JPH0343485A

JPH0343485A - 摩擦材

Info

Publication number: JPH0343485A
Application number: JP17942189A
Authority: JP
Inventors: Norio Misawa; 三澤　紀雄; Yasuhisa Futamura; 二村　恭央
Original assignee: Aisin Chemical Co Ltd
Current assignee: Aisin Chemical Co Ltd
Priority date: 1989-07-12
Filing date: 1989-07-12
Publication date: 1991-02-25

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】［産業上の利用分野］本発明はクラッチフェーシング、ブレーキパッドなどε
して利用される摩擦材に関する。

Ｌ従来の技術］摩擦材に要求きれる性能として、耐摩耗性に優れている
こと、摩擦係数が高いこε、摩擦係数が安定しているこ
と、などが挙げられる。これらの性能を満足させるため
には単一素材では困難であり、摩擦材は多（の素材から
なる複合材料εして構成されている。

このような摩１察材は、大別すれば次のように分類でき
る。

（１）コルク、セルロース・・・単体もあるが、多くは
樹脂を含浸して熱成形したもの（２）ウーブン・・・黄銅線を芯にしてアスベストなど
で作った紐に樹脂を含浸させ、紐を巻いた後、熱成形し
たもの（３）ｔミモールド・・・紐に樹脂を含浸させ、ゴム材
料を充填し熱成形したもの（４〉レジンモールド・・・アスベストなどを基材とし
、フェノール樹脂と各種充填材を混合した後、熱成形し
たもの（５）ゴムモールド・・・レジンモールドの樹脂の代り
にゴムを用いたもの（６）セミメタリック・・ルジン１”−−−ルドのうち
、基材が金属ｍＩｆのもの（７）ジンタートメタリック・・・金属粉末を焼結した
もの（８）サーメット・・・セラミック粉末ε金属粉末を焼
結したもの自動車のブレーキではレジンモールド、セミメタリック
などが多く使用されているが、鉄道車両ではジンタート
メタリックが、航空機ではサーメットが多く使用されて
いる。

［発明が解決しようとする課題］近年、自動車の性能の向上が著しく、ブレーキパッドに
もそれに見合った性能の向上が要求されている。一方、
従来より重宝されていたアスベストの人体への悪影響が
明らかとなり、摩擦材からアスベストを排除する動きが
高まっている。例えば特開昭６３−２６６２３１号公報
には、高温における耐摩耗性および耐フエード性の向上
を目的として、カルシウムメタシリケート繊維を用いた
摩擦材が開示されている。

本発明はこの公報と同様な観点からなされたものであり
、アスベストを用いず耐摩耗性および摩擦係数の向上、
さらに高速、高温時の摩擦係数の安定化を目的とする。

［課題を解決するための手段］本発明者らは上記課題を解決するために種々の素材を鋭
意研究した結果、ある種類の金属の炭化物が摩擦性能に
対して特異な性質を有することを見出して本発明を完成
した。すなわち本発明の摩擦材は、元素周期表第ＩＶａ
族および第ｖａ族の金属元素から選ばれる少なくとも一
種の金属の炭化物粉末を含むことを特徴とする。

元素周期表第１Ｖ　ａ族および第Ｖａ族の金属元素とは
、チタン（Ｔ　ｉ　）　、ジルコニウム（Ｚｒ）、ハフ
ニウム（口ｆ〉、バナジウム（Ｖ）、ニオブ（Ｎｂ＞お
よびタンタル（Ｔａ）をいう。そして本発明の特色は、
これらの金属のうち少なくとも一種の金属の炭化物粉末
を含むところにある。複数の金属の炭化物粉末を含んで
もよいし、単一の金属炭化物粉末を含むように構成する
こともできる。

炭化物粉末は、僅かでも含有すればその分効果があり、
含有量の下限は特に限定されない。ただし摩擦材全体を
１００とした場合に１５重量％以上含有すると相手材へ
の攻撃性が出現するようになるので、１５重量％以下と
するのが好ましい。

また、炭化物粉末の粒径も特に制限されず目的とする摩
擦材に応じて種々選択できる。通常の範囲であれば６０
〜４００メツシュ程度が適当である。

さらに本発明の摩擦材の種類も特に制限されず、従来の
技術の項で例示した種々の摩擦材に適用することができ
る。そして金属炭化物粉末以外の成分は、摩擦材の種類
に応じて従来と同様のものを用いることができる。レジ
ンモールド系摩擦材で例示すれば、フェノール樹脂、エ
ポキシ樹脂などの樹脂、グラファイト、カシューダスト
などの摩擦調整剤１．硫酸バリウム、炭酸カルシウム、
酸化マグネシウムなどの無機質充填材などを用いること
ができる。

［作用］本発明の摩擦材では、元素周期表第ＩＶａ族および第ｖ
ａ族の金属元素から選ばれる少なくとも一種の金属の炭
化物粉末を含んでいる。これらの炭化物に共通の性質と
して、モース硬度が約９程度と極めて硬質である。した
がって微量添加するだけで、耐摩耗性の向上および摩擦
係数の向上に寄与する。また、これらの炭化物は侵入型
炭化物として良好な電気伝導性を示すことが知られ、し
たがって熱伝導性も良好であることが推察される。

これにより高速時に制動した場合のブレーキパッドのよ
うに高温になった場合でも、熱は炭化物粉末を伝わって
逃げるため、高温においても安定した摩擦係数を示すこ
とが推測される。これは実測によって確認されている。

［実施例］以下、実施１例により具体的に説明する。本実施例はレ
ジンモールド系の摩擦材に本発明を適用したものである
。

（実施例１）第１表にも示すように、フェノール樹脂１０重量部、芳
香族ポリアミド繊維（「ケブラー」デュポン社製）２０
重量部、摩擦調整剤としてのグラファイト１５重量部お
よびカシューダスト１０重量部、無機充填材としての硫
酸バリウム２０重量部および酸化マグネシウム２０重量
部、ざらにチタンカーバイド粉末（粒度２±１μｍ、日
本新金属■製）５重量部をＶ型ブレンダーに投入し、均
−に混合ｊノだ４、この混合物を金型（、″投入し、面
圧力３００　ｋ　ｇ　／　ｃ　ｍ　２　、温度１５０”
Ｃで７分間力ロ熱加圧成形して成形体を得た。この成形
体をさらに２５０°Ｃで２゜５時間熱処理（〕、放冷後
研磨１ノで本実施例の摩ｉ察材を得た。

得られた摩擦材について、ブレーキダイナモメータ試験
（幾で、耐摩耗性能試験を行ない、結果を第１表に示す
。耐摩耗性能試験のｊｊ法は、ＪＡＳＯ−Ｃ４２７−８
３（ブレーキ型：ＰＤ５１ｓ、に１−タ：１Ｂｍｍベン
チレーテッドタイプ、イナーシｔ　：　４．Ｏｋｇ’ｍ
”Ｓ２、制動初速度：５０ｋｍ／ｈ、減速度：０８３Ｇ
、制動ブレーキ温度：２５０°Ｃ）にて行ない、そのと
きの摩耗率と摩擦係数を測定１ノだ。また、高速におけ
る性能を調べるために、制動初速度１１００ｋ／ｈの場
合の摩擦係数も測定した。なａ３、このε岩の制動ブレ
ーギ温度は２５０　’Ｃである。

（実施例２）チタンカーバイド粉末に代えてバナジウムカーバイド粉
末（粒度２±１μｍ、日本新金属ＯＩ製）第表を５＠消部添７ＪＩＩ　Ｌ、　ｔ；＝こと以外は実施例
ＩＬ同様の組成にて、本実施例の摩擦材を同様に製造し
！、：。

そして実施例１と同様に耐摩耗性能試験を行ない、結果
を第１表に示す。

（比較例１）チタンカーバイド粉末に代えてケイ酸ジル：ｌラム粉末
を５重鎖部添加したこε以外は実施例１と同様の組成に
て、本実施例の摩Ｉ察材を同様に製熟した。モして実施
例１ε同様に耐摩耗性能試験を（ｊない、結果を第１表
に示す。

（比較例２）ブタンカーバイド粉末に代えて酸化ジル１ニウム粉末を
５東嬶部添加したこだ以外は実施例１を同様の組成にて
、本実施例の摩擦材を同様に製造した。そして実施例１
と同様に耐摩耗性能試験を行ない、結果を第１表に示す
。

（評価）第１表より明らかなように、本実施例の摩擦材は比較例
に比べて高い摩擦係数を示し、摩耗率も小さい。さらに
高速、高温時においても高い摩擦係数が確保δれている
。本実施例の摩１のこれらの優れた摩擦性能は、特定の
全屈炭化物を添加した効果であることが明らかである。

［発明の効果］すなわち本発明の摩擦材によれば、元素周期表第１Ｖ　
ａ族ａ３よび第Ｖａ族の金属元素から選ばれる少なくと
も一種の金属の炭化物粉末を含んでいるので、アスベス
トを含まずとも、耐摩耗性に滑れ、初期、安定期εも高
い摩擦係数を示す。さらに高温時においても安定した摩
擦係数を示す。

Claims

【特許請求の範囲】

（１）元素周期表第IVａ族および第Ｖａ族の金属元素か
ら選ばれる少なくとも一種の金属の炭化物粉末を含むこ
とを特徴とする摩擦材。