JPH0348149Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、例えばリーチ式のフオークリフトト
ラツク等おいて、バツテリの飛び出しを防止する
ための構造に関し、更に具体的には走行中の衝撃
等によるバツテリストツパの外れを防止するため
の構造及び同バツテリストツパの掛け忘れを防止
するための構造に関する。

〔従来の技術〕 一般にリーチ式のフオークリフトトラツクにあ
つては、後端部に運転席を存してリフト機構が前
後方向に進退移動可能に設けられる。

そして、従来この様なリーチ式のフオークリフ
トトラツクにおいて動力源として搭載されるバツ
テリの収納室は運転席の前方に位置してリーチレ
グ上に設けられ、同収納室を囲繞する前面カバー
にはバツテリの飛び出しを防止するためのバツテ
リストツパが設けられる。第４図と第５図はその
具体的な構造を表わす図面であつて、ａは本体フ
レーム、ｂは同本体フレームａの下端部より前方
に向けて延設するリーチレグを示す。同リーチレ
グｂの後端部寄りに位置して倒Ｌ字型に形成する
前面カバーｃが取付けられ、同前面カバーｃと本
体フレームａにより囲繞する空間部にはバツテリ
収納室リｄが設けられる。そして、同バツテリ収
納室ｄにバツテリｅが収納されると共に、同バツ
テリ収納室ｄの側面に形成する開口端には前面カ
バーｃの下端部に位置してバツテリストツパｆが
上下方向に回動自在に軸支され、同バツテリスト
ツパｆを上方より下向きに回動させてその先端部
をリーチレグｂ上に当接させることにより、バツ
テリｅの飛び出しを防止することが出来る様に設
けられる。

〔考案が解決しようとする問題点〕

しかして上記の様なバツテリの飛び出し防止構
造にあつては、フオークリフトトラツクが大きな
凹凸のある路面を走行したり、障害物に接触した
場合にその衝撃によりバツテリストツパが外れて
しまうという不具合を生ずる点に第１の問題点を
有する。

又、バツテリストツパのロツクは単に降ろすだ
けであるので掛け忘れ易いことに加えて、バツテ
リストツパは本体フレームの下方位置に設けられ
るため、この様にバツテリストツパを掛け忘れた
場合にオペレータがその掛け忘れ状態を運転席か
ら容易に確認することが出来ないという不具合を
生ずる点に第２の問題点を有する。

そして、上記の様にバツテリストツパが衝撃に
より外れたり、オペレータがバツテリストツパを
掛け忘れたりした場合には、フオークリフトトラ
ツクの旋回時等においてバツテリが飛び出してし
まうという不具合を生ずることとなるのである。

本考案は、上記の様な問題点を解決すべくその
改善を試みたものであつて、バツテリストツパの
外れ及び掛け忘れを防止することにより、バツテ
リの飛び出しを防止することが出来る様にする点
に解決すべき問題点を有する。即ち、本考案はバ
ツテリ収納室にサイドカバーを設け、同サイドカ
バーの内側面に突設するリブによつてバツテリス
トツパの反転（外れ）を防止する様にする一方、
サイドカバーの先端部を開閉方向に突出させて設
け、バツテリストツパを掛け忘れた場合に同バツ
テリストツパにサイドカバーの先端部が当接して
サイドカバーを閉じることが出来ない様にするこ
とによつてバツテリストツパの掛け忘れを防止す
ることが出来る様にしたこと、換言すれば、バツ
テリストツパを掛けなければサイドカバーを閉じ
ることが出来ず、又、サイドカバーを閉じた状態
においてはバツテリストツパが外れることがない
様にしたことを特徴とするものであつて、その具
体的な手段と作用は次の通りである。

〔問題点を解決するための手段〕 バツテリ収納室の側面に対して先端部を開閉
方向に向けて屈曲形成するサイドカバーを開閉
自在に取付け、同サイドカバーの先端部にはそ
の下端部分にロツク状態のバツテリストツパの
高さ寸法と対応させて切欠きを設ける。

サイドカバーの内側面にはロツク状態にある
バツテリストツパの上端部分と対応させて内側
に向けてリブを突設させる。

〔作用〕

バツテリストツパを倒してサイドカバーを閉じ
方向に回動させることにより、 同サイドカバーをバツテリストツパに衝当さ
せることなく閉じる状態が得られる。尚、バツ
テリストツパを起こした状態にてサイドカバー
を閉じ方向に回動させた場合には、同サイドカ
バー先端部がバツテリストツパに当接すること
より、サイドカバーを閉じることが出来ない。

リブがバツテリストツパの上端部分に係合す
る状態が得られる。そしてこの様にリブがバツ
テリストツパに係合することにより、同バツテ
リストツパの反転（外れ）を防止することが出
来る。

〔実施例〕

以下に本考案の具体的な実施例を例示の図面に
ついて説明する。

１は車体フレームであつて、同車体フレーム１
は本体フレーム１Ａと、同本体フレーム１Ａの下
端部より前方に向けて延設するリーチレグ１Ｂよ
り構成される。同リーチレグ１Ｂは左右一対の脚
部１B′，１B′と両脚部を繁ぐ水平面１B″を存し
て平面視コ字型に形成され、脚部１B′，１B′に
はリフト機構２が前後方向に向けて進退自在に支
持される一方、水平面１B″上にはバツテリ３を
収納するためのバツテリ収納室４が設けられる。
更に詳しくは、水平面１B″の前端寄り位置には
断面形状を倒Ｌ字型に形成する前面カバー５がそ
の先端部を後方に向けて立設され、同前面カバー
５と本体フレーム１Ａと水平面１B″により囲繞
する部分にバツテリ収納室４が設けられる。そし
て、同バツテリ収納室４の底面にはガイドローラ
６…がそ長手方向（リーチレグ１Ｂの両幅方向）
に沿つて一定間隔毎に配列させて遊転自在に軸架
され、同ガイドローラ６…によりバツテリ３をバ
ツテリ収納室４に対して容易に出し入れすること
が出来る様に設けられる。又、上記前面カバー５
のその一方の側端部には下端寄り部分に切欠き部
が設けられ、その下端部にはストツパ取付け金具
７が固着される。そして、同ストツパ取付け金具
７にはＬ字型板状に形成するバツテリストツパ８
が上記切欠き部と対応させて上下方向に回動自在
に軸支されると共に、ストツパ取付け金具７の斜
め前方下方に位置してストツパピン９が固着さ
れ、同ストツパピン９によりバツテリストツパ８
の回動角度を規制する事が出来る様に設けられ
る。即ち、同バツテリストツパ８は降ろした状態
（回動角度0゜）にてバツテリ３の固定状態（ロツ
ク状態）を得ることが出来ると共に、起こした状
態（回動角度100゜〜120゜）にてバツテリ３の可動
状態（ロツク解除状態）を得ることが出来る様に
設けられる。

１０は上記バツテリ３のサイドカバーであつ
て、同サイドカバー１０はバツテリ収納室４の側
面に対してヒンジ１１，１１を介して水平回動自
在に取付けられる。同サイドカバー１０はサイド
カバー収納室４の側面よりも若干大きな寸法を存
して略矩形板状に形成され、その先端部に内側に
向けて屈曲形成されると共に、同屈曲部の下端部
にはロツク状態（バツテリストツパ８を降ろした
状態）におけるバツテリストツパ８の高さ寸法と
対応させて切欠き１２が設けられる。即ち、同切
欠き１２はバツテリストツパ８の幅寸法よりも若
干大きな高さ寸法を存して形成される。又、サイ
ドカバー１０の内側面にはロツク状態におけるバ
ツテリストツパ８の上端部のその高さ位置と対応
させて同サイドカバー１０の両幅方向に延在させ
てリブ１３が突設される。即ち、、同リブ１３は
バツテリストツパ８のロツク状態において同バツ
テリストツパ８の上端部との間に若干の〓間を存
してサイドカバー１０の内側に向けて突出する状
態にある様に設けられる。

１４は上記サイドカバー１０を前面カバー５に
固定するための固定ピンであつて、同固定ピン１
４は上記切欠き１２の上方に位置してサイドカバ
ー１０に対して進退自在に取付けられる。更に詳
しくは、サイドカバー１０の上端寄り位置に固定
ピン１４の通し孔が穿設され、同通し孔上には門
型状に形成する取付け金具１５が固着されると共
に、同取付け金具１５と固定ピン１４間に発条１
６が介装され、同発条１６を介して同固定ピン１
４が常時サイドカバー１０に向けて付勢された状
態にある様に設けられる一方、前面カバー５には
固定ピン１０と対応させてピン孔１７が穿設さ
れ、同ピン孔１７に対して固定ピン１０の先端部
を貫通させることにより、サイドカバー１０の固
定状態を得ることが出来る様に設けられる。

次にその作用について説明する。

サイドカバー１０を開き、バツテリストツパ８
を起こした状態において、バツテリ収納室４の側
面よりバツテリ３をガイドローラ６に載せて同バ
ツテリ収納室４の正規の位置まで移動させること
により、同バツテリ３の収納状態が得られる。そ
してこの様にバツテリ３をバツテリ収納室４内に
収納させた状態において、バツテリストツパ８を
倒すことにより、同バツテリストツパ８が前後方
向に延在すると共に、その先端部がバツテリ収納
室４の底面に当接する状態が得られる。即ち、同
バツテリストツパ８のロツク状態が得られると共
に、バツテリ３の固定状態が得られる。そしてこ
の様にバツテリストツパ８をロツクさせた状態に
おいて、サイドカバー１０を閉じることにより、
リブ１３がバツテリストツパ８との間に若干の〓
間を存して同バツテリストツパ８の上方に延在す
る状態が得られると共に、同バツテリストツパ８
の一端を切欠き１２内に臨ませてサイドカバー１
０の先端部が前面カバー５と重なり合う状態が得
られる。即ち、リブ１３によりバツテリストツパ
８の上方への回動を規制する作用が得られる。そ
して、上記の様にサイドカバー１０の先端部が前
面カバー５と重なり合う状態において、固定ピン
１４の先端部をピン孔１７に係合させることによ
り、同サイドカバー１０のロツク状態が得られ
る。

尚、バツテリストツパ８を起こしたままの状態
でサイドカバー１０を閉じる方向に回動させた場
合には、同サイドカバー１０の先端部がバツテリ
ストツパ８に当接してしまいサイドカバー１０を
閉めることが出来ない。

一方、上記の様にサイドカバー１０がロツクさ
れた状態において、固定ピン１４を引つ張ること
によりそのロツク状態を解除してサイドカバー１
０を開くことが出来る。そしてこの様にサイドカ
バー１０を開いた状態において、バツテリストツ
パ８を起こすことにより、バツテリ３をバツテリ
収納室４より引き出すことが出来る。

〔考案の効果〕

本考案は以上の様に構成されるものであつて、
上記の様にバツテリ収納室の側面に対して先端部
を開閉方向に向けて屈曲形成するサイドカバーを
開閉自在に取付け、同サイドカバーの先端部には
その下端部分にロツク状態にあるバツテリストツ
パの高さ寸法と対応させて切欠きを設け、バツテ
リストツパがロツクされていなければカバーを閉
じることが出来ない様にしたことにより、バツテ
リストツパの掛け忘れを運転席から容易に確認す
ることが出来るに至つた。即ち、バツテリストツ
パを掛け忘れた状態（バツテリストツパを起こし
た状態）ではサイドカバーを完全に閉じることが
出来ないため、同サイドカバーの開閉状態よりバ
ツテリストツパのロツク状態の有無を運転席から
識別することが出来、これによりバツテリストツ
パの掛け忘れを防止することが出来るに至つた。

又、本考案にあつては上記の様にサイドカバー
の内側面にロツク状態にあるバツテリストツパの
上端部分と対応させて内側に向けてリブを突設
し、同リブによつてバツテリストツパの回動を規
制することが出来る様にしたことにより路面の衝
撃等によつてバツテリストツパが反転して外れる
という不具合を防止することが出来るに至つた。

そして又、本考案にあつては上記の様にバツテ
リ収納室の側面に対してサイドカバーを開閉自在
に取付ける様にしたことにより、バツテリ収納室
内のバツテリを保護することが出来るに至つた。
特に、リーチ式のバツテリフオークリフトトラツ
クではワークを整列させるために車体フレームの
側面を使用する場合が多いのであるが、上記の様
にサイドカバーによつてバツテリを保護する様に
したことにより、同バツテリの損傷を防ぐことが
出来、これにより耐久性に優れたバツテリフオー
クリフトトラツクを得ることが出来るに至つた。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係るバツテリの飛び出し防止
構造を具備するリーチ式フオークリフトトラツク
の側面図、第２図は同要部斜視図、第３図は同要
部正面図である。又、第４図は従来構造のバツテ
リ飛び出し防止構造を具備するリーチ式フオーク
リフトトラツクの側面図、第５図は同要部斜視図
である。 １……車体フレーム、１Ａ……本体フレーム、
１Ｂ……リーチレグ、１Ｂ……′脚部、１B″……
水平面、２……リフト機構、３……バツテリ、４
……バツテリ収納室、５……前面カバー、６……
ガイドローラ、７……ストツパ取付け金具、８…
…バツテリストツパ、９……ストツパピン、１０
……サイドカバー、１１……ヒンジ、１２……切
欠き、１３……リブ、１４……固定ピン、１５…
…取付け金具、１６……発条、１７……ピン孔。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. バツテリ収納室の側面にバツテリストツパを上
   下方向に回動自在に取付けて成るリーチ式フオー
   クリフトトラツク等のバツテリフオークリフトト
   ラツクに於いて、上記バツテリ収納室の側面に対
   して先端部を開閉方向に向けて屈曲形成するサイ
   ドカバーを開閉自在に取付け、同サイドカバーの
   先端部にはその下端部分にロツク状態のバツテリ
   ストツパの高さ寸法と対応させて切欠きを設ける
   と共に、同サイドカバーの内側面にはロツク状態
   のバツテリストツパの上端部高さ位置と対応させ
   て内側に向けてリブを突設させて成るリーチ式フ
   オークリフトトラツク等のバツテリフオークリフ
   トトラツクに於けるバツテリの飛び出し防止構
   造。