JPH034789A - 新規な好塩性プロテアーゼ及びその製造法 - Google Patents

新規な好塩性プロテアーゼ及びその製造法

Info

Publication number
JPH034789A
JPH034789A JP13477289A JP13477289A JPH034789A JP H034789 A JPH034789 A JP H034789A JP 13477289 A JP13477289 A JP 13477289A JP 13477289 A JP13477289 A JP 13477289A JP H034789 A JPH034789 A JP H034789A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
enzyme
salt
minutes
protease
range
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP13477289A
Other languages
English (en)
Inventor
Masahiro Kikura
亀倉 正博
Yukio Seno
瀬能 幸雄
Hiroshi Onishi
博 大西
Buichi Kobayashi
小林 武一
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NODA SANGYO KAGAKU KENKYUSHO
Original Assignee
NODA SANGYO KAGAKU KENKYUSHO
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NODA SANGYO KAGAKU KENKYUSHO filed Critical NODA SANGYO KAGAKU KENKYUSHO
Priority to JP13477289A priority Critical patent/JPH034789A/ja
Publication of JPH034789A publication Critical patent/JPH034789A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Enzymes And Modification Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、新規な好塩性プロテアーゼ及びその製造法に
関する。
〔従来の技術〕
プロテアーゼは、これまで数多く知られている。
例えば、醤油醸造に古来から使われている麹菌は、多量
のアルカリ性、並びに中性プロテアーゼを菌体外に分泌
し、該酵素により18%という高濃度の食塩存在下で大
豆蛋白質が加水分解される。ところで、無塩下でよりも
高濃度の食塩存在下でより高い活性を発現する好塩性の
プロテアーゼとしては、高度好塩菌/・ロバクテリウム
・・・ロビウム(Halobacterium hal
obium)の菌体外セリンプロテアーゼが知られてい
る。〔ジャーナル・オプ・バクテリウムジ−(Jour
nal of Bacteri−OlOgy)、第15
5蓚、第826〜830頁、1983年〕 〔発明が解決しようとする課題〕 しかしながら、ハロバクテリウム・ハロビウムのプロテ
アーゼは、極めて不安定であり、例えば、1.8%食塩
存在下に10日間4℃で保存する間に完全に失活する。
このため実用に供するには極めて不利である。
〔課題を解決するための手段〕
そこで本発明者1等は、かかる現状に鑑み、高濃度食塩
存在下で強い活性を示し、かつ安定なプロテアーゼを生
産する微生物を鋭意検索した結果、供試した高度好塩菌
50株の内1菌株が目的の酵素を生産することを見い出
し、かかる知見に基づし・て本発明を完成した。
(1)すなわち本発明は、下記の理化学的性質を有する
新規な好塩性プロテアーゼ。
■作用 蛋白質及びペプチドのペプチド結合を加水分解する。
■ 基質特異性 蛋白質及びペプチド中に存在するフェニルアラニン及び
チロシンのカルボキシル基側のペプチド結合を好んで分
解する。
■ 至適pH及び安定pH範囲 蛋白質分解活性の至適pHは、10,7であり、安定p
H1j囲は、6〜11.5である。
■ 作用適温の範囲 20〜90″Cである。
■ 好適食塩濃度 1〜32%(飽和)食塩の範囲内にある。
■ pH1温度等による失活の条件 pH4又は12.30’C,30分でほぼ完全に失活す
る。温度による失活は、酵素液中の食塩濃度により異な
る。例えば、5%食塩を含有する酵素液では、60℃9
30分で100%失活するのに対し、25%食塩含有酵
素液では70℃15分で5%、70℃130分では15
%の失活があるに過ぎない。
■ 阻害、活性化及び安定化 第2表に示す通りである。
■分子量 ゲル濾過クロマトグラフィー用カラムT S Kgel
 G3000SWXLを用いたゲル濾過−HPLCによ
り求めた本酵素の分子量は、44、 OOOであり、5
DS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動で求めた分子量
は、46. OOOである。
テアリ、また、本発明は、ハロバクテリウム属に属し、
好塩性プロテアーゼを生産する微生物を培地に培養し、
培養物より該酵素を採取することを特徴とする新規な好
塩性プロテアーゼの製造法である。
以下、本発明の詳細な説明する。
先ず、本発明で使用される精製好塩性プロテアーゼの理
化学的性質を述べる。
(1)作用 本酵素は、蛋白質及びペプチドのペプチド結合を加水分
解し、ペプチド又はアミノ酸を生成遊離させる。
(2)基質特異性 第1表に、本酵素による合成ペプチドの分解の度合いを
示す。ペプチド中に存在するフェニルアラニン及びチロ
シンのカルボキシル基側のペプチド結合を好んで分解す
るが、ジペプチドには作用しない。
第 表 (その1) 第    1    表  (その2)Sue  : BoC: Z   : Bz  : MCA  : pNA : サクシエル ターシャリーフ′チルオキシカルボニルカルボベンゾキ
シ ベンゾイル 4−メチル−クマリル−7−アミト パラニトpアニリド (3)力価の測定法 方法−1 1%アゾカゼイン(シグマケミカルカンパニ製)の25
%食塩−10mM)リス(Tris)−塩酸緩衝液(p
 H7,6) 1. Oat及び10mM1−リス−塩
酸緩衝液(1) H7,6) 0.9 mlを混合し、
温度37゛Cで5分間加温し、0.1 mlの酵素液を
加えて正確に5分間反応させたのち、3IIIlの5%
トリクロロ酢酸(Trichloro acetic 
acid)を加えて反応を停止させると同時に未分解の
アゾカゼインを沈殿させる。2.000 r、p、m、
で5分間の遠心分離処理により沈殿を除去し、更に、濾
過で清澄にしたのち、濾過液の410nmにおける吸光
度を測定す・る。
方法−2 1%カゼイン(ハマルステン氏法、メルク社製)の25
%食塩−10mM ト!Iスー塩酸緩衝液(p H7,
6) 1. OII!を及び10mM)リス−塩酸緩衝
液(p H7,6) 0.9 rnlを混合したものに
、酵素液0.1 mlを加え2て30℃で5分間反応さ
せたのち、3 mlの5%トリクロロ酢酸を添加し、遠
心、濾過により濾過液を得る。濾過液1ゴを採取し、0
.4M炭酸ソーダ5ゴと、1 mlの5倍希釈フエ/−
ル試薬を加え、温度25℃にて1時間発色させたのち、
660nmにおける吸光度を測定する。上記反応条件で
、1分間あたり1μgのチロシンに相当する発色を与え
る酵素量を1単位と定義する。
(4)至適pH及び安定pH範囲 第1図に示されるように、安定pH範囲は30’C,3
0分の処理では5−11、であり、70 ’C。
30分では6−7である。またp H7,6〜9.1を
トリス−塩酸緩衝液、p H8,2〜11.7をグリン
ン苛性ソーダ緩衝液にて測定した際の蛋白質分解活性の
至適pHは10.7である(第2図)。
(5)作用適温の範囲及び至適温度 加熱による失活は、酵素液中の食塩濃度により異なる。
例えば第3図に示すように、5%食塩を含有する酵素液
は50℃,5分で15%、60”C,30分で100%
失活するのに対し、25%食塩含有酵素液は70’C,
5分で5%、80℃95分で22%、70”C,30分
でも15%の失活があるンこ過ぎなし・。また、18%
食塩存在下、4”C,10日間で全く失活せず、更に、
25%食塩存在下で5℃に保存すれば数カ月間安定であ
る。
至適温度は、20〜90℃の範囲内にある。至適温度は
、反応液中の食塩濃度により大きく異なる。例えば第4
図に示すように、1.3%食塩存在下では40〜50℃
,138%食塩では70℃125%食塩存在下では80
℃で最大活性を示す。
(6)好適食塩a7F 1〜32%(飽和)食塩の範囲内にある。至適食塩濃度
は、基質の種類と、反応の温度:こまり大きく異なる。
例えば、第5a図に示すようンこ、アノカゼインを基質
とじ30℃で反応させると、1〜5%が至適食塩濃度で
あるが、70℃では10〜15%食塩含有時に最大活性
を示す。一方、第1表に示さハる好ましい合成基質の内
、2つの基質の加水分解に及ぼす塩濃度の影響は第51
)図に示されている。何れの合成基質1・こ対1〜でも
25ノ!いし30%という高濃度の食塩存在下で最大活
性を示す。
(7)阻害、活性化及び安定化 各種金属イオン、金属キレート剤、その他通常酵素の阻
害剤と考えられてし・る薬剤を最終濃度が第2表に示す
ようになるように反応液に加えた時の本酵素活性に及ぼ
す影響をまとめて示す。なお、第2表中の相対活性は、
薬剤無添加時の活性に対する薬剤添加時の活性比を示す
ものである。
フェニルメタンスルフォニルフルオライドで完全に、キ
モスタチンでほぼ完全に阻害されることより本発明プロ
テアーゼはセリン酵素であると考えられる。また、Fe
””、 Co””、 Ni””、 Cu2”、 Zn”
及びC3,n 2“でかなり阻害される。
第 表 (その1) 第 2 表 (その2) DAF     :ダン/ルフルオライドpA−PMS
F:パラアミチノフェニルメタンスルフオニルフルオラ
イド PMSF    :フエニルメタンスルフオニルフルオ
ライド (8)精製方法 粗酵素液を、20%硫安−18%食塩、p H6,8で
平衡化したブチルトヨパール(東ソー社製)のカラムに
かけ、本酵素を吸着させる。次に30%食塩−10mM
 トリス−塩酸緩衝液、pH7,6で洗浄し、非吸着蛋
白質を除去する。次?こ30〜0%までの食塩濃度減少
勾配により本酵素を溶出させる。
二つの活性区分の内、主要な区分を集め濃縮後、20%
硫安−25%食塩−10mM)リス−塩酸緩衝液、p 
H7,6に対し透析し、同緩衝液で平衡化してあるフェ
ニルセファロースCL −4Bのカラムに吸着させる。
再び、30〜0%まての食塩濃度減少勾配により本酵素
を溶出させる。二つの活性区分の内、先に溶出される区
分を集め、ダイアフロー膜PMIO(ブレース・ジャパ
ン社製)で濃縮後、16%ポリアクリルアミドゲルを使
った調製電気泳動により不純物と分け、精製酵素標品を
得る。
(9〉分子量 0.1M硫酸ソーダ、0.1Mリン酸カリウム、005
%ソジウムアジド、pH6,5で平衡化したゲル濾過ク
ロマトグラフィー用カラムTSKgelG3000SW
XL(0,78X30cm、東ソー社製)を用いてゲル
濾過−HPLCを行なった。5種類の分子量既知の蛋白
質を分子量マーカーとして求めた本酵素の分子量は44
. OOOである。
方5DS−ポリアクリルアミドゲル電気泳i (4〜2
0%濃度勾配ゲル)で求めた分子量は46、 OOOで
ある。
(10) N−末端のアミノ酸配列 精製酵素標品のN−末端から35個のアミノ酸配列は以
下に示すとおりである。
A−T−P−N−D−P−Q−Y−G−Q−Q−Y−A
−P−Q−Q−V−N−?−E −A−A−W−D−V
−T−Y−G−D−P −G−V−T−I−S− 以上本発明酵素の性質を既知のプロテアーゼのそれらと
比較してみると、極めて好塩性に富むことから、既述の
ハロバクテリウム・/・ロビウムのプロテアーゼに似て
いるが、至適pHが7.2、至適温度が37℃と、本酵
素とは犬ぎく異なり、また、その安定性の点でも著しし
・差異がある。
一方、シュウトモナス(Pseudomonas )属
に属する海洋細菌A−14の生産するプロテアーゼも好
塩性であるとされているが(D、 v、 Qua等;カ
ナデアン・ジャーナル・オブ・マイクロバイオロジー(
Canadian Journal of Micro
biology) 、第27巻、第505〜510頁、
1981年〕、分子量が120,000と、本酵素に比
し、極めて犬であり、至適pHが8、また、l mMの
EDTAで完全阻害を受けること、なおかつセリン酵素
ではないことが記載されている。以上の考察より、本酵
素は公知の何れのプロテアーゼとも異なっており、新規
な酵素と認められる。
次に本酵素を製造するための具体的手段につり・て以下
に述べる。
先ず、本酵素は、如何なる起源のものでも良いが、例え
ば、微生物起源、特にハロバクテリウム属に属し上記し
たプロテアーゼを生産する能力を有する菌株を用いるの
が本酵素を製造するうえで特に有利である。
そして、ハロバクテリウム属に属する菌株の具体例とし
ては、ハロバクテリウム172P1が挙げられ、この菌
の変種もしくは変異株も用いることが出来る。また、本
発明のプロテアーゼは微生物の遺伝子操作等によっても
得ることができる。
上記シたハロバクテリウム172P1は、本発明者等が
海岸の砂から分離した高度好塩菌であり、その菌学的性
質を下記に示す。
(a)形態 1 細胞の形及び大きさ:0,5〜0.7 X 1. 
O〜30ミクpンのかん菌。
2 細胞の多形成:認められない。
3 運動性:有り。
4 胞子の有無:形成しない。
5 グラム染色性:陰性。
(b)各培地における生育状態 1 肉汁寒天平板培養=37℃,5〜6日培養て直径0
,5〜1.0朋の円形コロニー。盛り上がり金縁。僅か
にクリーム色を帯び透明感をもつ。
2 肉汁寒天斜面培養:生育は貧弱で半透明の粘性のあ
る薄クリーム色のコロニ 3 肉汁液体培養:試験管底部になるほどよく生育し、
沈査有り。
4 肉汁ゼラチン穿刺培養:液化させる。
(c)生理学的性質 1 硝酸塩の還元:陽性。
2 脱窒反応:陰性。
3  MRテスト:陰性。
4  VPテスト:陰性。
5 インドールの生成:陽性。
6 硫化水素の生成:陰性。
7 澱粉の加水分解:陰性。
8 ウレアーゼ:陰性。
9 オキシダーゼ;陰性。
10  カタラーゼ:陽性。
11  クエン酸の利用:陰性。
12  硫安の利用:陰性。
13  色素の生成:陰性。
14  酸素に対する態度:好気性。
15  糖類からの酸及びガスの生成;グルコース、ア
ラビノース、キシロース、マルトース、澱粉の何れから
も酸、ガスの生成は認められない。
16  生育の範囲:p’H6,4〜8.O1温度20
〜50℃1食塩濃度15〜30%。
17  低張塩溶液での溶菌:培養液を遠心して得られ
る菌体ベレットを、蒸留水に懸濁すると、菌体は瞬時に
溶菌する。
18  胆汁酸による溶菌:菌体ペレットを、25%食
塩−0,01%コール酸溶液に懸濁すると瞬時に溶菌す
る。
19  膜脂質の特徴二極性膜脂質は、グリセリンの2
,3位の水酸基に炭素数20のファイタニル基カ結合、
又は3位にファイタニル基、2位に炭素数25のセスタ
テルパニル基がエーテル結合したものを骨格とする。ま
たこれまでに知られて(・ない構造を持つ糖脂質が存在
する。
上述のプロテアーゼ生産能を有する菌株の分類学的性質
を「パージエイズ・マニュアル・オブ・システマチック
・バクテリウムジ−(Bergey’ smanual
 of Systematic Bacteriolo
gy) J \第1巻(1984年)の分類と対比する
と、本菌は、・・ロバクテリウム属に属するものと判定
さ汎る。
上記「パージエイズ・マニーアル」では、高度好塩菌は
、かん菌の・・ロバクテリウム(Halobacte−
rium) 、球菌のハl:l :12 ッカス(Ha
lococcus)の2属の入が記載されているが「マ
ニュアル」の刊行後、好アルカリ性の高度好塩菌ナトロ
ノバクテリウム(Natronobacterium)
とナトロノ’l) ツカス(Natronococcu
s)の2属が新たに提唱され、認知されて(・る。更に
、「マニュアル」のハロバクテリウム属を更に3つの属
、・・ロバクテリウム、ハdアーキュラ(Haloar
cula)及びハロフェラソクス(Haloferax
)に分けるという提唱が1986年になされ、これも認
められている[M。
TOrreblanCa 5 :ンステマチノク・アン
ド・アプライド・マイクロバイオロジー(System
atic andApplied Microbiol
ogy) 、第8巻、第89〜99頁、1986年〕。
以上の既知の高度好塩菌は、何れも赤色菌体色素を有す
る点で共通しているが、本分離菌172P1は、色素を
有しない点て既知の高度好塩菌とは大きく異なる。
しかし、上記6つの属の諸性質と比較検討した結果、本
菌172P1は・・ロバクテリウム属に属するものと判
定した。しかし、既知の種し・ずれとモ一致せず、・・
ロバクテリウム172P1と命名した。
なお、・・ロバクテリウム172P1は、工業技術院微
生物工業技術研究所に微工研菌寄第1074−7号(F
ERM P−40747)として寄託され℃し・る。
次に、本酵素を生産する能力を有する菌を用し・るプロ
テアーゼの製造について述べる。
本酵素を生産する能力を有する菌株を培養するのに用い
られる培地としては、!・ロバクテリウム属に属する微
生物の培養に用いられる培地が挙げられる。培地の窒素
源としては利用可能な窒素化合物であれば如何なるもの
でもよ、<、例えば、酵母エキス、ヘフトン、肉エキス
、コーンスチープリカー、アミノ酸、大豆、小麦ふすま
の浸出液等の一種以上の窒素源が用し・られる。上記窒
素源に、ナトリウム、マグネシウム、カリウム、カルシ
ウム、リン酸等の適当な無機塩類を適宜添加し、必要に
応じて菌の生育に必要な炭素源、例えば、糖類、各種の
有機物、ビタミン等を添加したものが培地として好適で
ある。
菌の培養は、固体培養で行なっても良いが、通常液体培
養法を採用するのが好ましく、振盪培養、撹拌培養、通
気培養等により好気的に菌の培養を行なうのがよし・。
工業的には、液体培地を用い、通気撹拌深部培養するの
が好ましい。培養温度は25〜50℃1好ましくは40
℃付近である。
培養時のpHは6〜7が最適である。培養時間は、培養
方法により異なるが、24〜96時間である。
かくして得られた培養物からの本酵素の精製は、−船釣
な方法を用いることができる。
濾過法、遠心分離法等の適当な方法により培養液から菌
体を除去して得られる清澄液を、限外濾過膜、例えば、
旭化成ウルトラフィルトレージョンモジュールにより濃
縮し、これをこのまま、又は、凍結乾燥法、アルコール
沈殿法、アセトン沈殿法を適宜選択して実施することに
より粗酵素粉末を得ることができる。
一ト記粗酵素液もしくは粗酵素粉末より更に精製酵素標
品を得るには、例えば、セファデックス、トヨパール、
もしくはバイオゲル等を用L・るゲル濾過法、イオン交
換体を用いる吸着溶出法、高濃度硫安又は塩存在下での
吸着を利用した疎水クロマトグラフィー ハイドロキン
パタイトを用いる吸着溶出法、ポリアクリルアミドゲル
を用いる電気泳動法、アフイニテイクロマトグラフイー
法等を適宜に選択し、組み合わせて実施することにより
、精製された本酵素の標品な得ることができる。
〔発明の効果〕
以上より明らかな如く、本酵素は、高濃度食塩存在下で
強い活性を示し、かつ熱安定性に極めて優れたアルカリ
プロテアーゼであるため、魚醤油、醤油、味噌等の飲食
品、医薬、洗剤等広範に用いることができ、本発明は、
産業上極めて有用である。
〔実施例〕
以下、本発明を実施例を挙げて更に詳細に説明する。
実施例1 臭化ナトリウム0.48.9 、塩化カリウム3.6y
、重炭酸ソーダO,l 2 、p 、塩化力ルノウム0
、87.7、硫酸マグネシウム35.7.7、塩化マグ
ネシウム25,7、食塩140.7及び酵母エキス4y
を、蒸留水に溶解し、p H6,5に調整したのち、1
1にした培地を、20m1ずつ150m1容の振盪フラ
スコに分注し、120’Cで15分間殺菌し、ハロバク
テリウム172P1 (FERM P−10747)を
接種して、37℃で24時間静置培養後、48時間、8
0 r、p、m、で回転振盪培養した。
培養終了後、培養液を8. OOOr、p、m、で30
分間遠心分離して菌体を除去して得られた上澄を酵素液
として、プロテアーゼ活性を測定したところ、2. O
単位/ +++/であった。
実施例2 塩化カリウム4y1硫酸マグネシウム20y1リン酸二
カリウム0.3g、グルタミン酸ソーダ20、S7、蔗
糖1oy及び食塩180yを、蒸留水に溶解し、p H
6,2に調整し、17!にした培地を27!スつ31容
ガラス製ミニジヤーに入れ120℃て15分間殺菌処理
を行なった。これに・・ロバクテリウム172P1 (
FERM  P−10747)の前培養液20m/を接
種し、ファーメンタ−にて、40℃,211分の通気、
150r、p、m、の撹拌で24時間培養、次し・で、
撹拌を250 r、p、m、に上げ、更に、48時間培
養を続けた。
培養終了後8. OOOr、p、m、で30分間遠心分
離して得られた上澄の酵素活性は2.5単位/ meで
あった。
実施例3 実施例1に記載したのと同一組成の培地201を、30
1容ステンレス製ジヤーに入ハ常法により殺菌処理した
のち、ハロバクテリウム172P1 (FERM  P
−10747)の前培養11を接種し、ファーメンタ−
にて、40℃l2Oβ/分の通気、無撹拌で72時間培
養した。
培養終了後の上澄181を、限外濾過(UF)モジュー
ル5EP1013 (旭化成社製)で31まで濃縮した
。これに硫安を150g/lの割合で加えて溶解し、生
じた沈殿を濾別し、濾液を20%硫安−18%食塩、p
 H6,8で平衡化したブチルトヨパール650C(東
ソー社製)のカラム(4,2X17α)にかける。同波
で洗浄し、30%食塩−10m)4)リス−塩酸緩衝液
pH7,6で更に洗浄したのち、30〜0%食塩の減少
濃度勾配でプロテアーゼを溶出、主活性区分610m1
を得た。
これに飽和になるように食塩を加えて上記モジー−ルで
濃縮、20%硫安−25%食塩、10mM ト!Iスー
塩酸緩衝液p H7,6に対し透析し、同緩衝液に対し
平衡化したフェニルセファロースCL−4Bカラム(4
,OX 29 cm )にかけ、再び、30〜0%食塩
の濃度勾配で溶出した。
先に溶出してきた活性区分500ゴを集め、飽和まで食
塩を添加し、グイアフロ膜PM10で50m1まで濃縮
した。この濃縮酵素液1.5 mlずつ16%ポリアク
リルアミドゲル(11X16X3朋)を使った調製用電
気泳動にかけた。泳動条件は95mA、5℃13時間で
あった。
ゲルを取り出し、25%食塩−10mM)!Iスス−酸
緩衝液に溶かした60μg / mtのSuc−A−A
−P−F−MCA溶液にひたし、5分間反応させたのち
、380nmの光を照射すると活性区分は蛍光を持った
バンドとして検出された。
このバンドを切り出し、30%食塩−100mMトリス
−塩酸緩衝液、p H7,6で酵素蛋白質を抽出した。
最後にミリボア膜(0,45μm)で濾過し、精製され
た本発明プロテアーゼ5mqを得た。
本酵素標品は、25%以上の食塩を添加しておくことに
より、5℃で数カ月以上全く失活することなく保存可能
であった。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明プロテアーゼの各温度におけるpH安定
性を示す図であり、第2図は本発明プロテアーゼの至適
pHを示す図であり、第3図は本発明プロテアーゼの熱
安定性を示す図であり、第4図は本発明プロテアーゼの
作用温度を示す図てあり、第5a図は本発明プロテアー
ゼのアゾカゼインを基質としたときの作用食塩濃度を示
す図であり、また、第5b図は本発明プロテアーゼの合
成ペプチドを基質としたときの作用食塩濃度を示す図で
ある。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 (1)下記の理化学的性質を有する新規な好塩性プロテ
    アーゼ。 (1)作用 蛋白質及びペプチドのペプチド結合を加水分解する。 (2)基質特異性 蛋白質及びペプチド中に存在するフェニルアラニン及び
    チロシンのカルボキシル基側のペプチド結合を好んで分
    解する。 (3)至適pH及び安定pH範囲 蛋白質分解活性の至適pHは、10.7であり、安定p
    H範囲は、6〜11.5である。(4)作用適温の範囲 20〜90℃である。 (5)好適食塩濃度 1〜32%(飽和)食塩の範囲内にある。 (6)pH、温度等による失活の条件 pH4又は12、30℃、30分でほぼ完全に失活する
    。温度による失活は、酵素液中の食塩濃度により異なる
    。例えば、5%食塩を含有する酵素液では、60℃、3
    0分で100%失活するのに対し、25%食塩含有酵素
    液では70℃、5分で5%、70℃、30分では15%
    の失活があるに過ぎない。 (7)阻害、活性化及び安定化 第2表に示す通りである。 (8)分子量 ゲル濾過クロマトグラフィー用カラムTSKgelG3
    000SWXLを用いたゲル濾過−HPLCにより求め
    た本酵素の分子量は、 44,000であり、SDS−ポリアクリルアミドゲル
    電気泳動で求めた分子量は、46,000である。 (2)ハロバクテリウム属に属し、好塩性プロテアーゼ
    を生産する微生物を培地に培養し、培養物より該酵素を
    採取することを特徴とする新規な好塩性プロテアーゼの
    製造法。
JP13477289A 1989-05-30 1989-05-30 新規な好塩性プロテアーゼ及びその製造法 Pending JPH034789A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13477289A JPH034789A (ja) 1989-05-30 1989-05-30 新規な好塩性プロテアーゼ及びその製造法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13477289A JPH034789A (ja) 1989-05-30 1989-05-30 新規な好塩性プロテアーゼ及びその製造法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH034789A true JPH034789A (ja) 1991-01-10

Family

ID=15136205

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP13477289A Pending JPH034789A (ja) 1989-05-30 1989-05-30 新規な好塩性プロテアーゼ及びその製造法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH034789A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
ES2247874A1 (es) * 2003-03-26 2006-03-01 Universidad De Sevilla Proteasa producida por una bacteria halofila moderada: modo de produccion de la enzima.
KR100585269B1 (ko) * 2004-12-31 2006-05-30 고려대학교 산학협력단 Halobacterium salinarum에서 분리된 항산화 활성을 갖는 티오레독신

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
ES2247874A1 (es) * 2003-03-26 2006-03-01 Universidad De Sevilla Proteasa producida por una bacteria halofila moderada: modo de produccion de la enzima.
KR100585269B1 (ko) * 2004-12-31 2006-05-30 고려대학교 산학협력단 Halobacterium salinarum에서 분리된 항산화 활성을 갖는 티오레독신

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPS6055118B2 (ja) 新規な細菌アルカリプロテア−ゼ及びその製造方法
US5811278A (en) Dipeptidyl peptidase IV from Xanthomonas maltophilia and process for producing the same
US5387518A (en) Alkaline protease having stability in solution with anionic surfactant, method for producing the same, use thereof and microorganism producing the same
Yoshimoto et al. Proline iminopeptidase from Bacillus megaterium: purification and characterization
US3871963A (en) Microbial protease and preparation thereof
AU615661B2 (en) Acid urease and production thereof
JPH07115969A (ja) 加水分解蛋白質の製造方法
JPH034789A (ja) 新規な好塩性プロテアーゼ及びその製造法
JP2882652B2 (ja) アルカリプロテアーゼ及びその生産性微生物
JP2676453B2 (ja) アルカリイソアミラーゼ及びそれを生産する微生物並びに該アルカリイソアミラーゼの製造方法
JPH02255087A (ja) 耐熱性アルカリプロテアーゼ及びそれを生産するバチルスsp.No.AH―101菌株
JP2961567B2 (ja) ノボビオシン耐性変異株及びその製法
JPH10248564A (ja) ケラチン分解能を有するプロテアーゼEK3および細菌Xanthomonas maltophilia EK3株
JP3027449B2 (ja) 新規シクロマルトデキストリナーゼ、その製造法及び該酵素を生産する微生物
KR790000956B1 (ko) 바씰로 펲티다제c의 제조방법
JPH09249A (ja) 新規プロリダーゼとその製造方法
JP2597849B2 (ja) リゾチーム阻害物質
JP3820617B2 (ja) ε−ポリ−L−リシン分解酵素とそれを用いた低重合度ε−ポリ−L−リシンの製造法
JPH09201195A (ja) 低温活性プロテアーゼcp70
JPH01228465A (ja) 新規なβ−アガラーゼ及びその製造法
JPH07236482A (ja) アルカリプロテアーゼ、その製造方法、およびそのプロテアーゼを生産する微生物
JP4139538B2 (ja) アルカリエキソポリガラクツロナーゼ
EP0102529A2 (en) Process for preparation of aspartylphenylalanine alkyl esters
JP3026111B2 (ja) 新規アルカリプロテアーゼ及びその製造方法
JPH0324199B2 (ja)