JPH0349913Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案はＸ−Ｙプロツタにおいてテーブル上に
一定量の用紙をくり出すための用紙送り装置に関
する。

〔従来の技術〕

Ｙレールにシート用把持チヤツクを設け、該チ
ヤツクを電気的に駆動して該チヤツクによつてテ
ーブル上の用紙を把持し、上記Ｙレールをテーブ
ルに沿つて一定量送り、これによつてテーブル上
に用紙を一定量くり出す用紙送り装置は、特公昭
60−36900号公報に開示されている。

〔考案が解決しようとする問題点〕

上記装置は、用紙をＹレールに設けたチヤツク
機構によつて直接把持して用紙を送る構成となつ
ているため、用紙を傷め易いという欠陥が存し
た。本考案は上記欠陥を除去することを目的とす
るものである。

〔問題点を解決するための手段〕

上記目的を達成するため本考案は機体２と、該
機体２に固設されたテーブル４と、該テーブル４
上を任意の位置に、Ｘ方向に平行移動自在なＸ方
向駆動系に連係するＹレール１４と、該Ｙレール
１４に沿つて移動自在なＹ方向駆動系に連係する
Ｙカーソル１５と、該Ｙカーソル１５に連結し、
昇降駆動系に連係する筆記具保持部１８を備えた
ペンヘツド１６と、前記テーブル４の一方側にお
いてロール紙６のロール部を回転自在に支承する
ロール紙支持機構８と、前記テーブル４の他方側
に回転自在に配置された前記ロール紙６を巻き取
るためのシヤフト１２とから成るＸ−Ｙプロツタ
において、前記テーブル４の側部の長手方向の両
端部近傍に一対のベルトプーリ２４，２０を回転
自在に配設し、これらベルトプーリ２４、２０の
うちの少なくとも一方のベルトプーリ２０の前記
シヤフト１２の一端を連結し、上記一対のベルト
プーリ２４，２０に無端状のベルト２６を掛け渡
し、前記Ｙレール１４又は前記ペンヘツド１６の
筆記具保持部１８に、駆動装置によつてベルト把
持及び把持解除方向に駆動されるチヤツク機構を
設け、前記チヤツク機構によつて前記ベルト２６
の水平部を把持し、前記Ｙレール１４のＸ方向の
移動で前記ベルト２６の水平部を一定量駆動する
ようにしたものである。

〔作用〕

上記した構成において、用紙を送るときは、Ｙ
レール１４をＸ方向の所定位置に移動させ、且つ
チヤツク機構がペンヘツド１６側に取り付けられ
ている場合には、ペンヘツド１６をＹレール１４
に沿つてベルト２６の近傍に移動させて、ペンヘ
ツド１６及び上記昇降駆動チヤツク機構をベルト
２６に対して把持可能状態に設定する。尚、チヤ
ツク機構がＹレール１４の端部に取り付けられて
いる場合には、チヤツク機構は、予じめベルト２
６に対して把持可能な状態に設定されている。次
に、チヤツク機構を駆動して、チヤツク機構によ
りベルト２６を把持する。

次にＹレール１４をＸ方向に一定量移動する
と、ベルト２６がベルトプーリ２４，２０間で回
動し、シヤフト１２が回転する。これによりロー
ル紙６が一定量シヤフト１２に巻き取られ、用紙
が一定量テーブル４上にくり出される。

〔実施例〕

以下に本考案の構成を添付図面に示す実施例を
参照して詳細に説明する。

２はＸ−Ｙプロツタの機体であり、これにテー
ブル４が固設され、該テーブル４上には用紙６が
展開載置されている。前記用紙６のロール部６ａ
は、第５図に示すように前記テーブル４に一端側
の下方に回転自在に配置されたロール紙支持機構
８に支承されている。前記用紙６の一端は、前記
テーブル４の他端側の下方に軸受によつて回転自
在に支持された巻き取りシヤフト１２に巻き取ら
れている。１４は前記テーブル４上に、第１図
中、左右方向に移動可能に支持されたＹレールで
あり、該Ｙレール１４は、機体２に内置されたＸ
モータ（図示省略）により駆動されるように構成
されている。前記Ｙレール１４には、Ｙモータに
よつてＹレール１４に沿つて駆動されるＹカーソ
ル１５が取り付けられ、該Ｙカーソル１５にはペ
ンヘツド１６が連結している。前記ペンヘツド１
６には昇降駆動装置に連係して昇降体が配設さ
れ、該昇降体に公知の筆記具保持部１８が連結し
ている。前記ペンヘツド１６の昇降体を駆動する
前記ペンヘツド１６に内蔵された昇降駆動装置
と、前記Ｘ，Ｙモータはコントローラにドライバ
を介して接続している。３０は前記ペンヘツド１
６の昇降体に固設されたＬ字状の支持片であり、
これの下位水平舌片３０ａ上にＬ字状の昇降片３
２が配置され、該昇降片３２の上端は前記昇降体
に固設されたソレノイドから成る駆動装置３４の
出力軸に連係している。前記支持片３０と昇降片
３２はチヤツク機構を構成している。前記駆動装
置３４はドライバを介してコントローラに接続し
ている。２０は前記シヤフト１２の一端に固設さ
れたベルトプーリであり、これと、機体２の、前
記テーブル４側部の長手方向の一端近傍に位置し
て、回転自在に支承されたベルトプーリ２４との
間には無端状のベルト２６が掛け渡されている。
前記ベルト２６の上位水平部は前記テーブル４と
略同一平面上に配置され、且つ前記Ｙレール１４
の移動方向（Ｘ方向）に沿つて前記テーブル４の
長手方向の略全長にわたつて配置されている。前
記ベルト２６の上位水平部とテーブル４との間に
は隙間Ｇが形成されている。３４はペンストツカ
ーである。

次に本実施例の作用について説明する。

コントローラは、Ｘ，Ｙモータ及びペンヘツド
１６の筆記具保持部１８を昇降駆動する駆動装置
を駆動制御して、ペンヘツド１６を用紙６に対し
て水平な所定の方向に送り、且つ筆記具保持部１
８を昇降制御して作画動作を行う。筆記具保持部
１８に保持された筆記具の先端が用紙６面に当接
したペンダウン状態において、前記支持片３０の
下面は、用紙６面に対して所定距離上昇した位置
にあるように位置設定されている。作画中、駆動
装置３４はオフ状態にあり、該状態において、昇
降片３２はばね力によつて上昇復帰しており、昇
降片３２の下位水平部３２ａは支持片３０の上位
水平部３０ａに対して所定間隔離反している。所
定の作画が完了し、用紙６を一定量、テーブル４
上で送る場合には、ペンヘツド１６はペンストツ
カー３４に筆記具を返却する。次に、筆記具保持
部１８を上昇させた状態でＹレール１４を−Ｘ方
向及びペンヘツド１６を＋Ｙ方向に移動してペン
ヘツド１６をコントローラの制御で、ベルト２６
の一端近傍に第４図１の如く移動する。次に、筆
記具保持部１８を下降させて、支持片３０の下位
水平部３０ａをベルト２６の上位水平部の下面側
方に位置させる。

上記筆記具保持部１８の下降量は、筆記具の先
端がテーブル４面に当接係止されたペンダウン状
態のときよりも、筆記具を保持していない場合は
かなり大きく設定されている。

次にペンヘツド１６を移動して支持片３０の下
位水平部３０ａを、ベルト２６下面の直下に位置
させ、該状態で駆動装置３４を駆動して昇降片３
２を下降させ、該昇降片３２と支持片３０との
各々の水平部でベルト２６を挾圧把持する。

次にコントローラによつてＹレール１４が＋Ｘ
方向に移動すると、ベルト２６の上位水平部２６
は、＋Ｘ方向に駆動され、ベルトプーリ２０が回
転する。ベルトプーリ２０の回転はシヤフト１２
に伝達され、シヤフト１２の回転によつて用紙６
はシヤフト１２に巻き取られる。この用紙６の送
り量はパルスエンコーダの出力軸に固着されたロ
ーラ３２の回転によつてパルス信号に交換され、
コントローラにフイードバツクされる。所定量の
用紙がテーブル４上に繰り出されたところで、Ｙ
レール１４の移動が停止され駆動装置３４がオフ
となる。次にペンヘツド１６が−Ｙ方向に移動し
て支持片３０がベルト２６の側方に第４図２の如
く移動する。次に筆記具保持部１８が上昇駆動さ
れ、次にペンヘツド１６は所定のテーブル４上の
作画待機位置まで移動する。尚、Ｙレール１４の
用紙巻き取りのための移動運動は、Ｙレール１４
の用紙巻き取りのための移動範囲の両端にＹレー
ル１４に係合するように設けた検出器によつて制
御するようにしても良い。

上記実施例は、チヤツク機構をペンヘツド１６
側に設けているが、特にこの構成に限定されるも
のではなく、チヤツク機構をＹレール１４の＋Ｙ
方向の端部に設け、支持片３０を、常時、第４図
３の状態に設定するようにしても良い。尚、本実
施例において、ベルトプーリ２４とロール紙支持
機構８のロール紙供給シヤフトとは互いに連結し
ていないが、この構成に特に限定されるものでは
ない。

〔効果〕

本考案は上述の如く構成したので、用紙を傷つ
けることなく円滑に用紙の送りを行うことができ
る効果が存する。

【図面の簡単な説明】

第１図は平面図、第２図は外観図、第３図は外
観図、第４図は説明図、第５図は側面図である。 ２……機体、４……テーブル、６……用紙、８
……ロール紙支持機構、１２……シヤフト、１４
……Ｙレール、１６……ペンヘツド、１８……筆
記具保持部、２０，２４……ベルトプーリ、２６
……ベルト、３０……支持片、３２……昇降片、
３４……駆動装置。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 機体２と、該機体２に固設されたテーブル４
   と、該テーブル４上を任意の位置に、Ｘ方向に平
   行移動自在なＸ方向駆動系に連係するＹレール１
   ４と、該Ｙレール１４に沿つて移動自在なＹ方向
   駆動系に連係するＹカーソル１５と、該Ｙカーソ
   ル１５に連結し、昇降駆動系に連係する筆記具保
   持部１８を備えたペンヘツド１６と、前記テーブ
   ル４の一方側においてロール紙６のロール部を回
   転自在に支承するロール紙支持機構８と、前記テ
   ーブル４の他方側に回転自在に配置された前記ロ
   ール紙６を巻き取るためのシヤフト１２とから成
   るＸ−Ｙプロツタにおいて、前記テーブル４の側
   部の長手方向の両端部近傍に一対のベルトプーリ
   ２４，２０を回転自在に配設し、これらベルトプ
   ーリのうちの少なくとも一方のベルトプーリ２０
   に前記シヤフト１２の一端を連結し、上記一対の
   ベルトプーリ２４，２０に無端状のベルト２６を
   掛け渡し、前記Ｙレール１４又は前記ペンヘツド
   １６の筆記具保持部１８に、駆動装置によつてベ
   ルト把持及び把持解除方向に駆動されるチヤツク
   機構を設け、前記チヤツク機構によつて前記ベル
   ト２６の水平部を把持し、前記Ｙレール１４のＸ
   方向の移動で前記ベルト２６の水平部を一定量駆
   動するようにしたことを特徴とする用紙送り装
   置。