JPH0344760B2 - - Google Patents

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JPH0344760B2
JPH0344760B2 JP59075778A JP7577884A JPH0344760B2 JP H0344760 B2 JPH0344760 B2 JP H0344760B2 JP 59075778 A JP59075778 A JP 59075778A JP 7577884 A JP7577884 A JP 7577884A JP H0344760 B2 JPH0344760 B2 JP H0344760B2
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human
plasmin inhibitor
plasmin
cells
hybridoma cells
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Yoshihiko Washimi
Yukinari Koike
Yataro Ichikawa
Nobuhiko Yoshida
Nobuo Aoki
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Teijin Ltd
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  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
  • Medicines Containing Antibodies Or Antigens For Use As Internal Diagnostic Agents (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
a 産業上の利用分野 本発明はヒトα2−プラスミンインヒビター(α2
−plasmin inhibitor;α2−antiplasmin)に対す
るモノクローナル抗体、特にヒトα2−プラスミン
インヒビターの線維素溶解作用阻害部位
(reactive site)を抗原として認識し、その結果
ヒトα2−プラスミンインヒビターのプラスミンの
線維素溶解作用に対する阻害活性を抑制し、線溶
促進させる働きを有するモノクローナル抗体、及
び該モノクローナル抗体の製造方法に関するもの
である。 b 従来技術 ヒトのα2−プラスミンインヒビターは、青木と
諸井によつて最初に単離・精製され、線維素溶解
酵素のプラスミン(plasmin)のエステラーゼ活
性を瞬間的に阻害する強力なプラスミンインヒビ
ターであり、11.7%の糖を含む分子量約67000の
1本鎖の糖蛋白質であることが知られている
〔Moroi&Aoki;The Journal of Biological
Chemistry、251、5956−5965(1976)参照〕。 一方ヒトのα2−プラスミンインヒビターには3
種類の活性部位があることが知られている。第1
はプラスミンの線維素溶解作用阻害部位(以下こ
れを“リアクテイブサイト”ということがある)
〔B.Wiman&D.Collen;The Journal of
Biological Chemistry、254、9291−9297(1979)
参照〕であり、第2はカルボキシル基末端側のプ
ラスミン結合部位〔B.Wiman&D.Collen;
European Journal of Biochemistry、84、573
−578(1978)参照〕であり、第3はアミノ基末端
のフイブリン結合部位である〔Y.Sakata、et
al.、Thrombosis Research、16、279−282
(1979)参照〕。 ヒトα2−プラスミンインヒビターにおけるこれ
ら3種類の活性部位のうち、リアクテイブサイト
を抗原として選択的に認識するモノクローナル抗
体を提供できれば、これを使用することによつて
ヒトα2−プラスミンインヒビターの線維素溶解阻
害作用を直接抑え、線溶を促進することができる
ので血栓溶解促進剤として利用することができ
る。また、この抗体を用いることにより、溶液中
のα2−プラスミンインヒビターあるいはα2−プラ
スミンインヒビター・プラスミン複合体を測定す
ることも可能である。 c 本発明の構成 本発明によれば、ヒトα2−プラスミンインヒビ
ターに対するモノクローナル抗体であつて、ヒト
α2−プラスミンインヒビターにおけるプラスミン
の線維素溶解作用の阻止部位を認識し、かつプラ
スミン結合部位及びフイブリン結合部位のいずれ
をも認識しないヒトα2−プラスミンインヒビター
の線維素溶解阻止作用を抑制するモノクローナル
抗体および該抗体を産生するハイブリドーマ細胞
を培養して、該培養液中から、該抗体を分離する
ことを特徴とするヒトα2−プラスミンインヒビタ
ーに対するモノクローナル抗体の製造方法が提供
される。 本発明の抗体を産生するハイブリドーマ細胞
は、ケーラーとミルシユタインの方法〔Ko¨hler
and Milstein、Nature256、495〜497(1975)〕と
して知られた手法によつて産生される。すなわ
ち、ヒトα2−プラスミンインヒビターでマウスを
免疫した後、このマウスの脾臓細胞をマウスミエ
ローマ細胞と融合させ、得られたハイブリドーマ
細胞は、マイクロタイタープレート(microtiter
plates)に固定されたヒトα2−プラスミンインヒ
ビターと反応する抗体に対し系統的に検査し選択
される。このようにしてヒトα2−プラスミンイン
ヒビターに対する抗体を合成し、分泌するハイブ
リドーマ細胞を選別する。得られたハイブリドー
マ細胞を無血清培地中で培養し、その培養上清中
に分泌されたヒトα2−プラスミンインヒビターに
対する抗体は、フイブリンプレート(fibrin
plates)上でヒトα2−プラスミンインヒビターの
線維素溶解阻害作用を抑える活性について検査を
行なう。その結果、ヒトα2−プラスミンインヒビ
ターにおけるプラスミンの線維素溶解作用の阻止
部位を認識し、かつプラスミン結合部位及びフイ
ブリン結合部位のいずれをも認識しないヒトα2
プラスミンインヒビターの線維素溶解阻止作用を
抑制するモノクローナル抗体を産生するハイブリ
ドーマ細胞が単離された。 本発明のモノクローナル抗体は、かゝるハイブ
リドーマ細胞が産生する産出物から得られる。か
くして得られたモノクローナル抗体は、ヒトα2
プラスミンインヒビターのリアクテイブサイトに
対して単一特異的(monospecific)に作用する。 次に本発明の抗体を産生するハイブリドーマ細
胞を産生する具体的方法について詳細に説明す
る。 A 抗原の単離、精製; 抗原に用いるヒトα2−プラスミンインヒビタ
ーは前記青木と諸井の方法によりヒト血漿中よ
り単離精製された。 B ヒトα2−プラスミンインヒビターによるマウ
スの免疫; 雄Balb/cマウスを用いるが、他の系
(strains)のマウスを使用することもできる。
その際、免疫計画及びヒトα2−プラスミンイン
ヒビターの濃度は十分な量の抗原刺激を受けた
リンパ球が形成されるよう選ばれるべきであ
る。例えばマウスに少量のα2−プラスミンイン
ヒビターで或る間隔で腹腔に数回免疫の後、さ
らに数回静脈に投与した。最終免疫の数日後に
融合の為に脾臓細胞を取り出す。 C 細胞融合; 脾臓を無菌的に取り出し、それから単細胞懸
濁液を調製する。それらの脾臓細胞を適当なラ
インからのマウス骨髄腫細胞と適当な融合促進
剤の使用により細胞融合させる。脾臓細胞対骨
髄腫細胞の好ましい比率は約20:1〜約2:1
の範囲である。約108個の脾臓細胞について0.5
〜1.5mlの融合媒体の使用が適当である。 細胞融合に用いる骨髄腫細胞は多く知られて
いるが、本発明ではP3−X63−Ag8−U1細胞
(以下P3−U1と略記する)〔Yelton、D.E.et
al.、Current Topics in Microbiology and
Immunology、81、1(1978)参照〕を用いた。
これは、8−アザグアニン耐性の細胞ラインで
あり、酵素ヒポキサンチン−グアニンホスホリ
ボシルトランスフエラーゼ(hypoxanthine−
guanine phosphoribosyl transferase)が欠失
しており、それゆえにHAT(ヒポキサンチン、
アミノプテリン、チミジン)培地中では生存し
ない。また、この細胞ラインは、それ自体抗体
を分泌しない、いわゆる非分泌型である。 好ましい融合促進剤としては例えば平均分子
量が1000〜4000のポリエチレングリコールを有
利に使用できるが、この分野で知られている他
の融合促進剤を使用することもできる。本発明
の実施例では平均分子量1540のポリエチレング
リコールを用いた。 D 融合した細胞の選択; 別の容器内(例えばマイクロタイタープレー
ト)で未融合の脾臓細胞、未融合の骨髄腫細胞
および融合した細胞の混合物を、未融合の骨髄
腫細胞を支持しない選択培地で希釈し、未融合
の細胞を死滅させるのに十分な時間(約1週
間)培養する。培地は薬物抵抗性(例えば8−
アザグアニン抵抗性)で未融合の骨髄腫細胞を
支持しないもの(例えば前記HAT培地)が使
用される。この選択培地中では未融合の骨髄腫
細胞は死滅する。この未融合の脾臓細胞は非腫
瘍性細胞なのである一定期間後(約1週間後)
死滅する。これらに対して融合した細胞は骨髄
腫の親細胞の腫瘍性と親脾臓細胞の性質をあわ
せ持つために選択培地中で生存できる。 E 各容器中のヒトα2−プラスミンインヒビター
に対する抗体の確認; かくしてハイブリドーマ細胞が検出された
後、その培養上清を採取し、ヒトα2−プラスミ
ンインヒビターに対する抗体について酵素免疫
定量法(Enzyme Linked Immuno Sorbent
Assay)によりスクリーニングする。 F ヒトα2−プラスミンインヒビターに対する活
性を持つ抗体を産生するハイブリドーマ細胞の
選択; ヒトα2−プラスミンインヒビターに対する抗
体を産生しているハイブリドーマ細胞を、無血
清培地で培養して得られた、抗体を含んだ培養
上澄液を濃縮し、ヒトα2−プラスミンインヒビ
ターと共に一定時間インキユベートした。さら
にこのヒトα2−プラスミンインヒビター混合液
にプラスミンを加え、フイブリンプレート上に
のせ、フイブリン溶解面積を測定した。このよ
うにして、ヒトα2−プラスミンインヒビターに
対する活性を持つ抗体を産生するハイブリドー
マ細胞を選択する。 G 目的の抗体を産生するハイブリドーマ細胞の
クローン化; 目的の抗体を産生するハイブリドーマ細胞を
適当な方法(例えば限定希釈法)でクローン化
すると、抗体は2つの異なつた方法で産生され
る。その第1の方法によればハイブリドーマ細
胞を一定時間適当な培地で培養することによ
り、その培養上清からそのハイブリドーマ細胞
の産生するモノクローナル抗体を得ることがで
きる。第2の方法によればハイブリドーマ細胞
は同質遺伝子又は半同遺伝子を持つマウスの腹
腔に注射することができる。一定時間後の宿主
動物の血液中及び腹水中より、そのハイブリド
ーマ細胞の産生するモノクローナル抗体を得る
ことができる。 以下実施例を掲げ本発明を詳細に説明する。 実施例 1 (1) ヒトα2−プラスミンインヒビターの調製 前記、青木及び諸井の方法に従い、ヒト血漿
2360mlからヒトα2−プラスミンインヒビター
7.7mgを得た。 (2) マウスの免疫 雄のBalb/cマウスをヒトα2−プラスミン
インヒビター100μgと完全なフロイントのア
ジユバント(Complete Freund′s adjuvant)
とのエマルジヨン(emulsion)で21日間の間
隔をおいて2回腹腔に免疫した。さらに7日後
及び88日後にヒトα2−プラスミンインヒビター
30μgを生理食塩水とともに静脈に追加投与し
た。最終免疫の4日後にその脾臓細胞を細胞融
合のために用いた。 (3) 脾臓細胞の懸濁液の調製 脾臓を無菌的に取り出し、ステンレス製メツ
シユを通過させることにより単細胞懸濁液が得
られた。細胞をL−グルタミン0.39g/、硫
酸カナマイシン0.2g/及びNaHCO32.0g/
を補充したRPMI−1640培地(GIBCO製)
に移した。増殖した細胞をRPMI−1640で3回
洗浄しRPMI−1640培地に再懸濁させた。 (4) 骨髄腫細胞の調製 マウス骨髄腫細胞P3−U1は、L−グルタミ
ン0.39g/、硫酸カナマイシン0.2g/、
NaHCO32.0g/及び10%のウシ胎児血清で
補充されたRPMI−1640培地(10%FCS−
RPMI−1640と略記する)中で培養した。骨髄
腫細胞は細胞融合の時点に細胞分裂の対数期に
あつた。 (5) 細胞融合 脾臓細胞と骨髄腫細胞とを10:1の比率で無
血清RPMI−1640培地中に懸濁し、5分間約
200gで遠心分離した。上澄液培地を除去した
後、沈降物を平均分子量1540の50%ポリエテレ
ングリコール溶液(PH8.2)1mlと共に2分間
37℃でインキユベーシヨンした。次いで無血清
RPMI−1640培地9mlを加え、細胞を5分間注
意深く再懸濁した。次いでこの懸濁液を5分間
約200gで遠心分離し、その後8×106細胞/ml
の濃度が得られるように10%FCS−RPMI−
1640培地に再懸濁し、次いで96マイクロウエル
プレート上に分配した(ウエル1個につき約
100μ)。この融合細胞は37℃において5%
CO2を使用して培養した。 (6) ヒトα2−プラスミンインヒビターに対する抗
体産生ハイブリドーマ細胞の選択及び培養 細胞融合の1日後にHAT培地をウエル1個
につき100μを加えた。以後2日間隔で半分
量の培地を新たなHAT培地と交換して培養し
た。8日後、ハイブリドーマ細胞の培養上澄液
中のヒトα2−プラスミンインヒビターに対する
抗体について酵素免疫定量法によりスクリーニ
ングをおこなつた。スクリーニングに用いられ
た抗原はヒトα2−プラスミンインヒビター、第
2抗体はアルカリフオスフアターゼ(alkali
phosphatase)標識付のウサギ抗マウス抗体で
あつた。 総数349個のウエルの全てが酵素免疫定量法
により陽性であり、α2−プラスミンインヒビタ
ーに対する抗体を産生しているという結果が得
られた。 細胞の増殖が活発になつたと観察されたと
き、HT培地を加えた。1日間隔で計4回HT
培地を用いて培地交換をおこない、その後は通
常の10%FCS−RPMI−1640培地を用いて培養
した。 実施例 2 (ヒトα2−プラスミンインヒビターに対する抗
体を産生するハイブリドーマ細胞の選択) 上記ヒトα2−プラスミンインヒビターに対する
抗体を産生しているハイブリドーマ細胞中からヒ
トα2−プラスミンインヒビターの線維素溶解阻害
活性を抑える働きを持つた抗体を産生するハイブ
リドーマ細胞を次の方法でスクリーニングした。 各ウエルのハイブリドーマを10%FCS−RPMI
−1640培地中で培養し、細胞数を約2×107個と
した。この細胞を5分間約200gで遠心分離し、
培養上澄液を除去した後、細胞を無血清RPMI−
1640培地10mlで洗浄した。さらに5分間約200g
で遠心分離し、上澄液を除去し、細胞を2−メル
カプトエタノール5.0ml/、インシユリン7.5
ml/、トランスウエリン5.0ml/、エタノー
ルアミン5.0ml/、ナトリウムセレナイト5.0
ml/、L−グルタミン0.39g/、硫酸カナマ
イシン0.2g/、Hepes2.38g/及び
NaHCO31.5g/で補充されたRPMI−1640:
Dulbecco′sMEM:Ham′sF−12(2:1:1)の
混合無血清培地(以下これを“MITES培地”と
略記する)10mlに懸濁し、3日間培養した。 培養上澄液を回収し、これを25倍に濃縮した。
この濃縮液を25μにヒトα2−プラスミンインヒ
ビター0.4μgを加え、37℃で30分間インキユベー
シヨンした。次いでプラスミノーゲン0.025ユニ
ツト及びウロキナーゼ0.031ユニツトを加え液量
を40μとした。このうち10μをフイブリンプ
レートにのせた。フイブリンプレートは、37℃、
湿度95%以上の条件下で18時間静置し溶解した面
積を測定した。 その結果、1D10ハイブリドーマ細胞の産生す
る抗体に加えたヒトα2−プラスミンインヒビター
の線維素溶解阻害活性を完全に抑える働きが見出
された。 実施例 3 ハイブリドーマ細胞のクローニング; ヒトα2−プラスミンインヒビターに対する抗体
の活性試験において陽性の結果を示したハイブリ
ドーマ細胞(1D10)を次の方法でクローン化し
た。 1D10細胞を96ウエルマイクロタイタープレー
トの1ウエルあたり0.9細胞となるよう希釈し、
Balb/cマウス胸線細胞をフイーダー細飽とし
て加えプレートに分配し10%FCS−RPMI−1640
培地で培養した。顕微鏡下で観察し、確実にシン
グルセルコロニーであることを認めた。ハイブリ
ドーマ細胞の培養上澄液中のヒトα2−プラスミン
インヒビターに対する抗体につき酵素免疫定量法
によりスクリーニングをおこなつた。 総数26個のウエルが酵素免疫定量法により陽性
でありヒトα2−プラスミンインヒビターに対する
モノクローナル抗体を産生していた。 モノクローナル抗体の精製; 大量のヒトα2−プラスミンインヒビターに対す
るモノクローナル抗体を産生させるために、約
107個のハイブリドーマ細胞をプリスタンで前処
理したBalb/cマウスに腹腔内注射した。約1
週間後採取された腹水液よりEyらの方法〔P.L.
Ey.S.J.Prowse and C.R.Jenkin、
Immunochemistry、15、429−436(1978)参照〕
に従いプロテインA−セフアロース4B(proteinA
−Sepharose4B)カラムを用いて抗体を精製し
た。腹水液2.5mlよりヒトα2−プラスミンインヒ
ビターに対するモノクローナル抗体20mgを得た。 精製したモノクローナル抗体の特徴; 精製したモノクローナル抗体の特定のクラス
を、クラス特異性抗マウス抗血清を使用してオク
タロニーゲル拡散試験で決定した。その結果を下
記表1に示した。ここで抗体名1D10C1、
1D10F10、1D10−1F5、1D10B11および1D10−
2H8は、1D10ハイブリドーマ細胞からクローニ
ングして得られたモノクローナル抗体である。ま
た抗体名1B10C4および1B10G11は、実施例1で
得られたハイブリドーマ細胞の1つである1B10
ハイブリドーマ細胞からクローニングして得られ
たモノクローナル抗体である。ヒトα2−プラスミ
ンインヒビターに対する抗体は、その多くがH鎖
r1、L鎖Kであつた。
【表】 実施例 4 ヒトα2−プラスミンインヒビターに対する抗体
によるヒトα2−プラスミンインヒビター活性の
抑制 ヒトα2−プラスミンインヒビター1μgと各モ
ノクローナル抗体5μgを0.05Mリン酸緩衝生理食
塩水(以下PBSと略す)50μに溶解させ、37℃
で30分間インキユベーシヨンした。次いでプラス
ミノーゲン0.025ユニツト及びウロキナーゼ0.031
ユニツトを加え液量を60μとした。このうち
10μをフイブリンプレートにのせた。フイブリ
ンプレートは37℃、湿度95%以上の条件下で18時
間静置し、溶解した面積を測定した。その結果を
下記表2に示した。なお下記表の値は、プラスミ
ノーゲン0.025ユニツトとウロキナーゼ0.031ユニ
ツトによる溶解面積を100%とした時の相対値で
ある。ここで、抗体名1D10−1H2は、1D10ハイ
ブリドーマ細胞からクローニングして得られたモ
ノクローナル抗体である。
【表】 実施例 5 ヒトα2−プラスミンインヒビターとフイブリン
の結合に及ぼすヒトα2−プラスミンインヒビタ
ーに対するモノクローナル抗体の効果 I125標識したヒトα2−プラスミンインヒビター
0.01μMとα2−プラスミンインヒビターに対する
モノクローナル抗体0.05μMを2%牛血清アルブ
ミン−0.05Mトリス緩衝液(PH7.4)−0.15M
NaClを加えて、37℃で30分間インキユベーシヨ
ン後、4℃で一晩放置した。この抗原−抗体反応
混液に、265mMCaCl2、7μMフイブリノーゲン
画分、2ユニツト/mlトロンビンを加え、全量で
100μとし37℃で30分間インキユベーシヨンし
た。凝固物(フイブリン塊)の形成が認められ
た。30分後に200mM EDTAを100μ加え、カ
ルシウムイオンを除いた後、竹串でこの凝固物を
巻き取つた。竹串に巻き取つた凝固物は5分間、
3回洗浄液〔2%BSA、0.05Mトリス緩衝液(PH
7.4)、0.15M NaCl、2mM EDTA〕で洗つ
た。最後に凝固物を竹串から試験管に回収し、凝
固物の放射活性(cpm)を測定した。元の反応混
液中の放射活性に対する凝固物の放射活性の割合
を表3に示す。 なお表3中に通常の市販のマウスIgGを比較抗
体として使用した結果を併せて示した。
【表】 この結果から各ヒトα2−プラスミンインヒビタ
ーに対するモノクローナル抗体はヒトα2−プラス
ミンインヒビターのフイブリン結合部位を認識し
ていないモノクローナル抗体であることがわか
る。 実施例 6 (ヒトα2−プラスミンインヒビターのリアクテ
イブサイトを認識するモノクローナル抗体の検
索) 本実施例はヒトα2−プラスミンインヒビターに
よるプラスミンの不活性化に及ぼすα2−プラスミ
ンインヒビターに対するモノクローナル抗体の効
果を調べたものである。 α2−プラスミンインヒビター0.15μMとα2−プ
ラスミンインヒビターに対するモノクローナル抗
体0.75μMを2%牛血清アルブミン溶液〔0.05M
トリス緩衝液(PH7.4)、0.15M NaCl〕中で37℃、
30分間インキユベーシヨンし、4℃で一晩放置し
た。 この反応混液60μとプラスミン溶液
(0.47μM)20μを混ぜ、0.05Mトリス緩衝液
(PH7.4)、0.15M NaClを加えて全量を500μと
したものを各サンプルについて2本ずつ用意し、
37℃2分又は20分間インキユベーシヨンした。次
に3.5mM合成基質S−2251(H−D−バリル−L
−ロイシル−L−リジル−p−ニトロアニリド・
二塩酸塩)を200μ加え、分光光度計
(Beckman、DU−8)によつて単位時間当りの
405nmの波長における吸光度の変化を測定した。
対照としてプラスミンのみを反応させた試料とモ
ノクローナル抗体を加えずにヒトα2−プラスミン
インヒビターとプラスミンを反応させた試料につ
いても同様に吸光度の変化を調べた。その結果を
下記表4に示した。
【表】
【表】 以上実施例5及び6の結果から本発明のモノク
ローナル抗体はヒトα2−プラスミンインヒビター
のリアクテイブサイトを特異的に認識し、プラス
ミン結合部位及びフイブリン結合部位のいずれを
も認識していないことがわかつた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 ヒトα2−プラスミンインヒビターに対するモ
    ノクローナル抗体であつて、ヒトα2−プラスミン
    インヒビターにおけるプラスミンの線維素溶解作
    用の阻止部位を認識し、かつプラスミン結合部位
    及びフイブリン結合部位のいずれをも認識しない
    ヒトα2−プラスミンインヒビターの線維素溶解阻
    止作用を抑制するモノクローナル抗体。 2 1D10ハイブリドーマ細胞から得られる第1
    項記載のモノクローナル抗体。 3 ヒトα2−プラスミンインヒビターで免疫され
    たマウスから得られた脾臓細胞と、マウスミエロ
    ーマ細胞とを融合させ、ヒトα2−プラスミンイン
    ヒビターにおけるプラスミンの線維素溶解作用の
    阻止部位を認識し、かつプラスミン結合部位及び
    フイブリン結合部位のいずれをも認識しないヒト
    α2−プラスミンインヒビターの線維素溶解阻止作
    用を抑制するモノクローナル抗体を産生するハイ
    ブリドーマ細胞を取得し、該ハイブリドーマ細胞
    を培養して、該培養液中から、該抗体を分離する
    ことを特徴とするヒトα2−プラスミンインヒビタ
    ーに対するモノクローナル抗体の製造方法。 4 1D10ハイブリドーマ細胞を用いる第3項記
    載の製造方法。
JP59075778A 1984-04-17 1984-04-17 モノクローナル抗体及びモノクローナル抗体の製造方法 Granted JPS60222426A (ja)

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JP59075778A JPS60222426A (ja) 1984-04-17 1984-04-17 モノクローナル抗体及びモノクローナル抗体の製造方法
NO851518A NO171169C (no) 1984-04-17 1985-04-16 Monoklonale antistoffer eller fragmenter derav, spesifikke for alfa2-plasmininhibitor
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