JPH0346061Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 【技術分野】

本考案は、検知センサーからの感知信号により
駆動制御装置の駆動軸を摺動させ、連結棒を介し
て弁体を動かして給水と止水を制御する自動水栓
装置に関する。

【背景技術】

従来にあたつては、弁体の下端部で水栓本体の
下面から突出しているカートリツジシヤフトと連
結棒の上端とをねじ手段により連結していた。し
たがつて、水栓本体を流し台の上面のシンクタン
クの後ろに取付け、駆動制御装置を流し台内の床
の上に据え付け固定した後、水栓本体のカートリ
ツジシヤフトと駆動制御装置の駆動軸とを連結棒
により接続する際、連結棒の上端はシンクタンク
の後ろの狭い空間でカートリツジシヤフトにねじ
結合させなければならず、施工が困難であつた。

【考案の目的】

本考案は叙上のような技術的背景に鑑みて為さ
れたものであり、その目的とするところは連結棒
と水栓本体の弁体との接続をシンクタンクの後ろ
のような狭い箇所においても簡易に行えるように
することである。

【考案の開示】

本考案の自動水栓装置は、移動により流路を開
閉する弁体１を水栓本体２内に内蔵すると共に弁
体１の下端部を水栓本体２下面から突出させ、弁
体１の下端に連結用の被連結部３を形成し、被連
結部３としての筒状体の周面に嵌合溝１０を凹設
し、弁体１を駆動制御する駆動制御装置４の駆動
軸５と弁体１との間を連結するための連結棒６の
端部に前記被連結部３を挿入するだけでワンタツ
チで連結することのできる簡易連結部７を設け、
この簡易連結部７を筒状本体１６の外周及び内周
に沿つてそれぞれ摺動自在に配されると共にスプ
リング１９，２０にて筒状本体１６より外側方に
向けて付勢された外筒１７及び内筒１８とで構成
し、筒状本体１６に設けられた孔２１を介して外
筒１７と内筒１８との間に筒状本体１６の厚みよ
りも大径となつた鋼球２２を収納配置し、段部２
４によつて外筒１７の開口側先端部を筒状本体１
６の外面と離間させて空間２３を形成して成るこ
とを特徴とするものである。しかして、連結棒６
を水栓本体２に接続する場合には、水栓本体２の
被連結部３を連結棒６の簡易連結部７内に押し込
むだけでよいので、シンクタンクの後ろのような
見えにくく、狭い空間においても簡単且つ確実に
接続を行えるのであり、さらに分離するような場
合においても工具等を使用することなく手作業に
よつて簡単に分離させることができるものであ
る。 以下本考案の実施例を添付図に基いて詳述す
る。水栓本体２内には移動により水路を開閉する
弁体１が内蔵されており、弁体１下端部のカート
リツジシヤフト８が水栓本体２の下面に突出して
いる。そして、第３図に示すように、カートリツ
ジシヤフト８の下端には環状の嵌合溝１０が周設
されて被連結部３が形成されている。また、弁体
１には水栓本体２内でレバー１１が連結され、レ
バー１１の手動操作によつて吐水口１２からの給
水及び止水を切り替えることができるようになつ
ている。一方、駆動制御装置４は検知センサー
（図示せず；例えば吐水口１２の近傍などに取り
付けられている。）からの感知信号を受けると上
面に突出している駆動軸５を突出させ、止水信号
を受けると駆動軸５を引つ込めるようになつてい
る。 流し台９の上面に取り付けられた水栓本体２と
流し台９内の床の上に据え付けられた駆動制御装
置４を接続する連結棒６は直棒１３の上端にリン
クボールジヨイント１４を設け、その上に簡易連
結部７を設け、また直棒１３の下端にもリンクボ
ールジヨイント１４を設け、その下に長さ調整軸
１５を設けたものである。簡易連結部７は第２図
に示すような構造を有しており、筒状本体１６の
外周及び内周に夫々外筒１７と内筒１８が摺動自
在に配設され、スプリング１９，２０により各々
突出付勢されており、筒状本体１６の先端部に穿
孔された孔２１内には筒状本体１６の肉厚よりも
直径の大きな鋼球２２が納入されており、更に外
筒１７の内周面には段部２４を設けて外筒１７の
先部内周と筒状本体１６外周との間には空間２３
が形成されている。そして、被連結状態では外筒
１７がスプリング１９に抗して後退し、段部２４
が鋼球２２に係止している。しかして、簡易連結
部７の筒状本体１６内にカートリツジシヤフト８
の被連結部３を第４図ａのように挿入すると、被
連結部３の先端により内筒１８が押されて後退
し、被連結部３の嵌合溝１０が鋼球２２の真下に
きたときに第４図ｂのように鋼球２２が嵌合溝１
０内に落ち、外筒１７がスプリング１９の弾性力
で突出して鋼球２２を嵌合溝１０から外れないよ
うに押さえ、こうして簡易連結部７と被連結部３
とが抜けないようにワンタツチで連結されるので
ある。逆に、簡易連結部７と被連結部３とを分離
するには、外筒１７を手で後退させると、鋼球２
２は空間２３側へ抜けるので、補連結部３はスプ
リング２０で付勢されている内筒１８に押されて
抜け出し、簡単に分離されるのである。リンクボ
ールジヨイント１４は弁体１の軸芯と駆動軸５の
軸芯がずれていたときに補正するものである。ま
た、長さ調整軸１５は外形が六角柱状をしてお
り、長さ調整軸１５の上下には互いに逆ねじとな
つた雌ねじ孔２５，２６が穿設されており、この
夫々の雌ねじ孔２５，２６内へリンクボールジヨ
イント１４の下端の雄ねじ２７と駆動軸５の上端
の雄ねじ２８を螺入させてある、従つて、スパナ
などで長さ調整軸１５を回すことにより簡単に連
結棒６の長さ調整を行えるのである。

【考案の効果】

本考案は、叙述のごとく移動により流路を開閉
する弁体を水栓本体内に内蔵すると共に弁体の下
端部を水栓本体下面から突出させ、弁体の下端に
連結用の被連結部を形成し、被連結部としての筒
状体の周面に嵌合溝を凹設し、弁体を駆動制御す
る駆動制御装置の駆動軸と弁体との間を連結する
ための連結棒の端部に前記被連結部を挿入するだ
けでワンタツチで連結することのできる簡易連結
部を設けてあるから、連結棒を水栓本体に接続す
る場合には、水栓本体の被連結部を連結棒の簡易
連結部内に押し込むだけでよいので、シンクタン
クの後ろのような見えにくく、狭い空間において
も簡単に接続を行え、また、分離するような場合
においても工具等を使用することなくて作業によ
つて簡単に分離させることができるという効果が
ある。また、シンクタンクの後ろの空間において
カートリツジシヤフトと連結棒を接続できるの
で、カートリツジシヤフトを短くして連結棒を長
くすることができ、連結棒を長くすることにより
連結棒に生じる水平（軸方向と垂直な方向）分力
を小さくでき、駆動制御装置からの駆動ストロー
クの伝達を正確に行えるのである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す正面図、第２
図は同上の簡易連結部を示す一部破断した正面
図、第３図は弁体の被連結部を示す正面図、第４
図ａ，ｂは簡易連結部と被連結部との接続動作を
説明するための説明図、第５図は長さ調整軸の断
面図であり、１は弁体、２は水栓本体、３は被連
結部、４は駆動制御装置、５は駆動軸、６は連結
棒、７は簡易連結部である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 移動により流路を開閉する弁体を水栓本体内に
   内蔵すると共に弁体の下端部を水栓本体下面から
   突出させ、弁体の下端に連結用の被連結部を形成
   し、被連結部としての筒状体の周面に嵌合溝を凹
   設し、弁体を駆動制御する駆動制御装置の駆動軸
   と弁体との間を連結するための連結棒の端部に前
   記被連結部を挿入するだけでワンタツチで連結す
   ることのできる簡易連結部を設け、この簡易連結
   部を筒状本体の外周及び内周に沿つてそれぞれ摺
   動自在に配されると共にスプリングにて筒状本体
   より外側方に向けて付勢された外筒及び内筒とで
   構成し、筒状本体に設けられた孔を介して外筒と
   内筒との間に筒状本体の厚みよりも大径となつた
   鋼球を収納配置し、段部によつて外筒の開口側先
   端部を筒状本体の外面と離間させて空間を形成し
   て成る自動水栓装置。