けるからである0種々の回折次数のオ
ーバーラツプを回避できない場合、最も低次の案内に高次の要素が混入する。
各導波路30において光路長りは式
%式%(1)
〔式中、nは導波路層18の屈折率、dは導波路長〕で示される。しかしながら
nは電界依存性でn=n、十nE (2)
(noは印加電界が無いときの屈折率、nEは印加電界Eによって生じた屈折率
の変化〕
で示される。より詳細に後述するごと(、nEは2つの成分を有する。一方の成
分の変化は電界の1乗に比例して変化しくポッケルス効果)、他方の成分は電界
の2乗に比例して変化する(カー効果)、これらの成分は同じ符号を有してもよ
く異なる符号を有してもよい、この実施例ではこれらの成分が加算成分である。
これは2つの編成の組み合わせによって得られる。まず、各導波路30の長さに
沿った光伝播方向に[011]結晶軸をもつように導波路層18を配置する。
次に、各導波路内の光を層18の(平面に垂直な)[011]結晶軸に平行に偏
光する。
各導波路30の光路長は、夫々のアルミニウム層32に印加される電圧を変化さ
せることによって変化する。アルミニウム層32は導波B30に対するショット
キーバリアー接触を形成しており、金属7半導体の組み合わせ32/30の各々
がショットキーバリアーダイオードである。どの場合にも各アルミニウム層32
はどの場合にも適当な電圧源36によってアースに対して負にバイアスされてい
る。これは夫々のショットキーバリアーダイオードを逆バイアスし、ダイオード
の空乏領域を強化し、各導波路内の電界を増加する。これが導波路の屈折率及び
光路長を変化させる。
各導波路の出力で光学位相を完全に制御するために、アルミニウム層32に印加
される電圧に応じて出力位相を360゜即ち2πだけ変化できる必要がある。勿
論、特定の用途に対しては本発明のフェーズドアレイを、完全以下即ち2π未満
の位相制御を行なうように設計してもよい、出力位相の2πの変化は、光導波路
の1波長の変化に対応する。即ち等式(1)及び(2)で定義したパラメータを
使用し、導波路30の内部の波長の数は、屈折率nがnoからno+nEに変化
するのに応じて、(必ずしも整数でない)mから易+1の値にある程度変化する
必要がある1才命;即ち、論=n6d/λ (3)
及び
m + 1 = (n、 + HE)d/λ (4)〔式中、λは自由空間の光
学波長〕。
(4)から(3)を減算すると
1=nEd/λ
即ち
nE
向を有するこの実施例においては、アルミニウム層32に印加される電圧がO■
から21Vに変化すると、波長1.06μ−での屈折率の変化nEは5.!lx
to−’であった8式(5)のλ及びnEに数値を代入すると
従って、第1図の実施例では、導波路長1.8mo+で0■から21Vまで(3
0V;;満)のバイアス電圧変化に対して2π即ち360’の完全位相サイクル
にわたる導波路出力位相の同調が可能である。かかる同調は導波路出力位相の完
全制御を得るために必要であるが、デバイス10のある種の用途ではかかる制御
が不要である。
屈折率の変化nEは式
%式%(6)
〔式中、「は導波路層18の内部で案内される光強度の割合を示す導波路閉じ込
め係数、
Eは導波路内の電界、
r41は一次電気光学係数(ポッケルス効果)、RI2は二次電気光学係数〕。
導波路層18の材料がロー形GaAsの場合、r41及びR12はいずれも負の
値である。更に、等式(6)のr41の前の土符号は、第1図の実施例のように
[011]結晶方向の伝播及び[01,1]方向に沿った偏光の場合には一符号
で置換される。この結果、等式(6)の括弧内の項が加算になり、nEが十にな
り、nEの極大が得られる。
比較のために本発明の第2の実施例を製造した。第1実施例との唯一の違いは、
伝播方向及び整列方向が入れ代わるように導波路層の結晶配向(orienta
tion)が交換されていることである。即ち、伝播は結晶の[011]方向に
沿って生じ、偏光は[01,l ]方向に平行に生じた。この場合、等式(6)
の項r4よ十符号がつき、括弧内の項は減算類になる。
項r41が項RI2よりも大きいので、結果的として、より小さい値のnEが負
の値になる。屈折率は電界の増加に伴って減少し、非零電界での大きさは第1実
施例よりも小さい。
次に第2図は本発明の前記の2つの実施例における導波路の出力位相変化の絶対
値1Δφ1(左縦座標軸)を電圧(下横座標軸)の関数として示すグラフである
。実線グラフ60゜62は、十字印及び角印で夫々示された実験データに最もぴ
ったりと一致した理論的計算値である0点線64は式(6)の−次項r41Eの
ポッケルス効果を示し、グラフ60.62の湾曲は二次項R+42の効果を示す
。
第2図の左上半部に定義したnEの絶対値は分かり易いようにグラフ60〜64
で示されている。厳密に言えば、グラフ60及び62は夫々十及び−の座標軸に
対してプロットされるべきである。更に、グラフ64はグラフ60または62の
いずれに比較するかに従って+または−になる。しかしながら、この説明で重要
なのは絶対値だけである。
グラフ60は前述の本発明の第1の実施例に対応する。該実施例では各導波路3
0の[011]結晶方向に光が伝播する。
グラフ62は第2実施例の[011]方向の伝播に対応する。
いかなる特定の導波路バイアス電圧においてもグラフ60の導波路出力の位相変
化がグラフ62よりも大きい、またグラフ間の差は電圧増加に伴って増加してい
る。従って、GaAs導波路にはグラフ60の伝播方向[011](偏光[01
1])が好ましい、その理由は、所与の印加電圧に対する位相変化が最大になる
ため、また、所与の印加電圧で所与の位相変化を得るために必要な導波路の長さ
が最小に短縮できるからである。このためデバイス10の製造が容易で導波路の
キャパシタンスも減少する。結晶軸に対するこれらの伝播方向及びくの■−■族
及び■−■族の化合物半導体にも最適である。
第2図の上部の座標軸は、導波路30の電界に関する目盛りを示し、右側の座標
軸は電圧または電界に伴う屈折率変化nEを示す、 nE=5.9X10−’は
印加バイアス電圧21Vに対応する。これは導波路長さく1.8mm)に対する
適当な設計基準として前述した。
次に第3図は、本発明のデバイス10によるビーム案内を証明するために編成さ
れた光学系70の概略ブロック図である。いくつかの寸法が10c+aのオーダ
であり且つ残りの寸法が数100μのオーダであるため、光学系、70の寸法は
案分比例で図示されてはいない0図の上部に装置の寸法を示す。
既出の部分は同じ参照符号で示す。
システム70は、米国の会社CVI Inc、、によって製造されたC95モデ
ルのNd−YA/レーザ72を含む、レーザ70は、直径2■で波長1.06m
mの0.5Wの出力ビームフ4を発生する。ビーム74は開口数0.15及び倍
率5倍の第1顕微鏡レンズ(MO)76に入り、30C輪離れた距離でビーム直
径5−に拡大される(1/e”強度点間で測定)、MO76は長さ0.50−で
レンズ72から3c−離間している。第1M076からの光80は、30cm離
間した第2M082に入る。第2M082は倍率20倍で開口数0.54であり
ビーム案内デバイス10から2111i間している。
該レンズはレーザ光を、デバイス10の背面即ち入力面で直径1μ−のスボッス
を一束させる。86でデバイス10がらでる光は、第2M082に等しい光学パ
ラメータを有する約0.05cm(500μ−)M間した第3のMo2Bに収集
される。第3M088はデバイス10からの光をコリメートし、導波路30を通
らなかった迷光を排除する。該レンズは光を50c−離間した赤外カメラ90に
中継する。カメラは、電荷結合デバイス(CCD)アレイを組み込んでおり、日
本の会社Hamaaatsu Photonicsに、に、によって製造された
ものである。
システム70の素子を軸合わせするためには従来の手順を採用する。3つのM
O76,82,88はすべてX方向及びY方向に可動な調整自在なサポートに装
着されている0M082゜88は更に、Z方向にも可動である8図に符号92で
示すように、X方向は図の平面に垂直で、Z方向はシステムの光学軸即ち光ビー
ムの方向に平行で、Y方向は図の平面内に存されるように調整されている。第2
のMO82は、偏向されない集束スポットがデバイス10に生じるように調整さ
れている。スポットは実質的に回折制限されている。第3のM2B5は、迷光を
排除し導波路30によって生成された遠視野回折像から光を収集するように調整
されている。遠視野はデバイス10から100μm以上離間した距離に対応する
。
M2B5の光入力面とデバイス10とは互いに500μ鑓(0,05c+*)離
間しており、この距離は、迷光の排除と導波路30によって伝送された光の収集
とに適した距離である。カメラ90の寸法が許せばカメラをデバイス10にもっ
と接近して配置してもよく、その場合、回折像全体を記録する第3MOが不要に
なるであろう。
第3図ではデバイス10の複数の導波路が共通光源70によって照明される。こ
れが典型的な設計である。変形としては、レーザがデバイス10と同じ半導体ウ
ェー八に累積されてもよい、この場合、光は多岐マニホルド導波路構造によって
個々の導波路に分配され得る。しかしながら、複数の光源が互いに位相コヒーレ
ントであるならば、複数の導波路が別々の光源によって照明されてもよい。
次に第4図及び第5図は、光強度(任意の単位)対回折角度(°)の関係を示す
グラフである。夫々の図において、上方の図面は第3図のシステム70を用いた
実験によって得られた値を示し、下部の図面は理論的に計算された値を示す。
第4図において、上部のグラフ100は、全部が実質的に互いに位相合わせされ
た導波路の光出力を発生する導波路30に電圧が作用したときのデバイス10が
らの出力光強度の角度依存性を示す、このグラフは0°に極大、即ち導波路の長
手方向に平行またはデバイス10の出力前面24に垂直に極大102を生じる。
この場合、導波#130は定格的にはすべて同じ長さを有する。導波路30から
の出力は、全部の電極ボンドバッド34に等しい電圧を印加したときに互いに同
位相になることが要求されるが、波長の数分の1の単位まで正確に等しい長さの
導波路を製造することは不可能である。
従って実際には、0°に極大102を生じるようにバッド34の電圧を相対的に
調整した。
主要極大102はバンド幅(半値の全幅)1.5°を有する。この極大102と
同時に夫々的+20゛及び−20°の角距離即ち回折角により高次の回折極大1
04,106が存在する。
下部のグラフ100゛において上部グラフ100に対応する数値はプライム記号
(゛)を付けて示す、極大102,106と極大102’ 、108’との位置
が十分に一致することが理解されよう。
次に第5図も実験的及び理論的なグラフ110,110“を示し、第4図と同様
にグラフ110°においてグラフ110に対応する数値はプライム記号(°)を
付けて示す、グラフ110には2つの主要な極大112及び114が出現し、こ
れらは夫々回折角約−10゛及び+10°に存在する。2つの高次回折極大11
6,118は解像直後に(just resolved)約−30@及び+30
℃に出現する。グラフ110は、各導波路の光出力と隣接導波路の光出力とが反
位相になるような導波路電圧を使用して得られた。
即ち、n番目の導波路の光出力は位相(n−1)π十ψ〔但し、ψは定数〕を有
していた。
グラフ100,110を作成するためにデバイス10の特定実施例に使用された
導波路電圧を表1に示す、これらの電圧は本発明の別のデバイス一般には適当で
ないかもしれないことを指摘しておく、その理由は、製造公差によって導波路の
長さにばらつきがでるからである。
退」−
導波路電圧(V)
導波路番号 グラフ100(第4図) グラフ110(第5図)同位相導波路0
/PS 交番位相導波路07PS1 1.5 6.8
23゜45.9
3 4.6 9.9
4 7.4 9.1
5 20.9 3.2
6 18.9 i3.5
7 7.2 0.8
86.521.3
9 23.6 16.5
10 18.9 2.5
第4図及び第5図は、導波路30に印加する電圧を変化させることによってデバ
イス10がOoから±10°まで案内可能な出力ビームを発生し得ることを証明
する。これは1つのビームを2つに分割するためまたは1つのビームを角度10
°だけ案内するために使用され得る。従ってデバイス10は、電子制御された1
方向もしくは2方向のスイッチと考えることもでき、またはビーム偏向デバイス
と考えることもできる。更に、これらの応用は、2つの電圧を組み合わせて導波
路30に印加するだけで得られる。その他の電圧の組み合わせによってその他の
多くの応用、例えば1つの角度範囲にわたる漸進的案内が可能である。第4図及
び第5図の実験と理論との一致からも明らかなようにデバイス10は工学的設計
のために予め計算された通りの性能を発揮できる。
デバイス10の導波路アレイは極めて高速で動作し得る。
電極/導波路キャパシタンスの計算はIGHz以上及び約10C[Izのスイッ
チング速度を示す、これは当業界の既存の高速ディジタル電気回路よりも1桁速
い速度である。従って、本発明の使用は、デバイス本来の特性によって制約を受
けることはないが、従来の電子素子の欠点に起因する制約を受けると考えられる
。デバイス10の全体速度は、ボンドバッド及びリード33/34によって低下
する。しかしながら、公知の絶縁技術によって、導波路アレイの動作速度に近い
動作速度を得るように改良することが可能であろう。
第4図及び第5図は、デバイス10が幅1.5°の光ビームを20°案内し得る
ことを示す、より狭くより接近した導波路をより多数組み込んだ同様のデバイス
は幅0.1°未溝のビームを80°以上にわたって案内し得るであろう。
デバイス10を以下のごとく作製した。基板14は市販のGaAs単結晶材料か
ら成る。金属有機物化学蒸着(MOCVD)によってクラツディング層16及び
導波路層18を基板に順次成長させた。この技術は半導体材料の業界で当業者に
公知の完成した半導体成長技術であるからここでは詳細に説明しない、導波路層
18を電子ビーム(e−)レジストで被覆し、電子ビームリソグラフィー(EB
L)装置でレジストを照射して10個のボンドパッド34の領域を形成した0次
に照射済みのレジストを除去してTi/Pd/^U合金で被覆するためにパター
ン化レジスト層を形成した。被覆したレジストをアセトンに溶解し、導波路層1
8にデポジットされたボンドバッド34を残した。これは「リフトオフ(l 1
ft−off)」法と呼ばれる。
次いで、導波路層18に第2のe−レジスト層をデポジットし、レジストにEB
Lを殖財して導波路電極領域と導波路/ボンドパッド接続領域とを形成した。照
射済みのレジストを除去して導波路層18のレジスト非含有領域を形成した。パ
ターン化レジストの表面を蒸着アルミニウムで被覆し、非照射レジスト及びその
不要なアルミニウムをアセトンに浸漬して除去した。この処理で、導波路電極3
2及びボンドバッド34への結!!33が形成された1次いで導波路層をレジス
トで再度被覆し、溝20の形成が必要な領域からレジストを除去した0次いで基
板14を反応性イオンエツチング装置に入れ、CCl2zFzエツチヤントを用
いて7s20を形成した。アルミニウム電極32は導波路30にイオン遮蔽を与
え、レジストはボンドバッド34及び結線33にイオン遮蔽を与えた0反応性イ
オンエツチングは完成した技術であるからここでは詳細に説明しない6次いで、
デバイス10にダイヤモンド針で筋を引き、支持縁に沿って切断して導波路の出
力面24及びデバイスの背面26728を形成した。導波路を損傷しないように
導波路自体には筋を入れなかった。
次に第6図から第9図は、第4図及び第5図に示す結果を得るために使用された
デバイス10の顕微鏡写真のコピーを示す、説明済みの部分は同じ参照符号で示
す、第6図は倍率101倍のデバイス10の平面図である。ボンドバッド34及
びそれらの結933が視認できるが渭ZO及び導波路30は視認できない、第7
図はアルミニウム導波路電極32とボンドバッド34(図示せず)への結線33
との間の相互接続領域を示す、第8図は第7図には存在しない導波路電極の部分
を示す。第7図及び第8図は倍率1015倍である。
第9図はデバイス10の部分の斜視図を示す倍率約4000倍の走査型電子顕微
鏡写真である。襞開された導波路出力面24、導波路30、溝20及びアルミニ
ウム導波路電極32がはっきりと視認できる。
自由空間中で波長1.06μ−の光でデバイス10を使用した場合を説明した6
クラツデイング[16はGa1−、^1.As(x=1(屈折率n ” 3.4
0>)であり、導波路層18は非ドープGaAs(n= 3.46)である、ま
たはクラツディング層が別のGaA1^S系の三元化合物、例えばx= 0.3
(n= 3.28)の化合物から成ってもよい。
次に第10図は、デバイス10の端面24の部分の斜視図を示す、説明済みの部
分は同じ参照符号で示す。この図に示されたデバイスの寸法h1〜h3及び−ト
I3は以下を意味する。
hl−導波路コア層18の厚さ、
hl−クラツディング層16の厚さ、
h3=(アルミニウム32の厚さを無視した)層18の講20の深さ+11−導
波路30の幅、
w2=溝20の幅、
■−−導波路の長さ、
D=ニブバイス力面2B/28から導波路30までの距離、P=ニブバイス1が
ら空気中で遠視野回折像が形成されるまでの最小距離(焦点合わせ不在)。
表2は使用光の自由空間波長λに関する値h1〜Pの設計データを示す、但しλ
は1〜10μ−である、導波路コア層18はGaAsである。
表2の設計パラメータは臨界的なものでなく指標的なものである。設計に関する
より一般的な条件に関しては後述する。デバイス10の背面26/28に入力焦
点の線を形成するために円柱レンズを使用する場合には、Dの値を小さくし得る
。 hl〜h3はバッファ層の組成に依存するが、w1〜Pは少なくとも最初の
近似式までは依存しないことに注目されたい。
宍≦し
渭20は導波路コア層18の576の範囲まで延びている。これは特定の導波路
ピッチと動作波長とを調整した値である。
即ち、相反する2つの要件を以下のように折り合わせる必要がある。導波路コア
層18のエツチング深度が増加すると光分ill!(optical 1sol
ation)が強化され、隣合う導波路の間のクロストーク即ち光結合が減少す
る。エツチング深度の増加は逆に、各導波路間の化学腐食表面の面積を増加させ
、かかる表面での光散乱を増加させ、その結果として、不要な光学モードを励起
し、光損失を増加させる。従って、適当な光分離を達成するために必要な最小限
のエツチング深度を選択する必要がある。導波路間の離間(w2)が大きいほど
所要エツチング深度が減少し、また光分離も改良される。特定の設計に関する出
力回折像を観察することによって空間モードの分量(content)を試験し
得る。更に、スラブ状入力導波路41を除去するために導波路入力でデバイス1
0を襞間することによって1つの導波路の入力に光を集束させ、光結合を測定す
るために全部の導波路の出力をモニタし得る。2つ以上の導波路からの有意な出
力が存在すると、渭の深度及び/または導波路間の間隔を増加させる必要がある
。
表2の値はGaA1!AS上のGaAs導波路に関して得られた値である。別の
導波路材料を使用する場合、設計パラメータは屈折率及び/または電気光学係数
に合わせて適当に調整される。このような条件は電気光学の業界でよく知られて
いるのでここでは詳細に説明しない。
より一般的に、本発明で考慮すべき設計条件を以下に説明する。適当な性能を維
持しながら寸法をできるだけ小さくするのが望ましい、導波路の中心間距離(ア
レイピッチwl+w2)の減少に伴って不要なサイドローブ(より高次の回折)
の回折角が増加する。メインロープがOo(照準線)に存在するとき、1つの光
学波長のアレイピッチは±90°にサイドロープを生成する。該当する光学波長
は、アレイの光出力を受容する媒質(例えば空気)中の波長である。主ビーム即
ちメインロープの案内の結果、導波路内部での内部全アレイピッチは主ビームの
全案内角度に対して不要なサイドロープ全部の内部全反射を生じさせる。O05
波長を下回るようなアレイピッチの減少は、アレイの回折特性を改良せず製造を
難しくするだけである。アレイピッチが一定である必要はない、アレイの回折特
性は、デバイスlOの出力端面24のアレイピッチによって制御される。従って
デバイスは、出力端面でピッチが減少した導波路アレイを組み込んでもよい、こ
の場合、光結合を減少させるように端面がら遠くなるに伴って導波路間の間隔を
拡大してもよい。
アレイピッチ(wl十w2)の極大値は、ビーム走査角度の最小許容範囲によっ
て規定される。その理由は、この範囲がピッチの増加に件って減少するからであ
る。20波長のアレイピッチはデバイスに3°の範囲の走査角を与える。10波
長以下のアレイピッチの場合には、隣合う導波路群の光分離に必要な急激な屈折
率変化を与えるために、導波路の内部渭20に空気が充填されるのが望ましい、
製造の観点からは講20を5iOzまたはその他の絶縁材のごとき材料で充填す
るのが好都合である。その場合、充填材ができるだけ低い屈折率を有する必要が
あり、いかなる場合にも導波路コア層18の屈折率を少なくとも1.5下回る値
でなければならない。
直径10cmの領域の単一半導体ウェーハ上にその他の構成素子と共に集積でき
る十分に小さいビーム案内デバイスを製造することが強く要望されている。案内
されたビームをウェーハから送受信する2つの動作が必要な場合には、デバイス
及びその遠視野回折像の両方がウェーハより小さくなければならない、 wl=
0.3μ−及び(wl+w2)=0.8μ舞で波長1.06μ鴫で動作する20
個の導波管を備えた本発明のデバイスは、出力面24がら空気中で100u■の
距離にほぼ完全形の遠視野回折像を形成する0w=3μ−及びw2=10μ−の
同様のデバイスでは前記距離6mmである。GaAs媒質中に出力される場合に
は、これらの距離は約3.6倍になる。これに比較して、英国特許第1,592
,050号の従来技術のデバイスは幅8μ難でピッチ40μ閣の導波路を使用し
ている。かかる導波路20個を使用した場合、動作波長1゜06μ−で遠視野回
折像は空気中で10em以上遠方に生じる。
個々の導波路の@wlを縮小すると、より広いより均一な回折像エンベロープが
生じ、案内角に伴う主ビーム強度の変化が小さくなる。 mlの最適値は導波路
出力を受信する媒質中で0.5波長であるが、導波路内部の内部反射損の増加を
代償としてwlの値を更に縮小することも可能である。導波路の妥当な最小幅は
0.3波長である。
所与の任意のアレイピッチにおける個々の導波路の最大−りを生じることなく少
なくともほぼ(90%以上)単一モードの出力を得るための条件によって規定さ
れる。導波路の幅は好ましくは、アレイピッチの172以下である。即ち一1≦
172(wl+w2)または響1≦w2である。10波長のピ・ソチアレイに対
する智1の妥当な最大値は3波長である0回折エンベロープは狭くなり、主ビー
ム強度は出力面の導波路幅を増加させるためにビーム角度に伴ってより大きく変
化する。
ボンドパッド34が絶縁されておりキャパシタンスに寄与しないと仮定すると−
デバイス10は導波路の長さ1mmあたり0.1PFのキャパシタンスを有する
。 50oh@の抵抗を伴う長さ2−の導波路は、周波数100GHzに制限さ
れる。しかしながら、G:aAs中の50(Hzの信号の波長は約2mmであり
、信号の正及び負の半サイクルは互いの効果を相殺し得る。この結果、3dBの
遮断周波数が約25GHzに低下し得る。これに比較して、英国特許第1,59
2,050号のデバイスの計算遮断周波数は約2.2GHz以下である。従って
本発明は、動作周波数を少なくとも1桁改良し得る。
次に、第11図は、第4図及び第5図の強度/角度のグラフ100及び110の
基になる遠視野回折像の2つの写真のコピーである。前記の特性値(featu
res)を同じ参照符号で示す。
上方の写真140では0°に極大102が存在し±20”の角度を隔てて副次的
極大104,106が存在する。下部の写真工42では±10”に極大112,
114が存在する。第4図及び第5図のより微弱な特性値は検出されない、第1
1図は、デバイス10が水平面、即ち導波#130の軸を含む平面内に極大の精
細度及び分解能を生じることを示す、しかしながらデバイス10は、直交方向の
強度の範囲を顕著に確定してはいない、これは、極大102、等が第1!図の垂
直方向にに拡大していることから明らかである。かかる拡大を抑制するために、
アレイ出力をコリメートまたは収束させる円柱レンズを使用してもよい、レンズ
の円柱軸は導波路の平面内に存在し導波路の長さ方向に垂直であろう。
デバイス10の光出力処理能力を波長1.06μ−で試験した。
各導波路30は少なくとも201を許容し、デバイス1oの10個の導波路は合
計で200mkを与える。デバイス10と同様であるがより長い波長用に設計さ
れた本発明の実施例は、波長に比例して設定された線形寸法を有するであろう、
波長10.6μ皺の002レーザー光線の場合、導波路の断面積は100倍も大
きくなり、原則として導波路あたり少なくとも2−の出力処理能力を与える。従
って、多数の導波路を備えた実施例は、高出力レーザーを案内するなめに必要な
大きい出力容量を有するであろう、デバイス10及び同様の実施例の制約はアル
ミニウム層32の加熱によって規定される。アルミニウム層は導波路30の内部
から放射線を吸収し、約10dBの損失を与える。第13図に基づいて後述する
本発明のPINダイオードの実施例ではこの制約を解消できる。デバイス10と
後述するデバイスの両方の利点は、所与のビーム案内性能に必要な電力が極めて
少なく、従来技術のデバイスよりもはるかに少ないことである。
次に、記載済みの部分を同じ参照符号で示す第12図は、本発明の2つのデバイ
ス10a 、 10bの部分概略図である。デバイス10a及び10bは、同一
平面内に端面即ち導波路出力面24m、24bを有するように編成されている。
しかしながら、導波路アレイは互いに直角に配置されてT形構造を形成している
。即ち導波路30bは、導波路30aを含む水平面の中央の上方に垂直に順次配
列されている。、:の設計では、適当な導波路バイアス電圧で2つの方向で案内
可能なほぼ円形の主要回折極大が生じる。
第12図と同様のその他の設計も可能である。1つの可能性はL形構造である。
即ち、前記同様に2つのデバイス10が、同一平面上に端面24を有し導波路が
互いに垂直になるように配置されるが、導波路が端端接続されている。または、
中空の方形を有するように4つのデバイスを編成してもよい、または、4つのデ
バイス10を、2つのL形装置の頂点を互いに接続した構造と等価のX構造に編
成してもよい、いずれの場合にも4つのデバイス10は中央支柱に集成される。
導波路のバイアス電圧を調整することによって対称性からの逸脱をある程度調整
できる。実際、設計の幾何学的な逸脱が単なるバイアス電圧の調整によって改善
できることは本発明の重要な利点である。導波路のバイアス電圧を変化させるこ
とによって、デバイスの理想形からの幾何学的な逸脱によって生じた導波路の出
力位相のずれを補正し得る。
第12図の構造、及び同様のL形、中空方形及びX形構造は、前記のごとく構成
された個々のデバイス10のアセンブリから製造され得る。デバイス10を1つ
または複数の別のデバイスに対して相対的に調整するために公知のマイクロ操作
装置を用いる。調整後、デバイスアセンブリを樹脂に封入し得る。かかるアセン
ブリの個々のデバイスは、組み合わせ光出力を観察することによって相対的に位
置決めされ得る。各デバイスは、導波路電圧調整によって所与の回折像を生じる
ように編成され得る。
正確に相対位置決めされたデバイスから得られる2つの組み合わせ像は、予め設
定可能な組み合わせ像を生じるであろう、従って、所望の組み合わせ像が得られ
るまで一方のデバイスを他方のデバイスに対して相対移動させるだけでよい、勿
論、各デバイスの各導波路への光入力がデバイスの作動中に変化しないことが重
要である。
アセンブリ中の個々のデバイス10は分岐ファイバ光結合器を介して単一光源か
ら入力光を受容し得る。
次に第13図は、本発明の変形例150の一部を(案分比例でない)部分斜視図
で示す、デバイス150は、両側に隣接溝15めに導波路を1つだけ図示したが
、実際にはデバイス10に関して前述したように多数の導波路/溝構造が使用さ
れる。
デバイス150は、厚さll1mのp形GaAsバッファ層158を担持するp
形GaAs基板156を有する0層158は任意であり削除してもよい、この組
み合わせに、Znドーパント濃度5xio”c「3を有するp形Ga、、、八!
。、1^Sから成る厚さ1μ論の下部クラツディング層160が積層されている
0層160はドーパント濃度10101SC’を有するπ形(非ドープだが残留
p形)GaAsの導波路層162を担持している0層162は導波路152のコ
ア層を形成しこの領域で厚さ1μ謡である。また、溝154の底面を形成しこの
領域では厚さ0.2μ−である、Siドーパント濃度10I?CI−’を有する
n形Ga@、g^10.、^Sから成る厚さ1μ−の上部クラツディング層16
2が層162の導波路領域に積層されている。この層はSiドーパント濃度3x
10”am−コを有する厚さ0.3μ−のn” CaAs層166を担持して
いる。^u/Ge合金のオーミック接触層168がn1層166を被覆している
。
導波路152はPINダイオード構造を構成しており、層160.162及び1
64は夫々P、I及びN領域を構成している。光はダイオードのI領域部ち層1
62に案内される。動作中にダイオードは逆バイアスされ、層162のI領域に
高電界が生じる。
多数の渭/導波路構造に拡張されたデバイス150の動作は、デバイス10に関
して前述した動作と同様である。デバイス150の利点は、デバイス10と違っ
て、透過された光強度の減衰を生じさせる導波路層162と接触した金属層が存
在しないことである。勿論、吸収を阻止するために導波路コア層18とアルミニ
ウム層32との間に層164と等価の非ドープ上部クラツディング層を導入する
ことも可能である。
実用的なデバイス150の実施例では、多数の導波路152と、背面26/28
と導波路入力との間でデバイス10の背面領域41と等価の入力領域に光結合さ
れた?1t154とが組み込まれるであろう n 4層166の存在によってデ
バイス150の背面領域は、電極33とボンドバッド34との間の等価の結線3
3を一緒に短絡させるであろうが、この解決は容易である。各導波n152の光
入力端で層166にノツチを設け、このノツチを層164の途中まで到達させる
0次にn゛層166の背面領域(導波路152でない処)をポリイミドのごとき
誘電体で被覆し、ノツチにも該誘電体を充填する。前述のエレメント33/34
と等価の金属化ボンドパッド及びその結線を背面領域の誘電性被膜の上に形成し
、個々の導波路とのオーミック接触168との接続を維持して互いに絶縁させる
。
第14図はデバイス150の好ましい設計パラメータを示す。
前記に記載の部分は同じ参照符号で示す、この図は、デバイス150の端面17
0の斜視図であり、パラメータh1〜h4、−1及び−2を示す、デバイスは更
に、図示しないパラメータし、D及びPを有する。 h4以外のパラメータに関
してはデバイス10において説明した。パラメータb2、h3、wl、wl、し
、D及びPは表2に示した値である。デバイス150のパラメータh1は、デバ
イス10のhlとは異なる値であり、0.5λ〜1.0λの範囲である。パラメ
ータh4は01層166の厚さであり、0.5λ以上でなければならない。
本発明の光ビーム案内装置は、光学的読取り及び書込み用に使用され得る。書込
みの際には、回折ビームを受容す光感受性表面を有する前記の実施例のいずれか
を使用するだけでよい、不要な回折次数は導波路出力のコリメーションによって
除去され得る。または、より密集して実装されたより多数の導波路をデバイスに
組み込んでもよい、この結果、より幅の狭い主要極大を得ることができ、副次的
極大はより大きい回折角でシフトする。
第15図は、本発明のデバイス10を組み込んだ光読取装置の概略平面図を示す
、光読取装置全体が符号180で示される。読取装置180は、デバイス10か
ら焦点距離f1だけ離間した第1の球面レンズ182を有する。デバイス10か
らでた光はレンズ182を介して傾斜458のビームスプリッタ184に入り、
そこから焦点圧11iflの円柱レンズに入る。レンズ186の湾曲軸は図の平
面内に存在し、レンズの中心とデバイス10とを結ぶ線に垂直である。光はレン
ズ186を経由し、読取るべきデータを記憶した光ディスク188に入る。レン
ズ186/デイスク188の離間距離はflに等しい、ディスク188から反射
された光はレンズ186を通って戻り、ビームスプリツムスプリッタ184から
の光をGa1nAs光ダイオードデテクタ192の40μ纏×10μ鴎の大きさ
の光感受性領域(図示せず)に集光読取装置180は以下のごとく動作する。第
3レンズ190によってデバイス10からの光を平行にしコリメートして不要な
副次的極大を除去する0円柱レンズ186はディスク188の表面の小スポット
に光を集束する。即ちレンズ186は、第11図のごとく発生する筈のデバイス
10の平面に垂直な方向のビームの発散を消去させる。デバイス10の導波路出
力の実像が第3レンズ190によってデテクタ192の表面に形成される。像の
大きさはデバイス10の光出力領域の大きさのf2/H倍である。入射光が集束
される場所で光ディスクが反射性であるか否かに従って、像の強度に高低が生じ
る。
従ってデテクタ192は、ディスク188の当該場所の符号化ビット値に対応し
て高い値または低い値になるディジタル電圧出力を与える。デバイス10に印加
される導波路電圧を変化させることによって光焦点が1方向に〈図の平面内で)
走査される。この結果、ディスク188の隣接する符号化ビットが順次読取られ
、デテクタ192から出力される。別の情報を読取るために引き続いてディスク
188を回転させる。第12図の装置を使用すると2次元の電気光学的読取りが
可能なのでディスク188を回転させる必要がない。
光読取装置180またはその他の用途でビームの案内または走査を行なうために
、デバイス10の各導波路30の出力位相をディジタル電子制御してもよい、逐
次走査を反復する場合、各導波路は夫々のメモリからディジタル導波路電圧情報
を受信する夫々のディジタル/アナログコンバータ(D/^)から一連のバイア
ス電圧を受容する。これに応じて、メモリに与えられるクロック信号は導波路出
力ビームの位相値を順次生成する。従って、全部のメモリが同期的にクロックさ
れると、第4図及び第5図に関して前記に説明したようにデバイス10の遠視野
回折像に主極大位置が順次出現する。
第15図のデバイス180のデテクタ192は少なくとも5GHzの動作速度が
可能な公知のデテクタである。キャパシタンス条件から考慮すると、デバイス1
0は1にHz以上の速度で印加導波路電圧に応答し得る。導波路電圧を与えるた
めにメモリ及びD/^コンバータを使用すると、公知のディジタル電子素子で0
.3にHzまでのメモリクロック速度を実現し得る。
光ビーム案内速度の限定要因は従来の電子素子にあり、本発明には起因しない。
次に案分比例でない第16図は、1〜N方向スイツチと考えてもよい本発明の別
のデバイス200の概略図である。デバイス200は平面図で示されており、第
1図の順次積層(図示せず)を有する半導体多1ull造である。
デバイス200は、光入力縁202と両端が閉鎖された第1組のPA204(斜
線領域)とを有する。?11間領域にビーム案内導波路206が形成され、前述
のごとく(図示しない)埋設された導波路下部クラツディング層までエツチング
されている。
分かり易いように、5つの溝204と4つの導波路206とだけを図示するが、
デバイス200は、第1図及び第6図がら第9図に関して説明したデバイス10
と同様に10個の導波路を有する。溝204は入力縁202から0,3I離間し
7、両者間に光拡大領域208が存在する。入力光が渭204にバイパスされな
いように、(図示しない)開口停止手段を設けてもよい、?1を及び導波路の寸
法は表2に示した値である。導波路206は、ボンドパッド212に接続された
電極210を有し、電極及びボンドパッドは各2つずつ図示されている。エレメ
ント202〜212はデバイス10と等価のビーム案内デバイス214を形成す
る。
第2組の8つの溝220は、埋設クラツディング層までエツチングされ7つの受
容導波路222を形成している。受容導波路222はビーム案内導波n206か
ら光を受容するように設計され、長さ1.81の溝のない中央領域224によっ
て導波路206から隔てられている。渭220及び導波路222は長さ31で幅
10pmであり、深さ方向の寸法に関しては溝204及び導波処
路206と同様である。受l導波路222は縁226を有するデバイス200の
端面で終了し、ここから光出力が得られる0点!1228で示すように、デバイ
ス214の中央は中央の受容導波路222゜に軸合わせされている。線228は
非偏向出力ビームの方向に対応する。
デバイス200は、以下のごとく動作する。矢印230で示される光は縁202
を有する端面に集束される。光は、拡大領域208で発散し、ビーム案内用導波
路206に到達する。中央領域224に導波路206から出力されるビームは、
電1Ii210に印加される電圧によって方向制御される。第4図及び第5図に
関して前述したように、デバイス214がらでた中央回折極大は+10°〜−1
0°までの20°の範囲にわたって案内可能である。非偏向出力方向228に対
する10°の角度は、受容導波路222で80μ論以上の偏向に対応する。しか
しながら、中央受容導波路220゜から最も外側の導波路までの偏向は60μ−
の偏向しか要しない、更に、デバイス214はバンド幅1.5゜を有し、この幅
は受容導波路222の各々がビーム案内導波路206に対して形成する角度にほ
ぼ等しい、従って、デバイス214からの出力ビームは一度に1つだけの受容導
波路222によって受容され、ビームはボンドパッド21に適当な電圧を印加す
ることによって受容導波路のいずれか1つにスイッチングされ得る。従ってデバ
イスは、電子的に作動する1〜7方向光学スイツチとして機能する。
光は、受容導波路222の終点となる端面26でデバイス200から放出される
。光は、ボンドパッド電圧に従って選択された導波路222の1つに閉じ込めら
れる。デバイス200は、付加的な光学処理または電気光学的処理を組み込んだ
より大きい(図示しない)半導体チップまたはウェーハの一部でもよい、特に、
受容導波管222の終点が、以後の処理用電気信号を与える夫々のデテクタであ
ってもよい。
次に、第17図は、デバイス200の受容導波路構造の変形例230を示ず、構
造230は、個別導波路232を有する。中央導波路232oは真っ直ぐである
が、その他の導波路234は湾曲した入力領域と真っ直ぐな領域とを有し、入力
領域の湾曲の効果は、以後の光学的及び/または電気光学的処理に適するように
隣接導波管出力238の間の分離を強化することである。これはまた、特に広い
偏向角の受容導波路による高い光収集効率を確保する。
本発明の実施例であるデバイス10及び150は、2種以上の半導体材料を含む
ヘテロ構造であり、夫々非ドープの導波路30及び152を有する。しかしなが
ら本発明の実施例が、電気光学的特性を強化し且つより短い導波路を使用できる
ドープ導波路を組み込むように設計されてもよい。GaAs導波路にはSiを濃
度10”cm−’でドープし得る。または各導波路が、多重量子井戸構造でもよ
く、これも電気光学的特性を改良し得る。
本発明はまた、例えばシリコンに半導体へテロ構造として形成されてもよい、シ
リコンは一次電気光学効果を有していないが、二次効果及びドーピング効果を使
用し得る。
低屈折率の媒質と境界を接したコアを有する導波路を形成する必要があり、ドー
ピングの増加によって屈折率を低下させ得る。可能なシリコン構造の1つはp゛
−n−n′楕構造あり、軽度にドープされた中央導波路領域が、縮退的に(〜1
0”cm−’に)ドープされた互いに反対の導電形を有する層の間にサンドイッ
チされている。水平面内で導波路は前述の実施例と同様の中間溝によって分離さ
れている。または、分離領域自体が屈折率を低下するようにドープされてもよい
8しかしながら、この場合には、導波路電極が短絡しないように、導波路電極を
分離用領域から絶縁する必要がある。ドーピングレベルの変化及び/または絶縁
はプロトン絶縁法(proton iso!ation technique)
によって得られる。
本発明は、Ga1WAs以外の■−■族材料系、例えばGa1nAsP■−■族
半導体材料によって製造され得る。CdTeはGaAsの約4倍のかなり強力な
電気光学効果を与え、CdHgTe材料系はより長い波長の赤外領域に適してい
る。 Zn5e導波路は約500nmの可視波長の青−縁領域に使用され得る。
前記に説明した本発明のデバイス10は波長1,06μ輸で動作する。より一般
的には、同様の方法で同じ材料から製造され異なる幾何学形の導波路を有するデ
バイスは、12μmまでの波長に使用するように構成され得る。このためにはよ
り長い導波路が必要であろうが、これは、従来のリソグラフィー技術の範囲で処
理できる。この種のデバイスは、3〜5μ醜及び8〜11ハの領域で動作する赤
外線システムでも使用可能であろう。
前記では本発明の用途がビーム案内に限定されている。
更に、デバイスの導波路を進行する光に強度変調を与え回折から生じるフーリエ
変換特性を利用することによってデバイスを光信号処理にも使用できる。デバイ
ス10はまた、GaAsが電界吸収性を示す波長、即ち波長1μ第で動作すると
きは吸収変調器を構成し得る。この場合デバイスは、振幅または位相を制御する
空間光変調器として機能する。本発明はまた、超小型光学分光計を構成し得る。
デバイス10を例えば単一受容導波路で使用してもよく、回折像のビーム案内は
受容導波路の入力光の波長走査を生じるであろう。
または、単一波長で動作する装置は、ビーム偏向または幅制御を使用して受容導
波路で光強度の変調を生じるプログラム可能な光学波形発生器を構成することも
可能であろう。
本発明はまた、第16図のデバイス200と同様の波長多重化分離デバイス(w
avelength demultiplexin+r device>を提供
し得る6個々の波長の混合から成る光ビームが導波路206を通過する。このと
き、各受容導波路222が夫々の単一波長を受容するように導波路電圧を調整す
る。これにより出発多重波長ビームは、単一波長を各々が有する個別ビームに分
割され、その結果として多重化分離が得られる。
前述の本発明の実施例において、デバイス10の導波路30からの光出力は平面
波の形状であり、この波形は、導波路バイアス電圧の調整によって得られたもの
である。光学素子または器具における収差を補正するために1つ以上の光焦点を
生成させるのが必要な場合には、バイアス電圧制御によって平面でない波面を発
生させることも可能である。
波面の形状に関する制御は、アレイ中の導波路の数を増加させ、これら導波路の
幅及び間隔を小さくすることによって強化される。波長1.06μ輸で使用する
ための波面制御アレイは、各々が幅1μm未満の数100個の導波路を隣合う導
波路間の中心間路M2μ翔未満で組み込むように構成され得る。
このような基準を用いると、高次の回折がアレイの照準線(非偏向)方向に対し
て広い角度を成すことが確保される。
従って、高次の回折が主要な光ビームと干渉しない。各導波路の不連続性は問題
にならない。これらの条件下にアレイは、電子的に制御される光源面発生器とし
て作用するようにバイアスされ得る。隣合う導波路間のピッチ即ち中心間距離が
自由空間光学波長の172以下に等しいとき、アレイ中の導波路の不連続性は完
全に無視してよく、より高次の回折は存在しなくなる。
第18図から第21図は、それぞれの光学波面を生成する種々の導波路バイアス
条件下の導波路アレイ300の概略図である。これらの図中、同じ素子は同じ参
照符号で示される。
波長1.06tt@の光を使用する緊密に接近したり<2μm)幅の狭い(〈1
μ…)数100個の導波路を含むアレイによる波面制御が示される6第18図に
おいて、(詳細には図示しない)アレイ導波路に沿って進行する光301は、符
号302で示すような平固液状の光出力波面を生成する。これらは矢印304で
示すように、アレイ照*U方向即ち非偏向方向に対して傾斜した方向に進行する
。非偏向方向306に対して傾斜した平面波302は、導波路出力の位相がアレ
イ300の横断方向の距離の一次関数として変化するときに得られる。
第19図は、非偏向方向306から偏移した焦点312に集束する湾曲波面31
0を発生させるアレイ300を示す、波面310は、導波路の出力位相がアレイ
300にわたって非線形の単調変化を示すように導波路をバイアスさせることに
よって発生する。このような集束は、アレイ300と回折像のメインローブ形成
との間の距離を短縮するために使用される。また、サイドローブはある程度抑制
される。第20図は、同様の状態を示すが、ここではアレイ300が、夫々の焦
点324及び326に集束する独立した2組の湾曲波面320及び322を形成
する。
この場合、アレイ300は2つの部分で有効である。各部分で導波路の出力位相
は非線形の単調変化を生じる。
第21図は、光学素子330の収差を補償するように編成されたアレイ300を
示す、素子330は、平坦面332と一部凸状及び一部門状の第2面334とを
有する。このため、素子を通過する(図示しない)平面波に波面の歪みが必然的
に生じる6個々の導波路のアレイ出力位相は、アレイ300が、平面波でない出
力波面336を与えるように制御される。波面336は、素子330によって平
面波に与えられる位相変化に共役の位相変化を有するように構成されている。波
面336が素子330を通過すると、その位相変化が相殺され平面波338が生
じる。または、アレイ300が素子330によって与えられる位相歪みに共役の
位相歪みが重畳された収束波に対応する波面を生成するように構成されてもよい
、この場合、素子330から放出される波面は収束性である。
第18図に示す平面波を中央方向306の両側に偏向角ZO°以下で発生させる
ためには、アレイから距離Sの有効バンド幅すの近似値は、式
6式中、dはアレイの幅(導波路の中心間距離の和)、λは自由空間波長〕で計
算できる。
第19図のごとき集束のためには、回折限定バンド幅ト°の近似値は、式
で計算できる。
式())及び(8)は、アレイ幅dに比較して回折限定バンド幅b゛が小さい距
離Sでビーム集束が生じるのが有利であることを示す0例えば、d−1c+sで
λ=10−’am(’1μ論)の場合、S=300cmならば、b=1.0c−
及びb’ = 0.035c醜であるが、5=10’emではb=2.2e輸及
びb’ = 1.2e−である。
本発明のデバイスによる位相制御集束の利点は、照明強度を増加し且つアレイか
ら遠い走査視野でより微細な細部をアドレスするのが可能なことである。これは
、撮像(imaging)及び光学的記憶装置において重要な利点である。
更に、焦点の位置は、照準線方向からの偏向及びアレイからの距m<ズーミング
)の双方に関して変更し得る。ズーミング即ち焦点距離の変更によって、物体か
ら反射された光強度の変化率の測定値から遠視野の物体の範囲を確認し得る。ま
たは、パルス−エコー法を使用してもよい、この方法では、光パルスの発信と着
信との間の時間遅延を測定する。
第19図に示すアレイ300の集束作用によれば、より狭い受容波長を使用でき
るので、l〜N方向スイッチ(第16図参照)の場合にも有利であろう。
次に第22図は、全体を符号400で示すアナログ−ディジタルコンバータ(A
DC)の形態の本発明の別の実施例の概略説明図である。八〇C400は第1図
と同様の光ビーム案内デバイス402を組み込んでいるが、デバイスの長さが延
長されまた異なる電f!構造を有している。デバイス402は7つの電気光学的
導波路を有しており、各導波路の内側領域が点線H1〜H7で示されている。導
波路−n(n=1〜7)の各々に夫々の位相校正電極CNと位相変更電極νnと
が装着され、各電極対Cn−Vnはどの場合にも、各導波路の長手方向の互いに
対向する両端に配置されている0校正電極01〜C7は等しい長さを有している
が位相変更電&V1〜v7は導波路番号nに比例する長さを有している。即ち、
1ViiVnの長さはnに比例している0位相変更電極は、(図示しない)導波
路間の溝にまたがって配置されたBのごときブリッジリンクによって一緒に接続
され、共通ボンドバッドPに接続されている。
電圧入力IPはボンドバッドPに接続されている6校正電極01〜C7は、第1
図に符号33−34で示すような(図示しない)夫々のボンドバッドへの個別の
結線を有する。
パルス化レーザ404は、ビームスプリッタ408を介してデバイス402に入
る光ビーム406を発生する。レーザ強度の−部はビームスプリッタ408によ
って偏向されて基準ビーム410を形成する。デバイス402に入射する光は、
鎖線412で示すように導波路H1〜冒7の(図示しない)入力端に発散する。
導波路からの光出力は例えば線414によって示されており、レンズ416によ
ってデテクタの垂直平面状アレイ418に集束される。デテクタの1つの水平線
だけが図示されている。
個々のデテクタは符号りに添え字1〜7を付けて示す、デテクタアレイ418か
らの出力信号はディジタル電子プロセッサ420に入る。基準ビーム410はミ
ラー422及び424によって基準デテクタの(図示しない)アレイに反射され
る。各基準デテクタは、夫々のデテクタD1〜D7と対を成す0図は、デテクタ
D7に対応する基準デテクタDRを示しているが、図を複雑にしないためにその
他の基準デテクタは省略されている。 D7/DRのごときデテクタ対の各々は
、プロセッサ420に組み込まれた夫々の比較器に接続されている。このような
比較器の1つを符号426で示す、各比較器は高速デバイスである。
^DC400は以下のごとく動作する。入力IPはアース電位に接続され、校正
電極01〜C7は夫々のバイアス電位に接続され、出力光414をレンズ416
によってデテクタDOに集束させる。これは校正手順であり、以後、校正電極の
バイアス電位は固定値に維持される0次に、アナログ電圧V^を位相変更電iV
1〜v7の入力IPに印加する。電極v1〜■7の全部がブリッジリンクBを介
して前記電圧を受容する。K1番目の電極Vn(n=1〜7)の長さは導波路の
番号nに比例する。従って、電界が作用している(従って電気光学的に屈折率変
化が誘発される)n番目の導波路のWnの長さはnに比例する。これらの条件下
にレンズ416によってデテクタアレイ418に生成されたビーム形状は実質的
に維持されるが、出力光ビーム414は図示のごとく角θだけ方向調整して案内
される。更に、θは入力電圧V^に正比例する。これは、近似値ではθ= si
nθを意味し、−iに光学器械に適している。デテクタアレイ418では、ビー
ム焦点がV^に比例する距離だけデテクタDOから逸脱する。即ち−がV^に比
例するとき、焦点〜D7のいずれが照明されたかを同定することによってV^の
測定値が得られる。前述のごとく、各デテクタは例えばD7/DRのごとく基準
デテクタと対を成し、レーザ404からの入力光はパルス化されている。各レー
ザパルスはビームスプリッタ408によって2部に分割される。レーザパルスが
存在しないときは、デテクタ対りフ/DRは同様の信号を比較器426に出力し
、比較器426は出力零を発生する。レーザパルスがDRのごとき基準デテクタ
に到達すると、該デテクタの出力は零でない、この出力信号は、入力のく図示し
ない〉電位除算器で除算されて比較器426に与えられ、中間的な値の比較器出
力電圧レベルを与える。光ビーム414がD7のごときデテクタに集束されると
高い比較器出力電圧レベルが生じる。その結果、比較器はレーザパルスの有無を
識別し、デテクタDg+の照明は、−に比例する入力電圧V^に対応し、入力ア
ナログ電圧に対応する2進ワードを発生するために使用される。これは^DC4
00がアナログ−ディジタル変換を行なうことを示す。
次に第23図を参照すると、^DC400と組み合わせて使用するのに適した形
態の2次元符号化デテクタアレイ構造430が概略的に図示されている。符号化
アレイ430は、入力アナログ電圧V^の2進数表現を与えるように編成されて
いる。
アレイ430は陰影を付けた方形部分432及び陰影を付けない方形部分434
で示されており4列16行に編成されたデテクタ位置を有する。陰影部分432
はデテクタに使用された位置に対応し、非陰影部分434は非使用位置に対応す
る0列の出力端子はドツト436゜〜436.によってシミュレートされており
、比較器426によって処理されるデテクタ出力は図示されていない。符号化ア
レイ430は第22図の実施例即ち^DC400に対して、レンズ416によっ
て発生した一条の光が一度に1行のデテクタ位置に気中するように編成されてい
る。
デテクタ位置432/434の数字1または0で示すように、使用デテクタ位置
の照明は2進数1の出力を生じ、非使用位置の照明は2進数0の出力を生じる。
従って、入力電圧■^による一条の光の偏向は、列出力436.(最下位ビット
即ちLSB)から436.(最上位ビット即ちMSB)でビットパラレル的に0
〜15の範囲の値に比例する。これは、アナログ電圧V^がらディジタル出力へ
の直接変換を示す。
符号化アレイ430は、光の一部が1つのデテクタにはいり一部が同じ隣接列の
対応デテクタにはいるため確実さに欠けるという欠点がある。第23図の7と8
との間の臨界入力電圧V^では、4つの数字全部の間で0から1または1がら0
への変化が生じる。その他の電圧では、同時に2つ以上の数字の変化が生じる。
2つ以上の数字の変化に伴って生じる確実さの欠如を防ぐなめに、第24図のグ
レイコードアレイフォーマット(Gray Code array forma
t)を使用してもよい。
第24図は、隣合う行間の一条の光の運動が2つ以上の数字の変化を決して生じ
させないように編成された変形アレイ440を示す、これはデテクタ位置の使用
状WJ (occupancy)以外は第23図と等価であるから、詳細には説
明しない、ダレイコード出力は従来の2進フオーマツトに容易に変換できる。
八〇Cの実施例400は、種々の長さの導波路阿1〜に7に一定の電界を生じさ
せるために種々の長さの位相変更電iV1〜■7を使用している。一定長さの電
極を使用し夫々に異なる電圧を印加することによって同じ効果を得ることも可能
である。この場合、第1の位相変更電極には入力アナログ電圧階によって入力ア
ナログ電圧を漸減する。これは、長さが直線状に減少する^DC400の一連の
電極に定電界を印加するのと対照的に、一定長さの電極群に直線状に減少する電
界を生じさせる効果がある。これらの2つの方法は等価であり、位相シフトが電
圧に線形比例する限り、双方が、入力電圧V^に比例するビーム案内を行なう。
第2図に示すように、屈折率の電気光学的変化△iは電界に対して非線形でもよ
い、この場合、第24図のデテクタDO〜D7の位置、または第23図及び第2
4図のデテクタの位置は補償可能に調整され得る。即ち、非線形電気光学効果を
補償するために隣合うデテクタの中心間距離を非線形に変化させるとよい。
^DC400はミラー422及び424を介した基準光ビーム通路を組み込んで
いる。この通路は、デバイス402が形成された半導体ウェーハ内に導波路とし
て集積されてもよい、同様に、レンズ416、デテクタアレイ418及びプロセ
ッサ420もかかるウェーハに集積され得る。または、導波路−1〜貯に付加的
位相変化を導入することによって第20図に示すようなレンズ機能を獲得させて
もよい。
次に第25図は、ディジタル−アナログコンバータ(D/^)として編成された
本発明の別の実施例450を示す、 D/^コンバータ450は、夫々の電極が
線−ト14で示された4つのアレイ452を含む、導波路電極は夫々の電圧v1
〜v4に接続され、各電圧はディジタル1または0に対応する:導波路脇ト14
は、より詳細に後述する振幅調整器456を介してレーザーダイオード454か
ら光を受容する。レーザ出力はレンズ460を介して補助デテクタ458によっ
てモニタされ、デテクタ出力はレーザ出力源462を制御しレーザの振幅安定性
を与えるために使用される。光は導波路アレイ452から平面波として出力され
、係数20−1で減衰する中性濃度フィルタアレイ464を介してn番目の導波
路(n=1〜4)に移行する。即ち、第1導波路の出力は減衰されないが、以後
の導波路の出力は先行導波路の172になる0個々のフィルタを垂直線で示して
おり、各フィルタは50%減衰を与える。フィルタアレイからの光は、レンズ4
66によって入射光強度に対応するように構成されたダイオードデテクタ468
に集束される。
振幅調整器456は、導波路l111〜i4の各々に対して(図示しない)夫々
のMach Zehnder干渉構造を含む、かかる構造の各々は、後で2つの
アームに分割される入力導波路領域を含む、アームは後で再結合し、導波路−ト
14の各1つに接続された単一の出力導波路アームを形成する。各アームは夫々
のバイアス手段を有し、一方のアームにおける光の位相が電気光学的に進んでお
り、他方のアームが遅れている。
その結果、分割された2つのアームからでた波の間の干渉がそれらの相対位相シ
フトに伴って変化するので、出力導波路アームと夫々の導波路−〇における平均
位相は一定であるが振幅は可変である。従って、振幅調整器は導波路m1〜T1
14に対する光入力間の振幅を等化する手段を与える。ニオ造は、公知であるか
らこれ以上説明しない。
レーザ454からの出力波長は、電界吸収を与えるように導波路霧ト14の材料
中の半導体のバンド縁の近傍に存在するように構成されている。電界吸収は、前
述の実施例で使用した電界屈折に間接的に関係する電気光学効果である。
この作用は、電界に応じて半導体のバンド縁を移動させ、その結果としてレーザ
波長の吸収を変化させる。
従って、各導波路は、該導波路に印加電圧が存在するか否かに応じて内部の光を
透過または吸収する。導波路によって出力される強度が等しいとき、デテクタ4
68によって受容される強度の和Sは、式、
〔式中、Aは定数、■1〜v4の各々はディジタルビット値0または1〕で与え
られる。その結果として、デテクタ468は2進ワードのディジタル入力VIV
2V3V4に比例したアナログ出力を与える。従ってデバイス450は4ビツト
D/^変換を行なう、より多数のビットを収容するために付加的な導波路を配備
してもよい。
振幅調整器456が、導波路アレイ452まで順次段階で振幅(magnitu
de)が倍増するように重み付けされた導波路入力強度を与えるように構成され
ているとき、デバイス450のフィルタアレイ464を省略してもよい、レーザ
454は連続動作してもよくまたはディジタルデー″少入力と同期的にパルス化
されてもよい、更に、レーザ454は、デテクタ468における干渉作用を防止
するために「フェーズジッタ(phasejitterd)Jされていてもよい
。
次に第26図は、電気パルスアナライザの形態の本発明の別の実施例500の概
略図である。パルスアナライザ500は、平行電極線5021〜502.で示す
導波路アレイ502を組み込んでいる。アレイ502は、(図示しない)振幅調
整器を介してパルス化レーザからパルス光504を受容する。第25図に関して
前述のごとく、導波路アレイ502は、個々の導波路内で光を電界吸収するよう
に構成され、レーザの波長は導波路材料のバンド縁の近傍に存在する。光は導波
路アレイ502の出力く結晶@開)面506から出力され、レンズ508によっ
て線形デテクタダイオードアレイ510に結像される。レンズ508は出力面5
06及びデテクタアレイ510の双方から焦点距離の2倍だけ離間している。そ
の結果として、平面506の導波路出力の実像はアレイ510中の夫々のデテク
タダイオードに形成される。
チェーン512の無線周波(RF)インダクタ5121〜5124は、隣合う電
極対502.と502□、(n=1〜4)とを接続する。最も上部のRFインダ
クタ512.はRF信号入力514に接続されている。
パルスアナライザ500は以下のごとく動作する。入力514に印加されたRF
信号は式、
V = (LC)−ff
〔L及びCは夫々、単位長さあたりのチェーンのインダクタンス及びキャパシタ
ンスであり、■の単位は毎秒あたりのし及びCの測定に用いられる長さである〕
の速度でインダクタチェーン512に沿って伝播する。Cの値はチェーン512
が接続された導波路5023等のキャパシタンスに支配される。Lの値は、個々
のインダクタ5121等の長さを変更するか及び/または巻回することによって
調整され得る。これらのし及びC成分によって形成された人工的遅延線は実質的
に非分散性であることが必要である。即ち■が該当バンド内のRF信号周波数か
ら独立していなければならない。
514のRF信号入力はインダクタチェーン512に沿って伝播するために有限
の時間を要するので、任意の瞬間に信号波形のサンプルセクションがチェーン長
さにわたって分布して出現する。レーザ504からのパルスは振幅調整器505
によって導波路502の間に均等に分割される。各レーザパルスの分割部分は、
夫々の導波路内部で電界吸収によって、該導波路でのRF信号レベルに依存しで
ある程度まで減衰される。
その結果として、平面506の導波路出力は瞬時的RF波形に従って減衰される
。アレイ510のデテクタは夫々の導波路出力を受容し、従って、RF濾波形従
って減衰された出力信号を発生する。従って、レーザパルスの長さが、個々の導
波路で明らかな信号レベル変化が生じる時間よりもはるかに短いならば、デテク
タアレイ出力はRF濾波形サンプルである。1ピコ秒のレーザパルスはIGfl
zを十分に上回るRF周波数成分をサンプリングし得るであろう、その結果とし
てパルスアナライザ500は、VHF波形をサンプリングする手段を提供する。
更に、アナライザ500は、従来の全電子装置で生じたようなサンプリング信号
の劣化を誘因する電子的過渡現象を生じない。
アナライザ500においては、波形の繰返しと同期的にパルス化されたレーザ5
04によって反復性RF波形がサンプリングされる。このようにして得られた多
数のサンプルを電子的に集合させて信号対雑音比を改良し得る。
前述のごとく、パルスアナライザ500はデテクタアレイ510に光を結像させ
るレンズ508を組み込んでいる。光学的倍率を与えるためにレンズは導波路出
力から焦点距離の2倍以内の処に配置され得る。または、結像用光学素子を省略
できるように、個々のデテクタを夫々の導波路出力に直接配置してもよい。
本発明はまた、時間集積相関器を提供する。この時間集積相関器は、装置として
の概念はパルスアナライザ500と同様であるが、その用途に適応するように以
下のごとく修正されている。レーザ504は、はるかに長いパルスを有している
か、または前記のごとく連続でもよい、レーザは、その強度出力範囲の中点の周
囲でバイアスされ、入力基準信号によって該中点の周囲で強度変調される。アレ
イ502の最も外側の導波路はインダクタチェーン512に接続されず、アレイ
502の全部の導波路が夫々の動作の中点(50%減衰)にバイアスされる。ア
レイのデテクタの各々は夫々の導波路から光を受容する。インダクタチェーンに
非接続の導波路に対応するデテクタは基準信号を与え、その他の全部のデテクタ
の出力信号が(図示しない)比較器アレイによって基準信号に比較される。
波形は、前記と同様にしてインダクタチェーン512に入力され、波形は雑音及
び干渉によって劣化する。レーザ変調がインダクタチェーンに接続されたいずれ
が1つの導波肯の信号に同期すると、該導波路に対応するデテクタにピーク信号
が出現し、入力波形中にレーザ変調信号波形が存在することを検証する。導波路
変調器のピーク伝送は常に、レーザ強度の極大と一致し、伝送最小値はレーザ強
度の極小と一致する。デテクタは、ナノ秒から秒の範囲の適当な任意の期間に受
容した夫々の光出力を集積し得る。集積はレーザパルスの長さまたはデテクタ出
力の電子的集積によって支配され得る。雑音及び非相関干渉は十分に長い集積期
間にわたって零に平均される。
次に第27図は、本発明の前記の実施例での使用に適した導波路アレイ構造56
0の概略図である0分がり易いように、構造560は、奥行きを極度に縮小し案
分比例でない状態で示される。該構造は、3つの導波路562を組み込んでおり
、各導波路はパラボラ形の拡大された入力及び出力領域即ちポーン564及び5
66を有する。入力ホーン564は矢印の付いた波面568によって示されるレ
ーザ光ビームを共通に受容する。出力ホーン566は平面光波572を発生する
。
パラボラ形入力及び出力導波路ホーン564及び566の使用によって多数の利
点が得られる。テーバ状導波路ホーンは公知であるが、パラボラ形ホーンはより
効率がよく導波路の所要長さも短い、出力ホーン566は出力ビーム572を拡
大し、不要な高次のモードを喪失して光エネルギを低次の空間モードに集中させ
る。更に、導波路562から出力ホーン566への遷移が極めて短い物理的長さ
で生じ、モード変換の可能性が小さい、導波路ホーン564及び566の主な利
点は、小さいキャパシタンスで回折効果を伴うことなく連続的光学構造の効果が
シミュレートできることである。
嘱A(
国際調査報告
1Mmm″5M1n崗17”1:0τ/GB 8B100928