JPH0341787Y2 - - Google Patents

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JPH0341787Y2
JPH0341787Y2 JP3380784U JP3380784U JPH0341787Y2 JP H0341787 Y2 JPH0341787 Y2 JP H0341787Y2 JP 3380784 U JP3380784 U JP 3380784U JP 3380784 U JP3380784 U JP 3380784U JP H0341787 Y2 JPH0341787 Y2 JP H0341787Y2
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oxygen
oxygen scavenger
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  • Gas Separation By Absorption (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Solid-Sorbent Or Filter-Aiding Compositions (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】
本考案の脱酸素剤保有積層体は脱酸素剤層と酸
素検知剤層とを一体化した積層体であつて、その
要旨とするところは通気性繊維でしかも水溶液保
持性シートに、水不透過性の疎水性フイルム(以
下、疎水性フイルムと略称する)が積層されてな
り、上記シートには脱酸素、または脱酸素と同時
に炭酸ガスを発生する薬剤水溶液を吸収保持せし
め、疎水性フイルムには酸素検知剤を積層してな
るものである。 従来例えば嫌気性細菌の培養における嫌気性雰
囲気を構成するには酸素の燃焼による除去方法か
らガスチヤンバーを用いて酸素と炭酸ガス置換を
行う方法に進歩し、現在では脱酸素剤を用いる培
養システムが種々考案されるに至つた。しかし脱
酸素剤を用いても一般に知られている嫌気性菌の
培養に必要適量の炭酸ガスの供給は別反応系薬剤
を用いたり、ガスチヤンバーを用いてコントロー
ルする方法を採つているのが現状である。かつま
た脱酸素・炭酸ガス発生薬剤を一体化しても、脱
酸素状態を検知する酸素検知剤は錠剤状またはシ
ート状にて別ユニツトとして行う必要がある。従
つて嫌気培養を行う際、準備および操作が煩雑で
システムとしても充分整備されたものではない。 また薬剤(粉末または顆粒)の状態での反応は
その水溶液状態での反応速度に比べ同一薬剤量を
用いた場合にもどうしても限度があり、従つて反
応速度(脱酸素速度)を上げるためには大過剰の
薬剤を使用しなければならないという難点があ
り、酸素に鋭敏な嫌気性菌を生存させる上で大き
な障害となつていた。 本考案では脱酸素速度を上げ、さらには炭酸ガ
ス濃度をある程度制御し、かつその反応状態をチ
エツクする酸素検知剤を一体化したもので従来の
懸案を解決したものである。以下詳しく述べる。 脱酸素・炭酸ガス発生薬剤としてはL−アスコ
ルビン酸またはその塩に硫酸第一鉄のような水溶
液中でFe++イオンを生ずる物質を与えることに
より錯イオンを生成し、速かに酸素を吸収する反
応が行われることは周知のことであるが、しかし
この反応を大気中の酸素に対して行い、より速
く、かつ多量にこれを除去するために利用する方
法としては、この溶液を可能な限り空気との接触
面積を大きくする素材等に吸収させることが必要
で、すなわち溶液の状態では空気と水溶液との境
界面の酸素および多少の水溶液中の溶存酸素のみ
を吸収するに止まり、決して脱酸素反応を速くす
ることはできない。 そこで吸収性の良好なものとしてはセルローズ
系繊維を加工したシートに、脱酸素剤・炭酸ガス
発生薬剤水溶液を適量吸収させておくことにより
この目的を達成することが可能である。 こゝで吸着させる水溶液の量は繊維シートの全
体積に可能な限り吸着され、かつシートの内面ま
で空気の通過を疎外することの少いものが良好
で、従つて本考案の積層体に用いる水溶液保持シ
ートの物性としては水を吸着し易すく、かつゲル
化せず、通気性を持続し、吸水後もシートまたは
成型物としての形状を保持していることが理想で
ある。このようなシートとしてはセルローズ系繊
維の加工シートがよく、繊維シート等が最適で、
その吸収度は10cm/min以上であり、また通気度
は50秒/100c.c.(ガーレー法)以下のものがよい。 本考案に使用するL−アスコルビン酸は上記の
ように脱酸素反応と同時に反応生成物として、主
として熱分解によつて炭酸ガスを発生する。通常
嫌気性細菌を培養する場合は35°〜37°程度で行わ
れ、この温度雰囲気では炭酸ガス濃度が徐々に増
加し、24時間以後では20〜30%に達する。嫌気性
菌の種類により要求炭酸ガス濃度が、これにより
低い状態が良好なものがあり、そのためには発生
炭酸ガス濃度を制御する必要がある。この場合上
記の組成薬剤に適量の水酸化カルシウムを加える
ことにより炭酸ガス濃度を5〜20%程度に制御す
ることも可能である。 本考案で用いる酸素検知剤層としてはそのイン
ジケーターインキを疎水性フイルム等に印刷する
ことによつて得られ、この非印刷面を上記の水溶
液保持シートに貼り合わせることにより本考案の
シートが完成する。 次に酸素の有無を検出するインジケーターは本
考案ではインクとして疎水性フイルムに印刷して
使用するが、その組成としてはチアジン系染料と
してメチレンブルー等、また還元剤としてL−ア
スコルビン酸を用い、その使用量は上記染料1重
量部に対し、1〜150重量部のL−アスコルビン
酸を使用することが好ましい。 このインジケーターを溶解もしくは分散するた
めのアルコール可溶性バインダー樹脂としてはエ
チルセルローズ、ブチラール樹脂、酢酸ビニル樹
脂等の少くとも1種をエチルアルコール、イソプ
ロピルアルコール等のアルコール系の有機溶剤に
溶解または分散したもので少くとも20重量部以上
を含有するものである。また上記溶液はアルコー
ル系溶剤100重量部に対し樹脂5〜30重量部の範
囲で溶解したものである。 また本考案で用いるインジケーター組成物とし
てバインダー樹脂と共に無機多孔物質が混用さ
れ、二酸化珪素、珪酸カルシウム等が使用され、
その使用量はバインダー樹脂溶液100重量部に対
して5〜30重量部の範囲が好ましい。このような
無機多孔物質を加えたインキ組成物は酸素との接
触がより速かに行われインジケーターの変色がよ
り速かに行われることになる。 さらに上記インジケーターをバインダー樹脂溶
液中に溶解もしくは分散させるには全成分を混合
してサンドミル、ボールミル、ロールミル、アト
ライター等の一般的手段が利用でき、L−アスコ
ルビン酸とチアジン系染料を予め水に溶解させた
後、他成分と混合するという二液分離型の方法を
も利用できる。その他酸素存在下または酸素不存
在下で色変化しない顔料、染料等の色相調整剤を
添加することも可能であり、チアジン系染料1部
に対し0.1〜10重量部程度添加することが好まし
い。 上記の如く構成されたインジケーターインキ組
成物は疎水性プラスチツクフイルムまたは紙/プ
ラスチツクフイルム積層体にグラビア印刷、スク
リーン印刷、凸版印刷などの印刷方法で良好な印
刷ができ、脱酸素、または脱酸素剤とともに炭酸
ガスを発生する薬剤水溶液保持シートと貼合わせ
て積層体とし、脱酸素状態を確実に検知すること
を可能にするものである。 この疎水性フイルム層を設ける理由としては上
記アスコルビン酸・硫酸第一鉄水溶液が紫〜紫黒
色を呈し、この水溶液シートに直接印刷した場
合、色素のブリード等により、色変色が鮮明でな
い等の問題があるため、疎水性層により薬剤溶液
色素とインジケーターインキ色素の色を区別する
ためのものである。この場合薬剤溶液の色素が濃
い場合、白色インキを疎水性フイルムに印刷もし
くは紙/プラスチツクフイルムを積層する等の方
法により薬剤溶液色を隠蔽するとよい効果が得ら
れる。 本考案は第1図に示すように通気性で、しかも
水溶液保持性シート4に脱酸素または脱酸素と同
時に炭酸ガスを発生する薬剤の水溶液を吸収保持
せしめた脱酸素剤層1に水不透過性の疎水性フイ
ルム2を積層し、該疎水性フイルム2上に酸素検
知剤層3を積層せしめた脱酸素剤保有積層体Aで
ある。 こゝで疎水性フイルム2としては単に疎水性を
有するだけでなく、通気性を有するフイルムが、
脱酸素剤層および酸素検知剤層を的確に作用させ
る点から好ましい。 以上脱酸素剤層として脱酸素とともに炭酸ガス
を発生させる薬剤を例として本考案の積層体の使
用例1を第2図によつて説明する。第2図は第1
図の本考案の脱酸素剤保有積層体Aを容器B内に
密封して容器B内を嫌気雰囲気とする場合の説明
【表】 このようにして作られた脱酸素・炭酸ガス発生
薬剤積層体Aをアクリルスチレン樹脂製の約100
c.c.容量の容器Bの底にインジケーターインキ層3
が上になるように設置し容器本体5の上にブチル
ゴム製パツキング6を有する、ポリエチレン製キ
ヤツプ7を用いて密封し、37℃の恒温で放置し、
1時間おきにインジケーターの色変化を観察した
ところ、(イ)においては約3時間、(ロ)についても約
4時間でインジケーターインキが嫌気状態を示す
青→白に変色(脱色)するのを認めた。この際実
際のガス濃度変化をガスクロマトグラフで継時測
定したところ下表の如き結果を得た。 数値はO2/CO2(%)を示すものである。
【表】 水酸化カルシウムを入れた(ロ)組成の場合には多
少脱酸素反応はおくれるがCO2濃度を10%附近で
保つことが可能であつた。 使用例 2 第3図に示すように坪量30g/m2の上質紙20と
ポリエチレンフイルム20μのもの11をウレタン
系接着剤で貼着した疎水性フイルム2のポリエチ
レン層11をセルローズ繊維を主体とするクツシ
ヨンペーパー(3.2mm厚)14(阿波製紙社製)
に熱圧着し、上質紙20上にインジケーターインキ
13をスクリーン印刷方式を用いて印刷してなる
積層体Aで、直径40mmの円形に打抜いたものを作
製した。 この時のインジケーターインキの組成は下記の
通りである。 メチレンブルー 1 重量部 L−アスコルビン酸 20 〃 ロトスターメジウム(東洋インキ社製)
25 〃 酢酸エチル 54 〃 この積層体Aのインジケーターインキ部の反対
面のクツシヨンペーパー部側から下記組成よりな
る脱酸素・炭酸ガス発生薬剤水溶液を1.5ml滴下
して第3図に示すようなアクリルスチレン樹脂製
容器Bの底部に設置した。このとき容器底部には
下からの通気性を良好にするため凸部15を所々
に設けた。 記 L−アスコル酸ナトリウム 40g 硫酸第一鉄7水塩 20g 水 100g 容器Bは口径大なる外管16と、口径小なる内
管17よりなり、予め外管16内の雰囲気を嫌気
状態に達せしめた後(色変化で確かめた)、嫌気
性細菌を採取した培地管18を内管17の中に挿
入し押し棒19にて落し込むことにより実施例1
に比べてより早く嫌気菌にとつて良好な嫌気雰囲
気を与えるものである。 本実験の結果、第3図の容器Bの底部に本考案
の脱酸素剤保有積層体Aを設置し、室温で少くと
も10時間以内にインジケーターの色が青→白に変
色し、内管17を落し込んでからは37℃恒温槽に
入れ15分以内に酸素濃度は0.1%以下、炭酸ガス
濃度は20%を示した。このときの外管16内の空
気量は約80c.c.、内管17の空気量は約15c.c.であつ
た。 以上のように本考案の脱酸素剤保有積層体は従
来商品化されている嫌気性培養システムに応用し
た場合に比べ脱酸素・炭酸ガス発生薬剤およびそ
の反応性を検知するインジケーター(酸素検知
剤)を一体としたことにより見栄えは向上し、作
業性も一段と良好となり、かつ必要な脱酸素反応
を速かにすることができるので今まで知られてい
ない新規な嫌気性細菌の発見にも寄与するもので
ある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の脱酸素剤保有積層体の断面
図、第2図および第3図はいずれも本考案の脱酸
素剤保有積層体の使用例を示す説明図である。 1……脱酸素剤槽、2……水不透過性の疎水性
フイルム、3……酸素検知剤層、4,14……繊
維シート

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 通気性でしかも水溶液保持性シートに脱酸素
    または脱酸素と同時に炭酸ガスを発生する水溶
    液を吸収保持せしめた脱酸素剤層に水不透過性
    の疎水性フイルムが積層され、該疎水性フイル
    ム上に酸素検知剤層が積層された脱酸素剤保有
    積層体。 (2) 水不透過性疎水性フイルムが疎水性を有する
    とともに通気性を有するフイルムである実用新
    案登録請求の範囲第1項記載の脱酸素剤保有積
    層体。 (3) 上記通気性・水溶液保持シートが10cm/min
    以上の吸水度と50秒/100c.c.以下の透気度を有
    するセルローズ繊維を主体とするシートである
    ことを特徴とする実用新案登録請求の範囲第1
    項記載の脱酸素剤保有積層体。 (4) 上記酸素検知剤はメチレンブルー、L−アス
    コルビン酸、ロトスターメジウム、酢酸エチル
    (溶剤)よりなるインキであり、水不透過性の
    疎水性フイルムに印刷されていることを特徴と
    する実用新案登録請求の範囲第1項記載の脱酸
    素剤保有積層体。
JP3380784U 1984-03-09 1984-03-09 脱酸素剤保有積層体 Granted JPS60144931U (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0611101Y2 (ja) * 1987-01-29 1994-03-23 凸版印刷株式会社 脱酸素・炭酸ガス発生積層体
JP2004330451A (ja) * 2003-04-30 2004-11-25 Idemitsu Unitech Co Ltd 酸素検知機能付き酸素吸収性テープ、及び当該テープ付き包装体

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JPS60144931U (ja) 1985-09-26

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