JPH0343145Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この考案は、シート例えば金属板を剪断パイリ
ングを行う装置において、製品を集積して梱包工
程まで搬送する、シート状製品の積載、搬送用の
スキツドに関するものである。

（従来の技術） 従来、例えば所定サイズに剪断されたシート例
えば金属板をパイリングする場合は、該金属板寸
法に合わせて、適当な長さの輪木を人が選定し、
所定枚数積載する毎にパイリング装置へ複数本挿
入し配列、設置していた。

しかしながら、上記積載のための輪木段取、配
列、位置、調整は梱包パツクごとに行なわねばな
らず、また金属板の寸法が変更されるごとに輪木
長さ、配列を変更しなければならない。

また、１枚目のシートを導入するさいは輪木に
つつかからない様、人手による誘導が行なわれ、
手間がかかり作業能率が悪いという問題があつ
た。

又特公昭57−61647号公報の様な輪木を自動で
装入する装置も提案されているが、スペース上の
制約も多く、既設の大改造が必要であり実用的で
はなかつた。またこれには１枚目のシートを導入
するさいには、サイドガイドにシリンダーによつ
てシート通板路に進退するスレツデイングガイド
を設け、これにて案内し導入することが記載され
ている。これではそれなりの作用効果が奏される
であろうが、装置が大型化する。

（考案が解決しようとする問題点） 本考案はシート状製品の寸法に対応して積載の
ため上方支材の位置移動が自在に変更可能に段
取、搬送が行なえ、さらに、１枚目シート導入を
行なえるスキツドを提供するものである。

（問題点を解決するための手段） 本考案は上記目的を達成するためにシート状製
品の切断寸法に対応して、シートを受ける上方支
部材が移動・係止自在で、幅変更を可能にし、さ
らに、上方支部材に突出、沈み込み自在な案内回
転体を設け、１枚目のシートを人手なしに導入す
るようにした導入案内装置を設けたスキツドにあ
る。

以下図を用いて、この考案について１実施例に
基づいて説明する。

第５図はこの考案の実施例を示すもので、１枚
目のシート１はコンベア２等によりパイリング装
置３に誘導され、スキツド４の上に突出・沈込み
自在に設けた案内回転体例えばコロ５上を移動
し、ストツパ６により止められる。２枚目以降
は、スキツド４上にのつたシートの上をすべつて
積載される。シート１の幅はサイドガイド７でそ
ろえられ、このサイドガイド７との干渉を防ぐた
め、スキツド４の幅が変更される。

所定枚数のシート１を積載完了したスキツド４
は昇降装置８により下げられ、昇降テーブルロー
ラ９及び搬送ローラ１０により払い出され、新た
にシート１の乗つていない他のスキツド４が搬送
ローラ１０により昇降テーブルローラ９に誘導さ
れ、昇降装置８により所定位置にセツトされる。

なおシート１を積載して行くにしたがつて、ス
キツド４上のコロ５は沈み込み、シート１はスキ
ツド４上面で支えられ、スキツド４からすべり落
ちることを防止している。

なお該スキツド４による積載、搬送では１段積
みで行なわれ、払い出されたスキツド４上のシー
ト製品は専用クレーン（図示しない）で取り出さ
れる。空になつたスキツド４は返送されて、再度
パイリング装置に導入され繰り返えし使用され
る。

第１図は本考案のスキツド全体図を示すもので
ある。

１１は間隔をおいて設けられたブロツクで、該
ブロツク１１の上側にはシート幅に対応して移
動・係止自在な上方支材１２が設けられ、この上
部にシート１を積載する。１３は中央上方支材で
シート幅が広い場合に、シート中央を支える目的
のため設置され着脱可能である。

ブロツク１１および移動・係止自在な上方支材
には、その断面形状は角状が好ましく、この実施
例では４角形状の角材を用いている。この材料と
してはアルミ合金や鋼製の角パイプが、製作性、
耐座屈強度、寿命などの点から好ましい。

シート１と接触する上方支材１２の上面はシー
ト１への疵入り防止の目的で、木板１４を取付け
ることが好ましく、搬送ローラー１０で搬送され
るブロツク１１の下面にも搬送時の振動を防止す
る目的で、木板１４を取付けることが好ましい。
これらの木板４は着脱が可能となつている。

５は１枚目シートを導入するための上方支材１
２の面より突出自在で押圧されると沈込むコロ
で、１枚目のシート１が、上方支材１２あるいは
中央上方支材１３の上面でつつかからずに導入す
るためのもので、コロ５は弾性体例えばスプリン
グで支えられており、ある程度のシート１が積載
されると沈み込み、シート下面と上方支材１２お
よび中央上方支材１３の上面が密着し、摩耗力で
シート１がスキツド４上からすべり落ちることを
防止できる構造を有する。

この上方支材１２および中央上方支材１３に設
けられた突出・沈み込み自在なコロ５について、
第２図を参照しその構造をさらに述べる。

コロ５はスライドピン１５を介して回転自在に
支えられ、スライドピン１５が弾性部材例えばス
プリング１６に連設されている。１７−１はガイ
ド、１７はスライドブツシユでスライドピン１５
の進退を容易化させる。

しかして、コロ５は上方支材１２および中央上
部支材１３の上面に突出自在で、一方該コロ５に
下向きの荷重が負荷されると、上方支材１２およ
び中央上部支材１３の中に沈み込む。

コロ５の突出・沈み込み機構は第２図に示した
ものに限定されることなく、コロ５が上方支材１
２および中央上方支材１３の上面より突出し、一
方、押圧すると前記上面と同等もしくはそれ以下
に沈み込むものであれば、いかなるものでも採用
される。

またコロ５の上方支材１２あるいは中央上方支
材１３に設ける位置は、第３図に示すように上方
支材１２や中央上方支材１３の側部に設けてもよ
い。この図において２６はガイド、２７はブラケ
ツトである。

第４図は上方支材１２をブロツク１１に設ける
移動、係止機構を示したものである。

上方支材１２は摺動体例えばスライドメタル１
８及びはずれ防止ローラ１９を介して、ブロツク
１１と移動自在とされ、スライドできる構造とな
つている。上方支材１２をブロツク１１の任意の
位置に係止するために、係止具例えばラツク２０
を押圧具例えばスプリング２１で押える機構にな
つており、上方支材１２を移動させるには、レバ
ー２２を引いて固定を解除して行う。

上方支材１２の端部に設けられる連結機構２
３，２４は、スキツド同志を結合して、２台以上
のスキツド４でシート１を搬送する場合に、スキ
ツド同志が離なれたり、片方のスキツドが浮き上
がつたりすることを防止する目的で設置されるも
ので、オス２３、メス２４になつており、スキツ
ド４の前後どちらにでも連結できる様配置され
る。なお、２５はブロツク１１を結合しているは
りである。

（考案の効果） 以上のように、本考案のスキツドはシートを受
ける上方支材がブロツクに対して移動・係止自在
であるので、シートのサイズが大から小に、ある
いはその逆に変つても、それに応じて上方支材の
間隔を調整変更できる。そのためシートの積載お
よび搬送時に、中垂れ、端垂れが生じない。ま
た、その間隔調整は労力を要せずにできる。

さらに本考案のスキツドでは上方支材および中
央上方支材にその上面より突出し、シートによる
荷重が負荷されると沈み込む案内回転体が設けら
れているので、第１番目のシートの案内導入が自
動的にかつスムーズに行なえる等の効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例におけるスキツドの
斜視図、第２図は本考案の一実施例において、上
方支材に設けた案内回転体を示し、Ａは正面図、
ＢはＡのＸ−Ｘ断面図、第３図は上方支材に設け
た案内回転体の他の実施例を示し、Ａは正面図、
ＢはＡのＸ−Ｘ断面図、第４図は一実施例におい
て上方支材のブロツクに対する移動・係止機構の
説明図、第５図は、一実施例においてパイリング
の概略を示し、Ａは第１番目のシートを積載する
場合の側面図、Ｂは複数枚のシートを積載した場
合の側面図、ＣはＢのＸ−Ｘ断面図である。 ５；コロ、１１；ブロツク、１２；上方支材、
１５；スライドピン。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 間隔をおいて設けたブロツク上に、該ブロツク
   と直交して複数個の上方支材を、摺動体とはずれ
   防止ローラを介して移動自在に設けるとともに、
   係止具を前記ブロツク側面に且つ該係止具への係
   合部を上方支材に連設し係止自在とし、さらに前
   記上方支材に突出・沈み込み自在な案内回転体を
   設けたことを特徴とする積載スキツド。