JPH0343160Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 この考案は各種の液体商品等を収容する瓶の瓶
口に用いるキヤツプに関するものである。

従来の技術 従来から第６図のａに示すようなキヤツプが用
いられている。これは通常のキヤツプで、軽便で
あり、全部を取り去ることができ、取扱いが極め
て容易のため一般に替蓋等として広く用いられて
いる。ｂは瓶口を示す。又第７図に示すようなヒ
ンジキヤツプｃも広く用いられている。これはヒ
ンジｄによりヒンジキヤツプｃの開閉を行うもの
で、この方式のものはキヤツプが紛失しないので
広く用いられている。

考案が解決しようとする問題点 しかし、第６図に示すような通常のキヤツプの
軽便な、取り去り性を好む消費者もあれば、又紛
失しない第７図に示すようなものを好む消費者も
あり、その両方の要求を一度に満足させることは
できない。

この考案は上記のような問題を解決するために
なされたもので、その目的は使用者がその好みに
従つてヒンジキヤツプとして使用でき、又前記の
ような通常にキヤツプとしても使用することがで
きるキヤツプを提供することであり、しかもきわ
めて容易に、使用者の好みに応じて上記の両方に
変化させて用いることのできるキヤツプを提供す
ることである。

問題点を解決するための手段 上記の目的を達成するこの考案について述べる
とそれは、合成樹脂製のキヤツプ部１とシール部
２とを薄肉状の裂溝３を介して一体に形成し、前
記キヤツプ部１の外周の一部に、橋状部４を介し
て、前記キヤツプ部１を囲繞するプルリング５を
設け、該プルリング５を更に前記橋状部４の他の
部分において、容易に裂切れる接続片９を介して
前記キヤツプ部１に接続したことを特徴とするキ
ヤツプである。

作 用 使用者は瓶に嵌着されたこのキヤツプのプルリ
ング５を、前記接続片９を設けた部分又はその近
傍の部分において摘み上方に引き上げる。そうす
ると前記接続片９は切り放される。これによりプ
ルリング５は前記橋状部４によつてのみ前記キヤ
ツプ部１と接続されている状態となる。そして使
用者は更に前記プルリング５を斜め上方に引き上
げると、前記橋状部を介して前記キヤツプ部１
に、かつ局部的に力が加えられるため、この部分
の近傍の前記裂溝３に裂切れが始まり、この裂切
れは前記プルリング５の一層の引上げにより円周
の両側に進行する。そして切られていない裂溝が
僅かになつたところで、上記引裂きを止め、残り
の裂溝３をヒンジとして用いることにより、ヒン
ジにより開閉するキヤツプとして使用する。

又前記キヤツプ部１を、ヒンジを有しない通常
のキヤツプとして用いたい使用者は前記の裂溝３
の引裂き過程を止めることなく、そのまま全裂溝
３を裂切つてしまえばよい。こうすることにより
前記キヤツプ部１は通常のキヤツプとして用いら
れる形態となる。

なお前記プルリング５は、前記のようにキヤツ
プ部１開放の際に、その接続片９が裂切れてしま
うため、封印部剤として役立たせることができ
る。

実施例 第１図〜第５図において、１は合成樹脂製のキ
ヤツプ部であり、２はシール部であつて両者１，
２は薄肉状の裂溝３を介して一体的に連成されて
いる。

４は橋状部、５はプルリングである。又６は内
筒、７は突起、８は反転自在な舌片である。そし
てプルリング５は、第３図に示すように接続片９
によりキヤツプ部１に接続されている。なお１
０，１１はそれぞれ突条、１２は瓶口を示す。な
お前記舌片８は、このキヤツプが瓶口１２に装着
された際、第４図において８ａに示すように反転
し、瓶口１２の凹部１３に強く圧接し、強い密閉
が成されるようになつている。

なお、前記突起７でも良好に密閉がなされるこ
とは勿論である。

又第２図において１４は薄肉状の裂取溝、１５
は裂取部であり、前記裂溝３を全周に亙つて裂切
つた後、裂取部１５の下端部を摘んで、上方に引
き上げることにより、裂取溝１４が裂切れ、シー
ル部２を除去できるようになつている。これによ
り瓶を容易にリサイクルに移せるようになつてい
る。

次に、前記のように、プルリング５を摘んで橋
状部４の近傍の、裂溝３を裂切る場合、裂溝３を
キヤツプ部１とシール部２間に形成したことによ
り裂溝３を僅かに残すこと、及び全部裂切つてし
まうことにより前記のようにヒンジキヤツプ又は
通常のキヤツプとして用いられるようになつてい
る。又舌片８を用い、瓶口により反転させて突起
として用いるため、裂溝３の内側に通常のような
瓶口外周の凹部に圧接する突起を形成しないです
むようになつている。このことは又裂溝３を裂切
り易くすることに役立つている。なお接続片９は
前記のようにきわめて容易に裂切れるようになつ
ている。

考案の効果 この考案は前記のように構成され、裂溝３を介
してキヤツプ部１とシール部２を一体に設けたこ
とにより、裂溝３を一部分残すことにより、又全
部裂切つてしまうことにより、ヒンジキヤツプと
して用いることもでき、通常のキヤツプとして用
いることもできる。

又前記プルリング５は容易に裂切れる接続片９
によりキヤツプ部１に接続されていて、キヤツプ
部１の最初の開放の際に裂切られるものであるた
め、封印部材として役立たせることができる。

又前記キヤツプ部１をシール部２から切り離し
てヒンジを有しない通常のキヤツプとして用いる
場合はプルリング５を引つ張ることにより前記接
続片９が裂切れ、かつ裂溝３の裂切り及び瓶口１
２からの取り外しの三つの作用を一度に、同一動
作で爽快に行うことができる。又前記キヤツプ部
１の最初の開放の後の使用において開放する際に
は、前記プルリング５を摘んでキヤツプ部１を開
放すればよいから、指はキヤツプ部１又は瓶口１
２又はシール部２等に触れずにすむため、それら
に付着した瓶内容液等により指の汚損するのを防
止することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図〜第５図はこの考案の実施例を示すもの
で、第１図はキヤツプの断面図、第２図は同正面
図、第３図は同平面図、第４図は、第１図と異る
部分の、キヤツプの一部断面図、第５図は第４図
の−線断面図、第６図は従来のキヤツプの瓶
口装着時の断面図、第７図は従来のヒンジキヤツ
プの瓶口装着時の部分断面図である。 １……キヤツプ部、２……シール部、３……裂
溝、４……橋状部、５……プルリング。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 合成樹脂性のキヤツプ部１とシール部２とを薄
   肉状の裂溝３を介して一体に形成し、前記キヤツ
   プ部１の外周の一部に、橋状部４を介して、前記
   キヤツプ部１を囲繞するプルリング５を設け、該
   プルリング５を更に前記橋状部４の他の部分にお
   いて、容易に裂切れる接続片９を介して前記キヤ
   ツプ部１に接続したことを特徴とするキヤツプ。