JPH0349731A - 脈波動脈音複合記録装置 - Google Patents

脈波動脈音複合記録装置

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JPH0349731A
JPH0349731A JP1185620A JP18562089A JPH0349731A JP H0349731 A JPH0349731 A JP H0349731A JP 1185620 A JP1185620 A JP 1185620A JP 18562089 A JP18562089 A JP 18562089A JP H0349731 A JPH0349731 A JP H0349731A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は脈波動脈音複合記録装置、特に縛帯を用いた測
定によって脈波、血圧、動脈音の王者を同時に表示でき
る脈波動脈音複合記録装置に関する。
〔従来の技術〕
循環器疾患の診断には、血圧測定とともに脈波の解析が
必要である。特に、心臓疾患の診断には、心臓近傍の大
動脈波の解析が極めてa効である。
二の大動脈波を測定する方法は、観血的方法と非観血的
方法とに分けられる。観血的方法としては、従来から血
管カテーテル測定法が行われている。
この方法は、動脈にカテーテルを入れ、カテーテルを被
測定部位まで挿入することによって、その場所における
脈波を直接測定する方法である。
方、非観血的方法としては、超音波や核磁気共鳴法を用
いた方法が開発され、実用化に至っている。
また、一般にコロトコフ音として知られている縛帯圧迫
下で得られる動脈音も、循環器疾患の診断のための貴重
な情報を含んでいると考えられている。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、上述した砲来の装置による測定結果では
、脈波、血圧、動脈音の三者を用いた総合的な診断を行
うことができないという問題がある。循環器疾患の診断
には、この王者の総合的把握が非常に重要である。
そこで本発明は、脈波、血圧、動脈音を視覚的に総合判
断することができるように、王者を複合記録できる脈波
動脈音複合記録装置を提供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
(1)  本願節1の発明は、生体の発生する脈波を検
出する脈波検出部と、 生体を縛帯によって圧迫することにより発生するコロト
コフ音を、縛帯圧を変化させながら検出し、圧力軸に沿
ってコロトコフ音の波形を記録する音波検出部と、 脈波検出部によって検出された脈波の立ち上がり時点T
Oから大動脈弁閉鎖痕が出現する時点T1までの時間軸
に、音波検出部によって記録されたコロトコフ音波形の
心収縮期圧SPから大動脈弁閉鎖痕圧DNPまでの圧力
軸を線形対応させ、脈波とコロトコフ音波形とを同一時
間軸上で表示する高圧期表示部と、 脈波検出部によって検出された脈波の大動脈弁閉鎖痕が
出現する時点T1から心拡張期圧に到達する時点T2ま
での時間軸に、音波検出部によって記録されたコロトコ
フ音波形の大動脈弁閉鎖痕圧DNPから心拡張期圧DP
までの圧力軸を線形対応させ、脈波とコロトコフ音波形
とを同一時間軸上で表示する低圧期表示部と、 を設け、脈波動脈音複合記録装置を構成したものである
(2)  本願節2の発明は、上述の第1の発明におい
て、 高圧期表示部が時点T0〜TIまでの時間軸を3等分す
る位置を示す目安線を表示し、低圧期表示部が時点T1
〜T2までの時間軸を2等分する位置を示す目安線を表
示するようにしたものである。
(3)  本願節3の発明は、上述の第1の発明におい
て、 高圧期表示部および低圧期表示部が、コロトコフ音の標
準的な包路線を表示する機能を有するようにしたもので
ある。
(4)  本願節4の発明は、上述の第1の発明におい
て、 時点T2以後の時間軸上に、心拡張期圧DP以下のコロ
トコフ音を表示する第3の表示部を更に設けたものであ
る。
(5)  本願節5の発明は、上述の第1の発明におい
て、 高圧期表示部および低圧期表示部が、右腕に縛帯を装着
したときに得られる第1の検出結果と左腕に縛帯を装着
したときに得られる第2の検出結果とを、時間軸に沿っ
た線に関して対称になるように表示する機能を有するよ
うにしたものである。
(6)  本願節6の発明は、上述の第1の発明におい
て、 上腕部を阻血するための阻血嚢と、この阻血嚢を通過し
た脈波を検出するための検出嚢と、を有する縛帯と、 この縛帯の着用によって生じるコロトコフ音を検出する
音波センサと、 検出嚢に生じる圧力変動を検出する圧力センサと、 阻血嚢および検出嚢の基準内圧を、十分に高い値から一
定の速度で徐々に減少させてゆき、音波センサが検出し
たコロトコフ音の音量が所定の設定値に達したら、基準
内圧を一定値に維持させる機能を有する圧力制御手段と
、 この圧力制御手段によって基準内圧が徐々に減少してい
る間に、音波センサが検出したコロトコフ音の波形を、
そのときの基準内圧値とともに記憶するメモリと、 基準内圧が一定値に維持されている間に、圧力センサか
ら連続的に得られる圧力変動の波形を平均し、平均脈波
を得る手段と、 このt均脈波の最大値である心収縮期圧SP、最小値で
ある心拡張期圧DP、大動脈弁閉鎖痕における圧力であ
る大動脈弁閉鎖痕圧DNP、をそれぞれ認識する手段と
、 平均脈波の立ち上がり時点Toから大動脈弁閉鎖痕が出
現する時点T1までの時間軸に、メモリに記憶されてい
るコロトコフ音波形の心収縮期圧SPから大動脈弁閉鎖
痕圧DNPまでの圧力軸を線形対応させ、脈波とコロト
コフ音とを同一時間軸上で表示する高圧期表示部と、 脈波検出部によって検出された脈波の大動脈弁閉鎖痕が
出現する時点T1から心拡張期圧に到達する時点T2ま
での時間軸に、メモリに記憶されているコロトコフ音波
形の大動脈弁閉鎖痕圧DNPから心拡張期圧DPまでの
圧力軸を線形対応させ、脈波とコロトコフ音とを同一時
間軸上で表示する低圧期表示部と、 を設け、脈波動脈音複合記録装置を構成するようにした
ものである。
〔作 用〕
本願節1の発明によれば、縦軸を血圧値、横軸を時間に
とって、脈波と動脈音とが同一時間軸上に複合表示され
る。しかも、大動脈弁閉鎖痕より前の高圧期と、これよ
り後の低圧期と、に分けて表示がなされるため、循環器
疾患の診断のための情報が視覚的に容易に把握しうる。
本願節2の発明によれば、更に高圧期の時間軸を3等分
、低圧期の時間軸を2等分する目安線が出力される。高
圧期の3等分された各区間の情報は、それぞれ、心臓、
肺、胃腸、に関する循環器情報を示し、低圧期の2等分
された情報は、それぞれ、肝臓、腎臓、に関する循環器
情報を示すことになる。このため、より詳細な診断を行
うことが可能になる。
本願節3の発明によれば、コロトコフ音の標亭的な包路
線がともに表示される。したがって、ある特定の患者に
ついて得られた11!1定結果について、標準的なΔ−
1定結果からのずれを視覚的に容易に認識することがで
きる。
本願節4の発明によれば、低圧期の後に、いわゆるに4
点〜に5点に至るまでのコロトコフ音が表示されるので
、診断に供することのできるより多くの情報を視覚的に
認識することができる。
本願節5の発明によれば、左右の測定結果を線対称に表
示するようにしたため、患者の左半身および右半身の診
断を別個に行うことができる。
本願節6の発明によれば、脈波の測定を非観血的に行う
ことができる。これは、上腕部に縛帯を巻き、この縛帯
に所定の条件下で圧力をかけると、上腕部において大動
脈波と等価な脈波が得られるという基本原理を発見した
ことに基づく。縛帯に十分な圧力をかけると、上腕部を
阻血することができる。ここで縛帯の圧力を徐々に減少
させてゆくと、縛帯を通過する脈波が検出される。この
脈波は初めは小さな波であるが、縛帯の圧力を減少させ
てゆくに従って、だんだんと大きくなる。本願発明者は
、縛帯の圧力が心拡張期圧DPに一致したときに、縛帯
を通過して検出される脈波が、心臓近傍における大動脈
波と等価になるという事実を見出だしたのである。本発
明に係る脈波動脈音複合記録装置では、コロトコフ音を
モニターしており、コロトコフ音が所定の設定値に達し
たときに、縛帯の圧力が心拡張期圧DPに達したと判断
している。この装置の圧力制御手段は、コロトコフ音が
設定値に達したら、縛帯の基準内圧を一定値に維持する
機能を有する。したがって、この間に脈波出力手段が出
力する脈波は、心臓近傍における大動脈波と等価なもの
になる。こうして、心臓近傍の脈波を直接11−1定す
ることなしに、これと等価な脈波を上腕部で測定するこ
とができるのである。
〔実施例〕
以下、本発明を図示する実施例に基づいて説明する。第
1図は、本発明の一実施例に係る脈波動脈音複合記録装
置の基本構成を示すブロック図である。この装置は、大
きく分けて、装置本体1゜O(−点鎖線で囲んで示す)
と縛帯200との2つの構成部分よりなる。縛帯200
は、上腕部を阻血するための阻血嚢210と、この阻血
嚢を通過した脈波を検出するための検出部220とを有
する。阻血嚢210は阻血に必要なだけの十分な大きさ
をもち、本実施例の場合、図の長さN1−12cm程度
である。また、検出部220は阻血嚢210に比べて十
分小さくし、本実施例の場合、図の長さN2−2cm程
度である。検出部220が大きすぎると、空気容量が大
きくなるため、これに衝突した脈波を十分に検出するこ
とができなくなる。阻止嚢210と検出部220とは、
途中の接続路230において互いに接続されており、阻
止嚢210から外部には空気を通すための導管20が伸
びており、検出嚢220から外部には同に導管250が
伸びている。この縛帯200は、2図に示すような向き
に、上腕部に着用して用ることになる。
一方、装置本体100は次のような構成になついる。ま
ず、導管250が接続されている管路01には、音波セ
ンサ110と圧力センサ12とが設けられている。ここ
で、いずれのセンサ型理的には、導管250を介して導
かれる検出220内の圧力を測定するセンサであるが、
圧センサ120が脈波の周波数帯域の圧力変動をBする
のに対し、音波センサ110は音波の同次帯域、特にコ
ロトコフ音の周波数帯域(3030Hz)を検出するよ
うに設51されている。
麩センサ110が検出したアナログ信号は、増饅111
で増幅され、A/D変換器112によニデジタル信号に
変換され、CPU130に与5れる。同様に、圧力セン
サ120が検出した10グ信号は、増幅器121で増幅
され、A/夕換器122によってデジタル信号に変換さ
れ、CPU130に与えられる。導管240が接続され
ている管路102には、エアポンプ140およびリーク
バルブ150が接続されている。このエアポンプ140
およびリークバルブ150は、CPU130によって制
御される。管路101と管路102とは連結されており
、また、阻止嚢210と検出嚢220とは接続路230
で連結されている。したがって、阻止嚢210と検出嚢
220とは、本来、同じ圧力に保たれることになる。た
だし、阻止嚢210は容量が大きいため、周波数の高い
圧力変動は険出嚢220においてのみ現れる。このため
、音波センサ110および圧力センサ120は、導管2
50の近傍に接続するのが好ましい。なお、CPU13
0には、データを記憶するためのメモリ160、データ
を表示するための表示装置170、およびデータを出力
するためのプリンタ180が接続されている。
さて、ここでこの装置の測定対象となる大動脈波がどの
ようなものかを簡単に説明しておく。第3図にこの大動
脈波の基本的な波形を示す。この図のように、脈波はい
ずれも横軸を時間軸、縦軸を圧力軸にとって示される。
この大動脈波は、心臓近傍における血圧変動を示す波形
であり、心臓の左心室筋の動きをそのまま表現している
。第3図において、時刻t1までは心臓は拡張期であり
、圧力は心拡張期圧DPとなる。時刻t1〜t2にかけ
て心臓が収縮運動を行い、心収縮期圧SPまで圧力は上
昇する。続いて、心臓は拡張運動に転じるが、時刻t3
において大動脈弁が閉じるため、時刻t4に小さな山が
現れる。時刻t3における切痕は大動脈弁閉鎖痕と呼ば
れる。その後、時刻t4〜t5にかけて圧力は徐々に減
少し、再び心拡張期圧Drに戻る。このような圧力変動
が、心臓の1鼓動ごとに現れ、それが心臓から動脈を伝
わって脈波として全身へと伝播されてゆく。しかしなが
ら、このようにして心臓で発生した脈波は、末梢への伝
播にともなって波形を変えてゆく。第4図にこの様子を
示す。波形WA−WFは、心臓の大動脈弁の直上位置か
ら末梢へそれぞれ0備〜50cIIIMれた部位におけ
る脈波を、血管カテーテルΔ−1定法で1111定した
結果である。ここで、波形WAが第3図に示す心臓近傍
の大動脈波に相当する。
このように末梢にゆくにしたがって、高周波成分が伸び
てきており、最大血圧値TOPが増大してくることがわ
かる。これは末梢にゆくほど血管が細くなり抵抗が増す
ためと考えられる。なお、ここでDNPは大動脈弁閉鎖
填圧である。このように、脈波は末梢にゆくにしたがっ
て波形を変えてしまうため、上腕部において普通に測定
した脈波(たとえば脈波WF)は、心臓近傍の大動脈波
とはかなり異なるものとなる。本装置によれば、上腕部
において大動脈波と等価な脈波を得ることができる。
第5図(a)は、この装置による測定動作を説明するグ
ラフであり、同図(b)はその部分拡大図である。前述
のように、この装置はエアポンプ140とリークバルブ
150とを有し、阻止嚢210および検出嚢220の圧
力を制御することができる。すなわち、圧力を増加させ
る場合には、エアポンプ140を動作させて嚢内に空気
を送りこみ、圧力を減少させる場合には、リークバルブ
150を開けて嚢内の空気をリークさせることができる
測定にあたっては、被測定者の上腕部に第2図に示すよ
うに縛帯200を着用させ、測定開始スイッチ(図示せ
ず)を押す。第5図(a)のグラフは、測定開始後の嚢
内圧力の変化を示すものである。すなわち、測定開始後
、CPU130がエアポンプ140を起動し、嚢内に空
気を送り込んで圧力を徐々に増加させる(グラフの点A
〜)。阻止前210は次第に動脈を圧迫し、やがて完全
に阻血する圧力にまで達する(点B)。このときの縛帯
200(阻血嚢210と検出前220)と動脈300と
の関係を現す断面図を第6図(a)に示す。図の左側が
心臓、右側が末梢であり、脈波は左から右に伝わるはず
であるが、阻血嚢210の圧力が高いため、脈波は阻血
嚢210を通過することはできない。続いてCPU13
0は、リークバルブ150を少しずつ開けて圧力をゆっ
くりと減少させてゆく(点C〜)。すると、点りにおい
てコロトコフ音が発生する。グラフ内の波形には、点り
から徐々に圧力を減少させていったとき、各圧力値に対
応して得られるコロトコフ音の振幅を示すものである。
このように点りを過ぎるとコロトコフ音が発生するのは
、第6図(b)に示すように、脈波の一部が阻止前21
0の圧力に抗して阻止前210を通過し始めるためであ
る。この点りに対応する圧力が心収縮期圧SPに相当す
ることが知られている。点りから更に圧力を減少させて
ゆくと、第6図(C)に示すように脈波は更に通過しや
すくなり、点Eにおいてコロトコフ音が最大になる。以
後、コロトコフ音は次第に減少し、点Fに達すると音は
非常に小さくなり、はぼ一定の振幅が続く。この点Fに
対応する圧力が心拡張期圧DPに相当することが知られ
ており、第6図(d)の状態に対応する。本装置の特徴
は、圧力を点Fまで減少させたら、この圧力DPをしば
らく維持させ(点F〜点G)、この間に脈波の検出を行
う点にある。脈波の検出が完了すると、更に圧力を減少
させる(点6〜点H)。縛帯200は、第6図(e)に
示すように、動脈300からは浮いた状態になる。なお
、再度の測定を続けて行う場合には、点Hから点Iまで
圧力を上昇させた後、点■から点J(心拡張期圧DP)
まで圧力を減少させ、そのまま圧力を一定に維持して、
再度の脈波検出を行えばよい。点Fに到達したときに、
心拡張期圧DPを記憶しておけば、点Bまで圧力を上昇
させなくても、点[(心拡張期圧DPよりやや高い圧力
)まで圧力を上昇させた後、心拡張期圧DPまで圧力を
減少させれば再ll?I定が可能なのである。なお、点
りから出現するコロトコフ音の波形は、そのときの基準
内圧値とともに、すべてメモリ160に記憶される。
さて、ここで脈波の検出方法について説明しよう。脈波
は動脈300内の圧力変動であるから、圧力の値として
n1定される。第6図に示すように、阻止前210を通
過した脈波310は、検出前220に衝突する。この検
出前220は阻止前210に比べて容量が小さいため、
このような、周波数の高い、振幅の小さな波でも微妙に
検出することができる。この微妙な圧力変動は、圧力セ
ンサ120によって検出される。阻止前220は容量が
大きいため、脈波による圧力変動はあまり受けない。こ
こで、圧力センサ120の検出する圧力値そのものに着
目すると、2つの要素が重畳されていることがわかるで
あろう。すなわち、1つは阻止前210の圧力であり、
もう1つは検出前220の脈波による圧力変動である。
ここでは、前者を基準内圧、後者を脈波圧と呼ぶことに
する。検出前220は、接続路230を介して阻止前2
10に連結されているので、脈波が衝突しない場合は、
検出前220の圧力も基準内圧になっている。
第5図(a)に示したグラフは、この基準内圧を示した
ものであり、圧力センサ120によって検出される圧力
は、実際にはこの基準内圧に脈波圧を重畳したものにな
る。第5図(a)の部分りを拡大した図を第5図(b)
に示す。この拡大図では、基準内圧(図の破線で示す)
に脈波を重畳した圧力値のグラフを実線で示している。
図の点F〜点Gの区間は、前述のように基準内圧が心拡
張期圧DPに維持されており、この心拡張期圧DPの上
に脈波がのっている状態になる。
第4図に示したように、上腕部における脈波(たとえば
脈波WF)は大動脈波(脈波WA)とは異なった脈波で
ある。ところが、阻止前210を心拡張期圧DPに維持
したときに、検出嚢220が検出する脈波は、上腕部で
検出しているにもかかわらず大動脈波と等価であること
を、本願発明者は見出だしたのである。この理由につい
ての厳密な理論解析を行うことは困難であるが、阻止前
210がローパスフィルタの機能を果たすために、脈波
の高周波成分がカットされたためと本願発明者は考えて
いる。第4図に示すように、脈波は末梢にいくほど血管
抵抗の増加により高周波成分が伸びてくる。ところが、
上腕部の脈波(脈波WF)が阻止前210を通過すると
、この高周波成分がカットされ、もとの大動脈波(脈波
WA)と等価な波が濾波されて出てくると考えることが
できる。したがって、阻止前210の幅(第1図のNl
)は、このローパスフィルタの機能を果たすだけの十分
な幅が必要であるが、一般に9clI以上あればこの機
能を果たせることが実験的に確認できた。阻止前210
の圧力が心拡張期圧DPに等しいときに大動脈波と等価
な波が得られるのであるから、第5図(a)に示すよう
に、基準内圧が心拡張期圧DPに達した点Fで圧力を一
定に維持し、点F〜点Gの区間で脈波を検出すれば、そ
の脈波を大動脈波と同等に扱うことができるのである。
再度の測定では、点J以後の脈波も同じく大動脈波とし
て扱うことができる。
ここで、阻止前210が心拡張期圧DPでないときに(
すなわち、点F〜点G以外の区間)、どのような脈波が
得られるかを参考のために述べておく。第7図は、第5
図(a)の点D〜点Hの区間において検出される種々の
脈波を示す図である。
図の実線で示す波形が本装置の圧力センサ120で検出
される脈波を示し、破線で示す波形が上腕部における脈
波(第4図の脈波WF)を示す。また、各脈波の上の符
号は、各脈波が第5図のグラフの各点において検出され
た脈波であることを示す。符号のついていない脈波は、
これらの中間点において検出された脈波である。このよ
うに、点りから徐々に圧力を減少させてゆくと、検出さ
れる脈波の振幅は次第に大きくなってくる。そして、点
F(〜点G)に到達したときに脈波の振幅は最大となり
、以下脈波の振幅は減少してゆく。点Fにおける実線の
脈波を破線の脈波と比べてみると、ちょうど高周波成分
がカットされていることがわかる。なお、この検出され
る脈波の振幅と、コロトコフ音の振幅とは必ずしも比例
しないことに注意すべきである。第5図(a)に示すよ
うに、コロトコフ音は点Eにおいてピークになるが、第
7図に示すように、脈波の方は点Eではピークにはなら
ない。点F〜点Gにおいては、縛帯2oOと動脈300
との関係が第6図(d)のような状態になっていると考
えられる。すなわち、縛帯200の基準内圧と動脈の心
拡張期圧DPとが拮抗しており、脈波が阻止前210を
十分に通過することができ、検出嚢220にも十分な衝
撃を与えることができるのである。縛帯200の圧力が
これより高いと、同図(a)〜(C)のように、脈波が
阻止前210を十分に通過することができず、検出嚢2
20には十分な衝撃が加わらないのである。また、縛帯
200の圧力がこれより低いと、同図(e)のように、
検出嚢220が動脈300から離れてしまうため、脈波
が阻止前210を十分に通過したとしても、検出嚢22
0に十分な衝撃が加わらないのである。
以上のようにして、点F〜点Gの間に、圧力センサ12
0が検出した脈波がデジタル信号としてCPU130に
取り込まれる。この装置では、取り込んだ脈波データは
、ひとまずメモリ160に記憶される。
ところで、CPU130は、点Fに到達したら圧力を一
定値に維持するよう制御するが、実際には点Fに到達し
たという判断を正確に行うことは困難である。前述のよ
うに、点Fへ到達したという判断は、コロトコフ音が小
さくなり、振幅の変化がなくなったことを検出して行う
が、圧力は一定の速度で減少させているため、CP U
 130が点Fへの到達を認識したときには、実際の圧
力はすでに点Fを通過して更に低くなってしまっている
という事態か起きやすい。そこで本装置では、第5図(
a)のグラフのような圧力制御によって脈波検出を行う
という原理には相違ないものの、実際には第8図(a)
のような圧力制御を行って脈波検出を行っている。すな
わち、点りから点Fに至るまでは上述の原理どおりに減
圧を行ってゆく。
そして、点Fを通過しても更に減圧を続ける。ここで、
コロトコフ音の振幅を絶えずモニターしておき、所定時
間減圧を続けてもコロトコフ音の振幅が変化しなくなっ
たら、そこで減圧をやめ、逆に圧力を増加させてゆく(
点Fl)。そして、この点F1におけるコロトコフ音の
振幅Wを記憶しておき、コロトコフ音の振幅がkW (
kは所定の係数、たとえばに−1,5)にまで増加した
ら、そこで(点F2)、圧力を一定に維持するようにす
る。第8図(b)は同図(a)の部分Mの拡大図であり
、この様子をより詳しく示している。この拡大図から明
らかなように、厳密に言えば、心拡張期圧DPを与える
点Fは、コロトコフ音の振幅が一定値Wとなるはじめて
の点FOではなく、それより1鼓動分前の点である。こ
の点Fにおけるコロトコフ音の振幅をkWとすれば、k
−1,5程度になることが確認できた。したがって、上
述のように点F1まで減圧させたら、逆に圧力を増加さ
せてゆき、コロトコフ音の振幅が1.5倍になったとこ
ろ、すなわち点F2を心拡張期圧DPに等しい点として
扱うことができる。もっともこの係数にの値は患者によ
ってばらつきがあるが、大動脈派の検出精度としては問
題は生じない。
さて、結局上述の7]1定によって、複数の大動脈波の
波形およびコロトコフ音の波形が測定され、メモリ16
0に記憶されたことになる。本装置の特徴は、これらの
波形をプリンタ180に出力する方法にある。以下、こ
の方法について詳述する。
まず、CPU130はメモリ160に記憶されている複
数の大動脈波を平均して5V、均脈波を青る。
第9図の波形Wは、このようにして香られた平均脈波を
示す。この平均脈波Wの縦軸には、圧力の絶対値が与え
られており、最大値が心収縮期圧SPであり、最低値が
心拡張期圧DPである。また横軸には時間(秒)が与え
られている。一方、第9図に示すように、圧力値に対応
してコロトコフ音にの波形がメモリ160に記憶されて
いる。これは、第8図に示す測定動作において、点り以
後に検出されたコロトコフ音波形をそのときの圧力値と
ともに記憶しておいたものである。この実施例では、コ
ロトコフ音の波形をその゛ト振幅分だけ出力するように
しているため、第9図では半振幅分だけを示している。
CPU130は、このコロトコフ音にの波形と、平均脈
波Wの波形とを、次のようにしてプリンタに出力させる
はじめに、平均脈波Wに基づいて、大動脈弁閉圧痕を示
すQ点の位置を認識する。このQ点は、たとえば平均脈
波Wの微分係数の符号が変化する点として演算により認
識することができる。なお、大動脈弁閉鎖不全症の患者
などでは、Q点が複数存在するような結果が得られる場
合がある。このような場合は、時間軸上で最も遅(現れ
るQ点を採用するようにするとよい。こうしてQ点の位
置が決定すると、このQ点の縦軸上の座標値として、大
動脈弁閉鎖填圧DNPを求めることができる。
また、平均脈波Wの立ち上がり点Pおよび終端点Rの位
置も演算によって決定することができる。
このように、3点P、Q、Rが決定できたら、第10図
に示すように、この3点に基づいて時間軸(横軸)を分
割する。すなわち、3点P、 Q。
Rの時間軸上の座標を、それぞれTO,Tl、 Tlと
し、時点To−Tlの区間を高圧期A、時点T1〜T2
の区間を低圧期B、時点Tl以後を第3 M C、とす
る。一方、コロトコフi Kについては、第10図に示
すように圧力軸(縦軸)を分割する。すなわち、心収縮
期圧SP〜大動大動脈弁閉圧痕圧Pの区間を高圧期a1
大動脈弁閉鎖痕圧DNP〜心拡張期圧DPの区間を低圧
期b、心拡張期圧DP以下を第3期c1とする。そして
、コロトコフ音波形の高圧期aの圧力軸を、平均脈波の
高圧期Aの時間軸に線形対応させ、コロトコフ音波形の
低圧期すの圧力軸を、平均脈波の低圧期Bの時間軸に線
形対応させ、各コロトコフ音波形を脈波のグラフに重ね
て表示する。この結果を第11図に示す。高圧期aの区
間が高圧期Aの区間に一致するように、コロトコフ音波
形a1〜a5がN[均脈波Wに重ねて表示され、低圧期
すの区間が低圧期Bの区間に一致するように、コロトコ
フき波形bl、b2が平均脈波Wに重ねて表示されてい
る。平均脈波Wに重ねて表示されているコロトコフ音に
′は、見易いようにもとのコロトコフ音にの振幅に所定
の係数を乗じて振幅を拡大して表示している。高圧期と
低圧期とをそれぞれ別個に扱っているので、隣接するコ
ロトコフ音波形の間隔は、高圧明では密に、低圧期では
疎になる。
また、第3明CおよびCは閉じた区間ではないため、コ
ロトコフ音にの第3明Cにある波形c1〜c4は、平均
脈波Wの時間軸上の第3明Cに任意間隔で表示すればよ
い。
この実施例では、更に第11図に一点鎖線で示すような
コロトコフ音に′の標準的な包絡線Eを表示するように
している。この標準的包絡線Eは、この実施例では、高
圧期Aと低圧期Bとの境界時点T1におけるコロトコフ
音波形a5のピークを点Sとし、点P、  S、 Rを
結ぶ線として求めている。一般的な健康人についてのΔ
−1定では、コロトコフ音に′の各波形のピークはこの
包路線E上にくることが知られている。したがって、ピ
ークがこの包絡線Eからどれたけずれているかというこ
とによって、異常の診断を行うことができる。包絡線E
の定め方は、ここで述べた方法に限らず、いろいろな方
法が考えられる。たとえば、flT人かの健康人のΔ−
1定結果について求めた包路線の平均をそのまま標準的
包絡線Eとして用いることもできよう。
さて、以上のような演算処理により、CPUl30は最
終的に第12図に示すようなグラフを作成し、これをプ
リンタ180に出力して測定結果の表示を行う。診断者
は、この第12図のようなプリンタの出力結果を見て、
患者の循環器疾患についての種々の情報を得ることがで
きる。この出力結果の1つの特徴は、大動脈波の波形が
平均脈波Wとして記録されており、しかもこの大動脈派
Wは縦軸に圧力の絶対値が、横軸に時間の絶対値が表示
されている点である。すなわち、大動脈波の形状ととも
に、血圧の絶対値も確認することができるのである。そ
して、もう1つの特徴は、この大動脈波とともに、動脈
音(コロトコフELK’)の波形が記録されている点で
ある。この動脈音波形は前述の処理により、時間軸上の
特定の位置に記録されている。この動脈音波形の時間軸
上での記録位置は、診断のための情報として非常に重要
な意味がある。以下、この重要な意味について説明しよ
う。
第12図において、高圧期Aは心臓が収縮して血液を大
動脈へと送り出し、大動脈弁が閉鎖するまでの過程を示
している。ずなわら、高圧期Aは心臓の動的な挙動を示
す部分である。これに対して、低圧期Bは既に大動脈弁
が閉鎖した後の過程を示しており、心臓そのものの挙動
を示しているものではない。ここで、心臓から大動脈へ
と押し出された血液の流れを追ってみると、心臓を出た
後、肺、胃腸、肝臓、腎臓、膀胱、というように、中枢
から徐々に抹消へと流れてゆき、静脈を伝わって再び心
臓へと戻ることになる。本願発明者の新規な発見は、第
12図に示すように脈波とともに配置した動脈音波形が
、この血液の流れに対応した循環器疾患の情報を示すと
いう事実に他ならない。この事実をもう少し詳しく述べ
てみよう。
いま、第12図に示すように、高圧明Aの区間を3等分
して区間1.  n、 IIIに分割し、低圧期Bの区
間を2等分して区間IV、 Vに分割する。すると、各
区間における動脈音波形は、患者の特定部位における循
環器疾患の情報をもつことになる。具体的には、区間l
に所属するコロトコフ音に′の波形は心臓近傍の疾患情
報をもち、区間■に所属するコロトコフ音に’の波形は
肺の疾患情報をもち、区間■に所属するコロトコフyK
rの波形は胃および腸(漢方医学における牌)の疾患情
報をもち、区間■に所属するコロトコフ音に′の波形は
肝臓の疾患情報をもち、区間Vに所属するコロトコフ音
に′の波形は腎臓の疾患情報をもつという+I実を、本
願発明者は認識したのである。また、第3期Cに所属す
るコロトコフ音に′の波形は、一般にに4点〜に5点と
呼ばれている領域のコロトコフ音であり、腎臓より更に
末端に位置する膀胱・下段などの疾患情報をもつものと
考えられる。このような事実についての理論的考察は、
現在のところ明確にはなされていないが、漢方医学では
、同様の原理を用い、患者の脈をとることによって各部
の循環器疾患を診断することが古くから行われている。
第13図は本発明による脈波動脈音複合記録装置を用い
、健康人について実際に記録を行った結果を示すグラフ
である。実際には動脈音波形は、このように高圧期(区
間1.U、m)では密になり、低圧期(区間IV、 V
)では疎になる。この実施例では、各区間がはっきりす
るように、高圧期を3等分、低圧期を2等分する位置を
示す1−1安線(図の破線で示す垂直線)を表示するよ
うにしている。また、動脈音波形の振幅の見当をつける
ための目安線(図の破線で示す水平線)も同時に表示し
ている。この目安線により、前述した各部の循環器疾患
の情報を明瞭に区別して認識することが可能になる。
第14図は本発明による脈波動脈音複合記録装置を用い
、健康人の左上腕部に縛帯を装着してa−1定した結果
と、右上腕部に縛帯を装着して測定した結果とを、時間
軸に沿った線に関して対称になるように表示したグラフ
である。グラフの上11分が左に関する一一1定結果、
下半分が右に関する71−1定結果である。左に関する
11Fl定結果は左半身の情報を、右に関する測定結果
は右半身の結果を、それぞれ示していると考えられるの
で、このように両者を同じ時間軸に沿って表示するよう
にすれば、身体全体に関する状態を一目で把握すること
ができ便利である。
以上本発明を実施例について説明したが、本発明はこの
実施例だけに限定されるものではない。
要するに本発明の要点は、脈波を大動脈弁閉圧痕を堺に
して高圧期と低圧期とに分け、それぞれの時間軸に動脈
音の圧力軸を線形対応させて、脈波の波形と動脈音とを
同一の時間軸上に表示するという点にあり、種々の態様
での実施が可能である。
〔発明の効果〕
本願第1の発明によれば、縦軸を血圧値、横軸を時間に
とって、脈波と動脈音とを同一時間軸上に複合表示し、
しかも、大動脈弁閉圧痕より前の高圧期と、これより後
の低圧期と、に分けて表示するようにしたため、循環器
疾患の診断のための情報が視覚的に容易に把握しつる。
本願第2の発明によれば、更に高圧期の時間軸を3等分
、低圧期の時間軸を2等分する[1安線を出力するよう
にしたため、高圧期の3等分された各区間の情報を、そ
れぞれ、心臓、肺、胃腸、に関する循環器情報として、
低圧期の2等分された情報を、それぞれ、肝臓、腎臓、
に関する循環器情報として認識することができ、より詳
細な診断を行うことが可能になる。
本願第3の発明によれば、コロトコフ音の標準的な包路
線をともに表示するようにしたため、ある特定の患者に
ついて得られた1191定結果について、標準的な測定
結果からのずれを視覚的に容易に認識することができる
本願第4の発明によれば、低圧期の後に、いわゆるに4
点〜に5点に至るまでのコロトコフ音を表示するように
したため、診断に供することのできるより多くの情報を
視覚的に認識することができる。
本願第5の発明によれば、左右のaFI定結果を線対称
に表示するようにしたため、患者の左半身および右半身
の診断を別個に行うことができる。
本願第6の発明によれば、縛帯を用いて脈波と動脈音の
測定を行うようにしたため、上述の診断を非観血的に行
うことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例に係る脈波動脈音複合記録装
置の構成を示すブロック図、第2図は第1図の装置にお
ける縛帯を上腕部に装管した状態を示す図、第3図は一
般的な大動脈波の波形図、第4図は心臓から抹消へ至る
までの脈波の変形を示す図、第5図は第1図に示す装置
による/lpt定原理を説明するグラフ、第6図は縛帯
圧と脈波の通過状態との関係を示す断面図、第7図は縛
帯圧と検出される脈波との関係を示す波形図、第8図は
第1図に示す装置による実際のilNl勘定を説明する
グラフ、第9図は第1図に示す装置によって検出した大
動脈波および動脈音を示す波形図、第10図および第1
1図は第9図に示す波形図に基づいて、動脈音を大動脈
波に重ねて表示する処理方法を示す図、第12図は第9
図に示す波形図に基づいて複合記録を行った結果を示す
図、第13図は第1図に示す装置によるプリンタの出力
結果を示すグラフ、第14図は第1図に示す装置を用い
、左右両方のl−1定結果をプリンタに出力させた結果
を示すグラフである。 100・・・装置本体、101,102・・・管路、2
00・・・縛帯、210・・・阻血嚢、220・・・検
出嚢、230・・・接続路、240.250・・・導管
、300・・・動脈、310・・・脈波、SP・・・心
収縮期圧、DP・・・心拡張期圧、DNP・・・大動脈
弁閉鎖痕圧、K。 K′・・・コロトコフ音波形、W・・・平均脈波、A、
  a・・・高圧期、 B。 b・・・低圧期、 C1 ・・第3期、 ・標準的包路線。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)生体の発生する脈波を検出する脈波検出部と、 生体を縛帯によって圧迫することにより発生するコロト
    コフ音を、縛帯圧を変化させながら検出し、圧力軸に沿
    ってコロトコフ音の波形を記録する音波検出部と、 前記脈波検出部によって検出された脈波の立ち上がり時
    点T0から大動脈弁閉鎖痕が出現する時点T1までの時
    間軸に、前記音波検出部によって記録されたコロトコフ
    音波形の心収縮期圧SPから大動脈弁閉鎖痕圧DNPま
    での圧力軸を線形対応させ、脈波とコロトコフ音波形と
    を同一時間軸上で表示する高圧期表示部と、 前記脈波検出部によって検出された脈波の大動脈弁閉鎖
    痕が出現する時点T1から心拡張期圧に到達する時点T
    2までの時間軸に、前記音波検出部によって記録された
    コロトコフ音波形の大動脈弁閉鎖痕圧DNPから心拡張
    期圧DPまでの圧力軸を線形対応させ、脈波とコロトコ
    フ音波形とを同一時間軸上で表示する低圧期表示部と、 を備えることを特徴とする脈波動脈音複合記録装置。
  2. (2)請求項1に記載の装置において、 高圧期表示部が時点T0〜T1までの時間軸を3等分す
    る位置を示す目安線を表示し、低圧期表示部が時点T1
    〜T2までの時間軸を2等分する位置を示す目安線を表
    示する機能を有することを特徴とする脈波動脈音複合記
    録装置。
  3. (3)請求項1に記載の装置において、 高圧期表示部および低圧期表示部が、コロトコフ音波形
    の標準的な包絡線を表示する機能を有することを特徴と
    する脈波動脈音複合記録装置。
  4. (4)請求項1に記載の装置において、 時点T2以後の時間軸上に、心拡張期圧DP以下のコロ
    トコフ音波形を表示する第3の表示部を更に設けたこと
    を特徴とする脈波動脈音複合記録装置。
  5. (5)請求項1に記載の装置において、 高圧期表示部および低圧期表示部が、右腕に縛帯を装着
    したときに得られる第1の検出結果と左腕に縛帯を装着
    したときに得られる第2の検出結果とを、時間軸に沿っ
    た線に関して対称になるように表示する機能を有するこ
    とを特徴とする脈波動脈音複合記録装置。
  6. (6)上腕部を阻血するための阻血嚢と、この阻血嚢を
    通過した脈波を検出するための検出嚢と、を有する縛帯
    と、 前記縛帯の着用によって生じるコロトコフ音を検出する
    音波センサと、 前記検出嚢に生じる圧力変動を検出する圧力センサと、 前記阻血嚢および前記検出嚢の基準内圧を、十分に高い
    値から一定の速度で徐々に減少させてゆき、前記音波セ
    ンサが検出したコロトコフ音の音量が所定の設定値に達
    したら、前記基準内圧を一定値に維持させる機能を有す
    る圧力制御手段と、前記圧力制御手段によって基準内圧
    が徐々に減少している間に、前記音波センサが検出した
    コロトコフ音の波形を、そのときの基準内圧値とともに
    記憶するメモリと、 前記基準内圧が一定値に維持されている間に、前記圧力
    センサから連続的に得られる圧力変動の波形を平均し、
    平均脈波を得る手段と、 前記平均脈波の最大値である心収縮期圧SP、最小値で
    ある心拡張期圧DP、大動脈弁閉鎖痕における圧力であ
    る大動脈弁閉鎖痕圧DNP、をそれぞれ認識する手段と
    、 前記平均脈波の立ち上がり時点T0から前記大動脈弁閉
    鎖痕が出現する時点T1までの時間軸に、前記メモリに
    記憶されているコロトコフ音波形の前記心収縮期圧SP
    から前記大動脈弁閉鎖痕圧DNPまでの圧力軸を線形対
    応させ、脈波とコロトコフ音とを同一時間軸上で表示す
    る高圧期表示部と、 前記脈波検出部によって検出された脈波の前記大動脈弁
    閉鎖痕が出現する時点T1から前記心拡張期圧に到達す
    る時点T2までの時間軸に、前記メモリに記憶されてい
    るコロトコフ音波形の前記大動脈弁閉鎖痕圧DNPから
    前記心拡張期圧DPまでの圧力軸を線形対応させ、脈波
    とコロトコフ音とを同一時間軸上で表示する低圧期表示
    部と、を備えることを特徴とする脈波動脈音複合記録装
    置。
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