JPH0350035A - ウォークインシート構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、シートバックの前倒しに連動して、シート
スライド装置のスライド範囲の前限位置までシートがス
ライドされるウオークインシート構造に関する。

〔従来の技術〕

たとえば、２ドア、３ドアタイプの自動車においては、
通常、フロントシートのシートバックを前方に倒して、
フロントシートと、ボディのセンターピラーとの間に乗
降空間を形成し、その乗降空間を利用して、リヤシート
着座者の乗降が行なわれる。しかし、シートバックを前
倒ししただけでは、十分な乗降空間が形成できず、リヤ
シート着座者の乗降が容易に行なえない。そこで、シー
トを前後にスライドさせるシートスライド装置を利用し
、シートバックの前倒しに連動してシートをスライド範
囲の前限位置までスライドさせて、フロントシート、セ
ンターピラー間の乗降空間を広く確保するウオークイン
シートが提供されている。

このようなウオークインシート構造は、たとえば、リク
ライニング装置の操作レバー（リクライニングレバー）
、ウオークインレバーと、シートスライド装置のロック
手段とが、ワイヤ等で連動可能に連結されている。そし
て、リクライニングレバー等の操作によるシートバック
の前倒しと同時に、シートスライド装置のロック手段が
口、り解除されて、シートがリターンばね等の偏倚力に
よって、スライド範囲の前限位置までスライドするよう
に構成されている。

このような構成によれば、シートバックの前倒しに加え
て、フロントシートがスライド範囲の前限位置までスラ
イドされるため、フロントシート、ボディのセンターピ
ラー間の乗降空間が広く形成でき、リヤシート着座者の
乗降が容易に行なえる。

シートスライド装置のスライド距離は、一般に、１８０
閤程度に設定される。

〔発明が解決しようとする課題〕

上記のように、公知のウオークインシート構造は、リク
ライニングレバー、または、ウオークインレバーの操作
によるシートバックの前倒れに連動して、シートをスラ
イド範囲の前限位置までスライド可能に構成されている
。

ところで、フロントシート、リヤシート、および、ボデ
ィのセンターピラー等のレイアウトは、たとえば、自動
車のボディの大きさ等によって決定される。つまり、ボ
ディの比較的小さい自動車等においては、フロントシー
ト、センターピ５−間やフロントシート、リヤシート間
等の初期間隔が予め狭くレイアウトされる。

しかし、このような狭いレイアウトの自動車においては
、ウオークインシートからなるフロントシートが１８０
日程度の距離を前方にスライドしても、初期間隔が狭い
ため、フロントシート、センターピラー間の乗降空間に
１・分な広さが確保できない。そのため、狭いレイアウ
トの自動車においては、リヤシート着座者の良好な乗降
性が１・分に得られない。

ここで、フロントシートのスライド距離を長く設定すれ
ば、フロントシート、センターピラー間の乗降空間が広
く形成できる。しかし、シートスライド装置によるスラ
イド距離を長くするためには、スライドレール等をスラ
イド距離に対応して長く成形する必要がある。そのため
、スライドレール等がフロントシート着座者の足元に突
出し、フロントシート着座者の足元を狭くするとともに
、フロントシート着座者にケガ等をさせる虞れがあり、
好ましくない。

この発明は、シートスライド装置のスライド距離を長く
することなく、広い乗降空間が容易に形成されるウオー
クインシート構造の提供を目的としている。

〔課題を解決するための手段〕

この目的を達成するために、この発明によれば、シート
スライド装置のアッパーレールと、シートクッションと
の間に、前後方向に揺動可能なフロントリンク、リヤリ
ンクが、前方に揺動する偏倚力を付加した状態で介在さ
れている。また、フロントリンク、リヤリンクがロック
手段によって後方位置に保持されるとともに、フロント
リンク、リヤリンクの少なくとも一方、または、双方に
、対応するリンクを弾性のもとで支持可能なクッション
部材が設けられている。そして、ソートスライド装置に
よるスライド距離に加えて、フロントリンク、リヤリン
クの揺動距離だけ、シートを更に前方に移動可能に構成
されている。

ここで、フロントリンク、リヤリンクの少なくとも一方
、または、双方のクッション部材を、弾性を高めるため
の形態を有して成形するとともに、後方へのフロントリ
ンク、リヤリンクの揺動時に圧縮可能な圧縮代だけ高く
成形することが好ましい。

〔実施例〕

以下、図面を参照しながらこの発明の実施例について詳
細に説明する。

第１図、第２図に示すように、この発明に係るウオーク
インシート構！１ｇは、シートスライド装置１２を備え
、シートクッション１４が、フロントリンク１６、リヤ
リンク１８を介して、シートスライド装置のアッパレー
ル２０に取付けられている。

シートスライド装置１２は、公知の構成とされ、たとえ
ば、シートクッション１４の載置されるアッパーレール
２０と、ブラケット２１を介して車両の車床２２に固定
されたロアレール２４とを備えて構成されている。そし
て、第３図に示すように、アッパ−レール２０の下端に
形成された内方フランジ２６と、ロアレール２４の上端
に形成された外方フランジ２８との間に、鋼球３０が並
置されている。また、ローラ３２カ、アッパーレール２
０、ロアレール２４間に配設されている。上記のような
構成において、左右の鋼球３０が、アッパーレール２０
．ロアレール２４間の水平方向の荷重を、ローラ３２が
垂直方向の荷重をそれぞれ資担することによって、ロア
レールに対スるアッパーレールのスライドが確保される
。

ここで、第１図、第３図を見るとわかるように、このよ
うなシートスライド装置１２は、たとえば、ロアレール
２４に対するアッパーレール２Ｇのスライドを規制する
スライドロック手段３４を備えている。

スライドロック手段３４は、たとえば、係止爪３６を持
つストッパプレート３８と、ストッパプレートの係止爪
の係止可能な一連の係止孔４０を持つロックプレート４
２とを備えている。ストッパプレート３８は、たとえば
、ブラケット４４を介してアッパーレール２０に回動可
能に取付けられた操作レバー４６のシャフト４８に固着
されている。また、ロックプレート４２は、たとえば、
ロアレール２４の下面に固着され、一連の係止孔４０が
ストッパプレートの係止片に対向し、所定ピッチ離反し
て形成されている。

ここで、ストッパプレートの係止爪３６が、偏倚力のも
とてロックプレートの係止孔４０方向に偏倚されるよう
に、たとえば、トーションばねのような偏（，１手段（
図示しない）がシャフト４８に設けられる。

このような構成では、スライドロック手段３４の操作レ
バー４６を操作し、偏倚力に抗してストッパプレート３
８をンヤフト４８とともに回動すれば、ストッパプレー
トの係止爪３Ｇ、ロックプレートの係止孔４０間の係止
が解除される。すると、スライドロック手段３４がアン
ロック状態となり、ロアレール２４に対するアッパーレ
ール２０のスライドが可能となる。また、アッパーレー
ル２０をスライドし、任意の位置で、操作レバー４６の
操作力を除くと、ストッパプレート３８が偏倚力のもと
で、操作レバーとともに初期位置に復帰し、ストッパプ
レートの係止爪３６が、対応する位置のロックプレート
の係止孔４０に係止されて、アッパーレール２０．つま
りは、シート１１が任意の位置に保持される。

第１図、第２図に示すように、このようなシートスライ
ド装置１２の一対のアッパーレール２０の前端、後端に
、たとえば、略コ字形形状のフロントブラケット５０、
リヤブラケット５２がそれぞれ固着されている。そして
、一対のフロントリンク！６の下端がフロントブラケッ
ト５０に、一対のリヤリンク１８の下端がリヤブラケッ
ト５２に、たとえば、枢支ビン５４．５６によって、そ
れぞれ枢着されている。

また、フロントリンク１Ｂ、リヤリンク１８の上端は、
たとえば、第２図に示すように、シートクッション１４
の下端のブラケット５８．６０に、枢支ビン６２，６４
によって、それぞれ枢着されている。そして、一対のフ
ロントリンク１６ｖＲに連結ロッド６６が、対のリヤリ
ンク１８間に連結ロッド６８がそれぞれ架設され、一対
のフロントリンク、一対のリヤリンクをそれぞれ連動可
能に連結している。

ここで、フロントリンク１６、リヤリンクＩ８の揺動を
規制するロック手段６９が、たとえば、リヤリンクに設
けられている。ロック手段６９は、たとえば、第１図、
第２図を見るとわかるように、一方のりャブラケｙト５
２の後端外面に延出されたロックピン７０と、ロックビ
ンと同方向で、リヤリンクの外方に延出された連結ロッ
ド６８の延出端６８ａに枢着されたラッチ７２とを備え
て構成されている。

う、チア２は、たとえば、リターンばね７６によってロ
ックピン７０との係止方向に偏倚される。リターンばね
７６として、たとえば、連結ロッドの延出端６８ａに巻
装され、一端をリヤリンクの後述する押圧片７８に、他
端をラッチ７２の背面にそれぞれ係止したトーションば
ねが利用できる。

ラッチ７２は、たとえば、第２図に示すように、ワイヤ
ー８０を介して、リクライニング装置の操作レバー（リ
クライニングレバー）δ２、ウオークインレバー８４に
連動可能にそれぞれ接続されている。

そして、リクライング装置−８２、ウオークインレバー
８４のいずれかを操作すると、ワイヤー８０によって、
ラッチ７２が後方に牽引され、ロックピン７Ｄとラッチ
との係止が解除されて、ロック手段６９がアンロック状
態となる。このような構成によれば、リクライニングレ
バー８２、ウオークインレバー８４のいずれかの操作に
よって、シートバック８５が前倒しされるとともに、前
方へのフロントリンク１６、リヤリンクＩ８の揺動が可
能となる。リクライニングレバー８２はフロントシート
着座者の操作可能な位置に、また、ウオークインレバー
８４はリャシート着座者の操作可能な位置にそれぞれ設
けられる。なお、ロック手段６９は、リクラニングレバ
−８２、ウオークインレバー８４にそれぞれ連動して、
ロック解除される構成であれば足りるため、ラッチ７２
、ロックビン７０１１１ｍ限定されず、他の部材の組合
せから構成してもよい。

ここで、リクライニングレバー８２、ウオークインレバ
ー８４のいずれかの操作による、口・ツク手段６９のロ
ック解除と同時に、フロントリンク１Ｇ、リヤリンクＩ
８を前方に偏倚する偏倚手段８Ｇが、たきえば、リヤリ
ンクに設けられている。第１図、第２図に示すように、
偏倚手段８６として、たとえば、一対のリヤブラケット
５２間に架設されたサポートロッドδδに巻装され、一
端をサポートロッドの突起８１１ａに、他端をリヤリン
クの押圧片７８にそれぞれ係止したトーションばねが利
用できる。

また、第１図、第２図に示すように、シートスライド装
置のスライドロック手段３４は、たとえば、ストッパプ
レート３８に連動し、上方から押圧可能なサポートレバ
ー９０をアッパーレール２０の上面に持ち、サポートレ
バーを押圧可能な押圧ビン９２が、対応するサイドのリ
ヤリンク＋８の前面に突出して設けられている。サポー
トレバー９ｏは、たとえば、前方へのリヤリンク１８の
回動時に、押圧ビン９２によって押圧され、サポートレ
バーの押圧によって、ストッパプレート３８がロック解
除方向に回動し、スライドロック手段３４のロックが解
除される。

また、たとえば、アッパーレール２ｏの後端、ロアレー
ル２４の前端に取付片９４がそれぞれ固着され、Ｊｙ付
片１７０に、たとえば、引張コイルばねからなるリター
ンばね９６が配設され、アッパーレール、つまり、シー
）１１を、常に前方に偏倚している。このような構成で
は、前方へのリヤリンク１８の揺動によって、スライド
ロック手段３４が解除されると、リターンばね９６によ
って、シート１１がンートスライド装貨１２のスライド
範囲の前限位置に、自動的にスライドされる。

ここで、第１図、第２図に示すように、この発明によれ
ば、後方へのフロントリンク１６、リヤリンク１８の揺
動を弾性のもとで支持、規制するり・ｙンヨン部材９８
．９９が、シートスライド装置のアッパ−レール２０の
上面でフロントリンク、リヤリンクに対応してそれぞれ
設けられている。り・ツション部材９８．９９は、合成
ゴム等の弾性体から、たとえば、第４図に示すように、
下端にフック１００を４ｉｉｆ　した円柱状に成形され
ている。そして、ア−ｙ　ｔ＜−レール２０に固着され
た略コ字形形状のブラダ・１ト１０２の挿通孔１０４に
、クッション部材のフ・ツク１００を弾性変形させなが
ら挿入し、挿通孔への通過後によるフックの原形復帰に
よって、フックがブラケットの挿通孔の周壁に係止され
、クッション部材９８．９９が、ブラケットを介して、
アッパーレール２０に固定される。

また、フロントリンクＩＬ　リヤリンク１８の背面に、
クッション部材９８．９９に対応する押圧片７８がそれ
ぞれ設けられ、後方へのフロントリンク、リヤリンクの
揺動時に、押圧片が対応するクツシコン部材にそれぞれ
当接可能に構成されている。押圧片７８の下面７８ａは
、たとえば、第２図に示すよウニ、アッパーレール２０
の上面とほぼ平行となるように設けることが好ましい。

このような構成とすれば、押圧片の下面７８ａが全面的
にクッション部材９δに当接されるため、フロントリン
ク１６、リヤリンク！８が１−分な弾性のもとて支持、
規制される。

上記のような構成によれば、フロントリンク１６、リヤ
リンク１８は、後方への揺動時において、クツシコン部
材９Ｌ９９にそれぞれ支持される。そのため、シート１
１の通常の着座位置におけるフロントリンク１６、リヤ
リンク１８のガタつきがクツシコン部材９１９９に吸収
され、ガタつきに起因する異音の発生が防止できる。

実施例において、クツシコン部材９１１．９９は、フロ
ントリンク１６、リヤリンク１８にそれぞれ設けられて
いるが、これに限定されず、たとえば、フロントリンク
、リヤリンクの少なくとも一方にのみクツシコン部材を
設ける構成としてもよい。しかし、この実施例のように
、クッション部材９８．９９をフロントリンク１６、リ
ヤリンク１８の双方に設ける構成とすれば、フロントリ
ンク、リヤリンクの双方が支持され、後方への揺動時の
安定した支持が容易に得られるため、好ましい。

また、実施例において、り・シンヨン部材９８．９９は
、フック１００によって、ブラダ・ｙｔ１０２に固定さ
れている。しかし、これに四定されず、他の手段、たと
えば、接着等によって、クッション部材９Ｌ９９をブラ
ダ・ｙ）１０２に固定する構成としてもよい。また、ク
ッション部材９１９９は、プラグ・ツ１−１０２を介し
て、シートスライド装置のア・１ノで一レール２０に固
定されているが、これに限定されず、たと尤ば、ブラケ
ットを省略し、アッパーレールにクツシッフ部材を直接
固定する構成としてもよい。しかし、実施例のように、
ブラケット１０２を介して、シートスライド装置のアッ
パーレール２０に固定する構成とすれば、シートスライ
ド装置に悪影響を与えることがないため、好ましい。

更に、クッション部材９８．９９は、押圧片７８を介し
てフロントリンク＋６、リヤリンク１８に弾性を与えれ
ば足りるため、図示のような円柱状に限定されず、他の
形状に成形してもよい。

ここで、後方へのフロントリンク１６、リヤリンクＩ８
の揺動時に、クツシコン部材９８．９９の容易な弾性変
形を可能とするために、弾性を高めるための形態、たと
λば、第４図に示すように、空洞部１０１１を有してク
ッション部材を成形することが好ましい。このような構
成とすれば、フロントリンク１６、リヤリンク１８に、
クッション部材９Ｌ９９の弾性変形による大きな弾性が
与えられるため、フロントリンク、リヤリンクのガタつ
きが確実に防止できる。

実施例においては、クッション部材９１９９の双方が空
洞部１０ｇを有して成形されているが、これに限定され
ず、少なくとも一方に形成すれば足りるため、たとえば
、リヤリンクサイドのクッション部材９９にのみ、空洞
部を形成する構成としてもよい。また、クッション部材
９８．９９は、骨性を高めるための形態を有する形状で
あれば足りるため、空洞部１０８に限定されず、他の形
態、たとえば、突起、切欠き、気孔等を有する構成とし
てもよい。

また、第４図に示すように、後方へのフロントリンク１
６、リヤリンク１８の揺動時に、押圧片７８によって圧
縮されて、偏倚力を生じさせるように、たとえば、ロッ
ク手段６ｇの設けられたリヤリンクサイドのクッション
部材９９を、圧縮代（潰し代）Δ１！たけ高く成形する
ことが好ましい。圧縮代Δ１１は、たとえば、１〜２■
程度に設定される。このような構成のクッション部材９
９は、たとえば、後方へのフロントリンク１Ｂ、リヤリ
ンク１８の揺動による上方からの圧縮に対して、容易に
弾性変形し、押圧片７８に作用する原形への復帰力が更
に大きくなる。

つマリ、後方への揺動時において、圧縮状態からのクッ
ション部材９９の大きな原形復帰力のもとで、リヤリン
ク１６とともにラッチ７２が前方に偏倚されるため、ラ
ッチ、ロックビン７０が確実にロックされ、ロック手段
６９のロック性が向上される。

そして、ロック手段のラッチ７２、ロックビン７０間の
ガタつきが１・分に防止でき、ラッチ、ロックビンのガ
タつきに起因する異音が生じないため、着座者、特に、
ドライバーに不安感を与えることもない。

更に、ロック手段のラッチ７２、ロックビン７０が、ク
ッション部材９８の原形復帰力のもとでロックされ、ラ
ッチの成形、ロックビンの配設位置等に誤差が生じても
クッション部材が誤差を吸収するため、ラッチ、ロック
ビンの成形、組立てに高い精度を要しない。

ここで、実施例においては、ロック手段６９の設けられ
たリヤリンクサイドのクッション部材９９を圧縮代Δ１
１だけ高く成形しているが、これに限定されず、たとえ
ば、ロック手段の設けられていないフロントリンクサイ
ドのクッション部材９８を圧縮代だけ高くする構成とし
てもよい。しかし、実施例のように、ロック手段６９の
設けられたリンクサイドのクッション部材を圧縮代Δ１
１だけ高く成形する構成とすれば、クッション部材の原
形復帰力が、ロック手段に適確に作用するため、ロック
手段のロック性がより向上される。なお、フロントリン
クサイド、リヤリンクサイドのクッション部材９１９９
の双方を圧縮代ΔＩＩだけ高くする構成としてもよい。

上記のような構成のウオークインシート構造１Ｇは、以
下のように動作される。

たとえば、第２図に示すようなシート１１の後限位置に
おいて、リクライニングレバー８２、または、ウオーク
インレバー８４を操作すると、レバー操作によって、シ
ートバック８５が前倒しされるとともに、ワイヤー８０
が牽引されて、ラッチ７２がリターンばね７６の偏倚力
に抗して反時計方向に回動される。すると、ロック手段
６９のラッチ７２、ロックビン７０間の係止が解除され
、リターンばね７Ｇの偏倚力によって、リヤリンク１８
がフロントリンク１６とともに前方（反時計方向）に揺
動される。つまり、第５図に示すように、フロントリン
ク１６、リヤリンク１８の揺動用Ｍｌ、Ｉ、いわゆるオ
ーバーウオーク量だけ、シートスライド装置＋２のスラ
イド距離とは別に、シート１１が前方に移動される。

そして、リヤリンクＩ８が前方に揺動されると、リヤリ
ンクの押圧ビン９２によって、スライドロック手段のサ
ポートレバー９０が押圧され、ストッパプレートの係止
爪３６、ロックプレートの係止孔４０間のロックが解除
されて、スライドロック手段３４がアンロック状態にな
る。すると、第６図に示すように、リターンばね９６の
偏倚力によって、シー）ＩＩがシートスライド装置１２
のスライド範囲の前限位置までスライドされる。このよ
うな構成によれば、シート■！は、シートスライド装置
１２によるスライド距１４１．２（スライドウオーク量
といわれる）に加えて、フロントリンク１６、リヤリン
ク１８のオーバーウオーク量Ｌ１だけ前方に移動される
。そのため、シー）１１の前方移動距離が１・分に得ら
れ、リヤシート着座者の乗降空間が広く確保できる。

また、第６図に示すような、シート１１の前限位置にお
いて、リターンばね９６の偏倚力に抗して、シートを後
方にスライドさせても、フロントリンク１６、リヤリン
ク１８、および、シート１＜、ツク８５は前倒しされた
ままの状態に維持される。そして、シート１１をスライ
ド範囲の後限位置までスライドした後に、偏倚手段８Ｇ
の偏倚力に抗する押圧力によって、シートを後方に更に
押圧すると、フロントリンク１６、リヤリンク１８が後
方（時計方向）に揺動されてシートが後方に移動される
。

このとき、押圧ピン９２がサポートレｔ＜−９９から離
反され、サポートレバーへの押力が解除されるため、サ
ポートレバーが偏倚力のもとで初期位置に復帰し、スラ
イドロック手段３４がロックされて、シートが後限位置
に保持される。また、押圧片７８がクツシコン部材９８
にそれぞれ当接して、揺動が規制されるまで、フロント
リンク１６、リヤリンク１８が揺動されると、ラッチ７
２が、リターンばね７６の偏（２カ力のもとてロックピ
ン７０に係止される、そして、シートバックδ５を初期
位置に戻すと、シー）１１が初期状態、つまり、第２図
に示す状態に、常に復帰され、通常の着座位置が設定さ
れる。

上記のように、この発明によれば、シートスライド装置
＋２によるシート１１の移動用＃（スライドウオーク量
）に加えて、フロントリンク１６、リヤリンク１８の揺
動距＃（オーバーウオーク量）だけ、シートが、更に前
方に移動される。つまり、シー２１後方のりャシート着
座者のための乗降空間が、より広く確保できる。そのた
め、初期間隔の狭いレイアウトの自動車においても、１
・分な乗降空間が得られ、リヤシート着座者の乗降が容
易に行なえる。

また、シートクッション！４と、シー！・スライド装置
のアッパーレール２０との間に、一対のフロントリンク
ｌｆｔ、　リヤリンク１８を介在させ、リクライニング
レバー８２、ウオークインレバー８４のいずれかの操作
に連動して、ロック手段６９を解除し、リンクを前方に
揺動可能とすれば足りる。そのため、構成が複雑化せず
、操作の簡単なウオークインシート構造ＩＯが安価に得
られる。

実施例において、押圧ピン９２は、リヤリンク１８に設
けられ、前方へのリヤリンクの揺動によってスライドロ
ック手段３４のサポートレバー９０を押圧可能に構成さ
れている。しかし、この構成に限定されず、フロントリ
ンクＩ６に押圧ピン９２を設けて、サポートレバー９０
を押圧する構成としてもよい。

また、押圧ピン９２に限定されず、他の手段によってサ
ポートレバー９０を押圧する構成としてもよい。

また、スライドロック手段３４をサポートレバー９０の
牽引によってロック解除可能とし、たとえば、フロント
リンク１６と、スライドロック手段のストッパプレート
３８とをワイヤー等で連結する構成としてもよい。この
ような構成では、前方へのフロントリンク１６の揺動に
伴なって、サポートレバー９０がワイヤを介して牽引さ
れ、スライドロック手段３４がロック解除される。

更に、実施例において、スライドロック手段３４は、一
対のスライドレールの一方をロックする片側ロックタイ
プとして具体化されている。しかし、この構成に限定さ
れず、たとえば、一対のスライドレールを同時にロック
する両側ロックタイプとして、スライドロック手段を構
成してもよい。

また、実施例においては、前方へのフロントリンク１６
、リヤリンク１８の揺動と、前方へのシート１１のスラ
イドとが、それぞれ連続的に動作するように構成されて
いる。しかし、この構成に限定されず、たとえば、リク
ライニングレバー８２、ウオークインレバー８４の操作
によって、フロントリンク１６、リヤリンク！８の揺動
と、前方へのシー）ＩＩのスライドとがほぼ同時に行な
われる１＆成としてもよい。

上述した実施例は、この発明を説明するためのものであ
り、この発明を何等限定するものでなく、この発明の技
術範囲内で変形、改造等の施されたものも全てこの発明
に包含されることはいうまでもない。

〔発明の効果〕

上記のように、この発明に係るウオークインシ−ト構造
は、シートスライド装置のアッパーレールとシートクッ
ションとの間にフロントリンク、リヤリンクを介在して
いる。そして、シートのスライド距離に加えて、フロン
トリンク、リヤリンクの揺動距離だけ、更に前方に移動
可能に構成されている。そのため、シートの前方移動距
離が１−分に得られ、リヤシート着座者の乗降空間がよ
り広く確保できる。従って、初期間隔の狭いレイアウト
の自動車においても、十分な乗降空間が得られ、リヤシ
ートへの乗降が容易１こ行なえる。

また、フロントリンク、リヤリンクの少なくとも一方、
または、双方に、対応するリンクを弾性のもとで支持可
能なクッション部材が設けられている。そのため、シー
トの通常の着座位置におけるフロントリンク、リヤリン
クのガタつきがクッション部材に吸収され、ガタつきに
起因する異音の発生が防止できる。

また、クッション部材が、弾性を高めるための形態を有
して成形される構成とすれば、クッション部材の弾性変
形による大きな弾性がフロントリンク、リヤリンクに与
えられるため、フロントリンク、リヤリンクのガタつき
がより確実に防止できる。

更に、フロントリンク、リヤリンクの少なくとも一方、
または、双方のクッション部材を、圧縮代だけ高く成形
する構成とするとよい。このような構成とすれば、後方
へのフロントリンク、リヤリンクの揺動によってクッシ
ョン部材が圧縮され、クッン３ン部材の大きな原形復帰
力のもとで、フロントリンク、リヤリンクが前方に偏倚
され、ロック手段が確実にロックされるため、ロック手
段のロック性が向上される。

そして、ロック手段が、クッション部材の原形復帰力の
もとでロックされ、ロック手段の成形、配設位置等に誤
差が生じてもクッション部材が誤差を吸収できるため、
ロック手段の成形、組立てに高い精度を要しない。

【図面の簡単な説明】

第１図は、この発明に係るウオークインシート構造の分
解斜視図 第２図、第５図、第６図は、ウオークインシート構造の
、シートの後限位置、リンクの前方揺動時、前限位置で
の各側面図、 第３図は、スライドロック手段の概略端面図、第４図は
、クッション部材の概略縦断面図である。 １０ニウオークインシート構造、１１：シート、１２：
ンートスライド装置、１４：シートクッション、１６：
フロントリンク、１８＝リヤリンク、２０；アッパーレ
ール、２４：ロアレール、３４ニスライドロック手段、
３８：ストッパプレート、４２：ロックプレート、４６
：操作レバー、６９：ロック手段、δ２：リクライニン
グレバー、８４：ウオークインレバー、９０：サポート
レバー、９２：押圧ビン、９８：り・ツション部材、１
０８：空洞部。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 （１）シートバックの前倒しに連動して、シートスライ
   ド装置のスライド範囲の前限位置までシートがスライド
   されるウォークインシート構造において、 シートスライド装置のアッパーレールと、シートクッシ
   ョンとの間に、前後方向に揺動可能なフロントリンク、
   リヤリンクが、前方に揺動する偏倚力を付加した状態で
   介在され、フロントリンク、リヤリンクがロック手段に
   よって後方位置に保持されるとともに、フロントリンク
   、リヤリンクの少なくとも一方、または、双方に、対応
   するリンクを弾性のもとで支持可能なクッション部材が
   設けられ、 シートスライド装置によるスライド距離に加えて、フロ
   ントリンク、リヤリンクの揺動距離だけ、シートを更に
   前方に移動可能としたことを特徴とするウォークインシ
   ート構造。（２）フロントリンク、リヤリンクの少なく
   とも一方、または、双方のクッション部材が、弾性を高
   めるための形態を有して成形された請求項１記載のウォ
   ークインシート構造。（３）クッション部材が、上端に
   空洞部を有して形成された請求項２記載のウォークイン
   シート構造。 （４）フロントリンク、リヤリンクの少なくとも一方、
   または、双方のクッション部材が、後方へのフロントリ
   ンク、リヤリンクの揺動時に圧縮可能な圧縮代だけ高く
   成形された請求項１ないし３のいずれか記載のウォーク
   インシート構造。 （５）フロントリンク、リヤリンクを後方位置に保持す
   るロック手段が、リクラニングレバー、ウォークインレ
   バーにそれぞれ連動可能に連結され、シートスライド装
   置のスライドロック手段が、前方へのフロントリンク、
   リヤリンクの揺動に連動してロック解除可能に設けられ
   、 リクラニングレバー、または、ウォークインレバーの操
   作によってロック手段がロック解除され、フロントリン
   ク、リヤリンクが前方に揺動されるとともに、フロント
   リンク、リヤリンクの揺動に連動してシートスライド装
   置のスライドロック手段をロック解除して、シートをス
   ライド範囲の前限位置まで移動させる請求項１ないし４
   のいずれか記載のウォークインシート構造。 （６）シートスライド装置のスライドロック手段に、上
   方から押圧可能なサポートレバーが設けられるとともに
   、 リンクの前方への揺動によってサポートレバーを押圧す
   る押圧ピンが、フロントリンク、リヤリンクのいずれか
   一方に設けられ、 フロントリンク、リヤリンクが前方に揺動することによ
   り、押圧ピンがサポートレバーを押圧して、スライドロ
   ック手段のロックが解除される請求項５記載のウォーク
   インシート構造。