JPH0348620Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔概要〕 流動表示装置において、回転表示素子が装着さ
れた１または２以上の回転軸をフレームに取り付
け、このフレームをベルトに固定することによつ
て回転軸の彎曲などによる変形及びとなりの軸と
接触を防止する。

〔産業上の利用分野〕 本考案は流動表示装置に関するもので、さらに
詳しく言えば、同装置の回転表示素子が装着され
た回転軸を、直接無端搬送ベルトに固定した流動
表示素子に関するものである。

〔従来の技術〕

第３図ａの平面図とｂの側面図に部分的に示さ
れる流動表示装置は知られたものであり、同図に
おいて、２０は図の矢印方向に進む無端搬送ベル
ト（またはチエーン）、２１は回転表示素子、（以
下には表示素子という）、２２は上と下の無端搬
送ベルト（以下には単にベルトという）に垂直
（同図ａに見て紙面の垂直方向）に取り付けられ
た表示素子２１の回転を許す回転軸、２３は表示
素子に組み込まれた磁性片、２４は電磁石、２５
は回転素子２１の不必要な回転を防止する回転抑
止板、２６は回転抑止板２５の端面、をそれぞれ
示す。

表示素子２１は回転軸２２の上下方向に複数個
程度配置され、例えばその一方側は黒に、反対側
は赤に着色されている。

回転軸２２と共に表示素子は同図ａの矢印方向
に進められ、図の左方向の部分すなわちＲ部で進
行方向が反転し、しかる後に表示素子の配列によ
つて黒の背景に赤色でまたは逆の方法で文字、図
形、記号等を表示し、表示装置を見る人は同図に
おいて矢印Ｖの方向にかかる表示を見る。

前記した如く表示素子２１には磁性片２３が埋
め込まれている。同図ａを参照して表示素子２１
が図のＡの位置からＢを経てＣの位置にきたとす
る。表示面２１ｂを見る人に対して表示したいと
きには、電磁石２４をONにし、磁性片２３をＣ
の位置で吸引すると、表示素子２１がＤの位置に
きたときそれはＡの位置における配置から91°程
度回つている。表示素子２１がＥの位置を過ぎて
Ｆの位置に近付くと、表示素子２１は回転抑止板
２５の端面２６に接触し、90°程度回つてＡの位
置における配置から180°回つた状態、すなわち２
１ａ面と２１ｂ面が逆転した状態になり、位置
Ｇ，Ｈを過ぎ、反転したときに見る人に対し表示
面２１ｂを表示する。表示素子２１はこのように
回転するので回転体とも呼称され、表示素子２１
のかかる回転は書込みといわれ、電磁石２４は書
込みヘツドとも呼ばれる。表示素子２１の前記し
た如き回転は、図示しない制御盤からの信号によ
つて電磁石２４をON，OFFにすることによつて
なされ、文字等は同図ａのＶ方向から見て左から
右に流れ動くので、図示の装置は流動表示装置と
呼称される。

上記した流動表示装置の全体は第４図の平面図
に符号１０を付けて示され、同図において、２７
は表の表示面、２８は裏の表示面、２９は複数の
電磁石２４からなる書込みヘツド部、３０はセン
サ、３１は表示パネルを示す。

前記したセンサ３０はベルトをはさんで図示の
如く配置され、そのベルトにある等間隔で窓があ
けられて、この窓を通るセンサの光の透過、遮断
によつて前記の如くに電磁石２４がON，OFFに
なるようなタイミングの検出を行い、書込みヘツ
ド部で所望の書込みがなされる。

〔考案が解決しようとする問題点〕

従来は、第５図に示される如く、上下に張られ
たベルト（又はチエーン）に表示素子が装着され
た回転軸を直接固定していたために、ベルトの振
動が直接回転軸に伝わり、第６図に模式的に示さ
れる如く回転軸が彎曲したりして、書込み時にお
ける誤動作の原因になつていた。

本考案はこのような点に鑑みて創作されたもの
で、ベルトの振動の影響を受けることのない回転
軸の構成を提供することを目的とする。

〔問題点を解決するための手段〕

上記問題点は、表面と裏面を表示面とし、一方
の側面に磁性片を埋め込んだ回動可能な複数の回
転表示素子を上と下の無端搬送ベルトに垂直に取
り付けられた回転軸に上下に並べて装着し、前記
ベルトの前進中に書込みヘツド部に設けた電磁石
と磁性片との間の吸引力により回転表示素子を回
転させ情報の書込みと表示を行う流動表示装置に
おいて、回転軸はフレームの両端においてフレー
ム本体の垂直方向に延びる回転軸取付部に固定さ
れ、かつ、該回転軸取付部の間においてフレーム
本体の垂直方向に延びる少なくとも１の支持板に
よつて支持され、フレームはフレーム本体の両端
から本体の外方に延びるベルト取付部をベルトに
固定する構成としたことを特徴とする流動表示装
置を提供することによつて解決される。

〔作用〕

上記の構成において、ベルトに取り付けられベ
ルトの振動を直接受けるものはフレームであり、
回転軸はフレームに固定されている一方で、強固
なフレームに取り付けられているため、回転軸が
フレームに相対的に動いたり変形したりすること
はなく、ベルトの振動が回転軸に及ばないため、
書込み時の誤動作が防止されるものである。

〔実施例〕

以下、図面を参照して本考案の実施例を詳細に
説明する。

１本の回転軸をフレームに取り付ける例を第１
図と第２図を参照して説明すると、樹脂等の如く
軽くて強固な材料でフレーム１１を作る。フレー
ム１１はほぼ短冊形のフレーム本体１２からな
り、その両端部分には本体１２に垂直に延びる回
転軸を取り付けるための回転軸取付部１３と、こ
れら回転軸取付部１３の間に図示の例では２つの
支持板１５と、本体１２と同方向に本体の外方に
延びるベルト取付部１４とが設けられている。

装着においては、表示素子２１が装着された回
転軸を回転軸取付部１３、支持板１５に固定す
る。次いで、回転軸が固定されたフレーム１１
を、ベルトで取付部１４とベルト２０とを例えば
ボルトとナツトで固定することによつてベルト２
０に取り付ける。図には上方のベルト取付部１４
の取付け状態しか示さないが、下方のベルト取付
部１４も同様にしてベルト２０に固定されるもの
である。

上記のような構成とすることによつて、ベルト
２０の振動は回転軸に伝わらず、回転軸はフレー
ムに固定されているので、ベルトの振動による回
転軸の変形、彎曲等が発生することなく、書込み
における誤動作が防止される。

フレーム１１には双方の回転軸取付部１３の間
に支持板１５を設け、それの回転軸と接する面に
溝１５ａを形成して回転軸をこの溝内に支持する
構成とすると、回転軸の彎曲、変形の確率は更に
減少する。

上記の例では１本の回転軸をフレームに取り付
けたが、２本以上の回転軸をフレームに取り付け
ることも可能である。もつとも、２本の回転軸を
フレームに固定した例ではＲ部において角ばつて
くることが認められた。

フレームを作る材料は前記した樹脂に限定され
るものでなく、軽くて強固なその他の材料を用い
ることも可能である。

〔考案の効果〕

以上述べてきたように、本考案によれば、流動
表示装置において、表示素子が装着された回転軸
をフレームに取り付け、フレームをベルトに固定
することにより、回転軸の彎曲等が防止され、書
込みにおける誤動作の防止に効果大である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案実施例の側面図、第２図は本考
案実施例の斜視図、第３図ａとｂは従来の書込み
ヘツド部の平面図と側面図、第４図は流動表示装
置の平面図、第５図は従来の表示素子と回転軸を
示す正面図、第６図は第５図の表示素子の問題点
を示す正面図である。 第１図ないし第６図において、１０は流動表示
装置、１１はフレーム、１２はフレーム本体、１
３は回転軸取付部、１４はベルト取付部、１５は
支持板、１５ａは支持板の溝、２０はベルト、２
１は表示素子、２２は回転軸、２３は磁性片、２
４は電磁石、２５は回転抑止板、２６は回転抑止
板の端面、２７は表の表示面、２８は裏の表示
面、２９は書込みヘツド部、３０はセンサ、３１
は表面パネルである。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 表面２１ａと裏面２１ｂを表示面とし、一方の
   側面に磁性片２３を埋め込んだ回動可能な複数の
   回転表示素子２１を上と下の無端搬送ベルト２０
   に垂直に取り付けられた回転軸２２に上下に並べ
   て装着し、前記ベルト２０の前進中に書込みヘツ
   ド部２９に設けた電磁石２４と磁性片２３との間
   の吸引力により回転表示素子２１を回転させ情報
   の書込みと表示を行う流動表示装置１０におい
   て、 回転軸２２はフレーム１１の両端においてフレ
   ーム本体１２の垂直方向に延びる回転軸取付部１
   ３に固定され、かつ、該回転軸取付部１３の間に
   おいてフレーム本体１２の垂直方向に延びる少な
   くとも１の支持板１５によつて支持され、 フレーム１１はフレーム本体１２の両端から本
   体１２の外方に延びるベルト取付部１４をベルト
   ２０に固定する構成としたことを特徴とする流動
   表示装置。