JPH0348760Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、フロツピーデイスクを収納したフ
ロツピーデイスクカセツト（以下、単にカセツト
という。）の誤挿入を防止できるようにした磁気
記録再生装置に設けたカセツト誤挿入防止機構に
関するものである。

〔考案の概要〕

この考案のカセツト誤挿入防止機構は、磁気記
録再生装置に備えたカセツトホルダの前方側部に
切欠部を設け、この切欠部内に衝合部が位置して
カセツトホルダ内へ臨むように回動アームを弾性
材で付勢することにより、カセツト誤挿入防止機
構にイジエクト時のカセツトがカセツトホルダか
ら飛び出して抜け落ちるのを防止するカセツト飛
出し防止機構を兼用させ、カセツト誤挿入防止機
構，カセツト飛出し防止機構が簡単、かつ、安価
に構成できるようにしたものである。

〔従来の技術〕

従来、磁気記録再生装置はカセツトホルダにカ
セツトを誤つた状態で無理に挿入してもカセツト
を所定の位置に装着できない構成としたもの、例
えば本出願人が先に提案したデイスク装着装置
（実願昭59−136915号（実開昭61−52358号））が
ある。

〔考案が解決しようとする問題点〕

しかしながら、従来の磁気記録再生装置は、カ
セツトは誤つた状態でもカセツトホルダ内へ一応
挿入できるので、装置内に配置されている記録，
再生用の磁気ヘツドを損傷する等の問題点があ
る。

そこで、カセツト誤挿入防止機構を新たに設け
ると、機構が複雑になるとともに、部品点数が多
くなり、高価になるという問題点がある。

この考案は、上記したような問題点を解決した
カセツト誤挿入防止機構を提供するものである。

〔問題点を解決するための手段〕

この考案のカセツト誤挿入防止機構は、カセツ
トホルダの前方側部に切欠部を設け、カセツトホ
ルダに回動可能に軸支した回動アームの衝合部が
切欠部内に臨んでカセツトホルダに衝合するよう
に弾性材で付勢し、カセツトのコーナ部が衝合部
に当接したときはカセツトをカセツトホルダ内へ
挿入できない構成としたものである。

〔作用〕 この考案のカセツト誤挿入防止機構において
は、カセツトをカセツトホルダ内へ誤挿入したと
きはそのカセツトのコーナ部が衝合部に当接する
ため、カセツトをカセツトホルダ内へ挿入できな
くなる。

また、カセツトをイジエクトする時には弾性材
で付勢された前記衝合部がカセツトの側面を押圧
するため、カセツトがカセツトホルダから飛び出
して抜け落ちるのを防止できる。

〔実施例〕

第１図はこの考案の一実施例であるカセツト誤
挿入防止機構を採用した磁気記録再生装置の主要
部分を示す斜視図である。

この図において、１はシヤーシを示し、後述す
るカセツトホルダを上下に案内する案内溝３Ｌ，
３Ｒを備えたガイド部２Ｌ，２Ｒが左右の両側に
設けられ、後述するカセツトが押圧する回動操作
ピン５を備えたロツクレバー４が後方へ回動可能
に支持されている。そして、シヤーシ１と回動操
作ピン５との間にロツクレバー４を時計方向へ回
動するように付勢するトーシヨンスプリング６が
張架されている。

７は前記シヤーシ１に矢印Ａ，Ｂ方向へ擢動可
能に取り付けられたイジエクト板を示し、前方に
イジエクト釦８が取り付けられている。そして、
左側の後方，右側の前方にはテーパ面９LT（図示
省略），９RTを設けた第１の切起し部９Ｌ，９
Ｒが設けられ、左側の前方，右側の後方にはテー
パ面１０LT（図示省略），１０RTを設けた第２
の切起し部１０Ｌ，１０Ｒと、第２の切起し部１
０Ｌ，１０Ｒとガイド溝１２Ｌ（図示省略）、１２
Ｒを形成する第３の切起し部１１Ｌ，１１Ｒとが
設けられている。また、後端部にはロツクレバー
４と係脱するピン（図示省略）が設けられ、シヤ
ーシ１との間にイジエクト板７を矢印Ｂ方向へ付
勢する第１のばね１３が張架されている。

なお、図示を省略したテーパ面９LT，１０
LT、およびガイド溝１２Ｌは、テーパ面９RT，
１０RT、ガイド溝１２Ｒと同様に構成されてい
る。

１４は左右の両側がコ字形状をしたカセツトホ
ルダを示し、左右側面の前、後にテーパ面９LT，
９RT，１０LT、および１０RTで案内され、ガ
イド溝１２Ｌ，１２Ｒに入るガイドピン１５LF，
１５LB，１５RF，１５RBが設けられ、右側前
方には切欠部１６が設けられている。そして、上
面には円弧状のガイド穴１７が、後端部にはスト
ツパ１８が設けられ、シヤーシ１との間にカセツ
トホルダ１４を下方へ付勢する第２のばね１９
Ｌ，１９Ｒが張架されている。

２０は前記カセツトホルダ１４の上面の右側に
回動可能に取り付けられた回動アームを示し、一
端に前記切欠部１６内に入る衝合部２１が、他端
に被押圧部２２が設けられている。

２３は前記カセツトホルダ１４の上面の中央部
に一端が回動可能に取り付けられた略Ｌ字状のシ
ヤツタ開閉レバーを示し、前記ガイド穴１７内を
移動し、カセツトホルダ１４内に臨むシヤツタ開
閉ピン２４が植設され、他端には被押圧部２２を
押圧する押圧片２５が形成されている。そして、
カセツトホルダ１４との間にシヤツタ開閉レバー
２３を時計方向へ回動するように付勢する第３の
ばね２６が張架されている。したがつて、第３の
ばね２６で付勢されたシヤツタ開閉レバー２３の
押圧片２５が回動アーム２０の被押圧部２２に衝
合することにより、回動アーム２０も時計方向へ
回動して衝合部２１がカセツトホルダ１４の切欠
部１６内に臨み、カセツトホルダ１４に衝合して
いる。

上記のように構成された磁気記録再生装置にの
カセツトホルダ１４にカセツトを挿入して装着す
る場合と、装着されたカセツトをイジエクトする
場合について第２図、第３図、および第４図で説
明する。

なお、第２図、第３図、および第４図におい
て、３１はカセツトを示し、前方部分には窓部３
２が設けられ、前方右側の隅にはテーパ面３３が
形成され、他の隅は略直交したコーナ部３４とさ
れている。そして、窓部３２を開閉するシヤツタ
３５が取り付けられるとともに、内部にはフロツ
ピーデイスク３６が収納され、第２図に示す状態
でカセツトホルダ１４に挿入、装着するように磁
気記録再生装置は、通常、設計されている。

第２図に実線で示すようにカセツト３１の右側
にテーパ面３３が位置する状態で磁気記録再生装
置のカセツトホルダ１４に挿入すると、二点鎖線
で示すようにテーパ面３３が回動アーム２０の衝
合部２１に衝合し、回動アーム２０、シヤツタ開
閉レバー２３を第３のばね２６の付勢力に抗して
反時計方向へ回動させ、衝合部２１はカセツトホ
ルダ１４の外側へ出るように移動するため、カセ
ツト３１をカセツトホルダ１４内へ挿入させるこ
とができる。そして、シヤツタ開閉レバー２３の
シヤツタ開閉ピン２４がシヤツタ３５の下側に当
接する。この状態でカセツト３１をさらに押圧す
ると、シヤツタ開閉レバー２３は第３のばね２６
の付勢力に抗して反時計方向へさらに回動し、シ
ヤツタ３５を開放させるため、フロツピーデイス
ク３６を窓部３２から第３図ａに示すように露出
させる。そして、カセツト３１の前端が回動操作
ピン５を押圧してロツクレバー４をトーシヨンス
プリング６の付勢力に抗して反時計方向へ回動さ
せるとともに、ストツパ１８に衝合するため、ロ
ツクレバー４とイジエクト板７に設けたピン（図
示省略）との係合が解除され、イジエクト板７は
第１のばね１３の付勢力で矢印Ｂ方向へ移動す
る。したがつて、ガイドピン１５LF，１５LB，
１５RF、および１５RBがテーパ面９LT，９
RT，１０LT，１０RTで案内され、第２のばね
１９Ｌ，１９Ｒの付勢力によつて案内溝３Ｌ，３
Ｒを下降し、第３図ａ，ｂの状態にカセツト３１
が装着され、位置決めされる。このとき、回動ア
ーム２０とシヤツタ開閉レバー２３とは離間して
いるため、被押圧部２２がカセツト３１の側面を
押圧する力は解除され、カセツト３１はフリーな
状態でシヤーシ１に設けた位置決めピン（図示省
略）で上下、左右方向が位置決めされる。

なお、第２図に示す状態以外、すなわちカセツ
ト３１のコーナ部３４が図面で下側前方に位置す
る状態でカセツト３１をカセツトホルダ１４に挿
入すると、カセツト３１のコーナ部３４が回動ア
ーム２０の衝合部２１に衝合するため、カセツト
３１の誤挿入が防止でき、磁気ヘツド（図示省
略）の損傷等が防止できる。

記録または再生が終了してカセツト３１をイジ
エクトするときは、イジエクト釦８を矢印Ａ方向
へ押圧することにより、イジエクト板７は第１の
ばね１３の付勢力に抗して擢動し、ロツクレバー
４によつてロツクされる。そして、ガイドピン１
５LF，１５LB，１５RF、および１５RBがテー
パ面９LT，９RT，１０LT，１０RTで案内さ
れ、第２のばね１９Ｌ，１９Ｒの付勢力に抗して
上昇することにより、第３のばね２６で付勢され
たシヤツタ開閉レバー２３が時計方向へ回動して
カセツト３１をカセツトホルダ１４から排出する
とともに、押圧片２５で被押圧部２２を押圧する
ため、回動アーム２０が時計方向へ回動して衝合
部２１は切欠部１６内に入り、カセツト３１の側
面を押圧する。したがつて、カセツト３１は第４
図ａ，ｂに示す状態でカセツトホルダ１４に支持
され、カセツト３１がカセツトホルダ１４から抜
け落ちるのを防止できる。

上記した実施例は、シヤツタ開閉レバー２３を
介して第３のばね２６で回動アーム２０を時計方
向へ回動するように付勢する構成としたが、それ
ぞれ別々のばねで回動アーム２０、シヤツタ開閉
レバー２３を時計方向へ付勢する構成としてもよ
い。

〔考案の効果〕

以上説明したように、この考案のカセツト誤挿
入防止機構は、カセツトホルダの前方側部に切欠
部を設け、カセツトホルダに回動可能に軸支した
回動アームの衝合部が切欠部内に臨んでカセツト
ホルダに衝合するように弾性材で付勢し、カセツ
トのコーナ部が衝合部に当接したときはカセツト
をカセツトホルダ内へ挿入できない構成としたの
で、カセツトホルダ内へのカセツトの誤挿入が防
止できる。

また、カセツトをイジエクトする時には弾性材
で付勢された衝合部がカセツトの側面を押圧する
ため、カセツトがカセツトホルダから飛び出して
抜け落ちるのを防止できる。

したがつて、カセツト誤挿入防止機構でカセツ
ト飛出し防止機構が兼用でき、カセツト誤挿入防
止機構、カセツト飛出し防止機構が簡単、かつ、
安価に構成できるという利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の一実施例であるカセツト誤
挿入防止機構を採用した磁気記録再生装置の主要
部分を示す斜視図、第２図はカセツトを挿入する
ための説明図、第３図ａ，ｂはカセツトを装着し
た状態の説明図、第４図ａ，ｂはカセツトをイジ
エクトした状態の説明図である。 図中、１４はカセツトホルダ、１６は切欠部、
２０は回動アーム、２１は衝合部、２２は被押圧
部、２３はシヤツタ開閉レバー、２６は第３のば
ね、３１はカセツト、３３はテーパ面、３４はコ
ーナ部を示す。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. カセツトを挿入する磁気記録再生装置のカセツ
   トホルダの前方側部に切欠部を設けるとともに、
   衝合部を設けた回動アームを前記カセツトホルダ
   に軸支し、前記衝合部が前記切欠部内に位置して
   前記カセツトホルダ内へ臨むように前記回動アー
   ムを弾性材で付勢することにより、前記カセツト
   の前記カセツトホルダへの挿入時に前記カセツト
   のコーナ部が前記衝合部に当接したときは前記カ
   セツトの挿入が防止できるようにしたことを特徴
   とするカセツト誤挿入防止機構。